まどか「このエロゲの声ってマミさんじゃない?」  [ログ


1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/06(土) 11:30:30.49 ID:FQXzUn7NO
まどか「このエロゲの声ってマミさんじゃない?」




さやか「嘘でしょまどか?」


まどか「本当だってば、確かにあれはマミさんだったよ」


さやか「そこまで言うなら本人に聞いて見ようよ」








マミ「私がエロティクゲーム?馬鹿を言わないでよ」


さやか「ほら見なさいよ。やっぱり違うじゃない」

まどか「オカシイなぁ…、アレは確かにマミさんだったのに」


マミ「ほら、馬鹿な事言ってないで帰って宿題でもやりなさい」

さやか「はーい。さぁ早く帰ろ」


まどか「………………」

マミ「どうしたの、鹿目さん?」


まどか「最後に一つだけ質問いいですか?…雅弥さん」

マミ「何かしら、言ってみなさいよ」


まどか「ティヒ!」


さやか「雅弥って誰よ?」

マミ「………あ」







マミ「ち、違うのよ!これはあのね…!」

さやか「何、なんでマミさんが慌ててるの?」


まどか「ティヒヒヒ。さやかちゃんマヌケは見つかったみたいだよ!」

まどか「雅弥はるかは私がやってたエロゲの声優名なの!」


さやか「そ、それじゃあ本当にマミさんがエロゲの声優を!!」

マミ「うぅ…許して頂戴…。仕方なかったのよ…」ガク







さやか「見損なったよマミさん!そんなイヤラシイ仕事してたなんて」

まどか「マミさんなんか卑しい性欲の捌け口だよ!」


マミ「だって…だってしょうがないじゃない!こうでもしないと食べていけないんですもの」

さやか「食べていけない?…そうか、マミさん一人暮らしだっけ」


マミ「この事は学校にはナイショにしてくれるかしら?」

まどか「ティヒヒヒ。どうしようかなぁ」


マミ「意地悪しないでよ、鹿目さん」







さやか「そうだよまどか。生活の為なら仕方ないじゃん」

まどか「冗談だって。誰にも言わないよマミさん」


マミ「あ、ありがとうね」

まどか「それにマミさんのエロゲのキャラ結構お気に入りだし」


マミ「あら…、そう言われたら何か恥かしいわね」

さやか「へぇ、私も聞いてみたいな」


まどか「凄くエロ可愛いよ!ふるおっきしちゃった!」

さやか「ふるおっきって?」


マミ「美樹さんは知らなくていいのよ!」







さやか「でも、エロゲのお仕事ってそんなに儲るの?」

マミ「そうねぇ、私なんてアルバイトだから50円位かしら」


さやか「ご、50円しか貰えないの!」

まどか「止めときなよマミさん。だったら五百円あげるから、私の耳元で毎日隠語囁いてよ!」


マミ「あ、ごめんごめん。50円って言うのは一つの単語につきって事ね」

さやか「つまり二回台詞があれば100円って事か」


まどか「全部でいくらくらい貰えるの?」

マミ「主役の人なら多いかもしれないけれど、私は脇役だからね。3000ワードくらいかな」







さやか「3000って事は…、15万円!?」

まどか「す、凄いじゃないマミさん!それだけあれば一週間は遊んでくらせるよ」


マミ「そんなに甘くないわよ。毎月あるものでも無いしね」

まどか「いいなぁ。マミさん、私もエロゲ声優やりたいよ!」


さやか「ちょっと、まどか。何言い出すのさ!?」

マミ「そうよ。そんなに簡単なものじゃないのよ…」


まどか「じゃあマミさん、やり方教えてよ!」








マミ「これが今やっている仕事の原稿ね」

まどか「原稿…?段ボールしかないよ」


マミ「ほら、この中に原稿が入ってるの」

さやか「それ全部原稿だったの!?…うわぁ、結構多いんだね」


マミ「何を言ってるの。主役なら1万3000ワード位あるのよ。…

   自宅に大量の段ボールが届くらしいわ」


