( ^ω^)猛暑のようです
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 20:39:40.72 ID:LobsJZ+W0
こんばんはー

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 20:40:28.87 ID:JNoI6bY2O
こんばんはー

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 20:41:39.67 ID:LobsJZ+W0
たったー昨日たたなかったから不貞寝したー


まとめさん大好き

花束さん。
http://bouquet.u-abel.net/index.html

蛇屋さん。
http://hebiya.blog40.fc2.com/blog-entry-6506.html#more


いくぜーうおおおおー

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 20:43:08.29 ID:LobsJZ+W0
【第20話:絶対奴隷宣言】

ξ///)ξ「付き合ってください・・・・・・」

少女の言葉が、世界を薔薇色に染め替えた。
甘酸っぱい青春の香り、思わず蝶が誘われてきそうな。

もじもじと体をくねらせた少女は、返答を今か今かと待ちわびている。
俯いた視線を、時折、チラチラと動かし、相手の様子を伺っていた。
手は前方で組まれている。典型的な内気な少女というものを装っていた。

もっとも、彼女の本性を知っている者がいるのであれば、今の事態が有り得ないことだと分かりきっている。
しかし今は、この事態を作り上げる理由がある為、誰もこの異常を止めることなど出来ない。

そう、物陰から隠れて様子を伺っている男達も、例外ではない。


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 20:45:46.19 ID:LobsJZ+W0



2人の男達と、少女が見守る最中。
告白を受けた幸せ者の返事と言えば。


('A`)「ごめんなさい」


ξ;゚听)ξ「これからよろし・・・・・・ってはあああああああああああああ!??」


それは、あまりにも予想外なもので、少女の絶叫は天を裂く勢いだったという。





6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 20:48:01.40 ID:LobsJZ+W0
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・

事の発端と言えば、少女――ツンが発した些細な言葉だった。

ξ゚听)ξ「あー、なんかパシリが欲しいわね」

( ゚∀゚)「・・・・・・は?」

実際はと言えば、それは些細な、で、片付けられるものではなかった。
ポツリと、独り言のように言われた言葉を、ジョルジュは思わず聞き返した。


( ゚∀゚)「そうだな・・・・・・うん、聞き間違いかもしれないもんな。
      ツン、お前さぁ、今なんて言ったんだ?」

ξ゚听)ξ「パシリが欲しいなーって。
      最近、暑いからさー。いつでもアイス買ってきてくれるような奴がいると便利じゃない?」

なんとも無茶苦茶な理由であった。
その場にはジョルジュの他に、内藤とミルナもいたのだが、例外なくツンの頭を疑った。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 20:50:14.74 ID:LobsJZ+W0
( ゚∀゚)「あのな・・・・・お前の性格が悪いっていうのは俺も重々承知だ。
     だが、ほぼ初対面のブーンがいる前で、そういうことを言うのは・・・・・・」

ξ#゚听)ξ「何よ、私がアンタの家に来たときに、たまたまコイツらが居たのが悪いんでしょ。
     大体、性格が悪いっていうのは、ちょっと聞き捨てならないわね!!」

性格が悪いというのを聞き捨てなら無いと言った前の言葉を、よく繰り返してもらいたいものだ。
そうすれば、どうして性格が悪いと言わざるを得ないのかを、納得してくれるものなのに。
と、3人の男が同時に思ったのは、当然の様に同じタイミングだった。


(;^ω^)「何ていうか、その、パシリなんて良くないと思うお・・・・・・」

ξ゚听)ξ「そうかしら?アンタなんか、むしろ適任にすら思うんだけど?」

上から下まで舐め回すかのようなツンの視線。
内藤は背筋に悪寒が走るのを感じ、ミルナの後ろに隠れるのであった。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 20:52:35.35 ID:LobsJZ+W0
( ゚д゚ )「ええい、ブーンの事を脅えさせるんじゃない!
      ただでさえ、外見が恐ろしいものであるというのに・・・・・」

