( ;^ω^)「ブーンが、やるお…」

(;'A`)「ブーン!お前不用意にも程があるぞ!」

( ;^ω^)「わかってるお…こんなことになったのはブーンのせい、だからブーンに戦わせてくれお…」

ξ;゚听)ξ「ブーン…」

( ・∀・)「オーケーw ブーン、じゃあゲームは何にする?w」

( ;^ω^)「んー…」

ブーンは机に並べられたゲームを慎重に見ていく。
そして…

( ;^ω^)「トランプで…」

( ・∀・)「ゲームは?」

( ;^ω^)「ババ抜きを…」

( ・∀・)「グッド!」

(;'A`)「(選択は悪くない…戦略性のあるゲームではモララー相手に勝ち目は薄い…)」

モララーが慣れた手付きでカードを捌き、自分とブーンに振り分けていく。

( ・∀・)「これで良し…じゃあベットするものを決めようか…」

ベット、すなわち”賭けるもの”を指す。

(;'A`)「!」

( ;^ω^)「ベット…?」

( ・∀・)「あぁ、ゲームには賭けるものが必要だろう?」

ξ#゚听)ξ「アタシ達が勝てば秘密を教えるんじゃなかったの!?」

( ・∀・)「それはあくまでゲームの後の話だろ?w 
     ゲーム中のベットするものについては何も決めちゃいなかったはずだが?w」

ξ#゚听)ξ「下衆め…ッ」

( ・∀・)「おいおいw カワイコちゃんが汚い言葉を使うなよw 興奮すんだろうがよぉーw」

( ;^ω^)「ブーンは賭けられるようなものは何も持っていませんお…?」

( ・∀・)「安心しろw この空間で賭けられるものは決まっていてな、人類誰しもが持っているものだw」

( ;^ω^)「誰しもが…?」

( ・∀・)「あぁw それはな…”苦痛”だ…ダフトパンクの空間では”苦痛”をベットし勝負をする。」

(;'A`)「苦痛だと…」

( ・∀・)「しかしこの空間で暴力は使えない、しかし唯一使えるのが俺のスタンド、ダフトパンクだ。」

ξ#゚听)ξ「そんなの一方的な暴力でしかないじゃない!何がゲームよ!」

( ・∀・)@×@)「おいおいw 落ち着けってw 今ダフトパンクが暴力をふるえるのは…」

天井を仰ぐようにして顔を上に向けたモララーの顔面に突如としてダフトパンクの拳が突き刺さった。

バコンッ!

( ;^ω^)(;'A`)ξ;゚听)ξ「!?」

(# ∀ )「”俺に対して”だけ…だw」

ダフトパンクがモララーの顔面に拳を振り下す度に
硬い物同士がぶつかって破壊されていく音が教室に響き渡る。

バキン!ゴリッ!ドゴン!メキィ!

( ;^ω^)「自分のスタンドで自分を…」

(;'A`)「く、狂ってやがる…」

ξ; )ξ「ッ!」

ツンはその凄惨な場面から思わず目を逸らした。

(# #∀・)「はぁー…痛ぇ…ww」

ダフトパンクの拳が止まると、モララーは爽快な笑みを浮かべたが、顔は血まみれで
あらゆるところが歪に変形し、片方の目は完全に瞼が腫れ上がり開いていなかった。

(# #∀・)「拳十発だ…この苦痛をこのゲームにベットする…座れ…」

( ;^ω^)「う…」

モララーの異様な剣幕に引きつけられるようにモララーと机を挟んでブーンは椅子に座った。

(;'A`)「のまれるなッ!ゲームに集中しろ!」

( @×@)「GAME START」

(# #∀・)「ババはジョーカーだ…ゲーム開始だぜぇ、ブゥーン…お前からだ、引きなw」

ブーンはモララーから出された手札から無造作に一枚選んだ。
二人でのババ抜き、ババを除けばどれでも必然的にペアが出来、捨てることが出来る。

( ;^ω^)「…」

ブーンはモララーから引いたスペードの3と自分の持っていたハートの3を机の上に捨てた。
そして改めて手札を確認する。
ブーンの手札にジョーカーは無い。
ババであるジョーカーは…モララーが持っている。

