*魔王城


( <●><●>)φ,, カリカリカリ

( ><)φ,, カキカキ

(*‘ω‘ *)φ,, グリグリ

( <●><●>)「ふぅ……人間の国王への手紙はこんなものですかね」

( ><)「魔王さん、この字が読めないんです!」

( <●><●>)「それは『ろうどう』と読みます。働くという意味ですね」

( ><)「魔王さんは労働ばっかりなんです」

( <●><●>)「使い方としてはあっていますよ」

(*><)「えへへ」

( <●><●>)「書き取りの時は小さな声で読みながらやってごらんなさい」

( ><)「はいなんです!」


(*‘ω‘ *)「ぽぽも! できたっぽ!」

( <●><●>)「どれどれ?」

(*‘ω‘ *)「これがぽっぽで、こっちがビロードで、これがまおーさんぽ!」

( <●><●>)「これは何をしているところですか?」

(*‘ω‘ *)「ごはん!」

(;<●><●>)「やっぱり」

( ・∀  ∀・)「へぇー上手に描けているじゃないですか!」

( <●><●>)「ノックくらいしなさいキケイ」

( ・∀  ∀・)「こんなに書類を抱えて、どうやってノックするのです?」

( <●><●>)「ノックできないほど書類を持ってくるのをやめなさい」

(*‘ω‘ *)「ぽっ! ぽぽ上手だっぽ?」

( ・∀  ∀・)「はいお嬢さま。今度僕も描いてくださいな」

(*^ω^ *)「かいたげるっぽ!」


( <●><●>)「ひーふーみ……6箱も持ってきて!」

( ・∀  ∀・)「文官さん、死にそうな顔していましたよ」

( ><)「どうしてなんですか?」

( ・∀  ∀・)「最近の魔王さまは前にもまして仕事が早いですから、
         それに追いつくほどの書類を用意するのもたいへんだって」

(*‘ω‘ *)「ぽ……」

( <●><●>)「追いつかなくて良いんですよ!」

( ・∀  ∀・)「それは文官さんに言ってください。
         そもそもこんな大国の文官が一人っきりなんておかしいですよ」

( <●><●>)「それは確かに……私のところに回すまでもないような書類はすべて
        文官が処理しているんでしたね」

( ><)「たいへんな労働なんです」

( ・∀  ∀・)「そうそう、そうです! いっそ文官を増やしませんか?
         そうしたら僕も書類運びから元の仕事に戻れますし……」

( <●><●>)「? 元の仕事って、なんでしたっけ?」

( ;∀  ∀;)「庭師ですよ! 庭師!」


( ><)「にわし?」

( ・∀  ∀・)「かつての魔王城の庭園はそれは素晴らしいものだったと聞きますよ。
         一年中四季を問わずに花が咲き乱れ、果樹が実りをもたらすのです」

( ><)「見たいんです!」

( <●><●>)「ふむ……確かに現在の荒廃した庭は教育に良くないかもしれませんね」

( ・∀  ∀・)「前の魔王さまが庭師を一斉に追い払ったせいで、イバラに覆われてしまいました」

( <●><●>)「禍々しすぎます」

( ・∀  ∀・)「なんとか中庭だけは再生させましたが……」

(*‘ω‘ *)「なかにわ、ぽかぽかで大好きっぽ!」

( ・∀  ∀・)「……魔王さま、僕に庭園もお任せくださいませんか?」

( <●><●>)「そうですね、いつまでもオサムだけに事務を任せてはおけませんし」

(*・∀  ∀・)「じゃ、じゃあ!」

( <●><●>)「文官を雇いましょう。さっそく彼を呼んでください」

(*・∀  ∀・)「はいはい呼びます! 何が何でも呼びますっ!」


【+  】ゞ )「お呼びでしょうか、魔王さま……」

( <●><●>)「ぼろぼろですね」

【+  】ゞ )「仕事をしませんと……ご用件を御早く……」

( <●><●>)「まあ、その話です」

【+  】ゞ )「?」

( <●><●>)「実は、あなたが随分やつれていると聞きまして、新しい文官を雇おうかと」

( ><)「労働しすぎなんです」

【+  】ゞ゚)「ま、」

( <●><●>)「今まであなたに任せきりでしたからね、色々不都合があったのでは?」

【+  】ゞ゚)「魔王さま……それはつまり……」

( <●><●>)「はい?」

【+  】ゞ;)「私を解雇なさるということですか!?」

(;<●><●>)「えっ!?」


【+  】ゞ;)「いくら魔王さまとはいえ横暴すぎます!」

(;<●><●>)「い、いや違……」

【+  】ゞ;)「就任したころから一生懸命書類の山を切り崩してきたといいますのに!」メソメソ

( ><)「本当に泣いてるんです」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ……いたいのいたいの……とんでけー!」

