1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 20:42:26.90 ID:eXqrxgAF0
_ ( ^ω^)
|\ ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\(・ω・`)
./..\\ 旦 \⊂. )
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ^ω^)「……」
(´・ω・`)「……」
( ^ω^)「……ふぅ」
(´・ω・`)「……ふぅ」
( ^ω^)「やはり冬はこたつに限るお」
(´・ω・`)「暖房は邪道だね、許せるのはストーブまで」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 20:43:34.94 ID:eXqrxgAF0
( ^ω^)「そういえばさ、レバニラってあるおね?」
(´・ω・`)「随分唐突だけど、あるね、ニラレバ」
( ^ω^)「そう、それ」
(´・ω・`)「それ? どれ?」
( ^ω^)「レバニラとニラレバ、どっちが正しいとか検証番組とかなかったかお?」
(´・ω・`)「ああ、何かそんなのあったね。薀蓄とかトリビアとか、そういった知識ブームで」
( ^ω^)「あれって結局どっちが正しかったか知ってるかお?」
(´・ω・`)「いや、知らない。見てない」
(´・ω・`)「つか、ぐぐれ……と言いたいとこだけど、確かヒットするのはレバニラの方が多かったはず」
( ^ω^)「じゃあ、レバニラの方が正解?」
(´・ω・`)「いや、結局答えは出てないはず。どっちも明確な根拠がなくて」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 20:44:47.41 ID:eXqrxgAF0
( ^ω^)「普通に考えたら、メインが先に来そうなもんだおね」
(´・ω・`)「ニラとレバーのどちらに重きを置くかって話だね」
(´・ω・`)「そういう考察もあったはずだけど、結局作り手次第でどっちが正しいとは決められなかったはず」
( ^ω^)「じゃあ、火に掛ける順番とか」
(´・ω・`)「レバーが先の一択じゃね? 生焼けの臓物は危険すぐる」
( ^ω^)「ニラが先だと多分焼き過ぎた緑色の繊維質になるお」
(´・ω・`)「そんな感じで結局答えは出てないんじゃないかな」
( ^ω^)「ふむ……それじゃ他の誰かに聞いてみるかお」
( ^ω^)
つ目 ピッ
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 20:46:04.01 ID:eXqrxgAF0
( ^ω^)目「あ、もしもし、ドクオ? 俺、俺、内藤だお」
(´・ω・`)「ドクオ? ドクオってあの? てか、その言い方って俺々詐欺みたいだよ」
(^ω^ )「少し黙ってろお。あいつの声は聞き取り難いんだお」
ススッ
_ 目(^ω^ )))
|\ ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\(´・ω・`)
./..\\ 旦 \ ⊃
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ^ω^)目「うん、そう、レバニラ。……わかんない? まあ、いいお」
( ^ω^)目「うん……うん……そうそう……それじゃ、また」
( ^ω^)
つ目 ピッ
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 20:47:06.85 ID:eXqrxgAF0
( ^ω^)「ドクオはレバニラ派だったお」
(´・ω・`)「ああ、そう。てか、さっきのドクオって、あのドクオ君?」
( ^ω^)「多分そのドクオ君。大学の」
(´・ω・`)「いつの間に友達になってたの?」
( ^ω^)「大学入って割とすぐ」
(´・ω・`)「えー、僕、全然気付かなかったよ?」
( ^ω^)「お前は授業サボりすぎなんだお」
(´・ω・`)「試験は全部通ったよ」
( ^ω^)「お前は昔から要領だけはいいおね」
(´・ω・`)「うん。いやいや、今は僕の話はいいからドクオ君。何で?」
( ^ω^)「何で? って、大学は友達多いほうが何かと便利だお?」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 20:49:09.05 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「人付き合いめんどくさいです」
