ヒートはビデオガールのようです

LOVE#3 ぼくたちおとこのこ







(;^ω^)「テレビ・・、何もうつらなくなってしまったお」

(;^ω^)「ビデオも止まらない・・・」


僕は停止ボタンに手を伸ばした


ノパ听)「やっ、やめろー」

(;^ω^)「あて!何するんだお」

ノパ听)「ボタン押したら、オレ、いなくなっちゃうんだぞ!」


(;^ω^)「何、バカな話し言ってるんだお・・」


そう言いつつ、そっと僕は巻き戻しのボタンを押してみた。



ノパ听)「わっ!ちょっと・・」


ノパ听)「! ー れ く て め や」


( ^ω^)「ほっ、ほんとーーにビデオの中からでてきたみたいなんだお・・」

ノパ听)「・・ぷは! やめろよな! いい加減信じろよ!」


( ^ω^)「それにしても・・」


僕はパッケージを手にして呟く。


( ^ω^)「なぁにが清純だぁー、インチキかお」

( ^ω^)「話しがうまいと思ったんだお!タダだったし」



ノパ听)「あー!それオレだオレだwwかわいーだろ??」


(;^ω^)


( ^ω^)「・・・ふっ、そうかぁ、君がヒートちゃんかお」

(^ω^ #)「だったらあの清純な感じの君のどこにあるんだお!?あーん??このオトコオンナ!」




ノパ听)「だけど・・おまえがドジったのが原因だろう?」


( ^ω^)「・・」



ノパ听)「まっ、仲良くいこーぜ!」



ノパ听)「・・っと、名前なんだっけ?」


( ^ω^)「・・・内藤ホライゾン。ブーンって呼ばれてるお」


ノパ听)「そっか!オレはヒートだ!このビデオからでてきたヒ・ィ・ト!」


( ^ω^)「把握・・・」








そして僕とヒートは握手をした。彼女の手は小さくて柔らかだった。
・・・オトコみたいでもやっぱり体は女の子なんだなぁ。



____その日の夜



( ^ω^)(ベッドの下で寝てやがるお)

( ^ω^)(すっかりここに居候する気だお)



僕はヒートの寝顔を眺めた。
寝顔は何も言わないから・・・あのパッケージと同じに見える。
今更、僕はどきどきしてきた。



( ^ω^)「未だにビデオから出てきたなんて信じられないお・・」

( ^ω^)「だとしたら、あんなヘマしなきゃ、こんなオトコオンナにはならなかったのにっ・・」




ノハ--)「くぅくぅ・・・」

(* ^ω^)(寝てれば可愛いんだお)





( ^ω^)「あーー!!目が冴えて眠れないお!!」

ノパ听)「むにゃ?」


( ^ω^)「!! お、起こしちゃってごめんだお」


ノパ听)「・・夜這いすんなよぉ?ww」

( ^ω^)「だっ、だぁれが!!」


ノパ听)「ま・・おやすみ・・・」



_________

『ラジオ体操第一よーい・・』



( -ω-)「・・・」

( -ω^)「・・・・?」

( ^ω^)「!!!!!!!!!!」







ノパ听)「うーん、ねぇなぁ・・」








翌朝。
目を開けた僕の眼前にあったのは、きゅっと締まっていてまるで桃みたいな・・・




( ^ω^)「わ・・わ・・しり、おしりだお」





ノパ听)「!!」

ノパ听)「今、オレのケツ見たろ!!」




(-ω-;;)「ぐーぐー」

ノパ听)「おいこら!狸寝入りすんじゃねぇよ」

ノパ听)「・・・あっw」


ノパ听)「変だなーww 鼻血が出てるぞ?」



( ^ω^)「・・!」


( ^ω^)「お、おめーがそんなところで着替えてるのが悪いんだお!!」

ノパ听)「ははは。やっぱり見てたんだなー??」


(;^ω^)「ちょっ・・!うぇ・・」


(;^ω^)「ふん! あー気持ちわりぃお」

( ^ω^)「オトコ のケツなんて見るもんじゃねーお!」


ノパ听#)「むかむか〜」


ノパ听)「おっじゃましまーす♪」


(;^ω^)「わ!!!!!!」



そう言ってヒートは僕のベッドの中へ入ってきた。迎える僕は朝立ちマックス。
さあどうする!さあどうする!!!