( ><)「それは多分ちがうんです」

(*‘ω‘ *)「ぽー?」

【+  】ゞ;)「酷すぎます!」

( ・∀  ∀・)「魔王さま……解雇だなんて酷すぎます……」

(;<●><●>)「誤解です! 解雇なんてする余裕自体ありません!」

【+  】ゞ゚)「えっ!?」


【+  】ゞ゚)「……なるほど。確かに人手は足りていませんが」

( <●><●>)「でしょう? ですからそもそも解雇している場合ではないのですよ」

【+  】ゞ゚)「良かった、本当に良かった。故郷の一族が餓えて死ぬ所でした」

(*‘ω‘ *)「うえるのはイヤなことだっぽ」

【+  】ゞ゚)「しかし、良いのですか? 新しく文官を雇うと、彼らの給料は……」

( <●><●>)「実は手を付けていない財源を見つけましてね。
        先代魔王が買い付けたり、献上された宝剣や装飾品の類が地下牢の奥にザクザクと」

( ><)「宝物なんです!」

【+; 】ゞ゚)「何故地下牢に?」

( <●><●>)「さぁ……邪魔だったのでは? 何しろすごい量でして」

(*‘ω‘ *)「パンいくつかえるぽ?」

( <●><●>)「宝剣一つであなたが一生食べていけるものもありますよ」

(;‘ω‘ *)「ぽっ!? それじゃ、100個の100個ぶんくらいかえるぽ!」

( <●><●>)「ええ」


【+  】ゞ゚)「では、どこから集めましょうか? 城下に公募でも?」

( <●><●>)「そのあたりはあなたに任せますが、できれば城下の裕福な民よりも
        辺境の貧しい地方から優秀な人材を発掘したいところです」

( ・∀  ∀・)「僕も貞子さんも辺境からの出ですしね」

【+  】ゞ゚)「私もだぞ」

( ・∀  ∀・)「え? オサムさんは上級魔族じゃ……」

【+  】ゞ゚)「没落氏族だからな。貧乏なのだ」

( ・∀  ∀・)「地方はどこです?」

【+  】ゞ゚)「北東の国境にある山脈」

( <●><●>)「あそこは土地がやせていますしね。ええと、コウモリ族でしたか?」

【+  】ゞ゚)「はい。それと近くには火炎トカゲの村が」

( <●><●>)「火炎トカゲ? あの氏族は記録上消えたことになっているのですが」

【+  】ゞ゚)「え、ええ。記録上では……」


【+  】ゞ゚)「実はトカゲ族は先代魔王さまに土地を追われてしまいまして」

( <●><●>)「たしか彼らの昔いた土地から質の良い鉱石が採掘できるという理由で……」

【+  】ゞ゚)「はい。先代魔王さまの時代は軍事力に力を注いでいましたから。
       鉱石は肝心要だったのです」

( ><)「でも、だからって他の人を追い出すのはひどいんです!」

( <●><●>)「そうですね。私もそう思いますよ」

【+  】ゞ゚)「先代魔王さまに逆らって土地の譲渡を渋ったせいで
       あのような岩山に追いやられてしまったのです」

(*‘ω‘ *)「ぽ? よくわかんないぽ……」

( <●><●>)「なるほど。あそこの環境は国内でもなかなか酷い。
        流刑地扱いだったのですね」


【+  】ゞ゚)「はい。それにあそこは国境付近ですから。
       どこかの氏族を置いて斥候にしたいということもあったのでしょう」

( <●><●>)「それでは火炎トカゲ族の中から少しでも中部に働き口を作るべきでしょうか」