さやか「うへぇ…、アタシには無理だわ。頑張ってよまどか」

まどか「こ、こんな量だなんて聞いてないよ!」


さやか「何?もうギブアップなの。だらしないなぁ」

まどか「そうだ!アニメの声優とかなら少ないんじゃないの?」







さやか「アニメも単語でお給料が決まるの?」

まどか「勝手にいっぱいアドリブ入れたら、沢山お金貰えるね」


マミ「アニメは一話につき値段は固定よ。…それにそんな事したら、監督に殴られちゃうわよ」

まどか「えー、嫌だよそんな…。パパにも殴られた事ないのに」


さやか「そんなに厳しいんですか?アニメの収録って」

マミ「大御所の監督さんはね。良くも悪くも、職人気質だから」


まどか「でも、沢山お金貰えるんでしょ!」

マミ「そうねぇ、新人だと1万7千円がいいところかしら」









まどか「えー、たったそれだけなの?」

さやか「でも、アニメは一話だけじゃなくてずっと続くじゃない」


まどか「あ。そう言われたらそうだね」

さやか「1クールで12話だから…。20万4千円くらい?」


まどか「おぉ!凄いね。アニメの声優さんの方が儲るよ」

マミ「待って、鹿目さん。12話なんだから、一ヵ月四週として、三で割らないとダメよ」


さやか「あ、そっか…。割っちゃうと6万8千円になるね」

まどか「えぇ!?お給料、月にそれだけなの」


マミ「毎回出番があるわけないから、さらに少なくなるかな」

さやか「もし、三話とかで役のキャラクターが退場したら大変だよね」


マミ「そうね…大変ね」







まどか「そ、それじゃあ一体どうやってプロの声優さんって生活してるの!?」

マミ「ある程度の人気の声優さんなら、他にもゲームとかラジオの仕事もあるけど…」


さやか「無かったらどうなるんですか?」

マミ「コンビニとかガソリンスタンドでアルバイトしないとね」


まどか「えー、嫌だよ、プロの声優さんに灰皿交換してもらうなんて!」

マミ「仕方ないのよ。…声優ってそういう仕組みで出来ているの」


さやか「…あれ?だったらおかしくないかな」

まどか「なにがかな?」








さやか「だったらエロゲーの仕事やればいいじゃない。同じ声の仕事なんだから」

まどか「そう言われたらそうだよね。私エロゲ沢山もってるけど、殆ど見た事ないよ」


マミ「そうはいっても、イメージとか色々問題があるのよ」

さやか「イメージですか?」


マミ「もし、美樹さんの好きなアニメの声で、エロチックなゲームのキャラクターが

   ベットでアンアン喘いでいたらどう思うかしら?」


まどか「もの凄い興奮します!!!」

マミ「…え。そうなの…」


さやか「まー、まどかは放っておいて…。マミさんの言いたい事は分かったよ」






さやか「確かに私の好きなトラどらの亜美ちゃんの声優さんが、エッチな演技してたら…。

    関係ないはずなのに亜美ちゃんが汚された感じがするよ」


まどか「えー?大ハッスルしない?薄い本いらずだよ!!」


マミ「…特に声優さんのファンっていうのは、アイドル以上にそういう事柄に敏感なのよ。

   もし出演していたとしても偽名を使う場合が多いのも、それに関係あるかもね」


さやか「だから、マミさんみたいな素人同然の人にもエロゲの仕事が回ってくるんだ?」

マミ「そういう事よ」


まどか「ティヒヒヒ。じゃあパソコンで検索したら、

    私の好きな声優さんがエロゲにでてるかもしれないんだ」カタカタ


さやか「や、止めてよまどか…!私の好きな人まで出てたらどうするのさ」







まどか「うーん…、さやかちゃんが好きなのは間島淳司さんだよね」

さやか「や、止めてよね。間島さんが出てる訳ないじゃない」


まどか「なーんだ。BLなら沢山でてるけど私あんまり興味ないなぁ」

さやか「びーえる?なにそれ」


マミ「ボーイズラブね。簡単に言えば女性向けのエロチックなものかしら」

