('A`)28メートルを飛べ!のようです (http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1302269340/)
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1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:29:00.41 ID:1jerNi7w0 [1/1回発言]
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( ・∀・)2828
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2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:30:21.11 ID:h1gN9AwK0 [1/1回発言]
-
-
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:30:26.59 ID:f7ODSumIO [1/2回発言]
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期待
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4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:34:11.17 ID:0oX6ySN10 [1/24回発言]
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「よしっ!」矢が風を切り裂いて真っ直ぐに的を貫く。その時の爽快感は、悪いたとえだが、麻薬のようだ。中れば中るほど弓引きは、弓道って麻薬に溺れていく気がする。
( ^ω^)「ドクオー!調子いいお!」
('A`)「お、おう」
VIP高校弓道部。ドクオは、所謂天才というやつだ。ただし…。
( ´_ゝ`)「三年集まれ!来週の打ち合わせだ!!」
( ´∀`)「さて、君達、来週はいよいよ県大会だ」
( ´∀`)「ここで選手を発表する。いいな?」
( ´∀`)「大前、ジョルジュ!二的、兄者!中、ショボン!落前、ブーン!」
( ´∀`)「そして、落、ドクオ!」
(゜A゜)「おぼろろろろろろろろろ!!!」
「うわあああドクオが吐いたああああああ!!!!」
病的にプレッシャーに弱いのであった。
-
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:37:16.69 ID:MLWNIYimO [1/2回発言]
-
紫煙
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6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:37:46.25 ID:0oX6ySN10 [2/24回発言]
-
( ^ω^)「ドクオ大丈夫かお?」
('A`)「あ、ああ、大丈夫」
幼馴染のブーンはドクオのメンタルの弱さを昔から知っていた。
小学校の時の運動会、アンカーを任されて、同じように本番で吐瀉物を撒き散らしたことも覚えている。
そんなものならまだいいが、今回はそれとわけが違う。
この県大会はインターハイの選抜試合なのだ。
('A`)「何で俺が落なんだよ…」
( ^ω^)「何でって、そりゃドクオはうちのエースだからだお」
_
( ゜∀゜)「そーだぜ!お前上手いんだから自身持てよ」
ジョルジュがアクセサリをちゃらちゃら鳴らしながら、割り込んでくる。
まっ茶色の髪にピアスをごっそり付けた彼は、弓道部の問題児である。
_
( ゜∀゜)「大前は目立つからいいけどさ!やっぱ落が一番かっこいいよなぁ」
('A`)「おまえ…想像してみろよ…全員が中ててさ、最後、自分が中てたら優勝って状況だったら、どうするよ?」
_
( ゜∀゜)「責任重大だなぁwwww」
ジョルジュは他人事のように、げらげらと笑う。彼のお気楽さにはドクオも感心するばかりで、もし、ジョルジュみたいな前向きな奴になれたらなぁ…。そう思ってはため息をつくばかりだった。
-
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:40:59.40 ID:0oX6ySN10 [3/24回発言]
-
( ´_ゝ`)「おい、そこの3人!選手なんだから練習しろよ!」
兄者の怒号が響く。兄者は部の主将であり、高校生にして弓道4段を所持した猛者である。
(;^ω^)「い、今行くお!」
5人立ちの射場に選手が並ぶ。こうしてみると、やはりジョルジュが悪い意味で目立つ。何故規律に厳しい兄者がこれを許すのかというと、やはり、上手いのだ。ドクオほどではないし、射形もグチャグチャだが、何より中てる。的中立だけではドクオに匹敵する。
所作や射形はさておき、大会を勝ち抜くにはひたすら中てなくてはならないのは当然で、ともすればジョルジュの態度やらが黙認されるのも仕方がない。
( ´_ゝ`)「ジョルジュ!試合までに早気なおせよ!」
_
( ゜∀゜)「俺のタイミングでやらせてくれよ!」