(# #∀・)「じゃ、俺はこれだ…」

モララーも同様にブーンの手札からカードを一枚引き抜き、ペアを完成させ机の上に捨てる。
そしてそれが何順か続いた後、ブーンの手札が一枚、モララーの手札が二枚になった。

(# #∀・)「こっからだな、ブーン…さぁ、引けw」

( ;^ω^)「…」

モララーの手札の内、ジョーカーでは無いほうを引けばブーンの上がり、勝利となる。
しかしジョーカーを引けば、お次はブーンが不利な状況に陥ることになる。

( ;^ω^)「(これで決めるお…!)」

ブーンが心を決めてモララーの手札に手を伸ばす。

(# #∀・)「…ククw」

( ;^ω^)「!」

モララーの不敵な笑みに思わず手を引っ込めてしまう。

(# #∀・)「どうした…引けよw」

( ;^ω^)「(惑わされちゃダメだお…結局は二分の一、運でしかないんだお!)」

(# #∀・)「もしかしてお前…”これが運でしかない”なーんて思ってねぇよなぁ?w」

( ;^ω^)「ッ!」

(# #∀・)「だとしたらとんだ大間抜けだ…まぁいい、引けよw」

( ;^ω^)「(運じゃない…?どういう意味だお…)」

(;'A`)「(惑わされるな、ブーン…)」

( ;^ω^)「(…考えてもわからないお!決めたお!)」

ブーンは再びモララーの手札に手を伸ばす。
その手は左のカードを狙っていた。

(# #∀・)「ッ…」

その瞬間、モララーの表情が一瞬曇ったことをブーンは見逃さなかった。

( ^ω^)「(取られては不味いって顔だお…でもそれは演技で本当は右のカードが正解…)」

そのまま手を右のカードへとスライドする。

(# #∀・)ニヤ…

( ^ω^)「と見せかけて、左が正解だおー!」

(# #∀・)「!」

右にスライドさせたカードをすぐさま左に戻し、左のカードを一気に引き抜いた。

(# #∀・)「……ククw」

( ;^ω^)「!…あ!」

ブーンが引き抜いたカードには死神が描かれていた…ジョーカー。

( ;^ω^)「くっ…!」

(# #∀・)「ぷはっwwおもしれぇww」

モララーは椅子から転げ落ちそうなくらいの勢いで大笑いし、涙まで流していた。

(# #∀・)「ひーw お前最高だわぁーw と、見せかけて左が正解だおー!ww
      ひゃひゃひゃひゃww あー笑ったら顔痛ぇww」

( ;^ω^)「…」

モララーが大笑いしている間にブーンは机の下でたった二枚ではあったが
存分にシャッフルし、机の上に出した。

( ;^ω^)「引いて、下さいお…」

(# #∀・)「クク…w んぅぅ…ふぅ…」

なんとかモララーは自分の中に笑いを収めてカードを選び出した。
そしてスッとブーンの左のカードに手をやる。

( ;^ω^)「…(こ、これは取っちゃダメだお!)」

(# #∀・)「…」

ブーンの顔をつぶさに観察しながら、今度は右のカードに手をやった。

( ;^ω^)「…(取っちゃえ!このジョーカー取っちゃえお!)」

(# #∀・)「…ククw」

( ;^ω^)「!」

(# #∀・)「いいポーカーフェイスだ…と言いてぇところだがぁ〜w」

右のカードの上にあったモララーの手が左にスライドし、そのまま左のカードを引き抜いた。

(# #∀・)「取っちゃダメって顔に書いてたぜ?ブーンw」

ブーンから引き抜いたカードを自分の手持ちと合わせ、机へと捨てる。

(# #∀・)「はい、あがりw」

( ;^ω^)「そ、そんな…」

( @×@)「GAME OVER」

(# #∀・)「これでこの負債はお前のもんだ、遠慮せずに受け取りなブーンw」

直立不動でゲームを見ていたダフトパンクがブーンを見据え静かに動き出す。

( ;^ω^)`0ω0´)「ビ、ビートルズ!」

(# #∀・)「ダメだダメだ、最初に言ったろ?」