さやか「女性向け…?どう違うの」


まどか「ティヒヒヒ。私知ってるよ!男の人同士が一緒のベットで寝るの!」

さやか「な、なんですって…!マジ兄が他の男とベットで、あんな事やそんな事を…」


まどか「うわー、凄いね。

    男の人だと、有名なアニメで主役をやってる有名な声優が沢山でてるよ!」






マミ「男性声優は、女の人より仕事のサイクルが長いからじゃないかしら」

まどか「サイクル?」


マミ「例えば、数年前に流行ってたアニメの声優さんを思い出してみなさい?」

まどか「うーんと…、ひぐらしのレナちゃんとか、らきすたのかがみん。…ハルヒの長門」


マミ「その声を担当していた人って、最近のアニメで主役やそれに近い役をやっているかしら」

まどか「そう言われたら…確かにいないね!」


さやか「へー。アタシは良く知らないけど、

    ガンダムとかやってる男の人って確かに昔から良く聞く声だよね」


まどか「アムロの人とか最近のガンダムでも、一番悪い人の役してたね!」

マミ「あらあら、違うわよ。あれは似ているけれど蒼月さんっていう新人さんが演じているの」


まどか「そうなんだ!ティヒヒヒ、凄く上手い大型新人さんだね!」




さやか「だったら、女の人の方が声優になりやすいのかな…」


まどか「すぐ捨てられちゃうけどね!」

さやか「嫌な言い方しないでよ」


マミ「確かに美樹さんのいう通りかしら…。

   アニメの本数が増えたとはいえ、牌の数は決まっているもの」


さやか「その牌を巡って、新人やベテランが取り合う…。男性声優は修羅の世界だね」

まどか「でも、それだけ厳しい世界なら上手い新人さんが育つんじゃないかな」


マミ「そうかもしれないけれど、そう良い話ばかりではないわ」

さやか「どういう事?」


マミ「余りに牌が少ないと、ベテランの人まで安い値段で仕事を引き受けてしまうのよ」








さやか「えー。それじゃあいくら売れてベテランになっても、あんまりお給料貰えないって事?」

まどか「ダメだよそんなの!負の悪循環じゃない」


マミ「そうは言っても、毎年声優さんは増えるしね」

さやか「自分の食い扶持を守る為にはしょうがないのかな…」


まどか「だったら、増やさない様にすればいいんじゃないかな」

マミ「簡単にいうけれども。具体的にはどうするのかしら?」


まどか「え、えーっと…。…そうだよ、声優の専門学校を潰しちゃうとか!」








マミ「そんなテロリストじゃないんだから…」

まどか「ティヒヒヒ…。そうだよね」


さやか「へー、声優の学校なんてあるんだ?」

まどか「そんなのも知らないのさやかちゃん?」


さやか「てっきりアイドルみたいに面接とか、道端でスカウトするのかなーって」

マミ「アイドルと違って声優は文字通り声がメインだから。…スカウトは無理かな」


まどか「子役の劇団から声優になったって子もいるみたいだよ」

さやか「へー。劇団なんかなら声優になる子もいるんだ」


マミ「元々アニメの声優っていうのは劇団員のアルバイトのだったらしいから。

   おかしくは無いんじゃないかしら」








さやか「ま、新しい風ってヤツが無くなったら困るじゃない?新人も少しは必要なんじゃないの」


まどか「だったらいいんだけどね。声優の専門学校って沢山生徒さんあるから」

さやか「あれ…?そういえば、それってどういう事」


マミ「あら、鹿目さんが何かおかしな事言ったかしら」

さやか「専門学校って事は何十人とか沢山生徒がいるって事だよね?」


まどか「そうだよ。当たり前じゃない」

さやか「でもさ、毎年出て来る新人の声優さんって何十人もいるの?」


まどか「そ、そういえばそうだよ!そんなにいたら私覚え切れないもの」

さやか「ね?数があわないもの」


まどか「一体残りの人たちはどうなっちゃうの!