( ^ω^)「まあ、そこは否定しないお。お前はめんどくさがり過ぎだけども」
(´・ω・`)「僕は事なかれ主義だし、極力余計な接触は避けるんだよ」
(´・ω・`)「しかし、便利と言う意味はわかるけど、何でまたドクオ君?」
(´・ω・`)「他にもうちょいマシ──は失礼か、付き合いやすい人間いなかった?」
( ^ω^)「ああ、やっぱそう思うのか。ドクオ、全然しゃべらねーし、暗い雰囲気だもんね」
(´・ω・`)「そうそう、絶対友達いなさそうなタイプ」
( ^ω^)「そこは否定しないし、確かに友達いなかったみたいだけど、お前も俺しか友達いねーじゃねーかお」
( ^ω^)「他人の事言えんだろが」
(´・ω・`)「人付き合いめんどくさいです」
( ^ω^)「大事な事なので2回(ry」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 20:51:19.76 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「まあ、僕には君がいるからね」
(;^ω^)「うわ、何か悪寒が走るお。果てしなくキモいです」
(´・ω・`)「言い過ぎじゃね?」
(´・ω・`)「まあ、それはいいや。……で、何でドクオ君なの?」
( ^ω^)「一応断っとくけど、俺、クラスの皆の携帯番号は知ってるからね? 全員友達と言ってもいいお?」
(´・ω・`)「何、このリア充?」
( ^ω^)「まあ、それでも家に呼ぶような友達はドクオぐらいだけどね」
(´・ω・`)「え、ドクオ君もここに来てんの?」
( ^ω^)「来るお。てか、さっきの電話で呼んだからもうすぐ来るお」
(´・ω・`)「え?」
( ^ω^)「え?」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 20:53:37.25 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「いや、え? じゃなくて、何で僕がいるのにドクオ君呼んだの?」
( ^ω^)「何でお前がいたらドクオ呼んじゃダメなんだお?」
(´・ω・`)「だって、僕、ドクオ君と面識ないし」
( ^ω^)「いや、面識ぐらいあるだろうが、同じクラスなんだし」
( ^ω^)「友達を介してその友達に会うのは珍しい事じゃないお?」
( ^ω^)「そうやって知り合い増やしていったりするもんだお」
(´・ω・`)「人付き合いめんど( ^ω^)「黙れお」
( ^ω^)「まあ、ちょっと会って話すぐらいだからそんなに難しく考えんなお」
( ^ω^)「話してみて合いそうにないようだったら、次回からは無理に会わせたりはしないお」
(´・ω・`)「何で僕をドクオ君と会わせようとするの?」
( ^ω^)「お前に友達がいなくて、ドクオにも友達がいないから」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 20:55:48.96 ID:eXqrxgAF0
( ^ω^)「というのが建前の理由」
(´・ω・`)「本当は?」
( ^ω^)「それがさっきのショボンが聞いてきた事の答えでもあるんだお」
(´・ω・`)「どれ? 今日の晩ご飯の献立?」
( ^ω^)「そんな話してねーお。てか、晩飯たかる気満々だおね?」
(´・ω・`)「たかる気はないよ。ご馳走になるだけで」
( ^ω^)「同じだお。てか、その話は後だお」
( ^ω^)「さっきショボンが聞いた、『何でドクオなの?』って話だお」
(´・ω・`)「ああ、聞いたね。それと僕とドクオ君を会わせることが関係あるの?」
( ^ω^)「ドクオは完璧なぼっちだったお」
(´・ω・`)「そうなの?」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 20:59:17.67 ID:eXqrxgAF0
( ^ω^)「どうやら大学のみならず、中学、高校とずっと筋金入りのぼっちらしいお」
(´・ω・`)「それはある意味すごいね」
( ^ω^)「だから、僕が7年ぶりぐらいの友達らしいお」
(´・ω・`)「それで、君が友達になってあげたのはやっぱり同情から?」
( ^ω^)「そういうわけでもないお」
( ^ω^)「その話は後から聞いたんだし」
( ^ω^)「取り敢えずクラスの皆と一通り話してみて、一番気が合いそうだったのがドクオだっただけだお」
(´・ω・`)「ふーん……。僕はドクオ君の事は良く知らないけど、パッと見だと不釣合いに見えるね」
( ^ω^)「そうかお?」
(´・ω・`)「ガリとデブだし」
