( ^ω^)「……」

( ^ω^)「…はぁ…」

(‘_L’)「(内藤さんがいつになく真剣な顔だ…)」

(‘_L’)「(よっぽど大変な怪人にでも当たったのかな…)」

( ^ω^)「……」


( ^ω^)「(…CDがコケた…)」


(‘_L’)「(大変そうだしそっとしておこうっと)」

( ^ω^)「(想定の範囲内のコケ方ではあるけど…やっぱり厳しいな…)」

( ^ω^)「……」

カチカチ

( ^ω^)「(…ヘキサゴンファミリーが強すぎた…)」

( ^ω^)「(やはりもう少しタイミングはずらすべきだったか…放送に合わせるためだったとはいえ…)」

( ^ω^)「(それでトップを守り抜いてるジャニーズアーティストだっているわけだしな…)」

( ^ω^)「……」

( ^ω^)「(…クーさんとか歌ったら売れそうだな…)」

( ^ω^)「(…無理か…)」

( ^ω^)「…おっと。そろそろ時間か…」

( ^ω^)「ちょっと営業行ってきますね」

ガチャ

( ^ω^)「どうも、マルタスニムさん」

( ^^ω)「ホマ…内藤さんホマか。久しぶりホマね」

( ^ω^)「そうですね…確かに、久しぶりです」

( ^ω^)「あなたが僕の『偽者』をやってくれなくなってから、なかなか会う機会がありませんでしたからね」

( ^^ω)「……」


           ( ^^ω)

       擬態虚夢マルタスニム


説明しよう!この怪人マルタスニムは『偽ヒーロー』専門の怪人だ!
彼の擬態はヒーローの人気のバロメーターとも言われるため、多くのヒーローが彼に擬態されることを夢見ているぞ!

