【第五話】

 少し大きな一軒家の二階。
 暗い部屋、ベッドの中で寝息をたてる少年の横で、ぱりんと、何かの割れる音がしました。

ミ,,゚Д゚彡「よし、ここだな」

 物言わぬソレから回復した、中身の無い大きな袋を抱えたフサギコが、窓から部屋の中に入ります。
 ぱち、ぱち、とガラスを踏む音を鳴らして。

lw´‐ _‐ノv「何で、割ったの?」

 フサギコの後ろから、シューが現れ部屋の中に降り立ちます。
 同じく、ガラスを踏む音を鳴らして。

ミ,,゚Д゚彡「えっ割るんじゃないの?」

lw´‐ _‐ノv「普通は煙突から入るでしょ」

ミ,,゚Д゚彡「煙突なんか今時ないよ」

lw´‐ _‐ノv「それもそうか」

 今さらですが、このトナカイ。
 シューもほんのり、頭の悪い子です。





 ぱちりと、何かを押す音が鳴りました。
 途端、明るくなる部屋。

lw´‐ _‐ノv「何で、電気つけたの?」

ミ,,゚Д゚彡「えっ暗くて見えないから」

lw´‐ _‐ノv「目を細めればなんとかなるんじゃないの?」

ミ,,=Д=彡

lw´‐ _‐ノv「あっやめて。その顔生理的に無理」

 今さらですが、このトナカイ。
 シューはちょっぴり、頭の悪い子です。





ミ,,゚Д゚彡「ていうかさ」

lw´‐ _‐ノv「うん」

ミ,,゚Д゚彡「なんでシュシュが部屋の中に入ってんの?」

lw´‐ _‐ノv「えっ」

 シューは部屋の中を見渡します。

 サッカーボールがあって、壁には青いユニフォーム。
 棚の上に、幾つかのトロフィーが見えます。
 良い部屋、シューはそう思いながら首を動かします。





 ががっ、だか。
 ぎぎっ、だか。

ミ,,゚Д゚彡「えっ待ってシュシュ」

 えげつない音を鳴らして、あれよあれよという間に壁紙が剥がれます。
 犯人は、シュー。
 もっと言えば、角。

lw´‐ _‐ノv「あっ」

ミ,,゚Д゚彡「シュシュったら、小さいトナカイだけど人間よりはちょっぴり大きいんだからねっ!」

lw´‐ _‐ノv

ミ,,゚Д゚彡

 間があって。

lw*‐ _‐ノv「ぽっ」
ミ,,゚Д゚彡「あっシュシュが照れた可愛い。ぽって声に出したすごく可愛い」

 しつこいようですが、このトナカイ。
 シューはかなり、頭の悪い子です。
 フサギコのおかげで普段は顔を出しませんが、シューの頭もかなりのものです。







( ・∀・)



 そんな騒がしい一人と一匹を見る、少年が一人。







 【第五話:まぁ、横でそんなんされてたら起きますわな。うん。寝てても起きますわな】






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