( ^ω^)ブーンが高校バスケで日本一を目指すようです 第17章 練習試合
先日の試合観戦により、いっそう試合への意欲を強くしたブーン達は
今日も熱気のこもった練習をしていた。先週のパス・ドリブルの基礎を終え、
今週からは1対1、2対1、2対2の練習にとりかかっていた。
('A`)「うし、フットワーク終わり!1対1に取り掛かろう!」
一同「把握!」
それぞれ体格やプレースタイルの異なる5人全員で1対1の練習を行うことで
様々な攻め方、守り方を体で学ばせることがショボンの狙いだった。
(#゚∀゚)「行くぞドクオー!」
('A`)「来い!」
――キュキュっ、ダムッ!――パァンッ!
(;゚∀゚)「あっちゃー…」
(´・ω・`)「ジョルジュ君、肘から先だけを使ってドリブルをするから
ドリブルが弱くなってとられやすくなるんだ。先週教えたように…」
(*゚∀゚)「腕全体を柔らかく使って力強くドリブル!」
(´・ω・)b「おk。それじゃあ次は2対1やろう」
一同「はい!」
VIP高の2対1の練習は、ベースラインからハーフラインまで、2人でパスを
交互に出しがら走るツーメンを行い、ハーフラインまで達したら折り返す。
折り返した瞬間2人はオフェンスとなり、その時にベースラインから
1人ディフェンスにつき、オフェンス2人、ディフェンス1人の状態を作る。
オフェンスの2人は自由に攻めることができ、シュートを決めたら
オフェンスの勝ち、止めればディフェンスの勝ち、というものだった。
――ダムッ!キュキュっ!
(=゚ω゚)ノ「よし、ブーン!ゴール下ノーマークだ!ディフェンス引き付けて
パス出すんだヨウ!」
( ^ω^)「わかったお!」
ディフェンスのジョルジュがボールを持ったブーンに詰め寄る。
ブーンはジョルジュをかわしてイヨウへのパスを試みる。
( ^ω^)「(よし!このタイミングにイヨウにパス出すお!)イヨウ!」
( ゚∀゚)「もらったぁ!」
――バチッ!
(;^ω^)「お…」
ブーンの手からパスが出た瞬間ジョルジュの手がボールを仕留めた。
ジョルジュは完全に読んでいたのだ。
('A`)「ジョルジュ、ナイスカット!ブーン、パスしっかり!」
( ^ω^)「おkだお!」
(=゚ω゚)ノ「おkおk、ドンマイだヨウ。ブーン、いいか?パスを出すときは
必ず最低でもワンフェイク入れるんだヨウ。そうしないと今みたいに
相手に読まれて簡単にとられちゃうヨウ。
常に相手に読まれにくい動きを心がけるんだヨウ。
ボールをもらったら常にフェイクを入れれるように気をつけるといいヨウ」
( ^ω^)「把握だお!」
('A`)「あと、ボールを持ったら最初に必ずゴールを見るんだ。
ゴールの方向を見ることでコート全体を見渡すことができる。
ディフェンスの位置、味方の位置を把握した上で自分がパスを出すのか
ドリブルするのか、それともシュートを打つのか、を判断するんだ」
( ^ω^)「わかったお!もう一本行くお!」
――ダダダ…キュキュっ、ダムっ!ダム!
('A`)「ブーン!」
――ビュッ!
ドクオからブーンへ矢のようなパスが通る。
('A`)「そのままレイアップ!」
( ^ω^)「把握だお!」
――ズダッ!
ブーンはレイアップを放とうと跳ぶ。その瞬間ディフェンスのモナーが反応し、
距離を詰めてきた。モナーが両手を上げてブーンのシュートコースを完全に塞ぐ。
このままではブロックされてしまう。
( ^ω^)「(ノーマークだお!)ドクオ!」
――ビッ…
ブーンは空中でレイアップの体勢からボールを下げ、逆サイドのドクオに
パスを出した。
――ばしっ!