( ^ω^)「もう半年はやっていただけるものと思っていたのですけどね…」

( ^^ω)「…内藤さん、あんたならよくわかっているはずホマ」

( ^^ω)「私ら擬態系の怪人に最も必要なものが何か」

( ^ω^)「流行を読む力、ですか」

( ^^ω)「その通りホマ。私らは、そのときそのとき、旬のヒーローを擬態する必要があるホマ」

( ^ω^)「…つまり…私はもう、旬ではないと?」

( ^^ω)「残念ながらそう言わざるを得ないホマ」

( ^ω^)「しかし、数字はそうは言っていません」

( ^^ω)「確かに数字はいいホマ。視聴率だけじゃない、グッズの売上も…あ、CDはコケてたホマね」

( ^ω^)「言わないでください…」

( ^^ω)「まぁそれはそれとして、数字の話。逆に言えば、今のあんたはそれだけホマ」

( ^ω^)「……」

( ^^ω)「毎年このシーズン、あんたの擬態をするようになってから、もう何年も経つホマ」

( ^^ω)「でも、去年あたりから考えていたホマ…そろそろ」


( ^^ω)「あんたの時代は終わるホマ」


( ^ω^)「……」

( ^^ω)「鬼面ドライバー、メロキュア、烈火剛将…」

( ^^ω)「どれもあんたが成功に一役買ってやったやつらだったホマね」

( ^ω^)「…逆ですよ。私が、成功に利用した」

( ^^ω)「…まぁ、どっちでもいいホマ。共闘で宣伝になるのはあんただけじゃないってことぐらい、あんたが気付かないわけないホマ」

バサッ

( ^^ω)「上半期の人気ランキングホマ」

( ^ω^)「…これは…」

( ^^ω)「全国の小学生を対象にしたアンケートホマ。あんたの人気は…ここ」

( ^ω^)「…第九位、ですか」

( ^^ω)「中堅ヒーローで九位に食い込んでいることは評価するホマ…でも、恐らく」

( ^^ω)「ここがあんたの最終ラインだホマ。もう、これ以上上がることはないホマ」

( ^ω^)「……」

( ^^ω)「それでなくても今年は激戦の年ホマ…下半期はもっと厳しくなるホマよ」

ピッ

(ix0目0)『俺は冥王星の子!鬼面ドライバー十七号!』

ピッ

ζ(゚ー゚*ζ『私たちの歌を、聴けぇーっ!』

ピッ

(,,゚Д゚)『死刑制度で…本当に人が救えるのか…!』

ピッ

( 赤)『五人揃って!精密戦隊!マシンジャー!』

ピッ

<ヽ`∀´>『ウリの健康法ニダ?よく食べてよく寝る、それに尽きるニダ』

( ^^ω)「…テレビを付ければ、いつだってヒーローが映っている時代ホマ…最後のやつはちょっと違うけど」

( ^^ω)「そろそろ潮時、なんじゃないかホマ?ジャスティスカイザーも」

( ^ω^)「…確かに、同期でも現場を退くやつらが多くなりました」

( ^ω^)「毎年生まれる新人ヒーローは、五桁を下りませんしね…」

( ^^ω)「そりゃそうだホマ…ヒーローは怪人なんかよりずっと人気の職業ホマ」

( ^ω^)「…それでも、私は…現場にこだわりたいんです」

( ^^ω)「……」

( ^^ω)「『親父さん』の影響ホマ?」

( ^ω^)「…親父は。関係ありません」

( ^^ω)「…そうホマ。なら、いいホマ」

( ^ω^)「……」

( ^^ω)「でも、これだけは言っておくホマ…」



( ^^ω)「『親父さん』も、現場にこだわって死んだホマよ」


( ^ω^)「……」

( ^^ω)「まぁ…あんたとはちょっと違うこだわり方だったホマけど…」

( ^ω^)「…知ってますよ。知らないはずないじゃないですか」

( ^^ω)「……」

( ^ω^)「お時間とらせてすいませんでした。今日は失礼します」

( ^^ω)「もう擬態はいいホマ?」

( ^ω^)「ええ。貴重な意見も頂けましたし…また後日、伺います」

( ^^ω)「…諦めたわけではない、ってわけホマね」

( ^ω^)「当然ですよ。いつの時代も、偽者は人気のバロメーターですから」

( ^^ω)「…そういう諦めの悪いところは親父さんそっくりホマね」

( ^ω^)「ははは。ありがたいような、そうでないような…」

( ^^ω)「わかったホマ」

( ^ω^)「え?」

( ^^ω)「あと一回だけ、あんたの擬態をやるホマ…それが、『偽ジャスティスカイザー』の最後ホマ」

( ^ω^)「マルタスニムさん…」

( ^^ω)「さっき言ったとおり、あんたはもう落ちるだけホマ」

( ^^ω)「つまり、今やらなかったら…ジャスティスカイザーの衣装を使う日はもう二度と来ないホマ。それも勿体無いホマ」

( ^ω^)「…ありがとうございます」

( ^^ω)「ただし、一つだけ条件を出すホマ」