(;^ω^)「何やってるんだおー!!入ってくんなお」

(;^ω^)「おまえ、下半身丸出しなんだお!!」



ノパ听)「うれしいなぁ・・・。女として感じてくれちゃってんだwww」




(;^ω^)「ば・・ばか!オトコと一緒に寝てるのが気持ちわりぃんだお!!」

ノパ听#)「むぅー・・・」



ヒートはこのままベッドから出てくれると思ったら、なんと僕に抱きついて、体をくっつけてきた。


ノパ听)「あぁーあったかーい♪」

(;^ω^)「み、密着させるなお!!」



(  ω )(背中にはおっぱいの感触・・・ 下は何もはいていない・・ もう、駄目だお・・・)


ノパ听)「どれどれ・・?」


( ^ω^)「ちょ!どこに手ぇ伸ばしてんだお!!」


ノパ听)「おおっ、グレイト・・・」


( ;ω;)「・・・」


ノパ听)「やっぱり体はショージキなもんだね」


( ;ω;)(こいつ、きらい・・)



下半身裸のままヒートはベッドの下へと転がり、ふと気づいたように話しかける。

ノパ听)「あっ、そーいえばさっきなんか鳴ってたよ」

( ^ω^)「・・?誰からだお」



僕は携帯を取り出して開く。不在着信が一件届いていた。




( ^ω^)「モララーからだお」


ノパ听)「なあなあ!これ着ていいか?俺、着替え持ってねーんだww」


trrrr

( ^ω^)「・・・」

( ^ω^)「あ、モララーかお?」



( ^ω^)「公園?・・ああ、わかったお」


ノパ听)「なあ!着ていいかって聞いてんだよ!答えろ!」





(^ω^ #)「うっさいお!勝手に好きなもん着てろ!」


ノパ听)「せんきゅーww」



___僕は支度を整えて、公園へと向かった。



ノパ听)「おーーい♪ どこ行くんだよっ!」





( ^ω^)「友達に会いに行くの!ついてくんなお!」

ノパ听)「そんな言い方ないんじゃなーい?」


そう言ってヒートは何かを被りなおす。


( ^ω^)「!! それ、僕の帽子だお!」


ノパ听)「へへーんww」

ヒートが被ってるのは、去年の今頃買った、かなりお気に入りの帽子だ。
少し汚れちゃってるが、それでも気に入ってる。少し歩くと、ベンチに座るモララーの姿が見えた。


( ・∀・)「おーい、ここだよー」

(;^ω^)「はあっ、あいつにどう説明すればいいんだお」



ノパ听)「へーーい!!」

(;^ω^)「わっ!」



ヒートは僕の頭に手をつき、馬飛びのようにしてモララーの眼前に飛んだ。相変わらずやらかしてくれる。



(;・∀・)「だっ誰だこの子は・・」

ノパ听)「オレ、ヒートだ!よろしくよろしくww」

モララーは困惑している。そりゃそーだ。ヒートは彼の手をがっしりと握る。

(;・∀・)「う・・うん。俺はモララーだ」




( ・∀・)(おいおいブーン!)

( ^ω^)「なんだお」




( ・∀・)「落ち込んでるかと思って損しちまった」

( ・∀・)「おまえもやるなあ。あんな可愛い子捕まえやがって」





( ^ω^)「ちょ、待てお」

( ^ω^)「だぁれが可愛いってー?」


ノパ听)「むか」




( ・∀・)「可愛いじゃんよ。元気あってサバサバしてて顔も小さいし」

( ^ω^)「うーむ・・」

ノパ听)「な!見るやつが見ればちゃんとわかんだよ」



( ^ω^)「よーし、それじゃ、おまえにヒートをやるおww」

( ・∀・)「なにぃいい!!」



間髪入れず、ヒートが叫ぶ。




ノパ听)「それはやだっ!!」


(;^ω^)「・・おっ?」



ノパ听)「オレ・・ブーンに胸揉まれたし、オシリも見られたし・・」

ノパ听)「責任とってほしいなぁ」









(;・∀・)  (^ω^;)













ノパ听)(ベーだww)



____いとこ?







( ^ω^)「そ、そうなんだおww」

( ^ω^)「奇天烈なやつで困ってるんだお!さっきのことも全部嘘!」

ノパ听)(ま、そーゆーことにしといてやるか)

しかしモララーの顔はまだ強張っている。

( ・∀・)「・・なぁんかゲセねぇんだよな」

( ^ω^)「な・なんでだお」



( ・∀・)「お気に入りの帽子被らせちゃって・・」

(^ω^ )「あーっ!そういや、僕の帽子返せだお!



