川 ゚ -゚) 私は初めて入りますが、汚らしいですねぇ・・

(-@∀@) そりゃそうだよ ここは広すぎて使い道ないんだもん
       生活スペースはもっと小さい小部屋を使ってますんで

从 ゚∀从 よし、んじゃあそこのステージを使うとしよう
       おい眼鏡乃助、そこ綺麗に掃除しとけ 我々の服が汚れんようにな

(-@∀@) えぇ・・ 何で私が・・ つーかさっきから呼称が・・

从#゚д从 あぁんッ!?

(;@∀@) そっ、掃除します させて下さい・・

lw´‐ _‐ノv (なんか今日のハイン怖くないか)
ゴニョゴニョ
川 ゚ -゚) (いつにもまして不機嫌ですね)
ゴニョゴニョ

从 ゚∀从 ・・あ、そうだギコ ちょっと来いや

(,,゚Д゚) なんだ?


从 ゚∀从 お前もそこの眼鏡カスと一緒に掃除してくれ
       俺らはちょっと別の部屋で他の準備してっから

(,,゚Д゚) えぇ・・ 嫌だよ なんでコイツと・・ つーか指図すんな

从 ゚∀从 ・・まぁいいから、ちょっと耳を貸せ

(,,゚Д゚) ?

从 ゚∀从 (・・お前は、一日中あの神父を見張っていてくれ)
ゴニョゴニョ

(,,゚Д゚) !

从 ゚∀从 (俺の予想だが・・ あの野郎、恐らく何か企んでる
       厄祓い中はそこまで意識回せねぇから、不審な動きがないようにお前が見張ってるんだ
       その為にわざわざここまで来たんだからよ 分かったか?)

(,,゚Д゚) ・・おうっ

(-@∀@) ・・・・・・

从 ゚∀从 ・・じゃ、そういうわけだから空いてそうな部屋勝手に使わせてもらうぜー
      シュー、ついてこい

lw´‐ _‐ノv うん

川 ゚ -゚) 私も行きます


ハイン、クーとともに入った部屋は談話室のようなものだった
やはりここも長らく使われていないらしく汚い そしてカビ臭い

从 ゚∀从 うーむ 衛生上よくないがまぁいいか

川 ゚ -゚) 深呼吸しちゃ駄目ですよ姫様

lw´‐ _‐ノv ところで準備って何をするんだ?

从 ゚∀从 シュー、服を脱げ

lw´‐ _‐ノv む?

川 ゚ -゚) !?

从 ゚∀从 下準備として、お前の体にびっしりと呪文を書いていくんだ
      ちとくすぐったいだろうが我慢してくれ

lw´‐ _‐ノv ほう 分かった

川 ゚ -゚) ・・! お手伝い致します!



lw´‐ _‐ノv ・・ちょっ、クーを追い出してくれ なんか嫌

从 ゚∀从 あ、そうだな・・ クー、お前もあいつらと一緒に掃除しといて

川 ゚ -゚) ・・・・・・


(,,゚Д゚) っかぁー 汚いところに住みやがって 掃除ぐらいしろや
ゴシゴシ

(-@∀@) 私一人でこんなデカい所、管理できる訳ないじゃないですか
 フキフキ  ・・しかし君は家事全般得意だな 一家に一台ギコ君ロボの時代だな

(,,゚Д゚) お前の家に配属されたらロボット三原則破る自信あるわ


< ヌワーッハッハハハハハ!! ギャーハハハハハハハ!!!
<アバレンナ! アバr・・ ガマンシロコラッ!!

(,,゚Д゚) ・・ん? なんだ声が・・

川 ゚ -゚) ・・お掃除は進んでおりますかお二方
ヒョコッ

(-@∀@) おやクーちゃん

川 ゚ -゚) 追い出されたのでお手伝いに来ました ささっと終わらせましょう

(,,゚Д゚) シュー様はハインと何をやってるんですかい? なんか笑ってますが

川 ゚ -゚) 羨ましいことやってます・・

(,,゚Д゚) はい?


从 ゚∀从 カキカキ

从 ゚∀从 ・・よーっし終わりィー! もう動いていいぞ

額に最後のひと筆を加えられての終了宣言
体中に訳の分からない文字を書きくわえられ、まさに耳無し芳一状態
芳一もきっと爆笑しながら文字を書かれていたのだろう そう考えると滑稽だぞラフカディオ


lw´‐ _‐ノv ふいー、楽しかった 耳にもちゃんと書いてる?

