( ^ω^)たった最後の一言のようです
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ちゅんちゅん
( うω^)「……?」
( ^ω^)(言葉が……?)
( ^ω^)(出ないお……?)
( ^ω^)(かーちゃん!かーちゃん!)
どたばた
( ^ω^)(かーちゃん!)
J( 'ー`)し「!」
( ^ω^)(かーちゃん!声が出ないんだお!どうしてだお!)
J( 'ー`)し「 」
( ^ω^)(かーちゃんも……声が出ていない……?)
( ^ω^)(ど、どうしちゃったんだお……!)
J( 'ー`)し とんとん
( ^ω^)(ん、どうしたんだお?かーちゃん)
J( 'ー`)し9m
( ^ω^)(テレビ……かお?)
『現在 全世界各地で 突然声が出なくなる症状が 多発していてます』
『原因は 未だ不明』
『各国が協力をして 原因を解明中』
『感染の可能性があるので 各自外出は 注意してください』
( ^ω^)(な、なんだお……これは……)
( ^ω^)(ニュースキャスターも一人もいない……。
なんで誰もしゃべらないで、文字だけなんだお!!)
( ^ω^)(あ! ……文字だお!)
どたばた
( ^ω^)(紙とペンを持って……!)
『かーちゃん!筆談だお!』
( ^ω^)『かーちゃんも、声が出ないのかお?』
J( 'ー`)し『そうだねぇ』
( ^ω^)『全世界各地でって……怖いお』
J( 'ー`)し『あんまり心配するんじゃないよ、ブーン』
( ^ω^)『……わかったお……』
( ^ω^)(……)
( ^ω^)『かーちゃん、学校に行って来るお』
J( 'ー`)し『授業なんてないでしょうに』
( ^ω^)『みんなに、会いたいんだお』
J( 'ー`)し『そうかいそうかい。行ってらっしゃい』
( ^ω^)『だお!行ってきますお!』
どたどた
がちゃん
たったった
( ^ω^)(道にはほとんど人がいないお……)
( ^ω^)(さっきのテレビからするに……おそらく、まだ声が出る人がいるんだお)
( ^ω^)(感染……するのかお?)
ぴたっ
( ^ω^)(やっぱり、学校には行かないで、家でおとなしく……?)
( ^ω^)(……)
( ^ω^)(いや、どうせ学校には、声が出ない人たちしか来てないハズだお!)
( ^ω^)(みんなと、会いたいお!)
たったった
(;^ω^)(やっと学校に着いたお……っと!)
(*^ω^)(やっぱり、運動場には人が何人もいるお!)
( ^ω^)ノシ(みんなーッ!!)
( ^ω^)(っと、やっぱり声が出ないから気づいてくれないお)
( ^ω^)(みんなの所まで、走っていくお!)
だっ!
( ^ω^)ノシ(おいすー!ドクオ!)
(;'A`)ノシ「 」
( ^ω^)(やっぱりドクオも声が出ないんだお……)
(;'A`)「 ?」
(;^ω^)(相当混乱してるお……)
( ^ω^)ノ(ドクオッ!)
(;'A`)?
ごそごそ
( ^ω^)ノ□ (携帯電話のメールを使うお!)
