( ^ω^)ブーンの心が世界を左右するようです ()
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:38:01.95 ID:SjoyE74j0
(;^ω^)「ここは……」

何かがおかしい、今日僕は普通に寝たはずだ。
僕は内藤ホライゾン、今日も友達と一緒に学校へ行った。
くだらない授業を受けた。
帰りにゲームセンターに寄った。
晩御飯にはオムライスを食べた。
その後お風呂に入って、サッカーを見ていたんだ。
そうしたらカアチャンに怒られたからいそいでベッドに入った。
そしてクラスのあの子の事を考えながら眠りについたんだ。

じゃあコレは何なんだ?

生温い鎧、響く爆発音に轟く悲鳴や怒号。

僕は今戦いの真ん中にいた。



( ^ω^)ブーンの心が世界を左右するようです

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:39:12.79 ID:SjoyE74j0
ブーンの元に一人の男が走ってくる。

(=゚ω゚)ノ「へへ、兄ちゃん頂き!」

(,,゚Д゚)「させるかっ!」

自分の真上で剣と剣が交錯した。
短く高い、それでいてとても大きい音がした。
こんな音聞いた事がない……
本気で重い鉄同士をぶつけ合う音。

鎧が擦れる音、鉄の脚が大地を重く踏みしめている。

(;^ω^)(ちょっとちびったお……)

座り込んだまま怖くて動けない。
何をやっているんだこの人たちは?

(=゚ω゚)ノ「このッ!!」

男の一人が思いっきり剣を振ってもう一人の頭にぶつけた。
ガーンとありえない音がしたにも拘らず、
殴られた方の男は踏み止まる。

(=゚ω゚)ノ「気絶しないのか!?」

(,,゚Д゚)「悪いな」

瞬間短い鉄の音がする。

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:39:34.76 ID:9Sb1UuLp0
667 名前:鉄木真 :2006/07/04(火) 23:01:02 ID:eDWRRvmg
どこぞの阿呆が立てたマイティスレを、ここまで伸ばしてやったのは誰だと思ってんだ(`ε´)


668 名前:鉄木真 :2006/07/04(火) 23:28:16 ID:eDWRRvmg
このコテとも今日でお別れだ…

いったい、何人がこのコテが誰の名を借りたのか知っていたのかね?

知らねーか!

あはははは〜w

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:39:59.39 ID:Qv2N+cGo0
TBSが誤訳報道か? ハイド米議員「(靖国に行くべきではないと)強く思わない」→字幕は「強く思う」★2

http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1152025908/l50

祭り参加者募集

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:40:19.79 ID:8QQNXSQP0
題名でハルヒ思い出した

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:41:34.34 ID:SjoyE74j0
  ガンッ

(,,゚Д゚)「!?」

瞬間男がふっ飛ぶ、何が起きたか全然理解できない。そもそも理解しようという思考が無かった。

(=゚ω゚)ノ「ナイス」

(´<_`)

振り向いた先にはこちらに弓を向ける男の顔があった。どうやら兜に石の弓を的中させたようだ。
相当の力でぶつけたのだろう、そうでないと石で人をふっ飛ばすことなんて出来やしない。

(=゚ω゚)ノ「もう一発喰らっとけ!」

さらに一度大きな鉄のぶつかる音が響いた。が、それでも踏み止まる男。

(;゚Д゚)「投具とは……まったく、主に当たったらどうする気だ……」

鎧ごしとはいえ二度も思い切り剣をぶつけられたのだ、踏み止まったとはいえ男の顔は辛そうだ。
自分なんかじゃ一発目で間違いなく脳震盪を起こしていただろう。
鎧があるから大丈夫なのでない、鎧ならではのダメージがそこにはある。
確かに鎧が無ければ一撃目で顔が無くなっていたのだろうが。

(=゚ω゚)ノ「そんなミスはしないさ――」

瞬間、ギリギリ踏み止まり辛そうにしていた男が一歩踏み出した。
そして剣を相手の喉元に突き出す。
首が人形のようにガクンと上向きになり、男の体は宙に浮いた。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:42:54.34 ID:SjoyE74j0
ガジャンと表現すればいいのか、いまだ聞いた事の無い金属音。
そして見たことも無い金属の固まりが大きな弧を描いて落ちた。
耳が痛い、何なんだこの甲高い金属音ばかりの世界は。

宙を舞った男はずっと倒れたままだ、気絶したのだろう。

(´<_`)「ちっ……」

舌打ちしながら弓を持っていた男が剣を拾い駆けて来る。
駄目だ、鎧もせずに来たら……死んでしまう!

(;^ω^)「……ッ!!」

また金属同士の音が炸裂した。何も言えない。怖いんだ。
僕はこの場がすごく怖いんだ。
どうして自分には殺意が向けられないのかとか、
そもそもどうして殺しあっているのかとか……分からない事が多すぎて怖いんだ。

(;^ω^)(アナリスク以来の恐怖だお……)

辺りを見渡してもそこには木々しかなく、ここがどこか分からない。

ξ゚听)ξ

(;^ω^)「……ッ!!」

そこに女の子がいた。
驚いて目を合わせると、こっちに来いとジェスチャーされた。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:43:38.93 ID:nj4d36LK0
ハルヒじゃないのかよ。氏ね

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:44:22.18 ID:SjoyE74j0
(,,゚Д゚)「悪いが負けらんねぇんだゴルァ」

辺りに散布される血、人はこうまで多くの液体で成り立っているものなのだ。
相手を真っ二つにすると同時、とうとう男は倒れた。
頭が激しくくらくらする。

(`_ゝ´)「チャンスだ、ギコを討ち取れ!」

(´ー`)「サセネーヨ」

(;`_ゝ´)「チッ……!」

(,,゚Д゚)「悪いな」

(´ー`)「カマワネーヨ」

倒れた男を守るように、一人二人と前に立つ。

(;`_ゝ´)「これは……退却かな?」

さすがに分が悪いと見たか、その一言を合図に一時退却したようだ。
鎧を着たまま倒れている男を連れて行く事も忘れない。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:45:09.65 ID:SjoyE74j0
残った一軍は安心した息を吐いた。

(,,゚Д゚)「まだ頭いてぇそゴルァ」

(´ー`)「シラネーヨ」

(,,゚Д゚)「そんな事より、まずは主を……!」

その場に内藤の姿は無かった……。

(;゚Д゚)「主は……?」

(´ー`)「シラネーヨ」

その場には、一人の男の死体だけがあった。
心音にあわせて血を噴き出す、ドックン ドックンと……。

(,,゚Д゚)「とりあえず"心の主"が現れたとショボンさんに報告だ!」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:45:56.26 ID:SjoyE74j0
>>5,>>8
個人的にこれでハルヒを連想されるとは思わなかった
期待に添えなくて申し訳ない

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:46:32.76 ID:SjoyE74j0
僕は無意識に、一人の女の子の後を追っていた。
別に興味があったとかではない、純粋に怖かったあの中で一人、
明らかに傍観者としていることが出来ていたから追ったんだ。
傍観者でいられるという事はあの二人が戦う理由を知っているという事、
今日の僕は冴えている。

(;^ω^)「ちょwww待つお!」

ξ゚听)ξ「……」

地の利があるのか、女の子はどんどん離れていく。
仕方がない、本気で走るしかない。

肘を伸ばして左右に広げた。

⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン

下着泥棒で鍛えたこの足をなめてもらっては困る。
見る見る女の子が追い付く。
よし、あと少しだ。


  バシイィ


(;゚ω゚)「おおおおおぉおおぉぉぉおぉ!!!1!」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:48:18.12 ID:SjoyE74j0
自分の足には小動物用の罠がしっかりと喰いついていた。
痛みにバランスを崩し、そのまま大きく転んだ。

体を伸ばしたまま横向きに3回転くらいの大車輪でその場に倒れる。

( 'ω`)「お……お……」

体中数か所を転んだ衝撃で怪我した。
そして打ち付けたために腰や肩も痛い。
そしてそれ以上に罠にずっと噛み付かれている右足が痛い。

( 'ω`)「やっぱり僕は負け犬人生だお……
  きっとツンのスク水を盗んだ罰なんだお……」

いつもそうだ、しぃちゃんのパンツが無くなった時も僕のせいにされた。
本当に自分が犯人とはいえ、証拠も無く決め付けられてショックを受けた。

ツンがストーカー被害にあっていると聞くや僕が犯人扱いされた。
僕は遠距離から行動を監視しているから間違いなく違うのに……。

その時突如、体に激痛が走った。

(;゚ω゚)「おおおおおぉおおぉぉぉおぉ!!!1!」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:49:08.36 ID:SjoyE74j0
ξ゚听)ξ「うるさいわね、男の癖にわめくな、女々しい」

気付いたらさっき逃げていた女の子が罠を外そうとしてくれていた。
よく見るとこの子、ツンと似ている。

ξ#゚听)ξ「何これ、全然取れないわね……」

(;゚ω゚)(痛いけど我慢だお……せっかく取ってくれているのに……)

右に捻ったり左に捻ったり……どんどんと傷口が大きく開いていく。
痛い、痛い、痛い、痛い……。
アナルに島唐辛子を突っ込んだあの夏が蘇る。

ξ#゚听)ξ「もームカつくわね!!」

そう言って女の子は僕の足ごと罠を蹴った。

(;゚ω゚)「アーッ!!!!!」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:50:05.30 ID:SjoyE74j0
/ ,' 3「いや、その節は申し訳ないことしたね」

( 'ω`)「まったくだお、ケツ毛に火をつけた時以来久しぶりに走馬灯見たお」

ξ゚听)ξ「だから謝ってるでしょ、グチグチと男らしくない」

( 'ω`)「自慢じゃないけど自覚してるお」

僕はあの後もがき苦しみながら一つの集落に来ていた。
古く寂れた所だ、住んでいる人も相当少ないのだろう。

/ ,' 3「とりあえず"心の主"よ始めまして、私がこの集落の長の新巻です」

ξ゚听)ξ「私はツンデレよ、別によろしくしなくてもいいけど」

( ^ω^)「重大キャラktkr! 僕は内藤だお、始めましてだお」

ξ゚听)ξ「アンタ今私のこと無視したわね?」

(;^ω^)「よろしくしなくてもいいって……」

ξ゚听)ξ「アンタもてないでしょ?」

(;^ω^)「否定できないお……」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:51:21.44 ID:SjoyE74j0
/ ,' 3「これツンデレ、"心の主"に向かって……止めなさい」

ξ゚听)ξ「分かったわよ、おじーちゃん」

( ^ω^)「さっきから"心の主"って何だお?」

/ ,' 3「アナタのことですよ」

( ^ω^)「僕は内藤ホライゾンだお、"心の主"なんて名前じゃないお」

/ ,' 3「いえ、アナタのような存在をここではそう言うのですよ」

( ^ω^)「kwsk」

/ ,' 3「とりあえず今アナタがどこにいるかという事から説明しましょう」

どうやら悪い人たちではないようで安心した。
正直アナルに拷問でもされたらどうしようかと思っていた。
話しの通り、まずはここがどこかという事から教えてもらおう。
そしてどうしてあの人たちは戦っていたのか、まるで僕を取り合うように……。

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:52:07.22 ID:SjoyE74j0
/ ,' 3「ここはニューソクという世界です」

( ^ω^)「名前なんてどうでもいいお、kskするお」

/ ,' 3「ここでは内藤、つまり"心の主"が絶対の存在なのです」

( ^ω^)「よく分かんないお」

/ ,' 3「おそらくアナタがこの世界に現れた場所で、
  すぐさま戦いが始まったと思うのですが」

( ^ω^)「そうだお、驚いたお」

/ ,' 3「あれはアナタを争奪するための争いなんですよ」

(;^ω^)「そういう趣味はないお……掘られるのは勘弁だお」

/ ,' 3「いえ、"心の主"をどちらの国が招き入れるか……その争いです」

( ^ω^)「招き入れる……のかお?

招き入れるといわれても全然ピンと来ない。
招き入れる理由だ、それが足りていないのだこの話に。

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:53:15.82 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「どうして僕を招き入れるかで争うんだお?」

/ ,' 3「とりあえずこの世界の話をしましょうか」

( ^ω^)「おk」

/ ,' 3「この世界には今、3つの勢力があります。
  まずここ、我々のいる中立国であるVIP。
  そしてショボンが治めるバーボン。
  最後にドクオが治めるドクシンです」

ξ゚听)ξ「さっきアナタを奪い合っていたのが他の二国よ。
  私たちは基本的に否戦争派だからね」

( ^ω^)「なんとなく把握したお」

/ ,' 3「それでこの世界にはオマエさんのような者が時折来るんじゃよ。
  それを"心の主"と呼んでいる、この世界の命運を司っている絶対の存在」

( ^ω^)「それがよく分からないお」

そこに一人の男がやってきた。

( ゚∀゚)「新巻のじーさん、もうバーボンのやつらが来たぜ?」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:54:36.40 ID:SjoyE74j0
(´・ω・`) 「始めましてかな? バーボンの長であるショボンです」

( ^ω^)「始めましてだお」

(´・ω・`)

( ^ω^)「……」

ふと親友のショボのことが頭を掠めた。
似ている……そう思った。
ショボは僕の限りあるリアル友達の一人だ。
賢くてクラス委員長もしている、そしてイケメンだ。
僕も何度もクラスの話し合いでお世話になっている、
当然パンツ泥棒の時も例外じゃない。
その度に彼からはアナルに酷いお仕置きを加えられたものだ。
アナルにイヤホンをぶち込んで粉雪を大音量でかけられたことは記憶に新しい。
彼とはそれほど深い仲なのだ。

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:56:17.78 ID:SjoyE74j0
(´・ω・`) 「アナタが"心の主"ですか?」

( ^ω^)「みたいだお、内藤ホライゾンといいますお」

(´・ω・`) 「改めて、私はショボンといいます。
  先ほどのドクシンとの戦いでは我々が勝利したとみなし、
  私自ら迎えに参りました。
  よろしければバーボンへ来ませんでしょうか?」

(;^ω^)「突然言われても困るお」

/ ,' 3「行ってくるといい」

(;^ω^)「!!」

(´・ω・`) 「おや、抵抗するなら……と考えていましたが協力的ですね」

/ ,' 3「ワシらはもともと戦う気なんてない、
  バーボンへ行って詳しい話を聞いてくるとええ」

(;^ω^)「……分かりましたお」

お言葉に甘え、素直にバーボンへ向かうことにした。
行く途中に護衛が何人とつき、お尻が酷くむず痒かった。

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:57:09.96 ID:SjoyE74j0
(,,゚Д゚)「主、私のことを覚えておられますか?」

( ^ω^)「戦っていた人だお、強かったお」

(,,゚Д゚)「光栄です」

(;^ω^)「そんなかしこまらなくても……」

すごい護衛の数、そして人々が自分に頭を下げる。
これから何が起きても安心だ、アナルを守るケツ毛といったところか。

( ^ω^)(肛門様ktkr!)

