('A`)ドクオが川д川貞子にセクハラするようです 後編  [前編へ][コメントへ戻る


川д川「いやあ、いよいよ明日ですよ。デート、明日ですよ」

( ∵)

川д川「思えば色々な事があったなぁ……。生きる希望を失って、
    それでも困難を乗り越えて」

( ∵)

川д川「ようやくですよ。苦節十六年。ようやく、人並みの幸せを掴みましたよ」

( ∵)

川д川「それもこれも、あなたのお陰かもね。いや、私が元々可愛いからかな? うふふ」

( ∵)



( ∵) クク



川д川「だってほら、初日はドクオとかいう変態のせいで散々だったけど」

( ∵)

川д川「モララー君に助けてもらえたし。……かっこよかったな、あの時のモララー君」

( ∵) へー

川д川「ジョルジュ君とも友達になれたし。メアドも交換できたし。
    二人とも凄くいい人で、ほんと私、嬉しくて」

( ∵) ジョルジュ モ サダコ 二 ホレテタラ?

川*д川「え、そ、そしたらあれかな? 奪い合いになっちゃう?
    ど、どうしよう。私、困るなぁー」

( ∵)

川*д川「でも、私はモララー君かな。やっぱり……ふふ」

( ∵) マァ、ガンガレ


( ∵) シアワセ アジワエヨ イマノウチニナ……ククク



そして――デート当日。

川д川(はぁ、ふぅ)

川д川 チラッ

川д川「二時間前にきたのは流石にやりすぎかな……?」

( ・∀・)「あれ? 貞子早くね?」

川;д川「も、モララー君!」

( ・∀・)「まだ二時間前だよー」

川;д川「だ、だって、も、もももモララー君待たせたら、悪いと思って……」

( ・∀・)「あはは。なんだ、同じ事考えてたのか」

川д川「え? じゃ、じゃあモララー君も?」

( ・∀・)「そ。貞子を待たせたら悪いなーって思って、ついw
      まぁ、ワクワクしすぎて待ちきれ無かったっていうのもあるけどな」

川*д川(あう……少年みたいで可愛い)






( ・∀・)「とりあえず、まだ店もあんま開いてないし、ファミレスでもいく?」

川д川「う、うん!」

ガスド

「いらっしゃいませー」

( ・∀・)「ドリンクバー二つで」

「かしこまりましたー」

川д川「え、えと、あの」

川;д川(どうしよう。な、なに喋ればいいのかな……?)

( ・∀・)「似合ってるね」

川д川「え?」

( ・∀・)「その服。可愛いじゃん」

川*д川「ほ、ほんとう?」




( ・∀・)「お世辞だよー」

川д川「え……?」

( ・∀・)「っていうのは嘘w」

川*д川「も、もうっ!」

( ・∀・)「あはは。怒った顔も可愛いよ」なでなで

川*д川「う、うにゃ……」

もわぁん ('A`)「怒った顔も可愛いよ」

川;д川 ぶんぶんぶん!

( ・∀・)「どうしたの??」

川;д川「う、ううん。何でもないっ! あ、ありがとうモララー君。
     その、モララー君も、か、かかかかっこいいよ?」





( ・∀・)「ありがとw」

川*д川「あ、あう……(笑顔が眩しいっ!)」

     ≪ラブフォーエバー≫

君のはにかんだ顔 見るだけで 心がドギマギしちゃうの

これって病気? イエスアイムシック ラブ シッカーなのよー

あぁこの気持ち表現できない 近すぎる体でも心は拳一個分あいてる

その隙間をいったりきたり まるでブーメラン 恋はブーメランウォォ〜

ウォ〜ウォウォ〜 ラブミーフォーエバー ルールルルー




――……




( ・∀・)「んあー、映画面白かったな」

川д川「うん! すごくスカっとしたかもw」

( ・∀・)「俺ちょっとトイレいってきていい?」

川д川「あ、私も……じゃあ、出口のとこで待ち合わせね」

( ・∀・)「了解」

タッタッタ

川д川「……意外といい感じだぞ。うふふ、やれば出来るじゃない、私」




バタン。すちゃっ!