ξ゚听)ξ「黙れよ、この堅物真面目地味男」

( ;゚д゚ )「な、なんだと・・・・・・!!」

片や、金髪にピアス、整った顔立ちではあるが、今時の女子高生の象徴の様な少女。
片や、坊主頭に、いつでも仏頂面を浮かべた、昭和の時代に居ても可笑しくない様な青年。
同じ空間に居るのが不思議なほど、彼らの風貌は相反するものであった。


( ゚∀゚)「待て待て、一旦、話を戻そうじゃないか。
      ・・・・・・で、パシリが欲しいっていうのは本気なのか?」

ξ゚听)ξ「もちろん、出来ればアンタ達にやって貰っても良いよ?」

3人は同時に首を振った。
先ほどから、男達の結束は固まってくばかりである。


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 20:55:02.46 ID:LobsJZ+W0
( ゚∀゚)「そらまぁ、お前は外見『だけ』なら良いからなぁ。
      釣られる男だっているかもしれないけど・・・・・・」

( ゚д゚ )「確かに『外見は』認めざるを得ないな。
     最近の軟弱な男なら、ひょいひょいついて来てくれるかも・・・・・・」

( ^ω^)「うん、がいk」

ξ#゚听)ξ「アンタまで、外見だけが良いみたいな事を強調したら、ぶん殴るわよ」

内藤がツンに抱く畏れは、天井無く増していくばかりだった。
さほど親しい間柄でもないのに、ここまで色々と脅されれば、当然でもあるのだが。


ξ゚听)ξ「とはいえ、流石の私もそう簡単に相手が見つかるとは思ってない訳。 
      だから、アンタ達に良い感じの男がいたら、教えて欲しいと思ったんだけど」

( ゚∀゚)「そんな軟弱な知り合いはいな・・・・・・」

そこまで言って、ジョルジュは口を濁らせた。
不本意にも、そんな軟弱な奴が、脳裏に浮かんでしまったからだ。
また、ミルナと内藤もそんな知り合いがいる事に気付いた。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 20:56:29.74 ID:MK+363WKO
支援

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 20:57:37.58 ID:LobsJZ+W0
ξ゚听)ξ「なになに、もしかして心当たりあるの?
      よっしゃ、早速ソイツの名前と電話番号と住所と写真を頂戴」

(;゚∀゚)「い、いやいや、俺は友を裏切る様な真似はしないぜ?」
      
(;^ω^)「そうだお、それにアイツはそんなにパシリを甘んじて受けるような情けない男じゃないお!」

( ;゚д゚ )「まったくだ、いくらドクオ君と言えども、そこまで腑抜けては・・・・・・」

ジョルジュと内藤はミルナを押さえ込む様に飛び掛り、口を押さえた。
しかし、それは既に後の祭りというか、手遅れである。


ξ゚听)ξ「ふーん?ドクオ君って言うんだ・・・・・・。
      あ、もしかして、この前の終業式の日にいた華奢なヤツじゃない?」

(;゚∀゚)「ま、まさか、そのようなことは・・・・・・」

ξ*゚听)ξ「当たりか、よしよし」

ツンはうろたえる男達を前に、ジョルジュの携帯をいじくりだした。
中身を見られることに抵抗は無いが、まさかと思ったジョルジュが尋ねる。


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:00:09.56 ID:LobsJZ+W0
(;゚∀゚)「お前、もしかして・・・・・・」

ξ゚听)ξ「うん、その通り・・・・・・転送完了っと」

ツンは、自分の携帯とジョルジュの携帯を同時に操り、赤外線通信を行っていたのである。
当然、行き来したデータが何かと言えば、ドクオのプロフィールである。
そこには名前、住所、アドレスに電話番号、果てには写真や誕生日すら載っていた。


(;^ω^)(なんと手際の良い犯罪者・・・・・・)

ξ゚听)ξ「そこで何か言いたげなヤツ、黙ってた方が身のためよー。 
      さて・・・・・0*0-****-****・・・・・っと」

ツンは何者かに電話をかけ始めた。
その番号は、言うまでも無くドクオのもので、電話の先にいるのも彼であることに他ならない。
あまりの行動力に、絶句するばかりである。

