主な登場人物
本体:( ^ω^)ブーン
スタンド:(`0ω0´)ビートルズ
能力:?
本体:('A`)ドクオ
スタンド:(-Ψ-)ニルヴァーナ
能力:触れたものを透明にする能力
第三話「ツンデレ具合がグンバツな女」
ブーンとドクオは廊下を全力疾走していた。
なぜなら通学中に突如の死闘を演じてしまったせいで、制服は泥だらけ。
オマケに鼻血は出るやら何やらで身支度を再び整えることに時間を取られ、
学校に到着したコロにはすっかり時刻は2時限目を回っていた。
(;'A`)「ふぅ…ふぅ…もう急がなくていいじゃん…しんど…」
ドクオはフラフラとよろけて走りながら自分の前を走るブーンに向けて言った。
( ;^ω^)「ダメだお!ちょっとでも遅刻しないためには走るしかないんだお!」
(;'A`)「はぁ…アホなのに優等生、あるある…」
( ;^ω^)「なんか言ったお?」
('A`)「いんや」
一段飛ばしで階段を駆け上がり、三階にある自分たちの教室へと向かう。
二階の踊り場を華麗なクロスオーバーステップで駆けあがろうとしているところで声を掛けられた。
( ´∀`)「コラコラ、廊下を走ってはいけませんよ?」
( ;^ω^)「あ、モナー先生!」
(;'A`)「あー…すいません…」
ブーン達に数学を教えている先生、モナー。
いつもゆったりとしていて、モナーの授業を聞いていると、もれなく眠気が襲ってくる。
モナーは大の甘党で職員室でモナーを見かけると大抵お菓子を食べている。
そんなモナーの手には、今も様々な果物の味が楽しめる飴の袋が握られていた。
('A`)「授業中にそんなもの持ってていいんですか?」
( ´∀`)「ん?はっはっはw 確かにいけませんね、では”おあいこ”だw」
こんな先生だ、いつだって穏やかで緩やか、ザ・マイペース。
( ;^ω^)「すいません!授業に遅れるので今だけ走らせてくださいお!」
( ´∀`)「ジレンマですね、授業に遅れるのも宜しくない、しかし走るのも宜しくない。」
( ;^ω^)「うー」
( ´∀`)「こういうのをパラドックスと言うのですかね?いや、それは違いますね…はっはっはw」
('A`)「…」
( ´∀`)「あちらを立てれば、こちらが立たず。廊下を走れば怒られ、走らず遅刻しても怒られる。」
( ;^ω^)「…」
( ´∀`)「そういえばパラドックスでこういう話がありましてね、全知全能の神が…」
いつの間にかパラドックスの話題に変わっている。
( ;^ω^)「あの…」
('A`)「廊下を走ったことを注意した先生と授業をサボりながら雑談してるほうが
重罪な気がしますけど…」
( ´∀`)「はっはっはっw これは失礼、それもそうですね。」
( ;^ω^)「じゃあ今だけ廊下全力疾走を許可していただけますお?」
( ´∀`)「それはさすがに許可しかねますが、スキップなら許可しましょう。」
(;'A`)「(マジかよ)」
( ^ω^)「ありがとうございますお!ドクオ!スキップ!」
(;'A`)「だが断r…ぐおっ!」
ドクオの言葉よりも先にブーンがドクオを腕を掴み、華麗なスキップで階段を駆け上がっていった。
( ´∀`)「はっはっはっw 」
モナーは手に持っていた袋から飴を取り出し、口に放り込みながら二人を笑って見送った。
( ;^ω^)「おっしゃー!到着だおー!」
(;'A`)「いろんな意味で疲れたわマジで…」
教室の扉の前で一呼吸ついてブーンは扉を開けた。
2時限目の授業も終盤に差し掛かっており、生徒は皆黒板を写すことに夢中になっていた。
( ;^ω^)「セーフ!」
(;'A`)「アウトだよ」
(;‘_L’)「アウトです、二人共この授業が終わるまで廊下に立っていなさい。」
チョークを持ったままの手でフィレンクト先生が二人の前に立っていた。
( ;^ω^)「ですおねー…」
(;'A`)「はぁ…だからゆっくり行きゃよかったのに…」
(‘_L’)「それと、貴方もです…ツンさん。」