*早気とは、会(弓を引ききった状態)から離れ(矢を放つ)までの時間が短いこと。中てようと意識しすぎると、早気になる。普通は、5秒から10秒は保つ。
( ´_ゝ`)「ブーンを見習え!あいつは30秒は会を保つぞ」
_
( ゜∀゜)「保ちすぎwwwww」
-
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:44:07.37 ID:iktLRD0W0 [1/1回発言]
-
面白そうだな…支援
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9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:44:38.51 ID:0oX6ySN10 [4/24回発言]
-
拍手が起こった
ドクオが離れを終えたばかりであった。兄者とジョルジュがドクオの腕の先を目で追っていくと、そこには的に吸い込まれるように突き刺さった矢が四本。皆中だ。
部活終了後
(´・ω・`)「やっぱりドクオ君はすごいよ」
帰り際、無口で気弱なショボンが呟くように言った。
彼は、特殊な腕の形である猿腕のせいか、よく腕を弦ではらってしまうのだ。
(´・ω・`)「僕もドクオ君みたいに皆中をバンバン出してみたいな…」
('A`)「…出来るよ」
(´・ω・`)「無理だよ…僕は弓を引くのが恐いんだ」
(;'A`)「あ…その腕…」
(´・ω・`)「あ、はは…またはらっちゃったんだ。やっぱ僕には才能無いのかなぁ…」
ショボンはそう言ったきり、黙りこくってしまった。
………気まずい…。何か言わなくては…コミュ障のドクオは何を言っていいのか、分からなかった。
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10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:46:20.92 ID:pqYJKIrw0 [1/1回発言]
-
( ゚∀゚)
弓道よく知らないけどシエル
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11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:47:01.65 ID:FxrgC9hh0 [1/1回発言]
-
支援
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12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:47:30.61 ID:0oX6ySN10 [5/24回発言]
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( ^ω^)「おいすー!ドクオ帰ろうおー!」
呑気な声。ブーンだ。
( ^ω^)「お?ショボン!おまいも一緒に帰ろうお!」
(´・ω・`)「え?う、うん…」
そんなことで、ブーンとドクオとショボンは、肩を並べて帰路についた。
( ^ω^)「まさかブーンが試合に出られるとは思わなかったおー」
(´・ω・`)「僕も…」
( ^ω^)「ブーンの目標は大会で全試合皆中することだお!!」
(´・ω・`)「僕も、一回は皆中したいなぁ…」
( ^ω^)「そんな弱気じゃ駄目だお!夢はでっかく!インハイ!」
(´・ω・`)「だって…僕は所詮、頭数を合わせる為の代表だもの」
( ^ω^)「そうなのかお?」
(´・ω・`)「三年男子は5人しかいないでしょ?大会は5人じゃないと出られないからね」
-
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:49:15.42 ID:AKWFNk6X0 [1/3回発言]
-
規律に厳しい兄者とは新鮮だ
期待支援
-
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:50:10.81 ID:0oX6ySN10 [6/24回発言]
-
ドクオは考えていた。何で、ショボンの発言を否定しなかったのか。確かにショボンは的中率こそ低い。しかし、射形の良さは兄者の折り紙付きじゃないか。才能がないなんてことは、決して、ない。
('A`)「ショボン…」
(´・ω・`)「え?」
('A`)「インハイ、いこう」
(´・ω・`)「う、うん」
('A`)「…ショボンが、いつまでも残って、射込みしてるのは、知ってる。努力が報われないことは、ない、と俺思うんだ」
つくづく俺は気が利いたことが言えない。ドクオはやきもきした。しかし、ショボンは笑った。
(´・ω・`)「ありがとう!」
( ^ω^)「いいこと言うおドクオ!来週は頑張ろうおっショボン!」
(´・ω・`)「ブーン君もありがとう!」
(´・ω・`)「僕はこっちだから、ここで…」
('A`)「おう、また明日」
( ^ω^)ノシ「ばいぶー」
-
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:50:46.12 ID:4WpdLPs50 [1/3回発言]
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はらうってなに?
