( ^ω^)「(あとは玉ねぎとにんじんと…)」

( ^ω^)「(ルーは辛口でいいかな)」

(-@∀@)

( ^ω^)「(お、豆腐が安いな)」

(@∀@-)三(-@∀@) キョロキョロ

( ^ω^)「(ん…?)」

(-@∀@) ソーッ…
つ[:::]と

( ^ω^)「……」

(-@∀@) ササッ!
::]と彡

( ^ω^)「……」

( ^ω^)「(万引きか…)」

( ^ω^)「(普通の犯罪ってあんまり知名度にならないからなぁ…)」

( ^ω^)「(こういうことする人って下手に相手すると面倒なこと多いし…)」

*(‘‘)*「あー!ジャスティスカイザーだー!テレビで見るより庶民的ー!」

( ^ω^)

( ^ω^)「(…注意しておくか…)」

( ^ω^)「あの、すいません」

(-@∀@)「え、あ、はい、あの、え?」

( ^ω^)「今万引きしましたよね?」

(-@∀@)

( ^ω^)

(-@∀@)「ふ…ふふふ…」

( ^ω^)

(-@∀@)「よくぞ気が付いたな…そう!私こそは!疾風怒盗アサ( ^ω^)「今返せばお店には言いませんから、ね」

(-@∀@)

(-@∀@)「いや、だから私は疾風怒( ^ω^)「早く返しましょうよ。こんなことで前科持ちたくないでしょ?」

(-@∀@)

(-@∀@)「…まぁ、わかりました。じゃあまずはこれ返しますから、私の話を聞いてください」

( ^ω^)「はいはい、じゃあちゃんと返してくださいよ。何盗んだんですか?」

(-@∀@)「魚肉ソーセージです」

( ^ω^)「(なんでそれ盗ったんだ…)」


     トコトコ

[:::]と(@∀@-)...    (^ω^ )


     トン

::]と(@∀@-)         ...( ^ω^)


(@∀@-)「はい、これでいいでしょ」                           ...( ^ω


ミ(-@∀@)「ね」


(;@∀@)「っていなくなっとる!!」

( ^ω^)「(あー…そういえばラー油切れてたっけ…)」

(;@∀@)「うおおおい!!急にいなくなるなよ!!びっくりしたよ!!」

( ^ω^)

(-@∀@)

( ^ω^)

(-@∀@)

( ^ω^)「(塩も買っとくか…)」

(;@∀@)「いやいやいやいや!!無視しないで!!」

( ^ω^)「(…面倒な怪人にあっちゃったなぁ…)」

( ^ω^)「(今日カメラないから怪人と絡みたくないのに…)」

(-@∀@)「改めて名乗らせてもらおう!私こそは!盗みのプロフェッショナル、疾風怒盗アサピーだ!」


           (-@∀@)

        疾風怒盗アサピー


( ^ω^)「はぁ…」

(-@∀@)「ええ…テンション低…」

( ^ω^)「いや…今日オフだったんで…」

(;@∀@)「ヒーローにオフとかあるの!?」

( ^ω^)「あ、私のことを知ってらっしゃるんですか」

(-@∀@)「ふふふ…当然だとも。天下無双ジャスティスカイザーといえば、今やこの国で知らない人はいないヒーローだよ…」

( ^ω^)「(知名度はあるんだよな…でも、旬ではない…はぁ…)」

(;@∀@)「…なんかやりにくいな」

( ^ω^)「ええ…今日オフですから…」

(;@∀@)「さっき聞いたよ…」

(-@∀@)「まぁそんなことはどうでもいい」

( ^ω^)「…どうでもいい?え?いや、ちょっと待ってもらえます?」

(-@∀@)「えっ」

( ^ω^)「人が休日を満喫してるところに押しかけてきてどうでもいいっておかしくないですか?おかしいですよね?」

( ^ω^)「しかもあなたさっき万引きしてたじゃないですか。そんな人にね、そんなこと言われたくないんですよ」

( ^ω^)「今の私の気持ちわかります?もうね、上半期のがっかりランキング三位ぐらいの出来事ですよこれ」

(-@∀@)

