从'ー'从 オトナの階段を上るようです(-_-)-4 从'ー'从 オトナの階段を上るようです(-_-)共通後半2

博士「あの男が残した研究結果を基に私が独自研究をし、そしてDATを完成させた。
    それを別世界に転送する事で稼働させている。この素晴らしき永久機関を」

(-_-)「一体何に使っているのです、こんな危険な装置を……」

博士「無論エネルギー供給だよ。国家レベルの、な」

それはつまり軍事へ使用するという事なのか、
それとも各国が裏で手を回し、共同で使用しているというのか。
どちらとも知れない。そしてどちらでもいい。どうでもいい。

(-_-)「じゃあ……もう一つだけ、質問を」

博士「なんだろうね」

(-_-)「何故僕たちをここまでやって来させたのです?
     ジェネレーターを破壊するという役目はブラフだった、ならばもう、僕たちに仕事は無いはず。
     ここに来る必要性が理解できない」

博士「ジェネレーターを破壊する事は、強化する事に繋がるので必要作業とも言えなくもないな。
    だが、助手君の言うとおり、第一義は別にある」


博士「マザー」

<◎>「呼ばれている呼ばれている、マザーマザー呼ばれている呼ばれている」

博士「この通り、マザーは老朽化して知能レベルが随分と低下しているのだよ」

(;-_-)「この、マザーというのは何なのです。
     僕たちが貴方の研究所で見たものは……」

博士「あれは試験モデルさ。だがあれでは最大限に活用するには至らない。
    探偵君の父親は発見したんだよ。
    『DATを運用するためには、人体エネルギーが必要だ』と」

渡辺は俯き、正座のような姿勢でへたりこんだまま動かない。
その口から、小さな笑い声と「嘘だ……おとーさん……」というような文句が呪詛のように垂れている。

博士「人体エネルギーに適する人材が捜された。
    そして結果……提案者であり理論を完成させたあの男が最適だと判明してね。
    彼は快く人柱になる事を受け入れたよ」

嘘だ、とヒッキーは直感的に思う。
最初の時、研究所で感じたこの男からの恨みのような感情はただ者でなかった。
誰でも良かったに違いない、そして、その罠に渡辺の父親を陥れたに違いない。
あまりにも醜すぎる。


博士「だが人体エネルギーとして使用された彼はもうすぐ完全に潰えてしまう。
    このまま運用し続ければ効率が下がるばかりか、
    DAT自体が故障して使い物にならなくなってしまう。そこでだ、君たちが選ばれた」

(;-_-)「波長の一致……」

博士「そういうことだ。ようやく頭が回ってきたようだね。
    現在のところ、人体エネルギーとして有用なのはあの男と同じ波長を持つ者だけだ。
    DATにその波長が定着してしまっているからなあ。
    どうだい、探偵君。父親の後を継いで、人柱になってはくれんかね」

朗らかな調子で博士は渡辺に呼びかける。
渡辺は空を仰いで睨め付けた。彼女が承諾するはずもない。

从 - 从「やだよぅ、私は……そんなの、そんなのぉ!」

博士「フフ、だろうね、そう言うだろうね。だろうねえ!」

博士が突然語気を強めた。
鬼気迫る表情が目蓋の裏に浮かぶようだ。

博士「そんなことは織り込み済み……マザー、例のシステムを」


<◎>「起動する起動起動する、改竄装置装置改竄起動起動起動」

マザーがスクリーンを消失させ、再び目玉となって出現する。
それからグルグル周りながら空へ飛び上がる。
この目玉が人体エネルギーによって動いてするとすれば、これは機械ではなく生命体なのだろうか。

(;-_-)「な、何を、何をするつもりだ!」

博士「今君たちがいる場所……そこがどこだかわかるかね」

(;-_-)「こ、ここは……マザーの置かれている世界……」

博士「広義的には正解だ。だが、狭く言えば少し間違っている。
    そこは……DAT内部だよ」

(;-_-)「内部……?」

博士「DATは幾何学では論じる事の出来ない形態をしている。
    その世界が、イコールDATだと思ってもらって構わないよ。私の研究成果だ」

そしてそのとき、渡辺の身体が不意に浮かび上がった。
いや、浮かび上がったという表現は適切でないのかも知れない。
それは浮遊というより、まるで流れるように空間を上方向へ滑っているのだ。