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16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:52:38.57 ID:x/5h9Tkl0 [1/3回発言]
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(´・ω・`)支援
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17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:52:39.03 ID:TXo4YChq0 [1/1回発言]
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AAは総合のテンプレからコピーして使え
-
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:53:33.47 ID:0oX6ySN10 [7/24回発言]
-
>15
弦が腕などに当たって、いたたになることです
-
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:54:25.70 ID:4WpdLPs50 [2/3回発言]
-
ほー
-
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:56:38.45 ID:0oX6ySN10 [8/24回発言]
-
(;'A`)「は、腹痛ぇ…」
( ^ω^)「ちょっwwまたかおwww」
がむしゃらに射込むうちに一週間はあっという間に過ぎた。
ドクオは見事に下痢ピーになった。
げっそりするドクオと対照的に、ブーンはつやつやしている。どうせ、昨日の晩に豚カツでも食ったんだろう。ドクオはニヤついたピザを見つめた。
_
( ゜∀゜)「遅ぇぞ!」
ジョルジュはこの一週間、相変わらず早気だった。
(´・ω・`)「おはよう。今日は頑張ろうね」
ショボンは相変わらず腕をはらって、腫らしていた。湿布の臭いが鼻をつく。
( ´∀`)「いいか、今日優勝すれば、県代表になれる。頑張れよ。……じゃあ、主将から一言」
モナーがちらりと兄者を見る。それにつられるように、ドクオ達部員は主将を見つめた。
( ´_ゝ`)「今までうちの高校からインハイにいった者はいない。もしかすると、これが引退試合になるかもしれない。でも、手は抜くな。悔いの残らない試合にしよう。以上」
-
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 22:59:53.54 ID:0oX6ySN10 [9/24回発言]
-
川゜-゜)「遅れてしまったな。ツンのせいで」
ξ;゜凵K)ξ「何度も謝ったじゃないの!」
川゜-゜)「もう始まっているな。お、ラウ高のエースが中てたな」
ξ゜凵K)ξ「ラウ高って…インハイ常連のラウンジ高校のこと?」
川゜-゜)「ああ。お、また中てた。皆中だ」
ξ゜凵K)ξ「ラウ高はどうでもいいわよ!VIPは!?」
川゜-゜)「む、一応準決勝まで進んでいるようだな」
( ´∀`)「おや、お前たち。応援に来てくれたのかい?」
川゜-゜)「差し入れにドーナツを買ってきました。この、Dポップはドクオに…」
ξ゜凵K)ξ「ちょっと、さもアンタが買ってきた様に言わないでよ。」
川゜-゜)「ああ。そうだな。部費が余ったそうなので」
ξ゜凵K)ξ「余った訳じゃないわよ。私がうまーくやりくりして…」
( ´∀`)「ツン。こんな時まで会計の仕事をさせて悪いね。こんなに沢山ありがとう」
川゜-゜)「この半分はブーンにやるんだよな」
ξ;゜凵K)ξ「ち、違うわよ!!何わけ分かんないこと言ってんのよ!」
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22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:00:07.99 ID:f7ODSumIO [2/2回発言]
-
用語の説明を入れてもらえると助かる支援
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23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:00:53.20 ID:lAf7/h+v0 [1/1回発言]
-
AAはテンプレからコピペしろよ
-
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:00:55.54 ID:RY7kAVYTO [1/1回発言]
-
AAがかなり残念だから電話かと思ったらPCかよ
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25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:01:10.27 ID:x/5h9Tkl0 [2/3回発言]
-
( ゚∀゚)と(´・ω・`)は直したほうがいいよ
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26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:03:06.48 ID:0oX6ySN10 [10/24回発言]
-
会計のツンは、湯水のように部費を使っていると見せかけて、実は結構節約上手だったりする。とはいえ1年のときから、何となく気になっていたブーンに部費で買ったドーナツなどを渡すのは嫌だったので、ブーンのドーナツはこっそり自分の小遣いから出していた。
始めっ!!
