(;'A`)「よ、よし!! この機を逃すなよ!! 囲め囲めぇ!!!」
(;^ω^)(;´・ω・`)「「了解!!!」」
三人は散った。円を描くように距離を取る。
そしてじりじりとツンに近づいた。
('A`)「デレさん、ちょっと借りますね」
ζ(゚ー゚;ζ「わ、私のフルートを?」
('A`)「ぴゅ〜〜〜♪ ぴょろろ〜〜〜〜♪」
ζ(;д;ζ「きゃあああああああああああ!!!!!!!」
(´^ω^`)「えー、酔狂酔狂と冷やかされて喜ぶ奴ぁいないでしょうが、
目立ちたがり屋が多いここお江戸では、ちょいと事情というやつが……」
ドクオとショボンがそれぞれやり方で注意を引き付けた。
暗に内藤へ、お前が決めろと言っているのだろう。
親指を立て、了承の合図を送る。
(;^ω^)(失敗は許されないお……)
内藤はブレザーを脱いだ。
ツンは視界を奪われ、首筋を叩かれると失神してしまう体質だ。
そこを突くのが最善だろうと内藤は思った。
そこで、ツンの目線が気になった。
ξ ゚゚д゚゚)ξ キョロキョロ
ξ(゚゚д゚゚ ξ キョロキョロ
( ^ω^)(……何かを探してる?)
もしかしたら自分かもしれない。ウインクしてみる。
どうやら違ったようだった。
('A`)「ぴょろろろ〜〜〜♪ ペロペロ ぴろぴろ〜〜〜♪」
ζ(;д;ζ「あ……ああ……!!」
(´^ω^`)「ズゾッ! ズゾゾゾゾッ!! かぁー! 美味い!
こいつは三国一の蕎麦にちげぇねぇ!!
大将! やっぱあんたの腕は大したもんだぁ!」
考えろ。考えるんだ内藤ホライゾン。
ツンは何を探してる? 獲物か? 新しい標的か?
いや、それは違う。わざわざ見渡さなくても、か弱き羊はそこらにいくらでもいるではないか。
彼女がその気になれば、ここはすぐ狩場になるはずだ。
ではなんだ? 考えろ、考えろ、考えるんだ、内藤ホライゾン。
( ^ω^)(……探すってことは、ここにあるはずだったんだお。
でも今は無い。なぜ無くなった? なぜいま必要なんだお……)
ξ ゚゚д゚゚)ξ
ξ(゚゚д゚゚ ξ
ξ(゚゚д゚゚)ξ
('A`) シャブシャブ ジュポ チュパチュパチュパチュパチュパカブラ
ζ(;д;ζ
(´^ω^`)「って、なんだいこいつぁ!! 髪の毛が入ってやがるじゃねぇか!!
こんなもん食わするなんて、おれっちをバカにしてやがんのかいっ!!
ヘヘヘ……よしてくださいよ、お客さん。
そいつは京から仕入れたばかりの『髪蕎麦』ですぜ」
( ^ω^)(……待てよ……)
(;^ω^)(あれか!!!!)
閃いた光明。
これを利用しない手はない。
しかし何の策も練る間も無く、事態は急転。取り返しが使えない展開へと加速する。
ζ(;д;ζ「いい加減にしてぇ!!」
デレがドクオから笛を奪い返そうとしたのだろうが、勢い余って弾いてしまい、笛がくるくると宙を舞う。
その方向がまずかった。
狂気を孕んだあの生命体――ツンの元へと飛んでった。
野生の動物を遥かに凌ぐ反応速度で飛来物を察知した彼女の脳は、
すぐさま筋繊維を収縮させろという指示を、電光石火の速さで運動神経へ伝達させる。
轟音が教室に響いた。
(;´・ω・`)「消え――」
消えた。ツンが消え去った。そう思ったショボンの驚愕も無理はない。
しかし彼が言わんとしたことは、広義的には間違えている。
ツンは消えてなどいない。
確かにショボンの視界からは消失していたが、依然として教室内部にその体を存在させていた。
ただそれは、室内の空間を三次元的に把握してようやく見えてくる真実だ。
(;'A`)「……?」
ドクオは異様な気配を帯びた視線を感じたのかもしれない。
先ほどのツンの動き、壁を這う姿を目撃した経験則から導き出した推察だったのかもしれない。
暗闇を覗き込むような不安を抱きながら、ドクオは仰ぎ見た。
ξ ゚゚д゚゚)ξ
(;'A`)「う、上だぁ!!! 上にいやがんぞおおおおおおおおおお!!!!」