( ^ω^)『落ち着くんだお、ドクオ』
(;'A`) ごそごそ
(;'A`)『な、なるほどな……こういう手があったか』
( ^ω^)『だおだお』
(;'A`)『ここにいる奴らは、全部声が出なくなってる奴だ』
( ^ω^)『意外と少ない……お?』
(;'A`)『いや、たぶん、みんな家にこもってるんだ。
テレビを見た限りじゃ、既に半分以上の人間がこの症状だってさ』
(;^ω^)『半分かお……』
( ^ω^)『それにしても、これは一体……』
(;'A`)『しらねーよ』
( ^ω^)『みんなずっとうろうろしてるお……』
(;'A`)『不安なんだろ。
つーか、お前打つの速すぎ』
( ^ω^)『ドクオが遅すぎるんだお』
('A`)『すいませんね、メールなんてめったに来ないもんで』
( ^ω^)『サーセン(笑)』
('A`)『きめぇ(笑)』
( ^ω^)『……』
('A`)『……』
( ^ω^)『笑い声……やっぱり出ないお』
('A`)『何か、すっげー違和感感じるよな』
( ^ω^)(……みんな、二人組みになって携帯いじくってるお……)
( ^ω^)(この方法じゃ、大人数相手には厳しいんだお)
('A`)とんとん
( ^ω^)『?』
('A`)『メールが送信できない。
たぶん、回線がめちゃくちゃに混んでるんだ』
( ^ω^)『メールっていうより、ただの文字書きだお……』
('A`)『そうだな』
('A`)『おい』
( ^ω^)『お?』
('A`)9m
( ^ω^)(あれは……ツンだお!)
ξ;゚听)ξキョロキョロ
( ^ω^)ノシ(ツーン!!)
ξ゚听)ξ!
たったったった
( ^ω^)『ツン、携帯で会話するお!』
ξ゚听)ξ「ブーン……やっぱりあなたも……?」
( ゚ω゚) 「 !!」
(つ、ツン!声……出てるお!)
ξ;゚听)ξ「お、落ち着いて!」
( ゚ω゚) 「 ! !!」
(こんな所に来ちゃだめだお!感染するお!)
ξ;゚听)ξ「落ち着いて!あなたの声は、聞こえないの!!」
( ゚ω゚) (あ……)
( ω)『感染するお。帰るんだお』
ξ゚听)ξ「……感染なんて、嘘よ」
( ω)『そんなの分かんないお。帰るんだお』
ξ゚听)ξ「……」
( ω)『まだ、声が出てる内に……』
ξ゚听)ξ「あはは……ここでネタばらし」
( ω)(……?)
ξ゚听)ξ「ウチのお母さんが……声出なくなっちゃってね」
(;^ω^)(……)
ξ゚听)ξ「だから、感染するんだったら、もう無駄」
ξ゚听)ξ「感染なんて知らなかったから、お母さんとずっと一緒にいたし」
ξ゚听)ξ「だから……」
( ^ω^)『ごめんだお』
ξ゚听)ξ「ううん。大丈夫」
ξ゚听)ξ「だから、何か声に出したいときは、私に言って」
ξ゚听)ξ「私が、みんなの声になるから」
( ^ω^)『ありがとうだお』
ξ゚听)ξ「ドクオ、あなたもね」
('A`)『さんくす』
ξ゚听)ξ「とにかく今は、情報を集めるのが大事だと思うの」
( ^ω^)『同意』
ξ゚听)ξ「視聴覚室、テレビがいっぱいあるでしょ?
あそこに行ってみましょう」
( ^ω^)『おけだお』
('A`)『おまうらはなせのはやしき』
ξ゚听)ξ「あ、ああ。ごめんなさい。
もうちょっとゆっくり会話しましょう」
( ^ω^)『ツンは、本当に何ともないのかお?』
ξ゚听)ξ「そう。逆に私からしたら、声が出ないって感覚が分かんないし」
('A`)『結構辛いぜ。ストレス溜まるし』
ξ゚听)ξ「……私の声も、大事にしなきゃね」
( ^ω^)『お?聞こえなかったお』