川д川「ふう……」

('A`)

川д川「え?」

('A`)

川д川

('A`)「あ」

('A`)「何か」

('A`)「映画の後ってトイレいきたくなるよね(笑」




川;д川「……」

('A`)「どうぞ、おかまいなく」

('A`)「見てるだけなんで!」

川;д川「い、いやぁぁぁぁぁ!!」

しゃっ! バタン!!
ばたばたばた!

川;д川「はぁはぁはぁ。な、何なの最悪……!
     気分、台無し……!」

( ・∀・)「あれ? 貞子、早いね」

川д川「も、モララー君。あの、あのね」

('A`)「ま、待って貞子さん! 俺のこのいきりたった物をどうすればいいんだい!?
    途中でやめるなんてひどいじゃないか!」

キャーヘンタイダー!
ぶらぶらしてるぞー!

川;д川「ぎゃー!」

(;・∀・)「げっ! へ、変質者?」





('A`)「貞子さんが始めたことじゃないか! 責任とってくれよ!」

川;д川「へ、変な言い方するなぁ! うわ、き、気持ち悪っ! 小さっ!」

(;'A`)「ひ、ひどひ……!」

(;・∀・)「ひどいのはお前の頭だっ!」

チンッ!

('A`)「ぐぬわぁぁぁぁぁああああ!!」

バタン

( ・∀・)「貞子、逃げよう!」

ぎゅっ

川д川「う、うん」

タッタッタ




(;・∀・)「あー、酷かった。色々酷かった」

川д川「……」

( ・∀・)「貞子、怪我ないか?」

川д川「あ、う、うん」

( ・∀・)「うん? どうした。顔真っ赤だぞ」

川д川「あ、あの……手」

( ・∀・)「え? あ、ご、ごめん」

ババッ

川*д川「……」

( ・∀・)「……」

ぎゅっ

川д川「こ、このままが、いいかな……なんて」

( ・∀・)「貞子……」





( ・∀・)

川д川

( ・∀・)「楽しい?」

川д川「はい」

( ・∀・)「夕焼け綺麗だね」

川д川「はい」

( ・∀・)「俺と付き合って」

川д川「はい」

( ・∀・)

川д川

川;д川「は、ははははははいっ?」




( ・∀・)「よっしゃ! 成功成功!」

川;д川「あ、あのあのあの」

( ・∀・)「あれ? 駄目?」

川;д川「い、いえ! だめなんかじゃないです! そ、その、突然だったのであうあう」

( ・∀・)「貞子」

川д川「は、はい!」

( ・∀・)「スキデス」

川д川

川;д川「わ、わた、私も、す、好きですっ! す、すすすきゅっ!」




( ・∀・)「あ――、マジ安心したわ」

川д川「え、え?」

( ・∀・)「振られたらどうしよーって思ってた」

川;д川「そ、そんな、振るわけないですっ! わ、私、ずっとモララー君のこと」

( ・∀・)「うん」

川;д川「す、す……」

ぎゅっ

( ・∀・)「好き」

川д川「あ……」






( ・∀・)「ずっと、傍にいてくれよな」

川д川「うん……」


ドキドキしていた心臓が少しずつ治まって
かわりに暖かい気持ちが湧き上がってきた。

今まで感じた事のない気持ち。
きっと、これが幸せという感情なのだろう。

今まで、ずっと私の心の中には冷たいモノやどす黒いモノしか存在していなかった。

だけど、そんな私の心に一筋の光が、ようやく差し込んだのだ。




( ・∀・)「好きだよ」

モララー君の言葉の一つ一つが、とても嬉しい。
今までの不幸せも、すべて今日のこの時のための台座だったというならば

お釣りをあげてもいいくらいだと、私は思った。

川;д川「う、うう……」

( ・∀・)「何でないてるのさ」

川;д川「う、うれし涙です」

( ・∀・)「この泣き虫めw」







お し ま い
















おしまい


まい

















トキ

  ハ

   ミ


    チ

     タ



川д川「あれ?」

ここはどこだろう。
教室?