从 - 从「ふぇ……?」


(-_-)「渡辺さん!」

ヒッキーが駆け出し、緩慢な速度で上昇し続けている渡辺に向かって手を伸ばす。
渡辺も同様に、ヒッキーに向かって手を差し伸べた。
だが彼らの手が繋がれる前に、渡辺の身体は虚空高くへ達してしまう。

博士「いずれあの男のエネルギーが枯れ、探偵君を使う事は計画に入っていた。
    だからこそキミの研究所への出入りを許可していたんだよ」

从 - 从「ヒッキー、ひっきー!」

博士「DATには記憶改竄装置が組み込まれている」

その言葉に渡辺がハッと息をのんだ。

博士「君のお父さんと同じように、自ら望んでDATに組み込まれるための配慮だよ」

そして博士は高々と笑う。笑い続ける。勝利宣言のように。

いやだ!――そんな渡辺の叫びはあまりにもむなしい。
やがて彼女の周囲に光が渦巻き始めた。白色をそのまま輝かせたような、純粋な光だった。
ヒッキーが下から見ている、見守っている。見守る事しかできない。

やがて光は渡辺を中心に回りながら徐々にその軌道半径を縮め、遂に渡辺を包み込んだ。

刹那、彼女の絶叫が轟いた。


彼女は壊れたロボットのような叫び声をあげた。
それはもはや無機的でしかない。
ヒッキーが下から彼女の名前を呼ぶ。反応などあるはずもない。

次に渡辺はけたたましく笑い始めた。無理矢理笑わされているようだった。
ヒッキーの足下に滴が落ちた。彼女の涙かもしれない。

渡辺は笑う、笑う、笑い続ける。そのままどれだけ笑っただろう。
不意に彼女の声が途切れた。闃寂が訪れた。墓場のように。

そのうちに光の粒子が彼女の身体から離れ、空間で消失し始めた。
彼女の身体が露わになる。糸の持ち手を失った操り人形のように力なく空中で静止している。

(;-_-)「渡辺さん! 渡辺さん! 返事をしてください、渡辺さん!」

从'ー'从「ん……」

ヒッキーの呼びかけに初めて応え、渡辺がゆっくりと目を見開く。

(-_-)「よかった、無事ですか、渡辺さん!」

从'ー'从「ひっきぃ……」

どこか聖母のように微笑み、渡辺はゆっくりと言葉を紡ぎ始める。


从'ー'从「ごめんね……ヒッキー、わたし、やっぱり行くよ」

(-_-)「渡辺さん……?」

一瞬理解できなかった。
だが、彼女がすでに記憶改竄された後だと気づくまでにあまり時間を要しなかった。

(-_-)「だ、ダメです、渡辺さん、行っちゃダメだ!」

从'ー'从「ありがとぉ、ひっきぃ。
      でもわたし、お父さんのために頑張らないと……。
      ここで頑張ったらわたし、お父さんに会えるんだ、
      また昔みたいに、一緒に機械いじりとか、できるんだぁ」

どこか恍惚として叶わぬ、いや嘘の夢を語る渡辺。
一体いかにしてヒッキーが渡辺を止めればいいのだろう。
彼女の心は完全に幻想の父親に傾いており、ヒッキーのことなど二の次になってしまっている。
決意は無駄に固かった。どこかから博士の笑い声が聞こえる気がする。

从'ー'从「ごめんね、もう時間が無いみたい」

偉大な父のために、優しい父のために、愛すべき父のために。

渡辺が旅立とうとする、どこへとも知らぬ遠い場所へ消えようとする。
ヒッキーは一旦俯いてから、精一杯の笑顔で彼女を見上げた。


(-_-)「頑張って……ください」

敗北宣言だった。
このどうしようもない状況に、そして何より渡辺の純粋な笑顔にヒッキーは逆らう事が出来なかった。
その言葉を聞いて、心残りはないとばかりに渡辺はにっこり笑う。
「ありがとう」と呟く。その姿が上へ上へと昇っていく。