    専門学校だし、声のお勉強しかしてないんだよ!!」


マミ「それは…。私の口からはちょっと…ね?」

まどか「ひ…酷いよ。こんなのって無いよ…」








マミ「でもね、それはミュージシャンやお笑い。漫画家も同じなのよ」


マミ「98%の脱落者から生まれた、2%の成功者…。

   あの人達、声優って職業はそういう仕組みなの」


まどか「知らなかったよ…。

    私、新人の声優さんが棒読みでも、あんまり掲示板で叩かない事にするよ」


さやか「そこは完全に止めてあげなよ…。つか、アンタそんな事してたの?」


マミ「だからこそ、選ばれたプロの声優は

   エロチックなゲームなんかでイメージを悪くしちゃいけないのかもね」



さやか「せっかく掴んだチャンスだもんね。スキャンダルとか気をつけないと」

まどか「やだなぁさやか。アイドルじゃないんだから写真とかパパラッチされないよ!」


マミ「うふふ、そうよ美樹さん。

   プロになるまえのプリクラとかなら本当にあったらしいけれど、流石に現役はね」


さやか「あはは。ですよねー、

    せっかく声優になれたんだからイメージくらい守るのは当然ですよね」







まどか「なんだか、声優の仕事ってヤツを少し垣間見た気がするよ」


さやか「…そうだね、狭くて苦しい門なのにそれを潜って栄光を掴んだとしても、

    その光が一時のものだなんて…」


まどか「くぎゅぅぅぅ…ごめんね、くぎゅぅぅ……」

さやか「くぎゅう?なにそれ」


マミ「遠い記憶に仕舞い込まれた魔法の言葉よ…」

まどか「私たちアニメファンの世界を全て牛耳った古の究極魔法……なのに」


マミ「…今じゃあすっかり聞かなくなったわね」

さやか「ちょっと何二人ともシンミリしてるの!ほら、元気だしてよ」


まどか「そうだね…、逢おうと思えばテレ東で、いつでも逢えるから」








マミ「随分と話がそれてしまったわね。

   それじゃあ鹿目さんに、“こえのおしごと”をレクチャーしようかしら」


さやか「そういえば、そうだったね。

    うふふ、まどかの嫌らしい声が聞けるなんて興奮してきたよ」


まどか「……ごめんマミさん。私、やっぱりエロゲ声優になるの止めるよ」

さやか「え!?ここまで来てそれは無いでしょ」


マミ「別に構わないわよ、

   確かにエロチックなゲームなんて鹿目さんの言う通り性欲の捌け口だもの…」


まどか「ううん、違うよマミさん。

    確かに色眼鏡でみちゃうけれど…、それでもマミさんの話を聞いてね。

    エロゲの“こえのおしごと”も立派な仕事の一つだって思えたの」


マミ「鹿目さん…有り難うね。分かって貰えて嬉しいわ」







さやか「そうだよね。

    それに最近の夜にやってるアニメって、エッチなヤツと見分けつかないもんね…」


まどか「ティヒヒヒ!私、クイーンズブレイドのエレナちゃんとかお気に入りだよ!