ツンは天井に、その手足の強靭な指の力で張り付いていた。
方々から絶叫が木霊した。
室内の生徒は例外なく、恐れ慄いていた。
ξ ゚゚д゚゚)ξ「――――ッ!!!!」
悲鳴に驚いたのか、はたまた威嚇のためだったのか。
生命体は一度だけ大きく吼えると、縦横無尽に教室内を飛び跳ねた。
床、壁、天井を足場に次々と跳躍するその姿は、完全に重力を無視しているかのように見えた。
(;^Д^)「ぎゃああああああああああ!!!!!」
(;、;*川「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
ノハ;凵G)「怖いよおおおおおおおおおおおお!!!!!」
ζ(;д;ζ「拾わないでよぁ! 返してよぉ!!」
(;'A`)「もうSAT呼んじゃよ、SATをよー!! 絶対来てくれるって!!」チュパチュパチュパ
( ^ω^)
混乱する教室を尻目に内藤は、静かに覚悟を決めていた。
無策だが、仕方ない。背に腹は変えられない。
大きな被害が出る前に打って出よう。
なに、決着の時がきただけだ。案ずることはない。
戦って負けたら綺麗に死ねばいい。
(;´・ω・`)「こんなの捕まえられっこない……もう終りだよ……僕達はみんなここでお終いなんだ……」
( ^ω^)「いや、まだだお」
内藤は自分の鞄を開けた。
( ^ω^)「クライマックスは、ここからだお」
(;´・ω・`)「ブーン?」
鞄から取り出した物を持つと、内藤は窓から地面を見下ろした。
ここは二階だ。大丈夫。慎重に着地すれば怪我なんかしやしない。
惨状と化した教室を尻目に、内藤は飛び降りた。
(;^ω^)「っと」
少しだけ足が痺れたが問題ない。全くの無傷。
深呼吸してから柔軟体操。ストレッチパワーが溜まる。
さあ、いこう。
火蓋が切って落とされた。
(# ^ω^)「ツーーーーーーーーーーーーン!!!!!
お前の探し物は、ここにあるおーーーーーーーーー!!!!!」
ブーンは僅かに蓋を開けた。
それと同時に駆け出した。
ξ(((((゚゚Д゚゚)))))ξ「シャギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」
後方から咆哮、ガラスの割れる音。
ツンはこちらの目論見どおり、誘いに乗ったらしい。
⊂ニニニ(# ^ω^)ニニ⊃「ブーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンッ!!!!」
内藤は全速力で駆け出した。
行く先は五里霧中。だが、少しでも早く、遠くへ行く必要がある。
教室から離れれば離れるほど、クラスメイトの危機も遠ざかるのだ。
内藤はツンにとっての好餌である、手に持った物を一瞥した。
それは弁当箱だった。
内藤は先ほど見たツンの探すような視線から、とある仮説をたてた。
それは彼女が、食べ残した弁当を探しているのでは、というものだった。
思えばツンは昼ご飯の途中で席を外していた。
そして今日はとてつもない運動量をこなしている。
これでは腹ペコになっても仕方がない。
幸運だったのは、内藤の人の良さ。お節介な性格だった。
内藤は放置された弁当をそのままにしておけず、かといって勝手にツンの鞄を開けるのも憚れたので、
後で会ったら手渡してやろうと預かっておいたのだ。
まさか理性を失った怪物になって戻ってくるとは思わなかったが。
(;´・ω・`)「信じられん……まさか弁当に釣られるとは……」
ショボンは教室から内藤達を見て、戦慄していた。
つい先ほどまで物を、人を、室内を蹂躙していたツンが、内藤を追って木に飛び移っていった。
その理由がお弁当である。
あの生命体がどんな思考回路をしているかが全く分からない。
もっとも、理解などできるはずもないのだろうが。
まったく、ツンの食い意地と内藤の勘の良さには頭が下がる。
(,,゚Д゚)「いやー、ぎりぎり間に合ったんだゴルァ」
今までしぃの看護をしていたのだろう、暢気そうにギコが扉を開けた。