( ^ω^)「なんでしょう?」

( ^^ω)「今日から一週間…そのどこか一日で一時間だけ…私は偽ジャスティスカイザーとして現れるホマ」

( ^^ω)「それ以外は場所も時間も指定しないホマ。どこかでひっそりと悪事を働くホマ」

( ^ω^)「…それを、私に見つけ出せと」

( ^^ω)「そういうことホマ。情報戦は得意だったホマね?」

( ^ω^)「ええ、それなりには…」

( ^^ω)「あんたの実力を活かしきるホマ」

( ^^ω)「そして、偽ジャスティスカイザーの最後を…あんたの手で、飾ってみるホマ」

( ^^ω)「…たまにはこういう形のガチンコ勝負もいいホマ?」

( ^ω^)「…そうですね。確かに、久しく経験していなかった戦いです」

( ^ω^)「受けて立ちますよ、マルタスニムさん」

( ^^ω)「それじゃ成立ホマ。活躍を祈ってるホマよ」

( ^ω^)「ええ。では、失礼します」

( ^^ω)「ホマ。また、いつかどこかで出会うホマ」

ガチャ バタン

( ^^ω)「……」

( ^^ω)「さて…これから忙しくなるホマね…」

( ^^ω)「まず私がすべきは…」

           。
          /
( ^ω^)  [(X)]『仕掛けられた盗聴器を全部撤去することホマね…』

(;‘_L’)「ゲゲェーッ!!盗聴器が一瞬でバレたーッ!!」

( ^ω^)「ま、でしょうね。これぐらい見抜けないようじゃ、擬態怪人なんてやってられませんよ」

(;‘_L’)「さすがベテランだ…あ!カメラも壊されてる!ちくしょう!高いのに!」

( ^ω^)「情報の漏洩は期待できませんね…」

(‘_L’)「…窓は一つもなし、壁は全て防音性…おまけにあらゆる電磁波を遮断する…」

(;‘_L’)「くそ!無理やりケーブルで盗聴回線引いたのに!高かったんだぞ!」

( ^ω^)「あ、そうそう…フィレンクトさん」

(‘_L’)「え?何ですか?」

           。
          /
( ^^ω)  [(X)]『背中に盗聴器付いてるんで、取ってもらえます?』

( ^^ω)「…くくく…さすがは天下無双ジャスティスカイザー…」

( ^^ω)「こちらの手も筒抜けというわけホマね…」

( ^^ω)「面白い…面白いホマ!偽ジャスティスカイザー最後の戦いに相応しい戦いができそうホマ!」

( ^^ω)「ホーマホマホマホマ!!」

ガチャ

从#゚∀从「うるせぇぞ親父!!ホマホマ笑ってんじゃねぇ気持ち悪い!!」

(;^^ω)「あ、すまん…」

バタン

( ;;ω)「…くくく…この家庭事情を知られないためにも…盗聴器は徹底的に破壊してやるホマ…うう…ううう…」

(#‘_L’)「このやろ!!盗聴器このやろ!!」


 (#‘_L’)⊃
 /   ノ グリグリ
 し―-彡...


説明しよう!フィレンクトは実は隻腕だったのだ!

( ^ω^)「……」

(;‘_L’)「はぁ、はぁ…」

( ^ω^)「さて。これでお互い、相手の状況は見えないわけです」

(‘_L’)「…ここからが本当の戦いってわけですね」

( ^ω^)「ええ。まずは、協力者を募りましょう」

(‘_L’)「でも、協力者だって信頼できるかどうか…」

( ^ω^)「まぁ何人かは当てがありますから。そこを当たってみます」

プルルルルル

( ^ω^)】「あ、もしもし。内藤ですけど…そんなに身構えないでくださいよ、クーさん」

( ^ω^)】「実はですね…ヒーローと癒着していると噂の怪人が行動を開始するらしくて…」

( ^ω^)】「いや私じゃないですよ。もちろん。ええ」

( ^ω^)】「それでですね、行動する時間や場所がわからないんですよ…そうですよね、倒しようがない…」


( ^ω^)】「そうかぁ…クーさんじゃやっぱり無理かぁ…」


( ^ω^)】「あ、探してもらえます?じゃあ何か分かったら連絡ください、はい」

ガチャ

( ^ω^)「よし。これで一番行動力のある人は問題ないな」

説明しよう!

川 ゚ -゚)「…どうしてこう…ペースに乗せられてしまうのか…」

ある時は正義感溢れる怪人に!

( <●><●>)「…どうしてこう…ペースに乗せられてしまうのでしょうか…」

ある時は正義感溢れるヒーローに!

ξ゚听)ξ「見つけたら百万円…養育費…食費…光熱費…」

ある時は生活に切羽詰った主婦に!

ζ(゚ー゚*ζ「みんなー!実は今日はお願いがあるのー!」

ある時は熱狂的ファンを多く持つアイドルに!

(;;´皿`)「どうしろって言うんだよ…見つかるわけないのに…」

ある時は地方営業の多い出張怪人に!
内藤は人脈を駆使して情報ネットワークを構築したのである!

