ようこそ、VIP喫煙所!のようです
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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 20:18:31.81 ID:mVmdEZ8c0
田舎と呼ぶほどに廃れておらず。
都会と言うほど華が無い街、VIP。
そんな街の、とある煙草屋。
そこの横には看板が置かれている。
『↑この先、VIP喫煙所』
本当に細い道を差したその看板。
煙草屋の隣にはコンビニがあり、筒型の灰皿も設置されている。
そのため、そこを訪れる者はいない。
そう、彼らを除いては――――。
ようこそ、VIP喫煙所!のようです
※この物語は喫煙を推奨するものではありません
煙草屋の脇の細い道をしばらく行くとある、少し開けた場所。
そこはとある人間たちにとって、隠れ家(笑)的なものになっていた。
コンビニに置かれているような灰皿。
それを囲むようにして複数の人間が立っていた。
爪'ー`)「いやー。今日もお疲れさん」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「おう、来たかフォックス。火いるか?」
爪'ー`)「サンキュー、渋澤さん」
爪'ー`)y━・ シュボッ
爪'ー`)y━・~「はー」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「どうだ、仕事の方は?」
爪'ー`)y━・~「仕事?仕事の方は……」
「まぁまぁ、かな」
爪'ー`)y━・~
名前:フォックス
年齢:23
銘柄:キャスターマイルド
タール:5mg
ニコチン:0.4mg
爪'ー`)y━・~「渋澤さんはどう?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「仕事か?」
爪'ー`)y━・~「そう」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「どうだと思う?」
爪'ー`)y━・~「まぁまぁ、でしょ?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ははっ、よく分かってるじゃないか」
爪'ー`)y━・~「というかさ、相変わらず煙草にあってないね」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「はっはっは」
「ほっとけ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~
名前:渋澤さん
年齢:38
銘柄:DJミックス・ストロベリー
タール:7mg
ニコチン:0.6mg
~・━v('、`*川「あんた達本当に仲いいわねー」
爪'ー`)y━・~「渋澤さん、ペニがヤキモチやいてるよ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「わー、どうしましょう」
~・━v('、`*川「馬鹿言ってんじゃないよ」
爪'ー`)y━・~「で」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「彼氏の一人でもできたのか?」
~・━v('、`*川「あのさぁ、あんたたちねー」
「ぶっ飛ばされたいの?」
('、`*川
名前:ペニサス伊藤
年齢:2⊂('皿`#川 シャー
銘柄:クール・FK
タール:12mg
ニコチン:0.9mg
('皿`#川「わ、わたしはねえ、好きで一人でいるのよ!!」
爪'ー`)「へー」
_、_
( ,_ノ` )「ふーん」
('皿`#川 キィーーーーッ!!
「なーなーペニちゃん」
('、`*川「?荒巻さん、どうかしたの」
/ ,' 3 「ここ、ここに素敵な紳士がおるよ」
('、`*川「……何処に居るのよ」
/ ,' 3 「だからここに」
('、`*川「くたばれクソジジイ」
「お前がくたばれ喪女!」
/ ,' 3
名前:荒巻スカルチノフ
年齢:64
銘柄:チェリー
タール:15mg
ニコチン:1.1mg
ギャーギャー! ワーワー!