(,,;゚Д゚)「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!? 台風でもきたのかゴルァ!!?」
('A`)「おい、それ貰うぞ」
(,,;゚Д゚)「アッー!! 俺のお楽しみになにすんだ!!」
ドクオはギコが持っていたコーラを奪い、ショボンに放る。
('A`)「ショボン、ブーンを援護しろ!」
ショボンはうなずいた。
考えるのは後回しでいい。
まずは内藤を、あの自己犠牲の塊のような男を、助けなければならない。
(´゚ω゚`)「僕の肩は――――防弾ガラスだあああああああああ!!!!」
コーラをぶん投げた。
時速137kmのストレートが内藤を追うツンを迫るが、彼女は身を捩って飛び退き、回避した。
('A`)「……クソッ、ダメか。やっぱ銃火器でもなきゃ話になんねーな」
(;´・ω・`)「でもほっとけないよ。ブーンを助けなきゃ。急いで階段から――」
('A`)「バッキャロー、ダチのピンチに遠回りかよ。俺は直通で行くぜ!!」
(;´・ω・`)「無茶言いやがって……ちくしょう!! 分かったよ!! 付き合うよ!!!」
ショボンとドクオは二階から飛び降りた。
ζ(;д;ζ「私の笛返してーーーーーーーー!!!!!!」
寸前まで接近していたツンの気配が遠のいた。
遅れて地面に何か固い物が当たり、土が爆ぜた気がした。
しかし全力疾走しているため、仔細に確認する余裕はない。
周囲から校舎の壁と学校を囲むフェンスを蹴る音が聞こえてきた。
どうやらツンは、飛び跳ねながら距離を取り、警戒しているようだった。
お陰で少しだけ寿命が延びた。
⊂ニニニ(;^ω^)ニニ⊃(……でも……どうすれば……?)
やはり一度退避してから罠を張り、ツンを誘き寄せた方が良かったか。
いや、駄目だ。クラスの皆を見殺しになどできない。
⊂ニニニ(;^ω^)ニニ⊃(せめて一瞬でも動きを止めれたら……一発かませるのに……)
走っているうちに血流が活発になったのか、頭の中で一矢報いる策が形になりつつあった。
だがそれを実践するためには、一度ツンの動きを止める必要がある。
彼女の跳び撥ねる音を吟味した。とても無理そうだ。
内藤は神に祈った。
彼は別段信仰心が強いわけではない。
日本人特有の緩い無神論者である。
しかしこの時ばかりは強烈に敬い、信仰した。
(;゚ω゚)「のわあああああああああ!!?」
派手に転倒、無意識に弁当をこぼれないよう庇う。
余裕を持って観察していたのだろう、ツンは再び離れ、砂埃を上げて着地する。
内藤は気息奄々で這ったまま、逃げ延びようとする。
ツンが禍々しく微笑んだ。
地を舐めるように姿勢を低くしてて疾走。
内藤の命を刈り取ろうと駆け寄って来る。
(;゚ω゚)「う、うわあああああああああああああああ」
救いが、訪れた。
タマ「ピーーーーーー!!!!! (ナベちゃんの仇、討たせてもらおうか!!!!!)」
どこからともなくアザラシが参上し、ツンに襲い掛かっていった。
ξ((((゚゚∀゚゚))))ξ「ゲヒャ――――――ッ!!!」
恐るに足らず。アザラシをそう評価したのだろう。
ツンは歯を剥き出しにして笑いながら、迎撃しようとした。
だが、彼女の顔色が変わる。
研ぎ澄まされた危機感知能力が捕捉した異変に体が反応する。
地に伏せるツンの頭上を、風を切るフルートが通過した。
タマ「ギャーーーーンッッッ!!!!!」
ξ д )ξ「!!!!??」
フルートはアザラシの腹へとぶち当たり、アザラシの口から大量のイワシが飛び出した。
ツンはそれをまともに浴びた。
(´・ω・`)「やべっw」
('A`)「おいwwwwwww」
かなり遠くからショボンとドクオが走ってくるのが見えた。
というか、アザラシといいフルートといい、
内藤には何が起きているのかさっぱり意味が分からなかった。
(;^ω^)(大体僕はどうして転んじゃったんだお……?)