川д川「モララー君?」

どうして私は教室にいるんだろう。
さっきまで、確かにデパートの外、橋の上でモララー君と幸せな時を過ごしていたのに。

川д川「どう、なってるの?」

訳が分からない。
話し声が聞こえた。
隣のクラス。
私は混乱したまま、声のするほうへ向かった。




「マジでー! でさ、いつその子まわすわけ?」

( ・∀・)「次のデートの時かなー。
      ほら、やっぱある程度落としとかないと後でめんどいしw」

モララー君が机の上に座って、知らない女子と話をしていた。

「うわー、悪魔w んでさ、いくらでうるのさ」

( ・∀・)「処女だから一人2万〜3万くらいかな。
      てか、あれねー。恋すると乙女って可愛くなるよね。値段あがってうまいよね」

「最悪ーw でもそんだけ稼げるなんて一種の才能じゃん?」

( ・∀・)「なあに。貞子だって一瞬だけでも夢が見れて嬉しいだろ?
      俺みてーなAランクの男と遊べてよ」




川д川「え……?」

意味が分からない。
あれは、本当にモララー君なのか?

そんなはずはない。モララー君が、あんなこというはずない。

( ・∀・)「あいつ処女マンだから泣き叫ぶぜw録音頼んどこっと」

「悪趣味だねー。悲鳴フェチだっけ?」

( ・∀・)「リョナ最高! ですから」

「あはははwww」

ありえない。
これは夢だ。そうだ、悪い夢なんだ。
夢だ夢だ夢だ夢だ……

ガタン!

( ・∀・)「あ?」

川д川「あ……」






また世界が反転した。
薄暗い。どこだろう、ここは。口が苦しい。ふさがれているのだろうか。

( ・∀・)「どうっすか? れっきとした処女ですよ」

「へェ……悪くねぇじゃん。うちの会員も大喜びだぜ」

誰?
知らない男がいる。刺青が腕に彫ってある、大柄な男。

( ・∀・)「つまみ食いしちゃいます?」

「おぉ。いいねぇ。俺4万払うから最初にやらせろや」

( ・∀・)「どうぞどうぞ」





川д川「あ……がっ……」

モララー君。助けて。
と、言おうとしたが声にならない。ガムテープで口が塞がれているようだった。

「おお、いいねぇ! この反応。やっぱ素人じゃねーとだめだな」

( ・∀・)「やらせは萎えますからねー。んじゃ、お楽しみを……」

「おう。終わったら呼ぶわ」

川д川「がっ……むぐっ!」

モララー君に助けを請う。
だけど、一瞬わたしのほうを見たモララー君の瞳は

( ・∀・)