自分にひれ伏す人々、慣れると気持ちいいものだ。
アナルにコーラを注入した時を思い出してしまった。
慣れた後のあの快感は何事にも変えがたい。

そうこうしている内に、バーボンについた。

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:58:25.19 ID:SjoyE74j0
期待していたそれよりもずっと廃れた所だった。
国、そしてその国王がいるんだからお城くらいを想像していたが普通の農村だ。

( ^ω^)「……」

(´・ω・`) 「期待はずれですか?」

( ^ω^)「そんな事ないお」

(´・ω・`) 「いいですよ、これから発展していくのですから」

( ^ω^)「頼もしい国王様だお」

(´・ω・`) 「やらないか?」

( ^ω^)「だが断るお」

(,,゚Д゚)「ショボンさん、主はオレの家で預かってもいいか?」

(´・ω・`) 「そうだね、"心の主"の説明もついでに頼むよ」

(,,゚Д゚)「把握した」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 00:59:18.98 ID:SjoyE74j0
男の名はギコといって、剣の腕は天下一品だと自負していた。
実際強かったからあながち嘘でもないと思う。

(,,゚Д゚)「何かあったら言ってくれ、いつでも力になるぜ」

( ^ω^)「テラ頼もしいお」

自分なんて自慢できることといったらおしくらまんじゅう無敗な事くらいか。
家に入ると奥さんだろう綺麗な人がいた。
妊娠しているのか、そのお腹は大きく出ていた。

(*゚ー゚)「あらアナタ、心の主様ですか?」

(,,゚Д゚)「そうだゴラァ」

(*゚ー゚)「それじゃあ勝ったんですね、おめでとう」

(,,゚Д゚)「それよりも主様を迎えてやってくれ」

(*゚ー゚)「はいはい」

そして椅子に座らされると、茶を出された。
正直あまりおいしくなかった。

(*゚ー゚)「この町は廃れているでしょう?」

( ^ω^)「でも人が優しいお」

(*゚ー゚)「あらあら、嬉しい事言って下さいますね」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:00:39.38 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「それより早く心の主についてkwsk三行で説明して欲しいお」

(,,゚Д゚)「オレが
   せつめい
   しよう」

( ^ω^)「把握した」

(,,゚Д゚)「とはいえ何から話すればいいのか……とりあえず疑問を聞いていいか?」

( ^ω^)「どうして僕が心の主とやらになったのかお?」

(,,゚Д゚)「すまんがそれはオレにもわからねェ」

( ^ω^)「だったらどうして心の主を取り合うのかお?」

(,,゚Д゚)「それは簡単だ、心の主の気を引くためだよ」

( ^ω^)「僕のかお?」

(,,゚Д゚)「先に言うと、これから正直にオレが話するのも気を引くためだ。
   そしてそれを先に言うのも主の気を引くためだ」

(;^ω^)「分かるような分からないような……」

(,,゚Д゚)「主の気を引こうとするヤツはこの先我々バーボン国だけでなく
   ドクシン国でも沢山いると思う。
   だから一応警戒してもらう意味で先に言っておくんだぞゴラァ」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:01:37.37 ID:ADvl20aY0
>>なんだもうネタ切れかよ2ちゃんねるのVIPもたいしたことないな。ただの暇人なニートじゃん笑
http://ip.tosp.co.jp/Kj/Tospi200.asp?I=joycube00&P=0&Kubun=V5

勘違いダンサーがVIPPERに喧嘩売ってるお(#^ω^)ビキビキ
おまいら突撃汁!!!!11

『ジョイキューブ』とかいうダンスチームだお!!!!!!!1111

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:01:38.35 ID:SjoyE74j0
(;^ω^)「とりあえず"心の主"の説明を頼むお」

(,,゚Д゚)「"心の主"というのは絶対の存在で、そのままその者の心がこの世界を左右するんだ」

( ^ω^)「さっきも似た事言われたお」

(,,゚Д゚)「つまり、"心の主"に気に入られた国が段々勢力を、力をつけるんだ」

( ^ω^)「……つまり互いに力をつけるため、戦いに勝つために僕の気を引くのかお?」

(,,゚Д゚)「そうだ」

( ^ω^)「何で争うんだお? 仲良くすればいいお?」

(,,゚Д゚)「意見の食い違いだ、我々バーボン国は子供を立派に育てようと努力しているが、
   ドクシン国では子供を遊ばせているだけだ。
   あれでは今後国が成り立つはずが無い、悪いが一緒にやっていけない」

( ^ω^)「だったら逆に、両方が僕との係わりを断てばいいお」

(,,゚Д゚)「『我々は"心の主"と係わっていません』と言うのは簡単だが相手がそれを信じれるか?
   言った通り"心の主"の気を引きさえすれば、子供が遊んでいてもその国は発展するんだ。
   ドクシン国は喉から手が出るほどアナタの気を引きたいはず……我々はあちらを信じていない」

( ^ω^)「……」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:02:54.41 ID:SjoyE74j0
(,,゚Д゚)「主にとっては随分勝手な話だと思います、しかしそれが事実です。
   ドクシンとの唯一の協定は、主が相手国に行きたいと言い出してもそれを止めないことです。
   だから主は比較的自由に動いて、我々だけではなくじかにドクシン国を見てもらって構いません」

( ^ω^)「あの戦いは始めに招待する国を決める戦いだったのかお?」

(,,゚Д゚)「そうです、我々が勝ったからとりあえず主には我々の国に来て頂き、
   このように主の説明をさせて頂きました」

(*゚ー゚)「とりあえずよければ今日はここに泊まっていきませんか?」

( ^ω^)「そうさせていただくお」

(,,゚Д゚)「よし、それなら今日はゆっくりとしてもらおうか。
   早くお布団を用意しろ、主は疲れているだろうから」

(*゚ー゚)「はいはい、あなたはいつも口ばっかりね」

(,,゚Д゚)「剣の腕もあるぜ?」

(*゚ー゚)「だったらその腕で洗濯物して下さいよ」

(,,゚Д゚)「任しとけ! あ、主さんはゆっくり休んでいてくれ」

( ^ω^)「ありがとうだお、そうしますお」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:04:12.03 ID:SjoyE74j0
−−−−一日目・夜

( ^ω^)(ギコっていう人は何も包み隠さず、やましい気持ちが少なからずあることまで
   ちゃんと話してくれたお……すごく信頼できる良い人だお)

(;^ω^)(でもここでこの国に気持ちが傾くといけないんだお、
   明日はドクシン国っていう方も見に行ってみるお)

心を動かしてはダメだ、そう思っても気持ちなんてコントロールできない。

( 'ω`)(それに、ギコさんが優しくしてくれるのは自分が"心の主"だからかもしれないお。
   自分が"心の主"じゃなかったらきっとこんなにも優しくしてくれないお……)

嬉しさの反面、生まれてくる猜疑心。
相手を信じることは心を動かすことだろうか?
相手を疑うことは心を動かすことだろうか?

心を動かしてはいけない、そう思うと相手を信じることが出来なくなりそうだ……
なのに疑うことは出来る、人間とは意外に醜い者だなと思った。

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:05:49.22 ID:SjoyE74j0
マジ一人舞台になっている件

まぁいいや、シャワー浴びてこよ

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:06:43.09 ID:QbrpKiaP0
ちょwww続き頼むwwwwwwwwwwwwwww今追いついたwwwwwwwwww



ほっしゅ

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:09:56.62 ID:lfTwIVQQO
これは沸く手かwww

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:09:58.53 ID:TwYAmiGG0
ちょwww
ほっしゅ

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:16:21.07 ID:ZbB8PKaIO
自問の文章が婦女子の妄想よりもダサイ
戦闘シーンの描写にスピード感がなさすぎる

つかドラえもんの話書いた人じゃないよね?

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:16:27.23 ID:D4SuHE/fO
ちょwww
テラオモシロスwww

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:17:33.29 ID:SjoyE74j0
>>30-32
シャワーから出てきたら逆に冷や汗かいた件

焦った、どうしてくれるオマイラwww



ちなみにMだからハルヒネタでどこまで叩かれるかも期待していたのは
この際忘れてくれw

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:19:03.41 ID:SjoyE74j0
>>33
ごめん、ブーン小説の書き方今ひとつ慣れてないんだ許してくれ
ちなみに初めて書いたからドラえもんじゃナス

>>34
サンクスです
とりあえず投下続けます


37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:19:24.43 ID:SjoyE74j0
−−−−二日目


(*゚ー゚)「主様、朝ですよ」

( ^ω^)「おはようございますお」

よく見るとこの奥さんはクラスのアイドルしぃちゃんに似ていた。
まるで新婚みたいだ、嬉しさから寝起きは最高だった。

台所に行くと、お茶を出された。
昨日よりもおいしく感じたのは気持ちの問題か?

( ^ω^)「朝ごはんまでありがとうだお」

(*゚ー゚)「いえいえ、沢山食べて下さい」

食事は特に味付けなどは無かったが、おいしい山菜料理だった。
こんなに野菜類を取るなんて朝から健康的だ。
青汁のまずさに思わずアナルから逆注入した事を思い出した。

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:19:52.95 ID:GExLGjhaO
>>33
お前が書く小説よりかはマシ。
面白いとかは別だが…。

以上携帯厨でした。

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:20:17.96 ID:vnq4C1czO
今はやりの戦争もんか…?

>>33
的確に付くね。

>>36
頑張れ。

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:20:32.77 ID:SjoyE74j0
ごはんを食べ終わると、ギコさんに呼ばれる。

(,,゚Д゚)「そういえば主さん、ちょっといいか?」

( ^ω^)「なんだお?」

外に出ると、昨日までは荒野となっていただろう一帯が畑となっていた。
しかも昨日まではこのギコさん宅だけだった小屋が、辺りに幾つもある。
この一日に何が起きたのか?

(;^ω^)「何があったんだお?」

(,,゚Д゚)「主さん、アンタの気持ちがこちらに動いたってことだ」

(;^ω^)「おおおおっ!?」

正直こちらのバーボン国を見ただけで心を動かしてはいけないと自分に言い聞かせて、
心を動かしたつもりはなかった。
疑うことで誤魔化していたつもりだったが、心は確かに動いていたようだ。

そして本当に自分の心で世界が変動すること、それが分かった。
たった一日でのこの国の変わりように、自分に対する恐怖が生まれた。
アナルの上にドライアイスを置いた、あの恐怖が再び。

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:21:53.86 ID:SjoyE74j0
>>38
携帯に優しくない仕様でむしろスマン

>>39
頑張る!

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:22:15.72 ID:SjoyE74j0
(*゚ー゚)「そういえば主様も、良ければ触ってみて下さい」

そう言って奥さんがお腹を突き出してくる。
触ると、僅かに子供が動くのが分かった。

(*゚ー゚)「もうじきに産まれてくるんです、新しい命が」

(,,^Д^)「もうすぐオレも父親か、うかうかしていられないな」

(*^ー^)「本当ですよ、お父さん」

( ^ω^)「おめでたいお」

すごく和んだ空間、とても気持ちが良かった。
またここに戻って来よう、そう思った。

そしてお弁当を作ってもらうと、そのままバーボン国を後にした。
ショボンという国王にはギコさんが伝えておいてくれるそうだ、
挨拶もなく自分はドクシン国に向かった。

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:22:32.68 ID:vnq4C1czO
一言言わせてくれ





アナルアナル連呼すんなwww
何でもアナル使って比喩表現すんなwww

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:23:17.89 ID:SjoyE74j0
歩いて行くと中々長い道のりだ。
バーボンがそうだったが、国自体は発展していなくてもとても大きい。
発展していったらどうなるのか……考えるだけで身震いがした。

(;^ω^)(止めた方がいいんじゃないかお……?)

そんな事を思った。
このままドクシンに行って心が動かないという自信がなかった。
そして心が動いた時にどうなるか、それを考えたくなかった。
今すぐ逃げたかった。

( 'ω`)(思うように足が進まないお……)

歩き始めて1時間、無事ドクシン国には到着したものの一面平野だ。
人影も見当たらずにゲンナリとしてきた。

お地蔵様の横でゆっくりとお弁当を食べることにする。

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:24:07.39 ID:SjoyE74j0
>>43
不快な思いをさせたら謝る
だ が 反 省 は し て い な い

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:24:43.29 ID:SjoyE74j0
<ヽ`∀´>「おたく見ない顔ニダね!
   もしかしてバーボンの者じゃないニダか?」

(;^ω^)「お?」

ようやく通りすがる者がいたと思うといきなり怪しまれた。
どう答えればいいだろう?
考えたがどう答えようか思いつかなかったので、
正直に"心の主"と答えてドクシン国の集落までの道を聞こうと思った。

(;^ω^)「一応僕は"心の主"らしいお……」

<;`∀´>「主ktkr!!!
    すみませんニダ、恐れ多い口をききましたニダ!!」

他に誰もいないとはいえ突然道で土下座するものだから驚いて大丈夫だと言ってやる。
そうだ、国民にとって僕へ逆らうだけで自分の国、
そして国に住む自分を含む家族や親友の命を消すことが出来るのだから。

逆に言うと自分は常にそれだけの圧迫と戦っているという事だが。

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:25:37.39 ID:SjoyE74j0
道案内をお願いするとそのまま案内してくれるという。
別にいいと言うと、さっきの事で怒っているんだとわめかれたので素直にお願いした。
自分はそんなに偉い人間ではないのに。
周りが自分の機嫌ばかりを気にしながら行動しているのかと思うと少し嫌な気分になった。
自分はただの一般人なのに、ここでは誰もそれを信じてくれないのだ。

( ^ω^)「ドクシンはどんな国だお?」

ギコさんの話によると、子供を遊ばせていると言っていたがそれは相手から見たらだろう。
そこの国民がどう思っているかが知りたかった。

<ヽ`∀´>「ドクシンは子供の積極性を尊重しているニダ。
   とても国民皆が生き生きとしていて、優しいニダよ。
   皆がとても仲良くて協力的ニダ」

( ^ω^)「バーボン国をどう思いますかお?」

<ヽ`∀´>「バーボン国は……最低ニダ。
   主の前でこう言うのも卑怯かもしれないですが、
   あそこは子供を将来の兵器にするために育ててるだけニダ」

( ^ω^)「……」

<ヽ`∀´>「ドクシン国では子供を大切にしています、
   実際ウリも孤児のために仕事をしているニダ。
   バーボンは子供にも戦わせる最低の国ニダ!」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:26:36.16 ID:SjoyE74j0
当然のように和解は無理そうだ、互いに相手を受け入れる気を感じさせない。
ただ不思議なものだ、そう言われるとそんな気がしてくるから。
こんなに簡単に心を動かしてはいけないのに……動いてしまうものは仕方ない。

( ^ω^)(相手の親切を素直に受け取れないなんて……辛いお)

実際こうやってわざわざ一緒に歩いてもらっている、それだけで嬉しいと思ってしまうのだ。
心を動かしてはいけないと思うほど小さな親切が身に染みる。
なのにそれを素直に喜んではいけないのだ。

<ヽ`∀´>「つきましたニダ」

そこでは一つの小屋の中に何人もの人たちが住んでいた。
それでも子供たちを含め皆笑顔で、とても仲良さそうだった。

( ゚д゚ )「ニダさん、その人は?」

( ^ω^)「こっち見んな」

<ヽ`∀´>「"心の主"ニダ。ドクオさんを読んできて欲しいニダ」

( ゚д゚ )「」

<ヽ`∀´>「こっち見んな」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:27:43.36 ID:SjoyE74j0
('A`) 「それで、心の主とは……」

( ^ω^)「僕ですお、内藤といいますお」

('A`) 「それでは内藤さんとお呼びしますね」

ここでも知り合いのドクとこの人がかぶった。
ドクとは自分の年少期からの友達だ、何でも話することの出来る最高の友達。
アナルにストローを挿して、おならでBTB液を黄色にする実験も一緒にやった。
それほどまでに深い仲なのだ。