(-@∀@)「なんかごめん」

( ^ω^)「謝って済むことと済まないことがあるじゃないですか?ねぇ?」

(-@∀@)「まぁそれはその…盗人怪人だけに休日を盗んでいったってことで…」

( ^ω^)「…はぁ…」

(;@∀@)「いやがっかりはわかるけど露骨にがっかりしないで…へこむ…」

( ^ω^)「…まぁ、これも職業柄仕方ないことですよね。すみません、ねちねち愚痴ってしまって」

(-@∀@)「あ、いえ…なんかこっちこそすみません…オフに押しかけちゃって…」

( ^ω^)「いやいいんですよ。休日出勤でちょっと給料増えますしね」

( ^ω^)「ははははは」

(;@∀@)「(目が全く笑ってねぇ…)」

( ^ω^)「あ、申し送れました。私こういう者で…あれ?名刺が…」

(-@∀@)「ふふふ…探しているのはこれかな?」

┌─────────────┐
│全日本ヒーロー派遣(株)  ......│
│  ヒーローニ課         │
│                    │
│    内藤 ホライゾン     .│
│                    │
│電話番号 xx-xxxx-xxxx    .│
│ 住所   xxxxxxxxxxxx   .....│
└─────────────┘

( ^ω^)

(-@∀@)「挨拶代わりに盗ませていただいたよ…もう少し注意力を磨いたほうがいいようだね」

( ^ω^)「とりあえず返してもらえます?」

(-@∀@)

(-@∀@)「ごめん」

( ^ω^)「(はぁ…こんなのに名刺をスられるなんて…確かに注意力が足りないな…)」

( ^ω^)「(能力的にもピーク越えちゃったってことかな…はぁ…)」

( ^ω^) ブツブツ…

(;@∀@)「(やべぇ…ぶつぶつ言ってるよ…マジで怒らせたかな…)」

( ^ω^)「…あ、それでなんでしたっけ?」

(-@∀@)「あ、ああ…本来の目的を完全に忘れていたよ」

(-@∀@)「実は君に一対一の勝負を挑みたくてね…」

( ^ω^)「はぁ。そういうことは事務所を通していただきたいのですが」

(-@∀@)「私は風…そういったことには縛られないのだよ…」

(^ω^ )

(-@∀@)「あの、こっち向いて話聞いてもらえます?」

( ^ω^)「あ、すいません…色々悩んでまして…」

(-@∀@)「はぁ…そうなんですか…」

(-@∀@)「それで、話の続きだ。私はあなたを倒し、怪人として一気にのし上がってやろうと思っているのだよ」

( ^ω^)「……」

(-@∀@)「つまり…」


  ド  (-@∀@)9m「貴様の地位を盗ませてもらおうということさッ!!」  ン


( ^ω^)「…盗むほどの地位が、あるのでしょうかね」

(-@∀@)「え?」

( ^ω^)「いえね…こないだベテランの怪人さんに言われたんですよ…お前はもう旬じゃないって…」

(-@∀@)「はぁ…」

( ^ω^)「結構ショックだったんですよ…自分ではまだまだやっていけるって思ってたんで…」

(-@∀@)「…この話長いですか?」

( ^ω^)「あ、すいません…」

(-@∀@)「いえ、いいんですけど…」

( ^ω^)「立ち話もなんですし、喫茶店でも行きましょうか」

(-@∀@)

( ^ω^)「とりあえずここの買い物だけ済ませてきますんで」

(-@∀@)

(-@∀@)「え?いや…え?」

( ^ω^)「(もうこうなったらとことん愚痴ってやる…オフを盗んだ報いだ…)」

(´・_ゝ・`)「いらっしゃいませー」

( ^ω^)「二名、禁煙席で」

(-@∀@)「あ、私タバコ吸いた」

( ^ω^)

