主な登場人物
本体:( ^ω^)ブーン
スタンド:(`0ω0´)ビートルズ
能力:?
本体:('A`)ドクオ
スタンド:(-Ψ-)ニルヴァーナ
能力:触れたものを透明にする能力
本体:ξ゚听)ξツン
スタンド:州σДσ)スリップノット
能力:いかなる物質をも縫い合わせる能力
第五話「幸福への条件」
学校の食堂、昼休み。
( ;^ω^)「……」
ブーンはそわそわしながら辺りをキョロキョロと見渡していた。
('A`)「落ち着けって」
( ;^ω^)「なんでドクオはそんなクールでいられるんだお…」
ドクオは落ち着きの無いブーンを尻目に、かけそばをすすっている。
('A`)「自分に言い聞かせてんだよ、焦って何になる?」
( ;^ω^)「それはそうだけど…誰かがブーン達の命を狙ってるんだお!?」
('A`)「わーってるよ、でも敵も馬鹿じゃない。こんな白昼堂々は襲って来ないさ。」
( ;^ω^)「うー…」
('A`)「だからってモララーの時みたいに一人でのこのこと接触したりはするなよ?
落ち着いて、気を引き締めろ。」
( ;^ω^)「……」
( ^ω^)「…わかったお、ふぁ…ふぁっくしょん!」
('A`)「んお、なんだブーン風邪か?」
('A`)「おいおい、スタンド使い以前に風邪にやられてちゃ世話ないぜ?」
( ;^ω^)「それもそうだお…気をつけるお…」
('A`)「(…にしてもモララーめ、マンドクセーこと植え付けやがって…)」
(# #∀・)「何にも言わねぇ…言ったら俺は、殺される…」
(;'A`)「(俺達が苦戦したあのモララーを簡単に殺せる奴が俺達を狙ってるってことだろ…クソ…
俺達が何をしたってんだ…あーあ、鬱だ死にたい…)」
( ^ω^)「―クオ!ドクオ!」
('A`)「ん、あ?すまん、聞いてなかった…」
( ;^ω^)「いや、大した話じゃないからいいんだお、大丈夫かお?」
('A`)「あぁ、全然大丈夫だ。話ってなんだ?」
( ;^ω^)「あー、えっと、ブーンの数学のテストが31点だったから足りないのが69点で
69ってなんかエロいよねって話だお。」
(;'A`)「今世紀最大のどうでもいいだな…お前急に落ち着き過ぎだろ…」
ξ゚听)ξ「何の話?」
そんな二人の元へ、ツンがお弁当を持参して話しかけてきた。
( ;^ω^)「え!?い、いや!こ、今世紀最大の…事件は何かなって話してたんだお!」
('A`)「そうそう」
ξ゚听)ξ「21世紀なんて始まったところじゃない、まぁでも個人的な事件でいえば…」
そう言いながらブーンの横の席へ腰を下ろす。
( ;^ω^)('A`)ξ゚听)ξ「スタンド…」
( ;^ω^)「ですおねー…」
('A`)「まぁツンがいりゃ安泰だけどな…」
ξ゚听)ξ「なんでよ」
( ^ω^)「ワカッテマスもモララー先輩もツンが倒したようなもんだお」
ξ゚听)ξ「まぁそうかもしれないけど私のスリップノットは攻撃は全然ダメだから」
( ^ω^)「そうなのかお?」
ξ゚听)ξ「えぇ、パンチしても壁に穴はおろかヒビも入らないわね」
('A`)「んーまぁ純粋な破壊力ではビートルズが一番だろう。
…ブーン、ノート貸してくれ。」
( ^ω^)「ん?はいだおー」
ドクオはブーンからノートを受け取ると適当なページを開いて何かを書き始めた。
('A`)「Cを人間レベルとして…」
ξ゚听)ξ「……」
( ^ω^)「おぉ〜…」
('A`)「で、次は…」
ドクオはぶつぶつと呟きながらノートに文字を書き殴っていく。
ξ゚听)ξ「…よくもまぁ、そこまで分析してたわね」
('A`)「まぁな、よしこんなもんだろ」
( ^ω^)「見せてだお!」
ニルヴァーナ
破壊力-C スピード-B 射程距離-C
