( ^ω^)猛暑のようです
- 1 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:09:15.83 ID:TtiFH7MJ0
- 色々ラストを考えてみたけど、王道で行く事にした。
ベタってよく言われるし、最後まで貫くのも悪くないかなって。
やっぱり、ハッピーエンドが一番ですよね。
【まとめ】
お世話になりまくってます。花束さん。
http://bouquet.u-abel.net/index.html
短編とか、ほとんど拾ってくれてます。蛇屋さん。
http://hebiya.blog40.fc2.com/blog-entry-6506.html#more
更新遅くてすみません。
おかしいな・・・・・・週4話は更新できると思ってたんだけどなぁ。
さぁ、今日もマターリいくよー。
- 2 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:12:00.68 ID:TtiFH7MJ0
- 【第10話:銀狼】
( ゚∀゚)「くぁ・・・・・・眠すぎ・・・・・・」
朝の光に眼を奪われ、大きく欠伸をかいた。
大股で歩きながらも遅鈍なその歩きは、性質の悪さをまざまざと見せ付けている。
そんな彼の傍らを通る者など、誰一人としていなかった。
( ゚∀゚)「遅刻かね。まぁどうでもいいか・・・・・・」
それは、彼が近寄り難い人物という意味もある。
だがそれ以上に、今の時間が最も大きな要因になっているのだろう。
既に大半の生徒は学校に着いている頃合いなのだから。
( ゚∀゚)(残り10分・・・・・・走れば間に合うんだけどなぁ)
しかし、朝っぱら走るのはかったるい。
そんな想いからか、彼は足を速める気配など一向に見せなかった。
それどころかジグザグに進路を動かし、他の歩行人の邪魔になるように振舞っていた。
- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:12:16.69 ID:ufvESvtRO
- きいたああああああああああああ
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:13:12.29 ID:dRFCjmLrO
- ktkr
って今日で最終回なの?
支援
- 5 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:13:23.47 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚∀゚)「・・・・・・ん?」
何かの気配を感じ、彼は振り向いた。
人間がそこにいるというのではなく、何か、殺気に近いものを感じたのだ。
( ゚∀゚)「ああ・・・・・?どこのどいつだ?」
睨みを利かせ、周りの者を威嚇する。
そんな彼に対し、まともに視線を交錯させる者など誰一人としていない。
・・・・・・だがしかし、その相手は未だ視界に入ってはいなかっだけだったのだ。
『・・・・・・・・ぉぉぉぉ!!』
地響きのように低く唸る音。
それがジョルジュの耳に入り、段々と大きくなっていく。
その音量の加速度は、人のそれとは比べ物にならない。
獣が遠吠えをしながら迫ってくる、そんな錯覚さえ覚えさせる程。
そして高速で近づいてくる何かに対し、ジョルジュは身を屈めて戦闘態勢に移る
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:14:45.58 ID:ufvESvtRO
- ジョルジュすげぇww
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:14:51.05 ID:zC7gPV6fO
- ktkr支援
- 8 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:16:26.04 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚∀゚)(機を逃せば・・・・・・やられる!!)
両手を前に突き出し、膝を曲げて構えをとる。
刹那の争いになる事を理解したジョルジュが行った判断は真っ向からの勝負であった。
迫り来る獣を真正面から受け止めるつもりなのだ。
それは、数多の危機を乗り越えた漢ならではの判断。
正体不明のエネミーを前にして、正々堂々の対決をするという決断。
( ゚∀゚)(カウント・・・8・・・7・・・6・・・来るな)
現れるは、銀色に輝き、漆黒の脚をもつ機械獣。
絶え間なく動き続ける脚が、その運動能力の高さを誇示している。
ジョルジュが姿を確認するのと、二人が激突する間には僅かな時間しか残されてはいない。
瞬間、獣の口と目が一斉に開かれた。
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:17:09.59 ID:GjkQekVb0
- 猛暑来たーーーーーーーー
- 10 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:18:03.75 ID:TtiFH7MJ0
- (;゚д゚ )「何をしておる馬鹿者がぁああああ!!」
(;゚∀゚)「・・・・・・へ?」
自転車に乗ったミルナが吼えた。
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:18:43.39 ID:XxqXL/c30
- 久しぶり
支援
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:19:43.25 ID:ufvESvtRO
- ミルナきたww
- 13 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:20:06.00 ID:TtiFH7MJ0
- けたたましい音を響かせ、吹っ飛ぶ自転車とミルナとジョルジュと。
それぞれが跳ねたり回ったり削れたりで、その場はまさに地獄絵図だった。
(;゚д゚ )「貴様・・・・・どこまで屑なら気が済む・・・・・」
(;゚∀゚)「ちがっ、ちょっとした勘違いから来る事故だったんだよ・・・・・」
二人がむっくりと起き上がり、頭を軽く叩く。
自身の安否を確認すると、ミルナがジョルジュに詰め寄った。
(#゚д゚ )「事故とな!?自ら向かって来ておいて事故とな!?」
(;゚∀゚)「いや銀狼が・・・・・・」
(#゚д゚ )「何を訳の分からん事を口走っておる!!