( ^ω^)('A`)「え?」
ξ゚听)ξ「…はい。」
ブーンとドクオが振り返ると後ろにはツンと呼ばれた女子が立っていた。
ツンはブーン達と目を合わせることなく、フィレンクト先生に言われるがままに教室を出ていった。
それを見てブーンとドクオも続くように廊下へと出た。
冷たい廊下に立たされる三人。
ツンに思いを寄せるブーンは嬉々としてツンに話しかけた。
( *^ω^)「ツン!おはようだお!」
ξ゚听)ξ「…」
('A`)「…」
( *^ω^)「ツン!廊下寒いお!でも一緒に頑張るお!」
ξ゚听)ξ「…」
(;'A`)「…」
( *^ω^)「ツン!おはようだお!」
ξ゚听)ξ「…」
(;'A`)「(とんだタフガイだよ…)」
ξ゚听)ξ「アンタ達…」
一方通行が続くと思われたやり取りは、ツンの一言により破られた。
( ^ω^)「お?」
('A`)「?」
ξ゚听)ξ「朝何してたの?」
( ;^ω^)「へっ!?」
(;'A`)「!」
予想だにしなかったツンの言葉に二人は言葉を詰まらせる。
ξ゚听)ξ「お化けで、お化けを…殴ってたわよね」
(;'A`)「な、何言ってんだ?お化けが何って?」
( ;^ω^)「そ、そうだお、ブーン達は普通に登校して普通に遅刻しただけで普通だお」
ξ゚听)ξ「とぼけても無駄よ、見てたんだから私…」
( ;^ω^)「…」
(;'A`)「(どうする…お化けってのは精神体、いやスタンドの事か…)」
ξ゚听)ξ「あれって何なの?教えなさいよ。」
(;'A`)「(なんで…ひとまずシラを切り通すか…)ほんとに何言ってんのかわかんねーよ、大丈夫か?」
ξ゚听)ξ「…」
( ;^ω^)「そ、そうだお…ツン大丈夫かお?」
そう言いながらブーンはツンの肩に手を置いた。
ξ゚听)ξ「触らないでッ!」
しかしブーンの手は物凄い勢いで払い落される。
( ;^ω^)「ツ、ツン…」
ξ゚听)ξ「アンタが何者なのかは知らないけど、私に嘘が通じるなんて思わないで!」
(;'A`)「(なんだってんだコイツ急に…)」
ξ゚听)ξ「アンタもよ!」
ツンの鋭い眼光がドクオに突き刺さる。
(;'A`)「だから俺達は本当に何も…」
ξ#゚听)ξ「〜〜〜!!」
言葉にならない苛立ちがツンの顔を紅潮させていく。
それが限界に達するのに数秒とかからなかった。
ξ#゚听)ξ「…もういい!」
そういってツンは廊下での罰を放り出し、その場から物凄い剣幕で立ち去ってしまった。
その迫力に思わず、ブーンとドクオはただ立ちすくんで見送ることしか出来ずにいた。
(;'A`)「あぁ、そうみたいだな…まぁあんな道で殴り合えば当然といえば当然………ん!?」
( ^ω^)「どうしたんだお?」
(;'A`)「なんであいつスタンドが見えてんだ!?」
( ;^ω^)「!」
スタンドはスタンド使いにしか見えない。
それはブーンが今朝母親で確認していた紛れも無い事実であった。
(;'A`)「つまり、あいつは…」
( ;^ω^)「ツンは、スタンド使い…」
スタンドという謎が日常を大きく揺るがし、奇妙な関係を構築していく。
一晩にしてブーン達の周りは大きく様子を変えようとしていた。
('A`)「でもあいつ何も知らないみたいだったな…朝の男の話が本当なら
俺達のように昨日今日スタンドが発現したはずだ。
…それならあれだけの剣幕で迫られたのも納得だな…不安に決まってる。」
( ;^ω^)「ドクオ!」
('A`)「ん?」
( ;^ω^)「ツンを追うお!」
('A`)「あ?」
( ;^ω^)「今朝のブーン達みたいに誰かにツンが狙われるかもしれないお!」
(;'A`)「!…やばい!」
( ^ω^)「行くお!」
('A`)「おう!」
( ;゚ω゚)「ん!?ぬおおおお!」
走るため足を動かそうとブーンが力を込めると、足の裏が廊下と一体化したように
廊下から離れず、ブーンは思わずそのまま前のめりに倒れ、顔面を強打した。
( ;゚ω゚)「痛あああ!」
(;'A`)「足が……廊下とくっついて、離れない…!?」