持続力-B 精密動作性-C 成長性-B
スリップノット
破壊力-D スピード-C 射程距離-10mくらい
持続力-A 精密動作性-A 成長性-C
ビートルズ
破壊力-B スピード-A 射程距離-C
持続力-C 精密動作性-C 成長性-A
ξ゚听)ξ「成長性っていうのは?」
('A`)「あー、スリップノットはもう完成されてると言ってもいいからな。
これに関しては希望的観測って感じ、だな…」
ドクオの視線がブーンの方へと移る。
('A`)「……」
( ;^ω^)「ん、なんだお?」
('A`)「…いや、頼りにしてるぜ特攻隊長」
( ^ω^)「! 任せるお!」
そして暫しの昼食タイム。
ξ゚听)ξ「はぁ…嫌になるわ」
お弁当の中の卵焼きを箸でつかみ取りながらツンがそう呟いた。
('A`)「どうしたんだ?」
ξ゚听)ξ「うちのクラスってモララーのファンが多くてね、モララーが入院したのを聞いて
朝っぱらから落ち込んで、泣いてる子もいるのよ…信じらんない…」
('A`)「で、少なからず罪悪感を抱いてると?」
ξ゚听)ξ「別に罪悪感は抱いてないけど、気分の良いものではないわね」
( ;^ω^)「ツンが落ち込むことないお」
ξ゚听)ξ「デレまで落ち込んでるし…」
('A`)「ん、デレもモララーのファンだったのか?」
ξ゚听)ξ「いや、そうじゃないけど…んーそうだったのかな…」
( ^ω^)「?」
('A`)「一緒に帰るほどの仲なのにいい加減だな」
ξ゚听)ξ「別に…一緒に帰ることになったのはここ数日だけよ。
学校ではたまに話してたけど、ただのクラスの友達の一人。」
('A`)「なんだ俺達はてっきり、なぁ?」
( ^ω^)「うん、親友だと思ってたお」
ξ゚听)ξ「そこまでじゃないわ…いろいろ相談受けててね」
('A`)「へぇ…」
( ^ω^)「……」
デレの相談内容には大いに興味はあったが二人は聞くことが出来なかった。
ξ゚听)ξ「あ、そういえば数学のテスト何点だったの?」
('A`)「なんだよ急に」
ξ゚听)ξ「数学で欠点出だった人は補習あるみたいだから聞いてみただけ」
( ;^ω^)「えっ」
('A`)「俺は84点だよ」
ξ゚听)ξ「あら、ドクオなら90点台は固いと思ってたけど意外ね」
('A`)「暗記物は好きだけど計算は途中でマンドクサくなんだよ…」
ξ゚听)ξ「へー」
('A`)「……」
ξ゚听)ξ「そっかー84点かー」
('A`)「……」
ξ゚听)ξ「へー」
(;'A`)「(聞いてほしいんだな…)何点だったんだ?」
ξ゚听)ξ「え、91点だけど?」
(;'A`)「(うぜええええええ)」
ξ゚听)ξ「あ、ブーンは何点だったの?」
( ;^ω^)「……」
( ;^ω^)「31点…」
ξ゚听)ξ「……」
ξ;゚听)ξ「…そ、そう…」
ξ;゚听)ξ「…あれよね…の、残りの点が69点ってちょっと卑猥よね…」
(;'A`)「(…お前らの思考回路どうなってんだ)」
放課後、案の定ブーンは同じく数学で欠点を取った同級生達と共に補習を受けることになった。
( ´∀`)「いやー、はっはっはw 今回は満点は難しくても
欠点は出ないように作ったつもりだったんですけどねーw」
( ;^ω^)「……」
( ´∀`)「というわけで今回は補習者も少ないので二年と三年は合同で補習を受けてもらいますので」
そうして10分もしないうちに教室には二年と三年の生徒十数名が集まり席を埋めた。
( ´∀`)「えーそれでは各自配ったプリントを終わらせた者から帰宅して下さい。」
( ´_ゝ`)b「OK!俺に任せて下さい!」
皆が暗い雰囲気で補習を受けようとしている中、親指を突き立て自信満々に答える生徒が一人。