「心の主」ばかりの中で「内藤さん」という呼び方が嬉しい反面、
「内藤」と自分を呼び捨てにするドクの姿がかぶった。

<;`∀´>「ドクオさん、"心の主"に向かって名前のさん付けは……」

('A`) 「心の主も同じ人だ、その名を呼んでやらなくてどうする」

<;`∀´>「ですが……!」

( ^ω^)「ニダさん、ありがとうですお。
   でも僕も名前で呼んで欲しいお」

<ヽ`∀´>「分かったニダ……内藤さん」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:28:44.38 ID:SjoyE74j0
('A`) 「挨拶遅れました、私がドクシン国の王ドクオです」

( ^ω^)「改めまして内藤ですお」

('A`) 「心の主や我々が争う理由はもう聞かれましたね?」

( ^ω^)「バーボンの方で聞かせて頂きましたお」

('A`) 「それではとりあえずこちらの国を見に来て頂いた……でよろしいですか?」

( ^ω^)「はいですお」

('A`) 「ならばとりあえずニダ、内藤さんを案内してあげてくれ。
   その間、孤児たちはいように面倒見させる」

<ヽ`∀´>「ウリですか? わかったニダ」

('A`) 「いようも昨日の戦いで休息が必要だ、ゆっくりさせてやる意味でも頼んだ」

<ヽ`∀´>「把握ニダ。それではここr……内藤さん、この集落を案内するニダ」

( ^ω^)「よろしくお願いしますお」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:29:33.90 ID:SjoyE74j0
ドクシンという国は、人々がすごく活気に溢れていた。
集落では常に子供たちの声がして、走り回る姿が目に付いた。
バーボンではあまり人を見ていないと思った。

<ヽ`∀´>「ここがドクオさんが住んでいる家で、その奥が……」

( ^ω^)(三行以上はよくわかんないお)

<ヽ`∀´>「それでここがウリの住んでる小屋ニダ」

  ぐいぐい

( ^ω^)「おっ?」

(*ノωノ)「あぷー」

(=゚ω゚)ノ「こらこらアプー、まちなさい……おや主様。ご無沙汰しています」

( ^ω^)「おっおっ、初めにギコさんと戦っていた人だお」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:30:36.32 ID:SjoyE74j0
<ヽ`∀´>「面倒見てもらってありがたいニダ」

(=゚ω゚)ノ「いよう、気にすんな」

(*ノωノ)「あぷー」

(;^ω^)「おっおっ!」

女の子が自分を小屋のほうに引っ張っていく。

<ヽ`∀´>「そうですね、とりあえず内藤さん、案内も終わったので小屋に入るニダ」

(*ノωノ)「あぷー」

(;^ω^)「そうさせてもらうお」

女の子に引きずられる形で小屋に向かう。

( ´_ゝ`)「……」

(;^ω^)「!!」

なんだかすごく嫌な気配がしたが……周りを見渡しても子供たちがいるだけだ。
気のせいだろう、そう思うことにした。

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:31:51.88 ID:SjoyE74j0
子供A「アプーのけよー、オレがブーン兄ちゃんと遊ぶんだー!」

(*ノωノ)「あぷー、あぷー」

子供A「このー!」

(;^ω^)「うわ、止めるお!」

肩にしがみ付いたあぷーは自分から離れようとしない。
そして僕は子供たちの餌食になっていた。

子供S「ブーン兄ちゃん強いな。えいっ、えいッ!」

子供A「アプー降りろー!」

子供N「ズボンずらそうぜ」

子供T「異議なし」

子供O「拝んでやろうぜ!」

子供S「ズボン引っ張れー」

子供U「ズクシュ、ズクシュ(笑)!」

( ゚ω゚)「アーッ!」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:33:22.83 ID:SjoyE74j0
子供O「あー、見ろよオマエら」

子供S「きゃー!」

子供I「すげー、ケツ毛が金色に染められてて三つ編みだー!」

子供M「ガムテープではごうぜ」

子供U「鬼才ktkr!
   あ、言っちゃった!」

( ゚ω゚)「アーッ!」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:33:55.70 ID:SjoyE74j0
( 'ω`)「疲れたお……もうお嫁にいけないお……」

<ヽ`∀´>「子供たちが活気溢れているニダ、これが嬉しいニダよ」

(=゚ω゚)ノ「風呂沸かしたし、内藤さん飯前に入りなよ。
   そろそろ俺は帰るかな」

いようもニダに言われてから自分の事を内藤さんと呼んでくれた。
すごく親しみ易い人たちだ。

<ヽ`∀´>「いようも一緒に夕飯を食べるニダ」

(=゚ω゚)ノ「大丈夫だよ、ありがとう」

<ヽ`∀´>「違うニダ、子供たちにごはん食べさせるのが一人だと大変ニダ」

(=゚ω゚)ノ「じゃあお言葉に甘えますかね……」

本当に人々が協力し合っているっていう感じだ。
見ていて非常に和やかしい。

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:34:53.53 ID:SjoyE74j0
( 'ω`)「とりあえず僕はお風呂借りることにするお……」

(*ノωノ)「あぷー」

( ^ω^)「あぷーもいい子だから待ってるお」

(*ノωノ)「あぷー」

<ヽ`∀´>「内藤さん、あぷーもせっかくなんで一緒に入れてあげて下さい」

( ^ω^)

(   ^ ω ^ )

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:34:53.52 ID:C8jK4s73O
さとりん:何か良い事ないかな
H:例えば?
さとりん:スカッとできるような
KETA:自宅で?
さとりん:うん
H:あ!すごいの知ってる
さとりん:何何?
H:超良い気分になれる
KETA:教えてよ
さとりん:超知りてー!!
H:これ見てみ
http://x12.peps.jp/ushi/


58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:35:25.76 ID:SjoyE74j0
>>56-57
時空を移動して投稿してしまった
反省はしていない

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:36:19.30 ID:SjoyE74j0
まあ聞いて下さい皆さん、僕はピザでキモメンだから正直お母ちゃんしか女なんて知りません。
彼女なんておいしいものを食べた事なんてないですしどころか女の人からもいじめられますよ?
好きな人の縦笛をアナルに突っ込んだら次の日のホームルームはすごい事になりました。
犯人は一方的に僕って決め付けられましたが失礼ですよね。
しぃちゃんの誕生日会でアナルから鳩を出すマジックした日以来友達の誕生日に呼ばれた事もありません。

妹を夢見た事もあります。
いとこなんて男ばっかりです。

( ^ω^)

(*ノωノ)「あぷー?」

テラ可愛いです。
もうこの際孤児でも良いです。
母親以外の初めての女体の神秘が僕の前で解かれようとしています。

いやいや、別に前立腺がどうとかなっていないですよ?

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:36:29.54 ID:b5UG/stdO
(・∀・)ワクテカ!

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:37:28.48 ID:SjoyE74j0
(=゚ω゚)ノ「内藤さんは疲れているだろうし、一人でお風呂に行ってもらったほうがよくないか?」

よくないです。
疲れの取れ具合が激しく違ったりします。

<ヽ`∀´>「それもそうニダね……」

勝手に納得しないで下さい、私はこの幼女といとお風呂に入りとうございます。
むしろ襲いたいです。

(*ノωノ)「……あぷー?」

(;^ω^)「別に構いませんお、一緒に入りますお」

<ヽ`∀´>「おやおや、心の主が子供に心を動かされては……」

(=゚ω゚)ノ「ははは、それじゃよろしく頼みますよ」

マジこれで心動いたら笑いものだよな。
少し反省した、やはり心と本当の戦いは難しい。

いやいや、別に前立腺がどうとかなっていないですよ?

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:37:51.18 ID:SjoyE74j0
>>60
(・∀・)アリガトウ!

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:38:26.76 ID:SjoyE74j0
本当別にやましいこととかこれっぽっちもしていないです。
ヘタレですからねそうヘタレですからいやマジで何もして無いって。
一緒にお風呂入っていただけですとも当然ですよそうですよ、
もう将来この子はオレの嫁だとかそういう事は思いましたが別にそれ以外のことは何も思っていませんよ。
ヘタレだから偶然装ってちょっと触れたぐらいで限界ですよ。

いやいや前立腺がどうとかなっていないですよ?

お風呂入っている間ずっと前立腺がどうとかなっていないですよ?

こんなことで心が動いたらもう"心の主"失格っていうかさ、もう人間的にねぇ?


あー、今日の疲れが一気に取れました。

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:38:47.97 ID:SjoyE74j0
孤児は合計10人いた、食事を食べさせるのを手伝ったけどすごく大変だった。
でも2人くらい食事の手伝いに来てくれたお陰で少し楽になった。
子供たちは当然大人の人たちも楽しそうだった。

そして夜、あぷーを寝かしつけるとニダさんとゆっくりと話した。

<ヽ`∀´>「ドクシンはいかがニダか?」

( ^ω^)「とてもいいですお、皆が楽しそうですお」

<ヽ`∀´>「きっと内藤さんにも好きになってもらえると思ったニダ」

(;^ω^)「それで……」

<ヽ`∀´>「どうしたニダか?」

(;^ω^)「はい、明日には一度中立国であるVIPのほうに戻ろうと思いますお」

<ヽ`∀´>「はい、別に構わないニダよ」

良かった、何か言われるかと心配していた。
未だに僕は怪しんでいる、この人たちが優しいのは僕が心の主だからじゃないかって。
だからどこかに行くと言った途端、態度を変えられることが怖かった。
怒りを露にされるのは当然だけど、泣きつかれたり何がお気に召さなかったかと聞かれたりも嫌だ。
そういう意味でこの対応にはすごく助かった。

事実、今自分の心はすごくこのドクシンに傾いている。
それが分かるのだ、そしてそれが怖い。

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:39:15.25 ID:FypHvRz30
面白くて(0゚・∀・)ワクワクテカテカしてる俺ガイル

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:39:34.78 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「つかぬ事ですが、この村はまだ発展しないんですかお?」

<ヽ`∀´>「あ、そこはまだ聞いていませんでしたか?」

( ^ω^)「お?」

<ヽ`∀´>「基本的にその国の発展は夜に起こるニダよ。
    夜と言うか、主が寝て起きるその間ニダ。
    だから今日の結果は明日に反映されるわけニダ」

( ^ω^)「把握したお」

<ヽ`∀´>「それでは今日は子供たちの相手ありがとうございましたニダ。
    お布団用意しましたのでゆっくりと休んでくださいニダ」

( ^ω^)「サントスだお」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:39:59.54 ID:QbrpKiaP0
盛り上がってきたな

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:40:19.54 ID:SjoyE74j0
>>65
サッカーまでのつなぎに使用してくれるとアリガタス

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:40:58.17 ID:SjoyE74j0
−−−−二日目・夜

正直今自分の気持ちはドクシンに傾いている。
それがすごく怖かった。

これから先もきっとそうなんだろう、話を聞いた方に簡単に傾いていくのだろう。
そう思うと怖くて、怖くて……だから一度中立国に明日は帰りたくなった。
いつでも心が動いてしまうんじゃないかって考えると気が気じゃいられない。
何も無しで一度ゆっくりと話が出来る、そういう場所が欲しかった。

とりあえず、明日は中立国VIPに戻って色々と相談しよう。
そして近い内にもう一度バーボンに行って、ショボン王に話を聞いてみよう。

( 'ω`)「……」

きっと明日この国はすごく発展しているだろう。
それに喜んで僕はこの国からお礼を言われるだろう。
同時にバーボンは怒りを露にすることだろう。

それでもきっと誰も僕を攻めないに違いない。
攻めた所でどうしようもないから。
自分の国のために、心でどう思っていても表面に出さずに僕を歓迎してくれることだろう。

いっその事怒って欲しいと思う、本音でぶつかってきて欲しいと思う僕の気も知らずに。

( 'ω`)(辛いお……)

二日目にして精神がおかしくなりそうだ。
明日なんて……来なければいいのに。

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:41:13.65 ID:siYii6mJ0
しょうがないからwktkしてあげるんだからね

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:42:18.07 ID:SjoyE74j0
>>67
見てくれるだけでありがたいお( ^ω^)

とりあえず少し休憩
ニダの一人称がウリで良かったのか教えて欲しい
突っ込まれないという事は合っていたと信じたい

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:44:34.37 ID:2Bjx927E0
>>71
たぶん合ってるとオモ

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:47:33.92 ID:SjoyE74j0
>>70
嬉しいお( ^ω^)
>>72
ありがたい、それだけが自信無かった・・・韓国語なんて知りません!

唐突だけど問題です
この話はどこまで書きだめしてあるでしょう?

@終わりまで
A三日目まで
B三日目の途中まで

答えはコンビニから帰ったら!
ノシ

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:49:23.09 ID:FypHvRz30
>>73

4 今おまいさんの脳内にどんどん湧き上がってる

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:49:24.58 ID:TwYAmiGG0
期待して@!


76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:49:50.36 ID:siYii6mJ0
5 ここまで

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:54:59.02 ID:TwYAmiGG0
wktk

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 01:58:44.26 ID:wm9Pi0u20

続きは俺が書く

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:01:49.79 ID:SjoyE74j0
>>74
あ る 意 味 正 し い

J( 'ー`)し ゴメンね、カーチャンへたれだから全部書いてから投下して
   一人舞台になってバーボン送りになるのが怖かったの……
   早漏すぎたよね、ゴメンね……

   でもwktkしている人がいる以上諦めないからね……

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:02:42.12 ID:uTiDlnMdO
じゃあ私はウェブデザイナーになる!



あ、2で。

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:03:59.37 ID:SjoyE74j0
>>75
ξ゚听)ξ「べ、別に嬉しい事言ってくれても書きあがらないんだからね!」

>>76
敢えてその選択肢を入れ忘れたことを不覚に思う

>>78
鬼才ktkr!

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:04:51.44 ID:SjoyE74j0
>>80
じゃあ、僕は三日目の途中まで投下する!




