( <●><●>)【+】)「ふふ…(”見る”を意識する前に二人に接触する…これで私の勝ちだ…!)」
男が二人の元へと駆け寄る。
(;<●><●>)「!?」
(;<●><●>)「な、なんだこれは…!?」
いや、駆け寄るはずだった。
(;<●><●>)「う、動けない…ッ!」
男の足は…地面にくっついて離れない。
(;<●><●>)「…!」
ξ゚听)ξσДσ)ゴゴゴゴゴ
(;<●><●>)「あ、貴方が…」
ξ゚听)ξ「…フゥ」
意識しながら小さく息を吐いてツンは男の方を見据えた。
ξ゚听)ξσДσ)「……アタシの能力…心で理解出来た…近づかせはしないわ。」
ツンの横には片手を地面に置いたスリップノット。
そしてその手からは地面を縫って糸のようなものが男の足と地面を縫い合わせていた。
ξ゚听)ξ「”いかなる物体同士をも縫い合わせる”、それがスリップノットの能力。」
( ゚ω゚)「…見えたッ!ビートルズゥゥゥ!」
一足遅れて視界を取り戻したブーンが男の元へと一気に間を詰める。
(;<●><●>)【+】)「わ、私に触るな!ワンライフに接触した人間は心臓の鼓動を認識できなくなる!
し、死にたいのかッ!!」
( ゚ω゚)`0ω0´)「お前を倒さなきゃドクオは助からないんだお!ブーンが死ぬか!
お前が再起不能になるか!どちらが先か認識してみろおおおおお!」
(;<●><●>)「やっ…やめ…!!」
( ゚ω゚)`0ω0´)「だおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおッ!!」
#)<○><○>#)「ぐぼああ!」
(【+】)カシャァーン!
( ゚ω゚)`0ω0´)「うぐぅ…!ま、まだまだぁッ!
だおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだお
だおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだお
だおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだお
だおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだお
だおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおだおッッ!」
(#)#)< >#)「……〜〜ッ!」
男は言葉無くビートルズのラッシュによって宙へと吹き飛び、
糸の切れた人形のように、そのまま地面へと叩きつけられた。
( ;゚ω゚)`0ω0´)「ハァ…ハァ…!」
ξ;゚听)ξ「凄い…やったわ…フゥ…」
( ;゚ω゚)「…ドクオ!」
ξ;゚听)ξ「!」
ブーンはもう意識せずとも瞬きも呼吸も出来ることにすら気付かずに
倒れたドクオの元へと一目散に駆け寄った。
( ;゚ω゚)「ドクオ!ドクオ!」
ドクオの体を揺さぶるが何の反応も無い。
( ;゚ω゚)「そ、そんな…」
ξ;゚听)ξ「まさか…」
『ワンライフに接触した人間は心臓の鼓動を認識できなくなる』
男の言葉は二人の頭に過ぎった。
( ;ω;)「嫌だお、嫌だお…ドクオ!ドクオォ!」
ξ )ξ「そんな…間に合わなかった…」
( ;ω;)「ドクオ…ごめんだお…ドクオ…」
ξ゚听)ξ「…心臓が止まっただけなら…心臓マッサージすればまだ間に合うかもしれないわ!」
( ;ω;)「心臓マッサージ…?そんなので…」
ξ#゚听)ξ「やらなきゃ確率はゼロのままなのよ!早く!」
ツンの言葉はブーンの耳には届かなかった。
ブーンの頭の中には今までのドクオとの思い出と悲しみが駆け巡り、
それ以上は何も受け入れることが出来なくなっていた。
( ;ω;)「ちゃんと…オニギリも食べさせてあげればよかったお……オニギリ…オニ、ギリ…」
その時ブーンの頭のモヤを吹き飛ばす一つの妙案が思いついた。
( ;゚ω゚)「あ!」
ξ;゚听)ξ「ど、どうしたの!?」
( ;^ω^)`0ω0´)ズズズ…
( ;^ω^)`0ω0´)「…やる価値はあるお!」
( ;^ω^)「頼むお…ビートルズ…!」
動かないドクオの胸の上にビートルズの手が置かれ、それは徐々にドクオの体の中へと入っていく。
ξ;゚听)ξ「!」
( ;^ω^)「あったお…心臓…」
ビートルズの手を通してブーンにもドクオの心臓の感触を感じた。
ξ;゚听)ξ「心臓を直接マッサージする気…!?」
( ;^ω^)「それしかないお…それしかないんだお…!」
ビートルズは手の平で優しく心臓を包み込み、心臓を直接マッサージしていく。
グッ…グッ…グッ…
( ;^ω^)「ドクオ…ドクオ…!起きるお…!」
グッ…グッ…グッ…
ξ;゚听)ξ「お願い…」
グッ…グッ…グッ…
グッ…グッ…ググン…!