    凄いエッチな格好だもん」


さやか「…アンタはなんでそんなリビドーに正直なのよ」

マミ「あら、嬉しいわね。その声優って私じゃないのよ」


まどか「えぇ!?水橋かおりさんってマミさんだったの!」

マミ「表の名義よ。クラスのみんなにはナイショね」


さやか「それじゃあ裏は、雅弥さんってヤツ?」

マミ「他にも、10以上名前を持ってるわよ」


まどか「またまた冗談ばっかりー!それじゃ完全にスパイだよ」

マミ「…本当なんだけどね」





 水橋かおり=上原ともみ=青空かれん=青戸由羽=天南ねね=綾瀬はみる=生駒あるひ=稲狩裕子

 =犬山遊々=蛯原ミサ=音無区々=加古井あや子=雅弥はるか=倉方夕子=紅野ミア=小手島ひばり

 =里宮アリサ=白山ツヅキ=月島理緒=豊田マコト=中井戸由希菜=渚美麗=夏木田栄=七星友里子

 =鳴坂ありす=西陣波那多=二宮彩子=温本茶奈=温森はるみ=野々田早苗=葉月央香=花坂紅葉

 =羽仁麗=羽戸まつの=晴海あくあ=春山琴巳=松鷹ちひろ=真中まりも=真南六実=美芹桜花

 =宮坂結衣=森野恵留=雪つばさ=雅弥はるか








まどか「やっぱり私は、隠語を喋るより聞いてるほうがいいよ。声優には向いてないや」


マミ「そうね、人それぞれだもの…。なりたい自分になれないかもしれない…、

   でもなれると信じたいわね」


まどか「うん!…そうだ、私絵が上手いからアニメーターなってアニメを作りたい!」

さやか「アニメーター?どうして急に」


まどか「私の描いたアニメにマミさんが声を吹き込む…。これって、とっても素敵だなって」

マミ「か、鹿目さん…!そうね、そうなれたら私もとっても嬉しいわ」


さやか「いいじゃん、いいじゃん!夢はでっかく持とうよ」

まどか「よーし!それじゃあ、みんなで自分の夢を叫ぼうよ!」


さやか「よーっし!じゃあマミさんから」


マミ「私は、国民的アイドル声優になるわー!!」

まどか「そして、私は神作画と呼ばれるサンライズの原画監督!!」

さやか「じゃあ、私は安定した公務員!」


まどか・さやか・マミ「それが私達の願いだよ!!」








まどか「そうだ、帰りにビックカメラ寄っていいかな?」

さやか「いいよ。私も欲しい本とかCDがあったし」


まどか「さやかちゃんは何買うの?」

さやか「“地方公務員のなり方”って本と、間島さんの出てるBLの“全ての恋は病から”ってやつ」


まどか「ティヒヒヒ、これからさやかちゃんも腐女子の仲間入りだね!」

さやか「何よ婦女子って?」


まどか「違うよ、腐るって書いて腐女子。

    さやかちゃんみたいにホモの好きなオタクの子をそう言うんだよ!」


さやか「ちょっと違うって!私は単に、間島さんの声が好きで買ってみるだけよ」

まどか「ティヒヒヒ!最初はみんなそういうんだよ。私もそうやってエロゲにハマったんだもん!」


さやか「だ、だから、違うってば!」






まどか「ティヒヒヒ。あったあった。あの国民的人気アニメ、“

    涼宮ハルヒの憂鬱”のみくるちゃんがエッチなゲームにでてるなんて…、

    こんなのクラスのみんなにナイショなんてレベルじゃないよ」


まどか「あとはアニメーターのなり方だよねー。えっと専門書は…」

ほむら「あら、まどか?ビッグカメラで逢うなんて奇遇ね」


まどか「ティ……。えへへ、そうだね!奇遇だよね。立ち読みしてるの?」

ほむら「ええ。アニメーターの本を少しね」


まどか「そうなんだ!良かった、私と一緒だね」

ほむら「な…!貴方今なんと言ったの」


まどか「ど、どうしたの怖い顔して…?」


ほむら「貴方に忠告してあげるわ。アニメーターになるのは止めなさい。

    なれば貴方の大事な物を全て失う事になる」







まどか「ど、どうして!別にいいじゃない」


ほむら「貴方はアニメは見るかしら?当たり前よねアニメーターになりたいくらいなら」

まどか「うん!BDとDVD、どっちも買っちゃうよ」


ほむら「その暮らしを守りたいならば、その願いは諦めなさい。

    アニメーターにそんな金銭的余裕は無いの」


まどか「う、嘘だよねほむらちゃん?