(-@∀@)「なんでもないです」

(´・_ゝ・`)「こちらの席へどうぞー」

(-@∀@)「(くそう…今この地味なやつからスったタバコを吸ってやろうと思ったのに…)」

( ^ω^)「(今のは気付けたな…やっぱり注意しておけばわかるんだよな…)」

(´・_ゝ・`)「(あれ…タバコないな…クソッ!!ニコチンが足りねぇ!!)」

( ^ω^)「それで…どこまで話しましたっけ…」

(-@∀@)「私との一騎打ちかな?」

( ^ω^)「ああ、そうだ。私の地位の話でしたね」

(-@∀@)「話聞いてよ」

( ^ω^)「あなたは私を倒せば地位が手に入ると思ってるみたいですけどね…意外とそうでもないんですよ…」

(-@∀@)「いや、聞け?な?」

( ^ω^)「上半期私の人気九位ですよ九位…これだけ頑張って九位ですよ…?どう思います…?」

(-@∀@)「…まぁ、私は上半期七千八百二十位だったんでなんとも…」

( ^ω^)「……」

(-@∀@)「……」

( ^ω^)「それでよく九位に挑む気になりましたね…」

(-@∀@)「…まぁ、人気が全てじゃないじゃないですか」

( ^ω^)「……」

(-@∀@)「結局ヒーローも怪人も実力社会でしょう?私はね、それを証明したいんですよ」

(-@∀@)「盗みなんてチンケな技ですけど…これだけは私、誰にも負けない自信がありますから」

( ^ω^)「誰にも負けない技ですか」

(-@∀@)「ええ。例えば…ほら」

(-@∀@)つΦ

(;^ω^)「…!!」

(-@∀@)「ね?気付かなかったでしょう?」

( ^ω^)「…ええ。全く気付きませんでした…一番厳重に管理している物なのに…」

( ^ω^)「…でも、これだけの技を持っていながら、何故未だにその位置なんですか?」

(-@∀@)「……」

(-@∀@)「駆け出しの頃ね…私は大きな失敗をしてしまったんですよ…」

(-@∀@)「…下着泥棒を見つかってしまってね…」

( ^ω^)

(-@∀@)「本当に失敗だった…芋づる式に他の下着も見つかって…」

(-@∀@)「ニ年も牢屋に入れられちゃいましたよ…」

( ^ω^)

