――――――。
――――――。
川 ゚ -゚)「さて、私達の答え合わせをしよう」
(*゚ー゚)「何の話かしら?」
部屋の隅に居る少女に、クーは語りかける。
川 ゚ -゚)「お前がこの結末を望み、そうなるように動いたのではないかと、私は疑っているのだよ」
(*゚ー゚)「…………どうしてそう思うの?」
川 ゚ -゚)「私の死んでからの記憶の引継ぎを、ブーンの死亡回数から取った、といっただろう?」
(*゚ー゚)「ええ」
川 ゚ -゚)「ふざけた事を抜かすな」
クーは皮肉めいた笑みを。ブーンには見せなかった狂気の混ざった笑みを浮かべて言う。
川 ゚ -゚)「ツンだって記憶を保有しループしている、ならば『彼女の分の回数』は残っている、それを使えばまだ猶予はあったはずだ」
続ける。
川 ゚ -゚)「さらに言うなら回数制限があるのがそもそも嘘だろう、お前は理由をもたせたかっただけだ」
(*゚ー゚)「何のこと?」
川 ゚ -゚)「お前にとって一番都合のいい終わり方は『どちらも死なず片方の能力だけが消える事』だ、そうだろう、お前のかける労力が一番少なくてすむ方法だからな」
(*゚ー゚)「…………」
川 ゚ -゚)「お互いがお互いに左右する、概念的な力を持っていた。十分に起こり得る可能性だった。だがお前の力では消す事が出来ない」
だから
川 ゚ -゚)「お前は私を引きずり込んで舞台に上げさせた、本来私が記憶を引き継ぐ必然性など無かったのだからな」
しぃは黙ったまま、聞いている。
川 ゚ -゚)「私の部屋で誰かが飛び降りる必要なんて無い、そう、『私が記憶を持っている状態』が『私の部屋からの飛び降り自殺』へと繋がる計算式だ、お前はそれを組み込んだ」
なぜならば。
川 ゚ -゚)「彼は友人を助けるために最も力を注ぐ存在だと、お前は知っていたからだ」
(*゚ー゚)「……悪かったわよ」
すねたように、しぃは言った。
(*゚ー゚)「あーあーあー、だってしょうがないじゃない! 人間一人の情報を消すのだって大変なのよ!?」
川 ゚ -゚)「そうだろうな、だからツンが感じた『消えた友人』というのはお前が作った架空の記憶だな?」
(*゚ー゚)「そうよ、目の前で危機感を煽らなきゃ、あの子は自分から兄を殺そうだなんてしないに決まってるもの」
ずっと観察を続けてたんだから、としぃは言う。
川 ゚ -゚)「お前のやり方は好きじゃない」
(*゚ー゚)「私はそういってくれる貴女が大好きなのに」
会話が止まる。
数分して――クーは静かに溜息をついた。
川 ゚ -゚)「まあいい、今回は無事に終わった、誰もが望むハッピーエンドとして」
(*゚ー゚)「ええ、本当に誰も傷つけない終わりを迎えるとは、思ってなかったわ」
だって。
(*゚ー゚)「私に怒らないんだもの、ブーン君」
川 ゚ -゚)「奴はそういう奴なんだよ」
紅茶を飲む。
いつもどおりの味。
いつもどおりの日常。
川 ゚ -゚)「さて」
彼が尋ねてくるまでは、まだ時間があるだろう。
カップを置いて、部屋の隅の少女に問いかける。
川 ゚ -゚)「お前は何時私を消してくれるんだ?」
その問いに。
しぃは微かな笑みで、答えるのみ。
…………。
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