川 ゚ -゚)クーにゃんは成長期なので下着を選ぶようです  [シベリアのログ




 
川 ゚ -゚) [(゚- ゚ 川] ジー
 
川 ゚ -゚) ペタペタムニムニ
 ⊃⊂
 
川 ゚ -゚)
 
川 ゚ -゚)「……ふむ」
 
 
 
「母さーん、ちょっと下着買いに行ってきてもいいかー」
 
 
 


 
 
 
   川 ゚ -゚)クーにゃんは成長期なので下着を選ぶようです


 
 
 


 
川 ゚ -゚)「下着下着、っと」
 
今下着を求めて町を歩いている私は
小学校に通うごくいっぱん的な女の子
しいて違うところをあげるとすれば
最近他の子よりも胸がふくらんできたってとこか
名前は素直クール
 
川 ゚ -゚)「すなおクールは デパートのしたぎうりばに やってきた」
 
しかし来たはいいが
 
(゚- ゚ 三 ゚ -゚)「下着って、どうやって選べばいいんだ?」キョロキョロ
 
私の目の前。
そこには、色とりどりの下着がずらりと並んでいた。
白黒黄色に赤や青。
中には紫色のや、向こう側が見えるようなスケスケのものまであった。
 
川 ゚ -゚)つ▽「おぉー」
 
川 ゚ -゚)つ▽「……これは下着の意味があるのか?」
 
頭に?を三つほど浮かべたところで、手に取った下着を元あった場所に戻す。
さてどうしようかと思ったところで、
 
「お嬢ちゃん、こんなところでどうしたのかな?」
 
後ろから声をかけられた。



 
川 ゚ -゚)「ん?」
 
ζ(゚ー゚*ζ「んー、迷子かな? お父さんやお母さんはどうしたの?」
 
ふり向けば、髪がくるくるしてるお姉さんがいた。
でもそんなことより
 
 
ζ(゚ー゚*ζ「うーん……何かお話してくれないと、お姉さん困っちゃうなぁ」
(  三  ) オパーイ
 
 
川 ゚ -゚)
 
なんていうか、「バイーン!」とか「ドーン!」とか、
そういう音が合いそうな胸が私の視界の七割を占めていた。
 
川 ゚ -゚)「……母さんと良い勝負だな」
 
ζ(゚ー゚*ζ「ん? 今、何か言ったかな?」
 
おっと。口に出てたか。
 
川 ゚ -゚)「ええと、今日は下着を買いにきた」
 
ζ(゚ー゚*ζ「下着……んー、ブラジャーかな?」
 
川 ゚ -゚)「それ」
 


 
私がそう言うと女の人は顎に手を当てて、
「うーん……」と何か考えていた。
しかし、本当大きいなぁ。
 
ζ(゚ー゚*ζ「ええと、今日ってお母さんは一緒じゃないのかな?」
 
川 ゚ -゚)「母さんなら、家で自転車みたいなのをシャカシャカこいでた」
 
ζ(゚ー゚*ζ「(エアロバイクかな?)じゃあ、ここに来てる事はお母さん知ってるの?」
 
川 ゚ -゚)「下着買いに行くって言ったら、
     財布投げられて『これで買いに行ってこい』って」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「ず、ずいぶんアバウトなお母さんね」
 
川 ゚ -゚)「母さんはけっこうテキトー。何年も娘してたら慣れた」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「そ、そう……。それじゃあ、お姉さんと一緒に選びましょうか」
 
川 ゚ -゚)「おお、それはありがたい」
 
ζ(゚ー゚*ζ「今までに、ブラジャーってしたことはある?」
 
川 ゚ -゚)「無いな」
 
ζ(゚ー゚*ζ「そっかぁ。なら、ちゃんとサイズに合ったものを選ばなきゃね
       あっちでサイズ測ろっか」
 
川 ゚ -゚)) コクリ



 
お姉さんは「ついてきて」と言うとくるりと後ろを向いて
どこかへ歩き出した。
その後をついていく。
そうして分かったのは、お姉さんは歩くのが早いってことと、
 
川 ゚ -゚)(うわぁ……)
 
胸が大きいと歩くたびにゆっさゆっさ揺れるってことだった。
 
川 ゚ -゚)(母さんと同じぐらいなのに……んん?)
 
