6日目 天候晴れ 前編
朝から自室で張り切ってる男がいる、今年のニート上がりだ。
( ´_ゝ`)「僕はただ罪なきドリーマー♪・・・まさか俺までポルノ歌うとはな・・・」
上機嫌すぎて独り言までつぶやく兄者、なぜそこまで張り切っているのか。
今日はツンのために遊園地に行くらしい、兄者も張り切っているあたりまだ子供なのだろう(内面が)
( ´_ゝ`)「さて・・・準備はもういいかな」
時刻を確認する、現在6時20分。
夏休みなので込むだろうから朝早くから行く。
ちなみに車だ、運転は・・・なんと兄者だったりする。
父者は車の運転が得意らしい、そこは兄者のほうに遺伝した模様。
( ´_ゝ`)「なんか久しぶりだな、運転は・・・事故起こさないよな?」
少し不安になりながら一階へ降りていった。
(´<_` )「MDはこれだけもってけば十分だよな・・・」
遠出になると聞いたので大量のMDをバッグにつめる弟者、もちろん全部ポルノ。
ライブのセットリストごとになど録音しているので膨大な数がある。
(´<_` )「弁当は・・・あったあった。しかし、こんな都市から遠くに住むのも不便だなぁ・・・」
流石家が住んでいるのは都市部からかなり離れたところである。
田舎ではないがテーマパークが少ない、流行も伝わりにくいなど不便なことだらけだった。
もともと父者がゆっくり住みたいといったので田舎でもなく、都会でもないここに一軒家を建てたのだった。
(´<_` )「思い切ったことするよなぁ・・・父者も。まああの人はぼーっとしてるのが好きだから移動時間も苦にならんか」
父者の性格はかなり変わっていて能天気というよりアホに近いものがある。
間抜けとしか取れないぐらいボケーッとしている。
母者もなんであんな男と結婚したのかわからない(もちろん父者もだが)
能力が優れていたからだろうか、料理もできて運転もうまくて家事も得意、頭もいいので性格と見た目以外は完璧なのだろう。
(´<_` )「しかし俺たちはあの親父の才能を見事に分け合ったな・・・」
家事、料理系は弟者。
車の運転、頭の回転速度などは兄者が強く受け継いでいる。
ちなみに母者の怒りっぽい性格、邪気眼は弟者に・・・。
(´<_` )「さて・・・いきますかね」
弟者が降りていった、時刻は6時半。
同時刻、ツンはというと。
ξ゚听)ξ「さて、完成もしたことだしなぁ・・・ふぁぁ・・・」
一度伸びをする、疲れは殆ど取れたようだ。
自分的には満足のいく作品になったとは思っている、あとは・・・
そう考えながら階段を下りていく。
肩には小さめのリュックをしょっていた、時刻は6時32分。
(#´_ゝ`)「さて、お前ら命の覚悟はいいかKAAAAAAI!?」
リビングでは兄者がなにやら叫んでいた、テンション絶好調らしい。
(´<_`;)「流石にそのテンションは引くぞ・・・」
ξ#゚听)ξ「YEEEEAAAAAAHHHHHH!!!!]
(´<_`;)(お前もかよ・・・)
朝から二人の咆哮が響き渡り、近所の人に文句をいわれたのは言うまでもなかった。
結局家を出発したのが6時45分、助手席にはツン、後ろに弟者が座っている。
車はBMWのMモデル(参考http://catalogue.carview.co.jp/BMW/M_MODEL/latest/overview.asp 自分は車詳しくないです)
父者は車好きで、何台もガレージに入っているので、あまり使ってないこれを兄者が譲り受けたということだ。
( ´_ゝ`)「しかし赤っていいよな・・・」
(´<_` )「噂が〜世界を巡る〜♪・・・赤? この車のことか?」
( ´_ゝ`)「これ以外に何があるんだ」
(´<_` )「まあ、周りにはないわな。この赤は綺麗で好きだがな」
ξ゚听)ξ「赤より青とかの方がよくないですか?」
(´<_` )「俺は・・・深緑とか」
ξ゚听)ξ「渋いですね、やっぱり私は水色かなぁ・・・」
(´<_` )「ロマンスポルノの昭仁さんの服とか?」
ξ゚听)ξ「ろまんすぽるの・・・?」
(´<_` )「いやなんでもない」
ξ゚听)ξ「・・・?」
( ´_ゝ`)「俺はピンクだな、ピンク最高きゃっほう!」
ξ゚听)ξ「正」
(´<_` )「直」
ξ゚听)ξ(´<_` )「キモい」
(;´_ゝ`)「運転中に傷つくこと言うなよ・・・」