審判の合図が聞こえた。
川゜-゜)「ブーンに抱いている好意を見透かされたことを、ツンが真っ赤になって否定しているうちに、準決勝の試合が始まったのだ」
ξ;゜凵K)ξ「え、何!?誰に言ってるの!?止めてよ変なこと言…」
川゜-゜)「試合中だ。静かにしろ、ツン」
ξ゜凵K)ξ「………」
-
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:03:30.03 ID:OUTQVuZr0 [1/1回発言]
-
会三十秒はもたれだろwwwwww
支援
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28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:04:00.94 ID:BU32rvsR0 [1/1回発言]
-
弓道とはまた珍しい
-
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:04:41.06 ID:x/5h9Tkl0 [3/3回発言]
-
お願いだからAAを直してくれ
書き溜めなら置換かければすぐなんだから
-
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:04:57.29 ID:FrPSTeaZi [1/2回発言]
-
ツンとクー置いて行きますね
ξ゚听)ξ
川 ゚ -゚)
-
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:06:26.72 ID:MLWNIYimO [2/2回発言]
-
携帯からです。
AAの直し方がいまいちわからんので、AA崩壊の件は勘弁してくだされ…orz
-
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:07:58.77 ID:0oX6ySN10 [11/24回発言]
-
ジョルジュは、いつも通りの滅茶苦茶な射形で弓をh…離れた。良くも悪くもジョルジュだ。会は0,5秒。矢はまっすぐに的を貫く。
兄者は、いつも通りの教本の挿絵のような射形で弓を引く。流石は四段。胴に全くといって良いほどブレが無い。矢はやはりまっすぐに的を貫く。
ショボンは、腕をはらう。痛くて叫びだしたくなった。矢は失速し、矢道(射場から的までの草の生えたゾーン)に突き刺さった。
ブーンは、いつも以上にゆっくりと弓を引く。
ξ゚听)ξ「相変わらず、なっがいわね…」
川 ゚ -゚)「そうだな。何だ、いつもよりいやに長いな」
そして、時間切れ寸前まで保ち続けるのではないか、という思いすら湧き出てきたその瞬間、離す。ズバーンッと、漫画のような音をたてて的に中る。ブーンは部内で一番重い弓を引く。そのせいか、離すと風を切り裂くような音と、爆発音のような音が響き渡る。
-
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
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2011/04/08(金) 23:13:49.45 ID:IAA4AhFR0 [1/1回発言]
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弓力は重い軽いじゃなくて強い弱いじゃなかったっけ
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34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
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2011/04/08(金) 23:14:23.35 ID:0oX6ySN10 [12/24回発言]
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『やべぇ…吐きそう…まぁ、三中はしてるし…ジョルジュと兄者は皆中してるしな…外しても、文句は言われねぇか』
ドクオは気楽に弓を引く。やはり、気負いしないとドクオは強い。
矢を的の中央、所謂ど星に叩き込む。皆中だ。
( ´∀`)「よくやったぞ。皆。決勝戦まで進むなんて、VIP高弓道部始まって以来だよ」
結果、皆中、皆中、羽分(二中)、皆中、皆中。ショボン以外は皆中であった。
ツンとクーが持ってきたドーナツを頬張りながら、ふとドクオは気付いた。ショボンがいない。
('A`)「兄者…、ショボンは?」
( ´_ゝ`)「巻き藁練習をしに行ったぞ」
('A`)「ショボ…( ^ω^)「ドーナツ無くなっちゃうお!!僕、ショボンを連れてくるお!」
ブーンは癖なのか、両手を大きく広げて、巻き藁練習場に走っていった。
('A`)「あ…」
川 ゚ -゚)「ドクオ。お前は行かないのか?」
('A`)「副主将」
川 ゚ -゚)「私は行くぞ。副主将としてではない。部の仲間としてだ」
('A`)「…待って、俺も行く」
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35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
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2011/04/08(金) 23:16:19.09 ID:FrPSTeaZi [2/2回発言]
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ショボン…
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36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:17:54.37 ID:u3C/e4UY0 [1/1回発言]
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耳を涙目になるほど強烈に巻き込んだあの冬の日の記憶を蘇らせつつ支援