ξ゚听)ξ「あ、大したことじゃないから。
それより、視聴覚室に着いたわよ」
ξ゚听)ξ「とりあえず、全部テレビつけて。
かたっぱしから、ニュースを見まくりましょう」
('A`)『それじゃー俺はインターネッツで』
( ^ω^)『僕はツンと一緒にテレビを見るお』
ぴっ
『失声症状 患者増える一方』
ぴっ
『失声症状患者 世界人口8割超える』
ぴっ
『被害拡大 感染は明らかか?』
ξ゚听)ξ「……」
( ^ω^)(ツン……)
( ^ω^)ポチポチ
( ^ω^)ノ□
ξ゚听)ξ「ん……?」
ξ゚听)ξ「……馬鹿。他人の心配より、自分の心配しなさいよね!」
ξ゚听)ξノぴっ ぴっ
ξ゚听)ξ「駄目ね……あんまり有力な情報は無いみたいね……」
( ^ω^)『どのニュースも同じだお……』
ξ゚听)ξ「ドクオは?2chとかで何か情報あった?」
((((((((((((((;'A`))))))))))))))
ガクガクブルブルガクブルガクブル
ξ;゚听)ξ「ちょ……アンタ……どうしたのよっ!」
( ^ω^)『ドクオ?何が分かったんだお?』
((((;'A`))))「 」
ξ;゚听)ξ「聞こえない!携帯は!?」
(((((;∀;))))「 !!!」
ξ;゚听)ξ「ねぇ、ドクオ!ドクオッ!」
( ^ω^)『ドクオッ!!』
(;∀;)「 !!!!」
(;^ω^)『僕がドクオを抑えるから、ツンはドクオのパソコンを!』
ξ;゚听)ξ「う、うん!」
ξ;゚听)ξ「一体……何が書いてあるの……?」
ξ;゚听)ξ「…………」
ξ)ξ「そ……ん……な……」
(;^ω^)(ツン!?何が書いてあるんだお!?)
(;^ω^)(って、こっち見てないから伝えられねーお!)
(;^ω^)(僕も……見るしか……!!)
さっ
( ^ω^)(巨大隕石 突如現る……?)
( ^ω^)(残り……20時間後……衝突確定)
( ω)(各国の現段階での軍事力では……破壊は不可能……)
( ω)(20時間後に……僕たちは……死ぬ……?)
ξ)ξ「嘘よ。騒ぎに便乗した……大げさな悪戯」
( ω)(NASAの公式ホームページが、随分ウザい悪戯だお……)
ξ)ξ「きっと、誰かがハッキングして」
( ω)(はは。テレビにアメリカ大統領が出ちゃってるお。
ホワイトボードに……隕石落下なんて書いてるお……)
ξ)ξ「……嫌よ」
ξ;凵G)ξ「嫌よ!! 何で急に死ななきゃいけない訳!?」
ξ;凵G)ξ「みんなの声も出ないし、いやだよ!意味分かんないよ!!」
('∀`)ニタニタ
ドンッ!
ξ;凵G)ξ「痛っ!なにすんのよドク……いやぁっ!!」
('∀`)ニタニタ
(;^ω^)(ちょッ!ドクオッ!なにやってんだお!ツンを離せお!!)
ξ;凵G)ξ「やだ……重たいよ……離して……」
('∀`)「 」ニタニタ
ξ)ξ「いやあああああああああああっっ」
ぼすっ!
(#^ω^)「 !」
(いい加減にするお!)
(#'A`)「 」
(#^ω^)「 !! !」
(何やってるのか分かってるのかお!?
自分を取り戻せお!)
(#'A`)「 ! !!」
ξ;凵G)ξ「嫌だ……やめてよ……聞こえないよ……」
(#^ω^)「 !!」
(ツンをなかせる奴は、僕が許さないお!!)
(#'A`)「 !!」
ξ;凵G)ξ「ごめん……やめて……。
誰も恨んでないから……ブーン……」
(#^ω^)「 !!」
(落ち着けって言ってるんだお!)
(#'A`)「 !!」
がしっ
(´・ω・`)「止めてくれないかな。音はなくとも、目障りなんだ」
(#^ω^)(ショボン……くん?)
