川  -) 

川 ゚ -゚) 

川 ゚ -゚) あなたは・・ 駒鳥・・ そう、駒鳥さんですかね

ζ(゚ー゚*ζ ・・え?

川 ゚ -゚) だけど雄じゃなくて、雌の駒鳥です
     あなたは、そう 雌の駒鳥さん

ζ(゚ー゚;ζ へ? ・・ど、どーしたのおねーさん・・? こ、こまどr

ζ(、 ;ζ ・・ぐッァ・・!?
  ガッ

川 ゚ -゚) 私は、雀さんやります

左手で思いっきり、人形の首根っこを掴んで持ち上げました
遠慮なんてせず、全力です

白くて細くて、綺麗な首
ぽっきり折れてしまいそうなぐらいに、容赦なく

もう、どうでもいいや


ζ(、 ;ζ ・・お゙、お゙ね゙ーざ・・ん゙・・?

川 ゚ -゚) あなたを壊すのに、弓も矢もいらない
     何もいらない 私だけで充分

ζ(、 ;ζ !?

川 ゚ -゚) 蝿も魚も甲虫も、墓掘りも司祭も喪主もいらない
     棺だって讃美歌だって鐘だっていらない 何もいらない
     私達だけ 雌の駒鳥と雀の私だけの遊びです 二人だけの遊び

川 ゚ -゚) ・・遊びたいんでしょ? 小鳥さんごっこしましょう 一緒に

徐々に徐々に、左手に力を込めていきます
思いっきり握った気がしたのに、更に更に力が込められる
どんどんどんどんどん力が増していきます

感触は間違いなく人間の首ですね
あぁ、なんだか懐かしい 久しぶりです、感触さん

ζ(、 ;ζ あ゙あぐぅ゙ぁ゙あ゙・・!? や・・ め・・っ!?

川 ゚ -゚) あれ? 苦しむんですか?
     人形なのに・・ 面白いですね・・
     なかなか楽しくなってきましたよ小鳥さんごっこ

ζ(д ;ζ ああ・・ ああぅううあ あがああ・・・ッ!?


川 ゚ -゚) ・・!

ふと気付くと、少し遠くに同じような真っ白な壁が出現していました
本当に真っ白で、赤いものは何もない壁
自分よりも大切で大切で大切で大好きな人たちを叩きつけたのと、同じ様な壁
私が大好きで大好きで大好きで大切な人たちを苦しめたのと、同じ様な壁
忌々しい

ζ(д ;ζ (・・と、飛んで・・ いk)

川 ゚ -゚) あれがあなたの止まり木?

ζ(д ;ζ (・・・・・ッ!?)

狙いを定め、壁めがけて御人形さんを放り投げました
放り投げるといっても、放物線は描かずに矢の如くふっ飛んでいった御人形さん
ごつりとした音を響かせて、壁に激突する琥珀色

速いですねぇデレさんは…
駒鳥じゃありません、まるでハヤブサのように凄い勢いでした
彼女の右腕が別方向に曲がっていました 折れてとれちゃいそうです


ζ(д ;ζ ああッ・・!? あああうッ・・!? い、痛ッ・・!

川 ゚ -゚) ! やはり痛さも感じるのですか! 本当に人間そっくりなんですね

川 ゚ -゚) ・・中身も?

ζ(д ;ζ !?


すかさずデレさんへ歩を進める
恐怖の表情に染まった彼女が喚いています
人形さんなのに、本当に表情変化に富んでいるなと感心しました

ζ(д ;ζ ・・ッ!? こ、こないで・・! こないで・・ッ 違うの・・ 違・・ やめて・・!

川 ゚ -゚) だーめっ  やーめませんっ

ζ(д ;ζ こないで・・ッ!

川 ゚ -゚) !

足が地面を離れはじめ、体が感じる浮遊感
なるほど こうしてみんなを飛ばしたのですね

こうして、こうして、こうして、こうして飛ばしたんですね
こうしてこうしてこうしてこうしてみんなの頭を叩きつけたんですね
こうしてこうしてこうしてこうしてこうしてこうしてこうして訳の分からない恩返しをしたんですね


ζ(д ;ζ と・・ 飛んでいけええっ・・!!