とりあえずいきます、サッカーまでのつなぎとしてご利用下さい。

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:06:34.22 ID:SjoyE74j0
−−−−三日目・その1


(*ノωノ)「あぷー」

   どすっ

( ゚ω゚)「AUCH!」

<ヽ`∀´>「おはようございます内藤さn……こらあぷー!」

(*ノωノ)「あぷー」

<;`∀´>「大丈夫ニダ?」

(;^ω^)「はいですお、むしろ女性に起こされるなんて最高の気分ですお」

突然あぷーに乗っかられて酷い目覚めとなった。
……などと言いつつ、実はかなり嬉しかったりするが。
こうやって慕ってくれることがすごく嬉しい。

その後は大人数でごはんを食べた。
この集落がすごく発展した、それはなんとなく分かったが目の当たりにするのが怖くて外には出なかった。
そしてごはんの後、あぷーと少し遊んでからここを出ようと荷物をまとめた。

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:08:01.26 ID:SjoyE74j0
<ヽ`∀´>「それでは、もう行かれるニダね?」

(*ノωノ)「あぷー……」

自分を引きとめようとするアプーを、ニダーさんは慌てて抑える。

(;^ω^)「アプー、また来るからいい子にしてるお?」

(*ノωノ)「あぷー」

<ヽ`∀´>「途中まで案内するニダよ」

そして外に出ると、圧倒された。
自分がいる小屋がまず立派になっている。
だけでなく田んぼが広がり、昨日は草原と化していたこの集落の間にちゃんと道が作られている。

似たようなレベルかもしれないが、明らかにバーボンよりもこちらの方が進化していた。
それがまた酷く悲しかった。

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:09:00.48 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)(ギコさん……)

時間がたてば全ての出来事は風化する、それが良い記憶なら尚更。
既に頭の中のバーボン国での出来事は昔の話しのように霞んでいた。

人間なんてそんなものだ、感謝の気持ちなんてすぐに荒んでしまう。


だから誰も僕に逆らわないのだろう、だから皆優しくしてくれるのだろう。
嫌な記憶はいつまでも脳裏に焼きつくものだから。
こびり付いて……いつまでも離れないものだから。


(;^ω^)(蟻に巣と間違えられてアナルに進入された事は一生忘れられないお)


草の生えていない、少し凸凹とした道を歩いていくと正面からドクオさんがやってきた。

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:09:51.19 ID:SjoyE74j0
('A`)「おや、内藤さん。もうお出かけですか?」

( ^ω^)「はいですお、一度VIPに戻ろうと思いますお」

('A`)「VIPですか、あちらにはわかんないですがいるので何かあったら……」

( ^ω^)「VIPにドクシンの人がいるのかお?」

('A`)「ああ、それも説明しておきますね。
   一応中立国を中心に我々は情報の伝達をしています。
   そのため常に中立国には互いに情報員を設けているのです」

( ^ω^)「mjd」

('A`)「我々ドクシンからはわかんないですがいます。
   ちなみにバーボンからはクーという女性がいるので」

( ^ω^)「何かあったときは頼ることにするお」

('A`)「はい、それではお気をつけて」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:10:58.66 ID:SjoyE74j0
( ´_ゝ`)「……」

(;^ω^)「!!」

('A`)「どうしましたか?」

(;^ω^)「なんでもないですお」

('A`)「? それではニダー、しっかりと頼んだぞ。子供は少しだけならオレが相手しておくよ」

<ヽ`∀´>「ドクオさん自ら申し訳ないです……よろしくお願いするニダ」

国王自らが孤児の世話か……普通では想像できないことだと思った。
この町はやっぱり素晴らしい町だ、みんなが優しく協力的だ。

すぐそういった考えを打ち消そうとしてしまう自分に嫌悪した。
心を……動かしてはいけない。

無理に決まっているじゃないか。

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:12:15.21 ID:SjoyE74j0
<ヽ`∀´>「それではとりあえず、ここからは中立国ニダ。
   ここをまっすぐ行くとすぐに新巻のいる集落につくニダよ」

( ^ω^)「わざわざありがとうだお、アプーによろしく言っておいてくれお」

<ヽ`∀´>「承知ニダ、内藤さんこそまた来てくださいニダ」

そう言ってニダーさんと別れた。
集落までは一本道、途切れる事無く凸凹道を歩いた。

そしてそのまま初めに来た集落についた。

すごく懐かしく、安心した。
唯一の安息できる空間かもしれない、自分の気持ちと戦わなくてもいいのだ。

ξ゚听)ξ「……」

そして偶然にも見知った顔に出会った。

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:13:16.61 ID:SjoyE74j0
(;^ω^)「おっおっ、えっと……久しぶりだお」

ξ゚听)ξ「……」

(;^ω^)「……」

困った、会話が続かない。

ξ゚听)ξ「……名前」

(;^ω^)「おっ?」

ξ゚听)ξ「……私の名前呼んでみてよ」

(;^ω^)「……ツン?」

忘れていて、とっさにクラスの女の子の名前が出てきた。
自分の好きな子の名前、その子ととても似ていたからつい。
しかし目の前の女の子は怒っていた。

ξ#゚听)ξ「……何? 勝手にあだ名?」

(;^ω^)「あうあう……あだ名が気に入らなかったかお?」

本名なんて忘れた、これで押し通すしかない。

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:14:45.33 ID:SjoyE74j0
(;^ω^)「とてもいいと思うお、ツンって」

ξ゚听)ξ「……まあいいわ。おじーちゃんに用事?」

( ^ω^)「とりあえず案内をお願いするお」

名前はどうでも良かったようだ、ならばあんなに拘らなくてもいいのに……。
つい2日前に来ただけなのに少し違って見えたその集落を抜けると、大き目の小屋が一つ見えた。

ξ゚听)ξ「おじーちゃん、主来たよー!」

中に入るとそう大声で叫ぶ女の子、その子の肩を叩いた。

ξ゚听)ξ「……何よ?」

( ^ω^)「……名前で呼んで欲しいお」

ξ゚听)ξ「アンタ名前なんてあったの?」

(#^ω^)「女を殴りたいと思ったのは生まれて初めてだお」

初めて会ったときに名乗ったと思ったが……自分も記憶は曖昧だから口にはしなかった。
仕方なく自分から名乗ることにした。
おそらく自分が名前を答えれなければ怒られていたことだろう、まったく勝手な性格だ。

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:15:55.40 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「内藤ホライゾンだお」

ξ゚听)ξ「……はっ?」

( ^ω^)「……内藤ホライゾンだお」

ξ゚听)ξ「ワロスww」

(#^ω^)「」

どこまでも失礼な女だ、女にアルゼンチンバックブリーカーを仕掛けたいと思ったのは生まれて初めてだ。
名前は大切だ、名は体を現すともいうし、名前ばかりは変えようも無い。
自分も名前だけで将来アナリストになりたいと思った身だ、名の大切さはよく知っている。

親から貰ったこの名前をここまで笑われると酷く気に触る。

ξ゚听)ξ「それで、あだ名は?」

( ^ω^)「お?」

ξ゚听)ξ「あだ名よ、アンタが私をあだ名で呼ぶんだから私もアンタをあだ名で呼ぶ権利あるでしょう?」

少し驚いた。
あだ名……まさかここで言う事があるとは思ってもいなかった。

( ^ω^)「僕のあだ名はブーンだお」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:17:28.46 ID:SjoyE74j0
ξ゚听)ξ「ブーン? 変わった呼び名ね」

⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン

ξ゚听)ξ「キメェwwwww」

(#^ω^)「」

そんな事よりも、とりあえず荒巻さんと話をすることにした。
ツンがもう一度叫んだが反応は無い。

ξ゚听)ξ「とうとうボケたかなあのジジィ」

最近幻聴がよく聞こえるようになった、うん、幻聴がね幻聴が。

ξ゚听)ξ「あ、クーさん。おじーちゃん知らない?」

川 ゚ -゚)「ツンデレか、新巻なら散歩だぞ」

ξ゚听)ξ「なんだ、だったら待っていようかな」

外に出るとツンが知り合いにあったようだった。
クー……どこかで聞いた名前だ、多分バーボンかドクシンのどちらかの国の人だろう。
何より自分にはまだそこまで沢山知り合いもいないわけだし。

それよりも彼女の名前はツンデレだった、よくある事だが聞いて思い出した。

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:18:29.64 ID:SjoyE74j0
ξ゚听)ξ「ブーン、おじーちゃんは出ているみたいね」

川 ゚ -゚)「この者が"心の主"か?」

( ^ω^)「はじめましてだお、内藤ホライゾンだお」

川 ゚ -゚)「うむ、私はクーと言ってバーボンの者だ」

( ^ω^)「何かあった時はよろしく頼みますお」

川 ゚ -゚)「いや、こちらこそよろしく頼む」

固い握手を交わして、クーさんを見送った。
中々義理堅そうな人だ、クールで格好いい女性、そこにしびれる憧れるぅ!

ξ゚听)ξ「……」

(;^ω^)「なんですかお?」

ξ゚听)ξ「デレデレしてキメェwww」

(;^ω^)「う、うるさいお!」

危ない、女性と話できることが嬉しくてついつい顔に出てしまったようだ。
握手しただけだがいやいや今日は手を洗わないでおきたいと思うほどだ。

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:19:35.71 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「そういえば……ツンデレ?」

ξ゚听)ξ「何よ、ツンでいいわよ」

( ^ω^)「いや、勝手にあだ名で呼んじゃったから……ツンでもいいのかお?」

ξ///)ξ「べ、別にアンタがいいと思うって言ったからじゃないんだからね!」

(;^ω^)「把握したお。それでツン、これからどうするお?」

ξ゚听)ξ「とりあえずおじーちゃん待ちましょうか、どうぞどうぞ、勝手に上がって」

( ^ω^)「ありがとうだお」

ξ゚听)ξ「ついでだし、クー以外の情報員の人呼んできて紹介するね」

( ^ω^)「よろしくお願いしますお」

口は悪いけど、ツンはしっかりしている。
とても魅力的な女性だななんて思った。

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:20:42.31 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「ふぅ……」

何となくツンに乗せられているが、気持ちは落ち着いた気がする。
ここはすごく居心地がいい。
そう、心とか揺れ動くとかそんな事を考えなくていいから。
ツンの悪態ですら嬉しく感じてしまうほどだ。

(;^ω^)「Mの素質十分だお」

いや、そんな事パイナップルにヒップアタックした昔から明らかなことだが。

川 ゚ -゚)「主様」

(;^ω^)「うおおおおお!」

突然声をかけられて正直に驚いた。
一帯いつから自分の後ろにいたのか?
しかも主様って少しメイド喫茶とかぶっている、いきなりそんな声かけされたら驚くに決まっている。

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:21:40.63 ID:SjoyE74j0
川 ゚ -゚)「悪い、驚かせた」

(;^ω^)「いいですお、僕が勝手に驚いただけですお」

川 ゚ -゚)「うむ、少しいいか?」

( ^ω^)「何ですかお?」

川 ゚ -゚)「主様は……卑怯だという事を自覚していますか?」

( ^ω^)「卑怯を自覚?」

川 ゚ -゚)「アナタは何をしても誰にも咎められる事は無い、どこかで誰かが不幸になってもそれを知る術はない。
   主様は絶対の存在だから、誰も機嫌を損ねさせるる事が無いだろう。
   これを卑怯だと思ったことは無いか?」

(;^ω^)「……」

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:22:53.49 ID:SjoyE74j0
正直要点をつきすぎていた。
そう、まるで自分の悩みが見透かされているように。
自分はそれが辛いんだ。
誰かと腹を割って話する事もままならないんだ。
そう、自分は誰にも心配を掛けさせてはいけないんだ。

これが損しているのか得をしているのかすら分からない。

皆がある程度腹を割って話してくれる。
なぜなら上辺だけで会話をすることは、いつか自分の感情を害する事に繋がるから。
嘘はいつかばれる、悪事はいつか裁かれるのと同じだ。
自分の前では全てが白雉となるのだ。

同時、自分は自分の感情を表に出すことは出来ない。
否、自分の否定的な感情を表に出せないのだ。
そして自分は常に楽しい素振りを見せて周りの人を安心させなくてはならないのだ。
自分が笑顔でいれば周りの人間は皆幸せになるから。

そうだ、自分に誰も否定的なことをいう事は無い。
そして自分も誰にも否定的なことをいう事は出来ない。
これが卑怯と言うのか。

( ^ω^)「正直まだここに来て二日目、そんな事考えた事も無いお」

川 ゚ -゚)「……そうか」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:24:57.31 ID:SjoyE74j0
この人は恐ろしい。
この人が怖い。

しかしそれを口には出さなかった。
生憎現実世界でイジメには何度とあった、ポーカーフェイスは得意だった。

( ^ω^)「でもクーさんの言いたいことは何となく分かるお」

川 ゚ -゚)「……。ならば一つだけ言わせて貰っていいか?」

( ^ω^)「はいですお」

止めてくれ。
心で思いつつも、現実では笑顔で返事する自分がいた。

川 ゚ -゚)「どれが自分の所為でどれが自分の所為じゃないか、そして他人を信じすぎないこと。
   人間誰しも表の顔と裏の顔がある。
   表ばかり見ていてもいけないし、裏の顔を詮索し続けてもいけない」

( ^ω^)「……クーさんはバーボンの情報員ですお?」

川 ゚ -゚)「……ああ」

( ^ω^)「だったらどうしてバーボンの国の人も怪しませるような事を言うんだお?
   今までの人は自分に真っ向から向かってきてはくれなかったお。
   自分の国を……自分を守ろうと必死で自分に語りかけてくれる人ばかりだったお」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:26:26.28 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「ここで素直に話す事で僕に信じてもらおう……そんな話ばかりだったお。
   だけど……クーさんからは損得感情を感じないお」

川 ゚ -゚)「……そうだな、一応これも話しておこう。
   私はバーボンの情報部員であり、ドクシンの人間だ」

(;^ω^)「……?」

川 ゚ -゚)「情報部員は互いに相手国の者が勤める。
   同時に、嘘の情報を流したりしないためにも本国との関係も断たれる。
   その上でさらに、ほぼ中立の考えをする者が選ばれるのだ」

川 ゚ -゚)「だから私はあなたに対して平等の立場でいるつもりだ。
   私の望みはアナタにちゃんとした結果を出して欲しい、それだけだ」

( ^ω^)「もう一人の情報部員も同じ考えかお?」

川 ゚ -゚)「ああ、わかんないですは私に比べ、かなりお人よしだがな」

( ^ω^)「……楽しみだお、正直こうやって普通に話しできるだけでも嬉しいお」

川 ゚ -゚)「ありがとう。さて……そろそろツンデレが来るから去るかな。
   私は東の小屋にいる、いつでも話したいときは来てくれ」

( ^ω^)「ありがとうだお」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:27:38.59 ID:SjoyE74j0
ξ゚听)ξ「ブーンちゃんといる?」

( ^ω^)「子供じゃないお、ちゃんといるお」

ξ///)ξ「別に心配だったとかじゃないんだから!」

( ^ω^)「どうでもいいお、情報員の人紹介してほしいお」

ξ゚听)ξ「……。
   アンタもてないでしょ?」

(;^ω^)「前も聞かれた気がするお、余計なお世話だお」

ξ゚听)ξ「ま、いいわ。わかんないです」

( ><)「登場のタイミングがわかんないです!」

(;^ω^)(またなんだかイミフなキャラktkr)

わかんないですさんは背も高く、見た目は大人びた感じを出しているにも拘らず
話をして一発で子供っぽさに気付いた。

クーさんは見た目と同様にとても深い人だった。
長い髪の毛がその神秘性を引き立てていたが、それとは酷く対照的だ。

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:29:09.03 ID:SjoyE74j0
( ><)「ドクシンの情報員のわかんないです!」

(;^ω^)(名前なのかセリフなのかハッキリして欲しいお……)

(;^ω^)「心の主こと内藤ですお」

( ><)「よろしくしてほしいんです!」

(;^ω^)「いえいえこちらこそよろしくだお」

相手がすごく興奮しているものだからこっちまで緊張してきた。
お互いに汗ばんだ手で握手を交わす。

ξ゚听)ξ「……」

(;^ω^)(何か背中から殺意じみたものを感じるお……)

ξ゚听)ξ「もういいでしょ、それでこっちがジョルジュさん」

( ゚∀゚)「おー、よろしく内藤」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:30:28.29 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「よろしくだお。ジョルジュさんはどこの情報員だお?」

( ゚∀゚)「ここだよ、一応中立国のVIPにも代表として必要だろ?」

( ^ω^)「把握したお」

なるほど、中立国の人だからジョルジュさんはこんなに気さくに話しかけてくれるんだ。
男から見てもその顔つきは男前で、第一印象は最高だった。
一言交わしただけで人の良さという物が感じ取れた。

( ゚∀゚)「そういえば新巻のじーさん探してんだろ?
   オレのとこいるから来いよ」

( ^ω^)「それじゃあそうさせていただくお」

ξ゚听)ξ「私もついてくわ」

( ><)「私はどうすればいいのかわかんないです!」

ξ゚听)ξ「もう帰っていいわよ」

( ><)「クーさんと扱いの違いが酷すぎます!」

(;^ω^)(わかんないですさんは大変そうだお……)

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:31:38.23 ID:SjoyE74j0
/ ,' 3「それで、大体の状況は飲み込めたか?」