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:02:22.73 ID:LobsJZ+W0
ξ゚听)ξ「よし、約束は取り付けた。 
      早速、告白しに行ってくるわー」

(;゚∀゚)「ちょちょ、ちょっと待つんだ!!
      お前は一体、何をして何をする気なんだ!?」

ξ゚听)ξ「頭悪いわねー。
      そんなの決まってるじゃないの」

彼女が言うには、こういうことである。

いきなり、パシリになってくれと言っても、恐らくそう簡単にはいかない。
なので、初めは普通の恋人として過ごし、普通に奢ってもらう。
既に、この時点で何かがおかしいのだが、彼女の作戦はさらに続く。

果てには自分にメロメロになった男は、色々と奉仕したいと思うはず。
その心につけこんで、貢いで貰ったり、命令を聞いてもらう様にする。
そして最終的には完璧な主従関係を作る、だそうだ。

まるで穴だらけの作戦、それも悪魔的なものである。
それをツンは自慢げに語るものだから、やはりジョルジュは、これまでに幼馴染以上の関係を築かなくて良かったと安堵した。


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:04:42.08 ID:LobsJZ+W0
ξ゚听)ξ「んで、今、そこの公園に来るように呼び出したからさー。 
      ちょっくら騙しに・・・・・じゃなくて告白にいってくる」

( ;゚д゚ )「なななななな、なんと破廉恥な!
      恋人というものはだな、もっと神聖で清らかなものであると・・・・・!」

ξ゚听)ξ「うっさいわねー、そんなんだからいつまで経っても彼女が出来ないのよ。
     今時の女子高生が求めるのは、適度なスリルと便利さと、楽しさと格好よさ。
     アンタみたいな時代遅れの武士は、色恋沙汰に関わんないで、部活でもやってなさい」

ミルナは、何も言い返せなかった。
それどころか突然、立ち上がり、ジョルジュの家を飛び出していった。
窓の外からは、いかにも悔しそうな男の叫び声が轟いていたという。


(;^ω^)(う、うわー)

ξ*゚听)ξ「アンタ達も見てなさいよー、私の究極恋愛テクを見せてやるわ。  
      待っててねー、愛しのドクオ君☆」

ツンはドクオが映し出されている携帯の液晶に、軽くキスをした。

それは本来なら、恋する乙女の可愛げな行動だったのかもしれない。
しかし、その場に残された二人の男には、どうしても、不気味なものとしか思えなかったのであった。

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:05:26.92 ID:hlRK7MzIO
支援

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:06:28.83 ID:LobsJZ+W0
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・

こうして、ツンはドクオに告白をした。
その結果は、皆の想像を裏切り、失敗に終わったのである。

ツンは煮えたぎる怒りを抑えて、ドクオに別れを告げた。
そして、その怒りの矛先は、物陰から見守っていた内藤とジョルジュに向けられたのであった。


ξ#゚听)ξ「どういうこと!?なんで私がふられてるの!?
    意味分かんない、アイツはひょっとしてソッチ系の人なの!?」

(;^ω^)「いや、ドクオは普通に彼女を欲しがってたお・・・・・・」

ξ#゚听)ξ「なら何で!?完璧にああいうタイプが好きそうな女の子を振舞ったっていうのに!!
    私が振られる要素なんて、これっぽっちもないじゃない!!」

振舞う以前に、その外見では全てが台無しである。
ジョルジュはそう思ったものの、火に油を注ぐ気は無かったので、口を閉ざしていた。


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:07:12.69 ID:/8KOQwQTO
面白いなこれ 読みやすい

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:08:41.68 ID:LobsJZ+W0
ξ#゚听)ξ「畜生、あんなヤツに振られるなんて、私の人生最大の屈辱だわ!
      私みたいな女に告白されて、本来なら、自慢してもいいくらいなのに!!」

(;゚∀゚)「と、とりあえず落ち着けって・・・・・・」

ξ#゚听)ξ「落ち着け!?これをどうして落ち着いていられようか!!
      私の怒りは竜の逆鱗を越えた、スーパーサイヤ怒りよ!!」
       ああああもう、自分でも意味が分からないよおおおおおお!!」