( ^ω^)`0ω0´)「だおだおだおだおだおだおー!」

ビートルズのラッシュがダフトパンクを襲う。
が、そのラッシュはダフトパンクの体をすり抜け、空を切った。

( @×@)「…」

( ;゚ω゚)`0ω0´)「なっ…拳がスタンドをすり抜けるお…!?」

(# #∀・)「暴力を行使できるのは、ダフトパンクのみ…
      そしてそれを受ける者は俺と、ゲームに負けた者のみだ…」

( @×@)「モラララララァーッ!」

(# #ω )「ふおおおおお!」

一発、二発とダフトパンクのラッシュがブーンの顔を的確に捉えていく。

( ・∀・)「八発、九発、十発、と。」

(# #ω )「お…おぉ……」

ベットされた通りの拳を全て受けてブーンは床に倒れた。

ξ;゚听)ξ「ブーン!」

ツンがブーンの元へ駆け寄り、抱え上げる。

ξ;゚听)ξ「ッ…!」

悲惨な顔面になり果てたブーンの顔はモララーと同じように歪に変形し、片目は完全に埋まっていた。

( ・∀・)「そして…俺の傷はブーンのものになった、とw」

先程までの怪我が嘘のように全快に戻ったモララーが倒れ込んだブーンを見下ろしながら言った。

( ・∀・)「で、次は?w」

(;'A`)「…俺だ」

( ・∀・)「オーケーw で、何するよ?w」

('A`)「トランプ、ポーカーだ。」

( ・∀・)「グッド!ファイブカードドローでいいな?」

('A`)「あぁ」

ファイブカードドローとは。
お互い五枚のカードを持ち、一度だけ任意の枚数分のカードを捨て、
捨てた分を山札から引き、揃った役で勝負する。
一般的によく見かけるポーカーのルールである。

( ・∀・)「ポーカーは実は俺大得意でなぁ、お前じゃ役不足かもな?w」

('A`)「役不足の使い方、間違ってますよ先輩…」

( #・∀・)「…うるせぇんだよぉ!国語の先生かよテメェはよぉー!」

(;'A`)「…」

( ・∀・)「…まぁいいw 今回のベットはどうしようかねぇ…w
      よぉーし、ダーフト・パァーンク…俺の腕をへし折れ…w」

( @×@)「モラァ!」

ベキィ!

ダフトパンクの拳によりモララーの左腕の骨がぐにゃりと折れ曲がり、
骨が粉砕された音が教室に響き渡る。

( ;・∀・)「ぐ…あぁ…痛ってえええw」

(;'A`)「くっ…」

ドクオですらも、人の腕が折れる凄惨な瞬間を直視することは出来ず、目を逸らしてしまう。

( @×@)「GAME START」

( ;・∀・)「ふぅ…よし、カード配るぞ…w」

左腕をダランと垂らしながらモララーは右手だけでトランプを配っていく。
そして配られたカードを互いに確認する。

('A`)「…」

ドクオの手札はスペードの2、ダイヤの2、ダイヤの8、ハートの4、ハートのQ

( ;・∀・)「じゃあ、俺から行かせてもらうぜ…w 三枚捨て、三枚引く…」

モララーは右手に持っていたカードを机に伏せ、右手でカードを三枚捨て、山札から三枚引いた。

('A`)「俺も三枚捨てる…」

ドクオは手札から2の1ペア以外のカードを捨て、山札からカードを引いた。

('A`)「…(成功)」

('A`)-Ψ-)「(ニルヴァーナ、透明化を解除しろ…)」

するとドクオの手札五枚の内側に隠れるようにカードが更に四枚現れ、
ドクオの手札はモララーには見えなかったが事実上の九枚になった。

('A`)「…(多く引いたことはバレなかったようだな…)」

ドクオはモララーに怪しまれないように九枚のカードをチェックし、その中から最良の役を選び出す。
スペードの2、ダイヤの2、クローバーの5、スペードの5、ハートの5
ドクオは手持ちでフルハウスを完成させ、一度カードを全て纏め、役に立たない残りの余ったカードを
再度透明化し、手持ちを事実上の五枚へと戻し、再び手札を広げた。
完璧な偽装、ドクオはニルヴァーナを完璧に使いこなした。