从 ゚∀从 とられねーから安心しろ
      んじゃ、とっとと終わらせてとっとと美味しいもの食おうか

lw´‐ _‐ノv うむ

部屋から出ると、ハインの言いつけ通りに綺麗なスペースが出来ていた
とはいっても周りは未だに汚らしいので、なにか妙な印象を受ける
ステンドグラスから差す濁った光がちょっと気持ち悪い

(;゚Д゚) おっ、準備はおわr・・ うおっ! な、なんですかその顔!

川 ゚ -゚) なんか妙に禍々しいですよ姫様・・ 近づきがたいです・・

lw´‐ _‐ノv 近づかなくていいよ ばいばい

川 ゚ -゚) いや、近づきますけどネ


从 ゚∀从 んじゃシュー、この薬を飲め

lw´‐ _‐ノv ん? MDMA・・ いや、コカイン・・?

从 ゚∀从 ええい、そういう話題を出すんじゃねぇ
      ・・いや、コカインの方は割と衝撃だったけど・・・・

(-@∀@) 私はまだ好きですよ、ふふ・・ ふ・・ ・・・・・・

川 ゚ -゚) 何で落ち込んでるんですか・・
     とにかく、なんなんですかそのお薬は

从 ゚∀从 超簡単にいえば睡眠薬みたいなもんだ
      シューにはこれを飲んで眠ってもらう それから厄祓いの始まりだ

(,,゚Д゚) へぇ じゃあシュー様は寝てるだけでいいのか

lw´‐ _‐ノv 楽ちんだね

从 ゚∀从 ・・いや、それは・・

lw´‐ _‐ノv え?

从 ゚∀从 ・・・・まぁいいや、ほら水

最後の言葉がひっかかったが、言われた通りに薬を飲みこんだ
なんだ、ちょっと怖いじゃないか 何が起きるというのだ


从 ゚∀从 どう? 即効で効くはずなんだが

lw´‐ _‐ノv む

lw´‐ _‐ノv 

lw´‐ _‐ノv た、確かに眠ッ

从 ゚∀从 倒れると危ないから支えてやれ、クー

川 ゚ -゚) 了解です

从 ゚∀从 ・・・・・・

从 ゚∀从 眠いままでいいから、よく聞けシュー

lw´‐ _‐ノv な、なんだ

从 ゚∀从 ・・・・・・

从 ゚∀从 辛くっても、苦しくっても、絶対に大丈夫だからな
      お前なら耐えられる 頑張れよ

lw´‐ _‐ノv ・・・・? ど、どゆこ t


目の前のハインが歪んだ
途端に、そのハインが真っ暗に消えた


lw´  _ ノv 

(,,゚Д゚) ・・眠ったように死んでますね

川 ゚ -゚) 逆ですギコさん、逆
     それより、この死んだように眠ってしまった姫様をどうするのですか

从 ゚∀从 おう、ステージの中心に寝させてくれ
      床一面にも呪文書かなきゃいけないからな
      ・・おう、こらそこの眼鏡王子、お前も手伝え 俺一人じゃ疲れる

(-@∀@) ええ、私もですか・・ まぁいいや、指示をお願いします

从 ゚∀从 おう・・

从 ゚∀从 

从 ゚∀从 あ、ちょっと待て待て
      ・・すまん、ちょっと外行ってくる

川 ゚ -゚) 今度は何ですか

从 ゚∀从 助っ人を忘れていたのだ うっかりしてた

(,,゚Д゚) 助っ人?

(-@∀@) ? 誰のことです?

从 ゚∀从 ・・誰ってお前、もちろん──


lw´‐ _‐ノv 

lw´‐ _‐ノv ・・・・・・

lw´‐ _‐ノv ・・ん? ハイン?

さっきまで、目の前にハインが居たと思ったのだが…
いつの間にかハインが消え、Not芳一状態の私だけがそこにいた


lw´‐ _‐ノv ・・? え? ていうかどこだここ・・?

私が立っている場所は、汚れた教会ではなかった
長い長い、先が見えないほどに長くなっている通路
どこか懐かしいような、見慣れたような既視感


lw´‐ _‐ノv ・・ここ、城の廊下か?