発狂とは、このことなのであろうか。
ツンは、まるで考えていなかった事態に錯乱し、泣き叫んでいた。
その声の大きさと言ったら、雷鳴の如く響くもので、近隣の人が窓から顔を覗かす程であった。


ξ;凵G)ξ「うわあああああんん!!始めての告白だったのにいいい!!
      なんで、なんでなのよおおおお!!」

(;^ω^)「は、初めてだったのかお!?」

ξ;凵G)ξ「悪いか!!何だかんだ言ってたけど、処女だし、キスだってしたこともない!
      それどころか男の子と付き合ったことだって、今まで一度もないんだああああ!!」

内藤は、途端にツンが可愛く思えてきた。
しかし、こんな町中でそんなことを叫ばれたら、弱ったものである。

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:08:49.43 ID:TSdyHXwg0
しえ

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:11:24.47 ID:LobsJZ+W0
( ゚∀゚)「まぁまぁ、たった一回振られただけじゃないか。   
      もしかしたら、よく知らないから戸惑って断っただけかもしれないした。
      これから、振り向かせるようにすれば・・・・・・」

ξ;凵G)ξ「言われなくても、そうするわよ!!」

ジョルジュは、やれやれと首を振り、ツンをなだめていた。
鼻をぐしゅぐしゅと鳴らした後、ツンは眼光を元の鋭いものへと戻す。
流石、幼馴染と言うべきである。


ξ#゚听)ξ「見てなさいよドクオ・・・・・!
      今度はアンタの方から告白させてやるんだから・・・・・・!!」

ツンはガッツポーズを掲げて、誓いを立てる。
立ち直りが早いのは、サバサバした性格が幸いしてなのだろう。

ξ#゚听)ξ「そして、今度こそパシリにするんだからね!!」

( ^ω^)(あ、そこは変わらないのかお)

21 名前:>>20修正:2008/06/05(木) 21:12:14.40 ID:LobsJZ+W0
( ゚∀゚)「まぁまぁ、たった一回振られただけじゃないか。   
      もしかしたら、よく知らないから戸惑って断っただけかもしれないしさ。
      これから、振り向かせるようにすれば・・・・・・」

ξ;凵G)ξ「言われなくても、そうするわよ!!」

ジョルジュは、やれやれと首を振り、ツンをなだめていた。
鼻をぐしゅぐしゅと鳴らした後、ツンは眼光を元の鋭いものへと戻す。
流石、幼馴染と言うべきである。


ξ#゚听)ξ「見てなさいよドクオ・・・・・!
      今度はアンタの方から告白させてやるんだから・・・・・・!!」

ツンはガッツポーズを掲げて、誓いを立てる。
立ち直りが早いのは、サバサバした性格が幸いしてなのだろう。

ξ#゚听)ξ「そして、今度こそパシリにするんだからね!!」

( ^ω^)(あ、そこは変わらないのかお)

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:14:02.00 ID:LobsJZ+W0
こうして、一人の少女の片思いが始まった。
彼女は、男を振り向かせる為に様々な行動を起こすのであろう。

負けない。
諦めない。
挫けない。

最後には勝利が待っていると信じて。


全ては、自分専用のパシリを作るために。




【第20話:おしまい】


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:15:31.19 ID:muEnnk8fO
おかしいだろうwwwww

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:15:33.59 ID:LobsJZ+W0
【第21話:ラブハリケーン】


(*゚ー゚)「ほうほう、またそんな面白事件が・・・・・・」

(;^ω^)「こっちは若干、笑い事じゃすまなかったお・・・・・・」

毎日のように、そして今日も、内藤は美府公園へと足を運ばせる。
その理由は、勿論、しぃに会うためであり、半ば日課にもなっていた。
もっとも、ここに来るのが彼にとって、一日で一番の楽しみではあるのだが。