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37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:18:12.12 ID:0oX6ySN10 [13/24回発言]
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ショボンは巻き藁に矢を放っていた。その度、内出血を繰り返し赤黒くなった腕が軋む。
射ては、抜き、また、射ては、抜き。気づかぬうちに、大粒の涙が溢れ出た。
また皆に迷惑をかけた。
何故僕は、こんなに役立たずなんだ。
モナー先生だって、記念のつもりで僕を出してくれたんだ。本当に勝ちに行くつもりだったら、僕より上手い後輩を選手に選んでいたよ。
涙をぼろぼろ零しながら、ぼろぼろの腕で弓を引く。
( ^ω^)「おーーい!ショボンー!!」
ブーンと効果音が出そうな勢いでブーンがドーナツの包みを持って走ってきた。後を追うように、ドクオとクーがショボンの横に立つ。
( ^ω^)「ショボン!ドーナツ持ってきたお!ポンデリングとエンゼルクリームどっちがいいかお?」
(´;ω;`)「ブーン君…」
('A`)「もうすぐ、決勝が始まるぜ。少し腕、休ませろよ」
川 ゚ -゚)「情けない顔をして…。戻れ、ツンが包帯を用意している」
-
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:23:25.78 ID:0oX6ySN10 [14/24回発言]
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俯いたままショボンが部員の元へ戻ってきた。ツンに包帯を巻かれながら、再び涙を流した。
(´;ω;`)「ごめん、皆…僕が役立たずで…」
_
( ゚∀゚)「ホントだよ!羽分はないなー」
ジョルジュが無神経に言い放つ。
_
( ゚∀゚)「俺らは、一応優勝狙ってんだよ。決勝でもそんなだったら、ぶん殴るぞ」
(´・ω・`)「ごめん…」
ジョルジュの言葉は、ある意味部員全員の気持ちを代弁しているようなものであった。ここまできたからには、やっぱり優勝したい。しかし、ショボンは怠けていたわけではない。一生懸命だったからこそ、誰もそんな文句は言えなかった。
_
( ゚∀゚)「大体さぁ…」
( ´_ゝ`)「ジョルジュ、言い過ぎだ」
兄者がやんわりとたしなめる。
-
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:26:51.73 ID:0oX6ySN10 [15/24回発言]
-
( ´_ゝ`)「ショボン。ジョルジュの言うことは否定はしない。だが、お前の努力も否定はしない」
(´・ω・`)「主将…」
( ´_ゝ`)「一つ言っておく。猿腕ははらいやすく、上達しにくい。だが、一度上達してしまうと、それは最大の武器になる」
(´・ω・`)「は、はい!」
( ´_ゝ`)「諦めるなよ」
(´・ω・`)「「はい!」
-
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:27:32.85 ID:Yh2sCrwG0 [1/1回発言]
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兄者かっけぇ
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41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:30:31.27 ID:0oX6ySN10 [16/24回発言]
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さっきまで晴れていたのに、太陽は完全に雲に包まれ、辺りは薄暗くなってしまった。雨でも降るのだろうか。ドクオは不安になった。それは雨への心配だけではない。
「選手は控えに入ってください!」
審判の声が聞こえた。決勝が始まるのだ。
ラウンジ高校は、当然のように決勝まで勝ちあがってきた。選手たちには余裕の笑みさえ見える。仕方が無い。VIP高校は無名の弱小校だから。
もう春だというのに、風は冷たい。
心なしか、さっきよりも風速が強くなったような気もする。
まずいな…。兄者は心の中で舌打ちをする。
この風の中では、ブーンほどの弓を引いていない限り、矢がブレてしまう。
控えに座りながら、ドクオは震えていた。もちろん、寒さだけが理由ではない。体は冷えきっているのに、弓手だけがじっとりと汗をかき、握り革を濡らした。
「始めっ!」
機械のような審判の声が、スピーカー越しに、耳へ届く。
相変わらず、風は強い。いや、むしろさっきよりも強くなっている気さえする。
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42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:32:14.14 ID:/F0YNcng0 [1/2回発言]
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支援
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43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:34:30.06 ID:0oX6ySN10 [17/24回発言]
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大前、ジョルジュ。
_
( ゚∀゚)『風がやんだ一瞬を狙うぜ…』
ジョルジュの早気は、今回ばかりはうまく作用したようだった。まずは一中。
二的、兄者。
(;´_ゝ`)『くそっ…風の流れが分からない……』
兄者のコントロール力をもっても、風に抗うことは出来なかった。外す。
中、ショボン。
(;´・ω・`)『どうしよう…どこを狙って射ればいいんだ……』
がむしゃらに、放つ。
風は、ショボンに味方をしたようだ。矢は真っ直ぐに的に中る。
落前、ブーン。
( ^ω^)『そういえば、フレンチクルーラーが残ってたお』
もとから20キロ以上の弓を使っているので、ブーンには風などほとんど関係なかった。一中。