ドクオもブーンと同様に廊下から足が離れず、その場から動けずにいた。
(;'A`)「これは、スタンド攻撃か…!?恐らく、ツンの…!」
( ;^ω^)「ツン…」
授業の終わりを知らせるチャイムが校内に鳴り響いたが二人の足が廊下から離れることは無く…
(;‘_L’)「も、もういいんですよ?」
(;'A`)「い、いえ…もう少しこのまま立たせてください…」
( ;^ω^)「反省と自分への戒めですお…」
(;_L;)「素晴らしい…よろしい、では納得いくまで立っていなさい。」
そう言って感動しながらフィレンクト先生は職員室へと帰っていき、廊下には休憩中の同級生、
そしてその同級生から好奇な視線を浴びせかけられている二人だけとなった。
その二人がようやく動けるようになったのは3時限目の数学が始まって随分と経ってからの事だった。
( ^ω^)「う、動けるおー!」
足をジタバタと動かしながらブーンは歓喜した。
(;'A`)「ふー…」
ドクオが溜め息をつきながら教室の扉を開ける。
( ´∀`)「二人共、遅刻ですよ。廊下に立っていなさい。」
(;'A`)( ;^ω^)「…」
…。
(#'A`)「絶対にツンは助けねぇぞ…」
( ;^ω^)「ま、まぁまぁ…」
二人がようやく廊下の呪縛から解き放たれ、4時限目の英語、昼食、そして放課後になっても
ツンは学校へと戻ってくることはなかった。
( ;^ω^)「ツン、結局戻って来なかったお…」
帰りの支度を済ませ靴箱に向かい歩くドクオの背に向かってブーンが言った。
('A`)「あー、まぁ能力は使えるようだし、大丈夫なんじゃないか?」
( ;゚ω゚)「何かあってからじゃ困るんだお!」
(;'A`)「わ、わーったよ。じゃあこのオニギリ食べたら一緒に探してやるって。」
ドクオは昼休みに買い置きしておいたシーチキンマヨネーズのオニギリの封を切っていく。
( ^ω^)「…」
( ^ω^)`0ω0´)ズズズ…
( ^ω^)`0ω0´)「えい」
(;'A`)「うおぉ!?」
ドクオの体を貫通してビートルズの腕がドクオの手にあったオニギリを強奪し、後ろへと放り投げる。
それをブーンは器用に口でキャッチし平らげる。
( ^ω^)「バクッ!モグモグ…ごちそうさまでしたお。さぁ!探しに行くお!」
(;'A`)「い、行くよ…」
( ^ω^)「ありがとだお!」
一方、二人の探すツンは学校を飛び出してからずっと公園にいた。
ξ゚听)ξ「…」
もう何時間こうしてブランコに座っているだろう。
しかし何時間経とうと頭の中の考えが纏まることは無かった。
ξ゚听)ξ「ねぇ…」
ξ゚听)ξ「教えてよ、スリップノット…」
ξ゚听)ξσДσ)ズズズ…
ツンの前に現れたスタンドはツンの問いに答えることなくただ立ち尽くしていた。
ξ゚听)ξ「どうして、アンタは私のところに現れたの…?」
州σДσ)「…」
スリップノットは何も答えない。
ξ゚听)ξ「この能力は、何のためにあるの?私もアイツらみたいに戦わなきゃいけないの…?」
ξ゚听)ξ「アイツらみたいに…いえ、あの二人とも戦わなくてはいけないの…?」
ツン自身、自分の能力が何なのか、スタンドとは何なのかは一切把握していない。
スタンドは自分の精神の具現化であるということも、ましてやブーンとドクオが
自分の能力で廊下の呪縛に囚われていたことなどは知る由も無い。
ツンもブーン達と同様に矢の破片によりスタンドが発現した人間の一人だった。
突如として自分の元へと現れたスタンドに戸惑っている最中、
ブーンとドクオの朝の戦いを目撃したのだ。
そして、それはより一層ツンを混乱させることになった。
スタンドという謎を持つ者同士が戦い、血を流す。
その事に恐怖を抱きながら、誰にも相談できない苦しみと戦っていた。
しかし広くは無いが狭くも無い、このヴィプ王町でスタンド使いがニダーも含め、
4人も今朝の内に間接的とはいえ接触した。
こんなことが偶然にありえるのだろうか?