( ・∀  ∀・)「それがいいんじゃないでしょうか。流刑にされた氏族は働き口に困ると言いますし」

( <●><●>)「さっそく手紙を書きましょう」

【+  】ゞ゚)「ただ、魔王さまからの突然の手紙ですと少々面倒なことになるかもしれません」

( <●><●>)「確かにそうですが、こればかりはそうなっても仕方がありません」

( ><)「どうしてですか? 働いてお金がもらえるなら、うれしいんです」

( <●><●>)「岩山に追いやったのは先代魔王ですからね」


( ><)「?」

( <●><●>)「ビロードがされたらどう思いますか」

( ><)「うーん、勝手に追い払ったのに、自分勝手かなって……」

( <●><●>)「相手の立場になって考えることは何より大切なのですよ」

(;><)「むつかしいんです! じゃあどうすればいいんですか!?」

【+  】ゞ゚)「せめて、あの岩山でなければいいのですが」

( <●><●>)「まずは手紙を書きます。それでダメなら私が直接話し合いに行きます。
        文官が嫌というなら城下の仕事を任せることもできますし」

( ・∀  ∀・)「「魔王さまがそこまでしなくても良いじゃありませんか」」

( <●><●>)「それも断られたら支援物資を送ります。
       彼らが欲しがっているのはそういう物ではないのでしょうが」

【+  】ゞ゚)( ・∀  ∀・)「?」


チリンチリーン

( ><)「!」

(*‘ω‘ *)「ごはんのじかんだぽ!」

( <●><●>)「はいはい。今日は先に行っていてください」

(*‘ω‘ *)「ぽ?」

( ・∀  ∀・)「「何かご用事が?」」

( <●><●>)「トカゲ族への手紙を書きます。今から書いて送れば明日の昼には届くでしょう」

【+  】ゞ゚)「魔王さま、何もそこまで」

( <●><●>)「今まで彼らを放っておいた時間を考えれば、いくら急いでも遅いのです」

( ><)「……」

( <●><●>)「では、執務室に戻ります」


*食堂


( <●><●>)「ふー……すっかり遅くなってしまいました」

( ><)「魔王さん」

( <●><●>)「どうしたんですか? あなたはもう風呂に入って寝る時間ですよ」

( ><)「ご飯食べるんです」

( <●><●>)「……待っていたんですか」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽも」

( <●><●>)「お腹がすいたでしょうに。良かったのですよ、先に食べても」

(*‘ω‘ *)「ごはんはみんなでたべるぽ」

( ><)「魔王さんもお腹すいてるのに、労働してたんです」

( <●><●>)「……ありがとう」

川д川「お疲れ様です魔王さま。ご飯を温めてもよろしいですか?」

( <●><●>)「お願いします」


川ー川「すぐに6人分、お持ちします」

( <●><●>)「6人分?」

川д川「キケイさんはご飯の前に新しい庭園の図を引くそうです。
     オサムさんは変わらずお仕事を続けています」

( <●><●>)「あなたは?」

川ー川「とってもお腹がすいていますわ」

(;<●><●>)「やれやれ。食事の鈴をもう一度鳴らした方がよさそうですね」

(*><)「僕がやるんです!」

チリンチリーン

( <●><●>)「食べたらすぐに風呂に入るんですよ」

(*‘ω‘ *)「ぽ!」


*執務室


( <●><●>)φ,, カリカリカリ