壁には絵画が等間隔にかけられている
足元は赤い薄めの絨毯
間違いない 私が居た城の廊下だ


lw´‐ _‐ノv そうだ 私は眠ったはずだから・・
       じゃあ夢か? それにしては妙にリアルな・・

我が麗しのプリンセスブレインを回転させ、現在の私の状況を掴む
しかしプリンセスブレインはオーバーヒートを起こし、結局よくわからん


lw´‐ _‐ノv ・・よくわからんが、とりあえず歩いてみるか

私の城の廊下、とは言っても正確には違う
なにせ、ここは先が見えないほどに長い
そして部屋のドアが一つも無いぞ


lw´‐ _‐ノv どこまで続いてるんだここ・・
       ゲームなら、この奥には宝箱かボスがい

lw´‐ _‐ノv るッ!?

突如襲いかかる浮遊感
同時に、ぼしゃあんと水に何かが落ちるような音が響いた
それが響いたと同時に、全身に冷たいものを感じる


lw´;‐ _‐ノv !? ゴガッ!? がーぼがぼがぼあぼがおbhdshfgfn!!
ブクブク  げほっぼっぼぼぼぼばばばばばbyfg!!!11111111

lw´;‐ _‐ノv (・・ッ!? み、水!? な・・ なななな!?)
ゴボゴボ


「城の廊下を歩いていたと思ったら水の中に落ちていた」
な、何を言ってるのかわからねーと思うが、私も何g(ry

え、ちょっ
溺れrtあgsfgのh


lw´;‐ _‐ノv ・・ッ! 〜〜〜ッ!!

自身の性質上、溺れたことは何度もある
だがいくら不幸とはいえ、廊下で溺れるという経験は初めてである
とにかく必死に足をばたばたさせて水面へ顔を出す

lw´;‐ _‐ノv ・・ぶっはァッ! ゼェーッゼェーッゼェーッゼェーッ・・!
       げほっ・・ゲフッ・・!  な・・ な、な、何が・・!? い、一体・・

lw´‐ _‐ノv 


目の前には一面のひまわり畑が広がっていた


城の廊下なんてそこには無い
さっき這い上がってきたはずの水溜まりだって無い
燦々と降り注ぐ太陽に照らされるひまわりがあるだけ
そしてそこに、いつの間にやら倒れ伏している私が一人

lw´;‐ _‐ノv ・・は?

lw´;‐ _‐ノv 

lw´;‐ _‐ノv ・・・・は?


なんだ、これ


lw´;‐ _‐ノv い、いきなりなんなのだこの景色・・? 廊下はどこだ?
       服も濡れてないし・・ 不条理だ やはり夢か?
       割とこういう明るい景色は好きだが・・

lw´;‐ _‐ノv ・・・・・・

lw´;‐ _‐ノv とりあえず、ここも歩いてみるか

突然の変化に戸惑いを感じつつ、自分の身長よりも遥かに高いひまわりの間を歩いてみる
照り輝く太陽に汗がじっとりと浮かぶ 夏のように暑い


lw´‐ _‐ノv ・・むぅ、しかし本当に暑いな 私が溶けたらどうする気だ
       脱水症状になりそうだ

lw´‐ _‐ノv ・・・・ん?

…臭い
なんかすっげぇ臭い
ハインが焼き魚を作ろうとして産業廃棄物を精製した時の臭いが漂ってきた

lw´‐ _‐ノv ・・? こ、今度はなんだ? 一体なんの臭
 クルリ

lw´‐ _‐ノv 


後方のひまわり畑が炎上していた



黄色い花びらが赤に包まれ黒くなっていくその様
まさに諸行無常を体現しているといったところか
こんな意味のわからん所ではかなき真理を知ることになろうとは
いやまて意味わかんねぇマジで意味わかんねぇ何がおきてんだおい誰だこのやろう

lw´;‐ _‐ノv な、なんで燃えてんの!?
       あ、熱ッ! 誰だ燃やしたのh・・ ッ!?

すぐに逃げようとしたが、なんと前方も熱き諸行無常の体をなしている
さっきまでは間違いなく火の気が無かったのに、いつの間にか周りは火の海

lw´;‐ _‐ノv んな!?  どうしろと!? 先進めんぞ!
       い、嫌だ! こんな訳のわからんところで焼姫なんかになりたくないぞ!?