ドクオはボールをキャッチする心地よい音とともに「ナイスパス!」と言った。
ドクオのレイアップが決まる。
('A`*)「いいリターンパスだったじゃないかブーン!ナイス判断だ!」
(*^ω^)「えへへへだお」
(´・ω・`)「この練習の状況のように、オフェンスの人数がディフェンスの
人数よりも多い場合を『アウトナンバー』というんだ。試合でも
アウトナンバーは絶対的な得点チャンス。アウトナンバーになった時は
いかに確実にノーマークの味方にパスが出せるか、が大切になってくる。
そのためにディフェンスを引き付けてノーマークの味方にパスを出すことを
練習しているんだ」
( ゚∀゚)「この間ようつべ高校で話してたことですね?」
(´・ω・`)「そう。そしてボールを持ってない選手はその場で止まってパスを待つんじゃなく、
常にボールを求めて動くこと。そしてパスを出す選手もパスを出した後は
その場に立っているんじゃなく、パスを出した後ゴールに向かって走る
『パスラン』を行うこと。パスを受けた選手がシュートにいけなくても、
パスを出した選手がパスランでノーマークになれればまた同じ状況が生まれるからね」
一同「把握!」
(´・ω・`)「よし、じゃあ次は2対2行こう」
一同「っしゃあ!」
――キュキュキュ…ダムダム…
( ´∀`)「(スクリーンをかけるモナ!)」
( ^ω^)「(モナーがスクリーンに来てくれるお!イヨウをモナーにぶつけて
イヨウの動きを止めるお!)」
――がしっ
Σ(=゚ω゚)ノ「しまった!ジョルジュ、スイッチ!」
( ゚∀゚)「(『スイッチ』ってのは確かマークする相手をかえることだったな。
この場合は俺がブーンにつけばいいんだな!?)把握だ!!」
ジョルジュが素早く反応し、ブーンのディフェンスにつく。
ジョルジュはしっかりとしたスタンスでディフェンスできるようになっていた。
(;^ω^)「うっ…だお」
(´・ω・`)「ストップ。そのままの位置に立っていてくれ」
( ^ω^)「お?」
(´・ω・`)「モナー君、スクリーンをかけたからといって安心してはいけないよ。
スクリーンをかけた後もスクリーナー(スクリーンをかける人)の仕事は
終わりじゃない。君はイヨウ君をスクリーンで止め、内藤君にドリブルをさせ、
君をマークしていたジョルジュ君がスイッチして内藤君のディフェンスについたね?」
( ´∀`)「はいモナ」
(´・ω・`)「スクリーンをかける瞬間まではモナー君がイヨウ君の背後に立っている状態だよね?
イヨウ君がスクリーンにかかった瞬間に体を反転させてみよう。イヨウ君が
君の前に回りこめないようにしながらね」
( ´∀`)「……こうですかモナ?」
(´・ω・`)「うん、そうだ。すると当然だがモナー君の背後にイヨウ君がいることに
なるね?ここで何か気付かないかい?」
(;´∀`)「………?」
(*^ω^)「この状態だとモナーにパスが入るお!!」
(*´∀`)「え…あ、本当だモナ!」
(´・ω・`)「オフェンスの内藤君、モナー君と二人の間にいるディフェンスのジョルジュ君で
事実上の2対1ができているね?。モナー君の背後にいるイヨウ君を
モナー君がしっかり抑えればイヨウ君は何もできないからね」
( ^ω^)「この状態でゴール下にパスを出せばモナーはほぼノーマークでシュートできるお!」
(´・ω・`)「スクリーナーがスクリーンをかけたあと、ドリブラーの進んだ方向へ体を
反転させてアウトナンバーを作るプレーを『ピック&ロール』というんだ。
ボールマンへスクリーンをかける時はできる限りこれを狙う。
だからこの2対2の練習では常にピック&ロールを狙うようにしよう」
一同「把握!!」
・
・
・
(´・ω・`)「よし、じゃあ今日はここまでにしよう。来週から中間考査だからね、
みんなしっかり勉強しよう」
(;^ω^)「(mjd?)」
(*´・ω・)「一番成績の悪かった人は…ふふっ…」
(;゚ω゚)「(洒落にならんお!!!)」
('A`)「うし!じゃあ終わろう!VIP高ぉ〜〜〜〜〜〜!ファイッ!」
一同「おぉぉぉぉぉぉ!!!!」
――ダン!ダン!ダンッ!
(´・ω・`)「そしてまたもやいい知らせがある。テストが終わって1週間後…
つまり今日からおよそ3週間後、練習試合を組んでおいた」
(*^ω^)「ktkr」
('A`)「相手はどこですか?」
(´・ω・`)「まだ秘密だよ。テストが終わったら発表しよう」
(=゚ω゚)ノ「これで勉強にも気合いが入るヨウ」
( ´∀`)「長岡君、頑張ろうモナよ」
( ゚∀゚)「おう!」
ξ゚ー゚)ξ「練習試合までにしぃはスコアのつけかた覚えようね。
あとオフィシャルのやり方も」
(*゚ー゚)「試合のビデオも撮れるようにしなきゃね」
(;^ω^)「(テスト大ピンチだお…)
第17章 完
[前のページへ] 戻る [次のページへ]