( ^ω^)「はいですお」

ジョルジュさんの小屋に行くと、荒巻さんが死んだように寝転んでいた。
起こしてとりあえずここ二日でバーボンとドクシンを一通り回った事を知らせた。

/ ,' 3「それでは後は知らん」

(;^ω^)「ちょwwwアンタいかにもヒントくれそうな位置づけなのにwwww」

/ ,' 3「後はワシよりもそれぞれの国の人と話したほうがよく分かるだろう。
   でも辛くなったらいつでも戻ってきなさい、ワシらは客人としてもてなすぞい」

いつでも戻って来いと言ってくれた事には助かった。
辛くて……どうしようもなくなったら戻ってきてもいいんだ、
まるでこの中立国VIPが自分の実家のように感じた。

( ^ω^)「ありがとうだお」

/ ,' 3「それじゃワシはもう一眠りするから起こさんでくれよ」

(;^ω^)(アナルに空気入れ突っ込んで膨らませてやろうかこのジジィ)

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:33:25.11 ID:SjoyE74j0
ξ゚听)ξ「それでブーン、これからどうするの?」

( ^ω^)「うーん……とりあえずバーボンにまた行こうかって思ってるお。
   一度ショボンさんの話を聞いてみたいお」

ξ゚听)ξ「ショボンねぇ……」

( ゚∀゚)「お茶を用意したんだが……もう出るのか内藤?」

ジョルジュさんがわざわざお茶を用意してくれた。
せっかくなのでご馳走になると、現実世界には劣るもここ数日で一番おいしい感じがした。

( ゚∀゚)「内藤、一応オレだけが全ての国への入国許可を持っているんだ。
   もし何かあれば言ってくれ、伝言とかも受け付けるしさ」

( ^ω^)「色々ありがとうだお、今は大丈夫だけどまたお願いするかもしれないお」

( ゚∀゚)「ああ、遠慮せずに言ってくれよな」

はじめはちょっと傲慢な喋り方かとも思ったが、ちゃんと自分のことを考えて話してくれる。
敵を作らない人柄、この人なら唯一全ての国へ入国できるのも納得できる気がした。

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:34:22.90 ID:SjoyE74j0
ξ゚听)ξ「とりあえずバーボンまでは私が案内するわ」

川 ゚ -゚)「いや、私が送ろう。私ならバーボンの国の中まで入る事もできる」

ξ゚听)ξ「……」

いつからいたのか、突然クーさんが話に入ってきた。

(;^ω^)「えっと……」

川 ゚ -゚)「いいだろう、内藤?」

(;^ω^)「はい、よろしくお願いしますお……」

ついお願いしますなどと返してしまった。
いや、確かにクーさんのほうが安心なんだが。
ツンだとバーボン国の国境までしか入れないだろう。
昨日のドクシン国に入った時のように、まだ自分を知らない人に出会って
敵国の者と勘違いされて警戒されたのでは気分が悪い。
その点クーさんと一緒なら安心だろう。

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:35:36.86 ID:SjoyE74j0
(;^ω^)「ツンも気遣いありがとうだお……」

ξ゚听)ξ「別にいいわよ、送って行かなくていいならそれで手間省けるし。
   アンタ、クーさん襲うんじゃないわよ」

川 ゚ -゚)「大丈夫だ、私は主様を信じている」

ξ#゚听)ξ「わ、私だって信じていないわけじゃなくて……!!」

(;^ω^)「と、とりあえず行ってきますお!」

叫ぶツンを傍目に、急いでクーさんとそこを出た。
ツンは怒りに任せて寝ている荒巻さんとジョルジュさんにあたっていた。
心の中で謝りながら、そそくさとそこを抜けた。

(;^ω^)(僕は何も悪くないはずだお……)

穴場という言葉に無駄に反応してしまった時の気まずさがそこにはあった。

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:36:49.25 ID:SjoyE74j0
---その頃、バーボン国

(´・ω・`)「うん、心の主もとりあえず一通り国を回ったみたいだからドクシンと戦いといこうか」

(´ー`)「分かったーヨ、頑張るーヨ」

(´・ω・`)「とりあえずギコを呼んできてくれるか?
   国一の剣の使い手がいなくては話も進まないからね」

(´ー`)「呼んでくるーヨ」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:38:35.39 ID:SjoyE74j0
(,,゚Д゚)「お呼びですか、ショボンさん」

(´・ω・`)「とりあえず落ち着いてこれを見て欲しい」

(,,゚Д゚)「これは……弓だけど今までの石弓とは全然作りが違うぞゴラァ」

(´・ω・`)「そうなんだ、ジエンに模範してもらおうと思う」

(・∀・)「それではいきますよー」

キリキリと手に持った弓を引くと、一気に離した。
ヒュッと音を立てると、矢は一瞬にして数十メートル離れた木に刺さる。

(;゚Д゚)「スゲェなゴルァ」

(´・ω・`)「うん、精度はそこまでよくないけど石弓に比べて十分に速く、飛距離が長い。
   今回は後方からこれで支援してもらうから、ギコには剣対剣に集中してもらえると思う」

(,,゚Д゚)「これが技術の進歩か……」

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:40:21.04 ID:siYii6mJ0
技術の進歩って怖いな…

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:40:26.87 ID:SjoyE74j0
(´・ω・`)「君が主を一泊させた結果がコレだよ、素晴らしい。
   昨日一日頑張って練習させたけど、これくらいの精度が限界だ。
   それでも間違って味方を打つ事は無いから安心して欲しい」

(,,゚Д゚)「オレは鎧するから矢に関してはいいけどよ、ドクシンの方も発展してるんだぜ?」

(´・ω・`)「大丈夫だ、そのために昨日ジエンには練習を重ねてもらった。
   一日も経たずしてちゃんと狙える様になるほど甘いものじゃないよ。
   あっちは不安定なこれを使うくらいなら、きっと石弓を使ってくると思う。
   仮に同じ弓で来たとしても、一日修練しているこちらに明らかに分があるよ」

(,,゚Д゚)「把握したぞゴルァ。それじゃ、準備してくるぜ!」



(・∀・)「ふんふんふーん」

その横でジエンが放った弓は、見事狙っている木に命中した。

(・∀・)「鎧から覗ける顔にも当てれちゃうかもねー」

もう一発放った矢も、同じ木に見事刺さった。

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:41:37.80 ID:SjoyE74j0
(,,゚Д゚)「しい、それじゃ行ってくる」

(*゚ー゚)「アナタ、行ってらっしゃい」

出る間際にキスをし、ギコは家を出て行った。
残されたしいは一人で椅子に座ると、今日の夕食を考え出した。

せっかく旦那が頑張って帰ってくるのだ、それなりに豪勢な料理を振舞いたい。

   ズキンッ……

(*゚ー゚)「ッ!!」

突如の腹痛、いや痛いのはお腹であってお腹ではない。
これはもしかして……しいは椅子から転げ落ちる。
何とかしないと、頑張って地面を張って玄関へ行こうとするが、そこまでも遠い。

(;*゚ー゚)「誰か……子供が、誰か……ッ!」

誰も、何も反応することは無い。
「死ぬ」、子供がか自分がかは分からないが、その言葉が頭に幾つも出てきた。
死なない、殺させない……!
それでも声は出ない、意識も朦朧としてくる。
声を出すどころじゃない、でも声を出さなければ誰か来てくれるわけが無い。
呼吸が出来ない、苦しい……それでも叫ばなければ……。

(;*゚ー゚)「だれか……ッ!」

意識が一気に飛んだ。

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:45:09.44 ID:SjoyE74j0
とりあえず三日目・その1終わりです。

>>109
多分現実だと石弓なんて使っていたのかって感じですが・・・
木弓のほうが歴史的に先かもしれないですし。
一応ここでは


鎧的な身を守るもの
の順なので、鎧に当たっても相手に衝撃が与えられるように
木弓よりも石弓の方が起源が早かった……ことにして下さい。

何言ってるか自分でも分からなくなってきたww

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:45:50.91 ID:FypHvRz30
乙。
続きwktkwktk

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:49:18.55 ID:SjoyE74j0
>>112
追加
 剣

 剣に対向するために鎧的な体にまとう物

 剣同士の戦いを支援できるように、かつ鎧越しに衝撃を与えられるように石弓

 さらに石弓への対抗策として、木弓

という感じの脳内補完してくれると嬉しいお

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:50:04.37 ID:0Dt8TLat0
こっちの世界では石弓が先に出来て
木の方は加工が簡単で大量生産しやすい廉価版的扱い
そう妄想すればすんなり読めるなwwwwwww

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:51:54.57 ID:QbrpKiaP0
続きは・・・明日?
wktkwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:52:51.42 ID:SjoyE74j0
>>113
多分三日目は3部構成になると思われ
一応その2も出来てはいるのだが……
>>115
自分も突っ込まれたときのいいわk……裏設定はあるんだが、それはどうでもいい罠
そうやって補完してくれるとテラアリガタス

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:55:03.87 ID:SjoyE74j0
>>116
とりあえずその2は投下するお
出来れば三日目その3は明日投下する予定ww

あ、あと「情報部」っていう言葉がどこか「情報部員」になってた気がした……
ここも脳内補正入れてくれ……不覚

とりあえずサッカーまでの時間稼ぎ……その2投下するお

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:57:42.80 ID:SjoyE74j0
−−−−三日目・その2


---ドクシン国


(=゚ω゚)ノ「ドクオさん、バーボンが攻めて来たようだぜ」

('A`) 「そうか……」

ドクオは椅子に座ると、ふぅと大きな息をついた。
せっかくだ、この期に相手に思い知らせるのも良いだろう。

('A`) 「ミンナ」

( ゚д゚ )「はい」

('A`) 「こっち見んな」

( ゚д゚ )「」

('A`) 「とりあえず、今回はオマエの腕にかかっている。
   狙いを絶対に外すな、一発で決めろ」

( ゚д゚ )「一発……」

('A`) 「そうだ」

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:58:06.38 ID:SjoyE74j0
( ´_ゝ`)「ドクオさん、その役をオレにさせてくれないか!?」

('A`) 「兄者か……弟者の敵か? 戦いは感情でするものじゃない。
   ただでさえ我々の方が人材が少ないのだ、確実に有利に立たなくてはいけない」

(;´_ゝ`)「だからこそ、ミンナを温存してオレが相手を追っ払えたら……
   ミンナだけでなくオレがいる事で、相手は迂闊に手出しできなくなるはずだ」

('A`) 「言いたいことは分かるが、それはただの私怨だ」

(;´_ゝ`)「……」

('A`) 「諦めろ」

(;´_ゝ`)「くっ……!」


( ゚д゚ )(兄者、オマエの分まで……頑張るからな)

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 02:59:35.82 ID:SjoyE74j0
---バーボン国

川 ゚ -゚)「ここから先がバーボン国だ、ここまで来たらショボンのところまでは近い」

( ^ω^)「その前に寄りたい所があるんだけど……いいかお?」

川 ゚ -゚)「構わない、どこだ?」

( ^ω^)「昨日お世話になったギコさんの家だお」

川 ゚ -゚)「ギコの所なら知っている、ちょっと遠回りになるがいいな?」

( ^ω^)「全然いいお。ギコさんは有名人かお?」

川 ゚ -゚)「あの人はドクシンを含めても、随一の剣の使い手だ。
   バーボンなら尚更知らない人のほうが珍しい」

(;^ω^)「そんなにすごい人だったのかお……」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:01:30.22 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「ごめんくさい」

   しーん

(;^ω^)「すべったお」

川 ゚ -゚)「そういう問題ではないだろう、とりあえず入ってみようか?」

ギコさんの小屋に来たが、ノックして挨拶しても返事がなかった。
留守なのだろうか?

( ^ω^)「泥棒みたいな真似も出来ないお、ここでゆっくりと待ってるお」

川 ゚ -゚)「それでも構わない」

近くにあった大きな石に二人で腰掛けた。
少し照れる、こういうのも良いかもしれない。

だけど……ドクシンに比べて外を歩いている人が少ないのが気になる。
少し寂しい気がした。

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:03:12.41 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「クーさんはもともとドクシンの人間かお?」

川 ゚ -゚)「そう言ったはずだが?」

( ^ω^)「ドクシンを応援しているのかお?」

川 ゚ -゚)「安心しろ、私もわかんないですも中立だ。
   仮に違っても、ましてや主様の前でそれを露呈したりはしないさ」

(;^ω^)「……。正直今僕はドクシンに傾いているお」

川 ゚ -゚)「ほう」

(;^ω^)「だから……これ以上ドクシンには行きたくないと思っているお」

川 ゚ -゚)「ならば行かなければいいだけだ」

(;^ω^)「でもそれで、バーボン国に感情が傾いたら今度は逆になると思うお。
    こんなことが繰り返されていて……そのたびに世界が傾いてしまうなんて、変な気がするお」

川 ゚ -゚)「それは主様が感じているだけであって、国民はそれを認めているんだ。
   エゴであるだけだと思う」

(;^ω^)「それは分かっているお、でもそれを誰も分かってくれないのがすごく理不尽なんだお!」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:05:20.03 ID:SjoyE74j0
川 ゚ -゚)「安心しろ」

(;^ω^)「お?」

川 ゚ー゚)「今、私が分かった」

そう言ってクーは始めて自分に笑顔を向けてくれた。
すごく綺麗だった、天使の矢にアナルが打ち抜かれた気分だった。

川 ゚ー゚)「不満か、主様?」

(;^ω^)「とんでもないお!」

自分の弱音を嫌な顔一つせずに聞いてくれて、やさしく包み込んでくれた。
これが……相手国の情報部員に選抜された力なのだろう。
ここでクーがドクシン国を応援していると言ったら、おそらく自分はドクシンを応援してしまっただろう。
しかしそれを言わなかった、それがクーのすごい所だ。
自分、心の主の意思を尊重してくれる……その気遣い。

( ^ω^)「ありがとうだお」

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:06:20.96 ID:SjoyE74j0
川´ー`)「あ、クーちゃんじゃないですかー」

川 ゚ -゚)「おお、マターリか」

( ^ω^)「おっ、おっ!」

ちょうどそこにバーボンの人が通りかかった。
ようやくの一人目は、クーさんの知り合いのようだった。

川 ゚ -゚)「紹介しよう主様、こちらバーボンのマターリだ」

川´ー`)「はじめましてー、えっと……主様?」

( ^ω^)「"心の主"の内藤と申しますお、よろしくお願いしますお」

川;´ー`)「あ、主様……よろしくお願いしますー」

主というだけで、まるで別の生き物だ。
ドクシンの人たちの暖かい扱いが浮かんでくる。
ダメだ、ドクシンに一度傾いた心はkskしていくばかりだ。

川´ー`)「それでー、お二方はどうしたんですかー?」

川 ゚ -゚)「ギコのところに来たのだが」

川´ー`)「ギコさんは戦いが始まったからー、ここにはいないよー」

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:08:01.07 ID:SjoyE74j0
戦いが始まった、そう言われて心臓が大きく鳴った。
バーボンは……今は不利な国のはずだ。
戦いに行った者はどうなるのだ、どうなるのだ、無事に帰ってくれるのか?