( ^ω^)「(あ、確かあの人は…アホで、いや陽気で有名なアニジャ先輩だお…)」
( ^ω^)「(そしてオトジャの…)」
( ´∀`)「はっはっはw 任せた結果が、この補習なわけですが、
相変わらず愉快ですねアニジャ君は、はっはっはw」
( ´_ゝ`)「褒めても飴は出てきませんよ先生!」
( ´∀`)「いやーそれは残念ですねぇw」
( ´_ゝ`)「そういえば先生!もしこの補習のプリントが欠点だったらどうなるんですか?」
( ´∀`)「んー、考えていませんでしたしねぇw …明日も補習、ですかねぇ。」
( ;^ω^)「…」
( ´_ゝ`)「それに気付いた俺に点数10点追加というのはどうでしょう!」
( ´∀`)「んーそうですねぇ…ダメ、ですねw はっはっはw」
( ´_ゝ`)「さすが聖職者!よっ、先生の鑑!」
( ´∀`)「いやーアニジャ君はお上手ですねーw」
( ;^ω^)「(開始まだかお…)」
( ´_ゝ`)「……先生、早くして下さい。」
( ´∀`)「いやーはっはっはw すいませんすいませんw ではスタートで。」
( ^ω^)「(よーし!どれもテストでやった問題だお!頑張るおー!)」
―5分経過。
( ^ω^)「(ろくご30!)」
―10分経過。
( ^ω^)「(16×55は…)
( ;^ω^)「(に、28!)」
―15分経過。
( ;^ω^)「(…パス。)」
―20分経過。
( ^ω^)「(あー、カレー食べたいお…)」
―25分経過。
( ^ω^)「(ナンで食べたいお、ナンで。)」
―30分経過。
( ;^ω^)「(完全に終わったお…悪い意味で…)」
ピピピピ…
30分が経過したところでモナー先生の腕時計のアラームが鳴った。
( ´∀`)「はい、ここまでー」
( #´_ゝ`)「うおおおおお!この俺のド低能めがああああッ!!」
自分の頭を机に幾度となく打ちつけながらアニジャは絶叫した。
( ´∀`)「えーと、それでは採点して明日お伝えいたします。
ここでも欠点だった方は明日も補習となります。」
補習者の机を周りながらモナーが答案用紙を回収していく。
( ´∀`)「と、言いたいところですが答案用紙を見たところ…ブーン君とアニジャ君。
明日も補習のようですねぇ、飴をあげるので明日も頑張りましょう。」
( ;^ω^)( ;´_ゝ`)「はい…」
補習を終えたブーンは、もらった飴を握りしめて校門へと向かっていた。
( ;^ω^)「はぁ…明日も補習かお…」
そんな事を呟きながら肩を落として校門をくぐる。
そこでブーンは思わず立ち止まってしまった。
( ; ゚ω゚)「あ…」
ブーンの視線の先には一人の少女。
ミセ*゚ー゚)リ
その少女の後ろに見えるのは…
ミセ*゚ー゚)リ Φ皿Φ]
( ; ゚ω゚)「スタンド…」
ランドセルを背負った少女はブーンには目もくれず、ブーンの前の道をただ歩いていた。
そんな少女が着ている制服は、近くの小学校のものであった。
( ;^ω^)「(て、敵かお…!?)」
しかし少女には敵意が全く感じられない。
どこからどう見ても、ただの登校中の小学生だ。
( ;^ω^)「(ドクオが言ってたように一人でスタンド使いと接触するのは危ないお…
ここは、この子が気付かず通り過ぎてくれればそれが一番だお…)」
少女がブーンの目の前を通り過ぎ、そのまま去っていくだろうと思ったその時。
[ Φ皿]
[Φ皿Φ]
( ; ゚ω゚)「ッ!?」
スタンドだけがブーンのほうを振り向いた。
[Φ皿Φ]「オ前、私ガ見エテルナ」
ミセ*゚ー゚)リ「え?」
スタンドの声を聞いて驚いたように少女もブーンのほうを振り向く。
( ;^ω^)`0ω0´)「ビートルズッ!」