躓いたであろう場所に目をやると、女子が一人、倒れていた。
从 ∀从 キュウ
(;^ω^)「高岡さん?」
タマ「ギョーーーーーーーーーン!!!!!」
錐揉み回転でアザラシが吹っ飛んだ。
どうやらツンが復活したようだった。
内藤が立ち上がるのと同時に、ツンは有らん限りの力を込めた一撃を振り下ろす。
まるで増槽を捨てた戦闘機のように、急降下で迫る腕。
内藤は、それを受け止めた。
ξ ゚゚д゚゚)ξ「――ッ!!?」
(;^ω^)「さすがのツンも、金属は折れないってか!!!!」
学び舎に転がっているはずの無い警棒を、咄嗟に拾って受け止めた。
ξ#゚゚д゚゚)ξ「かぁっ!! があああああああああああああっ!!!!」
改めて思う。その華奢な体のどこにそんな力があるのだと。
僥倖で得た均衡も、ツンの腕力で決壊しようとしていた。
しかし、もう構わない。とても間隙とは呼べないが、なんとか賭けに出れる機会を獲得できたのだ。
最後のカードを切った末、ツンが立ち上がれたのならば、彼女の勝ちだ。
それでいい。
( ^ω^)「行くお……ツン。君を倒す!!」
内藤はふいに力を抜いて後ろに下がった。
そして、ごはんにごめんなさいすると、弁当を地面に捨てる。
ツンは内藤の脱力に体勢を崩す。関心は弁当に注がれている。
背後に回る隙は充分だった。
(# ^ω^)(もらったぁ!!)
ツンの体に腕を回す。抱きしめるためでなく、自身のとっておきである、ツンを倒しうる唯一の技を繰り出すために。
( ゚ω゚)「これが僕の切り札――ジャーマンスープレックスじゃあああああああい!!!!!」
買フ(((゚゚゚д゚゚))))ξ「ぎゃおおおおおおおおおおおおおおおおおッッッ!!!!!!」
ツンの後頭部が大地に叩きつけられた。
ξ д )ξ
(;^ω^)「勝っ……た……?」
ξ(゚゚д゚゚)ξ ギンッ
(;^ω^)「ッ!!?」
ツンは内藤のクラッチを強引に振りほどくと勢い良く立ち上がる。
内藤は信じられない思いで愕然とする。
ツンにはダメージがある。ふらつく足元を見れば一目瞭然だ。
だが、それでも依然として圧倒的な実力を有する彼女に、絶望と諦念を感じる。
最早、ここまでか。
ξ(( д )))ξ ゚゚ ゚゚「ガッ――ハッッッ!!!!!」
ツンの体が前転するように宙を舞ってふっ飛んだ。
ショボンとドクオが、ドロップキックを食らわせたのだ。
(´゚ω゚`)「今だああああああああ!!!! 確保おおおおおおおおお!!!!!」
三人はツンに飛び掛った。
内藤はツンが着ていたブレザーを顔まで引き上げ、首を叩く。
ショボンは暴れる彼女を押さえ付ける。ドクオは胸を揉んだ。柔らかかった。
こうしてようやく、ツンの拘束に成功した。
※
体育倉庫に着いた一行は、縛ったツンを床に転がした。
表には「硫化水素発生中」と張り紙をしてあるので邪魔は入らないだろう。
ξ ゚゚Д゚゚)ξ「ぎゃうぎゃうっ!! ぎゃう!! んぎぎぎぎぎぎっぎぎぎぎぃぃぃ!!!」
(#´・ω・`)「化け物め!! 大人しくしろ!!」
ξ ゚゚д゚゚)ξ「ぐるるるるる……ぎゃうっ!!!!」
(;'A`)「やれやれ……手間かけさせやがって」
ドクオとショボンは保健所に連絡するか、それとも厚生省の方がいいだろうかと話し合う。
内藤は沈黙を守っていたが、やおらツンに歩み寄り、彼女に手を差し伸べた。
(;´・ω・`)「ブーン! 危ないよ!」
(;'A`)「おい、あんま迂闊に……」
二人の忠告を黙殺し、ブーンあやすようにツンの頬に触れる。
( ^ω^)「よしよしだお、ツン。もう大丈夫なんだお」
ξ ゚゚皿゚゚)ξ ガブッ
(;^ω^)「!!?」
(;'A`)「か、噛まれたぞ!!」
(#´・ω・`)「この鬼子がぁ!!!!」
ξ ゚゚皿゚゚)ξ ギリギリギリギリ
( ^ω^)「怖くないお、大丈夫。怖いことなんてなんにもないお。