川 ゚ -゚) "飛びませんよ"

ζ(д ;ζ !?

浮かんでいた体が、また重みを増していく
そしてそのまま地面にふわりと着地
地に足がついた感覚のほうが安心しますね


ζ(д ;ζ ・・!? な、なんで・・!? 何で動かない・・の・・!?

川 ゚ -゚) あなたの持てる"力"なんて、その程度なんですよ
     ハインにもギコさんにも姫様にも通用しても、私には通用しない
     私の精神を、あなたごときが支配できるはずがない 桁が違う

川 ゚ -゚) あなたの支配出来るものなんて限られている
     あなたの創る世界も、私のもの


ぐったりと壁にもたれかかったデレさんを力いっぱいに蹴ってみました
お腹あたりに狙いを定め、壁に打ち付けるように

ζ(д ;ζ ッゥアアッ!? ガッ・・!?

もう一回蹴ってみました
一回といわず二回、三回、四回、五回、六回…
蹴って蹴って蹴って蹴って蹴って蹴って蹴って蹴って蹴って蹴りあげる

サッカーボールみたいにぽんぽんとはいきません
弾むことはありませんから、デレさんでのドリブルは難しいことでしょう

ζ(д ;ζ アア! ・・ウア! ゥ・・! ウアッ・・! アァ・・!

川 ゚ -゚) ! 感触が変ですね・・ 人とは違う・・
      ・・そういえば血も出てないし・・ あなたの"人間のイメージ"の限界ですかね


ζ(д ζ ヤメ・・ テ・・ モ、モウ・・

川 ゚ -゚) ・・・・・・

ζ(д ;ζ ・・ウアァッ・・! アウッ・・

何回蹴っても、何十回蹴っても、消えません
少しは抜けるかと思いましたが、どうしても"憎しみ"が消えません
むしろ、蹴れば蹴っただけどんどん増すように止まらなくなる
私が育む巨大な感情がどんどんどんどん増していく
もう蹴るのも飽きました あんまり楽しくありません


そして、また左手で彼女の首を掴みあげます
自分の目線の高さまで持っていき、手持無沙汰な右手に力を込める
自身の拳が痛くなるほどに、ぎゅーっと


ζ(д ζ あああ・・ あうう・・ あ・・ うあ・・

川 ゚ -゚) あぁ、忘れていました みなさんの怪我の治療をしなきゃなりませんでした・・
     いけませんね、メイドなのに・・ お昼ご飯だって作らなきゃいけません・・
     掃除だってやらなきゃいけないし・・ 忙しい・・
     ごめんなさい もう小鳥さんごっこはおしまいにします・・

川 ゚ -゚) それじゃあ、今からあなたの頭をぶっとばしますから


ζ(д ζ ・・・・・・

ζ(д ζ わ・・ わた・・ し・・ はぁ・・

川 ゚ -゚) ・・?

ζ(д ζ ただ・・ う、うれしくて・・ ほんとう に
       おんがっ えし・・ したく・・て・・
       でも・・ うまく 伝えられなk てッ

ζ(д ζ ごめ・・ んな・・ さ・・ い・・
       おこ・・ ら・・ ないd で・・


川 ゚ -゚) ・・私を覗いたんなら分かっているでしょう?
     あなたが憎くて憎くて憎くて憎くて仕方がないんです・・

川 ゚ -゚) 私のささやかな幸せを壊し、私の求める大きな幸せまで壊そうとしたあなたが、
     私の最も知られたくない部分を、勝手に見たあなたが、
     憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて、粉々にしたいほど憎くて・・ 抑えられない・・

ζ(д ζ ・・・・・・

川 ゚ -゚) 絶ッ・・対に、許さない
     独りよがりな解答で、姫様とハインとギコさんを傷つけ、私の幸せを妨害したなんて・・
     理由なんてどうでもいいです 絶対、絶対、絶対に許さない

ζ(д ζ あ・・  う・・ ァ・・


川 ゚ -゚) ・・おや

煌びやかな景色が一変し、徐々に暗くなっていきます
いつの間にか地面は崩れた石畳
巨大なケーキがあったところには立ち枯れた大木
そして、私の傍にはあの小さな花々


おかしいですね
さっきは綺麗な色だったのに…
いつのまにやら真っ黒になっている、お花さん達
あぁ、なんて酷い色をしているのでしょうか

…まぁ、別にいいですか
私の色なんですし


ζ(д ;ζ あ・・! あ・・・っ! あああぁぁ・・・・っ!!