( ;^ω^)「!」
ドクオの心臓にビートルズの手が押しのけられる。
そしてドクオの心臓は再び脈打ち始めた。
ドックン…ドックン…ドックン…
( ;゚ω゚)「う、動いたお!」
ξ;゚听)ξ「やった!」
( A )「…」
ドックン…ドックン…
( A )「………ドクオだけに、ドックン…だよね…」
ドクオがゆっくりと目を開いた。
( ;ω;)「ドクオー!」
ブーンは感極まってドクオに低空タックルを仕掛ける。
(;'A`)「ぐほっ!ブーン…アイツ、は…」
辺りを見渡すと、そこには見るからにボロボロの倒れた”アイツ”。
('A`)「ふぅ…すまん、また助けてもらったなブーン…ありがとよ。」
( ;ω;)「いいんだお!いいんだお!ドクオー!」
(;'A`)「泣き過ぎだろ…ったく…」
('A`)「…お前も、ありがとな。ツン。」
ξ;゚听)ξ「!…べ、別に…」
('A`)「おーおーテンプレだな。」
ξ゚听)ξ「え?」
('A`)「いや何でもねぇ…ふぅ…」
息を吐きながらブーンの肩を借りて立ち上がる。
( ^ω^)「もう大丈夫かお?」
('A`)「ちょっとクラクラするけど、まぁ大丈夫大丈夫。」
(##< >< >)「ぐ、ぐぅ…あ…」
('A`)「お、もう意識取り戻したみたいだぞ。」
ξ゚听)ξ「…」
(;##<●><●>)「ひっ!」
( ^ω^)「お?」
(;##<○><○>)「ひぃぃぃ!」
男はブーンの顔を見るや奇声を上げガタガタと震え出した。
( ;^ω^)「ちょっ…」
('A`)「おーおー、ブーンさすがだなオイ」
ξ゚听)ξ「アンタ名前は?」
(;##<●><●>)「…ワ、ワカッテマス…」
ξ゚听)ξ「はぁ?アンタの名前よ!わかってないから聞いてんでしょ!」
(;##<●><●>)「ち、違いま…す…な、名前が…ワカッテマス、です…すいません…」
('A`)「どこに住んでるんだ?」
(;##<●><●>)「そ、それは…」
( ^ω^)「どこだお?」
(;##<○><○>)「ヴィプ王町○-△×ですぅぅぅ!」
('A`)「これでアンタの名前と住所はわかった、今から質問に答えてもらうぜ」
(;##<●><●>)「は、はい…」
('A`)「俺達を狙った理由は?」
(;##<●><●>)「別に…ただ私も昨日スタンドに目覚めて…それで、公園を見たら…
スタンドを出している人がいたから…」
ξ゚听)ξ「なんで襲ったのよ」
(;##<●><●>)「試してみたくて…能力を…戦う力、でしょ?