_、_
( ,_ノ` )y━・~「相変わらずだなぁ」
爪'ー`)y━・~「いやはやまったく」
「おーい」
ロ、ロウジンギャクタイ /メ,' 3 と('、`*川「あらあら」
ζ(゚ー゚*ζ「皆さんお元気そうで」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「未成年の来る場所じゃないぞー」
爪'ー`)y━・~「でもここに来る唯一の女性だよね」
('、`*川「あ?」
ζ(^ー^*ζ「あははは」
「こんなに楽しいところ来ないわけにはいきません!」
ζ(゚ー゚*ζ
通称:デレ
年齢:19
銘柄:非喫煙
職業:大学生
ζ(゚ー゚*ζ「可愛い名前ですね」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ラッキーストライクか……」
爪'ー`)y━・~「ここで吸ってる人見たことないですねー」
~・━v('、`*川「祭りでさ、たばこの箱型の水鉄砲合ったじゃない?」
爪'ー`)y━・~「知らないですね」
ζ(゚ー゚*ζ「あー!私それ知ってます」
~・━v('、`*川「そんな感じの見た目なのよね」
ζ(゚ー゚*ζ「へ〜」
/ ,' 3 「ゴールドラッシュじゃな……」
ζ(゚ー゚*ζ「?」
安価: ふわふわさくさく
/ ,' 3 「ふわふわさくさくでラークが浮かんだ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「俺はマルボロ」
~・━v('、`*川「まあメンソよね」
爪'ー`)y━・~「メンソってあんま好きじゃないな」
ζ(゚ー゚*ζ「メンソって?スースー?」
爪'ー`)y━・~「そうそう、たばこにも種類があるんだ」
ζ(゚ー゚*ζ「へー」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「まあデレちゃんにはまだ関係ないけどな」
~・━v('、`*川「興味があってもちゃんと成人しなきゃダメだからね」
部屋で吸う為に2、5万もする空気清浄機を昨日買ったった
爪'ー`)y━・~
_、_
( ,_ノ` )y━・~
爪'ー`)y━・~「なあ渋さん」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「なんだフォックス」
爪'ー`)y━・~「2万五千で洗浄機買うんならさ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……買っちゃうよな煙草」
爪'ー`)y━・~「……それ買ったらたばこ買えなくなるよね」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「置物が増えるだけだよな、俺らにとって」
ライター派?マッチ派?
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ライターだな、ゴミが少ないし」
爪'ー`)y━・~「百均で三本セットのライターマジ便利」
~・━v('、`*川「私もライターだけどさ、マッチの匂いって好きよ?」
ζ(゚ー゚*ζ「私も好きです、何か落ち着くんですよ〜」
~・━v('、`;川「あなたわりと危ない子ね」
ζ(゚ー゚*ζ「えへへー」
~・━v('、`;川「褒めてないわよ
/ ,' 3 「ライターとか、軟弱ワロタwwww
男は黙ってマッチで火をつけるんじゃ!」 ゴソゴソ
/ ,' 3 「……誰か火貸してくれ」
「「「マッチ買ってこい」」」
最近の煙草排斥運動について
ζ(゚ー゚*ζ「非喫煙者から言わせてもらいますと、どうでもいいです!」
~・━v('、`;川「そりゃあなたは此処に好んでくるような子だからでしょう」
爪'ー`)y━・~「まあ煙草は良くないよな。百害あって一利なしと言われても仕方がない」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「でもそれに縋っている人もいるわけだからな。
しっかりと場を考えて吸えば、0とは言わねえが迷惑は限りなく少なくなるはずだ」
ζ(゚ー゚*ζ「お〜。渋さん大人ですな!」
/ ,' 3 「まあワシは老い先短いしー。あんま気にせんで吸うわ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~~・━v('、`;川(マジで老害だな) 爪'ー`)y━・~
ζ(゚ー゚*ζ「皆さんはルールを守りましょう!」
時々肺が痛くてどきどきする
0
ζ(゚ー゚*ζ「!」
ζ(゚ー゚*ζ「これが恋!」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「その場合痛くなるのは肺じゃねえ気がするが」
~・━v('、`*川「煙草を吸ってそうなるのなら、控えた方がいいかもね」
/ ,' 3 「ワシ初めての時は吐きそうになったな」
爪'ー`)y━・~「まあどうしても心配なら医者に行くことをお勧めする」
~・━v('、`*川「正直私も昔なったわ。
煙草に慣れてるはずなのに吐き気がしたりしたのよ。
まあ只の睡眠不足だったんだけど」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「急にタール数を増やしても肺が痛くなるな。
吸いたいのなら自分に合ったものを見つけるのも大切だぞ」