ζ(д ζ ア────


川  -) 

川  ー) 


恥の多い人生を送ってきたとは思いません
誇れる人生を送ってきたというわけでもありません

そもそも20年ぐらいしか生きてません
身の回りの環境には満足しています

ただ、ただ、私は他人以上に、
自分自身を異常に嫌悪する人生を送ってきています
今後も変わることは無いでしょう

そして今
私が放っておけないと思った人形
さっきまで、精一杯私を慰めてくれた御人形さん
その人形を完膚無きまでに破壊しようとする私

ああ、まただ

また、後悔する時間を迎える
また、眠れない夜が続く
また、自分が嫌いになる


また、黒く染まっていく───


(,,゚Д゚) ──ん・・

差し込む光が顔を照らしていた
目に飛び込んできたのは天井の模様
いつもの俺の部屋だった
ちらりと頭をもたげてみる

川川゚) 


窓の傍には椅子に座ったクーさん
背筋をぴんと伸ばし、窓の外を一人眺めている
絵になりますな、こりゃ


(;゚Д゚) ・・あだッ!? い、いって・・!

川 ゚ -゚) !!

起きあがろうとした途端、頭が物凄く痛んだ
あ、そうか 確か俺、気絶したんだったな
ここでやっと状況把握に成功する

よかった
戻ってきたのか


川 ゚ -゚) ギコさんっ! 大丈夫ですか!?

(;゚Д゚) いや、まぁなんとか・・

横に目をやると、俺の隣にはハインが寝ていた
その奥にはシュー様
みんな俺みたいに包帯を巻きながら荊姫やっていた

川 ゚ -゚) 気持ち悪かったりしませんか? 眩暈がしたりとか・・
     吐き気はありませんよね? まだ痛みますか・・?

(;゚Д゚) ・・いや、痛いだけで問題ありません

从;∀从 む・・? んー・・ んぁ・・?

川 ゚ -゚) ! ハイン! 起きましたか? 意識ははっきりしてますか!?

从;゚∀从 ・・・む? ・・・・・え? 何・・ ん・・?

川 ゚ -゚) だ、大丈夫ですね! 一番怪我が深かったから・・!
     あなたは背中も強く打ってるみたいですし・・

lw´;‐ _‐ノv むうう・・ うるさいぞー 寝かせろおおお・・
       お前・・ もう少しでジャッキーチェンと握手・・ お前・・

川 ゚ -゚) ッ! 姫様ッ!

lw´‐ _‐ノv ・・ん? ・・・あれ? ここどこだ?


川 ゚ -゚) 二人とも大丈夫ですか? 気持ち悪くないですよね・・?
     お医者さんにきてもらったんですが・・ 吐き気がしたら危ないって・・
     痛みだけなら数日で何とかなるらしいですが・・!

从;゚∀从 んー・・? だいじょーぶ・・ うん? 大丈夫だが・・
       ・・ここは、現実だよな?

lw´‐ _‐ノv 私もだいじょうb・・・・あ、クーが起きてる
       ・・助かったのか?

川 ゚ -゚) ・・! よ・・

川  -) 良かった・・っ!

从 ゚∀从 ・・え、あ、ちょ・・

lw´‐ _‐ノv うおっ

(;゚Д゚) なっ

クーさんが手を広げ、俺達三人を同時に抱きしめた
細身の体で力強く、ずっと抱きしめていた
あ、ちょ 照れる やべっ ニヤニヤしちゃう


从;゚∀从 ま、待てクー 安心するのはいいが・・
       お前の方こそ大丈夫なのか? あの人形はどうなったんだ?

川 ゚ -゚) ・・あぁ 御人形さんなら・・

川 ゚ -゚) そこに・・

(;゚Д゚) !?

