('A`) 「……」

( ^ω^)「……」

( ><)「……」

俺達は三人は、職員室の中で、ただ固まっていた。
目の前には、この学校の教頭がいる。

('A`) 「ちゃんと部員、三人いるのに」

( ^ω^)「どーして部活を建部できないんですかお?」

( ><)「わかんないんです!」

教頭「だーかーらー。顧問がいないの。顧問。
    部活には顧問が必要でしょ?その顧問がいないんだから、建部は無理」

……どうやら、建部には、もう一つの試練があったようだ。








  ( ^ω^)ばすけっとからバスケットのようです 第四話【謎の顧問】











('A`) 「女子バスケの先生が、二つ受け持つことはできないんですか?」

教頭「あの先生は既に放送部の二つを持ってるからねー」


( ^ω^)「それじゃ、フリーの先生で誰かいないんですかお?」

教頭「それくらい自分で探しなさい」


( ><)「わかんないんです!」

教頭「私もわからないよ……」


この教頭と話しても無駄という事を感じた俺達は、一礼を入れて職員室を出る。
しばらくして、内藤が口を開いた。


( ^ω^)「やっぱり、先生一人一人当たって探すしかないのかお?」

('A`) 「それが一番手っ取り早いだろうな」

この学校には数多くの教師が存在する。
手当たり次第お願いすれば、その内一人くらいは当たるだろう。

( ><)「よーし!早速声をかけてみるんです!」

そう言って進みだすビロード。
ちょうど目の前を通り過ぎた、女の先生に声を掛けた。

( ><)「男子バスケ部の顧問になってください!」

lw´‐ _‐ノv 「いいよ」

(*><)「顧問になってくれるらしいんです!!」


('A`) ( ^ω^)「……」




lw´‐ _‐ノv 「いやはやどうも。私の名前はシュールという。
        この学校で理科の教師をしている。という自己紹介をしてみたいものだ」

('A`) 「……よろしくお願いします」

あっさりと顧問が見つかった。
作品の展開的に、もう少し引っ張るかと思ったが、何だと3レスだ。
しかも、教師が出てきて一言目にOK等、手抜きもいいところである。

( ^ω^)「内藤ホライゾンですお!」

lw´‐ _‐ノv 「ボーン」

(;^ω^)「はい?」

lw´‐ _‐ノv 「いや違うな。太っているからボーンだという理由はあまりに酷だ。
       捻りが欲しい捻りが。なるほどなるほど……」

(;^ω^)「あ、あのー……」

lw´‐ _‐ノv 「よし、ブーンだ。お前の名前はブーンだ」




突然、内藤の肩を掴むシュール先生。
ぷにぷにと、お腹の肉を掴み始めた。

lw´‐ _‐ノv 「この弾力はブーンだ。中々弾き具合が素晴らしい。いやはや、流石はVIP高校」

( ><)「あのー……内藤君がどうかしたんですか?」

lw´‐ _‐ノv 「ブーンだ」

(;><)「ブ、ブーンですか?」

lw´‐ _‐ノv 「ふむふむ。この弾力はブーンとしか言いようが無いぞ」

内藤の名前(?)は、「ブーン」に決定したらしい。
よく意味が分からない。というより、全く理解が出来ない。

('A`) 「えと、とりあえず早く建部したいんで、今から一緒に教頭先生の所に行ってもらえますか?」

lw´‐ _‐ノv 「それはそれは大変だな。ここから職員室まで3歩以上はあるぞ」

('A`) 「……」

lw´‐ _‐ノv 「大体私は教頭が嫌いだ。3歩以上歩いてまで、あいつに会いたいとは思わない」


この先生はダメだ。
一刻も早く、この先生の顧問を断ろう。

( ><)「お願いしますなんです!」

( ^ω^)「もう先生しかいないんですお!」

いや、他にもいるだろう。
まだ一人しか聞いていないというのに、何故そんなに焦っている。
馬鹿だ。前から馬鹿だとは知っていたが、空気の読めない馬鹿だ。

lw´‐ _‐ノv 「ふむふむ。これが女王様気分というものか。なるほど快感だ。
        ここは焦らしをした方がいいのか?だが残念。私は素直にお前等に従う」

完全に意味が分からない。
結局、こいつは一緒に教頭の所まで来てくれるという事なのか。

( ^ω^)「それじゃ、一緒に職員室へ!」

lw´‐ _‐ノv 「ふむふむ」



( ^ω^)「教頭先生!顧問になってくれる先生を見つけましたお!」

ブーンとシュール先生を筆頭に、教頭の机に向かう。
少し慌てた表情を見せたが、すぐに書類に目を落とした。

教頭「部員三人……顧問一人。確かに、条件は満たしている」

事前に俺達が書いておいた建部届けに、ドンと音を立てて判子を押す。
この瞬間、「VIP高校男子バスケットボール部」が、誕生した。

('A`) (……とりあえず一歩前進、か)

部活さえ認めてもらえば、後はコチラの自由だ。
内藤やビロードには基本練習から始めてもらって、自分はスキルを磨く。
練習メニューぐらいなら、自分で考えられる。
部員も、後何人かは集めればいいだろう。

('A`) (……よし)




先ほどより深い礼を入れて、職員室を出た。
自分、内藤、ビロード、シュール先生。
男子バスケ部全員が、この場所に集合している。

('A`) 「体育館の使用割とかは、先生にお願いできますか?」

lw´‐ _‐ノv 「なるほど。部活は体育館で行うのか」

('A`) 「……そうです。やっぱり、使用割りについては俺が女子部の先生と話します」

このシュール先生に任せてしまっては、全てがオジャンになる気がする。
使用割の話し合いくらいなら、俺だってできるだろう。

('A`) 「……とりあえず、今日は外の走りこみするぞ」

(;><)「……」

('A`) 「何事も体力が必要だ。早めに体作っておけば、後が楽になるぞ」

( ^ω^)「ブーンは走るのは大好きだお!」

よく言ったものだ。
激が着くほどの、ピザ体型のくせして。



('A`) 「それじゃ、校舎の周りを──」

俺がコースの説明を始めようとする。
まさに、その時だった。


lw´‐ _‐ノv 「ふむ。ここで顧問としての命令を出してもいいのだろうか」

('A`) 「……はい?」

lw´‐ _‐ノv 「米だ」

(;^ω^)「米?」

lw´‐ _‐ノv 「本日の部活動は、田植えをする。米を育てる」

('A`) 「ちょ……何を言ってるんですか?」

lw´‐ _‐ノv 「顧問命令だ。従えないなら、この部活は永久に活動停止にする」


……ダメだこいつ。
早くなんとかしないと……。


第四話 終



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