( ^ω^) カチカチ

(‘_L’)「大分情報が集まってきてますね…って、何してるんですか?」

( ^ω^)「ああ、ちょっとネットを見てたんです」


マルタニスムを探せ! 擬態2893回目

  最近の動向知ってる人教えてくれ

  >>567
  愛知で味噌カツ食ってんの見た
  なんかすげぇ荷物だったな


(;‘_L’)「す、すごい…!こんな情報まで書き込んでるやつがいるんですか!?」

( ^ω^)「たまに、ですけどね。一応メモしておきます」

こうして内藤は情報を集めに集めた!
その情報量たるやなんと大学ノート十冊分!
これは一般男子高校生の三年分の勉強ノートに匹敵する量である!

その結果、内藤が割り出した時間と場所とは!

( ^ω^)「…ここで間違いないはずです」

(;‘_L’)「そ、そんな…本当ですか…?」

( ^ω^)「ええ。自信があります」

(;‘_L’)「でも…これ、間違ってたら…」

( ^ω^)「大丈夫ですよ。間違っていても、私の怪人撃破数が一人減るだけです」

(‘_L’)「…内藤さん…わかりました。行きましょう」

( ^ω^)「ええ。これが決戦です…偽者のジャスティスカイザーとの」

ガチャ

( ^ω^)「…やはり…私の予想は合っていたようですね…」

( =★=)「…よく、わかったホマね」

( ^ω^)「あなたなら、最後の戦いにこの場所を選ぶと…確信していました」

( =★=)「選ぶ…?違うホマ。これは、最初から決まっていたことだホマ…」

( ^ω^)「……」

( =★=)「さぁ、条件は満たされたホマ。存分にやりあうホマ」

( ^ω^)「ええ…そうですね。では、変身させていただきます」

( =★=)「ホマ…この偽スーツの最後の出番ホマ。しっかりやるホマよ」

サッ

( ^ω^)つΦ「変・身!!とうっ!!」

スタッ!!

(::::::::::::::)「…天下無双のヒーロー…」


ドカーーーー   ( =☆=)「ジャスティスカイザー!!ここに見参!!」   ーーーーン


( =☆=)「貴様の悪行!!断じて許すわけにはいかない!!」

( =★=)「くくく…だとしたら…どうする?」

( =☆=)「貴様を…この手で倒す!!」

( =★=)「いい度胸だ!かかってこいジャスティスカイザー!どちらが本物か…」

( =★=)「その身に思い知らせてやろう!!」



              天下無双ジャスティスカイザー

                     VS

              天下無双ジャスティスカイザー


               ( =☆=)ノ   と(=★= )
                │ヽ│       │と│
                /  ┐      ┌  \


                 その決戦の地は…







          マ ル タ ス ニ ム の 自 宅 で あ っ た ! ! !