彼女がさした方向を見て、少し吃驚した
部屋に隅に何かが転がっている


ζ(  *ζ

目を凝らしてみると、デレの首だった
顔が完全に壊れ、もう笑みすらこぼさない人形
ぽっきり折れた腕と、首なしの胴体も転がっていた

从;゚∀从 ! これまた壮絶に壊れてるな・・
      お前がやったのか? どうやって・・

lw´‐ _‐ノv ホラーな・・

川 ゚ -゚) ・・・・・・


川 ゚ -゚) ええ、隙を突いて後ろから不意打ちで・・
     危うく私も大怪我するところでしたよ
     もう無我夢中でして、あまり覚えてないんです

lw´‐ _‐ノv そうか・・ 無事でよかったよ

川 ゚ -゚) 姫様の声が聞けてなによりです ふふふ

lw´‐ _‐ノv うるせー馬鹿

(;゚Д゚) しかし・・ デレ、どうしてあんなことを・・

从 ゚∀从 「恩返し」がどうのこうの言ってたが・・
      俺たちが来る前に何があったんだ?

川 ゚ -゚) ・・・・・・

川 ゚ -゚) さぁ・・? 御人形の考えることなんて分かりませんね
     「いつまでも姫様とラブラブしたい」と言った途端に寝かされちゃいました
     私を幽霊みたいにして、永遠にラブラブさせる気だったんでしょうかね

从;゚∀从 ええええぇぇ・・? そんな理由であんな状況になっちゃったの・・?

lw´‐ _‐ノv 人形に何言ってんだお前ふざけんなこら ラブラブなんてしてねぇだろうが

川 ゚ -゚) らぶらぶー

lw´#‐ _‐ノv さわんな!


(,,゚Д゚) じゃあ、なんで理由を話そうとしなかったんだろうな・・
     頑なに拒んでいたんですが・・

川 ゚ -゚) ふふふ そんなことを話してしまったら姫様が猛烈に嫌がるじゃないですか
     御人形さんの配慮でしょう
     猪突猛進型すぎて周りが見えなくなっちゃったんでしょうね

lw´;‐ _‐ノv (クーと永遠のラブラブすることがみんなの幸せだと考えてたのかあの人形・・? 怖ぇ・・)

いやはや、狂気じみた事件だった
冗談じみた発現を本気で解釈してしまったのか
しかし発端がそんなアホみたいなことだと知ったら、気が抜けざるを得ない

ちらりとデレの残骸に目をやる
しかし…
ううむ、やはり…

川 ゚ -゚) ところで食欲はありますか? 既にお昼はすぎて夕方なんですが・・
     何かリクエストはありませんかね?

lw´‐ _‐ノv あー・・ そうだな ぶぶ漬け食いたい

川 ゚ -゚) お茶漬けですか・・ 流石安姫様・・

(,,゚Д゚) あ、ちょっとご飯の前にいいですか?
     ハイン、ちょっと頼みたいことがあるんだが・・

从 ゚∀从 ん? 何だ?

(,,゚Д゚) いや、あのさ──


从 ゚∀从 

lw´‐ _‐ノv 

川 ゚ -゚) 

从;゚∀从 ・・・・お前・・ 何言ってんだ・・?

(,,゚Д゚) いや・・ その・・ うん 頼むぜ

lw´‐ _‐ノv ・・!?

川 ゚ -゚) ・・・・・・

ハインの前に、壊れたデレのパーツを全部置いた
人形とはいっても、やはり生首っつーのは気持ち悪いもんだな


从;゚∀从 ・・「直してくれ」だァ!? アホか!? 何言ってんのか分かってんのか!?
       逆だよな? 「粉々にしてくれ」だよな普通?

(,,゚Д゚) いや、確かにそうなんだが・・ そこを・・ うん

从;゚∀从 お前ふざけんな! 頭! 大怪我したんだぞ!
      クーに至っては殺されかけたようなもんだ!!
      馬鹿だろお前! 馬鹿! ば〜か!!

(;゚Д゚) 否定はしねーけどさぁ・・


(;゚Д゚) ・・なんつーか・・ 恩返しって言ってたじゃんか
     悪気はなかったんだよ 感謝もしてたしさぁ

川 ゚ -゚) !