これって…だから同じスタンドをもつ者同士で…力比べを…」
ξ#゚听)ξ「力比べ!?ドクオは一度死んでんのよ!?」
(;##<●><●>)「す、すすすすみません!!」
('A`)「死んでねー…いや死んだか?まぁいいや。
もし今度俺たちに、いや誰かに手を出したらこんなもんじゃ済まない。
朝昼晩毎日ブーンがお前を狙うからな。」
( ;^ω^)「えっ」
(;##<○><○>)「も、もう二度とスタンドは使いません!だから許してくださいいいい!」
('A`)「…って言ってるけど、どうするよ」
ξ゚听)ξ「アンタがそれでいいならいいわよ。
まぁそれにブーンに相当恐怖を抱いてるみたいだし…」
('A`)「…そうだな、今回は許してやる。消えろ。」
(;##<●><●>)「は、はい!すいません!ありがとうございます!すいません!」
('A`)-Ψ-)「…」
ニルヴァーナが男の服にそっと触れると男の服が透明になり、全裸の不審者が出来上がった。
(;##<○><○>)「ひっ!ひいいいいいい!すいませんーーーー!」
男は全裸で全力疾走しながら大声で謝り続け、去っていった。
( ^ω^)「…」
ξ゚听)ξ「許してやるんじゃなかったの?」
('A`)「まぁ俺達単位ではな、あれは個人的な憂さ晴らし。」
ξ゚听)ξ「大人気ないわね。」
(;'A`)「はぁ…それにしても俺マジで一度死んじゃったのかよ…」
( ^ω^)「まぁまぁ今は生きてるんだから気にしちゃダメだお」
ξ゚听)ξ「アンタ達…もう説明してくれてもいいでしょ?」
('A`)「…朝は悪かったよ、謝る。
でも本当に俺達も何もわかんねぇんだ。」
( ^ω^)「いきなり狙われて、こうしてまた放課後にも戦って…ツンもブーン達も何も変わらないんだお。」
ξ゚听)ξ「…」
ツンは朝のようには怒らなかった。
二人の言葉が朝のように嘘があるとは思えなかったのだ。
ξ゚听)ξ「わかったわ…信じる。
でもこのまま放っておくわけにもいかないでしょ?」
('A`)「あぁ、そりゃ絶対だ。
早くスタンドというものの正体を掴む必要がある。」
( ^ω^)「じゃあ皆で作戦会議だお!」
('A`)「(作戦ってなんだよ)ま、会議ってのは悪くないな」
ξ゚听)ξ「悪いけど明日にしてくれない?今日はもう疲れたわ…」
('A`)「あぁ、そうだな…俺もだ。」
( ;^ω^)「ブーンもだお…」
('A`)「…じゃあ、また明日学校で。」
ξ゚听)ξ「ええ、そうね。」
( ^ω^)「わかったお!じゃあまた明日だお!」
こうして三人はそれぞれの帰路についた。
きっと今日は三人共、泥のように深い眠りにつくことだろう。
それでもこの激動の一日の疲れが完全に癒えはしないかもしれない。
しかし朝は必ずやってくる。
( ;゚ω゚)「ぬおー!寝過ごしたおー!」
ドクオの着信で目覚めたブーンは身支度も適当に家を飛び出した。
('A`)「よぉ、せめてズボンは履いて来い」
( ;^ω^)「…ですおねー」
家に戻りズボンを履いて学校へと向かう。
('A`)「今日の放課後三人で会議だな、ブーンの家行けるか?」
( ^ω^)「大丈夫だお、エロ関係はきちんと隠しフォルダに入れてるし問題ないお。」
('A`)「そりゃ安心だ。」
昨日の戦いなど忘れたように他愛も無い会話を交わし、そうこうしている間に学校へと到着する。
( ^ω^)「やっぱり朝はこれくらいの余裕が欲しいところだお」
('A`)「(俺がお前の寝坊を踏まえた時間に迎えに行ってやってんだよ)」
( ^ω^)「あ!ツン!」
ξ゚听)ξ「あ」
靴箱の前にいたツンにブーンが声を掛けた。
( *^ω^)「ツン!おはようだお!」
('A`)「(凝りねぇ奴…)」
ξ゚听)ξ「…」
ξ*゚听)ξ「お、おはよ…///」
('A`)「!」
('∀`)「ふーんw」
ξ*゚听)ξ「な、何よ!」
('∀`)「いや別にw行こうぜw」
( *^ω^)「うん!ツンも一緒に行くお!」
ξ*゚听)ξ「べ、別にいいけど勘違いしないでよね!同じクラスだから仕方なくなんだからっ!///」
('A`)「ツンデレ具合がグンバツ…か」
ξ゚听)ξ「え?」
('∀`)「いや、何でもねぇw」
第三話「ツンデレ具合がグンバツな女」終わり。
州σДσ)スリップノット (SlipKnoT)
スタンド:いかなる物体同士をも縫い合わせる能力
アメリカ合衆国アイオワ州デモイン出身の9人組バンド。
メンバーがそれぞれ異なった恐ろしいマスクを被っていることでも有名。
代表曲「Wait and Bleed」など
(【+】)ワンライフ(ONE LIFE)
スタンド:無意識を意識させる能力(接触された者は鼓動を認識できなくなる)
The pillowsが演奏するセンチメンタルポップス、名曲。
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