( ^ω^)ブーンが高校バスケで日本一を目指すようです


第15-16章 田代高校視点





「はぁ……さすがにキツイな……」
ついに息を上げる仲間
「何言ってんだ!もうすぐ試合だってあるんだぞ!」
俺だってキツイさ。
だけど、キャプテンの俺がそんな事いってちゃ始まらないしな
「おー。やってるな」
監督だ
「おーい、キャプテン来てくれ」
何の用だろう。俺は監督の下へ走った
「はぁ……はぁ……何でしょう」
「ちゃんと練習やっているようだな。いや、本当にお前がキャプテンでよかった
 こんなにまかせられるキャプテンはそういないぞ」
「あ、ありがとうございます。」
「話は変わるが、今度の試合、対戦相手が決まった」
ついに決まったか!
待ちに待った試合、その相手。


「相手はニー速工業だ」
ニー速工業……確か県ベスト8の強豪だったな
「どうした、不安そうな顔して。やっぱお前らにはまだ早かったとでも?」
「とんでもないですよ!!逆に嬉しいくらいですよ」
強豪とやれる、それは自分達の力をためせるって事だ
俺たちも、この3年間みっちり練習をしてきた。
絶対に粘ってやる……
いや、勝ってやる!!
「おし!!お前ら5対5いくぞ!」
「うっす!!」


俺が入ったとき、バスケ部の部員は3人。
まともに活動なんてしていなかった。
俺は必死に部員を集め、部活を復興させた。
と言っても、集まった部員は初心者ばかり。
練習をするにしても本当にイチからだった。
俺が2年になった時、初めて試合をした。
その頃の俺は、まだ希望をもっていたんだ──


そんな時、ある先生が俺に問いかけた
「また昔のバスケ部に戻すのかい?」
この言葉に、俺は目が覚めた
負けたなら、練習すればいい。
それでも勝てないならもっと練習すればいい──
俺はメンバーを呼び戻した

練習、練習、練習。
絶対の自信がつくまで練習。
気持ちで負けたらダメなんだ。
絶対に──勝ってやる!!
俺たち自信のために、顧問のあの先生のために。


そして今度、試合が決まった
さらに相手は県ベスト8だという。
こんな機会はもうない。
俺たちの力を全部出し切ってやる!!

「おーい、キャプテン!何ボーッとしてんだよ!」
「スマンスマン!それじゃ、5対5いくぞ!!」


ドク・・・ドク・・・・ドク・・・
心臓の音が聞こえる
大丈夫だ、練習どおり。練習どおりすればいいんだ。

審判「試合中のユニフォームの色はニー速を白、田代を黒とします!」
ジャンプボールで試合が始まった。

ニー速C「よし、マイボール!みんな!最後の大会だ、絶対勝つぞ!」
ニー速の方々「おう!」
ニー速C「よし、まず一本!パス回して行こう!」

そう言ってニー速Cはパスを出す。

――バチッ!

「ナイスカットだ!!」
6番によるパスカットで、速攻を出す事が出来た
「よし!この調子でいくぞ!」
「はい!キャプテン!」


――ピーッ!
前半終了のブザーだ
完全にペースはこっちにきている!
俺たちは、県ベスト8に23点リードしている!
いける!いける!この調子だと、確実にいける!

後半スタートも、俺たちのペースは変わらなかった
よし!よし!残るは後1Qだ!
点差は30。これは・・・・勝てる!!!


――ビーーーッ!!
オフィシャル「メンバーチェンジです!4番アウト、8番インです」

「な、なんだあのデカイの・・・・」
「心配するな、もうあと1Qだけだ。」
「そうだ。とにかくファウルだけには気をつけろ。一人でも抜けたら俺たちは・・・」
「そうだな。よし!行こう!」

ガコンッ!!


・・・・なんだアイツ──
新しく入ってきた8番は、いきなり両手でダンクを決めた
「き、気にするな!」
アイツ・・・確かにヤバそうだけどもう時間だ!遅かったな!

バンッ!!

シュートブロックが炸裂する

ガコンッ!バン!ドコ!
ダンク、ダンク、ダンク。
これは高校の試合なのだろうか?

試合は8番に支配された


「試合終了!」
終わってみれば、56対45。
11点差で田代の負けだった。

俺たちは・・・一体何のために・・・
俺たちは・・・今まで・・・
ははは
はははははははは
そうか、そうだったのか
どんなに凡人が頑張ったって天才には勝てないんだ
そう。それが現実─
現実なんだ──

終わり


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