ヒートはビデオガールのようです
LOVE#4 交差する想い
___もう空には星が出ている。僕は湯船に浸かっていた。
( ^ω^)「はぁっ・・この性格が心のそこから憎らしいお」
( ^ω^)「だから僕はいつまでも恋人のひとりや二人できないんだお」
独り言のように愚痴を垂れていると、入り口にシルエットが。
ノパ听)「入るぞー」
( ^ω^)「ちょ!!!無理だお!!バカ言うなお!!」
ノパ听)「だいじょぶだよー。水着着てるし」
( ^ω^)「そうかおwwならオッケーだおww」
( ^ω^)「・・って」
( ^ω^)「僕の水着だから胸当てがないおーーー!!」
威勢のいい音ともに浴場の戸が開く。
目の前には上半身をあらわにしたヒートの姿が。いや、一応手で隠してるけど。
小振りだが、おわん型で形のいい胸が揺れる。なんて官能的・・。いやなんでもない。
狭い浴槽でもヒートはぐいぐいと入ってくる。僕はたまらず隅のほうに逃げる。
( ^ω^)「___ったく、おまえには羞恥心というのがないのかお」
ノハ;゚听)「なに言ってんだよブン子! 女同士だし別にいいじゃねぇか!!」
( ^ω^)「なにぃ?」
( ^ω^)「なにぃ?」
ノパ听)「女同士なんだから恥ずかしくねーだろ?ブン子ぉ。女の子同士なんだから・・・」
( ^ω^)「あーーーー!!! うるさいお!女、女って何が言いたいんだお!」
( ^ω^)「おまえがそうやっていっくら挑発したって僕はのらないお!!」
ノパ听)「・・・・・・」
ノパ听)「あほ」
( ^ω^)「?」
ヒートの表情が一気に険しくなる。怒っているような、どこか悲しがってるような。
ノパ听)「・・・・男だったら」
ノパ听)「男だったらなぁ・・」
ノパ听)「もっとビシッとしろ!!」
ヒートの声が風呂場で響く。そしてその言葉は反射し、僕の心に深く突き刺された。
( ω )「・・・・」
ノパ听)「ふ・・ふんっ」
「ブーン? お友達見えてるわよー。出なさーい」
僕は放心しながら風呂から出て玄関へと向かった。
どうせモララーだろうと僕はパンツ一丁だ。
( ^ω^)「___男だったらビシッとしろ・・か」
( ^ω^)「痛いところを突きやがるお」
( ^ω^)「おまたーーーwww」
( ^ω^)「なんだ?チケットでも持ってきてくれたのかお、モララー・・・」
( ^ω^)「!!!!!!!!!!」
从*'ー'从「こ・・こんばんわ」
( ^ω^)「うわーーーーーーーっ!!!」
从;'ー'从「キャッ!!」
僕は急いで部屋へと戻って着替えた。まさか渡辺さんだったなんて・・
何しにきたんだろう?不安が胸を過ぎる。
( ^ω^)「ご、ごめんだお。とんでもないところをお見せしてしまったお」
从'ー'从「う、ううん」
(;^ω^) 「あ、あの」 从'ー';从
(;^ω^) 「・・・・」 从'ー';从
もどかしい沈黙を破るかのように、奥からドタバタと足音が聞こえる。
ノパ听)「おっすー!」
从'ー'从「あなたは昼間、図書館で・・」
ノパ听)「うん!ヒートだ!よろしくね」
从'ー'从「よろしく・・」
(;^ω^)(そんで僕はどうすればいいんだお)
从'ー'从(モララーくんに根負けして、家に来たけど、なんだか気恥ずかしいな・・)
ノパ听)(何、この空気の重さ。押し潰されちゃいそう)
ノパ听)「・・こんなところじゃなんだからさ!喫茶店にでも行こうぜ」
(;^ω^)「割り込んできて何を図々しい・・」
从'ー'从「そ、そうね。そうしよ」
そして僕たちは最寄りの喫茶店へ向かった。
ヒートは僕の隣をピッタリとついてくる・・。そして渡辺さんはその後を一定の距離を置きながら歩いている。
________
お洒落な音楽がかかる中、僕らのテーブルでは、ヒートがゴクゴクと飲み物を飲む音が聞こえた。
ノパ听)「ぷはーー」