だから噛まないで欲しいんだお」
ξ ゚゚皿゚゚)ξ ギリギリギリ・・・
ξ ゚゚д゚゚)ξ
ξ ゚゚д゚゚)ξ ペロペロ
(;´・ω・`)「バ、バカな!? 噛むのを止めただと!!!?」
(;'A`)「こいつ、人の言葉が分かるのか……?」
( ^ω^)「一応ツンだお」
(;´・ω・`)「そういえば……」
(;'A`)「そうだった……」
ショボンとドクオはすっかり「ツン」という識別コードの生体兵器を相手にしているつもりだった。
酷い連中である。
ξ ゚゚д゚゚)ξ ペロペロ・・・ペロ
ξ ;д;)ξ ポロポロポロ
(;´・ω・`)「液体を出したぞ!!!」
(;'A`)「毒か!!!!!??」
ξ ;д;)ξ「――っだもん……」
( ^ω^)「お?」
ξ ;凵G)ξ「悔しかったんだもん!!」
( ^ω^)「なにがだお? 教えてくれお、ツン」
ブーンは、ツンの頭を撫でてやりながらそう聞いた。
ξ ;凵G)ξ「……女友達……いないだろって言われたのが……悔しくて……」
ドクオは、えっ!? 俺のせい!!? という顔をした。
ショボンがドクオにガンを飛ばす。
ξ ;凵G)ξ「だから頑張って……友達つくろうとしたんだけど……できなくて……
やっぱ私みたいなバカな子は……みんな相手にして……くんないのかなって。
そんで自棄に……なっちゃって……」
ショボンは、あっ!! 僕、バカって言っちゃった!! という顔をした。
ドクオがショボンにガンを飛ばす。
( ^ω^)「でも、だからって皆に迷惑掛けちゃいけないお」
ドクオとショボンは、そうだそうだ!!! その通り!!! という顔をした。
二人はツンにガンを飛ばす。
ξ ;凵G)ξ「……ごめんなざい……ごめんな……ざい……」
ξ ;д;)ξ「うわあああああああああああああああ」
(;'A`)「あーーーー!! また泣いちゃった! ショボンが睨むからだぞ!!」
(;´・ω・`)「ふ、ふざけんなよ! ドクオの陰険な眼差しのせいだろう!? 責任転嫁すんなよな!!」
二人は結構本気で殴り合いだした。
( ^ω^)「泣いちゃダメだお。僕達も悪かったから、一緒に謝るんだお?」
ξ ;凵G)ξ「でも……でも……わたじ、ひどいごどじちゃったじ……」
( ^ω^)「だからこそだお。たとえ許してくれなくても、ちゃんとごめんって言わなきゃダメだお」
ξ ;凵G)ξ
( ^ω^)「ツン?」
ξ ;凵G)ξ「わがっだ……謝る……でも、一人でやる……ぢゃんと一人であやばぶ……」
( ^ω^)「うん。いい子だお」
内藤は満足そうにうなづくと、取っ組み合っているドクオとショボンを捨て置き、外の空気を吸いに行った。
すると体育倉庫の周りを警官隊が取り囲んでいるのが見えた。
ああ、硫化水素のせいか。
内藤はぺろりと舌を出して謝った。
※
それから数日後。
街には奇怪な三人組が仁王立ちしていた。
川 ^ω^)
ζ´・ω・`ζ
从*'A`从
女子の制服を着た、内藤、ショボン、ドクオである。
ζ´・ω・`ζ「でよ、なんなんだこりゃ?」
川 ^ω^)「知るか」
突き放した言い方だったが、事の発端は内藤にあった。
あれからツンは内藤が押す台車に乗って、土下座行脚を敢行した。
ドクオは笛を吹き、ショボンは落語の続きを話し、ちんどん屋顔負けの派手さで謝罪。
猛省したのが伝わったのだろう、被害にあった方々は、どうにか溜飲を下げてくれた。
が、しかし。相変わらずというより、ツンの発狂ぶりからますます友達が出来にくい空気になった。
自分が撒いた種とはいえ、いたく落ち込んでいたツンを気の毒に思った内藤は、彼女を励ました。
ツン、僕達がいるお。友達だったら僕らがいるんだお。
うん。わかってる。でもね、ちょっとは同姓の友達も欲しいかなって思うんだ。
じゃあもうこうなったらいっそのこと、僕たちを女友達だと思うってのはどうだおwww
そ れ よ ! !