(#'A`)「 」
(´・ω・`)「どんなに口を開けても、声が出てないよ。ドクオくん」
(#'A`)「……」
(´・ω・`)「今は、騒いでもどうしようもないだろう?」
(#^ω^)(確かに……)
( ^ω^)(騒いでも……)
( A )「……」
( A )『わるい』ポチポチ
( ^ω^)『ぼくも、ごめんだお』ポチポチ
( A )『つんもほんとうにごめん』
ξ;凵G)ξ「ううん……私は大丈夫だから……」
(´・ω・`)「落ち着いてくれたか」
( ^ω^)『ショボンくん……君は、声が?』
(´・ω・`)「聞いてのとおりさ。僕は、未だに失声症状はない」
( ^ω^)『それじゃ、ここにいちゃ……』
(´・ω・`)「感染は、もうしてるだろうね。
どれくらいで発症するかは知らないけど」
(´・ω・`)「……だからこうして、これを治す方法を探している訳じゃないか」
ξ;凵G)ξ「症状を……治す?」
(´・ω・`)「ああ。今ネットではさまざまな情報が流れているよ。
ほとんどがデタラメなんだろうけど、少なくとも、可能性はあるからね」
(;^ω^)『ほ、本当に治るのかお!?』
(´・ω・`)「あくまでも可能性さ」
('A`)『どうせ 死ぬ』
(((;A;)))『あと1日で 死ぬんだ』
(´・ω・`)「だからって、このまま黙って世界の終わりを見るのかい?」
(´・ω・`)「僕個人の力じゃ、隕石を止めるなんてのは不可能だ」
(´・ω・`)「だから、せめて。」
(´・ω・`)「この世の終わりの瞬間に、たった最後の一言を放てるように」
(;A;)「……」
(うA;)「………」ゴシゴシ
('A`)『俺も、手伝う』
ξ゚听)ξ「ドクオ……?」
('A`)『俺、また話したい』
('A`)『おまえたちや、他の友達。
そして、カーチャンに、お礼を言いたい』
('A`)『ツン、ほんとうにさっきはごめん』
ξ゚听)ξ「ううん……だから、気にしてないってば」
('A`)『ショボン、俺は何をすればいい?』
(´・ω・`)「片っ端から情報を集めるんだ。
それを、どんどん実行していくしかないね」
('A`)『分かった』
( ^ω^)(ドクオ……)
( ^ω^)(……)
( ^ω^)『僕も手伝うお』
ξ゚听)ξ「わたしも、手伝うわ!」
(´・ω・`)「ありがとう。でも、君たちには、僕とは別の仕事をしてもらいたいんだ」
(´・ω・`)「まず、ツンさん。
君には引き続き、テレビやラジオでの情報を集めてほしい」
(´・ω・`)「僕たちは失声症状に徹底する。
そのほかの情報は、すべて君が管理してくれ」
(´・ω・`)「声が出るから、僕たちに伝えやすいだろう?」
ξ゚听)ξ「そうね……。分かったわ!」
(´・ω・`)「次に、ブーン君……」
(´・ω・`)「君は、運搬係をしてもらいたいんだ」
( ^ω^)『……?』
(´・ω・`)「ネットに流れている情報なんだけど、
ある薬を調合したら治る、みたいなのもあるんだ」
(´・ω・`)「だけど、その材料が手元にない」
(´・ω・`)「そこで、君にはその材料を集めてもらいたいんだ」
( ^ω^)『お……分かったお!』
(´・ω・`)「最初に、これを集めて欲しい」
(;^ω^)(お……メモ用紙いっぱいにいろいろな物が書いてあるお……)
(´・ω・`)「薬局とスーパーに行けば、大体揃う筈だ。
僕の財布を預けるから、お金はそれから使えばいい」
( ^ω^)『……把握したお!』
( ^ω^)『みんな、行ってくるお!』
がちゃ
たったった
( ^ω^)(まずは、近くのスーパーに行くお!)
( ^ω^)(道には人がめちゃくちゃ増えたお……。
みんな、地球が終わりって……)
( ^ω^)(……)
( ^ω^)(かーちゃん、一人で大丈夫かお……?)
( ^ω^)(……今は、早くスーパーに行くお!)
(;^ω^)(……スーパーについたけど……)
(;^ω^)(まったく人いねええええEEEEEEE!!!)