見ろ!俺のシューティングスターがズタぼろだ!!」
ミルナは惨めな姿になった自転車を指差しながら涙を流した。
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:21:29.38 ID:XxqXL/c30
- シューティングスターwww
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:21:30.52 ID:ufvESvtRO
- シューティングスターとかwww
- 16 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:22:15.97 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚∀゚)「いや、本当にすまんかった。
この絆創膏をあげるから許しておくれ」
(#゚д゚ )「そんな事で俺の怒りが収まると思うのか・・・・・・!?」
( ゚∀゚)「いらないのか?」
(#゚д゚ )「いるに決まっておろう!!」
ミルナは乱暴に絆創膏を奪い取ると、擦り傷を負った腕にペタリと貼り付けた。
(;゚д゚ )「しまった!消毒をしていないではないか!
おのれジョルジュ!この俺を罠にかけようとは・・・・・・」
( ゚∀゚)「知らなぇよ。てか、唾でもつけとけばいいだろ?」
( ゚д゚ )「馬鹿者!唾液には確かに、消毒作用も含まれている。
しかしだな、それ以上に雑菌が含まれていてだな・・・・・・」
ミルナのくどくどとした演説にジョルジュは耳を傾けなかった。
銀狼の正体が、自転車だということに重度のショックを受けていたのだ。
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:22:41.02 ID:XxqXL/c30
- 支援
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:23:38.81 ID:ufvESvtRO
- 銀狼…
- 19 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:24:32.00 ID:TtiFH7MJ0
- (;゚д゚ )「しまったああああああああ!!」
(;゚∀゚)「今度はなんだあああああああ!!」
(;゚д゚ )「俺は遅刻をしない為に急いでおったのだ!!
ぐはぁ、このままでは俺の無遅刻無欠席伝説が崩れ去ってしまう・・・・・・」
( ゚∀゚)「まだ走れば間に合うんじゃね?」
( ゚д゚ )「そうだな・・・・・・よし!」
ミルナは一度頷くと、ジョルジュの手をとり、握り締めた。
その力といったら、リンゴを握力だけで破壊するような圧倒的パワー。
( ゚∀゚)「・・・・・・何の真似だ?」
( ゚д゚ )「生徒会副会長として、遅刻しそうな生徒を見過ごす訳にはいかんな」
ミルナが微笑むと、真っ白な歯がキラリと輝いた。
生まれてこの方、毎日3回の歯磨きを欠かしはしない。
- 20 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:26:39.60 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚д゚ )「さぁ行くぞ!!」
(;゚∀゚)「放せっ!!ってか、はえーよ馬鹿野郎!!」
大爆走。
風すらも置き去りにする速度。
これぞ、神速のミルナの真骨頂である。
(;゚∀゚)「おまっ!馬鹿っ!お前の速度で俺がやばい!!」
( ゚д゚ )「何も案ずる事は無い!!
引きずってでも学校に送り届けてやるから安心しろ!!」
(;゚∀゚)「そういう事じゃねぇえええええ!!」
電信柱に顔面をぶつけたりしながらも、ジョルジュは追いつこうと必死になる。
流れ出る鼻血に『運動をもっとするべきだった』と後悔の念を抱く。
いや、それ以上にミルナと関わった事をか。
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:27:09.77 ID:wB60yrq60
- 追いついた支援
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:27:26.19 ID:XxqXL/c30
- 支援
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:27:33.59 ID:ufvESvtRO
- キャラがいいなぁww
- 24 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:28:09.97 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚д゚ )「見ろ!!愛すべき我が校の生徒達の姿が見えてきたぞ!!」
(;゚∀゚)「ま、マジかよ!!」
見れば、確かに一般の生徒達の姿がそこにはあった。
悠々と時間に余裕を持って登校している者たちである。
( ゚д゚ )「やぁ皆さん!おはよう!!
生徒会副会長のミルナでございます!!
今日も元気に一日楽しくすごしましょうねぇええ!!」
(;゚∀゚)「呑気に挨拶してんじゃねぇよおお!!」
そこで、ふとジョルジュは気付いた。
周囲から向けられる白い視線が、自分にも向けられている事を。
否、それも違う。
数多の瞳は、二人対して向けられていたのだ。
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:29:29.90 ID:ufvESvtRO
- そりゃなw
- 26 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:30:03.85 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚д゚ )「もっとシャキシャキせんかぁ!」
そこで、ようやくジョルジュは気付いた。
主観的ではなく、客観的に見た自分の立場を。
しっかりと握られた手。
行き来する熱の篭った言葉。
登校を共にする程の二人の仲。
どう見ても―――
(;゚∀゚)「違うよ!!俺は断じてそんな趣味はねぇよ馬鹿やろおおおお!!」
( ゚д゚ )「五月蝿い!!さっさと走らんか!!」
汗で繋がった手が滑ろうとも、離れない。
込められた力は、そんな障害で易々と葬られるものではないのだ。
それはきっと、愛の力・・・・・
(;゚∀゚)「だから、ちげぇよ!!」
ではないようだ。
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:30:40.48 ID:XxqXL/c30
- ウホッ支援
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:31:49.19 ID:arTCn3YH0