( <●><●>)「あのぉ…」
ツンが考え込んでいるうちに、いつの間にか目の大きな男がツンの前に立っていた。
ξ;゚听)ξ「!…な、何!?」
( <●><●>)「わかってます…?」
ξ;゚听)ξ「は、はぁ…?」
m9( <●><●>)「それ…」
男が指差したその先には、スリップノット。
ξ;゚听)ξσДσ)「え!?アンタ…」
( <●><●>)「僕はわかってます…」
( <●><●>)【+】)ズズズズズ…
ξ;゚听)ξ「―――!」
スタンド使いは引かれ合う。
その頃、ブーンとドクオはツンを探して町中を歩き続けていた。
('A`)「しっかしよぉ、この町も存外広いぜ?」
( ^ω^)「んー、なんとなーくこっちな気がするお…」
('A`)「愛の力か?w」
( *^ω^)「な、何言ってるおドクオ!ったくもー!wラブセンサー感度良好ってかお?w」
(;'A`)「何それキモイ」
( ^ω^)「…」
('A`)「まぁ、探そうか…」
( ^ω^)「うん…」
('A`)「…お、あれデミタスじゃね?」
ドクオの視線の先にはブーンとドクオのクラスメイト、デミタスがいた。
( ^ω^)「ほんとだお!おーい、デミタスー!」
(´・_ゝ・`)「あ、ブーンにドクオ。」
ブーンの呼びかけに気付いたデミタスが二人の元へと歩み寄る。
('A`)「よぉ、一人?」
(´・_ゝ・`)「うん、帰って犬の散歩に行かないといけないから。」
( ^ω^)「ドクオ知ってるかお?デミタスの家のビーグルすっごい可愛いおー」
('A`)「へー、今度見せてくれよデミタス」
(*´・_ゝ・`)「うん、今度家に見においでよ、ビーグルも喜ぶと思う。」
( ;^ω^)「あ!そんな場合じゃ無かったお!ツン見なかったかお!?」
(´・_ゝ・`)「ツンさん…?ごめん、わかんないや。」
('A`)「そうか。」
( ;^ω^)「うー…ドクオ急ぐお!」
('A`)「そうだな…じゃあ俺達行くわ、デミタス。」
(´・_ゝ・`)「うん、またね二人とも」
デミタスと別れ、再び二人はツンの捜索を開始した。
( ^ω^)「やっぱり家かお…?」
('A`)「家にいたら”狙って下さい”って言ってるようなもんだろ常識的に考えて。」
( ^ω^)「じゃあどこだお…学校にもスーパーにも商店街にもいなかったお…?」
('A`)「ふーむ、すぐそこの公園は?」
( ;゚ω゚)「ツンを馬鹿にするなお!そんな家出した子供みたいなところにいるわけないお!」
(;'A`)「いやまぁそりゃそうだけどさ、一度行ってみてもいいだろ。」
( ;^ω^)「うー…わかったお…」
二人はすぐそばにある公園へと向かった。
そしてブーンが公園に目をやると、そこにはブランコの前で倒れているツンと、それを見下ろす男が一人。
( ;゚ω゚)「ツンッ!!」
(;'A`)「マジかよ…!」
( <●><●>)「…!」
( ;゚ω゚)「ツン!ツン!」
ブーンは男には目もくれず、倒れ込むツンを抱きかかえ、必死に呼びかけた。
(;'A`)「お前…何者だ!」
( <●><●>)「君達は…わかってる…」
( <●><●>)【+】)ズズズ…
男の背後に現れたスタンドの顔には一枚の大きなレンズのが付いており、
それが顔の面積の大半を占めていた。
(;'A`)「ちっ!やっぱりかよ!」
( ;゚ω゚)「ツン!ツン…!ツン!息してないお…!」
(;'A`)「何…おい、ブーン!気をつけろ!その男スタンド使いだ!」
( ;ω;)「ツン!お願いだお!息してくれお!ツンー!」
ドクオの言葉も周りの状況も、今のブーンには見えず、聞こえなかった。