(;^ω^)「戦いって言うのは、どこだお?」

川;´ー`)「ごめんなさい、そこまでは……」

川 ゚ -゚)「ギコがいないのは把握した。しかししいは?」

どうやらギコの奥さんはしいというらしい。
現実でのしぃちゃんが浮かんだ、風貌も名前も似たその人を……。
誕生日におならで頑張って膨らませた風船をあげて泣かれた時はどうしようかと思ったほどだ。

川´ー`)「あれ、しいちゃんはいないかなー?」

マターリさんもノックをして尋ねるが、まったく声が帰ってこない。

川´ー`)「どこか行っちゃったのかなー?」

  「ぅぅ……」

( ^ω^)川 ゚ -゚)川´ー`)「!!」

その時に僅かにした、かすれた声を聞き逃さなかった。
急いでドアに駆け寄るも、ドアには鍵が掛かっていた。

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:08:18.60 ID:iWphFYnCO
保守

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:09:54.17 ID:SjoyE74j0
(;^ω^)「困ったお、開かないお……」

川 ゚ -゚)「離れろ主様」

そう言った瞬間に、クーさんは地面を跳ねて前宙をしたかと思うと、カカトをドアにぶつけた。
小屋のドアなどそう固いものでない、クーさんはそのドアを蹴り破った。

( ^ω^)「通報しますた」

川;゚ -゚)「それよりも、しいが!」

(;^ω^)「!!」

見るとそこにはうずくまるしいさんの姿があった。
お腹を抱えながら、とても辛そうにしている……。

川;゚ -゚)「マターリ、医術持ちのモナーさんを呼べ、緊急患者だ!」

川;´ー`)「通報します!」

川;゚ -゚)「主様、水か氷か……とりあえず何とかしないと……!」

(;^ω^)「おっおっ……」

結局自分は何も出来ずに焦ってばかりだった。
人一人も助けられない……そんな自分が世界を背負うなんて間違っている。
そう思いながら、必死でしいさんに声をかけることしか出来なかった。

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:10:50.84 ID:SjoyE74j0
>>127
ちょwww保守今は不要wwwww
ワラタよwww

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:11:43.98 ID:FypHvRz30
>>127
( ゚ Д ゚ )

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:12:20.07 ID:SjoyE74j0
医者は思ったよりも時間が経ってから来た。
急ぎの用だというのに……もどかしく思いながらも、今は医者に従うしかなかった。

(;´∀`)「これはしいさん……ここまで時期が早まるとは意外モナ……」

そう言いながらもテキパキと荷物を整理して、自分たちに指示を出す。

(´∀`)「クーは手伝ってくれ、とりあえずカーテンを閉めて何か布の類をここに!
   助手のアルーはバケツに水を入れて持ってきてくれ、話はその後モナ!
   主さんには悪いが外に出てもらいたいモナ、マターリさんは主さんをお願いするモナ!」

(;`ハ´)「了解アル」

川;゚ -゚)「把握した!」

(;^ω^)「おっおっ……」

慌しいそこで、ただ立ち尽くすことしか出来なかった。
そして医者から出て行けの命令……辛すぎた。

川;´ー`)「主様、出ましょうー……」

それはマターリも同じか、素直に互いに従う事にした。

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:12:49.15 ID:TwYAmiGG0
この時代に鍵か…

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:14:01.53 ID:SjoyE74j0
川;´ー`)「……」

(;^ω^)「……」

外に出てからは互いに無言だった。
家の中から僅かに聞こえる辛そうな声とそれを励ます声、自分たちはどちらにも交われないのだ。

心の主なんて所詮名前だけだ。
くだらない肩書きだ。

川;ー;)「うっ……うっ……」

隣からの泣き声は聞こえない振りをした。
いや、聞こえないわけなんて無いんだ。
悔しいのだろう、きっと心の底から悔しいのだろう役立たずと間接的に示された自分が。
それでも……それに触れれないし、他人に気を使う余裕も無かった。

自分はこの世界を背負っている、だがそれ以上に……自分は無力だった。

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:15:48.06 ID:SjoyE74j0
>>132
やっぱり突っ込まれたよねw
鍵については大したものを想像しないで下さい、
イメージとしてはトイレについているような、
穴に棒を通してロックするようなやつでお願いします

きゃ、卑猥 (*ノωノ)あぷー

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:17:21.29 ID:SjoyE74j0
---バーボン国、ドクシン国境界・バーボン側


(,,゚Д゚)「さて……今回は心強いな」

(・∀・)「石弓は任せといて、投具の類を使う者は全部打ち抜くから。
   余裕があれば、後方待機の軍団も威嚇しておくよ」

(,,゚Д゚)「ありがたいな、ただ……相手にはいようもいる、あいつは中々侮れねぇ」

(´ー`)「いようさんは任せたいーヨ」

(,,゚Д゚)「大丈夫だ、普通にやったら負ける気がしねぇ」

前衛にはギコをはじめ、腕に自身のある者が何人といる。
互いの強さを信じている、ドクシン相手には負けないと。
そして後方にはジエンを初めとした弓兵が数人影から狙い撃ちをする。
今までに無いほど心強かった。

(,,゚Д゚)「とりあえず念入りに相手の出方を伺おう、まずは攻めてきた相手をジエンの弓で警戒させて
   集中力が散漫になったところで確実に仕留めよう」

(・∀・)「嬉しいなー、信頼されていて。これは頑張らないとね」

(,,゚Д゚)「ああ、今回の要だ」

(・∀・)「ふんふーん、早く来ないかなー」

ヒュッとジエンの打った矢は、遠く放れた木に刺さった。絶好調だ。

136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:19:08.83 ID:SjoyE74j0
---バーボン国、ドクシン国境界・ドクシン側



( ゚д゚ )「相手から来ませんね」

(=゚ω゚)ノ「バーボンは好戦的なはずだが……珍しいな。
   それだけ相手も自信があるのか、それとも……」

( ´_ゝ`)「何でもいいさ、来ないなら向かうまでだ」

(=゚ω゚)ノ「いや、もう少し様子を見るべきだ」

兄者が持つ剣が震えている。
弟が殺されたそのうらみ、早く返したくて仕方がないのだろう。

( ´_ゝ`)「このまま待っていても勝負は始まらない、どちらから攻めようが結果は変わらないさ」

(=゚ω゚)ノ「ああ、こちらから攻め込むのは構わない。
   ただもう少しだけ待てというんだ、オレが今回の隊長だ」

( ´_ゝ`)「……わかった」

吐き捨てるように言った。
全然納得していない、それが手に取るように分かった。

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:20:30.84 ID:SjoyE74j0
あれから随分と時間が経過しただろうか?
まだ隊長いようから攻め込む命令が来ない。
ここまで伸ばされると流石に兄者も我慢が出来なかった。

(#´_ゝ`)「いい加減にしろ! 一体いつ出るつもりだ!」

( ゚д゚ )「まてまて、これから敵と戦うというのに仲間割れしてどうする」

(#´_ゝ`)「どちらから責めても結果は変わらないのだろう?
   だったら早く出るべきだ、準備はとうに出来ているぞ!」

(=゚ω゚)ノ「……」

黙り込むいようのむなぐらを掴む兄者、それでもいようは何も言わない。
それが逆に兄者をさらに怒らせた。

(#´_ゝ`)「どうして攻め込む合図を出さない、そんなにオレを怒らせたいのか?
   一体いつ攻め込むつもりだ! 結局相手が出てくるまで待つつもりじゃないだろうな!?」

(=゚ω゚)ノ「……」

いようは兄者の手を振り払うと、その目を強く向けてようやく口を開いた。

138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:22:08.07 ID:SjoyE74j0
>>137
ゴメン添削ミス。
>それが逆に兄者をさらに怒らせた。
→それが兄者をさらに逆撫でした。
くらいに直してもらうと嬉しい。
これでも文章おかしい気もするが、気にしません><

139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:23:07.02 ID:SjoyE74j0
(=゚ω゚)ノ「オマエが落ち着くまでだ」

(;´_ゝ`)「……っ!」

思いがけぬ言葉に兄者は口をつぐんだ。

(=゚ω゚)ノ「こちらから攻めようと相手から攻めようと、こちらの勝ちは揺るがない。
   それでも兄者が冷静を保てないようならこちらは負けるかもしれないんだ」

( ゚д゚ )(さすがいようさんだな……常に冷静だ)

どんな時でも緻密な作戦、冷静な判断を忘れずにこの人はドクシンを守ってきた。
それ無くしてはギコと幾度もやり合える訳が無いだろう、あんなバケモノと。

(;´_ゝ`)「……悪かった」

(=゚ω゚)ノ「気にするな。それじゃ、予定よりも早いが……攻め込むとしようか」

( ゚д゚ )「……ふっ」

この度量はどこから来るのだろう?
まったくこの人には敵わない。

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:24:45.50 ID:SjoyE74j0
(=゚ω゚)ノ「兄者、オレたちは出来る限り距離をとって相手をおびき出すぞ?」

( ´_ゝ`)「ああ、大丈夫だ。完全にかき乱してやる」

(=゚ω゚)ノ「それとミンナ、お前にかかっている」

( ゚д゚ )「ああ、いようさんの作戦が相手の作戦に負けるとは思えないよ」

そう言った後、ミンナは兄者に向いた。

( ゚д゚ )「兄者、オレが……オマエの代わりに弟の敵をうつからな」

( ´_ゝ`)「任せた。オレはそのためにすべき事を確実にこなす」

( ゚д゚ )「それでこそいつもの冷静な兄者だ」

そしてようやく、待ちわびた命令がかかった。

(=゚ω゚)ノ「行け、突撃だオマイラ!!」


いよいよ戦いが始まった。

141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:26:10.92 ID:SjoyE74j0
とりあえずその2も終了です。
その3もあまり時間空けたくないので、明日には投下します。
とりあえずサッカーまでの間を使って、登場人物まとめます……多くなってきたのでorz

142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:33:33.06 ID:orLtL1Xd0
なんか最近登場人物がやたら多い大河小説が増えてるよな

143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:34:08.14 ID:kBJL+Ser0
石弓ってさ、ボウガンのことじゃないの? クロスボウとか

それか、カタパルトのことだと思うんだけど

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:40:19.80 ID:SjoyE74j0
>>142
大河小説……登場人物が多いので否定できない……
頑張って個性は与えているつもりです><

>>143
自分の中では当時の相当力のある人間しか使えなかった、かなり大掛かりな弓のイメージです。
カタパルトは比較的正しい表現だ……それいただきますw

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:41:38.05 ID:SjoyE74j0
( ^ω^) 内藤ホライズン
  主人公、通称はブーン。"心の主"としてこの世界の国の明暗を担っている。

----バーボン国

(´・ω・`)ショボン
  バーボン国の王、国民に対する教育に熱心。

(,,゚Д゚)ギコ
  バーボン国の兵。国随一の剣の使い手。

(*゚ー゚)しい
  ギコの奥さん。子供をお腹に授かっている。

(´ー`)シラネーヨ
  バーボン国の兵。ギコからも信頼を置かれる剣兵

(・∀・)ジエン
  バーボン国の兵。楽観的だが国有数の弓の使い手。

川´ー`)マターリ
  バーボン国民。クーの知り合い。

(´∀`)モナー
  バーボン国民であり、医者。腕は確からしい。

( `ハ´)アルー
  バーボン国民。モナーの助手を務める。

146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:42:10.85 ID:SjoyE74j0
----ドクシン国

('A`) ドクオ
  ドクシン国の王。国民達の自由を尊重する。

(=゚ω゚)ノいよう
  ドクシン国の兵。剣の腕もあり、頭脳もある。

(`_ゝ´)
  ドクシン国の兵。

(´<_`)弟者
  ドクシン国の兵。戦いでギコの手により戦死。

<ヽ`∀´>ニダー
  ドクシン国民。沢山の孤児の世話をしている。

(*ノωノ)あぷー
  ドクシン国民。ニダーに世話になっている一人。

( ゚д゚ )ミンナ
  ドクシン国の兵。

( ´_ゝ`)兄者
  ドクシン国の兵。弟者の敵であるギコに恨みを持つ。

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:42:46.42 ID:SjoyE74j0
----中立国・VIP国

/ ,' 3新巻スカルチノフ
  VIP国の長。重要そうに見えて無責任。

ξ゚听)ξツンデレ
  VIP国民。新巻の孫であり、通称はツン。

( ゚∀゚)ジョルジュ
  VIP国の情報員。全ての国への入国許可を唯一持つ。

川 ゚ -゚)クー
  バーボン国の情報員。ドクシン国出身。

( ><)わかんないです
  ドクシン国の情報員。バーボン国出身。

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:44:29.66 ID:orLtL1Xd0
ギコが美味しい役ってのも珍しいね。
普通だったらギコのポジションに長岡が位置するはずだ

いや、知らないけど

149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:45:21.88 ID:SjoyE74j0
とりあえずこんなもんか
(`_ゝ´) と(´<_`)を抜いて20人……読んでくれる人ゴメンよ、
こんなに登場人物多くなるはずじゃなかったんだ……
それでも読んでくれることに非常に感謝する、ありがとう


150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:48:07.97 ID:SjoyE74j0
>>148
あ、ジョルジュの名前忘れた……不覚
訂正
  ( ゚∀゚)ジョルジュ
   ↓
  ( ゚∀゚)ジョルジュ長岡

確かにギコよりジョルジュが活躍する物語の方が多い希ガス

151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:49:25.20 ID:kBJL+Ser0
>>144
人は限られるが、個人でも扱える投石器って解釈でよろしいのね?

152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:51:01.59 ID:SjoyE74j0
>>151
そんな感じです、わざわざ補完サンクスです
そこはちょっと曖昧だったと反省
い、石弓なんて知らないんだから!

153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:53:41.20 ID:kBJL+Ser0
把握しますた

154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 03:56:29.36 ID:SjoyE74j0
とりあえずサッカー観戦モードに入ります。
何人いてくれるか分からないけど、こんな話を読んでくれてありがとう。
ここが残っていて一人でも読んでくれる限り頑張って投下し続けたいと思います。

よーし、それじゃドイツとイタリアの観戦といこうかね。

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 04:08:10.51 ID:FypHvRz30
乙です
明日もwktk

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 04:14:06.66 ID:/x6mIKGH0
新たな心の主が登場
私利私欲で繁栄させる
ブーンが阻止
とかだったら盛り上がる










俺が

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 04:42:28.21 ID:siYii6mJ0
保守してあげるんだからね

158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 04:55:34.48 ID:SjoyE74j0
>>155
ありがとう、明日には間に合わせる……!
>>156
一応最後は考えてあります、がノーコメントでお願いします。
>>157
べ、別に嬉しくなんて無いんだから!
ただ、その……ありがとう。

イタリアが勝ちそうだなー、でもドイツが決勝行くのもドラマティックで捨て難い……
そんな戦評で自らほす

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 05:06:04.12 ID:nEnRIHVNO
ほす…?

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 05:43:22.39 ID:siYii6mJ0
保守

161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 05:54:32.14 ID:SjoyE74j0
延長突入自ら保守

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 06:33:01.85 ID:oj17q1MKO
保守

163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 06:43:33.96 ID:SjoyE74j0
試合終了、寝る前ほす。

>>159-160,>>162
保守ありがとう、素直に嬉しい。
感謝する。

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 07:10:01.54 ID:k9ZAIfeoO
>>163         酉つけたほうがよくないか?

