シベリア2周年祭り:( ^ω^)図書館で会いましょう のようです 1話

361 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2012/01/29(日) 14:06:28.07 発信元:221.30.151.167
図書館2周年近く記念、ということで、連作(連載ではない)を投下します。
小話集です


362 :( ^ω^)図書館で会いましょう のようです:2012/01/29(日) 14:07:21.66 発信元:221.30.151.167
シベリアにブーン系専門の図書館が設立されて早2年になろうとしている。

( ^ω^)

館長のブーンは大好きなクッソスレ集を読み終えると、手を膝の上に組み、窓の外を眺めた。
雪は吹雪くでもなく、しんしんと降っている。

清冽そのものの雪景色とは対照的に、ブーンの脳内にはまだクッソスレの残り香が強く立ち込めている。

この奇妙な静寂の中で、柄にもなくブーンは考えだす、
ブーン系とは?ひいては物語とは、本とは?

( ^ω^)(このウンコの香りは僕の中での実在だお・・・)

( ^ω^)(当然、作者にとっても実在だお・・・)

( ^ω^)(実在の共有こそが、物語の意義なのかお?)

( ^ω^)(わからんお)

363 :( ^ω^)図書館で会いましょう のようです:2012/01/29(日) 14:08:44.27 発信元:221.30.151.167
ブーンはおもむろに立ち上がった。
給湯室に行ってお湯を一杯飲もうと思ったのだが、椅子に手を置いたまま再び考えだした。

( ^ω^)(いや、むしろ共有されなければ実在ではないのかお?)

( ^ω^)(人間相互の中で共有される認識が、実在なのかお?)

ブーンは歩きながら考える。

( ^ω^)(例えば赤ん坊は、自分の存在を認めてもらいたくて一生懸命なくお)

( ^ω^)(そうやって、自分が無力で、他者の保護を必要としていることを示すんだお)

( ^ω^)(そう考えると生けるもの全ては、物語を発信しながらいきてるんだお)

( ^ω^)(送信と受信のコネクションが成立して、実在が認められないと生きていけないんだお)

( ^ω^)(だれにも届かなくって、社会的にも生物学的にも死んでしまう人もたくさんいるお)

( ^ω^)(そう考えると、僕の大好きなクッソスレもなんらかの意義を帯びているような気がするお)

( ^ω^)(それは悲愴な叫びなのか、意識や感情の余剰から生じるものなのか)

( ^ω^)(わからんお)

364 :( ^ω^)図書館で会いましょう のようです:2012/01/29(日) 14:09:54.76 発信元:221.30.151.167
給湯室でお湯を飲むと、閲覧室の方へ向かった。
物語の受信者たちを見るためである。

( ^ω^)図書館であいましょう のようです

ブーンがそんな考えに囚われ始めてからというもの、彼にとって本を読んでいる人に話しかけたり、
うしろから何を読んでいるかを覗き込んだりするのが習慣となっていた。

「キモイのでやめてください」

という声が後を絶たなかったが、これは館長としての務めだと考えてしつこく行っていた。
そんなわけでブーンの株は下がり気味であった。

今日のターゲットは、髭面、初老の男性だ。

( ´W`)

365 :( ^ω^)図書館で会いましょう のようです:2012/01/29(日) 14:10:47.68 発信元:221.30.151.167
( ´W`)

( ^ω^)「何をお読みですかお?」

( ´W`) 「ふん、なんだ、館長か。気楽な稼業だな、まったく」

( ^ω^)「本も興味ありますけど、誰が書いて誰が読んでいるのかも興味あるんですおー
よりよい図書館にしていくために必要ですおー

で、何読んでるんですかお?」

( ´W`) 「ん?これか。これは、全くくだらない、つまらん話だ」

( ^ω^)「・・・なんでそんな本を読もうと?」

( ´W`) 「消息文代わりだ。これを書いているのは俺の息子だ。

奴はヴィップグラードの大学に進学して、勉強に身を入れるでもなくこんなものを
書いている。手紙一つもよこしやしない、あのバカめ。

だから、これを読んで奴の身辺を探ってるわけだ」

( ^ω^)「そうですかお・・・親心子知らずですね・・・」

366 :( ^ω^)図書館で会いましょう のようです:2012/01/29(日) 14:12:14.97 発信元:221.30.151.167( ´W`) 「まあな。昔は、親を肥溜めに落としたり、爆弾巻きつけて走らせたりとか
そんな話ばっかり書いておったわ。

ちょっと前まではエロ恋愛を書いておった、あいつめ、女に飢えていたと見える」

( ^ω^)「では・・・最近はリア充に?」

( ´W`)「充実しとるかどうかはわからんが、どうやら、女ができたと見えるな。
女の悪口ばかり書くような作風になった。苦労しとるんだな」

( ^ω^)「現実感のある異性を描くようになったということですかお」

( ´W`)「そうだ。甘い幻想が過ぎ去った後は、ただの作業だ。ストッキングの伝染に苛立ち、
化粧前の顔は見ないふりして、夜は疲れているからと断る。これが現実だ」

( ´W`)「そんなこんなで、昔はあんなに親に尖っていたのに、最近じゃ父親に対する
尊敬みたいなもんが感じ取れる。
奴もわずかばかり成長したんだろう。

まあ、そんな風にここを利用させてもらっとるよ」

367 :( ^ω^)図書館で会いましょう のようです:2012/01/29(日) 14:15:30.88 発信元:221.30.151.167( ^ω^)「そうですかお・・・・」

( ^ω^)「ん?」

( ^ω^)「父親に対する尊敬・・・ひょっとして・・・」

( ´W`)「なんだ」

( ^ω^)「子どもができた、とか・・・」

(; ´W`)「な、な、な、な、なんだって!」

( ^ω^)「いや、例えばの話で」

( ;´W`)「いやありうる、アイツならやりかねん、クソッ!

バーさんと今すぐにアイツのところにいかなきゃならん!」

本をその場に置き捨てると、勢い良く走り玄関を開けて、外へ飛び出した。
冷気が一気に吹きこみ、来館者たちは迷惑そうな顔をした。
ブーンは考える。

( ^ω^)「本は人なり、人は本なり・・・だお」

(^ω^)「図書館で会いましょう」

スレの反応

2話はこちら
3話はこちら


( ^ω^)ブーン系小説シベリア図書館のようです★42
より

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Filed under: シベリア2周年祭り — 青空ヒート 16:26  Comments (0)
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