ノパ听)「えぇーやだよ」

(^ω^ #)「むか」
 
ノパ听)「可愛いから気にいってんだ!これがあるとさ、髪がうっとうしくなくていいんだ」




( ・∀・)「ま、いいか。行こうぜ」

ノパ听)「え?え?どこ行くんだ??」

( ^ω^)「どこ行くお?」



僕とヒートはモララーの行くままに足を進める。



( ^ω^)「ここ、図書館だお」

( ・∀・)「ああ。今、渡辺さんはここで勉強してるらしいんだ。友達から聞いたんだけど」



そう言ってモララーはポケットから二枚の映画のチケットを取り出した。


( ・∀・)「昨日のおまえ見たらなんか不憫でたまらなくてさ・・」

( ・∀・)「再チャレンジしてもらいたくて買ってきたぜ」

( ・∀・)「昨日と違って、こういうのがあると誘いやすいだろ?」

ノパ听)「誘う?」


( ;ω^)「も、モララー」

( ・∀・)「こんな友達思いのやつ、他にいるかねぇww」

( ;ω;)「いないおっ!!おまえ最高!!」




( ・∀・)「まー、手数料込みで5千円でどうだ?」









( ;ω;)












( ^ω^)「帰るお」



( ・∀・)「お、おい待てよ!冗談だよ!」

( ・∀・)「おまえが行かないなら俺が呼んでくるぜー」


モララーは図書館の中へ消えていった。段々と不安な心が膨らんでくる。



( ^ω^)「お、おい!待てお!!!」



(;^ω^)「あーーどうするおどうするお・・」

ノパ听)「呼んでくるって誰を?」

(;^ω^)「女の子だお女の子!!」

ノパ听)「女ぁ!? どんな女!!」

(;^ω^)「どんな って・・ ヒートとは正反対のそりゃあチャーミングな子だお」



僕はしどろもどろしていた。
周りから見れば明らかにムカツクくらいに。



(;^ω^)「あーーーん どんな顔して会えばいいんだお・・ 昨日の今日で・・」

(;^ω^)「心の準備もしてないのに誘えないおーーー」





(;^ω^)「どうしゅればいいんだおーーーー」






ノパ听) ・・・・



ノパ听)「なんでぇ。つまんねー」

ノパ听)「オレ、かえるわ」



(;^ω^)「勝手に帰れお。 ・・・悩むお悩むお〜ww 」



ノパ听)
















ノパ听)「ばーーーか」



( ^ω^)「おっ」


ヒートが何か言ったけど、僕は聞こえなかった。
・・・図書館の入り口から、モララーと渡辺さんがでてきた。
僕の胸の鼓動がどんどん早くなるのがわかる。




从'ー'从「内藤くん」





渡辺さんが僕の名前を呟いた瞬間、僕の中で積み上げてきた何かが崩れていくような気がした。
すると、緊張や、自信やらが、全て喪失していくような、そんな感覚に襲われた。
・・もうこの場にはいられない。色んな意味で限界だ!!


( ^ω^)「ひっ・・」



なぜか足を渡辺さんの逆方向に向かわせてしまう。逃げたい。たまらなく逃げたい。



⊂ニニニ(^ω^;)ニニニ⊃「うっひゃーーー!!」






ノパ听)「おい待てよブーン!!!」

(;・∀・)「あのバカ!!」







僕は結局その場を走って去ってしまった。
もう、本当に終わりだ。渡辺さんとは・・・・・。



ノパ听)「ブーン・・」

从'ー'从「あ、あの・・」

( ・∀・)「しょうがねぇなブーンのやつ・・」

( ・∀・)「渡辺さん。実はね・・・」















僕は帰り道を泣きべそをかきながら歩いた。こんなにグチャグチャになったのは少年時代以来か。
自分の情けなさが悔しくて悔しくてたまらなかったんだ。
悔しくて・・・・・。




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