よく考えたら、母さんの胸が揺れてるのを私は見たことが無かった。
あれ? 何でだろう?
帰ったら聞いてみよう。
 
ζ(゚ー゚*ζ「はぁーい、到着ー」
 
私が連れてこられたのは試着室だった。
ま、まさか……
 
川 ゚ -゚)「こんなところで私にヘンなことを!?」
 
Σζ(゚ー゚*;ζ「えぇっ!? 違うからねっ!? ていうかどこでそんな事を!?」
 
川 ゚ -゚)「父さんの部屋にあった本で見た」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「ちょっ!? ダメだよそんなの見ちゃ!!」
 
川 ゚ -゚)「なんか肌色が多い漫g「わーわーわー!?」ζ(゚ー゚*;ζ



 
お姉さんが大声を出したら、周りにいた人がこっちを見てきた。
でも「なんでもありませんので……」というお姉さんの言葉で、
こっちを見るのを止めた。
 
ζ(゚ー゚*;ζ「はぁ、なんか疲れた……」
 
川 ゚ -゚)「大変なんだな」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「まぁ、ね。さてと、それじゃあ靴を脱いで試着室の中に入って」
 
川 ゚ -゚)「ん」
 
指示通りに中に入ると、お姉さんも一緒に入ってきた。
 
川 ゚ -゚)「む、まさか本当に……」
 
ζ(゚ー゚*ζ「ちーがーいーまーすー。こうしなきゃ、測れないでしょ?」
 
川 ゚ -゚)「まったく、大人は冗談が通じないから困る」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「大人でも通じる冗談と通じない冗談があるの。
       ……いいから上、脱いで」
 
川 ゚ -゚)「服の上からじゃダメなのか?」
 
ζ(゚ー゚*ζ「服の上からだと、微妙にズレるのよ。だから、ね?」
 


 
川 ゚ -゚)「ふぅん、そういうものなのか。じゃあ、しかたないな」
 
言われたとおり服を脱ぐ。
 
川 ゚ -゚)「……んしょ、っと。脱いだぞ」
 
ζ(゚ー゚*ζ「よし! では早速――」
 
 
川 ゚ -゚)「ん? どうしたんだ?」
(。)(。) プルン
 
 
ζ(゚д゚*ζ「Oh...」
 
なぜかお姉さんは、メジャーを持ったまま固まっていた。
 
ζ(゚д゚*ζ「一つ、聞いても良いかな?」
 
川 ゚ -゚)「なんだ? プライベートなことなら事務所を通してもr」
 
ζ(゚д゚*ζ「今って、いくつ?」
 
川 ゚ -゚)「む、スルーか……まぁいい。今年で十歳だ」
 
Σζ(゚д゚*;ζ「十歳っ!?」
 
私の答えに、すっとんきょうな声を上げるお姉さん。
なにこれこわい。



 
ζ(゚д゚*;ζ「えっ、それで今までブラジャーしたことは――」
 
川 ゚ -゚)「さっき無いって言っただろう」
 
ζ(゚д゚*;ζ
 
お姉さんは口が開きっぱなしになっていた。
どうしたのか、私にはさっぱりだった。
 
ζ(゚д゚*;ζ「あなた、早熟なのね……」
 
川 ゚ -゚)「そうじゅく? なんだ、それ」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「いえ、知らなくてもいい事よ……コホン。
       さぁ、測りましょうか」
 
川 ゚ -゚)「???」
 
状況がまったく分からない私を置き去りにして、
お姉さんは私の後ろに回りこんだ。
 
ζ(゚ー゚*ζ「はい、両腕を上げてー」
 
\川 ゚ -゚)/「こうか?」
 
ζ(゚ー゚*ζ「そうそう、まずはアンダーからね」
 
メジャーが私の胸、その下辺りに巻かれる。
……ちょっとくすぐったい。


 
ζ(゚ー゚*ζ「ええと、水平にして……メジャーと身体の間に、
       指を一本入れてもらえるかな?」
 
川 ゚ -゚)「人差し指でいいのか?」
 
ζ(゚ー゚*ζ「いいわよー。そうしたら、深呼吸してみて」
 
川 ゚ -゚) スー、ハー
 
ζ(゚ー゚*ζ「ん、よし。どれどれ……んー、六十二センチ、っと。
       じゃあ次は、トップね……」
 
川 ゚ -゚)「二回測るのか?」
 
私の疑問に、後ろから優しい声で答えが来る。
 
ζ(゚ー゚*ζ「そうよ。今計ったのがアンダーバストって言って、
       これから測るのが、トップバストっていうの。
       ブラジャーってね、この二つの差でカップが決まるのよ」
 
川 ゚ -゚)「ほうほう。そうだったのか」
 
ζ(゚ー゚*ζ「お母さんのブラジャーを見てみれば、
       何カップのいくつって書いてあると思うわ」
 
川 ゚ -゚)
 
川 ゚ -゚)「母さんはブラジャーしてないぞ」
 



 
ζ(゚ー゚*ζ「えっ?」
 
川 ゚ -゚)
 