ちなみに今は高速を走っているところ、時刻7時30分。
談笑が続いた後不意にツンが疑問を口に出した。
ξ゚听)ξ「そういえば不思議なんですけど・・・」
(´<_` )「ん、何が?」
ξ゚听)ξ「私、乗り物にかなり弱いはずなのに酔わないんですよね」
( ´_ゝ`)「それは、俺が、運転、うまい、からだよ」
(´<_` )「区切り方おかしいぞ兄者、でも間違っちゃないな。父者には遠く及ばないけど」
( ´_ゝ`)「あれはF1出れそうなぐらいうまいからね、例えだけど」
ξ゚听)ξ「そんなにうまいんですか?」
( ´_ゝ`)「教習所の教官やってたりするんだけど、少し顔出すだけでみんな泡吹いたり・・・」
ξ;゚听)ξ(それって何か違うんじゃ・・・)
(´<_` )「あの人未だに定職なんなのかわかんないんだよな」
( ´_ゝ`)「そういえば、教官やってたり大企業の重役やってたり・・・怪人二十面相!?」
ξ゚听)ξ「もしそうだとしたらどうします?」
( ´_ゝ`)「いや、弟子入りする」
ξ゚听)ξ「・・・やめといたほうがいいんじゃ・・・」
(´<_` )「ベイビベイビベイビラブベイビー変わればいいんじゃない?♪ まあ、まともな職に就け」
( ´_ゝ`)「でもかなり稼いでるぞ? 本当に羨ましい・・・」
(´<_` )「まあ、あの人外見アホだし」
ξ゚听)ξ「そこは関係ないと思いますよ?」
(´<_` )「写真見る? 結構ビックリすると思うよ。顔じゃなくて雰囲気が凄い間抜け」
そう言って弟者は携帯の写真を見せてきた。
この二人があんまり変わってないことから去年か今年の写真なんだろう。
全部で6人写っていた。
「
彡⌒ミ @# _、_@
( ´_ゝ`)( ´_ゝ`)(´<_` )l从・∀・ノ!リ人(# ノ`) ∬ ´_ゝ`) 」
ξ゚听)ξ「へぇ・・・一番左が父者さんですよね?」
確かに弟者の言う通り少し抜けた雰囲気がある。
でもツンは抜けてるというよりは優しいというオーラが溢れているように見えた。
(´<_` )「そうだよ。一番右が姉者、今は・・・外国にいるんだがどこにいるかはサッパリ。
んでそのとなりが母者、おじさんの姉だっけな。んでその隣が妹者、ツンちゃんと同い年ぐらいだよ」
ξ゚听)ξ「へぇ・・・姉者さんは一度会ってみたいな・・・」
( ´_ゝ`)b「ちなみに俺よりバカだぞ」
ξ;゚听)ξ「え!?」
(´<_` )「いや、本当のことだよ? 未だにナポレオンが生きてると信じてるから」
( ´_ゝ`)「流石にナポレオンはないよな、6年ぐらい前に死んだって言うのに・・・」
ξ;゚听)ξ「いや・・・どちらもいい勝負かと」
そんなことを話し合いながら、1時間近く過ぎてサービスエリアに到着。
時刻は8時45分。
三人は自販機の前で飲み物を飲んでいた。
兄者はオレンジジュース、弟者はブラックコーヒー、ツンは紅茶。
(*´_ゝ`)「オレンジはーーーー最高!!!」
ξ゚听)ξ「案外子供ですね」
(*´_ゝ`)「苦いの苦手なんだよ、リンゴジュースでもいいぞ」
(´<_` )「パレットの上の青色じゃとても・・・さて、そろそろ行く?」
ξ゚听)ξ「わかりましたー」
(*´_ゝ`)「あ、トイレ」
(´<_` )「早くいけよ愚図」
(´_ゝ`)「ずぅぅぅぅぅん・・・」
(´<_` )「わるかったわるかったw早く行って来いw」
( ´_ゝ` )「わかった」
(´<_` )「ふっくらするな饅頭男」
トイレにかけていく饅頭男を見送りながら弟者とツンは車に入っていった。
トイレからスキップで出て来た兄者が妙につやつやしてたのは内緒。
そんなこんなで9時ごろたまたまかけていたラジオから不吉なニュースが聞こえてきた。
「ただいまショボンという男が警察から脱走した模様。犯人は都市部に向かっているそうです。繰り返す・・・」
(;´_ゝ`)「なんか不吉なものが聞こえたが・・・気のせいだよな?」
(´<_` )「僕らの生まれてくる〜♪ ん?なんか言ったか?」
(;´_ゝ`)「いや、やっぱなんでもないわ・・・」
ξー凵[)ξ「zzz・・・」
ツンは何時の間にか弟者によりかかって寝ていた、弟者はロリコンではないので問題はない。
・・・・・・・・・・・・そのころ脱走した不審者はというと
(´・ω・`)「やあ、ちょっと都市部の方まで頼むよ、遊園地がいいかな。遊びたいんだ」