( ^ω^)「……おいこら、今何つった?」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:01:28.27 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「根明と根暗ってイメージだし」
( ^ω^)「俺はデブじゃねーお。ちょっと太めなだけだお」
(´・ω・`)「はいはい、太め太め」
( ^ω^)「……しょうがないんだお」
(´・ω・`)(あ、やばい、スイッチ入った)
( ^ω^)「カーちゃんは昔すごく貧乏らしかったんだお」
( ^ω^)「子供の頃、日々の食事も満足に取れず、毎日ひもじい思いをしてたらしいんだお」
( ^ω^)「それでも逆境にめげず、勉強していい大学に入って、いいとこに就職して」
( ^ω^)「職場結婚して、ようやく中流と呼べるくらいのごく普通の幸せな家庭を手にしたんだお」
( ^ω^)「だからカーちゃんは自分と同じ思いをさせたくないから、子供にひもじい思いをさせたくないからって」
( ^ω^)「食事だけは満足に食べさせてあげたいと、いつも大量に出されてたんだお」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:03:52.83 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「うん、知ってるよ。何度も聞いたし、君ん家行った事もあるし」
(´・ω・`)「流石に茶碗がどんぶりだったのには引いたけど」
( ^ω^)「だから俺は、そんなカーちゃんの気持ちを踏みにじらないように、いつも笑顔でおかわりしてたんだお」
( ^ω^)「それにカーちゃんのご飯、これがまた美味いんだお」
(´・ω・`)「それは確かに。あの量であの味は素直に感心した」
( ^ω^)「だろ? それならもう、食うしかないじゃん?」
( ^ω^)「だからちょっとぐらいポチャっても仕方がない」
(´・ω・`)「うん、まあ、そうだね」
(´・ω・`)「でも、今は実家から離れてるんだし、少しは痩せてもいいんでない?」
( ^ω^)「甘い。月2回のペースで米を始めとした食料品が実家から送られてくるお」
(´・ω・`)「ああ、そういえばそうだったね……」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:06:07.77 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「大事にされてるね(ちょっと過保護だと思うけど)」
( ^ω^)「お前ん家、基本的に放置だおね?」
(´・ω・`)「うん、荷物とか来たことないね」
( ^ω^)「まあ、お前見てるとそれも仕方なしと思う」
(´・ω・`)「それ、どういう意味? ドライな家系なだけだよ。基本的に個人主義」
(´・ω・`)「仕送りはちゃんともらってるしね」
( ^ω^)「だったらたまには晩飯の材料代ぐらい出せお」
(´・ω・)「あれ、テレビのリモコンどこいった?」
( ^ω^)「おい、こら、こっち見ろお?」
_ (#^ω^)
|\ ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\(´・ω・)
./..\\ 旦 \ ノシ
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19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:08:26.64 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「ああ、そうだ、今日は手土産があるんだった」
(;^ω^)「mjd? 明日は絶対雪降るお」
(´・ω・`)「ひどい言い草だな……僕だってたまにはちゃんと礼儀をわきまえた振る舞いもするさ」
( ^ω^)「たまにしかしない自覚はあるんだおね」
(´・ω・`)「そういうこと言うとあげないよ? 折角冬のこたつの風物詩とも言える丸いあれ持ってきたのに」
(*^ω^)「悪かったお。悪かったからその丸いあれ出せお」
(´・ω・`)「まだちょっと緑だから食べらんないかもしれないけど……」
(*^ω^)「大丈夫、少しくらい酸っぱくても許される範囲だお」
(´・ω・`)「そうかい? じゃあ、はい、どうぞ」
_ (*^ω^)
|\ ̄ ̄旦 ̄ ̄○○○\(・ω・`)
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21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:10:40.61 ID:eXqrxgAF0