    ゲームなんかと比べて、アニメのBDとか沢山売れてるじゃない…」


ほむら「そうね。

    確かに最近の若者総ライトオタク化によって、アニメ産業は儲っているように見える…」


まどか「だったら!」


ほむら「それはあくまでも、上層部の話。

    中間搾取によって、現場の予算なんて物はほぼ毟り取られてしまうのよ」







まどか「だったらDVDとBDを沢山売れば!」

ほむら「無駄よ…。DVDなんていくら売れても現場に一銭も回ってこないもの」


まどか「…そんな。私の夢見たアニメーター業界も、

    声優と同じ負の連鎖が及んでいたなんて……」


ほむら「全ての元凶は手塚治の構築した、アニメーターの仕組みだと聞くけれども…。

    今となってはそれも正しい認識か分からないわね」


まどか「ほむらちゃんの話は良く分からないけど、アニメーション畑も修羅の国なんだね…」

ほむら「この本を見る限る、色々とギリギリな状態なのかもね」


まどか「どういうことなの?」







ほむら「最近のアニメって、昔と比べて随分質が上がってるように見えるでしょ」

まどか「そうだね!女の子もエッチな身体になってるしね!ティ……。えへへ」


ほむら「…これほど低賃金なアニメーション業界が、

    何故ここまでのクオリティを保てるか分かるかしら?」


まどか「うーん…、パソコンが出来たから?」


ほむら「それもあるでしょうけど。

    現場に本当に絵の上手い人、絵が描きたい人しか残ってないからよ」


まどか「だったらそれは良い事じゃないのかな?」

ほむら「残った人の数と仕事の量…この天秤が釣り合っていればね」


まどか「それは声優も同じだよ?お仕事の量と釣り合ってないもん」







ほむら「その問題とは真逆ね。失礼な話だけれど声と違って、絵はそう簡単に生み出せないの」

まどか「仕事の量が多くてアニメーターが足りないって事だね…」


ほむら「その上、賃金も雀の涙…。もはや奴隷といってもいいんじゃないかしら」

まどか「そんな言い方は失礼だよ!…でも、誰も環境を変えようとしないの」


ほむら「テロリストにでもなるつもり?」

まどか「違うよ!労働組合いとか」


ほむら「無駄かもしれないわね。アニメーターも、

    自分のやりたい事をしているという満足感の方が勝っている人が多いのかもしれない」


まどか「そんな過酷な環境でも…?」


ほむら「価値観なんて人それぞれよ。…

    ただ残ったアニメーターがそういう価値観かもしれないわね…って話」






まどか「アニメーターって大変な世界だったんだね…。

    少しくらい作画が乱れててもあんまり叩かない事にするよ」


ほむら「いえ…、そこは完全に止めなさいよ。というより、貴方そんな事やってたの?」

まどか「ティヒヒヒ!分かった。私やっぱりアニメーターは止めるよ」


ほむら「…そのティヒヒヒっていうの止めなさい」

まどか「あ…!えへへ、ごめんなさい、ほむらちゃん」


ほむら「まぁ良いわ…。まだ私達も中学生なんだし、未来の事ゆっくり考えなさい」


まどか「でも私、マミさんとの約束諦めたくないし…。

    同人誌でマミさんのキャラクターの薄い本書く事にするよ!!」


ほむら「………あら、そう」







ガチャリ…


まどか「……そっーっと…そーっと」スタスタ

詢子「おう、まどか。帰ってたのかい?」


まどか「ティ…、えへへ!ただいま。さっき帰ってきたとこだよ」コソコソ

詢子「おや、何か買い物してきたのかい?」


まどか「う、うん!トーンとかGペンとか絵を描く道具だよ!」

詢子「そうかい。まどか、お前は絵が好きだからなぁ」


まどか「そうなの!えへへ…(ティヒヒヒ…、

    エロゲなんてバレたらママに怒られるよ。現実はアニメほど甘くないもんね)」


詢子「じゃあママ、アルバイト行ってくるからさ」

まどか「最近多いよね。何のお仕事なの」


詢子「そりゃナイショさ。ま、ママが居なくて淋しいだろうけど我慢しなよ」


まどか「そうだねー、淋しいよ…(ティヒヒヒ!それじゃ今家に誰もいない…。

    みくるちゃんのエッチなゲームやりたい放題だよ!!)」








コポコポ…


まどか「さーって、コーヒー淹れてポテチとお箸!部屋の施錠完璧。

    あとはエロゲを始めるだけだよ!」カチャカチャ


まどか「ティヒヒヒ!凄いよ!凄いよ!本当にみくるちゃんの声なの!?」

QB「(うるさいなぁまどかは。寝られやしないよ…)」


まどか「凌駕しちゃう!!もう私エントロピー凌駕ちゃうよぉ!ティヒヒヒ!ティヒヒヒ!!」


『ふぇぇぇ、らめぇぇえぇぇえれすぅぅぅうぅぅ…!』


まどか「ティヒヒ…………」ピタ

QB「(……あれ。なんか急に真顔になった)」


まどか「……このエロゲの声ってママじゃない?」


=おしまい=




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