ミセ*゚ー゚)リ「あ!」
少女はブーンが繰り出したビートルズに恐怖するでもなく嬉しそうな顔で指差し言った。
ミセ*゚ー゚)リ「一緒!ミセリと一緒!」
( ;^ω^)`0ω0´)「お?」
ミセ*゚ー゚)リ Φ皿Φ]「ミセリはね、ミセリって言うの!よろしく!この人は…」
[Φ皿Φ]「みざりーびじねす」
ミセ*゚ー゚)リ「そ!よろしく!」
( ;^ω^)「よ、よろしくだお…」
場の雰囲気に流されて思わず呑気な挨拶を交わしてしまう。
ミセ*゚ー゚)リ「おにーちゃん!友達になろ!」
( ;^ω^)「えっ」
ミセ*゚ー゚)リ「友達!」
( ;^ω^)「えっと、えーと…ミセリちゃんは小学生かお?」
ミセ*゚ー゚)リ「うん!小学五年生!」
( ;^ω^)「ふーむ、なるほど…」
ミセ*゚ー゚)リ「?」
( ;^ω^)「(小五の純粋無垢なおにゃのこ…可愛い…ただただ純粋に可愛いお…)」
ミセ*゚ー゚)リ「友達…だめ?」
( ;^ω^)「うーん、でも(スタンド使い…)いきなり友達は早いお…」
ミセ*゚ー゚)リ「そっかぁ…わかった!」
ミセ*゚ー゚)リ Φ皿Φ]「じゃあ、おにーちゃんの失敗を成功に変えたげる!」
( ;^ω^)「お?」
[Φ皿Φ]「オ前ノ運命ヲ変エテヤル。みせりハ、ソウ言ッテイル。」
ミセ*゚ー゚)リ「ミザリービジネスはね、”人の過去を変える”力を持ってるの!」
( ; ゚ω゚)「えぇ!?」
ミセ*゚ー゚)リ「例えば、おにーちゃんがアイスクリームを落としちゃったとするでしょ?
ミザリービジネスはそのアイスクリームを落とさなかった事に出来るんだよ!」
( ;^ω^)「か、過去を変えるなんて…」
[Φ皿Φ]「アラユル運命ダ、オ前ノ人生全テヲ変エラレル。」
( ; ゚ω゚)「人生……全て……」
ミセ*゚ー゚)リ「だから友達になろ!」
( ;^ω^)「えっ…いや、でも…えっとぉ……」
ミセ*゚ー゚)リ「えー…だめ?」
( ;^ω^)「ミセリちゃんは、なんでそんなにお友達が欲しいんだお?」
ミセ*゚ー゚)リ「ミセリはね、友達と大きなクマのヌイグルミが欲しいの!」
( ;^ω^)「……」
[Φ皿Φ]「みせりハ、両親ガイナイ。幼少期ヲ親戚ノ家デ肩身ノ狭イ生活ヲ送リ、
物心ガ、ツイタ頃ニハ施設ニ預ケラレ、ヨウヤク養子ニモラッテクレル夫婦ガ
ヴィプ王町デ見ツカリ、ココヘ越シテ来タノガ一月前ナノダ。」
ミセ ゚ー゚)リ「……」
( ;^ω^)「……」
スタンドの口から突如として語られたミセリの生涯に、ブーンは言葉を詰まらせた。
そしてミセリはそれをどこか寂しそうな顔をしながらただ聞いていた。
ミセ*゚ー゚)リ「…だからね!友達が欲しいな!」
( ;^ω^)「……」
( ^ω^)「わかっ…」
ミセ*゚ー゚)リ「だからね!まずはミセリがプレゼントする番!
そのプレゼントが嬉しかったらお友達ね!」
( ;^ω^)「え、あ…わかったお!」
[Φ皿Φ]「ドノ過去ヲ変エタイ。」
( ;^ω^)「そんなこと言っても…んぅー…」
ブーンが顎に手を当てながら考え事をしようとすると、手の中にあるものがそれを邪魔した。
( ^ω^)「あ、飴握りっぱなしだったお…飴…あ…」
ミセ*゚ー゚)リ「なになにー!」
( ;^ω^)「テストの点数って変えられるかお…?」
[Φ皿Φ]「簡単ナ事ダ。」
ミセ*゚ー゚)リ「ちょー簡単!」
( ; ゚ω゚)「ほんとかお!凄すぎるお…」
[Φ皿Φ]「デハ”代償”ヲ決メヨウ…」
( ; ゚ω゚)「えっ!だ、代償!?」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、えっとね。過去を変えるにはそれに見合った何かが必要なの!