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44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:36:42.89 ID:0oX6ySN10 [18/24回発言]
-
落、ドクオ。
(;'A`)『やべえええええ!!ラウンジに勝つには、皆中しかなくね?無理いいいいい!!!』
腹がグルグルと鳴る。このままでは、神聖な射場でスカトロ騒ぎになる。やばいやばいやばいやばいやばい…。ドクオは頭が真っ白になった。
その時。
「ばぶぅーーん」
全ての気持ち悪さを超越したブーンの顔がこっちを向いていることに気づいた。
本来、試合でこんなことをやってはいけないのだが…。元来優しい彼は、彼なりにドクオをリラックスさせようとしていた。
('A`)「プ…」
軽く吹き出すと、顔色の悪さはどこへやら。
落ではいつものエース、ドクオが、堂々と弓を引いていた。
-
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
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2011/04/08(金) 23:39:32.14 ID:0oX6ySN10 [19/24回発言]
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一方、ラウンジ高校も、風に苦戦していた。インターハイで何度も優勝を重ねているKO高校と同等の力量を持っていても、やはり自然の力にだけは抗えないものだ。
二射目。
ジョルジュはタイミングを計り違え、矢は幕すれすれのアヅチに力なく刺さる。
兄者は、一射目で風の流れを掴んだか、ペースを取り戻した。
そしてショボン。
ショボンは嬉しかった。一人で練習していた時、ブーン達が来てくれたことが。下手くそな自分の努力を認めてくれた、兄者の言葉が。
“猿腕は、上達すれば最大の武器になる。”
その意味を考えた。
猿腕は、曲がっているから、腕をはらうんだ。もし、離れの時に強く弓手を押したら…。
やってみよう。
ショボンは大きく打ち起こすと、強く強く、弦を引いた。
考えたように、弓手をまっすぐに突き出すと、今までに見たことの無い速度で風を切り裂き、的をぶち抜いた。
ξ゚听)ξ「ショボンて、あんな矢勢あったけ!?」
川 ゚ -゚)「猿腕の利点に気付いたんだな」
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46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
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2011/04/08(金) 23:42:20.60 ID:0oX6ySN10 [20/24回発言]
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( ^ω^)『皆頑張ってるおー…全試合で皆中して優勝したら、カーチャンが新しい弓を買ってくれるって言ってたお。ブーンも…中てるお!!』
ブーンも中てる。
さっきの、今世紀最大の変顔を見せ付けられたドクオは、いつもの試合とは別人のようにスムーズに中てていった。風のせいで的の端ギリギリではあったが。
VIP、ラウンジ、共に二射、三射目を終え、お互い最後の一射になった。
ジョルジュは、兄者は、ショボンは、ブーンは、渾身の力で矢を放つ。
ラウンジの選手も、軽快に的紙を貫く音を響かせる。
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47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:43:57.73 ID:AKWFNk6X0 [2/3回発言]
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なんかいいね
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48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:45:14.48 ID:zBggPVv9O [1/1回発言]
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弓道かっこいいよな…憧れるわ
支援
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49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:45:17.84 ID:0oX6ySN10 [21/24回発言]
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風が強い。部員たちは、風の音など気にせず、掛け声を発する。
ラウンジの総的中数は、17。
VIPも17。最後の一本、ドクオが皆中すれば、VIPの優勝が決まる。
俺が外したら、試合は長引き、皆への負担も大きくなる。
俺が中てなきゃいけないんだ。俺が、あ て な きゃ だ め だ 。
血の気が引いていくのが分かる。やんだはずの腹痛が再びドクオを襲う。
矢を番える手がガクガクと震える。
もう、いいかな。
射詰め競射になったって、皆が中ててくれるでしょ。
射終わって退場していくブーンの背中を見つめながら、ドクオは必死で言い訳を考えた。
瞬間、ブーンが振り返る。
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50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:48:29.22 ID:0oX6ySN10 [22/24回発言]
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今までに見たことのない、笑顔だった。
ニヤニヤした脂っこいピザブーン。
でも違う。これは本当に俺を信じて、笑ってくれたんだ。
既に退場し終えたジョルジュが、応援席からドクオをみる。
…そーかい。エースなら中てろってか。
風がやんだ。静寂が耳に沁みる。
ドクオはニヤリと笑った。
引き分けを行い、会に入る。
中る!