165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 08:06:18.96 ID:kBJL+Ser0


166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 08:34:45.15 ID:FctwXcRdO


167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 08:54:02.70 ID:FypHvRz30


168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 09:48:06.74 ID:EnLE1X2HO


169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 10:08:24.97 ID:nOUWDfT90
なーななななななーなななーななななーなーななななななーなななーななななー なーなななな
なーななななななーなななーななななーなーななななななーなななーななななー なーなななな
なーななななななーなななーななななーなーななななななーなななーななななー なーなななな
うぉーうぉうぉうぉうぉうぉうぉーうぉうぉうぉーうぉうぉうぉうぉうぉうぉーうぉうぉうぉーうぉうぉうぉ
うぉーうぉうぉうぉうぉうぉうぉーうぉうぉうぉーうぉうぉうぉうぉうぉうぉーうぉうぉうぉーうぉうぉうぉ
うぉーうぉうぉうぉうぉうぉうぉーうぉ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ぉーうぉうぉうぉうぉうぉうぉーうぉうぉ
\ぉーうぉうぉうぉうぉうぉうぉーう|  うるさい黙れ   | ーうぉうぉうぉうぉうぉうぉーうぉ /
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\_______/ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                           ∨      (゚д゚ )
                          <⌒/ヽ-、__ノヽノ |
                        /<_/____/ < <


170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 10:42:09.28 ID:xZf+obsOO
保守

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 10:43:49.86 ID:L6T5FJLL0
http://37514.net/pc/weblog/home/eriblog/


172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 11:34:54.72 ID:xZf+obsOO
人いないのか?



保守

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 12:15:08.27 ID:nj4d36LKO


174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 12:16:57.41 ID:2g8ga4D80
★★

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 12:25:49.91 ID:/mYxwob8O
(=゚ω゚)ノ ぃょぅカッコヨスほしゅ

176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 13:01:50.14 ID:6dJiU418O
こういうの読んでる途中に落ちたりすること多々あるから保守してから読む

つまり保守

177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 13:37:55.73 ID:EnLE1X2HO
保守

178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 13:59:30.77 ID:k9ZAIfeoO
保守

179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 14:47:02.08 ID://h6tpLnO
保守

180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 15:07:34.47 ID:D4J44j020
保守

181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 15:15:07.41 ID:QbrpKiaP0
ほっしゅ

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 15:39:48.72 ID:FypHvRz30
ほし

183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 15:55:32.04 ID:be39lXHdO
ほしゆ

184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 16:13:40.30 ID:D4J44j020
ほしゅ

185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 16:15:33.52 ID:D4J44j020
お前等どっちの国を応援してる?
俺はドクシン

186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 16:21:12.14 ID:be39lXHdO
正直そういう発想が

187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 16:23:49.84 ID:YpT80TyKO
いまよんだ。
おもすろかった。
つづきマダー?。

188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 16:28:01.51 ID:FypHvRz30
まあまあ



強いていうならツン

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 16:57:29.88 ID:D4J44j020
保守

190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 17:03:36.40 ID:be39lXHdO
捕手

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 17:28:09.21 ID:be39lXHdO
ほし

192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 17:49:07.13 ID:E/qrFQUo0
保守.

193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 18:06:10.60 ID:QbrpKiaP0
hosyu

194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 18:27:12.09 ID:be39lXHdO


195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 18:54:03.34 ID:be39lXHdO
捕手

196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 19:20:19.58 ID:vyahPMzjO
保守

197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 19:20:53.74 ID:F8MXlhYsO
補食

198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 19:32:22.37 ID:6pucnTZD0
保守

199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 19:39:00.94 ID:4aidkYxP0
ho

200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 19:52:34.26 ID:E/qrFQUo0
保守.

201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 20:12:59.63 ID:E/qrFQUo0
保守.

202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 20:33:25.12 ID:E/qrFQUo0
保守.

203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 20:53:52.00 ID:E/qrFQUo0
保守.

204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 20:54:04.59 ID:P1spIaleO
ほしゅあ

205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 21:11:05.94 ID:be39lXHdO
ほっしゅしゅ

206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 21:14:02.18 ID:QbrpKiaP0
>>1はまだか!?

ほっしゅほっしゅほっしゅ

207 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 21:16:39.99 ID:SjoyE74j0
ただいま、保守どうもありがとう。
嬉しすぎて失禁寸前だった。
とりあえず22時くらいから投下開始します。

208 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 21:17:24.20 ID:SjoyE74j0
>>206
ただいまんもす(´・ω・`)ノシ

209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 21:18:11.38 ID:P1spIaleO
おかえりまんもす

210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 21:19:41.82 ID:be39lXHdO
きたああああああああああ

練習スレやばいね

211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 21:34:42.33 ID:E/qrFQUo0
保守.

212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 21:38:18.67 ID:vyahPMzjO
wktk期待保守

213 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 21:44:41.50 ID:SjoyE74j0
>>210 練習スレ見てきた、 落 ち て い た 。

>>211-212
保守ありがとう、見直しも適当に済ませたので投下いきますねー。

214 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 21:47:50.91 ID:SjoyE74j0
−−−−三日目・その3


---バーボン国


あれからどれだけ時間が経ったか、誰一人通行人の無いこの国での数十分はとても長かった。
マターリはもう泣き終わり、自分の横でずっと無言でいた。

川;´ー`)「まだ……ですかねー?」

(;^ω^)「……人が出てこないからまだだと思うお」

川;´ー`)「ですよね……」

時たまする会話もこれくらいで終わってしまう。
そんな事分かっていて相手も聞いていると言うのに、気の利く返し方が出来ない自分。
会話が続くわけなんて無かった。

それでも時間は経っていく、しばらくすると助手の人が出てきた。

(;`ハ´)「ふぅ……」

215 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 21:49:39.23 ID:SjoyE74j0
川;´ー`)「アルーさん、しいちゃんは……大丈夫ですか!?」

(;^ω^)「どうなったお!?」

(;`ハ´)「ああ、とりあえず……出産 は 終了したアル」

『出産 は 』、含んだ言い回しだった。

(#^ω^)「しいさんはどうなったお!?」

(;`ハ´)「落ち着いてくれ、我々も人手が足りないなりに尽くしたアルよ!」

人手が足りない?だったら自分達を呼べばよかっただろう。
その言い訳がまた気に触った。
自分たちはそこまで無力なのか?

(#^ω^)「尽くしたって……もしかしてしいさんは……!」

(;`ハ´)「言い方が悪かった、しいは大丈夫アル。これから運ぶから手伝って欲しいアルね」

川;´ー`)「主様、とりあえず言われたとおりにしましょう……」

(#^ω^)「……」

言われた事しか出来ないのだ、そこでの自分はすごく小さい存在だった。
運ぶのを手伝うといっても、やっぱりただの荷物運びに過ぎなかった。
酷く屈辱的で……酷く辛かった。

216 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 21:51:22.35 ID:SjoyE74j0
川´ー`)「主様、元気出しましょうー」

自分と同じく荷物運びをさせられているマターリさんが声をかけてくれた。
そう、この状況下での不要な者同士だ。

( ^ω^)「……自分は無力だお」

所詮何の突出した技能も持っていない一人がどう足掻いても無駄なのだ。
"心の主"という事で何か自分が他とは違う存在になった気になっていた。
そうだ、自分はただの人なのだ。

( ^ω^)「ごめんだお、マターリさんも辛いのに……」

川´ー`)「私は大丈夫ですよー、それよりしいちゃん大丈夫ですかねー?」

気を失っているのか熟睡しているのか、しいさんは医者のモナーさんとその助手のアルーさんに運ばれていた。
そして子供はクーさんが大事に抱えて。

自分たちは人一人も支える事が出来ない、ただの荷物持ちなのだ。

217 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 21:53:14.59 ID:SjoyE74j0
医者のモナーさんにしいさんを預けると、とりあえず状況を報告してくれた。

出産自体は成功したらしい、しいさんも特に問題は無く、数時間後には目覚めるだろうとのことだった。
ただ問題が子供で、随分衰弱しているらしい。
そう言われると泣き声などが全然無かった。
クーがずっと背中をさすっていたようだったが、あまり効果はなかったようだ。

(´∀`)「とりあえず赤ん坊は我々が何とかするモナ」

( `ハ´)「頑張るアルよ」

(´∀`)「だから二人はしいについてやって欲しいモナ。
   そして起きたら我々に知らせてほしいモナ」

( ^ω^)「はいだお!」

恥ずかしいが、この時すごく嬉しかった。
ただしいさんを見ているだけだ、だけど仕事を与えられた気がして……自分でも何かできるんだなって。

モナー医師と助手のアルーさん、そしてクーさんは赤ん坊の所へ行った。
僕とマターリさんは、しいさんの隣でゆっくりと見守った。

川´ー`)「なんだか……嬉しいですね」

( ^ω^)「まったくだお」

マターリさんが生命の誕生に対してそう言ったのか、
自分たちに仕事が与えられた事に対してそう言ったのかは分からない。
いずれにしても答えは同じだから返事は同意を表した。

218 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 21:54:36.17 ID:SjoyE74j0
川´ー`)「赤ん坊……大丈夫ですかねー?」

( ^ω^)「大丈夫だといいお」

川´ー`)「……主様」

( ^ω^)「何だお?」

川´ー`)「医療の発達も……主様の力にかかわるのですかね?」

(;^ω^)「え……」

マターリさんがそんな事を聞いてくるとは思わなかった。
こんな状況でそんな事を聞くとは……心をこちらに傾けろという気か?
まただ、すぐこうやって相手を深読みしてしまう、これはいけない。

しかしどうだろう、きっと質問の答えは……YESだろう。
住まいや道までが変貌するんだ、医療機器や医療技術が向上してもおかしくない。

だけど答えれなかった、答えると認めてしまうようで……少しでもその事実を否定したかった。

(;^ω^)「分かんないけど、それはないと思うお」

川´ー`)「ですよね、ごめんなさい……いじわるな質問でしたねー」

(;^ω^)「気にしないお」

川´ー`)「しいちゃん、早く目を覚ますと良いですねー」

(;^ω^)「早く目覚めて欲しいお」

219 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 21:55:50.40 ID:SjoyE74j0
---バーボン国、ドクシン国境界・ドクシン側


(=゚ω゚)ノ「いくぞ、オマイラ!!」

いようの掛け声と同時に十数人の剣兵が走り出した。
足を遅めてはいけない、ひたすらに走り出した。

この際隠れるつもりも無い、声をあげる。

  「うおおおぉぉぉぉっ!!!」


---バーボン国、ドクシン国境界・バーボン側


(,,゚Д゚)「とうとう来なすったぜ」

(´ー`)「シラネーヨ」

(・∀・)「とりあえず出撃して。足止めもすぐに放つから」

(,,゚Д゚)「おう、それじゃ俺達も行くぞゴルァァ!!」

応えるようにバーボン国からも十数人の剣兵が駆け出す。
遂に戦は始まった。

220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 21:57:02.89 ID:UaND8sCZO
携帯とPC両方からwktk

221 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 21:57:09.15 ID:SjoyE74j0
---バーボン国、ドクシン国境界


足音が幾つもこだまする、それほど力強く地を踏みしめていた。
そして向かいからも複数の足音が響き渡る。

(=゚ω゚)ノ「バーボンからもいよいよ来たか……兄者、大丈夫か?」

( ´_ゝ`)「おかげさまで平静を保てている」

(=゚ω゚)ノ「よし、足を休めずに進め……ッ!!」

   ヒュッ

そんな軍団の足元に木の矢が刺さる。
その精度の良さ、そして速さに唖然として足が止められる。

(;=゚ω゚)ノ「これは……木矢か、しかしこの精度は恐ろしいな」

今日は風がそれなりに吹いているというのに、力強くうまく風に乗っている。
相手の姿は見えない、相当離れたところから打ってきているのだろう。

(;´_ゝ`)「厄介だな、下手に近付きすぎれば相手の射程範囲だ」

(;=゚ω゚)ノ「この精度の木矢、どうするか……」

222 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 21:58:50.42 ID:SjoyE74j0
今程度の距離ならよほどのことが無ければ狙った箇所に命中させられることは無いだろう、
だがこれ以上近づくなら話は別だ。

(;=゚ω゚)ノ「とりあえず、狙われにくいように互いに距離をとって止まらないように、慎重に動け」

そして一変してじりじりと近づくドクシン国一団の前にバーボン国が現れた。

(´ー`)「あんまり近づくとアブネーヨ、矢の餌食ダーヨ」

(;=゚ω゚)ノ「いよう、シラネーヨに……ギコか」

(,,゚Д゚)「少しぶりだな、だが……今日は勝たせてもらうぜ?」

(#´_ゝ`)「ギコーッ!!」

(,,゚Д゚)゚ω゚)ノ「!!」

223 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:00:27.97 ID:SjoyE74j0
その時、それまで静かにしていた兄者が叫んだ。
一気に騒然となるその場、兄者は一歩前に進み出た。

(#´_ゝ`)「オマエに正々堂々と勝負を申し出る!」

(;=゚ω゚)ノ「待て、兄者……」

(#´_ゝ`)「関係ない!」

いようの言葉に耳も貸さず、飛んでくるかもしれない矢に脅えも無く兄者は仁王立ちした。
その勇ましい姿にギコが応える。
兄者の正面に、彼も堂々と仁王立ちした。

(;=゚ω゚)ノ「兄者、そのままでは矢の餌食に……」

(,,゚Д゚)「安心しろ、正々堂々を後方から狙うなんて野暮な真似するヤツはバーボンにはいない。
   して兄者とやら、オレと一対一の真剣勝負……するんだな?」

(#´_ゝ`)「ああ! だがその前に、オマエの殺した弟者について少し話を聞け!」

(,,゚Д゚)「いいだろう、どんな怨恨か……殺す前に聞いてやるぞゴルァ!」

224 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:01:58.67 ID:SjoyE74j0
---バーボン国、ドクシン国境界・バーボン側


(・∀・)「あーあー、あんなに正々堂々と……相手の人打ち抜けそうだなー打ち抜きたいなー。
   でも打ち抜くとギコさんうるさそうだしなー……代わりになりそうなエモノは……」

ジエンは他とは比べ物にならないほどに目がいい。
「千里眼」の通称で知られる彼を侮ってはいけない、後方で隠れている者も彼には一発で見つかる。
ドクシン国の知らない、バーボン国の隠れたハンターだ。

ギコはくそ真面目に相手の話を聞いている、武士道とか何とか……相変わらず敵に対しても紳士的な人だ。

その後ろを、はるか後方を見ると……隠れるように独りの男がいた。

( ゚д゚ )

225 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:03:43.99 ID:SjoyE74j0
>その後ろを、はるか後方を見ると……隠れるように独りの男がいた。
 ↓
>その敵陣の後ろを、はるか後方を見ると……隠れるように独りの男がいた。

一応修正、ちょっと分かりにくかったかも……

>>220
ありがとう、頑張る!