ヒッチハイクをしていた、丁度止まってくれた車の中にいた人は
( A )
絶望していた。
(*゚∀゚)「いや、丁度行くところだからいいけど。あれ?ドクオどうした?」
活発そうな女、スタイルよし、顔もよし、どう考えてもドクオと釣り合わない人が一緒にいた。
大学あたりから知り合いだったつーという人だ、前から気になっていたのでデートに誘ってみたらすんなりOKされた。
せっかくのチャンスなのになんでこうもついてないんだろう、自分の運命を呪いたくなった。
(;'A`)「いや・・・なんでもない・・・」
(´・ω・`)「君は・・・一昨日の・・・むぐっ!?」
慌ててドクオが口をふさぐ
(;'A`)(連れて行くんで黙っててください・・・)
せっかくのチャンスなのに悪い印象は持たれたくない、その思いでいっぱいだった。
こっそり耳打ちをし、何とかとめることができた。
(´・ω・`)(仕方ないな・・・まあたまには遊びたいしいいか)
(*゚∀゚)「あれ? もしかして知り合い? それともホモ達?」
(;'A`)「い、いやいやいやいやちg」
(´・ω・`)「否定はしない」
( ゚A゚ )
俺のチャンス\('A`)/オワタ
俺・・・帰ったらあの男を告訴するんだ・・・。
そう思っていた。
(*゚∀゚)「へぇ、まあどっちでもいいけどねw」
(;'A`)「ほぇ!?」
思わず間抜けな声が口から出た。
引かないのか・・・ずいぶん変わった人だと思った。
前から女友達と一緒にいるより男友達といるのが多い人だとは思っていた。
男好きではないようだが・・・どうも女同士の陰口などが嫌いらしい。
(*゚∀゚)「何その声ww面白いなドクオはww」
笑ってくれるととても嬉しいが複雑な気分だ。
今日はチャンスがあれば告白しようと思っていたが・・・あの変態のせいで無理だろう。
そう思いながら車を走らせていた、兄者たちの車は少し前を走っていた。
時刻は9時30分。もうすぐ目的地に着くころだ。
10時ちょっと過ぎ。
( ´_ゝ`)「ついたぞー」
兄者たちはもうついたようだ、開園しているので並んではいなかった。
(´<_` )「おお、久しぶりだな。3年ぶりぐらいか?」
ξう听)ξ「あれ、もうつきましたか」
ツンが目を覚まして起きてきた。
目の前に大きな看板が見えた。
「V I P 遊 園 地」
有名な遊園地らしく、広くアトラクションも豊富。
東京ディ○ニーランドぐらいはあるらしい。
( ´_ゝ`)「なんか・・・後ろに見慣れた車があるんだが」
(´<_` )「あれはもしやドクオ?」
ξ゚听)ξ「車持ってたんですか?」
(´<_` )「なんか壊れたとか言ってたけど昨日で直したのかね」
そんな話をしていると車から人が降りてきた。
一人は女。しかもかなりスタイル、顔がいい。
運転席からはドクオが降りてきた、心なしか落ち着いていない様子。
(#´_ゝ`)「まさか・・・あいつ・・・」
(´<_`#)「兄者・・・あいつを見てくれ・・・どう思う?」
(#´_ゝ`)「凄く・・・憎いです・・・」
(#´_ゝ`)(´<_`#)「殺らないか?」
二人からは紫色のオーラが出ている、この世のものとは思えない殺意だ。
その二人のオーラはとどまることを知らずドクオへ一歩、また一歩近づいていく・・・。
しかし不意にツンが声を上げた。
ξ;゚听)ξ「待って! あれを見て!」
ツンが指差した先には・・・
(´・ω・`)
あの変態だった。
何故かはわからないがドクオの車から降りてきた。
途端に兄者の表情は凍りつく。
(;゚_ゝ゚)
弟者もまた表情が凍り付いていた。
少なくとも兄者よりは冷静な顔だ。
(´<_`;)
そうこうしているうちにドクオがこちらに気付いたようだ。
(;'A`)「げ!? もしかしてあいつらも・・・」
(´・ω・`)「これはいい機会だね、ちょっと挨拶してくるよ。送ってくれてありがとう」
礼を述べた変態は変態は流石兄弟の方向にゆっくり、威圧感を与えるように歩いて行く。
(;'A`)(厄介払いはできたけどなぁ・・・殺されるな)
ドクオは自分の死を覚悟してつーの方を向く。
(*゚∀゚)「?」
不思議そうな顔をしてこっちを見てくるつー。
その顔までもが愛しくてたまらない。
('A`)(そうだよこんなところで死んでどうするんだよ俺・・・生きるんだ!)
