( ^ω^)虹の橋が架かるようです
[ログ]
むかしむかしあるところに
いつもくもりのむらがありました
そしてそのむらには
( ^ω^)
にじの橋がかかっていました
そのむらはにじの橋をなんとも思わず
あって当然のものとみていました
にじはこどもたちのあそびばでした
にじはいつも元気なこどもが大好きでしたが
高いところからおちると危ないので注意をします
( ^ω^)「みんなそれ以上は上に行ったらだめだお」
( ゚∀゚)「はーい!!」
にじが注意するとこどもたちは素直に聞きいれます
そしてゆうがたになれば
( ゚∀゚)ノシ「ばいばいにじさん」
( ^ω^)「ばいばいだお」
こうやって家に帰るのです
J( 'ー`)し「おかえり。どこ行ってたの?」
( ゚∀゚)「にじさんのところだよ」
J( 'ー`)し「落ちたら危ないから気をつけてね」
( ゚∀゚)「だいじょうぶだよ。にじさんがあぶないところはおしえてくれるんだ」
J( 'ー`)し「何を言ってるの虹が喋るわけ無いでしょ」
( ゚∀゚)「ほんとうだよ!!にじさんはしゃべれるよ!!」
J( 'ー`)し「馬鹿なこと言ってないで勉強しなさい。またテスト悪かったじゃない」
( ゚∀゚)「ほんとうだもん……」
そうなのです
大人はにじがしゃべれることをしりません
じぶんたちがこどもの頃ににじとおしゃべりしたことも
だれも覚えていません
だからにじが人と話せるのは
こどもたちが遊びにきたときだけ
そしてそのこどもも
いつかはじぶんのことを忘れるのです
それが悲しくてにじはときどきないてしまいます
そのなみだはあめになって
むらの人にめぐみをあたえます
ひにくにもにじの悲しみはむらの人たちにとっては喜びになったのでした
そうして
いつしか
にじのなみだは
悲しみに
よるものではなく
むらの人のために
なっていったのです
しかしそれもむらの人にとってはめぐみのあめでした
だんだんとなみだの量がふえたにじを
むらの人は今まで以上に大事にしました
そんなある日のこと
(,,゚Д゚)「たすけてー!!」
にじのなみだで増水した川にこどもが流されてしまったのです
おとなたちは助けようとしましたが
流れがはやくて誰も助けられません
しかし不幸中の幸いというのか
こどもが流されたさきににじがいて
こどもがそれに登りことなきを得たのでした
むらの人はいままで以上ににじにかんしゃしました
にじにはたくさんのお供え物が供えられました
しかしにじがいくらおれいを言っても
むらのおとなにはきこえませんでした
さらにそれからかなりの月日がたったあるひ
その日もにじはこどもたちと遊び
こどもたちが帰ってからはひとりぼっちでした
もうなにもすることがないので
寝ようかなとにじが考えはじめたときでした
「お〜いにじさんや〜い」
と下の方からこえがします
下をみてみると
(,,゚Д゚)「久しぶり」
と登りながらあいさつをする男がいました
( ^ω^)「きみは……」
(,,゚Д゚)「あんたに助けてもらったガキだよ。でかくなっただろう?」
そう、昔にじが助けたこどもてした
( ^ω^)「そうかお……もうすっかりおとなに……ん?」
(,,゚Д゚)「どうした」
( ^ω^)「きみはもうりっぱなおとなだおね?」
(,,゚Д゚)「?まあな結婚もしてるぞ」
( ^ω^)「じゃあなんでぼくと話せるんだお?」
たしかににじのこえはおとなにきこえないはずです
いままでそれで何度も悲しい思いをしてきたにじにとっては
この青年と話せるのはふしぎでたまりませんでした
(,,゚Д゚)「?どういうことだ?」
当然青年はいみがわからないようでした
にじは青年にじぶんのこえがおとなにきこえないことをいいました
(,,゚Д゚)「たしかにふしぎだな……」
( ^ω^)「なんでかわからないお……」
(,,゚Д゚)「ああでも、俺はなんとなく分かるぞ」
( ^ω^)「なんだお?」
(,,゚Д゚)「俺ガキのころあんたに助けてもらったじゃん?」
(,,゚Д゚)「だから特別な力でももらったんじゃないかって」
( ^ω^)「あんまりなっとくできる理由じゃないけどなんとなく分かるお」
(,,゚Д゚)「まあ本当のことはわからないけどな」