いやまて落ち着け
大体こういう場合、主人公補正というものが働くはず
漫画とかで燃え上がる屋敷の中に取り残されても、いつの間にやら脱出しているものだ

lw´‐ _‐ノv う、うむ・・ 落ち着いて見れば、きっとどこかに抜け道があるはずd

lw´;‐ _‐ノv ・・! 背中熱ッ! ・・ッ!? も、もう火の手が後ろn

lw´‐ _‐ノv 

洒落にならない熱さと痛みを感じ、思考が止まった
理解できたのは、諸行無常の赤き魔の手が服へと移っていることだけだった

なにが主人公だボケナスが


[教会]

lw´; _ ノv あ゙あ゙あ  ぁ  ぁぁ  あ あ  あぁ  ぁああ゙ ッ ッ! ! ?
       う、あ゙ぁ゙あ゙ あああ あぁッ・・! あ゙あ゙あ゙あ゙ううあぁあッ!!

川 ゚ -゚) ひ、姫様・・!?

(;゚Д゚) !

私には分からない呪文が一面に書きこまれた床
そこに横たわる、体中呪文だらけの姫様が急に喚きだしました
小さな体を一杯に仰け反らせるように苦しんでおります
私の手を握る姫様の爪が深く食い込み、血が滲み出るほどでに


川 ゚ -゚) ハイン! いきなり姫様が・・!

从; ∀从 ブツブツ

姫様の傍らで膝をつき、呪文を唱えながらハインが顔を上げます
その顔には「予想通り」という文字が張り付いておりました
しかし、私には理解できないその詠唱をやめることはありません

川 ゚ -゚) 一体何が起こっているのです? 苦しんでいるみたいですが・・

(-@∀@) 厄が暴れているのさ

川 ゚ -゚) ・・!?


川 ゚ -゚) あ、暴れるとは・・

(-@∀@) 前にも教えたかもしれないけど、厄というのは「エネルギー」なのです
       未だに私達の理解が及ばない、けれども確実に存在する「生命」

(-@∀@) 言ってしまえば「寄生虫」みたいなものです
       体内ではなく、魂に寄生する寄生虫  いわばシューちゃんの魂は「家」
       自分の「家」から引きずりだされようとしたら、抵抗するのは当たり前です
       ・・寄生虫にとって、家から引き離されるのは死ぬのと同じですから

川 ゚ -゚) ・・・・・・

(-@∀@) だけど、その抵抗に「家」自体が耐えきれないことが多いんだ
       だからこそ、今まで長い時間をかけて薬で厄を弱らせていたんです
       ・・恐らく、シューちゃんはそら恐ろしい悪夢でも見ているのでしょう

川 ゚ -゚) そうだったのですか・・

(,,゚Д゚) ・・・・・・

(;゚Д゚) なぁ、ちょっと聞いておきたいことあるんだが・・

(-@∀@) なんだい?

(;゚Д゚) ・・魂が耐えきれなかった場合は、どうなるんだ?

(-@∀@) 

(-@∀@) シューちゃんが死にます


川  ロ) 

(,, д) 

(-@∀@) 厄を弱らせずに厄祓いしたという例があるのですが・・
       その人は発狂して死んだそうです
       薬で弱らせる期間が短い場合は、精神を病んでしまったり

:川# -): ハ・・ ハ・・

川#゚ -゚) ・・ハアァ〜イィ〜ンン〜・・ッ!

从; ∀从 ・・・・・・
 ブツブツ

川#゚ -゚) 何故あなたはいつもいつも重要なことを黙っているのですかああぁぁッ・・!?
      ひ、ひ、ひ、姫様に何かあったらどうする気なのですかああぁぁああああぁ・・ッ!?

(;@∀@) こ、こらこら ハインちゃんの邪魔をしちゃいけないよ
       手が離せないんだから 落ち着いて

川;゚ -゚) ほ、本当に大丈夫なのですかッ!? し、死んじゃったりとか・・!?

(;@∀@) 死ぬってことはまず無いでしょうが・・
       心を病むということは無くは無い・・ かな? 多分大丈夫だとは思いますが

川;゚ -゚) ・・! し、しかし・・!

(-@∀@) それに"助っ人"だっているわけですし──


lw´;‐ _‐ノv ・・ぶっほえあぁえ!?
  ガバッ

:lw´;‐ _‐ノv: ハァーッ・・ ハァーッ・・ うぅ・・ッ!
        こ、ここは・・ッ!? あ、あれ? い、生きてr・・ ・・!?