つらら
/ ,' 3 「まあメタな発言するとこの物語は冬ではありません!」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「とまあつららねえ」
爪'ー`)y━・~「ちなみに今>>1の部屋の窓から50センチ超えてるのが見えてるね。
隣の家のだけどまあ立派だわ」
~・━v('、`*川「小学校のころにさ、咥えてる男子いたよね」
_、_
( ,_ノ` )y━・~ / ,' 3 爪'ー`)y━・~
~・━v('、`*川「あれって何がしたかったんだろうね」
ζ(゚ー゚*ζ「正直ばっちいですよね」
ζ(゚ー゚*ζ「煙草と違って周りに害はないですけど、経験者はちょっと……」
_、_
( ,_ノ` )y━・~ / ,' 3 爪'ー`)y━・~
~・━v('、`*川「あーい、あんたらどうしたのよー」
シガレットチョコ
/ ,' 3 「しがれっとちょこ?」
ζ(゚ー゚*ζ「荒巻さん知らないんですか?」
/ ,' 3 「うん……」
~・━v('、`*川「美味しいわよね」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「チョコレートが好きじゃないから食ったこと無いな」
爪'ー`)y━・~「俺も好きですけどね、最近見掛けないなぁ」
/ ,' 3 「ワシも食べてみたい……」
ζ(゚ー゚*ζ「見つけたら買ってきますね!」
/ ,' 3 「2月14日!2月14日にちょうだい!」
爪'ー`)y━・~(バレンタインは知ってるんだ)
冬場に外で吸うのはつらい
~・━v('、`*川「煙草に限らず冬に外は辛いわ」
爪'ー`)y━・~「雪だらけだしね」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「冬に外でたばこ吸うとさ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「吐いてるのが煙草の煙なのか普通の息なのか解らなくなるよな」
~・━v('、`*川「わかるわかる!」
爪'ー`)y━・~「煙草の煙との境目がわかんなくて、とりあえず限界まではくよ」
/ ,' 3 「ワシ前それで死にそうになった。
1回目は吐き続けて呼吸が苦しくなって。
2回目は途中で煙を吸っちゃってむせかえして」
ζ(゚ー゚*ζ「おしい!」
/ ,' 3 「え?」
ζ(゚ー゚*ζ「ん?」
~・━v('、`;川(この子怖いわねー)
ブッチャーみたいにかっこよく葉巻を咥えたい
/ ,' 3 「葉巻、のう」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「吸ったこと無いな」
~・━v('、`*川「吸ってる人なんてめったにいないんじゃない?」
爪'ー`)y━・~「葉巻の知識が全くないから話を広げられないな」
タバコはどこまで値上がりするのか
ζ(゚ー゚*ζ「今いくらなんですか?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「だいたい420円前後かな」
爪'ー`)y━・~「何かまた上がるらしいしね」
/ ,' 3 「上がっても遺産が減るだけじゃな、うん」
~・━v('、`*川「300円台が遠い昔のよう……。安かったわね」
爪'ー`)y━・~「多分600円くらいまではいくんじゃないかなー」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「そしたらどれだけ減るんだろうな喫煙者」
~・━v('、`*川「実際税金の量は変わらなかったらしいわよね。
喫煙者の減少、吸うペースを落とすかで」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「喫煙者からしてみたら『変わらないんなら値段落とせ』だろうけどな。
煙草嫌いな人たちからしてみたら喫煙者が減るんだから願ったりだろう」
/ ,' 3 「まあ仕方ないじゃろう……」
ζ(゚ー゚;ζ「いつになく空気が重い!」
禁煙パイポ
/ ,' 3 「吸ったこと無いんじゃけどアレどうよ?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「俺もないなぁ」
爪'ー`)y━・~「あー……。俺りますね」
~・━v('、`*川「わたしもあるよ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「で、どうだった?」
爪'ー`)y━・~「どうだったって、ねぇ?」
~・━v('、`*川「ねぇ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ん?」
ζ(゚ー゚*ζ「渋さん、ここに居る時点で効果はわかるよ!」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……ああ」
ζ(゚ー゚*ζ「中学校の頃意味もなく吸ってる男子いたよね!
100均で売ってるレモンのやつとか!」
煙草に合うお酒
ζ(゚ー゚*ζ「煙草吸ってる人ってみんなお酒好きなイメージ」
/ ,' 3 「わし〆張りしか飲まんからなぁ。合うとかはわからん」
~・━v('、`*川「あー、何に合うとか気にしてないわ。
というか私、酒を飲むときはとにかく酒!煙草は煙草!