ミセリ達が過去を変えて、変えてもらった人は何かを渡す!」
[Φ皿Φ]「ソレガ取引、びじねすダ。」
( ;^ω^)「…何を渡せばいいんだお?」
[Φ皿Φ]「みせりガ決メル。みせりノ価値観ガ絶対ナノダ。」
ミセ*゚ー゚)リ「んーテストの点数かぁ…そうだなぁー…んー、決めた!」
( ;^ω^)「……」
ミセ*゚ー゚)リ「おにーちゃんが持ってる飴と交換でいいよ!」
( ;^ω^)「……」
( ;^ω^)「へ?」
ミセ*゚ー゚)リ「飴と交換!ダメ?」
( ;^ω^)「え、いやいや!そ、そんなのでいいのかお?」
ミセ*゚ー゚)リ「うん!」
[Φ皿Φ]「取引成立カ?」
( ;^ω^)「あ、じゃあこれ…」
ブーンはミセリに飴を手渡す。
それをミセリは嬉しそうに受け取り言った。
ミセ*゚ー゚)リ「取引成立ー!」
[Φ皿Φ]「……」
( ^ω^)「……」
[Φ皿Φ]「完了ダ、今過去ハ変ワッタ。」
( ;^ω^)「も、もう変わったのかお?」
ブーンはカバンの中に小さく折りたたみ仕舞い込んでいたテストを取り出して広げてみた。
( ; ゚ω゚)「…ッ!」
答案用紙は丸で埋め尽くされ、名前の横には100と書かれていた。
( ; ゚ω゚)「ひゃ、百点…」
ミセ*゚ー゚)リ「おめでとー!」
ミセリはその答案用紙を見て自分の事のように嬉しそうにその場で飛び跳ねブーンを祝福した。
( ;^ω^)「あ、ありがとだお…」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあまた明日ね!」
( ;^ω^)「え?」
ミセ*゚ー゚)リ「ばいばーい!」
ミセリはそう言うと、手をブンブンと振りながら走り去ってしまった。
( ;^ω^)「ば、ばいばいだお…」
( ;^ω^)「……」
一人校門の前で立ち尽くすブーン。
( ;^ω^)「百点…」
テストをもう一度見てみる、更にもう一度。
( ^ω^)「何度見ても百点…」
( *^ω^)「ひゃああくてええんだおーーーー!いやっほーう!」
ブーンは両手を広げ、嬉しそうに駆けながら家路に着いた。
―翌日、登校中。
(;'A`)「はぁ…」
( ^ω^)「どうしたんだお、溜め息なんかついて。」
(;'A`)「あァー?そりゃ溜め息もつくだろうよ…」
( ^ω^)「?」
('A`)「お前が俺よりテストの点が上で、しかも学年唯一の百点なんて取られた日にはよぉ…」
( ; ゚ω゚)「え…」
('A`)「何驚いてんだよ、そりゃ俺だってお前に負ければ、ちっとは悔しいんだよ。」
( ; ゚ω゚)「(本当だお…百点になっただけじゃなくて、過去そのものが変わったんだお…)」
('A`)「ここまでくると、それがビートルズのスタンド能力じゃねーのかって思えてくるぜ。
テストで百点取る能力。」
( ;^ω^)「ま、まさかーw 何言ってるんだお、マグレだおマグレw」
('A`)「まぁ、冗談だけどな。すげーよブーン。」
( *^ω^)「ありがとだお(ミセリちゃんのおかげだけど…悪い気しないお♪)」
( ^ω^)「あ、てことは補習は…?」
('A`)「補習ぅ?そんなのお前が補習なら学年全員が補習だぜ。」
( ^ω^)「ですおねー♪」
学校が近付き、生徒達が校門をくぐっていく中、一人肩を落としている生徒が一人。
( ;´_ゝ`)「はぁ…」
( ^ω^)「あ、アニジャ先輩だお。」
('A`)「ん、お前あの先輩と知り合いなのか?」
( ^ω^)「再補習者仲間だお!ちょっと声かけてくるお!」
そういってブーンはドクオを置いてアニジャの元へと駆け寄っていった。
(;'A`)「再補習…?」