意識を取り戻すと、そこはまたもや見知らぬ空間
鬱蒼と木々が茂り、暗くなっているジメジメした森

lw´;‐ _‐ノv ・・? か、体は・・ あれ? なんともない・・
       でもさっき火が・・ ・・・・? ハァーッ、ハァーッ・・

確かに私は体を焼かれ、焼姫になったはずだったのだが…
それに間違いなく体が焼かれるような苦痛を感じた
しかし今となっては、ぼんやりと「滅茶苦茶苦しかった」という記憶しか残っていない

lw´;‐ _‐ノv ま、マジでさっきのは一体・・
       あまりに苦しすぎてなんかもう覚えてないが・・

lw´‐ _‐ノv ・・・・・・

lw´;‐ _‐ノv ま、待て! もしかしてまた似たようなことが起きるのでは・・!
       そうに違いない! 絶対に某ギャングのボスみたいなことになるに違いない!

最初は水の中で溺れかけた
そしてその次は体を焼かれる地獄を味わった
な、ならば次は何が… 手術台に上って肝臓とか摘出されてもなんらおかしくは無い・・ッ!


あたりに神経を張り巡らし、危険を予測する
しかし周りは何の変哲もない、ひんやりした森のままである
くっそう、こういう森苦手だ もののけ姫観てからこういうの凄い怖いんだよ

lw´;‐ _‐ノv おのれ宮崎駿め、なんであんなエグいもん作りやがった・・!
       ハインは好きだって言ってたけど、私はもっと軽快なものを所望するぞ

lw´‐ _‐ノv ・・・・・・

lw´‐ _‐ノv ・・ちょっと待てよ
       少し前にもこういう怖い状況に陥った気がするが・・
       ええと、あれは確か・・

ζ(゚ー゚*ζ 私を拾ってきた時のことかな?

lw´‐ _‐ノv ・・あ、そうだそうだ
       クーの中に入り込んだ時と似たような状況なんだ

ζ(゚ー゚*ζ うんうん ちょっぴり違うけど、大体そんな感じだねー

lw´‐ _‐ノv うむ・・ あの時に匹敵するほどの恐怖を味わっているz




lw´#‐ _‐ノv 図ったな貴様アアアアアアアアァァァァァァァアァァァア!!!!!!111111

ζ(゚ー゚;ζ !?
 ビックゥッ!


lw´;‐ _‐ノv なぜだ!? 何が起こっているッ! デレだと!?
       どうしてここに居るのだ!? さっきからの展開に頭が追いつかんぞ!
       あっ、私はシューと申します よろしくどうぞ!

ζ(゚ー゚*ζ うあー 錯乱しないで落ちついてー

lw´;‐ _‐ノv 落ち着いていられるかッ! 何故平然と隣にいるのだ!?
       またお前がなんかやってるのだな!
       離れろい! あーもうかぼちゃプリン食いたい! かぼちゃバケツプリン食いたい!

ζ(゚ー゚;ζ おーちーつーいーてー
       危害加えようとしているわけじゃなくて、助っ人として来たのー

lw´;‐ _‐ノv む・・っ!? 助っ人だと・・

ζ(゚ー゚;ζ あの時はごめんね、怖い思いさせちった
       でも今回は怖がらなくていいのだー ひとまず安心して話を聞いてー

lw´;‐ _‐ノv そんな簡単に言うんじゃあないっ
       この間お前にどれぐらい恐ろしい思いをさせられたか・・
       つーか何であんなことをしたのだ!

ζ(゚ー゚;ζ うあー そ、それは・・

ζ(゚- ゚;ζ ・・・・・・
  シュン

lw´;‐ _‐ノv ・・ぬ


ええい、そういう落ち込んだ顔するなよもうっ
どうすれば良いのか分からなくなっちゃうだろうが、そういうの弱いんだよこんにゃろう

lw´;‐ _‐ノv ・・わかったからそういう顔するなっ
       なんだ 一体さっきから何が起こっているのか、それを教えてくれ
       混乱して何が何だか・・

ζ(゚ー゚*ζ ! ・・信じてくれた?

lw´;‐ _‐ノv 半分だけな

ζ(゚ー゚*ζ ありがとー! それじゃ今の状況を詳しく教えるね

lw´‐ _‐ノv う、うむ ・・で、ここはなんなのだ?
       お前と出会った時とかなり似ているような気がするが・・

ζ(゚ー゚*ζ ・・この世界は、"君が見ている悪夢"に過ぎないのだ
       確かに似ているけど、現実的な世界とは直結してないのさー
       だから君がどんなに怪我しても、現実の君はへっちゃらー

lw´;‐ _‐ノv ・・夢? やっぱり夢なのか? それにしては相当リアルだし、自分の意思で動けるが・・
       それにさっき滅茶苦茶痛かったし苦しかったぞ!