- いっそ引きずられてたほうが良かったんじゃないか?wwww
- 29 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:32:08.12 ID:TtiFH7MJ0
- 指をジョルジュ達に向ける生徒。
周りに聞こえないように声を潜めて話す生徒。
腐った妄想を脳裏に浮かべる生徒。
蔓延る笑顔と爽やかな挨拶
麗らかな朝日の眩しい、のんびりとした朝だ。
(;゚∀゚)「助けてぇええええええ!!」
そんな穏やか世界を壊そうとは、さすが不良である。
まったく、困ったものです。
しかし、そんな男を慈悲の念を込めて見つめる影もある。
ξ゚听)ξ「・・・・・・なにやってんだか」
金髪のいけいけなお嬢さんはそう呟いた後、溜め息を零した。
もの凄い勢いで遠ざかっていく男達を見つめ、もう一つ。
- 30 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:35:21.09 ID:TtiFH7MJ0
- ・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・
( ゚∀゚)「あれ?ブーンはどうしたんだよ」
('A`)「放課後は何か知らんが、あいつは大抵、家の近所の公園にいるぞ」
( ゚∀゚)「ふーん?まぁ、別にいいか・・・・・・」
ドクオは内藤が少女に会いに行っていることを知っていたが、口には出さなかった。
脳内からその現実を削除することで、軽い現実逃避を行っている模様である。
('A`)「というか、また俺の家に来る気かよ?」
( ゚∀゚)「なんだ、悪いのかよ?」
('A`)「いや別に・・・・・・」
かつての、支配と服従の関係の面影など見る由も無かった。
内藤がいない日は二人で過ごす事も多かったし、互いがそうすることを望んでいた。
ドクオは友達が欲しかったし、ジョルジュは一般の人間との関係を欲していた。
それを考えると、この関係は至極当然のものなのかもしれない。
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:35:36.17 ID:xINbjM/V0
- 支援
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:36:29.03 ID:XxqXL/c30
- 支援
- 33 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:37:12.90 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚∀゚)「なぁ、ちょっとそこの自販機でジュース奢ってくれよ」
('A`)「あ?ざけんな、自分で買えよ屑」
( ゚∀゚)(こいつ・・・・・・)
ジョルジュは握った拳を押さえ込む。
ドクオの順応能力の高さは人智を逸していたのだ。
二人はぶらぶらと、だらしなく歩く。
威圧感のある男と、薬でもやってそうな薄気味悪い男の二人組み。
当然、周囲からは畏怖の目を向けられている。
しかしドクオは滅多に無い経験に、若干の優越感を抱いていた。
軽い厨ニ病発症である。
( ゚∀゚)「そういやさー、最近まじで困ってるんだよな」
('A`)「何がだ?」
( ゚∀゚)「ほら、この前さミルナって言うやつに会っただろ?」
ドクオは少し空を見つめた後、拳と手のひらで、ぽんと鳴らした。
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:40:23.35 ID:arTCn3YH0
- 支援
- 35 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:40:24.10 ID:TtiFH7MJ0
- ('A`)「あの生徒会の人だよな、どうしたんよ?」
( ゚∀゚)「なんか最近、付き纏われてる感じがしてだな・・・・・・」
( ゚д゚ )「それは心外だな、お前が悪事を働かないように見張ってやってるというのに」
(;'A`)・(;゚∀゚)「うわああああああああ!!」
突如、現れたかのようなミルナ。
その実態は傍らにあった木から飛び降りてきたのである。
高速で屋根を伝い、まるで忍者のようにここまでの道をやって来た。
普通に走った方が速い事に彼は気付いていない。
(;'A`)(うちの生徒会は奇抜な登場しか出来ないのか・・・・・・!?)
(;゚∀゚)「何でお前がここにいるんだよ!!」
( ゚д゚ )「今日は陸上部の練習が休みだったんだ」
(;゚∀゚)「そういう事言ってるんじゃねぇよ、この馬鹿!」
( ゚д゚ )「む、馬鹿と言った方が馬鹿と言うのはしらんのか」
ドクオとジョルジュが心中で突っ込んだのは、全く同じタイミングだった。
- 36 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:42:00.82 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚д゚ )「それにしても意外だ、ジョルジュと・・・・・ええと」
('A`)「ドクオです」
( ゚д゚ )「おお、そうか、よろしくなドクオ君。
君のようなまともそうな人間と、ジョルジュのようなやつが共にいるとは・・・・・・」
( ゚∀゚) 「お前にだけはまともじゃないと言われたくないがな」
ミルナが飛び掛ろうとした所で、ドクオが間に入り二人をなだめる。
一触即発の雰囲気の中、軟弱そうな男だけが抑止となっていた。
( ゚д゚ )「で、一体何故なんだ?」
( ゚∀゚)「そんなん、俺が多種多様な人間との関わりを持つのも悪く無いかなって―――」
('A`)「ジョルジュがな、友達が欲しいんだってよ」
(;゚∀゚)「んなっ!!」
感嘆の表情をジョルジュは浮かべ、ミルナは『ほう』と頷く。
ドクオはドクオでにんまりと嫌らしい笑顔を浮かべていた。
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:42:22.90 ID:XxqXL/c30
- 支援
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:42:34.93 ID:suf8vt0rO
- 流石だよな
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:44:42.12 ID:ufvESvtRO
- ドクオ…やるじゃないか
- 40 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:44:47.59 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚д゚ )「不良にありがちな寂しがりやなんだな」
(;゚∀゚)「違う違う!俺はそんなのじゃ断じてねぇ!!