(*゚ー゚)「本当に、話題の尽きない友達だよね。
     のんびり、なんて言葉とは縁の無い人たちって感じ」

( ^ω^)「うーん、でもまぁ、僕にとっては、しぃちゃんが癒しみたいなものだから・・・・・・」

(*゚ー゚)「・・・・・あ、嬉しいな」

何も知らない人が見たとするならば、二人は恋仲、いやバカップルにすら見えるだろう。
だというのに、二人の仲は幾ら日数を重ねようとも進展することは無かった。

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:17:41.67 ID:LobsJZ+W0
(*゚ー゚)「私もブーン君といる時は楽しいから好きだよー」

( ^ω^)それはどうもだおー」

何故、二人の仲が進展しない理由は簡単である。
両者共に、まだまだ大人に成りきれていないところがあるのだ。

好きという感情が、もしかしたら、この二人の間にはあるのかもしれない。
だが、今の、ぬるま湯に使っている状態で満足しきっているのが現状である。
頭上の太陽の様な激しさは、期待できそうも無い。


( ^ω^)・・・・・・そういえば、しぃちゃんは普段は何をしてるんだお?」

(*゚ー゚)「ん?そりゃあ、本を読んだり、本を読んだり・・・・本を読んだり?」

それは以外にも、内藤が初めて問いかけた質問であった。
普段は自分の事を話してばかりで、しぃの日常の話をすることなど、なかったのだから。

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:17:59.35 ID:MK+363WKO
テンポよくて面白いw

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:19:28.68 ID:LobsJZ+W0
(;^ω^)「本を読んでるだけじゃないかお」

(*゚ー゚)「あはは・・・・・・後はお昼寝したりしてるかな。
     実は、ブーン君が来るまでは暇で暇でしょうがないんだよね」

なら、この場所にいない時はどうなのか?

そういった質問が内藤の脳裏を掠めたか、言葉にすることは無かった。
立ち入らないほうが良い、複雑な事情があるかもしれないと思った。
もしかしたら、何か力になれるかもしれないが、彼女が自分から言い出すまでは聞かないのが得策だと考えた。

しぃが、自ら口に出さない限りは、自分も無責任な詮索はしない。
それよりも、彼女が今、楽しく笑っていてくれればいいかと、そういう結論を出したのであった。


( ^ω^)「んー、もうちょっと早く来れるようにするおー」

(*゚ー゚)「いいよー、全然気にしなくってさ。
    今だって、十分すぎるくらい来てくれてるんだしね」


28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:21:45.70 ID:LobsJZ+W0
( ^ω^)「・・・・・・そうだ!今度、僕の友達と遊んでみないかお? 
    きっと、しぃちゃんなら仲良くなれるし、話を聞くだけよりずっと楽しいと思うお!」

(*゚ー゚)「んー、そうだね・・・・・楽しそうだね」

しぃはどこか困ったような表情を浮かべていた。
本当はそうしたいんだけど、何か事情があって駄目なのか、まるで迷っているかのように。


(*゚ー゚)「・・・・・うん、機会があったら、是非ともお願いしたいかな」

( ^ω^)「そうかお!今度、皆に聞いてみるお!」

内藤は嬉しくもあり、同時に後悔もした。
ここにいれば、しぃは自分だけのものであるかのような、そんな独占欲が生まれたのだ。
もっとも、そんな人を物の様に考えた自分に、自己嫌悪も浮かんだのだが。


29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:23:53.49 ID:LobsJZ+W0
(*゚ー゚)「・・・・・でもさぁ、さっきの女の子は凄いね。
    告白なんて、勇気がいることをそんな簡単にやっちゃうんだから」

( ^ω^)「まぁ、その後に泣いてたんだけど・・・・・。
       しぃちゃんは告白とか、したことないのかお?」

(*゚ー゚)「ないない、私にはそんな勇気はないよー。
    それに、男の子の方から好きって言って貰えるのを女の子は夢見るものだよ」

( ^ω^)「確かに、告白とか大変そうだおー」

内藤は、自分が誰かに告白する場面を思い浮かんでみた。
しかし噛んでばかりで上手く言葉を話せない、自分しか想像できなかった。


(*゚ー゚)「・・・・・・やっぱり、男の子の方から、だよね」

しぃが意味ありげに呟いた言葉を、内藤は見事に聞き逃していた。
やはり、この二人の仲が進展するのは、まだまだ先の様である。


30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:25:27.21 ID:LobsJZ+W0
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・