('A`)「(ブーンとのポーカーがこんなところで役に立つとはな…)」

( ・∀・)「ふぅ…じゃあお互いにオープンだ…w」

その言葉と共にドクオが手札をオープンする。

('A`)「フルハウスだ」

( ;・∀・)「なっ…」

ドクオの手札を見てモララーは固まってしまう。

('A`)「早く見せろ、お前の手札をな」

( ・∀・)「ふっ………ふふふ…ww」

('A`)「?」

( ・∀・)「クク…w あぶねぇあぶねぇw」

そう言ってモララーは机の上に落とすようにして手札をオープンした。

(;'A`)「ば、馬鹿な…!」

そこにはダイヤの5、6、7、8、9

( ・∀・)「ストレートフラッシュ…やはりお前じゃ”役不足”だったようだなw」

(;'A`)「(ありえねぇ…70000分の1をこの場面で引き当てただと…?)」

( @×@)「GAME OVER」

ダフトパンクがブーンの時のようにドクオに向かって動き出す。

(;'A`)「テメェ…イカサマか…!」

( ・∀・)「はぁ?w 何言ってやがるw さっさと腕折られて黙ってろよ国語の先生よぉw」

(;'A`)「くっそ…!」

( @×@)「モラァ!」

ベキィ!

モララーの時と全く同じ音を響かせて、ドクオの腕は折れ曲がった。

(;'A`)「ぐあぁぁ…!」

( ・∀・)「よーし、次ィw」

ξ;゚听)ξ「…」

微かに呼吸をつづけるブーンを抱きかかえていたツンはブーンを床にそっと寝かせ立ちあがった。

ξ゚听)ξ「私がやるわ…」

( ・∀・)「キター!オーケーw カワイコちゃーんw ゲームは何にするぅ?w」

ξ゚听)ξ「チェス」

( ・∀・)「は?」

ξ゚听)ξ「チェスよ、早く用意しなさい。」

( ・∀・)「…(こいつ、馬鹿か…?)」

(;'A`)「おい、ツン…」

ξ;゚听)ξ「安静にしてなさいドクオ。」

( ・∀・)「クク…w 将来チェスのプロプレイヤー確実のこの俺にチェスの勝負を挑むとは
      度胸だけはあるようだなぁw じゃあ今回の苦痛は何にしようかねぇ…w」

ξ゚听)ξ「ブーンとドクオ、二人の苦痛をベットすることは出来るの?」

( ・∀・)「あァ?」

ξ゚听)ξ「出来るのか出来ないのか聞いてるのよ」

( ・∀・)「…ダフトパンクによる暴力はベットすることは可能だ、だから何だ?」

ξ゚听)ξ「この二人の苦痛をベットして勝負しなさい」

( ・∀・)「ハッ!w 負けたら顔面ボッコボコで腕ボッキボキだぜ?w
      それにもしカワイコちゃんが負けたらあの二人の苦痛はそのままに
      上乗せで二人の苦痛がお前に圧し掛かる…それでもいいのか?w」

ξ゚听)ξ「アタシはアンタに聞いてんのよ」

( ・∀・)「…えらくまぁ好戦的じゃないのカワイコちゃん…
      今更チェスから別のゲームには乗り換えられねぇぞ?」

ξ゚听)ξ「早く用意して」

( ・∀・)「一手の制限時間は一分、それが過ぎても負けにする、それでいいか?w」

ξ゚听)ξ「えぇ、構わないわ」

( ・∀・)「…(なんだコイツ、俺以上のチェスの腕前があるってのか…?)」

そして机の上にチェス盤と駒が用意され…

( @×@)「GAME START」

( ・∀・)「お前からだ」

ξ゚听)ξ「…」

ツンは左端のポーンを一歩前に動かした。

( ・∀・)「フン…(ひとまずはお手並み拝見)」

続いてモララーが駒を動かそうと駒に手を掛ける。

( ;・∀・)「ん…!?」

ξ゚听)ξ「…」

ドドドドドドドドドドド…

( ;・∀・)「駒が……」

( ;・∀・)「動かない…ッ!?」

ξ゚听)ξσДσ)ズズズ…

( @×@)「…」

ξ゚听)ξ「やっぱりダフトパンクはイカサマには反応しない…」

( ;・∀・)「う、動かないッ…テメェ!何をしたぁ!!」

ξ゚听)ξσДσ)「スリップノットでアンタの駒全てをチェス盤に縫い付けたわ」

( ;・∀・)「なっ…」

ξ゚听)ξ「ブーンにも、ドクオにも、アンタはイカサマで勝利した」

( ;・∀・)「…」

ツンの指摘はまさしくその通りであった。
ブーンとババ抜きをしたトランプのジョーカーのカードの裏には
モララーしか気付けない程度の目印がマーキングされており、それを見てジョーカーを回避。