ζ(゚ー゚*ζ 夢だからって痛くないっていうのは大きな誤解だよ
       「感じる」っていうのは肉体的な面よりも精神的な面の方が強いの
       ・・普段見る悪夢だって苦しいでしょ?

ζ(゚ー゚*ζ ここは、君の魂が見ている正真正銘の夢なのさー
       魂が感じる夢って言った方がいいのかな


lw´‐ _‐ノv な、なるほど・・ じゃあ私は何故悪夢を見ているのだ

ζ(゚ー゚*ζ 魔法使いお姉さんが言うには、
       君の中の「厄」が暴れて、その余波が顕在化してるんだって言ってた

lw´‐ _‐ノv ふむ・・

ζ(゚ー゚*ζ でも、たかが夢だって侮れないの
       想像を絶する苦しみは君の心を壊しちゃうことだってあるのさー

ζ(゚ー゚*ζ それを和らげるために私が助っ人としてきたの わかったかーい?
       今度こそ"恩返し"出来るね!

lw´‐ _‐ノv そうだったのか・・
       確かにお前がいれば一安心のようだな

ζ(゚ー゚*ζ んー・・ でもさっきも言った通り、これは君の夢だからねー
       ある程度夢の中を操作することは出来るけど、あんまり万能じゃないし時間もかかるよ
       今の私の姿も、"魂自身"じゃなくて"イメージ"として君の夢に登場させてるだけに過ぎないのだ

lw´‐ _‐ノv 話が複雑になってきたな・・

ζ(゚ー゚*ζ この間は「魂同士直接の接触」
       今は「君の魂が観ている幻」 こーゆーことっ

lw´‐ _‐ノv なんとなく分かった なんとなく


lw´‐ _‐ノv まぁ大体わかったが・・ それで私はここでどうすればよいのだ?

ζ(゚ー゚*ζ 君の厄がいなくなるまで待つしかないねー
       どれぐらいかかるかわかんないけどがんばろー!

lw´‐ _‐ノv お、おお! そうだな、一人だったら心細かったが・・
       お前がいるとなると、かなり安心でk

lw´;‐ _‐ノv きtげぼぇッ!?
 ザズッ!!

ζ(゚、 ゚*ζ !?

話してる最中、背中にものすごい激痛が走った
一部分がものすごく熱く、痛い
おのれ 今度はどんな悪夢だ

lw´;‐ _‐ノv ぐぬう! 一体今度は何だ! すっごい痛



( ^ω^) 







lw´‐ _‐ノv 

lw´;‐ _‐ノv え

ζ(゚ー゚;ζ ・・誰?

( ^ω^) 

lw´;‐ _‐ノv と、父さ・・

lw´;‐ _‐ノv !? ・・あ   ぁ が  っ  ・・ッ!

ζ(゚ー゚;ζ !


だれしも、生きていれば「トラウマ」というものがある
時として、夢とはそういったものを婉曲的に現すことがあるという
私の大好きな、それでいて大きな「トラウマ」はそのままの形でそこに立っていた

そして背中に走った痛みが何なのかを理解する
部位は違えど、私が城を出ていく前に感じた痛みと同じだった

背中に突き刺されたナイフを中心に、痛みと恐怖が体中に広がっていく

歯を食いしばり、声にならない声を漏らしながら耐えた
何もしゃべらないトラウマが、悶える私をじっと見下ろす
でも私はその顔を見ることが出来ない
どうしても、見ることが出来ない


見知らぬ人間から刺された夢だったなら、どれだけマシだっただろう
それならば痛みと理不尽な怒りだけに耐えればいいのだ
もっと奥深くにある"モノ"が張り裂けそうになるのを堪えなくても済んだのだ

ζ(- *ζ ・・・・・・消えろ・・ッ!

( ^ω^) 

...:::;;;;ω^) 

ζ(゚ー゚;ζ ・・おねーさんッ!