変態がいなくなったところで希望が見えてきたのか、ドクオは強気になっていた。
(*゚∀゚)「あいつ放っておいていいのか?」
('A`)「大丈夫だよ、ついてきただけだしね」
(*゚∀゚)「そうか? ならいいけど・・・んじゃ行きますか!」
('A`)「よしいくぞやれいくぞ!」
(*゚∀゚)「気合はいりすぎwww」
('A`)「ふひひwwwサーセンwwww」
このときドクオは気付かなかった・・・背後から魔の手が3本忍び寄ってることを・・・。
(#´_ゝ`)「ど〜く〜お〜く〜ん?」
(´<_`#)「こんなところでいったい何してるのかな?」
(´・ω・`)「僕は別に恨みはないけどノリだよ?」
(*゚∀゚)「あれ? お友達? ホモ達?」
(;'A`)「あのぉ・・・とりあえず事情を説明させt」
(#´_ゝ`)「ショボンさん、こいつ掘っちゃってください」
(´・ω・`)「いいの?」
(´<_`#)「嘘つきには制裁を・・・恥かかしてやる」
(´・ω・`)「じゃあ遠慮なく・・・ここでやってもいいよね?」
(#´_ゝ`)(´<_`#)「もちろんおk」
(;'A`)「え、ちょ、ま・・・」
(´・ω・`)「さあケツだしな!」
( ゚A゚ )「アッー!!!」
(*゚∀゚)「・・・」
こうしてドクオへの愛の制裁は終わった・・・。
(;A;)「うっ・・・うっ・・・」
(*゚∀゚)「ドクオ! 大丈夫?」
(;A;)「いや・・・精神的に駄目・・・」
(*゚∀゚)「別に私は気にしてないぞ?」
(;A;)「え・・・?」
(*゚∀゚)「ホモではないともわかってるし、今のも無理やりだったんだろ?」
(;A;)「いや・・・そうだけど・・・」
(*゚∀゚)「ならいいじゃないか。ほら、今日はたくさん遊ぶんだろ? 楽しく行くぞ!」
(;A;)「う・・・はい・・・」
つーはドクオの涙を拭きながら二人で入り口へと歩いていった。
兄者たちは自分たちの勘違いと自滅行為に気付くまでに少し時間がかかった。
(;´_ゝ`)「なぁ・・・もしかして俺たち墓穴掘った?」
(´<_`;)「のようだな・・・なんか余計親密になってるし」
ボーっとしていると携帯が鳴り響いた。
「過去がくれたのはヴォイス、明日に導くヴォイス♪」
(´<_`;)「誰だ・・・ドクオからだ」
少し不安になりながら弟者は携帯を開く、だが不安要素は的中はしなかった。
「一応言っておくけど、付き合ってはいないぞ?
俺がアプローチかけてるだけでな、まあ嘘はついてないということで。
んじゃ楽しめよー、こっちも楽しんでるからなw」
(;´_ゝ`)「早とちりだったな・・・」
(´<_`;)「嘘じゃなかったか・・・あとで謝らないと」
二人は嘘が嫌いだったためあそこまでカッとなった。
でもちゃんと人としての感覚はあるので罪悪感は感じる。
ξ゚听)ξ(結局この二人はキューピッドか・・・)
最終的に結果オーライなことをわかっていたのはツンだけだったようだ。
(´・ω・`)「さて、僕も遊んでこようかな」
( ´_ゝ`)「ドクオにあったら悪かったと伝えておいてくれ、もちろんあんたも反省してくれ」
(´・ω・`)「やれっていったからやったんだ、ぶち殺すぞ」
(´<_` )「警察・・・警察っと・・・」
(;´・ω・)「バッ!? やめろ!」
( ´_ゝ`)「んじゃ謝っとけよ?」
(;´・ω・)「ぐっ・・・仕方ない。じゃあまた機会があったらな」
そういって入り口まで駆け足で逃げていった。
( ´_ゝ`)「さて俺たちもかみんしますかね」
ξ゚听)ξ「寝るんですか?」
( ´_ゝ`)「Come inだ」
ξ゚听)ξ「?」
(´<_` )「入るって意味だよ、じゃあ行こうか」
ξ゚听)ξ「はい、やっと入れますね」
( ´_ゝ`)「まあいろいろあったからな・・・」
こうして三人は入り口へと向かっていった。
時刻は10時50分、今日はとても暑く日差しも強かった。
まさに夏日とは今日のことを言うのだろう。
6話前編終わり
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