( ^ω^)「でも特別な力ってなんなんだろうお……」
(,,゚Д゚)「なんなんだろうな」
その日にじは青年とひとばん中話しましたが答えは見つかりませんでした
それから青年は毎日にじにあいにきました
このギコというなの青年はこどもが帰ってからくるので
にじの寂しいじかんはへりました
量のおおかったなみだも
笑顔へとかわりました
ふたりの話のないようは
ほとんどがとくに意味もないような話でした
しかしこどもとする話とは違うたのしさがあったので
にじはとても幸せでした
その日もいつものように他愛のない話をしていました
(,,゚Д゚)「しっかしにじさんよお……」
( ^ω^)「なんだお」
(,,゚Д゚)「あんた長いよな」
( ^ω^)「じぶんでもどこまであるかわからないお」
(,,゚Д゚)「これ登ったらくもの上までいけるかな」
( ^ω^)「たぶん行けると思うお」
(,,゚Д゚)「……よし決めた」
( ^ω^)「なにをだお?」
(,,゚Д゚)「俺、あんたを登りきってくもの上までいくよ」
(,,゚Д゚)「むらのみんなにくものむこうを教えてやりたいんだ」
ギコをふくめたこのむらの人にとっててんきはくもりしかありません
生まれたときからそらは灰色です
しかしそのむこうに何があるのかギコはむらの人に知らせたいと言うのです
(,,゚Д゚)「決行は明日だ」
( ^ω^)「だいじょうぶなのかお?」
(,,゚Д゚)「大丈夫さ。それにもし落ちても……」
(,,゚Д゚)「あんたが助けてくれると信じてるからな。また明日」
そう言ってニコリと笑ってにじを降りていくギコに
にじはこえをかけられませんでした
そしてよるが明けて翌日
にじは下のほうから聞こえるこえでめをさましました
寝ぼけためで下をみると
ギコが家族や友人に見送られて登り始めていました
( ^ω^)「早いおね」
(,,゚Д゚)「起きてたのか」
( ^ω^)「気をつけてくれお」
(,,゚Д゚)「大丈夫さ」
その言葉の通りギコはどんどん登っていきます
どんどん
どんどん…
どんどん……
そして見えなくなってしまいました
しばらくするとギコが降りてきました
( ^ω^)「どうだったお?」
(,,゚Д゚)「スゴイぞ!!でっかい光があってめちゃめちゃ青かった!!」
どうやらくものむこうを見たようでギコは興奮を隠せないようです
ゆっくりと慎重に降っていきながら
ギコはにじにくものむこうの話をします
そして半分まで降りた時でした
(,,゚Д゚)「それでな、……っ!!」
地震でした
それは地上にいるギコの家族や友人にはわからないほどの揺れでしたが
地面から高いところにあるにじの上では
とても大きな揺れでした
( ^ω^)「ギコっ!!掴まれっ!!」
にじがさけんだときにはギコは投げ出されるようにしてにじから落ちてしまっていました
ギコの骨は彼が落ちた川の近くに埋められました
やがてその場所の近くまで川の水はふえました
にじのなみだです
にじはショックからはなせなくなりました
しかしギコ以外のはなす相手のこどもは
どういうわけかにじのところに来なくなりました
それから10日ほどたった日のこと
ギコの墓に一人の女性がきました
にじはその女性に見覚えがありました
ギコの奥さんです
奥さんはギコにお供え物をしたあと
にじに近づいてこう言いした
(*;ー;)「ギコはあんたが殺したんだ!!」
(*;ー;)「あんたが振り落としたんだ!!」
たしかにあの地震はとても小さく地上にいた彼女は気付かなかったのかもしれません
そのせいで彼女はにじがギコを殺したと思っているのです
にじはこころが痛みました
それからというもの毎日のようにギコの家族や友人とおぼしき人たちが
にじに罵声を浴びせていきます
毎日繰り返されるその行為に
にじは激しい自己嫌悪と罪悪感にさいなまれていき
むらにいるのが嫌になりました
今日もにじはひとりぼっちです
とくにすることもないので寝ることにしました
寝ているときは幸せです
楽しい夢を見られます
ギコとも遊べます
( ―ω―)(このまま夢の世界で生きたいお……)
そのときでした
「にじよ……お前は良く頑張った」
どこかから声がします
( ^ω^)「誰だお?」