だから一緒に嗜むこと少ないのよね」
爪'ー`)y━・~「その点渋さんとかどう?絵的にもすごく似合いそうだけど」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「いや、あのな。
俺、カシオレ一杯でダウンするんだ」
爪;'ー`)y━・~
('、`*川「なんか、私の中の渋さんが音を立てて崩れていく」
逆に咥えて火付けた
爪'ー`)y━・~「リサリサ先生」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「タバコ逆さだぜ」
━v('、`*川「ッ!」
~・━v('、`*川「まあそんなわけないけど」
/ ,' 3 「そりゃあリサリサと違って美人でもなんでもなイタイイタイイタイ」('皿`*川 フーッ
ζ(゚ー゚*ζ「ちなみに逆さに着けるとどうなるんですか?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「他はどうか知らんけどな、俺のは吸い口がかつかつになった。
で、もう吸えなかったな」
ζ(゚ー゚*ζ「やったんですか……」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「好きな人の前で緊張しててな……」
黒い
ζ(゚ー゚*ζ「そう言えばこの前真っ黒なたばこ吸ってる人見ました!」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「まっくろねえ、ソブラニーかな?」
爪'ー`)y━・~「あれって値上がりする前から700円超えてましたよね」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「そうそう。だけどあれ吸ってるやつも相当なモノ好きだろうな」
~・━v('、`*川「じゃあブラックデビル?」
ζ(゚ー゚*ζ「おお!すごく黒くて悪そう!!」
/ ,' 3 「ワシあれ一本吸って捨てたわ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「もったいない……と言いたいところだけどまあ」
爪'ー`)y━・~「俺もダメだったなあ」
~・━v('、`*川「喫煙者の中で興味のある人が居たら買ってみるのもいいかもね。
喫煙所では明らかに浮いてるし、個人的には美味しくもなんともないわ」
ζ(゚ー゚*ζ「確かに目立ってたなー」
ゲームしてると吸いたくなる
爪'ー`)y━・~「ゲームしてると吸いたくなる」
爪'ー`)y━・~「これは非常にわかるね」
爪'ー`)y━・~「ワンダと巨像をやりながらやってたんだけどさ」
爪'ー`)y━・~「タバコを口から離すか。
でもその一瞬で巨像から落ちてしまわないか。
しかしこのままでは呼吸が」
爪'ー`)y━・~「究極の選択だったね」
ζ(゚ー゚*ζ「ICOだったらまだ何とかなったかもしれないのにね」
爪;'ー`)y━・~「あ、知ってるんだ」
あたらしいkentってどうよ?
ζ(゚ー゚*ζ「新しいケントってあのコーヒーついてくるやつ?」
/ ,' 3 「あー、あれか」
~・━v('、`*川「ケントって好きじゃないわねー。
なんか辛い?っていうのかしら。舌がピリピリするのよ」
爪'ー`)y━・~「でも吸ってる人わりとおおいよね」
~・━v('、`*川「それがまたつらいのよ。
手元にタバコがなくて、一本もらおうとするとケント」
爪'ー`)y━・~「その場合どうするの?」
~・━v('、`*川「吸わない」
ζ(゚ー゚*ζ「そんなに嫌いなんだ……」
~・━v('、`*川「もし煙草があれだけになったらタバコやめる」
ジッポーのオイルの匂い
~・━v('、`*川「好きよ」
/ ,' 3 「え、急に告白されてもワシこまっちゃう」
ギャージョウダンジョウダン
爪'ー`)y━・~「ジッポに憧れてた時が俺にもありました」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「渋いしかっこいいんだよな」
爪'ー`)y━・~「開けて火をつけるときにすこし漂う匂い。
借りた時は買おうかと悩んだんだよなー」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「まあ良いの買おうとすると結構高くつくからな」