(-@∀@)「しかも鍵を盗んで脱獄しようとしたもんだからまた罪が増えましてね…」

( ^ω^)「(…ダメ怪人だ…)」

(-@∀@)「まぁそんな事情がありまして」

(-@∀@)「スパッと一発で人気を得たいんですよ」

( ^ω^)「それで、一騎打ちを」

(-@∀@)「ええ」

( ^ω^)「……」

(-@∀@)「どうでしょう?受けていただけるなら」


(-@∀@)「これもお返ししますよ?」
つ[財布]と


( ^ω^)「……」

( ^ω^)「(…そうだ…)」

( ^ω^)「(まだ毎年恒例の防犯意識向上ビデオ撮ってなかったんだ…)」

( ^ω^)「(この人で撮っちゃおう…)」

( ^ω^)「わかりました。財布を盗られては仕方ありませんね」

(-@∀@)「…ふふふ。ようやく観念したようですね」

( ^ω^)「では詳しい日取りなどは後日連絡いたします」

(-@∀@)「ええ。その時を楽しみにしていますよ…」

(-@∀@)「あなたの命を『奪う』その時をね…!」

( ^ω^)「(このちょくちょく入れてくる上手いこと言った風な顔がなければな…)」

〜撮影当日〜

(‘_L’)「しかし内藤さん、ハイスピードカメラなんて何に使うんですか?」

( ^ω^)「今日はプロのスリ師を読んでるんで。その手口を解明しようかなと」

(‘_L’)「なるほど…それで防犯意識向上を促すわけですか」

( ^ω^)「いつもと違う切り口で斬新かなと思って」

(-@∀@)「どうもみなさん!今日はなかなかの一騎打ち日和ですね!」

( ^ω^)「あ、どうも。先日は色々ありがとうございました」

(-@∀@)「(相変わらず目が笑ってない…)」

( ^ω^)「それじゃ早速戦いましょうか…ファイスティック、返してもらえます?」

(-@∀@)つΦ「…今日は気を張っているようで」

(‘_L’)「(すげぇ…いつの間に…怪人は見た目によらないな…)」

( ^ω^)「じゃ、変身しますんで」

(-@∀@)「(しかしこの変身待ちって微妙な気分だよなぁ)」

( ^ω^)つΦ「変」

( =☆=)「身!」

(;@∀@)「って速っ!!」

( =☆=)「今日はそこがメインじゃないんで」

(;@∀@)「メインとかメインじゃないとかあるんだ…」

(‘_L’)「じゃーカメラ回しまーす…キュー!」

( =☆=)「やぁ良い子の皆!ジャスティスカイザーだよ!今日は僕と一緒に防犯について勉強しよう!」

(-@∀@)

(-@∀@)「ん?」

( =☆=)「ゲストは盗人怪人の疾風怒盗アサピーさんだ!」

(-@∀@)「え、あ、はい…アサピーです」

( =☆=)「アサピーさんにはスリの犯人役をやってもらうよ!よろしく、アサピーさん!」

(-@∀@)「よろし…いや、違くね?」

( =☆=)「じゃあまずは電車の中でのスリについて学んでいこう!」

(-@∀@)「いやないじゃん、電車ないじゃん」

( =☆=)「そういう体です。ジャスティスロンギヌス!!」


<――┬――┬――┬――┬――
     ◎    ◎    ◎    ◎←吊り革


(;@∀@)「槍の使い方おかしいだろ!!」

( =☆=)「(いいですか、アサピーさん)」

(-@∀@)「(急になんですかひそひそと…)」

( =☆=)「(私と貴方の一騎打ちは既に始まっています)」

(-@∀@)「(…!!)」

( =☆=)「(今日はこのままノーカットで撮り続けてもらいます)」

( =☆=)「(収録中、私に気付かれないままスリを成功させればあなたの勝ち…)」

( =☆=)「(逆に私が気づけば、あなたの負けです)」

(-@∀@)「(……)」

( =☆=)「(勝負は五回。先に三回勝ったほうの勝利…いかがですか?)」

(-@∀@)「(…いいでしょう。風の盗法!とくと思い知るがいい!)」

( =☆=)「(ええ。本気でかかってきてください)」

( =☆=)「それじゃあまずは電車に乗るよ!GO!」


ガタンゴトン ガタンゴトン ←SE

( =☆=)「はぁ…今日も残業だよ…部長ほんとふざけてるわ…」

(;@∀@)「(妙に実感こもってるのが嫌だなぁ…)」

( =☆=)「…zzz…」

(-@∀@)「(ふむ…ターゲットが眠っている…こういうときは…)」

(-@∀@)「『そよ風』ッ!!」

説明しよう!『そよ風』とは!
眠っているターゲットを起こさないようにとにかくそーっとスリを行う、基本中の基本技だ!
基本だからこそ、術者の技量が問われるぞ!