何も映っていなかった。
何も。
私は映っていなかった。




「さあて、どんなモンかな……。楽しもうぜ。貞子ちゃんよぉ」

川;д川「んぐ、んぐぐ!」

男がよだれをたらしながら近付いてくる。
私は必死に身を捩じらせたが

「大人しくしろよ!」

パン!
頬を殴られた。

ゴスッ!
腹を殴られた。

川;д川「ぐ、むぐ!」

「あはは。泣いた泣いた。いいねぇ、そそるねぇ」

痛みと怖さで頭がどうにかなりそうだった。
私はなんでここにいるの? どうしてこんな目にあうの?
さっきまでの幸せが幻のように、心の中から記憶の中から消えていく。




私は忘れていた事を思い出した。

ああ。そうだった。
私は昔からこうだったじゃないか。

人に蔑まされ嫌われ苛められ、信じた人から裏切られ。

幸せなんて一度も掴んだ事はなかったのに。
無駄な期待に胸を躍らせて、バカみたいだ。

川;д川「あ、あう……」

「おーっし、まずは下から脱がすか!」

ずしりと、黒い塊が心の中に落ちていく。
これは、不幸だ。
幸福の反対。私がずっと抱えてきたもの。




その時だった。

( ゚∀゚)「オラァ!」

「ぐおっ!」

突然入ってきたジョルジュ君に、男が蹴り飛ばされた。

(;゚∀゚)「貞子サン!」

川;д川「む、むぐ……ぷはっ! じょ、ジョルジュ君」

(;゚∀゚)「もう大丈夫だ。貞子さん、君を助けに来た!」

ガムテープを外してくれたジョルジュ君に、私は思わず抱きついた。

川;д川「う、ううっ……うあああっ……!」

( ゚∀゚)「貞子サン……」

川;д川「こわ、怖かったよぉぉ……!」




( ゚∀゚)「もう大丈夫。大丈夫だ」

川;д川「う、うう……!」

( ゚∀゚)「怖かったよな。ごめんな、遅くなって」

川;д川「あ、あり、ありがとう。ありがとうジョルジュ君……!」

( ゚∀゚)「もう大丈夫だから」



( ゚∀゚)「君は、俺が食べてあげるからさ」



川д川「え?」

バギィ!!

川;д川「あっ!」

頬を、思い切りグーで殴られた。

( ゚∀゚)「よいしょ」

ガン!!
倒れたところに、今度は蹴り。

( ゚∀゚)「どっこらしょ」

ゴッ!!!

( ゚∀゚)「そんなさぁ」

バキッ!!

( ゚∀゚)「都合よく助けが来ると思った?」

ガンッ!!バシィッ!!

( ゚∀゚)「来るわけねーじゃん。てめぇなんかによー」

ゴッ!!!

( ゚∀゚)「身の程わきまえろや。クソアマがよぉ。クソ虫。下種。生きてる価値ねーな」



川;д川「がふっ! も、もうやめ」

ぐしゃっ!!!

川;д川「あぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!」

( ゚∀゚)「っせーな。手首折れたくらいで騒ぐなや」

ガッガッガ!

( ゚∀゚)「あ、いっとくけど死なせねーぞ?」

ぐりぐり

( ゚∀゚)「おめーみてぇのは醜く生きるのがお似合いだからな」

ガッガ!

川д川「……」

( ゚∀゚)「うわ、すげーブサイクな面」

( ゚∀゚)「最っ高だね。最高に不幸な顔してるよアンタ。
     今までで一番うまそうだ。んじゃ、そろそろ廃人になるまえに、いただきます、と」




ジョルジュの口が近付いてくる。
何。
何をするつもりなの。

川д川「や、やめっ……!」

( ゚∀゚)「……」

動きが止まった。

( ゚∀゚)「てめぇ、どうやってココに入った?」

('A`)「俺を舐めるな。妖怪」

そこには、
ドアに寄りかかった一人の男。

川д川「ど、ドクオ……?」




( ゚∀゚)「へぇー。よく気付いたじゃん。あんた、そっちの方の人?」

('A`)「まあな。しかし、まさか呪いの根源が銅像とはな……。
    通りで体には何も無い訳だ」

川д川「な、何……な、の?」

('A`)「貞子。悪いとは思ったが、お前の部屋にあがらせてもらった。
    あの銅像はな、呪いがかけられていたんだよ」

呪い?

('A`)「幸せになる呪いがな」

( ゚∀゚)「ククク、いい呪いだろぉ?」




('A`)「そう。一見すると良い効用にみえるが、あれには重大な落とし穴がある……。
    あれは、幸せになる幻想を見せる呪いだ」

( ゚∀゚)「幻想だとしても、幸せは幸せでいーじゃねえか。
     こいつはよぉ、中学時代はうじ虫みてーな生活をしていた。
     あの銅像のおかげで、いい夢みれたんじゃねーか。満足してたろぉ? なぁ?」

川д川「あ、う、あ」

声が出ない。私が見ていたあの世界は、幻だっていうの?