从;゚∀从 ・・そうはいっても駄目だ! 誰が直すか!
      こんな危なっかしい・・

(;゚Д゚) そこをなんとか頼むぜ・・
     それにさ、デレだって現実では何か出来るわけではないんだろ?
     眠った人間に対してだけじゃん な?

(,,゚Д゚) また何か悪さした時は・・ その時は現実世界のほうでデレを壊すとしてさ・・
     その、まぁ、な? いいだろ? 俺の部屋で預かっておくからさ・・
     俺になんかあった時はお前が壊してくれよ 一回ぐらいチャンスあげても・・

从;゚∀从 ・・・・・・

lw´‐ _‐ノv ギコ、人形に恩でもあるのか?
       どうしてそんなに直してもらいたいんだ?

(,,゚Д゚) ・・感謝してたんですよ、この人形
     それがいきすぎちゃって大変な状況になった訳ですけども・・
     おそらく、本当に恩返ししたかったんですよ

(,,゚Д゚) その・・ 可愛そうじゃないッスか
     やり方を間違えちゃっただけで・・ 優しいんですよ、多分


(;゚Д゚) ・・だから、な? 頼むぜハイン
     多分、デレも反省してるって! 悪いことはきっとしねえよ
     "感謝"出来る人形なんだからさ・・ 人間なのに出来ないやつだっていっぱいいるぜ

从;゚∀从 ・・うー ぬぐー・・ むう・・

(;゚Д゚) ・・・・・・

从;゚∀从 ・・・・・・

从;゚∀从 ええい貸せ! 直しゃいいんだろ! 馬鹿!

(,,゚Д゚) ! あ、ありがとな

从;゚∀从 でも、もう誰かの体に入り込めないように制限つけるからな!
       誰にも干渉出来ないように、一部封印する! 文句ねーな!!
       今後こいつと会話出来るなんて思うんじゃねーぞロリコン!

(,,゚Д゚) あぁ・・ そりゃ仕方ないな でもそれなら安心d・・ うるせー違うわボケ

lw´‐ _‐ノv 私もそれなら問題ないと思うぞ、ロリコン

(,,゚Д゚) そこは繰り返さなくていいです

川 ゚ -゚) ・・ロリコンさん

(,,゚Д゚) ・・あ、もういいです・・・・ ロリコンでいいですはい・・


从;゚∀从 ・・それとだ! この家には置かないぞ!

(,,゚Д゚) ・・え? じゃあどうすんだよ

从;゚∀从 ・・知り合いの人形屋に持ってく
      頼んで引き取ってもらうよ 事情は説明して、さ

lw´‐ _‐ノv ? なんでだ?

从 ゚∀从 ・・・・・

从 ゚∀从 同じ人形に囲まれてる方が・・ その

从 ゚∀从 良いだろが

(,,゚Д゚) 

(,,゚Д゚) ・・ありがとな

从 ゚∀从 ・・・・・・


川 ゚ -゚) 

川 ゚ -゚) (本当に・・ 本当に尊敬します・・ ギコさん・・)

───────
────




───
──────

夕焼け空をバックに、四人で並んで人形屋を目指す
俺の手には綺麗な色をした人形
目は閉じ、無表情を決め込んでいる


从 ゚∀从 ・・別にみんなで行かなくてよかったのに・・・・
       歩くのめんどうだろうが

(,,゚Д゚) 拾ったのは俺だしな 最後まで見届けるぜ

川 ゚ -゚) 姫様、頭は大丈夫ですか?
     痛かったら言って下さいね だっこしてあげます

lw´‐ _‐ノv だいじょーぶです 近寄らないでください 一人で歩きます

(,,゚Д゚) それにしても・・

ζ(- *ζ

(,,゚Д゚) ・・目、開けないな


lw´‐ _‐ノv 一回壊しちゃったから、もう死んじゃったのかな

从 ゚∀从 いや、まだ精神はぎりぎり残ってたぜ
      いずれ復活するんじゃねーかな

(,,゚Д゚) そうか

何とも不思議な気持ちだ
さっきは怒ってたのに、今は心配してるとは
でもこのままだと、ちょっと後味悪いんだよなぁ


< ・・おや? みなさん・・

lw´‐ _‐ノv !