孤独大好きなロンリーウルフに決まってるだろうが!!」
( ゚д゚ )「何も恥ずかしがる事はないぞ。
どれ、生徒会として携帯のアドレス交換ぐらいなら・・・・・・」
(;゚∀゚)「誰がするかあああああああああ!!」
荒々しい雄たけびは何と言っても近所迷惑。
だがドクオはふてぶてしくも、ミルナと携帯の赤外線通信を行っていた。
( ゚д゚ )「で、強がらなくてもいいからお前は?」
(;゚∀゚)「俺のメモリー数なめんじゃねぇぞ!!」
( ゚д゚ )「シャイボーイっていうやつか・・・・・」
(*'A`)(メモリーが増えていく・・・・・・)
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:44:50.33 ID:wB60yrq60
- ドクオちょっと調子のってるなw
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:45:32.57 ID:XxqXL/c30
- ドクオw
- 43 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:46:32.77 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚д゚ )「それはともかく、行くとするか」
( ゚∀゚)「は?どこにだよ」
( ゚д゚ )「どこって、ドクオ君の家に決まってるじゃないか。
俺が行っても何の問題はなかろう?」
('A`)「もちろんです、ミルナの兄貴」
ドクオの敬礼のポーズは嫌にびしっと決まっていた。
『苦しゅうない』と返すミルナもまた、様になっている。
(;゚∀゚)「ざけんな、何でお前が!!
って、先に行くな!!俺を蔑ろにするな!!
畜生、ああああ!!もぉぉおおおおお!!」
―――納得いかねぇええええええ!!
ジョルジュの悲痛な叫びは、大空に吸い込まれていった。
電信柱に留まっている蝉の鳴き声が、余韻すら打ち消してしまった。
今日も一日、平和である。
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:47:50.17 ID:ufvESvtRO
- ドクオwwwww
- 45 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:48:47.46 ID:TtiFH7MJ0
- ・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
( ^ω^)「あ、アイス当たったお」
(*゚ー゚)「やったね!!60円ゲットだぜ!!」
( ^ω^)「でも、この舐めた棒を店員に渡すの気が引けないかお?」
(*゚ー゚)「そうだねぇ。
私ならともかく、ブーン君が口に入れたものなんてねぇ・・・・・・」
( ^ω^)(ぶっちゃけその通り、とは言えねぇ)
深く頭を悩ませるしぃの素振りに、内藤は不埒な妄想を抱く。
その瞳は、彼女の口元に一心不乱に向けられていた。
( ^ω^)「夏はやっぱりアイスに限るお」
(*゚ー゚)「毎日、同じ事言ってる気がするんだけど」
( ^ω^)「しぃちゃんのその台詞すらも、だお」
この言葉の後に笑いあうのすら、この二人のお約束である。
それでも、飽きはしないし、いつまでもこのままなのだろう。
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:49:18.82 ID:XxqXL/c30
- 支援
- 47 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:50:09.11 ID:TtiFH7MJ0
- ( ^ω^)「面倒くさいし・・・・・捨てるかお?」
(*゚ー゚)「よし、シュートだ内藤選手!!」
内藤が棒を投げる。
くるくる回ってゴミ箱にすとん。
内藤は高々と腕を掲げ、しぃはぱちぱちと両手を鳴らした。
改めて言うならば、今日も一日、平和である。
【第十話:おしまい】
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:50:30.28 ID:ufvESvtRO
- こんのリア充めええええ
- 49 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:52:01.50 ID:TtiFH7MJ0
- くそみそさんにしろ、蛇屋の米欄にしろ、ここにしろ、クーは人気ありますね。
対抗馬は・・・・・やっぱりしぃなのかな。
どっちとも、ここしばらく出番が無くなるから困る。
あは、あはははははははははははは!!
ところで、もう一話投下した方が良い?
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:52:34.47 ID:eF83BRruO
- 頼むぜ
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:54:17.29 ID:dRFCjmLrO
- おかわり!
- 52 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 22:54:31.35 ID:TtiFH7MJ0
- >>4
今日は最終話じゃないよー。
脳内で考えてる最終話をハッピーエンドにしただけなんだよー。
一息入れて、11話いくんだよー
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:54:56.22 ID:XxqXL/c30
- まだまだ支援するぜ
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:55:40.86 ID:ufvESvtRO
- きたきたぁ
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:56:19.82 ID:arTCn3YH0
- やったああ!支援!
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 22:59:53.43 ID:wB60yrq60
- とりま乙
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:00:28.34 ID:2Dv3Fx+YO
- 初遭遇!!!!
これ大好きなんだぜ!!!
支援
- 58 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:01:31.77 ID:TtiFH7MJ0
- 【第11話:メモリー】
ドクオは風呂上りにプリンを食べていた。
火照った体に冷たく染み渡り、自然と恍惚の表情が浮かぶ。
そして、容器の底に残ったカラメルを指ですくって舐める、そんな時だった。
(*'A`)「・・・・・・おお!!」
マナーモードにした携帯電話が机の上で暴れまわる。
チカチカと光りながら、メールの着信を表示させていた。
(*'A`)(滅多に活動しない俺の携帯が・・・・・・!!
業者のメールさえ来ない俺の携帯が・・・・・・!!)
ドクオはベッドに飛び込んで頭を何度も叩きつけた。
しばしの時を過ぎると、今度はベッドの上で飛び跳ねた。
下の階にいる母親からの怒鳴り声を受け、しゅんと落ち込んだ。
それでも、にやけた顔を元に戻すことなんか出来なかった。
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:03:18.90 ID:NuzDmG7d0
- ドwwクwwオwwww
もうはぶられてしまえwww
- 60 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:03:30.95 ID:TtiFH7MJ0
- ('A`)「どれどれ・・・・・・」
カチと音を鳴らして、携帯を開く。
何度も練習している、新規メールを見る作業を順調に行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【From:ミルナ】
夜分遅くに申し訳ない
ジョルジュが友達を欲しているというのは誠か?