とある喫茶店の、とある男女の雰囲気は酷く険悪なものであった。
十代半ばの男女と言えば、本来ならもっと甘くとろける様な空気が流れていてもおかしくない。
だというのに、女性側からは、不可解な、殺意の波動のようなものが送られていた。

('A`)「すんませーん、アイスコーヒーを一つ。
    ・・・・・・あ、ツンさんも何か飲んだりとかします?」

ξ;゚听)ξ「わ、私も、同じのでよろしくってよ?」


そんな波動を押さえ込もうと必死になっているツンに対し、ドクオの能天気ぶりには呆れるばかりである。
サービスの水に入っていた、氷をガリガリと噛み砕いている。
まるで女性に対する気遣いというものは感じられない。

店員「おまたせしましたー」

('A`)「あざーす、ツンさんもどうぞー」

ξ;゚听)ξ「あ、ありがとうございます」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:25:34.65 ID:pT7S53ZgO
さすが絶倫
支援

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:27:30.21 ID:LobsJZ+W0
二人はコーヒーにミルクを入れて、ストローでくるくるとかき回す。
店員はどこか気まずそうな二人の雰囲気を感じ取ったのか、そそくさと店の奥へ戻っていった。

('A`)「・・・・・それで、今日は何の御用で?」

ξ゚听)ξ「え、あ、はい・・・・・・この前のことで」

ちなみに今日もツンは大和撫子仕様である。
彼女なりの大人しめの服装、白を基準として、服装を彩っていた。


ξ゚听)ξ「その・・・・・・この前、私振られてしまったじゃないですか。
      それが納得できn・・・・じゃなくて、その理由が聞きたくて」

('A`)「そうか・・・・・その話をしなくてはならないのか」

ドクオは寂しげな瞳を浮かべ、どこか遠い場所を見つめている。
まるで、何か深い事情があって、告白を断らざるを得なかったかのような。


33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:29:26.76 ID:LobsJZ+W0
('A`)「俺には、昔、異性の幼馴染がいたんだ」

ξ゚听)ξ「はぁ」

('A`)「俺たちはいつも一緒に遊んでいた。
    小学校に上がり、男子と女子という違いが生まれても遊び続けた。
    いつまでも、ずっとずっと仲良くいるつもりでいた」

コーヒーを一口飲み、ドクオは一息入れた。
話をするのが辛いのか、顔は俯いたままである。


('A`)「中学生になると、思春期だからか、少しばかりの気まずさが心の中に芽生え始めた。
    だけど、アイツはそんな時にでも俺から離れようとはしなかった。
    だから、俺も、恥ずかしい気持ちを抑えて、出来るだけ応えるようにしたんだ」

ツンは、まさかこんな長い話を聞かされるとは思ってもいなかった。
面倒くさいと思いつつも、とりあえずは耳を傾けている状態である。

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:31:33.20 ID:LobsJZ+W0
('A`)「そして、忘れもしない7月22日の出来事だ。
    その日はアイツの誕生日で、駅前に俺は呼び出された。
    ・・・・・しかし、男友達と約束をしてしまった俺はその場所に行かなかったんだ」

ξ゚听)ξ「・・・・・それで?」

('A`)「彼女は、その場所で5時間以上待っていてくれたらしい。
    まぁ、これは聞いた話だから本当かは知らないんだがな。
    ・・・・・・そして彼女は、次の日の早朝、遠くに引っ越してしまった」