ドクオとの戦いでは事前に組み替えておいたイカサマのトランプを
腕を折るというパフォーマンスを使い、ドクオの視線と思考が腕に集まっている隙に
机に置いてあったトランプを素早くイカサマのトランプと入れ替えた。
このように対象者の視線や思考を都合のいい方向へと誘導する技法をミスディレクションと言い
マジックなどに度々用いられる。
モララーはこのようにブーンとドクオ、互いの手札を操作していた。

ξ゚听)ξ「アタシがなぜチェスを選んだかわかる?」

( ;・∀・)「…」

ξ゚听)ξ「アンタがチェス以外ではまともに勝つ自信のないクズだって確信したからよ。
      だからチェスにだけは自信のあるクズのアンタは、チェスにだけにはイカサマは仕込まない、
      そう踏んだのよ。」

( #・∀・)「クッソォ…クッソォォォ!」

ξ゚听)ξ「今思えばアンタは最初、こう言ったわ。
      『ダフトパンクはゲームを守る』このセリフにアタシ達はまんまと騙された。
      ダフトパンクが”ゲームを公正に裁く番人”だと錯覚してしまった。
      その点で見事だったわ、でも本当は違う。
      ダフトパンクは空間内で負債を負わせる事のみを秩序とするスタンド。」

(;#・∀・)「そ、そこまで…」

ξ゚听)ξ「ドクオはその事に気づいていたわ。
       ドクオがイカサマをしていたのに気付かなかったの?
      人を馬鹿にすることに夢中なって勝ち方が露骨すぎるのよアンタ。」

ξ゚听)ξ「…そろそろ一分ね。早く打ってくれる?退屈だわ」

( @×@)「…」

( #・∀・)「クソがぁッ!…このアマァーッ!」

ξ゚听)ξ「あら?」




ξ゚听)ξ「”アマ”にも勝てない奴がプロになんて到底なれないわね」




( @×@)「GAME OVER」

( @×@)「モラララララララァーッ!」

(# #∀ )「ぎゃあああああああ!!」

ξ゚听)ξ「自分のスタンドに倒される…どこまでも憐れな男…」

モララーの顔面にダフトパンクの拳が再び撃ち込まれ、腕はまたぐにゃりと折れ曲がった。
そして全ての負債を受けたモララーが力無く床に伏すと、ダフトパンクは霧のように消滅した。