ただただ呼吸の止まったツンを抱え、叫び続けるしかなかった。
ξ )ξ「…」
( ;ω;)「ツン!ツン!」
ξ )ξ「ん…」
( ;゚ω゚)「ツン!!」
ξ;゚听)ξ「んぐっ…!はぁ…!はぁ…!」
突如息を吹き返したツンはまるで溺れていたように荒々しく空気を肺へと吸い込んだ。
( ;ω;)「良かった…!良かったお…ツン、生きてて…本当に…」
ξ;゚听)ξ「はぁ…はぁ…ブーン…」
( <●><●>)「あーあ、わかっちゃいましたか…」
(;'A`)「お前…ツンに何をした…!」
( <●><●>)【+】)「貴方はわかってます…?”呼吸”。」
('A`)「は?…!!」
男の言葉を聞いた瞬間、ドクオは息を詰まらせた。
(;'A`)「かっ…!あ…(息が、出来ない…!)」
( ;^ω^)「ドクオ!?」
ξ;゚听)ξ「はぁ…はぁ…呼吸を”意識”するのよ!」
(;'A`)「(呼吸を”意識”…?息を吸う!息を吐く!)はぁぁ!はぁ!はぁ!」
( <●><●>)「あーあ、わかっちゃった…」
( ;^ω^)「な、なんなんだお!?」
ξ;゚听)ξ「わからない…はぁ…はぁ…ただアイツに”呼吸”を指摘されて…
すると息が出来なくなって…ブーンが息をしろって言ってくれなきゃ…
アタシは気付けずに死んでいたわ…はぁ…はぁ…」
( <●><●>)「いちいち説明したら、わかってしまうでしょう…」
ξ;゚听)ξ「っ…!」
男の一言にツンが思わず口を閉ざす。
この男の不気味さと謎の能力が更に何か不吉な事が起こることをツンに予感させた。
(;'A`)「(呼吸…呼吸…)はぁ、はぁ…これがお前のスタンド能力か…!」
( <●><●>)【+】)「”スタンド”、これはそう言うのですか…貴方は私よりわかってますね…」
(;'A`)「!…お前昨日の奴とは違うのか…?」
( <●><●>)「………。」
( <●><●>)「……さぁ?」
(;'A`)-Ψ-)「ちっ…!」
( <●><●>)「ほう…それが貴方の”スタンド”というやつですか…」
(;'A`)-Ψ-)「ブーン!早くスタンドを!」
( ;^ω^)「わ、わかったお!」
( ;^ω^)`0ω0´)ズズズ
ブーンとドクオはツンを守るようにツンと男の間に立った。
ξ;゚听)ξ「はぁ…はぁ…(二人は、アタシを守ってくれるっていうの…?)」
('A`)-Ψ-)「(やられる前に…やるッ!)先手必勝だッ!ニルヴァーナ!」
( <●><●>)【+】)「ッ…!」
男がドクオの言葉に反応し、回避行動に移ろうとしたがそれを可能にするには
ドクオとの距離はあまりに短すぎた。
('A`)-Ψ-)「遅いぜ!無駄ァ!」
#)<○><○>)「ぐぅ!」
ニルヴァーナの拳が男の顔に叩きこまれる。
が、ニダーの時のように男は透明にはならなかった。
('A`)「よし!(自分の意思で透明にするか選べるのか…)」
(;'A`)「…かはっ!(やばい!呼吸!呼吸!)はぁ…!はぁ…!」
(#<●><●>)「うが…んぐぐぐ…い、痛い…です…」
ニルヴァーナに殴られ、地面に突っ伏した男の口から鮮血がボタボタと滴り落ちる。
('A`)-Ψ-)「お前も何か特殊な能力を持っているんだろ?させるかよ!」
再びニルヴァーナが男に向かって飛び出す。
(#<●><●>)「し、しかし…」
('A`)「!」
(#<●><●>)「”接触”しましたね…私のスタンド”ワンライフ”に…」
(;'A`)「あ…?」
男の背後にいたスタンド”ワンライフ”のレンズがドクオを捉える。
(【+】)カシャァーン!