  ソー           zzz…

(-@∀@)つ      ( =☆=)

               zzz…

      (-@∀@)つ( =☆=)


(-@∀@)つ[財布]  ( =☆=)


( =☆=)「…とこのように、電車の中で眠っている人は格好のターゲットだ!気を付けようね!」

(-@∀@)「…なんか勝利の達成感薄いんだけど…わざとやってる…?」

( =☆=)「さぁそれじゃあアサピーさんに対策を聞いてみよう!」

(;@∀@)「えぇ…対策って…ううん…」

(-@∀@)「まぁ…電車では寝ないことかな…あと尻ポケットは危ないとか…」

( =☆=)「なるほど!普通の答えすぎて全く面白くないけどとても重要なことだね!」

(;@∀@)「面白回答期待しないでくれる!?」

( =☆=)「じゃあこれを踏まえてもう一度、今度はちゃんとスリを防いでみよう!」

(;@∀@)「もう一回やるの!?同じ手品二回やるマジシャン並に恥ずかしいんだけど!?」

( =☆=)「(あ、次一騎打ちの二戦目ですんで)」

(;@∀@)「(やっぱカウントしてんだ…これもしかして二勝二敗に持ち込むパタ( =☆=)「ジャスティスロンギヌス!!」


   チクチク

(;@∀@)<――┬――┬――┬――┬――
            ◎    ◎    ◎    ◎


(;@∀@)「いてっ、いてっ!!なんだこの槍チクチク…いてっ!!」

ガタンゴトン ガタンゴトン

( =☆=)「あ〜コーヒー飲み過ぎて眠れないな〜でも防犯にはこのほうがいいんだよね!」

( =☆=)「それから財布はちゃんとしまっておかないとね!後ろのポケットは危ないぞ、っと!」

(;@∀@)「(ヒーロースーツに尻ポケットないだろ…)」

(-@∀@)「(まぁいいや…ここで私が勝てばジャスティスカイザーの計算を崩せる…)」

(-@∀@)「(ふふふ…私を嘗めてかかったことを後悔するがいい!!)」

(-@∀@)「『そよ風』ッ!!」

( =☆=)「……!!スリの気配…!!貴様!!さてはスリ師だな!?」

(-@∀@)「え?いや、まだ何もしてないんだけど…」

( =☆=)「まだ…だと!?やはりスリ師だったか…許せん!!」


   「ジャスティスナッコォォォォォ!!!」

             _ - ― = ̄  ̄`:, .∴ '    (    )
         , -'' ̄    __――=', ・,‘ r⌒>  _/ /
  正     /   -―  ̄ ̄   ̄"'" .   ’ | y'⌒  ⌒i
       /   ノ                 |  /  ノ |
      /  , イ )                 , ー'  /´ヾ_ノ
      /   _, \               / ,  ノ
      |  / \  `、  義         / / /
      j  /  ヽ  |           / / ,'
    / ノ   {  |          /  /|  |
   / /     | (_         !、_/ /   〉
  `、_〉      ー‐‐`            |_/                              ※良い子はマネしないでね!


(;@∀@)「ごっふううううううううううう!!!」

( =☆=)「…とこのように、スリを見つけたら勇気を持って対応することも大切だよ!」

(;@∀@)「い、いやダメだろ…いきなり殴っちゃダメだろ…」

( =☆=)「右下にテロップ出てるから大丈夫!」

(;@∀@)「テロップ出すぐらいならやるなよ!!…くそ、一勝一敗か…」

( =☆=)「さて、これで電車内でのスリのことはわかったね!」

( =☆=)「次は道端で歩いているときのスリについて勉強しよう!」

(-@∀@)「ああ、道端のスリね…あれは動かない人からスるよりずっと大変だよ」

( =☆=)「具体的にはどれぐらい大変なのかな?」

(-@∀@)「そうだなぁ…太鼓の達人のおにレベルぐらいかな」

( =☆=)「わかりにくい!!ジャスティスロンギヌス!!」


   チクチク

(;@∀@)<――┬――┬――┬――┬――
            ◎    ◎    ◎    ◎


(;@∀@)「だからいてっ…おい止めろ!!目は止めろ!!それでもヒーローの武器かお前!!」

( =☆=)「それじゃ、道端の体でやってみよう!スリ役、お願いしますね!」

(;@∀@)「いってぇ…なんだもうチクチクチクチク…」


( =☆=)「♪正義を〜貫け〜僕らの〜ヒーロ〜」

説明しよう!
ジャスティスカイザーが口ずさんでいるこの歌は、彼のファーストシングル『LOVE IS JUSTICE』!