下に目をやれば、私の胸の上でお姉さんの腕が止まっていた。
少しして、お姉さんが恐る恐る声を出した。
 
ζ(゚ー゚*ζ「な、なんて言ったのかなぁ今」
 
川 ゚ -゚)「母さんが家でブラジャーしてるのは見たこと無い」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「そ、それはつまり……ノーブラってこと?」
 
川 ゚ -゚)「……多分」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「えっと、お母さんの胸の大きさって、どのくらいか分かる?」
 
川 ゚ -゚)「お姉さんと同じくらい」
 
ζ(゚д゚*ζ
 
お姉さんの手にあったメジャーが、音を立てて落ちた。
 
川 ゚ -゚)「? お姉s――うおぁああ!?」
 
次の瞬間、私は肩をつかまれ勢いよく後ろを向かされた。
 


 
ζ(゚д゚*;ζ「お嬢ちゃん!!」
 
川;゚ -゚)「ク、クール……私の名前は素直クールだ。『お嬢ちゃん』じゃない」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「ご、ごめんねクールちゃん。
       今度あなたのお母さんも連れてきt――って素直?」
 
川;゚ -゚)「?」
 
お姉さんは「素直、素直……?」と私の苗字を呟いた後、首をかしげた。
そして「ああ!!」と声を上げたと思ったら、ぽんっ、と手を叩いた。
 
ζ(゚ー゚*;ζ「あのね、違ってたらいいんだけど」
 
川;゚ -゚)「な、なんだ?」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「あなたのお母さん、ヒートって名前じゃないかな?」
 
川 ゚ -゚)「知っているのか雷電!?」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「……なにそれ?」
 
川;゚ -゚)「バ、バカなっ!? ナウなヤングにはバカ受けなネタだって父さんが言ってたのに!?」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「……それで、どうなのかな?」
 
川 ゚ -゚)「確かに母さんはヒートっていう名前だ」
 


 
ζ(゚ー゚*ζ「そっかぁ、なるほどねぇ」
 
川 ゚ -゚)「お姉さんは、母さんを知っているのか?」
 
ζ(゚ー゚*ζ「ええ、高校の時の先輩だったわ。
       はぁ……確かにあの人なら、ブラジャーは要らないでしょうね」
 
うんうん、としみじみ頷くお姉さん。
そして上半身まっぱだかな私。
 
川 ゚ -゚)「…………へくちっ」
 
変な光景だった。
 
 
――それからそれから――
 
ζ(゚ー゚*ζ「じゃあ、この列から気に入ったのを何個か選んでレジに持って行こっか」
 
なんとかサイズを測り終えた私は、
再びお姉さんに連れられて今度は『C』と書かれた棚へとやってきた。
 
ζ(゚ー゚*ζ「この棚にあるものなら、クールちゃんにちょうど良いはずよ」
 
川 ゚ -゚)「分かった」
 
いいなぁ、と思ったのを何個か選んで試着室へ。
しかしなんかチクチクしたり、着心地が悪かったりで。
結局、何往復もするハメになった。


 
川;゚ -゚)「……疲れた」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「お疲れ様……私も疲れたわ」
 
川 ゚ -゚)「ところでお姉さん」
 
ζ(゚ー゚*ζ「なぁに?」
 
川///)「や、やっぱり男の子って、む、胸が大きい方がいいのか?」
 
ζ(゚ー゚*ζ
 
川///) ドキドキ
 
ζ(゚ー゚*ζ「うーん、そうねぇ。なんとも言えないけど……」
 
お姉さんは屈みこむと、私の頭を優しく撫でる。
そして言った。
 
dζ(゚ー゚*ζ「大体の男の子は大きい方が好きみたいよ」
 
川*゚ -゚)
 
川*゚ -゚)「それじゃあ、頑張って母さんやお姉さんみたいになる!」
 
ζ(゚ー゚*;ζ「私はともかく、ヒートさんは止めておいた方が良いんじゃないかなぁ……」
  _,
川 ゚ -゚)「えぇー」
 


 
口を尖らせると、お姉さんは立ち上がった。
 
ζ(゚ー゚*ζ「はいはい、そんな顔しないの。可愛い顔が台無しよ?
       さっ、お会計しましょうか」
 
川 ゚ -゚)「はーい」
 
川 ゚ -゚)「お姉さん」
 
ζ(゚ー゚*ζ「なぁに?」
 
川 ゚ -゚)「今日はありがとう」
 
ζ(゚ー゚*ζ「……どういたしまして」
 
こうして、私の初めての下着選びは終わった。
 
 
 