ワンライフからカメラのシャッター音のようなものがが聞こえたと思うとドクオは膝から崩れ落ちた。
(;'A`)「あ…が…!(胸が、苦しい…!)」
(#<●><●>)「…私のスタンドは非力…貴方のスタンドの方が強い、わかってます…」
(#<●><●>)「でも勝つのは私…わかってます。」
( ;゚ω゚)「ドクオー!」
(;'A`)「ッ…(なぜ…急に胸…が…)」
ドクオは手で胸を押さえながら、そのまま前のめりに倒れ込んだ。
( <●><●>)【+】)「…」
( ゚ω゚)「お前えええ!」
ツンの姿を見て限界に達していた怒りの感情が倒れ込むドクオを見て爆発した。
ブーンは咆哮と共に男へと飛びかかる。
(;'A`)「や…(やめろ…朝の男とは…違…う…)」
制止をかけようと開いたドクオの口からは、もはや言葉は出てこなかった。
ξ# )ξ「止まれええええええッ!」
( ;゚ω゚)「ッ!」
不意の怒号に思わずブーンは踏みとどまる。
( <●><●>)「!」
ξ;゚听)ξ「はぁ…!はぁ…!ブーン…不用意にソイツに接触しては…ダメ…」
( ;^ω^)「で、でも…」
ξ;゚听)ξ「ドクオは…きっと接触したから、やられたのよ…」
( ;^ω^)「じ、じゃあコイツはどうやって倒すんだお!」
ξ;゚听)ξ「わからない…はぁはぁ…でも倒すわ…ドクオを助けるんでしょ…!」
( ;^ω^)「触れずになんて、倒せないお…」
ξ;゚听)ξ「私の、幽霊…いえスタンドと、アンタのスタンドで、はぁ…倒すのよ…」
( ;^ω^)「………わかったお…!」
(;'∀`)「…(ツン、助かったぜ…すまんが…任せ、た………)」
ドクオは微笑み、託しながら意識を失った。
そしてブーンとツンは、その倒れたドクオを庇うように男の前に立ちはだかった。
ξ;゚听)ξ「スリップノット!」
ξ゚听)ξσДσ)ズズズ…
( ^ω^)「ビートルズ!」
( ^ω^)`0ω0´)ズズズ…
三人のスタンド使いが対峙する、戦いの口火は男の言葉で切られた。
( <●><●>)【+】)「…”瞬き”わかってます?」
( ;^ω^)「?」
ξ;゚听)ξ「ブーン!目を閉じて開くことを意識して!」
( ;^ω^)「え?わ、わかったお…!」
ツンに言われるがままにブーンは執拗に瞬きを繰り返した。
( <●><●>)【+】)「君、”呼吸”はわかってます…?」
( ;゚ω゚)「…かはっ!」
ブーンの息が男の一言により詰まる。
ξ;゚听)ξ「ブーン!呼吸よ!はぁ…!はぁ…!」
( ;゚ω゚)「はぁ…!はぁ…!こんなの、戦ってられないお!目痛あ!」
ξ;゚听)ξ「瞬きを忘れてんじゃないわよ!馬鹿!」
( ;゚ω゚)「ど、どうなってんだおコイツの能力…!はぁ…はぁ…」
ξ;゚听)ξ「認識、いえ意識させる能力…」
( <●><●>)「ほほう、ご名答です…私のスタンド”ワンライフ”の能力は
無意識を意識させる能力…普段無意識で行っている事を
意識させる能力です…。」
( ;^ω^)「なんて能力だお…目が…はぁはぁ…」
( <●><●>)「瞬きし呼吸するだけで大変でしょう、ましてや戦うことなんて…わかってます。」
ξ;゚听)ξ「(確かに呼吸と瞬きに集中して戦ってる場合じゃない…)」
( <●><●>)「ではもう一つプレゼントしましょう…」
( ;^ω^)「?」
( <●><●>)【+】)「ふふふ…二人とも…」
( <●><●>)【+】)「”見る”ってわかってます…?」
ξ;゚听)ξ( ;^ω^)「!」
――――――――――。
二人の視界は闇に包まれた。
二人の視界は闇に包まれた。
ξ;゚听)ξ「何も…見えないッ!」
( ;^ω^)「な、なんだおこれ!?」
ξ;゚听)ξ「ッ!(やばい!…接触される!!)」
( ;^ω^)「真っ暗だおー!!」
ξ;゚听)ξ「(どうにかしないと…どうにか!)」
ξ;゚听)ξ「(スリップノット…お願い!スリップノット…!)」
…。
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