('A`)「偽りの幸せなど、本当の幸せではない。
    貴様はそれを利用した。貞子を幸福から一気に不幸へと落とした。
    不幸……それが貴様の目的なのだろう? ジョルジュ、いやバク!」

( ゚∀゚)「まあなー。不幸こそが俺の飯だからな。
     不幸→幸福→不幸の流れで生まれた不幸が、一番うまい」




('A`)「かつては不幸を食べる良妖怪だった貴様がここまで落ちぶれるとはな。
    悪いが、除霊させてもらうぞ」

ドクオが、どこからともなく青白い刀を取り出した。

( ゚∀゚)「ひゃひゃひゃ! なら、これでどうだい?」

川д川「あ、あああっ!」

ググッ!

川゚∀川「ひゃひゃひゃ! これで斬れないだろぉ! ドクオさんよぉ!」

('A`)「乗っ取りか」

( ゚∀゚)「ひゃひゃひゃ! 貞子よぉ。
     俺が除霊されれば、呪いも何も全部ぱぁだ!
     それでいいのかい? 本当にいいのかい?」

川д川「……う、うう」





( ゚∀゚)「そりゃあ確かに、俺はてめぇを不幸にするさ。
     飯のためだ。仕方ねぇ。だがよ、その代わりに幸福も与えてやれる!
     どうだ? 交換条件だ。この世界は俺の支配下。リセットなんていつでもきくんだ」

( ゚∀゚)「またモララーと清く正しい恋愛が出来るんだぜ?
     現実でのテメェに出来ない最高の幸福がそこにまってる。
     現実だったら不幸不幸不幸だが、こっちの世界なら不幸のあとに必ず幸福が訪れる!」

川д川「わ、私は……」

( ゚∀゚)「さあ、俺に力を貸せ! 部外者を追い出してやろうぜ。
     なあに、簡単だ。妖刀は人を斬れねぇ。おめぇが俺の宿木になってくれれば
     俺は無敵だ!」

('A`)「貞子! そいつを体から追い出すんだ!」

ドクオは刀を構え、叫んだ。

('A`)「リセットのきく世界での幸せなど、幸せではない!
    不幸だけが積もり、他人に支配された人生に幸福など決して訪れない!
    貞子、そいつを突っぱねるんだ! 俺が、お前を助けてやる!」




川д川「わ、私は……」

( ゚∀゚)「幻想を選べ! お前の幸せはこちらにあるぞ」

('A`)「現実へ戻れ! 過去と他人はかえられなくても、自分を変える力は確かにお前に備わっているんだ!」

現実か虚像か。
どっちのが幸せなんだ?


「貞子さーん、掃除やっといてねー」

私はずっと、他人に支配されてきた。

「この銅像を買えば幸せになりますよ」

ずっと他人に流されてきた。

('、`*川「この服なんかどう?」

だから、私がとるべき選択は。




(;'A`)「くそっ!」

( ゚∀゚)「んあ? 何をするつもりだ?」

('A`)「おおおおおおおっ!!」

川д川「私は」

私の選択は、

もみもみもみッ……!
('A`)「秘儀、魂の愛撫……ッ!」




川д川「な」


川#д川「何すんじゃぁぁぁぁぁぁ――っ!!!!!!」




ドガァ!!

(;'A`)「うぐおぉぉぉっ!」

川#д川「気持ち悪い、気色悪い、最悪、最低、変態……!」

(;'A`)「ま、負けてたまるかぁぁぁ!!!」

さわさわ、もみっ! ぎゅっといちばんしぼり!

川#д川「ギャー! ち、乳首を……! 殺す! 絶対に殺す!」

ガガガがぬるぽガッ!!!!

(;'A`)「あああああああ!!!」

(;゚∀゚)「うおっ! な、なんだ! の、乗っ取れねぇ!
     しまった、怒りで貞子の人格が全面に出てきてんのか!!」

(;'A`)「今だ!!」

チャキッ!