( <●><●>)「そろそろ、手紙がついた頃でしょうか」

( ・∀  ∀・)「「魔王さま、今日の分の残りの書類、まとめてお持ちしましたよ」」ドサドサッ

(;<●><●>)「まだ昨日持ってきた分が残っているのですよ!?」

( ・∀  ∀・)「「いえ、これから庭仕事に入るので、まとめて運んでおいたのです」」

( <●><●>)「ああ、そうでしたね」

( ・∀  ∀・)「「選別されていなくて不便でしょうけれど……」」

( ><)「魔王さん」ヒョコ


( <●><●>)「ん? どうしました」

(*‘ω‘ *)「めしつかいさんのお手伝いおわったぽ!」

( ><)「今日も書き取りなんですか?」

( <●><●>)「丁度良かった。書類の仕分けを手伝ってください」

(*‘ω‘ *)「ぽぽにもできるぽ?」

( <●><●>)「四角いハンコが押しておるものはこっち。
        押していない物はこの箱へいれてくれませんか?」

( ><)「はいなんです!」

(*‘ω‘ *)「ぽっ! がんばるぽ!」

( ・∀  ∀・)「「じゃ、僕は庭に取り掛かります」」


( <●><●>)「はぁ……」

(*‘ω‘ *)「? おなかいたいぽ?」

( <●><●>)「いいえ、トカゲ族のことです」

( ><)「お手紙になんて書いたんですか?」

( <●><●>)「そうですね……今までの冷遇を謝って、支援物資が必要なら送りますよ、と。
        良ければ中部に働き口を用意すると書きました。これで許してもらえるかどうか……」

( ><)「でも魔王さんは悪いことしてないんです。前の魔王が悪いんです」

( <●><●>)「私は物を知らなさすぎるんです。なにもかも、わかっていない」

(*‘ω‘ *)「まおうさん、ものしりだぽ?」

( <●><●>)「いいえ、何も知らないのです。自分の国のこともね。そして無知は罪なのですよ」

( ><)「どうしてですか?」


( <●><●>)「私が知っていれば、ネズミ族とヒル族は思いつめずに済みました。
        今回のトカゲ族も、18年前から問題に取り組めたのです」

(*‘ω‘ *)「??」

( ><)「でも、知らなかったんだから、仕方ないんです!」

( <●><●>)「それでは済まないこともあるんですよ。
        魔族の歴史を学んでも、本をいくら読んでも、私はまだ何もわかっていないのです」

(;><)「あう……でも、本にも書いていないこと、どうやって知ればいいんですか?」

( <●><●>)「そこですね……ああ、課題は山積みもいいところです」

(*‘ω‘ *)「ぽー……まおうさん、人にきけばいいぽ!」

( <●><●>)「人に?」


(*‘ω‘ *)「ぽぽ、わかんないこと、きくとわかるぽ! だから、まぞくのひとに、きくといいぽ!」

( <●><●>)「氏族に直接、ということですか? うーん……」

(*‘ω‘ *)「ぽぽにきいてくれたら、ぽぽのことはおしえたげるぽ! ぽぽはみかんがすきだっぽ!」

(;><)「ちんぽっぽちゃん! そんなに簡単には行かないんです!」

(*‘ω‘ *)「なんでだっぽ?」

( ><)「なんでって……相手は大人の人だし、魔族だし、こっちのこと嫌いかもしれないんです」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ。おうさまってむつかしいぽ」