「俺か?別に名前はないが……」
「人は俺を神様と呼ぶな」
( ^ω^)「神様がなんのようだお?」
「あまりにもお前がかわいそうでな、助けてやることにした」
( ^ω^)「助ける?」
「ああ、お前をあのむらから出してやるよ」
( ^ω^)「本当かお?」
「ああ本当さ。どうする?出ていくか?」
( ^ω^)「………………」
にじは今むら中の嫌われ者です
このままいてもつらいだけでしょう
それでもずっと昔からいたむらとは簡単には離れられません
( ^ω^)「……ちょっと考えてみるお」
「そうか、じゃあ次にお前が『このむらから出たい』と願ったらむらから出す。いいな?」
( ^ω^)「分かったお」
へんじをすると声は聞こえなくなりました
にじは目覚めました
( ^ω^)「へんな夢だったお」
そうつぶやいていると
またもや下から声がします
見ると今までにじを罵倒してきたギコの家族や友人たちが全員揃っていました
それだけではありません
むらの人たちのほとんどが集まっていました
いったいなにごとかと様子をみていると
人混みの中から一人の女性が現れました
ギコの奥さんです
彼女は拳を突き上げこう叫びました
(*゚ー゚)「殺人者のにじはこのむらから出てけー!!」
するとそれを合図にするかのように人々はにじに暴言を吐きます
ギコの奥さんのようにむらから出ていけと言う人
疫病神!!と呪う人
そして
ギコを返せと叫ぶ人
様々な言葉が飛び交います
にじは必死であれは地震だと言いますが
おとなたちには聞こえません
こえの聞こえるこどもたちにも嘘つきよばわりされます
とうとうにじは
『このむらから出たい』
と思ってしまいました
しばらくするとにじの視界は黒に埋めつくされてしまいました
再びにじの視界に光がもどると
そこは別世界でした
あのむらのように空は灰色ではなく
とても青く綺麗で
ギコから聞いた通りでした
('A`)「ようこそ天国へ」
夢で聞いた声と同じ声が語りかけます
( ^ω^)「あんたが神様かお」
('A`)「まあそう呼ばれてるな」
( ^ω^)「一つ聞きたいお」
('A`)「どうぞ」
( ^ω^)「僕はどうなるんだお」
('A`)「どうもならないさここで暮らすだけだ」
( ^ω^)「分かったお。じゃあお邪魔するお」
こうしてにじは天国で暮らし始めました
そのころむらでは
突然にじがいなくなったことに人々は驚きましたが
邪魔者がいなくなったのでみんな喜びました
更に昼ごろになると
なんと今までずっとこのむらを覆っていたくもがなくなり
青く澄んだ晴れ空が広がっていきました
人々はギコが仇を討ったお礼に見せてくれたのだと喜びました
しかしいつまでも喜んではいられません
今まであめを降らしていたにじがいなくなったので
飲み水だった川の水も干上がり
野菜も育たなくなりました
やがて数少ない飲み水を争って喧嘩が多発し
水分が取れないためにに病気になり
命を落とすものも現れました
そうなって始めてむらの人たちはにじの大切さを知りました
むらの人たちはにじがいた場所に行き謝り続けました
それはやがてにじの耳に届きました
にじは神様にむらに帰すよう頼みましたが
神様はなかなか首を縦にふりません
それもそのはず神様にはにじをむらに帰すだけの力が残っていなかったのです
悩んだ末に神様はにじにある考えを伝えました
むらではまだ祈りが続いています
むらの誰もがにじが帰ってくるのを望んでいました
その時です突然雨粒が落ちてきました
それは最初まばらでしたが
やがて土砂降りになりました
むらの人は喜びました
久々のあめは三日三晩降り続けました
そのあめもあがり
人々が空を見上げると
( ^ω^)
空にはにじがかかっていました
人々は喜びにじに謝りました
にじはニコリと笑いやがてまた空に登っていきました
そう神様はあめが降ったときだけにじをむらに帰すことにしたのです
そして晴れの日は―――
透き通るような空の下で二つの声が聞こえます
「にじって長いよな」
「自分でもどれぐらいかわからないお」
「……よし決めた」
「なにをだお?」
「俺にじをくだるよ。くだってみんなに会いに行くよ」
〜( ^ω^)虹の橋が架かるようです〜
終わり
戻る [コメントへ]