ノパ听)「うめぇなぁこれ!カフェオレって言ったっけ?」
( ^ω^)「お・・おい?」
ノパ听)「ん?なんだよ、いいからお前ら勝手に話してろよっ」
(;^ω^)(だったらついてくんなお)
その一言を聞いて、渡辺さんが困った表情をしながら僕に話しかける。
从'ー'从「あ・・あの内藤くん」
(;^ω^)「は、はひっ!」
落ち着け、落ち着くんだ内藤。
教室で話しているときの自分でいけ。絶対にパニクっちゃいけない。
从'ー'从「この前・・殴っちゃってごめんね?」
( ^ω^)「べっ、別に・・ っていうか僕のほうが100パー悪いんだお・・」
从'ー'从「でも・・ごめんなさい」
( ^ω^)「こっちこそ・・ごめんだお」
从'ー'从「本当にごめんね?怒ってない?」
(;^ω^)「全然怒ってないお!そっちこそ怒ってないお?」
僕らのオウム返しみたいな会話をヒートはぶった切る。
从'ー'从「ところで・・」
ノパ听)「すんまへーーんww これおかわり!!」
(;^ω^)「てっ、てめえはーーー」
ノパ听)「わ、苦しい!!離せ!!ギブギブww」
( ^ω^)「・・そういやさぁ、おまえ、ちゃんと体は洗ったのかお?」
ノパ听)「いいだろ?後でまた入れば」
(;^ω^)「わわ、汚ねーーおww寄るな!」
ノパ听)「寄ってやる寄ってやるーーww」
从'ー'从「・・・」
そんな僕らの様子を、渡辺さんが羨ましそうに見ていたことは、誰も知らない。
僕が手を離すと、ヒートは不機嫌そうに席を立った。
ノパ听)「へいへい。邪魔者は消えますよーーだ!」
从'ー'从「・・でも、知らなかったなぁ」
ノパ听)「あん?何がだよ」
从'ー'从「内藤くんにこんな素敵な妹さんがいたなんて!」
( ^ω^)「い、いもうとー?違うおww」
(;^ω^)「あの・・その、いとこなんだお」
すると、ヒートが背中を見せながら呟いた。
ノハ )「・・・ どっちでもねーだろ」
从'ー'从「・・!!!」
(;^ω^)(・・なぜだお!? モララーのときは素直にそのフリをしてたのに・・)
まずい。このままじゃ誤解を受けてしまう。
( ^ω^)「おっ・・」
( ^ω^)「男同士の親友ってやつだ! な、ヒート?ハハハ!」
ノハ )「・・あったりぃーー」
ヒートはこちらを向かないまま店を出てしまった。とりあえず、誤解は解けたか・・?
そして喫茶店には僕と渡辺さん二人だけが残された。
さあ、ここからどうする?モララーに従い、映画に誘うか?
しかし・・、昼間、逃げた手前、その話題を出すのはかなりの勇気がいる・・。
僕はただヒートがおかわりしたカフェオレをただすするだけだった。渡辺さんのほうを見るのもなんだか怖い。
ヒートの言葉が脳裏を過ぎる・・
(;^ω^)(そうだお。ここはビシッと決めねば・・・)
しかし、先手を打たれてしまったようだ。
渡辺さんは口を開いた。
从'ー'从「あ、あのお・・」
(;^ω^)「は、はいだお!!!」
从'ー'从「あのとき・・ファミレスで大声で言われたとき・・」
从'ー'从「すっごく恥ずかしかった・・。もう逃げちゃいたかったんだよ・・?」
( ω )「・・・心の底からごめんなさい としか言えないお・・」
从'ー'从「・・でも、うれしかったよ」
( ^ω^)「!!!」
从'ー'从「・・だから、さ」
从'ー'从「せっかく映画の券、モララーくんがくれたんだから」
从'ー'从「行こうよ?」
そんときの渡辺さんの顔は、今まで見た女の子の中で一番可愛く見えた。
(;^ω^)(ぬわあああああああああああああああああああ)
____
ノハ )「・・・ちぇっ」
そして、喫茶店で高揚している僕を、ヒートもまた、羨ましそうに・・、いや、悲しそうに見ていたことは誰も知らない。
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