強く離れる。
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51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:48:45.06 ID:/F0YNcng0 [2/2回発言]
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支援
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52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:50:45.25 ID:4WpdLPs50 [3/3回発言]
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いいな
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53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:51:22.49 ID:0oX6ySN10 [23/24回発言]
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放たれた矢は、射場から、的までの28メートルを泳ぐように進む。
音は無い。ただただ真っ直ぐに、的をめがけて。
風が吹いた。
ξ;゚听)ξ「あ!矢がっ…!」
川 ゚ -゚) 「まずい、ブレたか!?」
的に中ったような、外の木枠に当たったような、判断の付かない音がなる。
ミスった…。ドクオは覚悟を決めた。
俯きながら、射場をあとにしようとした時、兄者の声が会場いっぱいに響いた。
( ´_ゝ`)「落、確認お願いします!!!!」
矢取りの係が、ドクオの的に走り寄る。
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54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:57:56.75 ID:0oX6ySN10 [24/24回発言]
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「落、皆中です!!!」
どわっと歓声と拍手が起こった。ドクオは射場から退場すると、目を丸くして、腰を抜かした。すると、先に退場した選手たちが集まってきた。
( ^ω^)「やったおーーーーーーーーー!!優勝だおドクオ!!」
_
( ゚∀゚)「ひゅ〜流石エース!やってくれるねぇ」
(´・ω・`)「ドクオ君、ありがとう!」
('A`)「いや、ショボンこそ、スランプから脱出できたみたいだな」
(´・ω・`)「コツ、なのかな?掴めたみたい」
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55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/08(金) 23:59:05.73 ID:AKWFNk6X0 [3/3回発言]
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いいなあ弓道 格好いいよ
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56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:01:02.38 ID:Xs3esua60 [1/6回発言]
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('A`)「あと、兄者。確認頼んでくれてありがとう。俺、頭真っ白で忘れてたわ」
( ´_ゝ`)「退場するまでが弓道だぞ。阿呆みたいな顔して…」
川 ゚ -゚)「ドクオ!」
('A`)「クー…」
川 ゚ -゚)「Dポップ食べ忘れているぞ」
ξ゚听)ξ「今はいいでしょうが!」
( ^ω^)「じゃあ、ブーンが食べるお!」
ξ゚听)ξ「何でそうなるのよ!バカ」
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57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:03:34.13 ID:IPoJ3NKR0 [1/3回発言]
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いちいち頼まないと確認してくれないの?
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58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:03:44.19 ID:Xs3esua60 [2/6回発言]
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VIP高校弓道部、初のインターハイ出場が決まった。
( ・∀・)「よお、お前か。ドクオ君ってのは」
('A`)「えーと…。ラウンジのモララーさん」
( ・∀・)「タメだよ。敬語やめ」
( ・∀・)「優勝おめでとう」
('A`)「お、おう。ありがとう…」
モララーは気さくにドクオに話しかけるが、目が僅かに赤く腫れていた。
( ・∀・)「俺、正直すげぇ悔しいよ。聞いたこともない三流高校に負けたんだからな」
ドクオは口籠もった。俺たちの優勝の下敷きにされた高校が、山ほどいる。そう考えると素直に喜べなかった。もちろん中には、ドクオよりずっと練習を重ねた選手だっているんだろう。
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59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:04:14.04 ID:12F2idTl0 [1/1回発言]
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ブーン系小説はなぜやたらとタイトルが秀逸なものが多いのか
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60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:06:36.78 ID:Xs3esua60 [3/6回発言]
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( ・∀・)「何暗い顔してんの」
('A`)「あ、いや」
( ・∀・)「インハイは県大会なんかよりずっと強いやつがいるの、分かってるよな?」
('A`)「もちろん」
( ・∀・)「ま、ラウ高に勝てたんだから、優勝も夢じゃないかもなwww」
「おーい!モララー!」
( ・∀・)「おーう!…じゃ、俺行くわ。頑張れよ。エース!」
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61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:09:54.80 ID:Xs3esua60 [4/6回発言]
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“エース”
俺がエースと名乗っていいのだろうか。ドクオは何かモヤモヤした気持ちを抱えて、部員達の元へ戻った。
( ´∀`)「今日は祝賀会でもしようかね?」
( ^ω^)「ブーンは焼肉がいいお!」
_
( ゚∀゚)「俺は中華!!」
( ´_ゝ`)「俺はイタリアンがいい」
ξ゚听)ξ「ここは、今日のヒーローにでも決めてもらいましょうか」
(´・ω・`)「そうだね」
どうする?ドクオ?皆が皆、ドクオを見つめて問いかける。
(;'A`)「お、俺、腹痛いから、温かいそうめんが食べたい…」
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62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:10:34.12 ID:UypmbZ4KO [1/2回発言]
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ドクオェ…
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63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:13:01.82 ID:Xs3esua60 [5/6回発言]
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はあああ!?