ヒッキーが目尻に溜まった涙を拭う頃には、彼女の姿はもう完全に白色の中に溶け込んでしまっていた。

博士「いやあ、涙を禁じ得ないストーリーだ。我ながらそう思うよ」

(-_-)「……」

博士「助手君の気持ちはよくわかるよ。
    好きだったんだろう、探偵君の事が」

怒りが湧き上がらない。
心というものがそっくりそのまま失われてしまった。
博士の喜び溢れる言葉をただ耳に通す。

博士「そうだなあ、では、君にプレゼントをあげようか」


(-_-)「僕は……僕は……」

何もできなかった。それどころか、大好きな人さえ失ってしまった。
目の前で思考を侵され、違う人になっていく渡辺さんにどうすることもできなかった。
無力すぎた、それは当たり前なのだ、所詮一般人なのだから。
だが、そんな言い訳をして一体誰が得をするというのか。
……そんな、あらゆる負の感情がヒッキーを激しく揺さぶった。

博士「まぁそう気を落とさないことだね。
    君は、フフ、何も悪くないのだからねえ。
    それに、いずれは君も彼女のところへ行く事になるよ」

<◎>「新たなる人体エネルギーの獲得獲得転送変換変換中変換中」

マザーが嬉しそうに報告している。

博士「さて……助手君、最後に一つ、余興を見せてもらおうか」

(-_-)「?」

<◎>「変換中完了変換完了エネルギ補填補填補填……完了しました」

合成音声が、平静な調子で、渡辺が人体エネルギーとして蓄積されたことを告げた。

博士「マザー、被験者の身体を元に戻してやれ」

<◎>「了解しました。これより作業に移行します」


ヒッキーが疑問を感じる暇はほとんど無かった。
突然空中が光り、何かが姿を現した。
確認する間もなくそれは目の前に落下する。

(-_-)「! 渡辺さん!?」

それは紛れもなく渡辺の身体。
ただ、もう彼女の命は失われてしまっている。
そこにあるのは最早冷たくなってしまったただの人体。
だが、博士が突然とんでもないことを言い始めた。

博士「愛していたのだろう?
    どうだね、その身体を犯してみては」

(-_-)「なっ……!」

そんなことができるわけがない。
きちがいだ、この男はきちがいなんだ。

(#-_-)「どこまでバカにすれば済むんですか!」


博士「勘違いしないでくれたまえよ。別に君を喜ばせようとしているわけじゃないんだ。
    言っただろう? 余興だ、と。
    マザー、記憶改竄装置を」

<◎>「了解しました」

(;-_-)「な、何、何を……!?」

混乱しきりのヒッキーの身体が持ち上がる。
そのまま空中へ。やがて静止。そこに、ヒッキーの意志の一切は介入する事ができなかった。
やがて光が出現する。渡辺を狂わせた光が。
そこまできてようやく、自分の記憶が作り替えられようとしている事を、ヒッキーは理解した。

<◎>「改竄作業開始します」

(;-_-)「い、いやだ……いやだ!」

光が次々とヒッキーの身体にまとわりつく。
腕が動かない。いや、今全ての身体機能が停止してしまっていた。
息苦しさが襲う。だがそれを訴えるほどに口も動かない。

光が完全にヒッキーを包み込んだ。
彼の視界が焼け付くほどの輝きに覆われる。

そして直後、彼は脳味噌に電動ドリルで穴を開けられるような錯覚を感じた。
次々次々次々次々次々記憶の残滓惨死慚死慙死。


あらゆる物事がフラッシュバックする。
ここまでの旅路での出来事、出会った人物。
それらがまるでガラスのように脆く、砕け散っていく。

ああ、あれはなんだっけ。思い出せない、思い出せない。全て失われていく。
僕は目標を達成したんだろうか。したんだろうかしていないんだろうか。
僕は渡辺さんが好きなんだ、ずっと前から。変わることなく。
消えていく消えていく。

ああ、そこに何があるんだろう。わからない。僕は誰だろう。
ここにある身体は誰のものだろう。一体誰のものだろう。
可愛いなあ可愛いなあ。でも誰だか知らないや。

どうすればいいんだろう僕はどうすればいいんだろう。
もう仕方がないや仕方がないや。

それにしても可愛いなあ可愛いなあ。
どうしようどうしちゃおう。

そうだ犯してしまえ、犯してしまえ。
いいよね、だって死んでるんだし。死んでるんだ。そう、しんでるんだ。
僕も死ぬんだ。

だから……ヤッちゃえ。


「あふぁ・・・・・・駄目だよぅ・・・・・・」

長い黒髪を髪をベッドの上でかき乱して、少女がかすかに鳴く。
力なく頭を枕の上にもたせかけて。小さな唇で指を噛んで、潤みきった瞳で目前の男のことを見つめる。
服と下着を着たまま、男は陰茎だけをファスナから曝け出している。