(;@∀@)「宣伝露骨だなおい…」

( =☆=)「はぁ…もっとみんなにこの素晴らしい曲を聴いてほしいなぁ…売上は二の次として…」

(;@∀@)「白々しいし…」

(-@∀@)「まぁいいや。私の華麗な盗法を再び見せ付けてやるとしよう…」

(-@∀@)「次は最終奥義だ…二勝連続で決めて勝ってやる…!」

(-@∀@)「『竜巻』ッ!!」

説明しよう!『竜巻』とは!
凄まじい竜巻を起こし、相手の持ち物を身ぐるみ剥いでしまう恐ろしい技だ!
もはやスリですらないぞ!

(#@∀@)「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

( =☆=)「く…うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


( =☆=)   三[財布]と(@∀@-)


( =☆=)「なんてことだ!!凄まじい風に財布が飛ばされてしまった!!」

(;@∀@)「くそっ…私のキャラ以上に白々しいな…!!」

(-@∀@)「だがこれで二勝だ…次も勝ってやる…!!」

( =☆=)「…とこのように、自然災害的に持ち物をスられてしまう可能性もあるんだ!」

( =☆=)「こういうときはどこに気を付けたらいいのかな?」

(-@∀@)「そうだなぁ…しっかり持ち物を持っておくとか…紐で首に吊るしておくとかもいいよね」

( =☆=)「なるほど…もっと唸ってしまうような対策が欲しかったところだね!」

(;@∀@)「だから面白回答期待しないで!?」

( =☆=)「以上の点を踏まえて、道端でのスリに気をつけてみよう!」

(;@∀@)「いや…やった私が言うのもなんだけど…こんなスられ方一生に一度あればいい方だと思うな…」


   チクチク

(;@∀@)<――┬――┬――┬――┬――
            ◎    ◎    ◎    ◎


(;@∀@)「だからいてぇよ!!呼ばれてねぇのに来るなよ!!いやらしい槍だなほんと!!」

( =☆=)「♪たったっかえ〜ぼっくっらの〜ジャッスティッスカイッザ〜」

( =☆=)「(台詞)ジャスティスナッコォォォ!!」

説明しよう!

(;@∀@)「さっきの歌の続きだろ!?もういいよ!!…ふふふ…これぞまさに」

( =☆=)「台詞泥棒…!!」

(;@∀@)「ああ!!それ私が言いたかったのに!!台詞泥棒!!」

( =☆=)「私の財布だけでなく、ナレーさんの出番まで奪うとは許せん…!!」

(;@∀@)「誰だよナレーさんって…ていうかせめてスリしてからこの流れにしてほしいんだけど…」

( =☆=)「うおおおおおおおおおおおお!!!」

   「ジャスティスナッコォォォォォ!!!」

             _ - ― = ̄  ̄`:, .∴ '    (    )
         , -'' ̄    __――=', ・,‘ r⌒>  _/ /
  防     /   -―  ̄ ̄   ̄"'" .   ’ | y'⌒  ⌒i
       /   ノ                 |  /  ノ |
      /  , イ )                 , ー'  /´ヾ_ノ
      /   _, \               / ,  ノ
      |  / \  `、  犯         / / /
      j  /  ヽ  |           / / ,'
    / ノ   {  |          /  /|  |
   / /     | (_         !、_/ /   〉
  `、_〉      ー‐‐`            |_/                       ※悪い子もマネしないでね!