( ^ω^)○「……」
(´・ω・`)「……」
( ^ω^)○「……」
(´・ω・`)「……」
( ^ω^)○「……おい」
(´・ω・`)「丸くて緑だよ?」
( ^ω^)○「随分かてえミカンだな?」
(´・ω・`)「ミ……カン……?」
(#^ω^)○「ああ、クソ、どうせこういうオチだとわかってたお」
(´・ω・`)「僕はミカンだなんて一言も言ってないけどね」
(#^ω^)○「何で冬のこたつの風物詩がアボカドなんだお?」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:13:55.10 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「食べたことないんで食べてみたかったんだ。安かったし」
( ^ω^)「冬関係ねーだろ、輸入だろうし」
(´・ω・`)「食べたことあるの?」
( ^ω^)「食べた事ぐらいはあるけど、料理した事はない」
(´・ω・`)「取り敢えず、手で押して凹むぐらい柔らかくないと食べられないみたいだね」
( ^ω^)つ○「カチカチじゃねーか」
(´・ω・`)「それまでは常温で熟成させるとか」
( ^ω^)「しばらく食べられねーじゃねーかお」
(´・ω・`)(文句は言うけど受け取りはするんだね……)
_○と(^ω^ )
|\○○ ̄ ̄ ̄旦 ̄ ̄\(´・ω・`)
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24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:17:42.08 ID:eXqrxgAF0
( ^ω^)「まあ、ショボンが曲りなりにでも食べられるもの持ってきただけでも大いなる進歩だお」
(´・ω・`)「失礼だね。今後もちゃんと持ってくるさ、自分が食べたいものを」
( ^ω^)「持ってくるなら俺の趣味に合わせろお」
(´・ω・`)「君、嫌いなものってあったっけ?」
( ^ω^)「……ねーお」
(´・ω・`)「うん、知ってたけどね」
( ^ω^)「まあ、茶請けぐらいはドクオがきっと持って来てくれるお」
(´・ω・`)「律儀だね、彼」
( ^ω^)「そういうとこは礼儀正しい真面目な好青年だお」
( ^ω^)「一応断っておくけど、強制はしてないお?」
(´・ω・`)「わかってる。君がそんな事をしない人間だということも、君に食べ物を持ってくる人の気持ちも」
( ^ω^)「前半はともかく、後半はどういうことだお?」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:20:21.45 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「君には食べ物を引き付ける力があるって事だよ」
( ^ω^)「わけわからんお」
(´・ω・`)「冗談だけど」
( ^ω^)「冗談かお」
(´・ω・`)「実は冗談ではない」
( ^ω^)「どっちだお」
(´・ω・`)「てか、その様子だと気付いてないのかな?」
( ^ω^)「何をだお?」
(´・ω・`)「ほら、高校の時の?」
( ^ω^)「高校の時?」
(´・ω・`)「君、やたらと女子からお菓子もらってなかった?」
( ^ω^)「あー、それかお。確かにもらってたお」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:24:06.95 ID:eXqrxgAF0
( ^ω^)「何でか知らんけど、お菓子くれるんだおね。未だに理由は謎だお」
(´・ω・`)「僕はその理由知ってたけど」
( ^ω^)「ワッツ?」
(´・ω・`)「まあ、一言で言えばツンのせいなんだけど」
( ^ω^)「レアリィ?」
(´・ω・`)「君さ、よくくだらない事でツンとケンカしてたよね?」
( ^ω^)「否定はしないが、あれは大体ツンが悪いんだお」
( ^ω^)「すぐ変な意地張るし」
(´・ω・`)「知ってる。彼女、素直じゃないからね」
( ^ω^)「でも、謝ってくるのはツンの方からだし、あれで結構かわいいとこあるんだお」
(´・ω・`)「のろけ話を聞きたいわけじゃないんだけど、理由はそれだよ」
( ^ω^)「ウェアー?」
(´・ω・`)「さっきから何で英語なの?」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:26:21.37 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「その謝る時さ、無言で君のとこに来てお菓子置いていってたよね?」