(;^ω^)(ま、まぁ。
あと一日で地球滅亡って時に、普通の人はキャベツなんて買いに来ないお……)
すたすた
うぃーん
(;^ω^)(おじゃましまーす……)
(;^ω^)(うわー。店員が一人もいねーお……)
( ^ω^)(ショボンくんから財布もらったけど、これはお金いらんお)
(;^ω^)(……万引きじゃなくて、ちょっとお借りするだけだお……)
(;^ω^)(僕は悪くない僕は悪くない……)
(=゚Д゚=))「にゃーーーー!!!!」
(;゚ω゚)(うわぁぁぁっ!!)
(;^ω^)(って、猫かおネコ!!)
(=゚Д゚=))「にゃー!にゃー!」
彡 l vl)「ごろごろにゃー!にゃー!」
(≡゚∀゚≡)「にゃにゃにゃー!!」
(;^ω^)(おもいっきり住処にしてるお……。
キャットフードがあたりに散乱してるお……)
( ^ω^)(……こいつらは、世界が滅ぶって知らないんだお?)
( ^ω^)(……僕も……知りたくなかったお……)
たったった
( ^ω^)(次は薬局だお……)
( ^ω^)(やっぱりここも……誰もいな……お?)
(*////)「 」パンッパンッ
(*,,゚Д゚) 「 」 スパンスパンッ
(;^ω^)(……)
(;^ω^)(別の薬局に行くお……)
※
カタカタッ
(´・ω・`)「……」
カタカタッ
('A`)(……)
ξ゚听)ξ「……何か、見つかった?」
(´・ω・`)「いえ……こちらは」
('A`)『俺も……駄目だ』
ξ゚听)ξ「私も……何も変わらない……」
(´・ω・`)「最後まで、希望は捨てちゃ駄目です」
(´・ω・`)「僕たちが、命を削ってでもやっていることを……
絶対に、無駄にしちゃいけないんだ」
ξ゚听)ξ「……うん!」
('A`)コクッ
(´・ω・`)「ドクオくん。僕は少し検索の範囲を広げてみる。
君はそのまま続けてくれ」
('A`)b
※
(;^ω^)(結局、隣街の薬局まで来ちゃったお……)
(;^ω^)(ほとんどの薬局が、シャッター閉じたままだったし……)
(;^ω^)(さて、材料探し材料探し……)
(;^ω^)(……どれがどこにあるのか……わかんねーお……)
※
(´・ω・`)「……」カチカチッ
('A`)「……」カタカタッ
ξ゚听)ξ「……」ぴっ
ξ゚听)ξ「……あ……ちょ、ちょっとみんな!」
ξ゚听)ξ「ちょっとコッチに来て見て!」
(´・ω・`)「どうしたんですか!?」
('A`)『期待』
ξ゚听)ξ9m「このニュース!」
『現在、世界数箇所で、失声症状の回復例が見られています』
『その原因・回復理由は未だに不明』
『回復患者の共通点も、未だに分かっていません』
『引き続き 情報入り次第 放送いたします』
ξ*゚听)ξ「あるんだ……!回復方法が、きっとあるんだ!」
(´・ω・`)「ええ……きっと……!」
\(*'A`)ノ
(´・ω・`)「きっと、これから今まで以上に情報が流れるはずです」
(´・ω・`)「しっかりチェックして、方法を見つけましょう!」
('A`)ノ
ξ゚听)ξ「おぉー!」
※
のそのそ
(;^ω^)(くそ荷物が重くなったお……重たいお……)
(;^ω^)(わざわざ隣町に行ったのが失敗だったお)
のそのそ
( ^ω^)(お?)
( ^ω^)(あそこにいるのは……)
川 ゚ -゚)「……」
( ^ω^)ノシ(クーさん!)
川 ゚ -゚)「!」
すたすた
( ^ω^)『……声、出ないのかお?』ポチッ
川 ゚ -゚)「……」
( ^ω^)『あ、僕みたいに、携帯のメール機能を使って文字をうってくれれば会話はできるお』
川 ゚ -゚)「……」
(;^ω^)(何で何もしないで黙ってるんだお……?)