( <●><●>)「本当ですね。皆がちんぽっぽのように教えてくれると楽なのですが。
        うーん、なるほど」

(*‘ω‘ *)「まおうさんは何が好きだぽ?」

( <●><●>)「そうですね、シチューが好きです。それとパンケーキが好きです」

( ><)「僕もパンケーキ好きなんです!」


|д川(今日のおやつは、みかんのジャムとパンケーキにしましょう)コソコソ


*庭


(;・∀  ∀・)「「うわぁ、思った以上に大仕事になりそう……」」

川д川「キケイさん、おやつ、ここに置きますよ!」

( ・∀  ∀・)「「えっ、もうおやつの時間ですか!?」」

川д川「鈴の音が聞こえなかったみたいなので持ってきました」

( ・∀  ∀・)「「すみません」」

川д川「ずいぶんさっぱりしましたね」

( ・∀  ∀・)「「まだイバラを刈っただけなんですよ。これから根を抜いて土を作らなくちゃ」」

川д川「大変ですね」

( ・∀  ∀・)「「少しづつやりますから。手前から少しづつ庭を広げますよ」」

川ー川「楽しみです」

( ・∀  ∀・)「「あのお二人も楽しみにしてくれているんです。頑張ります」」


*北東の岩山


(    )「魔王から手紙が来たってよ」

(    )「なんで?」

(    )「俺たちに仕事しろって。それと、支援物資を送るってさ」

(    )「えっ、どういう事だい?」

(    )「でも今は確かに、働き口はほしいさ」

(    )「物資もくれるんならもらいたいわ」

(    )「おい待てよ! じゃあお前ら魔王に従うのか? あんなひどい目にあわされておいて……」

(    )「でもそれは先代魔王じゃないか」

(    )「だけど……」

(    )「金は必要だろ!」

(    )「じゃあ、誰が行く?」

(    )「……」


(    )「俺たちが行くよ」

(    )「えっ?」

(    )「現状何もできてないからな」

(    )「いや、でも……」

(    )「募集されているのは文官の仕事だろ? 丁度いいじゃないか」

(    )「……」

(    )「俺たちがここにいるより、出稼ぎにいったほうがいい」

(    )「……まあ、確かにそうだなぁ」

(    )「!? おい、そんな言い方って……」

(    )「いいからいいから。じゃ、俺たちは明日発つよ。家族のことは頼む。賃金が出たら送るさ」

(    )「ああ、気をつけろよ……」


*魔王城


(;<●><●>)「トカゲ族の若者が早速来たって……そんな馬鹿な!」

【+; 】ゞ゚)「私も驚いているのですが、事実です」

( <●><●>)「そこまで切羽詰まっていたのでしょうか」

【+  】ゞ゚)「そうかもしれません」

( <●><●>)「とりあえず一度会ってみましょうか」

【+  】ゞ゚)「大丈夫でしょうか? その、魔王さまへの恨みから、暗殺目的できた可能性も……」

( <●><●>)「大丈夫大丈夫。刺されたって簡単には死にませんよ」

( ><)「魔王さん……」

( <●><●>)「おや、どうしたんですか?」


( ><)「さされちゃだめなんです……」

(*‘ω‘ *)「ぽ? なんかあるぽ?」

( <●><●>)「大丈夫ですよ。ちょっと本人にきいてみるだけです」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!」

( <●><●>)「行きましょう」

【+  】ゞ゚)「あの、魔王さまの服装で行かれないのですか?」

( <●><●>)「どうせここで働いてもらうならいいでしょう」

【+; 】ゞ゚)「はぁ……しかし、腕カバーはお取りくださいね」

(;<●><●>)「そ、そうでした」ヌギヌギ


*食堂


( <●><●>)「待たせてすみません。私が当代魔王です。よろしく」

/ ゚、。 /「私はトカゲ族のダイオードといいます」

( ´ー`)「俺はシラネーヨだーヨ」

/ ゚、。 /「魔王さまの前だよ、ネーヨ」

( ´ー`)「知らねーヨ。俺は出稼ぎに来ただけだーヨ。魔王なんて知るかヨ」プイ

/ ゚、。 /「申し訳ございません魔王さま」

( <●><●>)「気にしないでください。当然の対応ですから」

( ´ー`)「ふん……」

( <●><●>)「まず謝ります。
        あなた方を元の土地から追い出したことと、今日までの間何の対応もしなかった事を」

( <●><●>)「本当に、申し訳ありません」


/ ゚、。 /「頭を下げていただく必要はございません」

( ´ー`)「そうだヨ。謝るならあの土地を返してくれヨ」

( <●><●>)「それは……」

( ´ー`)「できねーヨなぁ? あそこはもう、鉱石を掘りつくしてしぼりとってただの荒れ地だ」

( <●><●>)「申し訳ありませんが、その通りです」

/ ゚、。 /「当代の魔王さまのせいでないことはわかっております。謝らないでください」

( <●><●>)「しかし……」

/ ゚、。 /「謝られると、どなり散らしたくなります。何故あのような岩山に追いやったのだ、と」

( ´ー`)「それに、今まで放っておいたーヨ」


( <●><●>)「ええ。そうでしょうね」

/ ゚、。 /「私たちが史実上では消されてしまった事も知っています。
      しかし、理屈でどうなるものではないのです」

( ´ー`)「俺たちが岩山で寒さに震えて腹をすかせていた時も、
      どうせ魔王は城でごちそう三昧だったんだーヨ。わかりっこねーヨ」

( <●><●>)「……仕事はオサムが案内します。どうしても合わない時は別の仕事を用意しますので」

( ´ー`)「ふん……下手に出やがって」

( <●><●>)「オサム。後をたのみます」

【+  】ゞ゚)「はい魔王さま」

/ ゚、。 /「あなたは……」

【+  】ゞ゚)「この城の文官だ。一応文官長にあたる。分からないことがあればきいてほしい。
       まず城内を案内しようか。こっちだ」


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