上から覆いかぶさるようにして、男の指が弾力のある少女の乳房に触れる。
桜色に尖った先端の乳首を親指の腹でなぞるように撫で上げると、少女がまた声を漏らした。
形の良い胸は温かくて、それでも柔らかくて、淡雪のように溶け流れてしまいそうで。

愛しさがこみ上げてきて、男は唇のあいだから舌をのばして乳首を軽く舐めた。
唇で軽く咥えこむように力を入れてみる。
花の芽のようにこりこりした先端の感触をたっぷりと味わっていると、少女が声をあげた。

「やぁ……我慢できなくなるっ……」

抗議するようにそう言った少女の美しい瞳は、すでに蕩けていた。
ベッドの上にのばしていた指がぎゅっとシーツを掴む。

「声あげちゃ、駄目ですよ。外に聞こえちゃうかもしれないですよ?」

胸から唇を離すと、唾液の糸が乳首の上に垂れた。我慢して下さい、と男は囁くように耳元で告げて、
指先を静かに少女のお臍のあたりから下にむけてこぼしてゆく。
柔らかいシルクの感触。少女の身体がかすかにこわばって、太腿がきゅっと閉じる。


「や、やだ……下着の中に指、入れないでっ」

男はそのまま指先を進めていく。まだ毛も生えそろっていない少女の割れ目を触ると、温かい湿り気が感じられた。

「濡れてる・・・・・・感じちゃったんですね。ふふ、可愛いですよ」

締め切られた事務所ビルのカーテンの隙間から、糸のような陽光がこぼれている。
時刻はまだ昼下がり、表通りに面した窓からは車の音が聞こえてきていた。

濡れた少女の割れ目をかき分けて、探偵は人差し指の指先をゆっくりと沈める。
女の子の中は弾力があって、つるつるしてる。そして、耳たぶを触ったときのように柔らかい。
指先をかるく動かしただけなのに、少女が嬌声をあげるのが分かった。

男はゆっくりと擦り上げるように指を動かす。
割れ目の上部、上の方でぷっくりと膨らんだ小さな肉の粒を指先で探り当てて、艶やかに微笑む。

「ふふ、もっと気持ちよくなりたいでしょう?――――快楽の海に浸してあげますよ」

「あっ、ひっきぃ・・・・・・駄目っ……! ひぁっ! ひぁぁん!」

ぎゅっと肉の芽を握りつぶしたとき、涎を垂らしていた少女の唇からはっきりとした喘ぎ声が漏れた。
痛み。それにも増して快楽が、突きあげるように少女の形の良い胸を揺らす。
じわりと溢れてきた愛液が、少女の履いている下着を汚した。


「時間は、たっぷりありますから。のんびりとやりましょうね」

「や、やぁっ……!怖い、怖いよお・・・・・・!」

もう一度、男の指が少女の柔らかい部分を擦りあげる。
えずくような声が少女からあがる。だらしなく力が抜けた太腿を、汗のしずくがつたう。
指先で蜜がしたたる部分を責めながら、男は愛しそうに少女の耳元で囁いた。

「もうしばらくの我慢ですよ。だんだんと、気持ちよくなってきますから・・・・・・」


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ああ・・・・・全部妄想なんだろうなあ。
でも気持ちいいなあ、気持ちいいなあ。でもこの子、笑ってくれないなあ。
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あーあ・・・・・・・
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・・・





博士「さて、終わったな 見ろ、屍相手に猿のように腰を振っているよ。」

研究員A「……見事な手並みといいますか……
      ところで、最後に一つ質問があるのですが」

博士「うん?」

研究員A「あの助手を名乗る青年は一体何者なのです?」

博士「彼も記憶改竄装置の被験者に違いない。そして、探偵君の双子の弟さ。
    だからこそ、彼もDATドライブで世界移動をすることができた。
    そして、彼にはこの余興が終われば予備エネルギーになってもらうつもりだよ」

研究員A「しかし、そのエネルギーが尽きたらどうするんです?」

博士「また人柱を探す。なあに、その頃までには波長の問題をなんとかするさ」

博士「科学は、まだまだ進歩するからねえ。
    ひぇひぇ、ひぇひぇひぇひぇひぇひぇひぇひぇひぇひぇひぇひぇ」







从'ー'从オトナの階段を上るようです(-_-)


おしまい

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