不偏不党ではない意見を求めている
故、君の誠実な態度を信用し、この文を送る
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
映し出された文章は、一般人のそれとは若干異なっていた。
しかし、脳内がほんわりしている今のドクオは何の違和感も感じない。
慣れない手つきで返信のメールを作成する。
・・・・・・と思ったが、その指の速さ雷鳴の如し。
何故なら、2、3通の受信箱に対し、保存箱には膨大な量のメールが存在するからだ。
もちろん、宛先のないドクオの書きかけメールが。
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:04:26.76 ID:wB60yrq60
- テラ古風wwwww
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:05:04.79 ID:XxqXL/c30
- ミルナww
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:05:16.24 ID:L15/GsCE0
- 支援
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:05:38.51 ID:arTCn3YH0
- ちょwwミルナwww
- 65 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:06:36.50 ID:TtiFH7MJ0
- .
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【To:ミルナ】
マジマジだよぉ(≧▼≦)
昼に言ったとぉり、照れ屋な寂しがりやちゃんだから(*/ω\*)
でもでもぉ☆何でそんな事を聞くのぉ??
ドクオ、すっごぃ不思議だなぁ(゚_゚)(。_。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(*'A`)「・・・・・・よし!」
満足気な表情を浮かべ、ドクオは送信ボタンを押した。
ここに第三者がいたのなら、彼の愚行を止める事が出来たのだろうか。
否、面白そうだと達観するものばかりだろうと安易に推測出来る。
(*'A`)「・・・・・・・・・」
そして正座をしながら、じっと携帯を見つめているドクオ。
返信を待ちわびているのだろう。
その目は、思春期の男子が想い人を見つめる様子に酷似していた。
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:07:20.44 ID:wB60yrq60
- うぜぇwwwwwwwwww
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:07:43.59 ID:NuzDmG7d0
- ひでえwww
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:08:08.52 ID:2Dv3Fx+YO
- ドックンwwwww
- 69 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:08:57.73 ID:TtiFH7MJ0
- ('A`)「・・・・・・きた!」
マナーモードの振動も待たずに、携帯を開く。
送ってから、5分も経たずの返信のメールだった。
ミルナもまた、携帯を扱う術に長けているらしい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【From:ミルナ】
うむ、迅速な返信、感謝致す
更に、ジョルジュについても把握した
これで明日の行動にも、固い決心がつくというもの
君に相談したのは間違いでは無かった
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:09:34.17 ID:arTCn3YH0
- こwwれwwはwww
- 71 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:09:59.28 ID:TtiFH7MJ0
-
(*'A`)「ほおおおおお!!」
メールが行き来したという事に、ドクオは感動して叫ぶ。
母親に『俺は今幸せだ!』と、自分の想いを伝えに言った。
殴られた。
ただ惜しむべきは、ミルナがドクオのメールに突っ込まなかったことだ。
(*'A`)「えーと、『褒め殺しぃ??(笑)(笑)』っと―――」
その後、ミルナが眠りに就くまでメールは続いた。
ドクオの幸せゲージが満タンになった事は言うまでも無い。
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:10:11.00 ID:xINbjM/V0
- 支援
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:10:44.73 ID:wB60yrq60
- ミルナに対してテラ迷惑wwwwww
- 74 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:12:11.50 ID:TtiFH7MJ0
- ・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・
(;^ω^)「あっちぃお・・・・・」
('A`)「全くだよな・・・・・・とろけてしまうがな」
翌日、全校集会が体育館で行われた。
あまり広いとは言えない場所に、全校生徒がすし詰めにされているのだ。
生徒同士の間隔はあまりにも短く、蒸されてしまうのではないかと思うほどである。
ハンカチで汗を拭く者、手で扇ぐ者、制服のボタンを多めに開ける者。
焼け石に水としか些細な抵抗ではあったが、その場にいる者は皆それらを行っていた。
(;^ω^)「てか、教頭の話のつまらなさが異常だお」
('A`)「先生達の話って、何でこうもつまらないし、長いんだろうな。
『もうすぐ夏休み』って言葉が無かったら暴動を起こしてもいいぜ」
(;^ω^)「でも教頭暑そうだお・・・・・何故か日光を浴びちゃってるし」
('A`)「だな・・・・・カーテン閉めてやればいいのに。
ハゲ頭に光が反射して眩しいんだよって誰か言ってやれよ」
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:12:36.97 ID:arTCn3YH0
- なにから突っ込んだらいいのかわかんねぇwww
- 76 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:14:47.24 ID:TtiFH7MJ0
- 内藤が『それはさすがに酷い』と言おうとしたところでカーテンが閉じられた。
同時に、教頭の話もネタを尽きてしまったようである。
この間の悪さが、如何にも教頭という立場らしかった。
( ^ω^)「うひょ、これで帰れる・・・・・?」
('A`)「待て、誰か壇上に上がってきたぞ・・・・・?」
集会の続行に誰もが落胆する中、男が悠々と舞台に立った。
生徒一人一人の顔を凝視するかのように、その目を見開いている。
ビシッと気を付けの姿勢から礼をして、再び背筋を天を突くかのようにのばす。
現役の軍人ではないのかと、誰もが疑うほどの精悍さ。
そしてマイクを握り、凛とした声を発する。
( ゚д゚ )「皆のもの、生徒会副会長ミルナである。
貴重な時間をこの私めの為に裂いて貰ってもよろしいだろうか」
いいとも、とはとてもでは無いが言えなかった。
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:16:03.34 ID:arTCn3YH0
- 暴発フラグキター!!!!