( ^ω^)「アニジャ先輩!おはようございますお!」
( ´_ゝ`)「ん、え?おはよう。」
( ^ω^)「今日の再補習頑張ってくださいお!」
( ;´_ゝ`)「え…君なんで知ってんの?」
( ^ω^)「なんでって…昨日一緒に補習受けましたお!」
( ´_ゝ`)「あれ、君いたっけか?すまん、覚えてないわ。」
( ;^ω^)「……?」
( ; ゚ω゚)「…あ!(そうだ点数が変わったから過去が変わっちゃって
補習を受けてないことになってるんだお…)」
( ;´_ゝ`)「君大丈夫か?何か変だぞ?宇宙人に脳でも改造されたのか?」
( ;^ω^)「い、いえ!すいません!勘違いでしたお!」
( ´_ゝ`)「おっけー。もし良かったら知り合いの宇宙好きな奴紹介してやるからさ、
挫けず頑張れよ、後輩君。」
( ;^ω^)「はい…ありがとうございますお…」
そそくさとブーンがドクオの元へと戻ると、ドクオが不思議そうな顔でブーンを見つめていた。
(;'A`)「お前どうした?なんか変な感じに見えたけど…それに再補習って…」
( ;^ω^)「ただのブーンの勘違いだお…はっくしゅん!ズズ…気にしないでくれお…」
(;'A`)「なんだ、風邪治ってないのか?」
( ;^ω^)「んぅーちょっとだけ頭がフラフラするお…」
('A`)「まぁ、百点取るほど勉強したんだから知恵熱も出るか…」
( ;^ω^)「う、うーん…そうかもしれないお…」
('A`)「まぁ今日は安静にしとけよ、な?」
( ;^ω^)「うん、そうするお…」
―放課後、下校中。
( ;^ω^)「うぅ…本格的にしんどくなってきたお…」
('A`)「おいおい、顔色悪いぜブーン。」
( ;^ω^)「体が熱いお…ふぅ…」
('A`)「そっかぁ…じゃあやっぱ無理だなぁ」
( ;^ω^)「お?」
('A`)「いやさ、もし放課後までに回復してたら映画行こうと思ってたんだよ。
実はタダ券二枚もらってな、ほら観たがってたろ?『劇場版ピンクダークの少年』。」
( ;^ω^)「マジかお!見たいおー!うっ…」
大声を出すと思わず立ち眩みしてしまう。
('A`)「ほら、無理すんなよ。でもこれ期限が今日までなんだよなぁ…
まぁ仕方ないよな、俺が観に行って教えてやるよ。」
( ;^ω^)「そんなぁ…」
ブーンが落胆していると目の前に女の子が通りかかった。
ミセ*゚ー゚)リ「あ!おにーちゃん!」
( ;^ω^)「あ、ミセリちゃん」
(;'A`)「お、お兄ちゃん!?」
( ;^ω^)「あ…そうだお!ドクオ!ちょっと待っててお!」
(;'A`)「え、あ、おう…」
( ;^ω^)「ミセリちゃん、ちょっと来てほしいお!」
ミセ*゚ー゚)リ「え?うん!」
ブーンはミセリちゃんの手を引っ張って、路地を曲がって人気のいない道に入った。
(;'A`)「未成年者略取…」
( ;^ω^)「はぁ…はぁ…ミセリちゃん…」
ミセ*゚ー゚)リ「おにーちゃんは、性犯罪者予備軍なの?」
[Φ皿Φ]「みせり、タッタ今コノ男ハ予備軍ヲ卒業シタヨ。」
ミセ*゚ー゚)リ「卒業おめでとー♪」
( ;^ω^)「ブーンは永遠に予備軍だお!そんなことよりミセリちゃん!」
ミセ*゚ー゚)リ「なーに?」
( ;^ω^)「ブーンが風邪を引き始めた過去を変えられるかお!?」
[Φ皿Φ]「……」
ミセ*゚ー゚)リ「うん!できるよー!」
( ;^ω^)「! ぜ、是非お願いしたいお!」
ミセ*゚ー゚)リ「おっけー!」
[Φ皿Φ]「代償ハ?みせり…」
ミセ*゚ー゚)リ「んー…」
( ;^ω^)「……」
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