(;^ω^)『どうかしたのかお?クーさ』
───ぎゅっ!
( ゚ω゚) (お、お、お、お、おおおおおおおおお!?!?)
川 - _-)ぎゅっ……
(;゚ω゚) (む、胸が……ク、クーさん……?)
川 ゚ -゚)「……」ぱっ
( ゚ω゚) (お、お……心臓がバクバクいってるお……)
川 ゚ -゚)『内藤』
(;^ω^)(お、お。やっと携帯使ってくれたお)
( ^ω^)『どうしたんだお?急に……』
川 ゚ -゚)『好きだ』
(;^ω^)(ちょ…・・・え、あ……)
川 ゚ -゚)『好きなんだ。これ以外の言葉は無い』
(;^ω^)『ちょ、ちょっと待って』
川 ゚ -゚)『私たちに時間が無いのは、知っているだろう?』
(;^ω^)『ぼくは』
川 ゚ -゚)『ツンが好き』
(;^ω^)『……』
川 ゚ -゚)『知っているよ』
(;^ω^)(……なら、こんな困る事を言われても……)
川 ゚ -゚)『だけど、伝えたいんだ』
川 ゚ -゚)『私の気持ちを。正直に』
( ^ω^)(……)
川 ゚ -゚)『聞いてくれ。
いや、聞いてください』
( ^ω^)(……)コクッ
川 ゚ -゚)『いつからだったかはもう忘れてしまったが』
川 ゚ -゚)『私は、君の事が好きになってしまった』
川 ゚ -゚)『君に気持ちを伝えようとしたけれど』
川 ゚ -゚)『君がツンを好きなことは、誰もが知る事実だった』
川 ゚ -゚)『ツンが、君の事を……』
川 ゚ -゚)『私には、二人の邪魔をすることは出来なかった』
川 ゚ -゚)『私の学校生活の中で、唯一、素直になれなかったんだ』
川 ゚ -゚)『君と、もっといろいろな話をしたかった』
川 ゚ -゚)『声が枯れるくらい、笑って、話して、時には泣いて』
川 ゚ -゚)『二人で過ごしていきたい。本気でそう思っていた』
川 ゚ -゚)『……すまないな、携帯を打つのがあまり早くなくて』
川 ゚ -゚)『だけど、君とツンを見るのは、嫌いじゃなかった』
川 ゚ -゚)『本当に楽しそうな二人を見て、私も、幸せになれそうな気がした』
川 ゚ -゚)『……そして、今日が来た』
川 ゚ -゚)『私は、君に会うのが怖かった』
川 ゚ -゚)『会ったら、今までの我慢が、すべて無駄になるから』
川 ゚ -゚)『私は確実に、君に想いを告げてしまう』
川 ゚ -゚)『君とツンの、邪魔をしてしまう』
川 ゚ -゚)『そんな私には、なりたくなかった』
川 ゚ -゚)『だから、隣町に。一人で』
川 ゚ -゚)『だけど……君は、私の前に現れた』
川 ゚ -゚)『私の前に、来てくれた』
川 ゚ -゚)『ごめんなさい』
川 ゚ -゚)『私は、ただ、君の事が好きなんだ』
川 ゚ -゚)『本当は、声に出していいたかった』
川 ゚ -゚)『好きだ。好きだ。好きなんだ』
川 ゚ -゚)『世界が残り1日……いや、もう半日』
川 ゚ -゚)『その残された時間を、私は、君と一緒に過ごしたいんだ』
川 ゚ -゚)『声が聞こえなくても、君の声を聞いていたんだ』
川 ゚ -゚)『私の身体、君のためになら惜しくは無い』
川 ゚ -゚)『自由にしてくれ。いつまででも』
川 ゚ -゚)『くそ……指が釣りそうだ』
川 ゚ -゚)『大好きだ』
川 ゚ -゚)『君が、ツンを好きでも』
川 ゚ -゚)『私と一緒に、いて下さい』
( ^ω^)『分かったお』
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