(;@∀@)「い…痛い…くそ…さっきチクチクやられたところ狙ってきた…」

( =☆=)「備えあれば憂いなし!やられる前にやれ!これも防犯の基本だね!」

(;@∀@)「色々おかしいぞその防犯心得…」

( =☆=)「では最後に、実戦対策をしてみよう!」

(-@∀@)「結局二勝二敗だよ…上手いこと転がされた気がする…」

( =☆=)「さぁどこからでもスリかかってこい!!全て防犯してやる!!」

(;@∀@)「そんな迎撃準備万端の人からスるやついねぇよ!!」

( =☆=)「(…ということは…負けを認めるということで…?)」

(-@∀@)「……!!」

( =☆=)「(一騎打ちは私の勝ちということで…?)」

(-@∀@)「(…私にもプライドがある…!!)」

(#@∀@)「スってやる…!!なんとしてもスってやるぞ!!」

( =☆=)「さぁ来い!!」



            ……

  (#@∀@)           (=☆= )


(;‘_L’)「(す、すごい睨み合いだ…これは一瞬も気が抜けない…はっ!)」

(‘_L’)「(そうか…この勝負は一瞬で決着が付く…だからハイスピードカメラを用意させていたんだ…)」

(‘_L’)「(この最後の決着をしっかり撮影すること…初めからそれが内藤さんの狙い…!)」

(‘_L’)「(防犯ビデオとはいえ、ヒーローの必殺技に子供たちは期待しているもんな…)」

(#@∀@)「……」

( =☆=)「……」

ビュオオオ…

(;‘_L’)「(うっ…すごい風だ…!)」

(#@∀@)「!!」

( =☆=)「!!」


           ダダダッ!!

     三(#@∀@)   (=☆= )三


(#@∀@)「『そよ風』ッ!!」

( =☆=)「ジャスティスプロテクト!!」


           バシィッ!!

    (=☆= )        (#@∀@)


(;‘_L’)「…決着だ…」

(-@∀@)「…ふ…ふふふ…」

( =☆=)「……」

(-∀@)「私の…負けだ…」


::::::::::::::::::::::::......   ........:::::::::::::::::::::::::::  ;;;;;;;::::::::::::::::::
           γ ⌒ ⌒ `ヘ
          イ ""  ⌒  ヾ ヾ    ドガァァァァァァァァン.....
        / (   ⌒    ヽ  )ヽ
        (      、 ,     ヾ )
 ................... .......ゞ (.    .  ノ. .ノ .ノ........... ........
 :::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、、ゝ.....|  |..., , ノソ::::::::::::::.......::::::
         .._....,,. .-ー;''!  i;;;〜−ヽ
        γ ,〜ー'''l ! |'''ーヾ  ヾ
        ( (    |l  |    )  )
        ヾ、 ⌒〜"""''''''⌒〜'"´ ノ
           ""'''ー-┬ーr--〜''""
                 |   |               :
              ノ 从 ゝ