( =★=)「せいぜい家具に気をつけることだな…壊したらうちの家内にしこたま怒られるぞ…!!」

( =☆=)「く…この狭いフィールド…地形を知り尽くしたやつに有利か!!」

(‘_L’)「(くっ…なんて撮りづらいフィールドだ…!!しかし!!俺のカメラワークで撮りきってみせる!!)」

内藤がここを決戦の地と確信したわけはこうだった――

( ^ω^)「…変だな…」

(‘_L’)「何がですか?」

( ^ω^)「北海道から沖縄まで、あらゆるところでマルタスニムさんの目撃例は出ている…だけど」

( ^ω^)「次の日には必ず、自宅から出るところを目撃されているんです」

(‘_L’)「それも作戦なんじゃないですか?」

( ^ω^)「…こんな報告も来てるんですよ」

(‘_L’)「どれどれ…『娘さんがマルタスニムさんに怒鳴る声が防音なのに聞こえてきた』…」

( ^ω^)「あそこの娘さんがマルタスニムさんに協力するとは思えません。これは多分、本気の怒鳴り声です」

(‘_L’)「と、いうことは…あの怪人は、結局家から移動していない…?」

( ^ω^)「恐らく…」

(‘_L’)「…じゃあ、仮に戦闘場所を自宅と仮定しましょう。その時間はいつなんですか?」

( ^ω^)「それも情報が入ってきてます。これです」

(‘_L’)「これは…宿泊予約ですか。女性二人…あれ?これ、もしかして」

( ^ω^)「ええ。マルタスニムさんの奥さんと、娘さんです」

(‘_L’)「日付は…内藤さんが約束を取り付けた日の、丁度一週間後…!」

( ^ω^)「マルタスニムさんの狙い…それは、きっと…」

( ^ω^)「『鬼の居ぬ間に決戦』…!!」

(;‘_L’)「ナ…ナ・ル・ホ・ド〜〜!!」

( ^ω^)「そして彼の働く悪事とは…!!」


        / ̄|
       |  |
       |  |    「奥さんの指定席となっているフカフカソファーでくつろいだり!!」
      ,―    \
     | ___)   |
     | ___)   |
     | ___)   |\___( ^^ω)_____
     ヽ__)_/ \___     _____, )__
         〃  .       /    /     / /    〃⌒i
         |          /    ./     / /    .i::::::::::i
   ____|     /⌒\./    /     / | ____|;;;;;;;;;;;i
  [__]___|    / /-、 .\_.  /     Uし'[_]     .|
   | ||     |    / /i  i    /         | ||      |
   | ||____|____/ / .| .|\_ノ______..| ||      |
   |(_____ノ /_| |_________..| ||      |
   | LLLLLL./ __)L_| |LLLLLLLLLLLLLLLL. | ||_____」
   | ||    (_/   / i                .| ||    | ||
   |_||        / .ノ                  |_||    |_||
            (_/


   「思う存分趣味のブレイクダンスを踊ってみたり!!」

        ぐ
    ぐ  る         ―    ̄   __     ∩2z、
    る   ん   _ -  ̄           ― ニ二./  /
 十  ん               ( ^^ω)        /`/
      ,  '    _   l´   '⌒ヽ-‐  /  /  } }  +
    / /     /       リ     |  |   /  ノ
 C、/ /        ╋  /      |  |/  /  //
&  \____/      /     ノ/ _/―''
 ⌒ヽ-、__/   ̄ ̄ ̄`ヽ   '´   /   十
      /  ̄ ̄`ー- ...,,_ __,/| /        +
              /   ノ {=   | |
 +            ∠ム-'    ノ,ィi、ヽ、


   「いいともの時間まで眠りこけたりすることだッ!!!」


Good sleeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeep!!!

    | ̄ ̄( ^^ω) ̄|
    |\⌒⌒⌒⌒⌒⌒\     Good tomorroooooooooooooooooooooow!!!
    |  \           \                __
    \  |⌒⌒⌒⌒⌒⌒|              | i \ \
      \ |_______|                 | i  l =l
                                 | |__ノ  ノ
                                | ̄ ̄| ̄ ̄|

こうして、内藤は確信を持って決戦の地へと臨んだのだった――

( =★=)「…まさかこの悪事までバレているとはな…」

( =☆=)「マルタスニム…こんな悪事は、もう止めるんだ!!」

( =☆=)「こんなことをしたって…誰も救われない!!」

( =★=)「救い…?私はそんなことのためにソファーを占有していたわけではない…」

( =★=)「ただ…私は座ってみたかったのさ…」


( =★=)「『支配者』の席ってやつに…な…」


( =★=)「お前にはわからないだろうが…これが快感でなァ…くくく…」

( =☆=)「…貴様…外道が…!!」

( =★=)「さぁかかってこいジャスティスカイザー!!貴様の息の根を止め」

プルルルルルル

( =☆=)

( =★=)