ξ゚听)ξ「え、それじゃあまさか・・・・・・」

( A )「ああ、俺は今でも彼女の事を・・・・・・」

まさか、ドクオという男にそんな過去があるとは思いもしなかった。
女とは一切、無関係な人生を送ってきていると勝手に妄信していた。

仕方ないのでドクオの事は諦める・・・・・ツンはそう考えたのであった、のだが。


35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:33:02.58 ID:LobsJZ+W0





('A`)「・・・・・という感じに始まるエロゲがあってだな」





ξ゚听)ξ「・・・・・・・・は?」






36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:35:20.31 ID:LobsJZ+W0
('A`)「俺にはそういう過去なんてまるで無いんだけどさー。
    なんていうか、忘れてるだけで昔に立てたフラグがあるかもしれないだろ?
    だから、その女の子のために俺は誰かと付き合う訳にはいかないんだ」

つまり、ドクオは存在し得ない、空想の女の為にツンを振ったのだ。
それはツンにとって、あまりにも衝撃的で、屈辱を伴った事実である。

('A`)「俺を想い続けて女の子の気持ちを、裏切る訳にはいかないしさ。
    一途で健気で、ロリ巨乳で細身で、優しくて料理が上手くて・・・・・・。
    だからゴメン、俺は君とは付き合えないんだ」

ドクオの妄想は止まらない。
自分がエロゲの主人公だとでも思っているのだろうか。


夢中になるあまり、目の前の惨状に気付いていない。
今まで我慢してきたものが、大噴火しようとしている、目の前の少女に気付いていない。

そして、どこからともなく『ぶち』と何かが千切れる音が聞こえた。

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:36:27.26 ID:/j0cb11p0
支援

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:37:54.38 ID:LobsJZ+W0
ξ )ξ「・・・・・・冗談じゃねぇぞ、コラ」

('A`)「・・・・・・はひ?」


ξ#゚听)ξ「ふざけんじゃねぇって言ってんだ、このキモオタァァアアあああ!!
    何がフラグ、何がロリ巨乳、何が思い続けてた女の子!?
    そんな妄想に浸るなら、家から出ずにオ○ニーに耽ってろぉぉおおお!」

忘れてはいけないことは、ここが喫茶店であるということである。

店内にいる全ての視線が二人に注がれ、コーヒーを噴出すものまでいる始末だ。
続けて聞こえるのは、店員が皿を落として聞こえるバリンという音で、まさに大惨事である。


(;'A`)「や、やっぱり正体を現しやがったな!!」

ξ#゚听)ξ「なにがじゃああああああ!!」

(;'A`)「お前みたいな外見をしたやつが、大人しい女の子のはずがないんだ!
    金髪ピアスといったら、DQNかビッチかスイーツと相場は決まってる!!」

ξ#゚听)ξ「黙らんかぁああああああああ!!」

ツンの瞳は紅く、妖しく輝いていた。


39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:38:08.67 ID:pT7S53ZgO
ドクオwwwww

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:39:42.60 ID:LobsJZ+W0
(;'A`)「そ、それに最初っから、こんな事はありえないんだ!
    俺を好きになる女の子が、現実に存在するはずが無いんだからな!!
    どうせ、ジョルジュとかの差し金なんだろ!?」

近からずも、遠からずである。
自虐が、これほどまでに的確で、説得力のある人間はなかなかいないだろう。

しかし、ツンの暴走もドクオの負に引けをとらない。


ξ゚听)ξ「・・・・・つまり、私が本当にアンタを好きなら問題は何も無いんだろ?」

(;'A`)「え!?・・・・・・あ、うん、まぁ」

ξ#゚听)ξ「じゃあ、私はアンタが大好きだぁああああ!!
      これで、何か文句あっかぁああああ!!」

最高にホットな告白である。
真夏の太陽も、恐れおののいて逃げ出すだろう。

そこに、一人の男が近づいてきた。

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:40:04.75 ID:nbXI07WC0
ヒートしてるwwwwww

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:42:52.76 ID:LobsJZ+W0
店長「お客さん・・・・・・いい加減、迷惑なんですよね。
   お代はいらないんで、さっさと出てってくれませんか?」

若干、強面の店長さんがツンとドクオに申し出た。

そこでようやく、二人は気付くのである。
自分達を見つめる数多もの瞳と、ボロボロになった店内と。
そして、巡る巡る記憶の語る、自分自身の呆れてしまうような愚かさに。