- 78 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:16:07.15 ID:TtiFH7MJ0
- 『ちょっと、ちょっとミルナ君
あんまり勝手なことをしてくれるのは困る―――』
川 ゚ -゚)「男の一世一代の大勝負だ。
それに口を出そうとは言語道断、横断歩道。
邪魔をしようものなら、生徒会会長、この素直クーが相手いたそう」
ミルナを止めようとした先生を、更にクーが止める。
荒ぶる鷹のポーズをとり、ここは通さんと先生達を威嚇。
舞台に上がる為の階段の下では、このような戦闘が行われている。
ミルナは心中でクーに礼をした。
('A`)「ゲリラ集会ってどんだけー」
( ^ω^)「まぁ、教頭の話よりはマシだお・・・・・・」
こういう時に得するのは、内藤のように即座に諦める者である。
人生、何事もゆとりが必要だという事が彼らに浸透することを願う。
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:16:59.27 ID:suf8vt0rO
- クーが好きだ、大好きだ
支援
- 80 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:18:47.61 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚д゚ )「まずは、今回こんな強行に出た理由ですね。
私めの知り合いが、困った事になっているのです」
( ゚д゚ )「あいやぁ!私情と馬鹿にしてはなりんせん。
これはうぬら全員に関係することではありんす」
( ゚д゚ )「我輩一人ではどうすることも出来ない問題である。
貴様ら全員、耳を指でほじくったのなら、聞き逃さないようにするのだぞ」
ミルナはてんぱっていた。
次々と口調が変わるのは他でもない。
ミルナはてんぱっている、唯それだけなのだ。
元々、大勢の人間の前に立つのはクーの仕事だった。
彼は裏から彼女を支える、縁の下の力持ち的存在。
しかし、そんな羞恥心を振り切り、彼は立ち上がったのだ。
無論、自らの為ではなく他者の為に。
- 81 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:20:01.70 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚д゚ )「ジョルジュ、という生徒を知っているだろうか」
生徒達がざわめきたった。
彼の事を知らぬ者などいないし、自ら話題に出すものもいないからである。
ミルナの行動は言わば、ハリーポッターでヴォルデモートを口に出す事、とはあまり関係が無い。
そして珍しく集会に参加していたジョルジュは、開けた口が塞がらないようだった。
こんな大衆の前で自分の話題を出されたのだから、致し方ない事かも知れない。
( ゚д゚ )「ふむ、その様子ではご存知のようだな。
極悪非道の大悪党、無く子も黙る超外道。
道を歩けばモーゼのように人が避けていく事はあまりにも有名だろう」
( ゚д゚ )「また、知らぬ者も多いだろうが足も臭い。
意外と寂しがりやだし、泣き虫で照れ屋だったりするから性質が悪い。
アイドルのポスターにチッスをしてから眠るという噂も耳に入っている」
クスクスと、笑い声が漏れ始めた。
しかし、ジョルジュの周囲だけは極寒のように冷たい空気が流れていた。
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:20:40.94 ID:9o+dDj0AO
- ( ゚д゚ )かっこよすwwwww
- 83 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:23:00.82 ID:TtiFH7MJ0
- ('A`)「・・・・・・やべ」
( ^ω^)「どうしたんだお?」
(;'A`)「え、あ、いや、何でもないよ」
ドクオはどうしても言えなかった。
メールの楽しさに浮かれてしまった事を。
それ故に、ミルナに有る事無い事、面白おかしく伝えてしまった事を。
( ゚д゚ )「更に、妄想癖もあるらしく脳内彼女がいるらしい。
厨ニ病というものも発祥しているらしく、包帯が欠かせない。
極めつけに、『ジョルジュ伝説』という本を書いているとのことだ」
当然、ミルナはそれが嘘とも知らずに、話し続ける。
生徒達は噴出してしまうのを堪え、先ほどよりも多く汗を流している。
そして、ジョルジュが怒りの咆哮を放つ。
・・・・・・寸前の事だった。
( ゚д゚ )「―――しかし、だな」
- 84 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:24:55.18 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚д゚ )「あやつはな、あれでなかなか良いところもあるんだ。
それこそ、他人には中々見せないようなことなんだがな」
川 ゚ -゚)「はい!具体的にお願いします!」
( ゚д゚ )「うむ、質問に答えよう。
そうだな・・・・・・俺が最近見たものだと、年寄りに席を譲っていたな。
コンビニの前で迷惑にたむろする学生を撃退することもあったな」
( ゚∀゚)「・・・・・!!」
ジョルジュはその言葉に愕然とした。
何に驚くって、彼がそれらの行為をした時、周りにミルナの姿は無かったからだ。
つまりは姿が無くとも、いつも見られているという事。
( ゚∀゚)(・・・・・・普通に怖いんですけど)
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:25:56.56 ID:XxqXL/c30
- 支援
- 86 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:26:06.32 ID:TtiFH7MJ0
- ( ゚д゚ )「それに、元々良いやつだというのも俺は知っている。
奴が留年する前は同じクラスだったからな
・・・・・とある理由があってな。それで心に闇を抱えてしまったのかも知れん」
若干、俯いたミルナの顔に影が出来る。
何かに想いを馳せて悲しみを受けているのだろうか。
しかし、顔を上げなおし、再び生徒達の姿を見据えた。
( ゚д゚ )「それでだな・・・・・・うん。
俺が言いたいのは唯一つなんだ・・・・・・」
生徒達は皆、例外なく息を飲む。
ミルナの一挙一動を見逃さんと言わんばかりの集中である。
ミルナもまた、口を閉ざしてその視線に応える。
沈黙の重みがその場を包み、緊迫した時が訪れる。
背中に垂れ流される汗は、既に暑さのものだけではなくなっていた。
(;^ω^)(一体、何だって言うんだお・・・・・!!)