:lw´; _ ノv: ぅ うう  あう・・っ

ζ(゚ー゚;ζ ・・大丈夫! 全部夢っ! ・・痛くない、痛くない!
       ほら、全然痛くない・・っ もう全部消えたよ!

lw´; _ ノv う・・?


デレが私に触れ、言葉をかける
すると、私を襲っていた肉体的な痛みがすうっと消えさる

ζ(゚ー゚;ζ ね、大丈夫でしょ? もう痛くないよね?

lw´;‐ _‐ノv ・・だ、大丈・・ 夫  ありが、と

ζ(゚ー゚;ζ ・・・・・・


恐る恐る目を周りに向ける
既に父親はその場から消え失せていた

だが、またもや景色は移り変わっている
私やクーがよく散歩で行く、いつもの公園である
私とデレの他にも、沢山の人がそこでくつろいでいた

lw´;‐ _‐ノv ま、また・・ 変わってる・・

ζ(゚ー゚;ζ そーだね・・
       ・・でも大丈夫、もう怖いのはいなくなったから!

lw´;‐ _‐ノv ・・うん

ζ(゚ー゚*ζ うあー、元気出してー 全部夢なんだから・・
       気にしちゃ駄目さー

lw´;‐ _‐ノv ・・・・・・

まだ少し体が震えていたが、気を取り直して立ちあがる
そうだ、全部夢に過ぎないのだ
あんなことは幻想だ、気にすることなど一切ない
私がそのことを気にし過ぎているから、あんなことが起こるだけなんだ


lw´‐ _‐ノv だ、大丈夫だ もう大丈夫

ζ(゚ー゚*ζ ・・そっか

lw´‐ _‐ノv それにしても背中・・ すっごい痛かった
       なんか燃やされた時よりも苦しかった気がする

ζ(゚ー゚*ζ ・・実際に燃やされたことなんてないでしょ?
       想像の苦しみに過ぎないんだから、たかが知れてるのさー
       でも君は実際に刺されたことがあるから、さっきのはリアルだったのだ

lw´‐ _‐ノv なるほど

ζ(゚ー゚*ζ だから、一番怖いのは現実的じゃない「痛さ」じゃなくって・・

lw´‐ _‐ノv ・・大丈夫 多分、大丈夫

デレの言う通りだった
肉体的な苦しみは、ただただじっと耐えるだけでいい
勿論絶叫するほどに悶えるが、時間がたてばそれは無くなっていく

でも…


ζ(゚ー゚*ζ また何か起こるかもしれないけど、じっと耐えてねー
       私が出来るだけ何とかするから

lw´‐ _‐ノv ・・うん


大丈夫、私には力強い味方がいる
あとは私がしっかりさえすればいいだけ

lw´‐ _‐ノv よし、行こう

ζ(゚ー゚*ζ 別に行く所はないですぜー

lw´‐ _‐ノv あ、そうだったか・・ じゃあ・・ なにしようか

ζ(゚ー゚*ζ 近づいてくるものに注意するしかないねー

そういうわけで、出来るだけ安全そうな場所でじっとすることに
遠くで過ぎゆく人々の顔をぼんやり見つめながら過ごす
知ってる人がいたら嫌だな、そんなことを思いながら


ζ(゚、 ゚*ζ ・・やっぱり元気無いね 何度も言うけど、現実とは何の関係も無いからね

lw´‐ _‐ノv 分かってはいるのだが・・


ぽたり


lw´‐ _‐ノv ・・ん?

ζ(゚ー゚*ζ ん?


lw´‐ _‐ノv 今、何か聞こえたのだが

ζ(゚ー゚*ζ ・・どこからだろ?

ぽたり、ぽたり
水が垂れるような音が途切れずに聞こえる


ζ(゚ー゚*ζ ・・ここも危険なのかもしれないね
        一応はなれましょうぜー

lw´‐ _‐ノv うむ、何が起こるか全く分からないかr

lw´‐ _‐ノv 

ζ(゚、 ゚;ζ !!

何が起こるか全く分からないのが夢である
よく考えれば、そんな世界じゃいくら注意を払ったって意味が無かった

音の正体は、私のお腹から滴る血であった
洋服が血で滲んでいたのに気が付かなかった
どうやら昔うけた古傷からのようである


lw´;‐ _‐ノv ・・!? え・・?

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