だから、二人は一度互いを見つめなおした後、こういったのである。


ξ;゚听)ξ「はい」

(;'A`)「すいませんでした」

とてもとても、素直な姿がそこにはあった。
こうして、二人は店から追い出されてしまったのであった。


43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:44:59.95 ID:LobsJZ+W0
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・

冷房の効いていない店と比べると、外はまるで灼熱地獄である。
だが、そんな暑さで、彼らは逆に冷静さを取り戻していた。

ξ゚听)ξ「・・・・・他のお店でも探す?」

('A`)「・・・・・いや、いいよ。
    ちょっとだけ、そこのベンチで休んだら帰ろう」

両者共に、魂が抜けたかのような脱力を見せている。
倒れこむようにベンチに腰掛けると、ジリジリ鳴く蝉の鳴き声が響くばかりである。


ξ゚听)ξ「・・・・・・なんかもう、ごめん」

('A`)「いや、俺の方こそ、スマン」

会話は見事に続かない。
だが、ツンは諦めず、言葉を投げかけた。

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:47:09.40 ID:LobsJZ+W0
ξ゚听)ξ「あー・・・・・なんていうか、改めて返事聞かせてよ。
   もし、本当に私が好きだったらどうするの?」

('A`)「そりゃ、嬉しいけど・・・・・・。
    なんか今となっては、植えつけられた先入観が・・・・・・」

ξ゚听)ξ「まぁ、そりゃそうだよね・・・・・・・」

二人の座るベンチの場所は、日陰などとは無縁のもので、直射日光が容赦なく照りつけている。
これ以上、この場所に居ると、本当に溶けてしまうとツンは思った。

だから、おもむろに立ち上がり、


ξ゚听)ξ「よし、夏休みが終わるまでにアンタを私の虜にしてみせる。
   私の気持ちが本気だってことをみせてやるんだからね!」


そう言ったのである。
ドクオは鳩が豆鉄砲を食らったかのような顔をしていた。

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:48:18.27 ID:/j0cb11p0
エロゲっぽいじゃねぇかw

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:48:51.81 ID:LobsJZ+W0
ξ゚听)ξ(あんな男に舐められてたまるか!
      絶対にビッチなんて言わせないんだがらね!!)


そんな事を考えながら、ドクオを置き、ツンは帰路についた。
どこか楽しげで、スキップなんて踏みながら。

元の目的を忘れていることを、彼女は気付いていない。





【第21話:おしまい】


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:49:49.17 ID:LobsJZ+W0
終わりです。すいませんでした。

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:50:28.31 ID:/j0cb11p0

なにが?

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:50:43.42 ID:Q9NyoiLuO
乙―

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:50:55.21 ID:/8KOQwQTO
おつ

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:50:56.88 ID:pT7S53ZgO


これなんてエロゲ?

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 21:52:39.18 ID:SmoD58KgO
なんだ結局は携帯小説レベルか 死ねや

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 22:01:08.22 ID:9BkVdqimO
乙。戻ってきてから、えらく卑屈だな……。

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 22:18:40.88 ID:NuzJtQyv0
乙。

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 22:19:18.35 ID:tVCl9AWKO
なんか頑張れw乙

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 22:21:37.16 ID:MK+363WKO
乙ー!
まとめも読んできた
面白かったよ!

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 22:24:40.20 ID:AwYR9ejq0
半袖半パン甚平

昨日は、作務衣

来週は浴衣

そんな俺は高校生

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 22:42:05.65 ID:Tpz5ijCA0
http://sports11.2ch.net/test/read.cgi/cheerleading/1132374144/

このすれに「ププソ酢発狂ワロスwww」って書き込むと
ヒキオタがマジレス連投発狂して大爆笑ww

おまいらでも100%釣れるぞwやってみろww

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 22:48:04.47 ID:wWzin51D0
花束主導でエロゲ化ですね
わかります

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/05(木) 22:51:18.37 ID:QFNPnP8A0



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