皆の怒号が響き、もみくちゃにされるドクオ。
ぐちゃぐちゃになって、皆でへらへらしているうちに、日が暮れ始めた。
帰り道。
電車に揺られながらドクオは思った。
俺は一人では、エースとかいうものにはなれなかったなと。
俺を、エースたらしめているのは、皆の存在なんじゃないかと。
電車の窓から、きれいな満月が見えた。
それはまるで、俺たちが追い求めている的のような形だった。
月が的に見えるなんて、やっぱり弓道は麻薬みたいだ。
ドクオは静かに笑った。
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64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:15:26.87 ID:Xs3esua60 [6/6回発言]
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以上で終了です。支援してくださった方々、感謝です。
作中に出てきた用語で分からないものがあったら言って下され。
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65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
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2011/04/09(土) 00:19:30.45 ID:tN5lG12DO [1/1回発言]
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乙
青春って良いな…やっぱり…
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66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:21:42.17 ID:IPoJ3NKR0 [2/3回発言]
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いいとこで切るねー
乙!こんな青春したかった
じゃあとりあえず、アヅチと>>57
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67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:22:57.59 ID:6H3s9ssP0 [1/1回発言]
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もう少し長めの話が読みたかったなあ
乙。弓道してみたかったから、話だけでも体験できてよかった
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68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:23:08.88 ID:LdIXyusHO [1/1回発言]
-
乙
爽やか過ぎて鬱だよこんちくしょう
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69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:24:34.28 ID:brK+ZJWaO [1/2回発言]
-
アヅチ:的を置く、盛り土のような所。
>>57
確認は頼まなくても、勝手にやってくれますが、何か兄者を目立たせたくて、この表現を入れました。
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70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:25:46.34 ID:vhqnNeIE0 [1/1回発言]
-
乙!
弓道やってみたくなった
-
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:26:58.42 ID:IPoJ3NKR0 [3/3回発言]
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>>69
なるほど。
兄者いいキャラだったよ。再び乙!
-
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:28:30.38 ID:UypmbZ4KO [2/2回発言]
-
乙
もう皆かっこいいな
弓道やってみたくなったわ
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73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:32:30.62 ID:ZrVSyMOw0 [1/1回発言]
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弓道やったことないけど面白かった
青春はいいなあと思ったよ乙
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74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:
2011/04/09(土) 00:38:58.02 ID:+uDLC7CDO [1/1回発言]
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高校生の頃を思い出したわ。懐かしい気持ちになれた。作者乙!
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75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
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2011/04/09(土) 00:54:25.31 ID:brK+ZJWaO [2/2回発言]
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沢山の乙ありがとうございます。恐縮です…
今度はインハイ編も書くでごわす。多分
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76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
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2011/04/09(土) 01:10:35.43 ID:yPycNt5g0 [1/1回発言]
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弟者がいなくても兄者は輝くんだな
乙
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77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
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2011/04/09(土) 01:20:53.39 ID:gQQLmaeY0 [1/1回発言]
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スレタイの28メートルで弓道モノだと確信した俺
また弓引きたくなったよ