え? いやいや、ツンさん、冗談ですよ? そんなに目をキラキラされても……あのー……
ζ´・ω・`ζ「その結果がこれか。あいつの人生それでいいのかよ?」
川 ^ω^)「だから知らねぇーつってんだろ」
从*'A`从「♪」
( ^Д^)9m「プギャーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
川#^ω^)「見せモンじゃねーーーんだよ!! そんぐらい分れやコラッ!!!!」
(;^Д^)「あ……ごめんなさい」
(,,;Д;)「ギコハハハハハハwwwwwwwwwなんだありゃあwwwwwwwwww」
(*;ー;)「笑っちゃ悪いよwwwwwwwwギコ君wwwwwwうひひwwwwwwwwwww」
ζ´・ω・`ζ「うっせーんだよ、カスども。ぶっ殺すぞ、おい?」
(,,;゚Д゚)(*;゚−゚)「「サ、サーセン」」
( ・∀・)「おい見ろよ長岡wwwwwwwwwwスゲーぞあれwwwwwwwww」
_
( ゚∀゚)「人を見て笑うなんて感心しないな、モララー君」
从*'A`从「気にしなくていいわよ。どうせ照れ隠しなんでしょ? んふっw」
_
(;・∀・)(;゚∀゚)「「オエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!」」ビシャビシャビシャ
アザラシに乗った渡辺も、がらりとイメージを変えた高岡も、
鎖で新しく買ったフルートと体を繋ぐデレも、ドン引きしながら遠巻きで去っていく。
ちなみにミセリは軽度であるが、謎の記憶障害で入院しているらしい。
川 ^ω^)「……はぁ」
内藤は激昂しつつ、内心は恥ずかしくて堪らなかった。
なんの因果でこうなったのか。
罰ゲームでもないのにどうしてこんな。
川 ^ω^)「でもしょうがないんだお」
ζ´・ω・`ζ「まあ、そうなんだけどね」
从*'A`从「そうよそうよ! あんた達だってちゃんと似合ってるし、気にしちゃダメにゃんよ☆」
そういう問題ではない。
例えどれだけ褒めてもらっても、ちっとも嬉しくなんかない。
内藤達はツンの為に、こんな格好をしているのだ。
少々過保護のきらいがあるかもしれないが、せっかく普段からつるんでいるのだ、
こうやって慰めてやるぐらいの甲斐性はみせてやってもいいはずだ。
だから決して変態なのではない。
ζ´・ω・`ζ「僕達っていい奴だよねぇ」
川 ^ω^)「まったくだお」
从*'A`从「ぷぅー!! そこはいい女って言うべきじゃなくて〜?」
川#^ω^)ζ#´゚ω゚`ζ「「さっきからキメェんだよテメーはよー!!!!」」
从;'A`从「え!? う、嘘だろ、おい……?」
言い合いになった内藤達は騒ぎながら朝の通学路を行く。
やがて待ち合わせの場所に差し掛かる。
そこにはツンが、良く晴れた空に負けないぐらいの笑顔で、出迎えてくれた。
ξ*^ー^)ξ「みんなーーー!! おはよーーーー!!!」
人の気も知らないで、あんな顔で笑いやがって……。
まったく、とんだダチ公だ。
三人は歩く。
念のため、太股に竿と玉を挟んだまま、彼女の元へ。
かけがえのない、友の元へと。
・エピローグ
〜修学旅行先、親友達と共に〜
∩∩ V∩
(7ヌ) (/ /
/ / ||
/ / ξ(゚∀゚)ξ _、_ ||
\ \ζ´・ω・`ζ--(^ω^川 ̄ ⌒ヽ ( ,_ノ` )// ←団子屋のおっさん
\ /⌒ ⌒ ̄ヽ、 /~⌒ ⌒ /
| |ー、 / ̄| //`i /
| | | / (ミ ミ) | |
| | | | / \ | |
| | ) / /\ \| ヽ ※ドクオは裁判中のため不参加
/ ノ | / ヽ ヽ、_/) (\ ) ゝ |
| | | / /| / レ \`ー ' | | /
―了―
349 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/04/15(水) 01:36:02.29 ID:2Vpej5BZ0
乙
ドクオざまあwwwww
350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/04/15(水) 01:36:17.58 ID:vIuIh4xGO
お疲れwwww
359 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/04/15(水) 01:40:09.26 ID:ZOidwkr2O
乙!!
面白かったよwww
394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/04/15(水) 08:40:40.39 ID:Wb2n5L3/O
ひさびさに腹抱えて笑ったよwwwwwww
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