ζ(゚ー゚*ζ「ジッポってなんです?」
爪'ー`)y━・~「一言でいっちゃえばブランド物のライターさ。
たまにゲーセンの景品になってたりするけど」
日とζ(゚ー゚*ζ「こういうのですか?」
爪;'ー`)y━・~「!!何故それを!?」
ζ(゚ー゚*ζ「ゲーセンで」
爪;'ー`)y━・~「譲ってkζ(゚ー゚*ζ「いやです」
* * *
_、_
( ,_ノ` )y━・~
爪'ー`)y━・~
~・━v('、`*川
ζ(゚ー゚*ζ
~・━v('、`*川「なんか、さ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ん?」
~・━v('、`*川「最近静かねー」
ζ(゚ー゚*ζ
皆が毎日集まっていた喫煙所。
そこに荒巻さんが来なくってから1週間近くたちました。
最初は皆してあーだーこーだ言って面白い想像をしていましたが、今では静かになりました。
私たちは互いの家を知っているわけではありません。
ただ、喫煙所で知り合い、話すだけという関係です。
それだけ。
それだけの関係のはずだったのに。
どうしてこうもみんなさびしそうな顔するんでしょうか。
_、_
( ,_ノ` )y━・~「まあ、何か事情があるんだろ」
爪'ー`)y━・~「そのうち呑気に笑いながらやってきそう」
~・━v('、`*川「……そうね」
私たちが今いち盛り上がりに欠ける会話をしている時、細い路地から人影が近付いてきました
。
( ・∀・)「あのー」
ここは喫煙所です。
いくら近くにコンビニがあり、そこに灰皿が設置されているからと言って、全く人が来ないわけではありません。
たまーに。
本当にたまーーーーーーーーーーーーーーに。
人がやってきます。
しかし、今やってきた男性は煙草を取り出すわけでもなく、私たちに声をかけてきました。
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ん?どうした、火がないなら貸そうか?」
( ・∀・)「あ、いえ。そういうわけではなくて」
( ・∀・)「皆さん、荒巻スカルチノフという人物をご存知でしょうか?」
~・━v('、`*川「!!」
爪'ー`)y━・~「ああ、知ってるよ。あの人は俺たちの煙草仲間だ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「爺さんがどうかしたのかい?」
( ・∀・)「……祖父は、荒巻スカルチノフは亡くなりました」
~・━v('、`*川「……え?」
爪#'ー`)y━・~「おい、言っていい冗談と悪い冗談が――――」
ζ(゚、゚*ζ「フォックスさん!」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「落ち着けフォックス」
( ・∀・)「……祖父はいつも散歩に行くと言って家を出てすごく楽しそうにしてました」
( ∀ )「だいぶ前からもう長くはないだろうって言われてて」
( ∀ )「でも爺ちゃんは、そんなの気にしてたら楽しくないって」
( ∀ )「この年になって馬鹿な仲間が増えたって」
( ;∀;)「爺ちゃんの遺書とは別に、この場所が記されてて。
そこにいる人たちにありがとうって伝えてくれって書いてあって」
男性は堪え切れなくなったのか途中から涙を流し始めました。
さっきまで怒っていたフォックスさんも静かになって、ペニサスさんも下を向いて肩を震わせていました。
渋さんは黙って新しい煙草に火をつけて。
きっとこういう時、タバコは気持ちを落ち着かせてくれるんだとか考えて。
タバコも何もない私は、ただわんわんと叫ぶしかできませんでした。
暫くすると男性はわかりやすい地図を置いて、きた道を戻って行きました。
私たちも、その日は皆笑うこともなく只黙って帰路に着きました。
次の日。
ペニサスさんはいませんでした。
渋さんとフォックスさんが会話もなくタバコを吸い、ある程度すると帰って行きました。
さらに次の日。
フォックスさんの姿はなく、渋さんが一人でぷかぷかと煙を吐いていました。
_、_
( ,_ノ` )y━・~「煙草を逃げ道に使うってのもずるいよなぁ」
きっとそれは私に言ったわけではなくて。
ただ静かに宙に浮くのでした。
そしてさらにさらに次の日には私以外誰もいなくなりました。