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:27:28.07 ID:XxqXL/c30
- 支援
- 88 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:28:08.58 ID:TtiFH7MJ0
- そして、その渦中のミルナ。
(;゚д゚ )(・・・まずいぞ、考えていた台詞を忘れてしまった
とりあえず、意図的に黙っていると思わせるしかないな・・・・・・)
この有様であった。
冷静な表情の裏では、こんな思考が張り巡らされていた。
(;゚д゚ )(こんなことなら、カンペを作っておけば良かった。
ああ、やはり会長、あなたは偉大であります・・・・・!!)
威風堂々としたクーの姿を浮かべ、改めて尊敬の念を抱く。
今はそんな事をしている場合ではないのだが、かといって対処法も見つからない。
(;゚д゚ )(うう・・・・・・!!)
待望の目を向ける生徒達。
餌を待つ雛鳥のようだと、ミルナは考えていた。
それならば、ミルナは荒地に曝された親鳥。
姿を見せない獲物を捜し求め、滑稽に飛び回る哀れな道化。
届かない思考の先に、彼の導き出す答えとはいかに。
- 89 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:30:24.17 ID:TtiFH7MJ0
- (;゚д゚ )「そ、それでだな・・・・・・」
生徒達が同時に喉をゴクリと鳴らした。
ミルナは観念するかのように口を開いた。
( ゚д゚ )「ジョルジュはな、友達募集中らしいぞ!」
( ゚∀゚)「・・・・・・は?」
( ゚д゚ )「なかなか周りが寄りつかなくて困ってるらしいんだ!
それで、生徒会の俺の立場を使って友達募集の広告をな!
先ほども言った通り、寂しがりやだからな、困ったものだ!!」
一度嘘をつくと、加速するだけで止まりはしない。
唯一、静止できるのは諦めるだけなのだが、プライドがそれを邪魔する。
昨晩のドクオと酷似した状況にミルナは陥っていた。
( ゚д゚ )「『不良の俺は恥ずかくて素直になれない』だそうだ。
ふは、ふははははは!!可愛い奴だと思わんか?」
そして、こういう時ほど人は耳を傾けるものである。
生徒達にはジョルジュが照れ屋という情報が、確実にインプットされていった。
- 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:30:58.75 ID:suf8vt0rO
- 好きだ、大好きだクー
支援
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:31:52.54 ID:39IE48/DO
- 支援ww
- 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:32:10.92 ID:XxqXL/c30
- なんというww
- 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:32:28.43 ID:wB60yrq60
- >>78
の「それに口を出そうとは」って何かおかしくね?
支援
- 94 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:32:38.33 ID:TtiFH7MJ0
- (*゚д゚ )「話しかけても、初めは辛く当たってくるかもしれない。
しかし、噛み付きやすい猫だと思えば、悪い事も無いだろう!
後々には猫なで声でニャーンニャーンだ!!ふははははは!!」
(;゚д゚ )(俺は何を言っているんだ・・・・・・!?)
既に、此処から逃げ出したい思いで一杯のミルナはやけくそだった。
しかし、案外追い詰められてからの言葉の方が本音なのかもしれない。
(*゚д゚ )「そろそろ、俺の話も終わろうと思う。
それではみんなージョルジュの友達になってくれるかなー?」
生徒達「いいともー!」
(*゚д゚ )「よーし、これにて終幕!!
今日からジョルジュも友達一杯!夢一杯だ!!」
最後にそう捨て台詞を吐いて、ミルナはその場を後にした。
階段を降り終わった所で、クーが親指を立てていた。
後悔の想いも、それによって全て消え去っていった。
- 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:34:15.84 ID:XxqXL/c30
- 支援
- 96 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:36:42.53 ID:TtiFH7MJ0
- ・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・
(#゚∀゚)「・・・・・んで、どうしてくれるんだ?」
(;゚д゚ )「す、すまん・・・・・」
放課後、ジョルジュに呼び出されたミルナは素直に謝罪した。
正座をして、土下座をして、切腹すると言っても許しては貰えなかった。
(;゚д゚ )「俺は良かれと思ってだな・・・・・・!!
お前が最近、改心したことを皆に伝えようとだな・・・・・!!」
(#゚∀゚)「・・・・・大の男が、猫じゃらしを向けられる気持ちが分かるか?