( ^ω^)「…ツン!」

('A`)「ツン、カッケーなオイ…」

ξ゚听)ξ「!…ブーン!ドクオ!」

ブーンとドクオの負債が全てモララーに移り、二人は何事も無かったかのように床から立ち上がった。

(# #∀・)「…ってぇ…痛ぇ…痛ぇよぉ……」

一方のモララーは二人の負債を一斉に受け、立つことすらままならず右腕のみで
ズルズルと床を這いながら三人へと接近していく。

ξ゚听)ξ「床に這ってる姿…よく似合ってるわよ」

( ;^ω^)(;'A`)「(こ、怖ぇ〜…)」

(# #∀・)「へ、へへ…参ったね…w 痛すぎて…し、死にそうだぁ…げひっ、がふっ!」

('A`)「約束は守ってもらうぞ、秘密を教えろ」

(# #∀・)「ひ、ひひひ…w お、俺実はよぉ…童貞なんだぁ…ひゃひゃひゃw」

ξ#゚听)ξ「…ブーン、ボッコボコにしなさい」

( ;^ω^)「は、はいだお…!」

(;# #∀・)「ま、待て待て!じ、冗談だろぉ〜…?カワイコちゃん…」

('A`)「さっさと言った方が身のためだぞ」

(# #∀・)「クク…w」

(# #∀・)「お前らよぉ…俺を、殺すか…?」

ξ゚听)ξ「…は?」

( ;^ω^)「こ、殺す!?そんなことするわけないお!」

(# #∀・)「…ヒヒw だよなぁw そりゃそうだ…」

笑う度に体が痛むのか、モララーは顔を歪ませながら厭らしく笑った。

(# #∀・)「…なら言わねぇ…誰にも、何にも言わねぇ…言ったら俺は、殺される…」

(;'A`)「誰にだ?」

(# #∀・)「言わねぇっつってんだろうが馬鹿が!…ぐぅぅ…さぁ、ボコボコにでもなんでもしろよ…ひ、ひひw」

ξ゚听)ξ「わかった…言わなくていいわ。」

(# #∀・)「あ?」

ξ゚听)ξσДσ)「”一生”何も言わなくていい。」

ギュルルルルッ!

(# #∀・)「―ッ!」

スリップノットの手がモララーに触れると手から伸びた糸がモララーの口を縫いつけた。

(;##∀・)「んぅぅ!?んぐっ!(く、口が開かない…ッ!)」

ξ゚听)ξ「ブーン、やっちゃって」

(;;##∀・)「んぐぅぅ!んーーーー!」

( ^ω^)`0ω0´)「だおだおだおだおだおだおだおー!」

(# #∀ )「―――――ッ!」

ズタボロのモララーはビートルズのラッシュでボロ布のように宙を舞った。

ξ゚听)ξ「さ、帰りましょうか」

(;'A`)( ;^ω^)「はい…」


その後、見回りの警備員により重体のモララーが発見され、ヴィプ王町の病院では
充分な治療が出来ないということで遠くの都市病院に搬送される。
数日後ようやく意識が戻り、モララーから事情を聴こうと試みるも、
モララーは一切口を開くことはなく何かを訴えるような眼差しで黙秘し続けたという。

('A`)「しかし、よくチェスで勝負したな」

ξ゚听)ξ「別に何て事は無いわ。ドクオとアイツの勝負でイカサマが使えることはわかったし
       私の能力も考えればチェスが一番勝率が高かった、それだけよ。」

('A`)「まぁ、ああいうゲームでは時間切れ負けってのは定番だが、
   もし無制限だったらどうするつもりだったんだ?」

ξ゚听)ξ「アイツの性格上それは無いでしょ?アイツはさっさと絶望した人間を馬鹿にしたくて
      ウズウズしてるような、どうしようもないクズなんだから。」

(;'A`)「(よっぽどモララーにムカついてたんだな…)」

( ^ω^)「さすがツン、可愛いだけじゃないお!」

ξ*゚听)ξ「なっ!急に何言ってんの!?ばっかじゃないの!///」

( ^ω^)「?」

('A`)「(これが言えてなんで告白できないんだか…)」

( ^ω^)「あ、ところでドクオ」

('A`)「ん?」

( ^ω^)「どんなイカサマ使ったんだお?」

(;'A`)「え!?あ、えーっと…」

ξ゚听)ξ「ふふw アタシにも詳しく教えてよw」

(;'A`)「ツン!てめぇ…」

( ^ω^)「?」

(;'A`)「…ブーン!気分転換に今からファミレス行くぞ!奢ってやる!」

( ^ω^)「ほんとかお!?やったー!ツン!ドクオの奢りだってお!」

ξ゚听)ξ「へぇーw それは楽しみw」

(;'A`)「ちくしょー(…これだから女はマンドクセーんだ)」

ブーン達はまだ気付いていない、巨大な悪意がヴィプ王町を包みこもうとしていることに…

第四話「ゲームは拳よりも強し」終わり。



( @×@)ダフトパンク(Daft Punk)
スタンド:苦痛という負債を作りだし、それをベットするゲーム空間を支配する能力。
     (ダフトパンクの空間ではダフトパンク以外は暴力を行えない。)

 フランス出身の自称サイボーグのエレクトロ・デュオ。
 現在のダンスシーンにおいて彼らの影響を受けていない者はいないとまで言われている。
 代表曲「One More Time」など


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