プルルルルルル

( =★=)「…くくく…寿命がほんの少しだけ延びたようだな…」

ガチャ

( =★=)「あ、もしもし?大丈夫大丈夫、父さんちゃんと静かにしてるから」

( =★=)「え?ソファー?座ってないよ、当たり前でしょ…ブレイクダンスもしてないって。いいともより早く起きたし」

( =☆=)「(ここ、カットで)」

(‘_L’)「(了解でーす)」

( =★=)「うん、うん…お土産とかそんなに考えなくてから、楽しんできてね」

ガチャ

( =★=)

( =☆=)

( =★=)「さぁかかってこいジャスティスカイザー!!貴様の息の根を止め」

プルルルルル

( =★=)

ガチャ

( =★=)「何?月恋の録画予約?したってば…はい、はーい」

ガチャ

( =★=)

( =☆=)

(‘_L’)「カメラオッケーでーす」

( =★=)「さぁかかってこいジャスティスカイザー!!貴様の息の根を止めてやろう!!」

( =☆=)「それはこちらの台詞だ…!!これ以上の悪事を許すわけにはいかない!!」

( =★=)「ジャスティス!!!」

( =☆=)「ナッコォォォォォォォォォォ!!!」


      「「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」」


             ( =☆=)=つ  ⊂=(=★= )
             (っ   /          )  と
             ./   )          (   \
             ( / ̄∪          ∪ ̄\)

〜後日〜

( =☆=)『貴様…外道が…!!』

( ^ω^)「…やっぱりVS偽ヒーローは燃える展開が作りやすいな…」

( ^ω^)「(…それでも、絶頂期に比べれば視聴率は低くなっている…)」

( ^ω^)「(平均以上は維持しているけど…これじゃ、ダメなのか…?)」

ガチャ

(‘_L’)「お疲れ様でーす」

( ^ω^)「あ、どうも。やっぱりフィレンクトさんのカメラワークはすごいですね」

(‘_L’)「まぁそれが仕事ですからね。…ところで、聞いていいですか?」

( ^ω^)「何ですか?」

(‘_L’)「こないだ、マルタスニムさんと話していたとき…色々、聞いちゃって」

( ^ω^)「…まぁ、そうですよね。仕掛けていたわけですから」

(‘_L’)「…内藤さんの、お父さん…一体、何があったんですか?」

( ^ω^)「……」

(‘_L’)「長いことヒーローを続けてるわけ、気になっていたんです。…気に障ったならすみません」

( ^ω^)「いえ…構いませんよ。ただ、親父は関係ないんです」

(‘_L’)「…本当ですか?」

( ^ω^)「はい。その時も言いましたけど、私は現場にこだわっているだけですから」

(‘_L’)「…わかりました。じゃあもう聞きません。これからも頑張りましょう、内藤さん」

( ^ω^)「…そうですね。頑張らないと」

第十回登場怪人


擬態虚夢マルタスニム ( ^^ω)

擬態一筋二十年。ヒーロー人気のバロメーターとして、影で彼らを支えてきた怪人。
その擬態へのこだわりはすさまじく、触感まで完璧に仕上げている。ただしどこか一部だけわかりやすいところを変えておくのがポイント。
職業柄ヒーローの流行り廃りに詳しく、また厳しい。シビアな目線はまさにプロの職人といったところ。
家庭内のヒエラルキーも省みず、今日も彼はヒーローに化け続ける。
ちなみに名前はマルタスニムだったりマルタニスムだったり曖昧である。

( =☆=)「まさか偽者の僕が現れるなんて…」

( =☆=)「しかも力や技まで全く同じなんだ!全く、厄介な怪人だったぜ!」

( =☆=)「最後に僕が勝てたのは、やっぱり…正義の心のおかげ、かな…」

( =☆=)「そして忘れちゃいけないのがみんなの声援だ!いつも応援ありがとうな!」

( =☆=)「それじゃ、また次回!せーの!」

( =☆=)「いつも心に、ジャスティスを!!」



( ^ω^)は現実的ヒーローのようです

第十回 「偽者が現れること、それが一流のヒーローの条件なのだ!」


おわり

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