(#'A`)「妖刀、呪真刀。一閃突きッ!」

スパァァァァァァァン!!!




(;゚∀゚)「ぐ、お、ば、馬鹿な……!」

('A`)「その人の素を見たいのならば」

チャキン。

('A`)「怒らせるのが、一番手っ取り早い方法さ。
    貴様の戦略など読んでいたわ。故に、俺はセクハラをしていたのさ。
    貴様は俺をただの変態と見くびっていたようだが、それが仇となったな」

(;゚∀゚)「ちっ……一枚、上手、だった、ってことかよ……」




ピキ

パリーン……!




('A`)「虚像の世界が崩れていく」

川#д川「最低、最低ぃぃぃぃ!!!」

ゲシィ!!

('A`)「ぐおっ! よ、ようやく長い世界に、ぐはっ!
    終止符を打つときが、痛いって きたようだな」








('A`)「貞子」

川;д川「う、うう。もうお嫁にいけない」

('A`)「確かに現実は辛い事もある。幸福よりも不幸のほうが多いかもしれない。
    だがな、現実は、変えられる。自分の力で、変えることが出来るんだ」

川;д川「痛い、ひりひりする。ちくびひりひりする」

('A`)「すまん強くしすぎた。
    ……ここでの記憶は消え、俺達は高校の入学式の日に戻るだろう。
    だがな、今言ったことだけは、心の隅に刻み付けておいてくれ」







パリン……。パリンパリンパリン。

('A`)「虚像の世界はまもなく消える。じゃあな、貞子。
    また現実で会おう」

川;д川「うっう。もう顔も見たくない」

('A`)「……似合ってるぞ。その服」

川д川「え?」

('A`)「最後だから!!」

もみもみもみもみもみ
ちゅっちゅちゅっちゅ

川;д川「ぎゃーーーーー!!!」

(;'A`)「服の上からでいいから!乳首!乳首吸わせてくれーな!
     ハァハァ、ばぶーばぶー! ぼくみるくほしいでちゅ!
     ちょっとだけ! ね? 一瞬でいいから記憶なくなるからっ!!」


川;д川「いやぁぁぁあぁ!!!!」



ドグシャァァァァァ……!!!




――……

―…



川д川「はぁ……」

春。私は窓際の席でため息をついていた。
高校初日。
知り合い、ゼロ。

川д川「まぁ、いじめっ子がいないだけマシだよね」

わざわざ遠くの学校を選んだのには理由がある。
私は中学時代、いじめにあっていたからだ。

しかし……。

川;д川(敵もいないけど味方もいない。はぁ、どうしよう)





そのうち、先生がやってきて始業式の説明を始めた。

/ ,' 3「いいかー! 先生は明るい子が大好きだぞー!」

変な先生だった。何か知らないけど腹が立った。
生理的に受け付けないなあ……。

('、`*川「ね、あの先生、何か変だよね」

川д川「え? う、うん」

後ろの子とは、気があうようです。
少しだけ雑談をした。ぺニサスっていうこの子は、初対面なのに何故か話やすかった。
なんでだろう?




ホームルームも終わり、体育館へ移動と。
その時だった。

('A`)「すみません。遅れました」

顔中あざだらけの男子が教室にやってきた。
喧嘩でもしたのだろうか。

/ ,' 3「いいから座れカス」

('A`)「はい」

隣の席に座ったその男子は、私の事をじっと見つめた。

川д川「な、何……です、か?」

男子と話したことなんて全然ない。緊張して目があわせられなかった。
うう、ナンだろう。私、何か変かな? 悪い事したかな?




('A`)「あのですね」

川д川「は、はい?」

その男子は、すっと私に近付いて。



('A`)「今はいてるパンティ、貸してくれませんか?
    始業式で必要なんだけど、俺、忘れちゃったんです」



私は悲鳴と共に、その男子の頬目掛けて拳を放った。
後に、私が伝説の女子ボクシング部長になるという話は、

また、今度。暇な時にでも、語ろうと思う。



終わり




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