( ^ω^)「うん、それが昔っからのツンの謝罪方法だお」
( ^ω^)「物につられるわけじゃないけど、素直じゃないツンの精一杯の素直な気持ちとして──」
(´・ω・`)「のろけはいいからさ、とにかくそのお菓子だよ」
(´・ω・`)「ある時ね、他の女子に聞かれたんだって」
(´・ω・`)「あのお菓子は何? と」
(´・ω・`)「んで、その素直になれないツンちゃんはね、何て答えたと思う?」
( ^ω^)「……続けて」
(´・ω・`)「あれはおまじないだ、ってね」
(´・ω・`)「ブーンにお供えをすると、幸運が訪れるとか何とか」
( ^ω^)「……俺、お地蔵さんか何かかお?」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:29:36.95 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「それでね、またある時、ツンの話を間に受けた1人の女子がそれを試したわけですよ」
( ^ω^)「……1年の終わり頃かな」
(´・ω・`)「んでその結果、どうなったと思う?」
( ^ω^)「アイドンノウ」
(´・ω・`)「数日前に失くした財布が見つかったんだって」
( ^ω^)「……偶然だろ」
(´・ω・`)「だろうね」
(´・ω・`)「でも、女の子ってさ、そういうの好きだよねー。占いとかさ」
(´・ω・`)「その子も例外じゃなかったんだよね」
(´・ω・`)「さらに言えば噂好き」
( ^ω^)「……もういいお。その先はわかったお」
( ^ω^)「今初めて知る高校三年間の驚愕の真実」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:32:21.59 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「まあ、特に害のある話でもないからね」
( ^ω^)「いや、そのせいでポチャ化に拍車を掛けられたんだお」
( ^ω^)「あの野郎……」
(´・ω・`)「律儀に全部食べるからだよ」
( ^ω^)「何を言う。食べ物を粗末にする事だけは絶対に許せない」
(´・ω・`)「いや、1人で食べなくても……」
( ^ω^)「まあ、それはそれとして」
(´・ω・`)「……」
( ^ω^)「如何に女の子がおまじないとか好きだったとしても、そう何度も偶然は起こらないお?」
( ^ω^)「その内、効果のないお供えは廃れていくもんじゃないかお?」
(´・ω・`)「それも気付いてないんだね」
( ^ω^)「ワッツ?」
(´・ω・`)「英語はもういいから」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:35:52.33 ID:eXqrxgAF0
(´・ω・`)「さっきのアボカドもそうなんだけど、君ってさ……」
(´・ω・`)「食べ物を受け取る時に非常に良い笑顔するよね?」
( ^ω^)「そうかお?」
( ^ω^)「別に普通だと思うお?」
(´・ω・`)「……あ、ポケットにまだ飴が残ってた」
(´・ω・`)「ブーンも食べるかい?」
(*^ω^)「頂くお」
ササッ
_ (((*^ω^)つ
|\ ̄旦 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\(・ω・`)
./..\\ 旦 ∽⊂. )
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36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/02/06(土) 21:39:16.81 ID:eXqrxgAF0
(*^ω^)∽「イチゴかお、中々良いチョイスだお」
(´・ω・`)(うん、良い笑顔だ)
(´・ω・`)「で、まあ、その笑顔のお陰でね、女の子達の間で君にお菓子を渡すのが流行り続けたんだよ」
( ^ω^)「イマイチ納得はし兼ねるが、まあ、そういう事にしておくお」
(;^ω^)「しかし、その割にはモテる気配もなかったお……」
(´・ω・`)「そりゃまあ、愛玩動物的な扱いだし」
(´・ω・`)「さらに言えばツンもいたからね」
( ^ω^)「高校時代は大っぴらに付き合ってるとは言ってた覚えはないお……」
(´・ω・`)「いつも一緒にいたじゃん。そんなの見ればわかるよ」
( ^ω^)「そりゃまあ、幼馴染だったし、家は隣だったし」
(´・ω・`)「実際付き合ってたんでしょ?」
( ^ω^)「まあ、そうだお」
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