* * * * *
 
川 ゚ -゚)「ただいまー」
 
「ん? クー、帰ってきたのかァッ!!」
 



 
ノパ听)「おかえりィッ!!」
      
        ノパ听)
      __〃`ヽ 〈_
  γ´⌒´-−ヾvーヽ⌒ヽ
 /⌒  ィ    `i´  ); `ヽ
/    ノ^ 、★__¥★_人  |
!  ,,,ノ爻\_ _人 ノr;^ >  )
(   <__ \ヘ、,, __,+、__rノ/  /
 ヽ_  \ )ゝ、__,+、_ア〃 /
   ヽ、___ ヽ.=┬─┬〈  ソ、
     〈J .〉、| |, |ヽ-´
     /""  |   |: |
     レ   :|:   | リ
     /   ノ|__| |
     | ,,  ソ  ヽ  )
    .,ゝ   )  イ ヽ ノ
    y `レl   〈´  リ
    /   ノ   |   |
    l  /    l;;  |
    〉 〈      〉  |
   /  ::|    (_ヽ \、
  (。mnノ      `ヽnm

川 ゚ -゚)「ただいま、母さん」
 


 
母さんは私の両脇に手を入れると、
そのまま一気に持ち上げた。
 
川;゚ -゚)「うわっ!? 母さん高いって!?」
 
ノパー゚)「ははっ。で、どうだった? 買い物は」
 
川 ゚ -゚)「ん、ちゃんと買えた」
 
ノパー゚)「そうかそうか。さすがアタシの娘だ」
 
私を持ち上げたままの体勢で母さんはリビングへと歩く。
リビングには父さんがソファに座っていた。
 
( ゚д゚ )「おかえり、クー」
 
川 ゚ -゚)「ただいま、父さん。……ねぇ、母さん。そろそろ下ろしてくれ」
 
ノパ听)「……娘の成長を肌で感じたかったのに」
 
川 ゚ -゚)「毎日見てるでしょ」
 
ノパ听)「いーじゃん、親子のスキンシップだっ」
 
川 ゚ -゚)「はいはい。それと父さん」
 
( ゚д゚ )「ん? どうした?」
 


 
川 ゚ -゚)「ナウなヤングにバカ受けなネタは通用しなかったよ……」
 
( ゚д゚ )「何……だと……」
 
川 ゚ -゚)「あと、肌色ばっかり出てくる漫画は見ない方が良い、って」
 
(; ゚д゚ )そ「なっ!? なんでお前がそんなこt――うぉおッ!?」
 
父さんの言葉が最後まで言われることは無かった。
なぜなら、いつの間にかその後ろに回った母さんが、父さんを持ち上げてたから。
 
ノハ ー)「……へぇ、そいつは詳しく聞きたいねぇ」
 
ノハ# ー゚)「なぁ? ミ・ル・ナ」
 
(゚- ゚ 川「へやに もどったほうが よさそうだ」 スタスタ
 
「ちょ、クー!! 頼むから行k――待てッ!? 落ち着けヒーt」
 
「問答無用ッ!! アタシという美人な嫁がいるってのにッ!!」
 
リビングからは賑やかな音が聞こえてくる。
時々父さんの声で、「ひぃいッ!?」とか「そこはらめぇえ!!」とか聞こえてくるのは気のせいだろう。
 
うん、気のせいだ。
 
 
川 ゚ -゚)「さて、と。先に午前中の日記でも書いておくかな」
 



 
『8月9日 晴れ
 
今日は一人で買い物に行った。
分からなくてうろうろしていたら、やさしいお姉さんが助けてくれた。
そのお姉さんは、すごくむねが大きかった。
 
いつか私もお姉さんみたいにむねが大きくなればいいなぁ、と思った』
 
川 ゚ -゚)φ「――まる、っと。よし、こんな感じでいいか」
 
川 ゚ -゚)「あっ。そういえば、どうして母さんの胸は揺れないのか聞くの忘れてた」
 
川 ゚ー゚)「……まっ、あとでもいいか」
 
リビングは少し前から静かになっていた。
おそらく、いつものように父さんが片づけをしているんだろう。
 
「クー、昼ご飯だぞォ! 降りて来ぉーい!」
 
そんな事を考えていると、下から母さんの声が飛んできた。
さて、お昼を食べたらどこへ行こう?
ブラジャーを身に付けた私はどこにでも行ける。
なぜかそんな気がした。
 
川 ゚ー゚)「いい天気だ」
 
部屋を出る前に窓の外を見る、
そこには、雲一つ無い青空が広がっていた。
 


 
 
 
川 ゚ -゚)クーにゃんは成長期なので下着を選ぶようです
 
              ― fin.―
 

戻るコメントへ] 2011/09/17(土)にシベリアに投下されました。