(,,゚Д゚) ん?


(-@∀@) 四人で外出とは珍しいですね 私の天敵のギコ君まで・・
       ・・頭に包帯巻いてどうしたんですか?


買い物袋をもった、例のコスプレマンが立っていた
前に会った時はピエロみたいな格好してたが、今は神父らしい
つーかこいつ、あの時散々邪魔したセクハラ野郎じゃん 畜生気付かなかった
おのれ何たる不埒野郎 でも今日は元気無いからもういいや…

(-@∀@) 病院帰りかい? 三人も包帯してますが・・

川 ゚ -゚) かくかくしかじかです

(-@∀@) なるほど、全然わからん

lw´‐ _‐ノv 話せば長くなるから、今度遊びに行った時に教えてあげるよ

(-@∀@) ふーん・・ 早めに傷ふさがなきゃ駄目だよ

从 ゚∀从 今日はちょっと疲れたから明日治すさ・・ ま、とにかく急いでるんだ じゃーな

(-@∀@) そうですか それではまたこんd・・

(-@∀@) 

(-@∀@) あれ? ギコ君、その人形・・ は・・

(,,゚Д゚) ん?

(-@∀@) ・・・・・・


(-@∀@) それ、この間私が捨てたはずなのに・・ なんで君持ってんの?

lw´‐ _‐ノv 

从 ゚∀从 

川 ゚ -゚) 

(,,゚Д゚) 

lw´‐ _‐ノv え?

从 ゚∀从 は?

川 ゚ -゚) ん?

(,,゚Д゚) あ?


(-@∀@) いえ、だからその人形ですよ 「デレ」って名前かいてませんでした?
       実はそれ、私が失恋した時の腹いせに作った人形なんですよ! いやーお恥ずかしい!
       一時期人形作りにハマってましてね・・ どうです! なかなか凝った作りでしょう!!

(-@∀@) つい先日、物置き整理してる時に引っ張り出してきましてね
       思い出深い物だったから取っておいたんですが・・ もう捨てちゃえ、と思いまして

(-@∀@) ・・で、何で持ってんですか? 拾ったの? なんなら新しいの、一個作ってあげましょうか?
       もう古い人形ですから捨てたほうがいいですよ


lw´‐ _‐ノv ・・・・・・

从 ゚∀从 ・・・・・・

川 ゚ -゚) ・・・・・・

(,,゚Д゚) ・・・・・・

(,,゚Д゚) 代表して、俺がいこうと思うんだけど

lw´‐ _‐ノv 頼んだぞ

从 ゚∀从 遠慮すんじゃねーぞ

川 ゚ -゚) 四人分・・ いえ、五人分の想いですからね

(-@∀@) ? え? 何かあったの? どうしt

(-@∀@) ・・? 何で君達そんな怖い顔・・ え? 何を・・


ハインに人形を渡し、気を込める
三人から肩を叩かれ、意思をうけとる
狙いは顔面にしよう よし、眼鏡に叩きこもう
元気無かったのに凄いぜ 今ならギネス記録出せそう


(;@∀@) え? ちょっ・・ ギコ君? どうしt・・ え!?

(;@∀@) 何で拳握ってんの? え? え? ちょっ・・ 何その鬼みたいな顔・・!?
       え!? ま、待って!! 怖いですって! ちょ、待・・
       えっ!? えっ!?

lw´# _ ノv 

从# ∀从 

川# -) 

(;@∀@) な、なんでみんな怒t・・ ま、待って! 何!? だ、だから待・・ ま・・



(# Д) 

(;@∀@) 待ッ────!?


夕焼けに染まった空
その中を飛んでゆく壊れた眼鏡
そして、崩れ落ちる白き神父、もとい下衆野郎

シュー様
クーさん
ハイン
デレ
そして俺

物凄い量になるであろう想いを拳に集中した
自分の拳が痛くなるほど殴りぬいたのは初めてだった




ζ(ー *ζ




人形も少し満足そうだった





-続でれ-

16話−3へ] 戻る [17話−1へ