( =☆=)「…アサピー…お前の防犯心得…しかと心に刻んだぞ…!!」

〜リプレイでもう一度〜


   三(#@∀@)   (=☆= )三   アサピー、カイザーの左ポケットに財布を発見


     三(#@∀@)(=☆= )三    アサピー、右手をポケットへ突撃


     三(#@∀@)(=☆= )三    カイザー、ジャスティスプロテクト発動


       (;@∀@)(=☆= )      カイザー、アサピーより一瞬早く左ポケットに手を突っ込む


       (@∀@(と(=☆= )     カイザー、ついでにアサピーを二発殴る


    (=☆= )三  三(-@∀@)   アサピー、体勢を立て直して交差演出を続行


   (=☆= )       (#@∀@)  決着、アサピー捨て台詞と共に爆発

(‘_L’)「(なんて迫力満点の映像だ…一行AAの限界を超えている…!)」

(‘_L’)「これは子供たちも大喜びですね!」

( =☆=)「……」

(‘_L’)「…内藤さん?」

( =☆=)「(…この防犯ビデオも…去年より、配布先が減るんだろうな…)」

(‘_L’)「内藤さん!」

( =☆=)「…あ、すいません。なんですか?」

(‘_L’)「いえ、大したことじゃないんでいいんですけど。さすがに疲れました?」

( =☆=)「…そうかもしれませんね。先に上がらせてもらいます」

(‘_L’)「わかりましたー。お疲れ様でーす」

( ^ω^)「……」

( ^ω^)「(配布先は三割減か…)」

( ^ω^)「(他のヒーローも凝った防犯ビデオだったからな…特に…)」

ピッ

(,,゚Д゚)『法律は大事だぞ!』

( ^ω^)「……」

( ^ω^)「(ここまで脅威になるとは思わなかった…)」

( ^ω^)「(自作のパンフレットも良く出来てるし…わかりやすい…)」

( ^ω^)「……」

ガチャ
  _、_ 
( ,_ノ` )「よう、元気か内藤」

( ^ω^)「あ…渋沢社長。おはようございます」

説明しよう!この男の名はクールダーティシブサワ!
全日本ヒーロー派遣(株)の社長ヒーローだ!
そのダンディズム溢れる佇まいでヒーローたちを率いているぞ!
  _、_
( ,_ノ` )「今日はお前にちょっと話があってな…タバコ、吸わせてもらうぞ」

( ^ω^)「はい、どうぞ…」

シュボッ
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「ふぅ…お前ももう、大分長くなってきたな」

( ^ω^)「ヒーロー歴のことですか?」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「ああ。新人のスカウトやマネジメントにも熱心で、よくやってくれてると思う」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「そこで、だ…お前に昇進の話を持ってきた」

( ^ω^)「……」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「こう言っちゃなんだが、そろそろ前線張るのもキツいんじゃないのか?」

( ^ω^)「…そんなことはありません」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「…お前が現場にこだわってることは知ってるさ」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「だがな。俺としては、お前のその能力を…裏方で活かしてほしいんだ」

( ^ω^)「…視聴率が落ちてきたからですか?」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「…落ちたといってもまだまだ現役クラスだろうが。ただな」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「有終の美を飾りたいなら…今が潮時だと俺は思う」

( ^ω^)「……」

グリグリ
  _、_ 
( ,_ノ` )「話はそれだけだ。じゃあな」

バタン

( ^ω^)「……」

( ^ω^)「(それはそうだ…人気がなくなってから引退したって、大した騒ぎにはならない…)」

( ^ω^)「(まだ人気があるうちに引退するから、話題になるんだ…)」

( ^ω^)「(そうすれば、在庫の一掃だって簡単になるし…)」

( ^ω^)「……」

( ^ω^)「…だけど…それは、僕の目指したヒーロー像じゃないお…」

( ^ω^)「僕は…惜しまれつつ引退したいわけじゃないお…」

( ^ω^)「……」

第十一回登場怪人


疾風怒盗アサピー (-@∀@)

盗みの腕に定評のある怪人。臭い飯を食ったこともある、生粋の盗人。
風を操る盗み技が得意。普通に竜巻で攻撃しろよ、ともっぱらの評判である。
成り上がりの野望があり、人気ランキング上位のジャスティスカイザーを狙っていた。
ジャスティスロンギヌスとはどうも馬が合わないらしい。

( =☆=)「みんな、今回の防犯ビデオはどうだったかな?」

( =☆=)「身近の色んなところに危険は潜んでいるんだ、気を付けようね!」

( =☆=)「それでも困ったときは、いつでも僕を呼んでくれ!」

( =☆=)「どんなところにでも駆け付けるよ!連絡先はこちら↓」

電話番号 xx-xxxx-xxxx 住所 xxxxxxxxxxxx

( =☆=)「それじゃ、また次回!せーの!」

( =☆=)「いつも心に、ジャスティスを!!」



  ( ^ω^)は現実的ヒーローのようです

第十一回 「完全防犯されると仕事がなくなって困るのだ!」


おわり

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