皆が来なくなってからも私はそこに通いました。
そして1週間ほどたった時、ペニサスさんが来ました。
('、`*川「デレちゃん……」
ζ(゚ー゚*ζ「お久しぶりです」
('、`*川「久しぶり……やあね、どうにも辛気臭くなっちゃう」
苦笑いをするペニサスさん。
暫くするともう一人近付いてきます。
爪'ー`)「……よっ」
フォックスさんは恥ずかしそうに煙草を取り出し、火をつけました。
それを吸い終わる頃にはさらにもう一人。
_、_
( ,_ノ` )「ちょっと時間をおいて着てみりゃこれまたどういうことだい」
皆で顔を合わせるのは久々で、ちょっぴりさみしくも嬉しかったのです。
ζ(゚、゚*ζ「さて皆さん」
('、`*川「どうしたの急に?」
ζ(゚ー゚*ζ「私はお孫さんにこんなものを頂いていたのですよ」
爪'ー`)「紙っきれ?」
_、_
( ,_ノ` )「なんだ?」
ζ(゚ー゚*ζ「地図ですよ。荒巻さんのお墓の」
('、`*川「……!」
_、_
( ,_ノ` )「……ははっ」
爪'ー`)「……そうか。そうかそうか!」
* * *
「アンタ達お供え物買ってきたの?」
「買ったよあの爺さんが喜びそうなのをな」
「皆手ぶらに見えるのは俺だけか?」
「そういう渋さんも手ぶらに見えますよ!」
荒巻の墓の前
('、`*川「爺さん、絶世の美女がまいってやったわよ〜」
爪'ー`)「おーお、さらに地獄に落とす気か?」
('皿`#川「はぁん?」
_、_
( ,_ノ` )「おいおい、久しぶりに顔見せるんだ。大人しくしねえか」
ζ(゚ー゚*ζ「いやいや、こっちの方が私たちらしいですよ」
_、_
( ,_ノ` )「それもそうか」
('、`*川「じゃあみんなお供え物出すわよ。私はこれー!」
ペニサスさんが取り出したのは赤いパッケージの箱。
爪;'ー`)「うわ!かぶった!!」
フォックスさんも同じものを。
_、_
( ,_ノ` )「……はぁ」
溜め息をつきながら渋さんもまったく同じものをとりだす。
ζ(゚ー゚*ζ「皆さん私を見習ってくださいよ!じゃじゃ〜ん」
('、`*川「あんたねぇ」
_、_
( ,_ノ` )「お供えに食べ物かい」
爪'ー`)「食べたがってたけどさぁ」
ζ(゚、゚*ζ「皆だって似たようなもんじゃないですか!」
墓に並ぶ四つの箱。
赤。
赤。
白。
赤。
明らかに異色を放つ墓を背に私たちは歩き始めました。
目的地はいつもの場所。
私たちが出会った場所。
* * *
「だから言ってんじゃないの!」
「違うっつの!」
「はぁ?ふざけないでよね!?」
「ええい!そんなんだから男が寄ってこないんだよ!」
「私が美しすぎて皆敬遠してんのよ!」
「鏡見ろ鏡!」
('皿`*川「鼻の骨折ってやる!」
('、`*川
名前:ペニサス伊藤
年齢:2⊂('皿`#川 シャー
銘柄:クール・FK
タール:12mg
ニコチン:0.9mg
「少なくとも俺は美人だと思わないね!」
「眼科いけ眼科」
「昨日行きましたー」
「だせー」
「おい!世界に何万と居る眼科に通う人たちに謝れ!」
「私はあんたに言ってんのよ」
爪#'ー`)「この年齢偽証女!」
爪'ー`)y━・~
名前:フォックス
年齢:24
銘柄:キャスターマイルド
タール:5mg
ニコチン:0.4mg
「お前ら毎日毎日飽きないなぁ」
「渋さんからもなんか言ってやってよ!」
「渋さんは俺の味方だ!」
「……なぁ、お前ら」
あーだこーだ!
_、_
( ,_ノ` )「やれやれ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~
名前:渋澤さん
年齢:38
銘柄:DJミックス・ストロベリー
タール:7mg
ニコチン:0.6mg
「皆さんお元気そうですねえ」
~・━v('、`*川「おお!久しぶりー!!」
爪'ー`)y━・~「最近どんな感じ?といううかこの女に一言言ってやってよ」
~・━v('、`*川「今言いあう必要ないでしょー」
爪'ー`)y━・~「……それもそうか」
_、_
( ,_ノ` )「ん?手に持っているそりゃあ……」
「えへへー」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ようやく買えるように」
~・━v('ー`*川「そっかそっか」
爪'ー`)y━・~「では改めまして」
「「「ようこそ、VIP喫煙所へ」」」
END