『脅えなくていいんだよー』とか言われる気持ちが分かるのか?」
ミルナに、そんな気持ちが分かるはずも無かった。
ただ出来る事は、その場面を想像して噴出す事だけだった。
(#゚∀゚)「殺す・・・・・・!!」
('A`)(豪鬼みたいだ・・・・・・)
- 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:37:21.33 ID:WW+qv/QCO
- 支援
ひぐらしの頃から作者の文は好きだ
- 98 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:38:53.49 ID:TtiFH7MJ0
- ('A`)「まぁまぁ、落ち着けよジョルジュ。
何だかんだで、周りから怖がられることは無くなったじゃねぇか」
( ゚∀゚)「む・・・・!」
('A`)「それに、ミルナさんだって悪気があった訳じゃないんだ。
むしろお前の為を思ってやってくれたんだぜ?」
ジョルジュはちら、とミルナに視線を向ける。
許しを請う姿からは、とてもではないがそんな姿勢が見られなかった。
( ゚∀゚)「生徒会なんてやる奴にはホントにろくなやつがいねぇよな・・・・・・」
( ゚д゚ )「別に生徒会を否定するつもりは無いが、これだけは言わして貰おう。
今回、俺がやった事は生徒会としてではなく、お前の友としてだ。
友人の事を心配するくらい、させて貰っても良かろう?」
真っ直ぐな瞳がジョルジュを捉えていた。
同時に、初めてミルナがジョルジュを友と呼んだ瞬間だった。
生徒会としてではなく、一個人として向かい合った瞬間だった。
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:39:17.73 ID:39IE48/DO
- 支援
- 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:39:41.89 ID:XxqXL/c30
- 支援
- 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:40:19.08 ID:FfqbI+C7O
- 支援( ゚∀゚)o彡゜
- 102 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:40:36.13 ID:TtiFH7MJ0
- (;゚∀゚)「んぐぐ・・・・・!!」
( ゚д゚ )「非礼は詫びよう。
本当に済まなかった」
拳を地面に突き立てたままの土下座。
今は亡き、侍の姿を確かにそこに見た。
( ゚∀゚)「・・・・・分かったよ、その代わりあんまり付き纏うなよ」
( ゚д゚ )「それは承諾しかねる」
(;゚∀゚)「なんでだよ!!」
('A`)(この二人、なんだかんだで仲良いよね)
『自分もその輪に入っていいのかな?』
と、少しだけ戸惑うドクオだった。
- 103 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:41:51.57 ID:TtiFH7MJ0
- その日、ジョルジュの携帯に新たに追加されるデータがあった。
電話帳に載ったそれを見て、ジョルジュは少しだけ笑みを零す。
登録名は『熱血バカ』
【第11話:おしまい】
- 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:42:32.41 ID:XxqXL/c30
- イイハナシダナー
乙。
- 105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:43:41.19 ID:wB60yrq60
- 熱血バカwwwww
乙
- 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:44:27.03 ID:39IE48/DO
- 乙!
この文好きだわ
- 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:44:44.09 ID:GjkQekVb0
- 乙!猛暑好きだぜ
クーも好きだぜ
- 108 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:45:27.39 ID:TtiFH7MJ0
- 猛暑とは何の関係も無いんだけどさ。
ひぐらしのなく頃に。のようですが漫画化されてて泣いた。
自分のペースで頑張って欲しいなぁ。応援しております。
>>97
嬉しいなぁ。
ひぐらし、とはちょっと変えてある(?)んだけどね。
風景描写中心にしてあるんだ・・・・・難しくてワケワカメ。
やっぱり1人称の方が楽かもしれないですねぇ。
- 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:48:37.52 ID:2Dv3Fx+YO
- 乙!!!!!!
これいいなぁ
- 110 名前: ◆9d9cVF02x2 :2008/03/13(木) 23:49:16.42 ID:TtiFH7MJ0
- 花束さんに更新報告行こうとしたら、もう纏められてた・・・・・。
仕事の早さに驚くとともに、もの凄く感謝しますです・・・・・。
本当に、いつもありがとうございます・・・・・。
さぁ週末更新出来るように、少し頑張ってこよう・・・・・。
主人公もヒロインの出番もあんまり無いっぽいけどね・・・・・。
私の好きなサブキャラ達のお話だよぅ
- 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:49:31.80 ID:FfqbI+C7O
- 乙です( ゚д゚ )!
- 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:49:38.40 ID:dRFCjmLrO
- 乙!あいかわらずおもろいなー
てか、ひぐらし漫画化かよ。愛されてんなー
なんか去年の夏が懐かしくなる今日この頃
- 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:50:53.00 ID:GjkQekVb0
- ごめんね…ゲーム系元ネタありの小説好きじゃないとか言って…ゴメン
- 114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:53:07.50 ID:fOPVzMqZ0
- エロ
ただし携帯専用http://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date73951.xxx
- 115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:53:19.33 ID:wB60yrq60
- >>108
mjd?
どこで読めるんだろう
- 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:57:15.98 ID:TtiFH7MJ0
- >>113
気にしなーい。
でも、ひぐらしが書きたくてーこういうの書き始めたかも。
>>115
新都社?だったかな。
自分の書いた奴をググるという気持ちの悪いことしてるときに発見しました。
元ネタが私のって言うのが申し訳ない・・・・・・死にたい
- 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:58:49.79 ID:wB60yrq60
- あー。あそこかぁ
あれ、許可は……
- 118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/13(木) 23:58:56.04 ID:arTCn3YH0
- 乙です!
この話大好きだー
熱血バカ最高wwドクオのメールきめぇwwww
- 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/14(金) 00:05:08.23 ID:dBeGa03u0
- >>117
オムライスさんの掲示板の方でー。
というか、あの方、逃亡前から応援してくれてた人だ・・・・・。
すんごく嬉しかった・・・・・。
- 120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/14(金) 00:07:08.35 ID:cmWDLoYg0
- ちょっとひぐらし読んでくる
- 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/14(金) 00:27:33.89 ID:rRlkTAb9O
- 乙
- 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/14(金) 00:46:37.55 ID:X3T83m7SO
- よむほ
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