226 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:05:11.33 ID:SjoyE74j0
---バーボン国、ドクシン国境界・ドクシン側


その男は黒い、木で作られた長い棒を構えていた。
一体何をしているのか……


   パンッ


乾いた音がその場一体に響き渡った。
そして……ギコが顔面から血を噴いた。

( ゚д゚ )「ヒュー、オッケー。狙い通りだ」

次の玉を装てんして狙いを定めるミンナ。

( ゚д゚ )「火縄銃なら、これくらいの風は……もろともしないぜ?」


   パンッ


さらに乾いた音がそこに響いた。

227 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:06:28.65 ID:SjoyE74j0
---バーボン国、ドクシン国境界


突然の音と供に大将のギコが死んだ。
目では見えない何か、その何かにバーボン側は恐怖した。

バーボン兵「うわああぁぁぁあぁぁ!!」

すぐに引き返そうとするバーボン兵、だがそうはさせるか。
一人だけ近付いていた兄者は、すぐに追撃を開始する。

(=゚ω゚)ノ「よし、兄者に続け!」

そしてなだれるようなドクシンの追撃が始まった。


   パンッ


さらに乾いた音が響くと、バーボンの人間は死んだのではないかという錯覚に陥った。
そして驚きに足を止めた者は本当に死ぬ。
戦う気力なんて残っていない、ただ逃げるだけで精一杯な人たちは脆かった。

バーボン兵「なんだ、何が起きたんだぁぁ!1」

(;´ー`)「シラネーヨ!! ジエン、援護射撃はどうした!!」

叫んでも聞こえない、なぜならジエンは誰よりも早くその場から逃げ出していたのだから。
一方的な恐怖がバーボンを襲った。

228 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:08:06.85 ID:SjoyE74j0
その場は地獄絵図のようになっていた。
いや、一方的な戦況だからバーボン側にとってそう見えただけでドクシン側からすれば完全勝利なのだろう。

いようの剣が、最後の兵であるシラネーヨに向いた。
シラネーヨの手に剣は無い、逃げる時に邪魔だったから投げ捨ててしまったのだ。
そう、もう彼はとうに戦う事を放棄してしまっていた。

(=゚ω゚)ノ「バーボンでギコに次ぐ剣士が……戦いを放棄か?」

(;´ー`)「……オマエ達は、どこまでが計算どおりだったんだーヨ?」

(=゚ω゚)ノ「もちろんすべてだ。
   兄者が暴走したように見せたのも、正々堂々を言ったのも過去を話し出したのも……
   すべてギコの動きを止めるためだ」

(;´ー`)「卑怯者が……ギコさんの武士道を騙しやがって……許さなねーヨ」

(=゚ω゚)ノ「ギコが『集団から抜け出た狙い易い状況』で、『銃の発射までに必要な約3秒間動きを止める』手段……
   卑怯は承知だ、だがこれしか思いつかなくてな」

いようの剣がシラネーヨの首を刈った。
そして、戦いはドクシン国の勝利で終わった。
バーボン国は……かけがえの無い犠牲を幾らも出すこととなった。

229 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:09:38.58 ID:SjoyE74j0
---バーボン国


相変わらずしいさんは静かに眠っていた。
マターリさんとゆっくりと話をする。

そして話題も尽きたかという時、マターリさんからこんな事を言われた。

川´ー`)「戦い……どうなったんですかね?」

(;^ω^)「……!」

ドキッとした。
自分の心は昨日までは明らかにドクシンに傾いていた、だから戦いの結果がどうなっているか……
大体の想像は出来ていたから。

川´ー`)「ギコさんも、無事だと良いですねー」

(;^ω^)「ぜひ頑張ったしいさんと子供の顔を見てあげて欲しいお」

きっとバーボン国は戦いに負けているだろうが、ドクシン国の人たちはいい人だ、
まさか殺したりなんてしていないだろう。
そもそもギコさんは強い人だ、少々の発達なら構わず打ち崩しそうだ。

……なんだろうこのいい訳は、もしかして心が今度はバーボンに傾いているのだろうか?
それが心配になった。

川´ー`)「実は……私の夫も今日戦いに出ているんです……」

230 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:11:16.98 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「mjd!? だから今日戦争やっているって知っていたのかお!?」

川´ー`)「そうです、あの人すごく張り切っててね、今日は絶対勝つって……。
   シラネーヨっていう人なんですが、ギコさんをすごく慕っていて……
   今日は主様が来て初めの戦いだから、幸先良く勝つぞってすごく意気込んでました」

( ^ω^)「……」

何て返せばいいのか分からなかった。
マターリさんはいい人だ、だから悪気は無いのだろうが……まるで僕に恩を売るように話する。
僕の気持ちをバーボン国に傾けようとしてくる。

川´ー`)「私たち4人は仲良しなのよー?」

( ^ω^)「それじゃあ今日はお祝いだお!」

川´ー`)「そうですね、そのためには……しいちゃんの目が覚めて……
   子供が元気になってくれれば……」

(;^ω^)「きっと大丈夫ですお、しいさんは医者のモナーさんもすぐ目覚めるって言ってたお!」

川;ー;)「でも……子供が……」

(;^ω^)「子供もきっと大丈夫だお、クーさんも見てくれているんだから大丈夫だお!」

突然崩れるマターリさんに戸惑う、どことなくヒステリックな人だと思った。

231 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:12:41.22 ID:SjoyE74j0
そうやって自分たちがやり取りしていると、しいさんが声を出した。

(* ー )「……ぅん……」

川´ー`)^ω^)「!!」

慌てて僕は医者のモナーさんに伝えに行くと、そのままモナーさんとクーさんが一緒に来た。
戻るとしいさんは完全に起きていた。

川;ー;)「良かったよしいちゃん……本当に良かったよ……」

(;*゚ー゚)「大袈裟だから、マターリちゃん。私はこの通り元気だよ?」

( ;ω;)「しいさーん、良かったお、本当に良かったお!」

(;*゚ー゚)「主様まで……二人して本当にどうしたの?」

川 ゚ -゚)「しい、元気なようで何よりだ」

(´∀`)「特に何も無かったようで、安心だモナ」

(*゚ー゚)「あ、二人とも……子供……ありがとう」

川 ゚ -゚)「覚えているのか?」

(*゚ー゚)「何となくだけどね。それで、子供は……?」

232 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:14:48.61 ID:SjoyE74j0
(;´∀`)「そうですね、お話するモナ」

医者がそう言ってしいさんの隣に座ると、クーはすぐに僕の腕を引っ張って外に出た。
そしてツカツカと歩いていく。

(;^ω^)「おっ、おっ、どうしたお?」

川 ゚ -゚)「空気嫁」

(;^ω^)「もしかして赤ん坊が……!」

川 ゚ -゚)「大丈夫だ、生きている」

(;^ω^)「良かったお……」

川 ゚ -゚)「ただギリギリだ。おそらく一命は取り留めるだろうが、脳に後遺症は残るだろうとモナーが言っていた」

なるほど、それを話するからクーはあの場を後にしたのだろう。
たとえ子が生きてくれるとはいえ、後遺症が残るというのは親には辛い。
しいさんならそれでも生きてくれればと言うだろうが……涙なくしては無理だろう。
泣きたい時に自分達がいては野暮というものだ。

233 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:16:11.37 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「それじゃ、これからどうするお?」

川 ゚ -゚)「ショボンに会いに行くのだろう、案内する」

( ^ω^)「そういえばそうだったお、よろしくお願いするお!」

それからしばらく歩いたが、やはり誰と会うことも無かった。
もしかしてドクシン国なら、しいさんの発見も早かったんじゃないのか……そんな考えが浮かんでくる。
それにしてもこの国の係わり合いが簡素すぎるのだ。

集落が近付いてきた頃、ようやく一人の男に出会った。

(―_― )「あれ、クーさんじゃないですか。それでは隣にいるのは"心の主"様ですか?」

川 ゚ -゚)「ヒッキーか。そうだ、彼が"心の主"だ」

( ^ω^)「はじめましてだお」

(―_― )「主様はじめまして、ヒッキーです。それで、お二人でどこへ?」

( ^ω^)「これからショボンさんの所へ行くお」

(;―_― )「え、今は止めた方が……」

今まで無関心そうにしていたヒッキーさんの顔が一気に蒼白になった。
目に見えて動揺している。

234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:16:59.08 ID:UaND8sCZO
ギコ…
(つД`)゚。

235 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:17:15.91 ID:SjoyE74j0
( ^ω^)「どうかしたのかお?」

(;―_― )「戦いで……剣兵が全滅し、ショボン様はお怒りです」

その言葉を聞いた時、一気に頭が真っ白になった。
言いたい事が良く分からない、理解しようという意志が働かない。
人事のように聞いていた気がする。

( ^ω^)「剣兵が全滅って……どういう事だお?」

(;―_― )「我々は……負けたんです」

(#^ω^)「そんな事聞いてないお、その剣兵たちは生きてるよなって聞いてんだおッ!!」

思わず声を大きくして詰め寄った自分に、ヒッキーさんは首を横に振った。
一瞬相手を殴ってしまいたい感情に駆られた。
「嘘言うな」と殴ってしまいたい、でもそれが無意味な事も分かっていた。

(;―_― )「弓兵のジエン他4名が……唯一の帰還者でした……」

川;゚ -゚)「……」

クーも顔面蒼白だった。
そうだ、いくらドクシン国出身の人間でも今彼女はバーボン国の人間なのだ。
バーボン国の暖かさに触れてきたのだろう、それがしいさんやマターリさんなのだろう。

川;゚ -゚)「主様……」

(  ω )「帰るお……」

236 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:18:50.35 ID:SjoyE74j0
中立のVIP国に帰るともう日は落ちていた。
朝からずっと食事していない事に気付いてジョルジュさんに料理を作ってもらったが、
喉を通り抜けるたび激しい嘔吐に苛まれて結局全て吐き出してしまった。
吐いても吐いても足りない、それほどに気持ち悪かった。

( ;ω;)(僕のせいかお? 僕のせいかお? 僕がドクシン国に揺れたからかお?)

ムカついて自分のお腹を力任せに叩いたが胃には何も入っていないのか、胃液が出るだけだった。
それでも吐いてる時は少し楽になれた気がした。
気持ち悪いのだが、罪滅ぼしが出来ている気になっていたのだろう。
全てを吐くと悔しさでいっぱいだった。

自分の無力感、そして自分の重大さ、その双方から押しつぶされそうだった。

昨日まで辛い辛いと思っていたが、全然大した事無かった。
昨日までは……"心の主"という存在をどれだけ甘く見ていたのか?

この大切さに気付かなかったなんて、酷くバカみたいな話だ。

( ;ω;)「うっ……うっ……!」

頭を殴りつけた、指が痛かったがそれ以上に心が痛いのだ。

自分を殴るからもう許してくれ。
泣くから、恥ずかしい程に泣きわめくからもう許してくれ……。

237 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:19:58.13 ID:SjoyE74j0
−−−−三日目・夜

二つの気持ちが交錯していた。
もう寝て全てを忘れたいという気持ち、そして寝なければ世界が変化する事は無いのではないかという気持ち。

だが体はひどく疲労していた。
眠い、だが寝ていいのかと自問すると気持ちが高揚して胸が締め付けられ、苦しくて寝るどころではなかった。

( ;ω;)「うぅ……」

自分は卑怯者だ、自分のせいで苦しむのは自分で無く他なのだから。
だから他は自分にあたれない。
戦いの結果のことを、しいさんやマターリさんは知っているのだろうか?
しいさんは自分にどういう対応をするのだろうか?
マターリさんは自分をどう思うのだろうか?

苦しかった、逃げ出したかった。

一度動いた天秤を傾ける事は簡単だが、再び釣り合せる事は難しい、そんな事を思った。

同じ事を何度も輪廻するように考えていると、気付いたら寝ていた。
ああ、明日はどんな進化が国に起こっているのだろう?

238 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:21:12.14 ID:SjoyE74j0
以上で三日目終わりになります。

>>234
ちなみに自分もギコは結構好きだったり(つД`)゚。

239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:22:17.22 ID:W2dJb5aJ0
>>1
ウッ・・・

240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:23:24.04 ID:be39lXHdO
ド ク シ ン 最 悪 だ な

それはそうと外からにゃーにゃー聞こえるんだがこれはもしかして

241 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:27:31.01 ID:SjoyE74j0
>>239
ごめんね、ギコが引き立て役で終わっちゃってゴメンね……
>>240
正直>>185でドクシンの方が人気あるかと心配だった……ドクオは好きです、でもショボンのほうがもっと好きです。
どうした、外でサイでも暴れているのか!?

242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:27:46.33 ID:P1spIaleO
>>240
きっとそれはぬこがセクロスしてるんだ

243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:29:30.24 ID:vyahPMzjO
>>1乙カレー!
(つω;`)ギコちょっとカワイソス

244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:29:47.20 ID:UaND8sCZO
ギコとしぃって結婚するとどちらかが死んじゃうジンクスがあるよな(´・ω・`)

245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:30:24.60 ID:be39lXHdO
やっぱり交尾なのかあああ
声がしなくなったがこれはもしかして

246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:31:01.45 ID:O+ADUa3P0
>>245
<丶`∀´>

247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:31:38.36 ID:P1spIaleO
>>245
新たな命の種が誕生したんだよ

248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:33:53.52 ID:be39lXHdO
不 覚 に も お っ き し て き た
ぬこの喘ぎ声でオナニーしてくる

249 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:34:36.73 ID:SjoyE74j0
>>248
マ ジ で 不 覚 な 件

ちなみに続きは明日投下できれば明日投下します。
もし投下無理でも知らせには来ますー。

250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:40:46.29 ID:D4SuHE/fO
明日といわず 今日投下しないか?
(´・ω・`)

251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:43:56.76 ID:aXL7Yf240


めじらすくニダーがいいやつっぽい件

252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:44:16.71 ID:k9ZAIfeoO
乙。俺が心の主だったらバーボンにもドクシンにも行きたくないお

253 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 22:47:28.11 ID:SjoyE74j0
>>250
ちょwww殺す気かwwwww
でも明日には頑張って間に合わせるよ。
>>251
ニダーって結構 報 わ れ な い 役 多いよね。
オレもオモタ
>>252
その辺りも含めて近い内に説明したいなぁと思ったり思わなかったり……

乙って言ってくれる方ありがとう、頑張るお

254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 22:52:21.70 ID:P1spIaleO
このスレは今からニダーを 報 わ ら せ て や る スレになりました

255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 23:02:45.19 ID:UaND8sCZO
>>1も報わらせてやるぜ!

256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 23:03:36.16 ID:v+SRUMq10
VIPノ興廃此ノ一戦ニ在リ、各員一層奮励努力セヨ
テポドンを田代で迎撃せよ

今北産業へ支援☆★☆★☆テンプレ
1、基本設定
   インターネットオプション>全般>インターネット一時ファイル
   >設定>ページを表示するごとに確認する

これをすると画面を開くごとに鯖に負荷を与える。
各種田代砲
http://tasiro.e-city.tv/
http://tasiro.e-city.tv/terradouble.htm
http://www8.atwiki.jp/tashiro/pages/26.html
http://konikki.nobody.jp/tool/tashiro.htm
http://love.meganebu.com/~oni/tashiro/ ←超強力  推奨
http://tas-iro.e-city.tv/torunedo_t.html ←URLを書き換える事
[使い方]
対象欄に攻撃目標のURLを入力して開始を押す。
最適更新速度は環境によって違いますが、
一般的に200〜400です。更新間隔を下げすぎても無駄です。
田代砲は一つで十分です。

目標

http://www.korea-dpr.com/catalog2/advanced_search_result.php?keywords=kim





257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 23:05:51.78 ID:fn+2cRmuO
ここは 空 白 の 多 い インターネッツですねwwwwwwwww乙

258 名前: ◆7at37OTfY6 :2006/07/05(水) 23:11:03.58 ID:SjoyE74j0
>>254
頑張って報わせます……(´・ω・`)
>>255
ありがとう、そのために頑張る!
マジでそう言ってもらえると助かる……
>>257
t h a n k  y o u !

259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 23:25:07.55 ID:siYii6mJ0
保守

260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/05(水) 23:44:23.69 ID:xebzD4xuO
(>ω<)=3保守んお

261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 00:06:32.25 ID:VsM0tJW30
保守

262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 00:14:35.71 ID:bvjoTEvDO
(         ^ω^)おっおっおっ

263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 00:25:35.03 ID:yLAycMwBO
ほしゅしゅ

264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 00:25:56.63 ID:Qok75ZLd0
俺だったらVIPを発展させる

265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 00:30:27.49 ID:2l1xGQlx0
寝ててリアルタイム逃した・・・orz
>>1乙です


俺だったらツンと(・∀・)ケコーン

266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 00:34:37.89 ID:1r2njlfg0
まとめあったっけ?

267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 00:36:50.26 ID:yLAycMwBO
>>264
ちゃんと読めばいいと思うよ


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