( ^ω^)ブーンが高校バスケで日本一を目指すようです 第21章 VSビッパーズ
( ゚∀゚)「(ジャンプボールの際は、ジャンパーは審判の投げたボールが
最高点に達するまで触ってはいけない…よし、バッチリだ)」
VIP高はジョルジュをジャンパーに据えた。
( ^ω^)「(試合は最初に一本決めた方がまず流れをつかめるお…ジョルジュはきっと
ジャンプボール勝つからドクオが速攻出してくれることを信じてリングへ
ダッシュするお!!)」
ボールが投げられた。試合開始。ジョルジュは相手センターの40cmほど
上空でボールをはたいた。
(;・▽・)「(…高っ…!?)」
('A`)「オーライ、俺がとる!ブーン、走れ!」
( ^ω^)「もう走ってるお!!」
('A`)「っしゃ、速k……!!いや、一本!落ち着いて確実に取ろう!」
(;^ω^)「…お?」
(=゚ω゚)ノ「(なるほど…鍛えられてやがるヨウ…)」
ビッパーズのディフェンスはハーフコートマンツー。
ジョルジュがボールをはたく瞬間にジャンパーのトラオ以外のメンバーは
素早く自陣に戻りディフェンスを敷いた。そしてすぐにトラオも戻ってきて、
ドクオが速攻のパスを出す前にディフェンス陣形を整えていた。
('A`)「(相変わらず戻るのはえぇなこいつら…)」
(-__-)「ボールOK!カバー頼むよ!」
ビッパーズ「おk!」
('A`)「(さて…どうするか…)」
落ち着いてコート全体を見る。リズムを作るため、その場で数回、
キープドリブルをする。ショットクロックは14秒。大丈夫。全部見える。
右コーナーのイヨウが右ローポストのモナーに掌を上に向けた状態で手招きをする。
事前に決めておいた『スクリーンをかけにきてくれ』と言う合図だった。
ドクオはイヨウの意図を瞬時に理解し、モナーがイヨウにスクリーンを
かけようとした瞬間にペネトレイトした。
――ダムッ!!
(-__-;)「(………ッッ!!昔よりも鋭い!?ダメだ!抜かれる!!)」
('A`)「イヨウ!!」
――ビュッ!!
ドクオはヒッキーを抜いた瞬間に右コーナーへ勢いよくパスを出した。
イヨウがちょうどモナーのスクリーンを受けてノーマークで
右コーナーへ走っているところだった。
――ばしっ!!
イヨウが右コーナーに到達した瞬間にイヨウの手元にパスが来た。
(=゚ω゚)ノ「(うひょー…タイミング・コース共にドンピシャ!たいしたもんだヨウ)」
――シュッ…
イヨウがスリーポイントを放つ。ノーマーク。
――パシュッ!!
心地よい音と共にイヨウのシュートはリングを通り抜けた。
試合開始からおよそ10秒でVIP高先制。
('A`)「ナイッシュウ!!」
(=゚ω゚)ノ「っしゃぁ!ナイスパス!」
――パァンッ…
ディフェンスに戻りながらドクオとイヨウがハイタッチする。
( ^ω^)「イヨウ、ナイスシュートだお!この調子でガンガン行くお!」
(=゚ω゚)ノ「おう、任せとけヨウ!」
( ´∀`)「ディフェンス1本!頑張ろうモナ!」
( ゚∀゚)「っしゃぁー!ディフェンス1本!!」
ξ゚听)ξ「すご……」
(´・ω・`)「大した度胸だよイヨウ君は…バスケットにおいて先制点は
非常に重要だがそれをあえてスリーポイントで狙ってくるなんてね…」
ξ゚听)ξ「相手にとっても、普通に2点決められるより精神的ダメージは大きい…」
(´・ω・`)「そう、つまり……」
(-__-;)「(まずい、いきなり流れを持ってかれそうだ…)」
(-__-)「(こんな時こそPGがチームを活気づけなきゃ!!)みんな!」
(-__-)「スリーを決められたからって焦っちゃいけない!1本ずつ確実に決めて
ディフェンス頑張って、最終的なスコアで勝てればいいんだ!目先の得点に
惑わされないようにしよう!」
ビッパーズ一同「お…おう!」
('A`)「(いい判断だ…傾きかけた流れを何とか止めたみたいだな…さぁ、かかってこい)」
(-__-)「一本!落ち着いていこう!」
――ビッ…ばしっ、ビッ…ばしっ、ビッ…ばしっ…
(;゚∀゚)「(パス回しがはえぇ…)」
――ビッ…ばしっ、ビッ…ばしっ、ビッ…ばしっ…
(;´∀`)「(短い距離のパスの連続でディフェンスのほころびを常に探してるモナ…)」
(;^ω^)「(ど…どうすればいいお…?)」
(=゚ω゚)ノ「ブーン!裏取られるぞ!!」
( ^ω^)「お…?」
(;^ω^)「あ!!」
――ダンッ!……ばしっ!
ビッパーズLがブーンの背後を取り、ブーンを振り切った瞬間、
ヒッキーからビッパーズLへ鋭いバウンドパスが通った。
ビッパーズL「っしゃ!ナイスパス!」
( ゚∀゚)「(えっと…ブーンが抜かれて俺の方に来たから…俺がカバーだ!!)カバー任せろ!」
ビッパーズLはレイアップのシュート体勢に入った。
(;゚∀゚)「(ブロック…はダメだ!うかつにジャンプして
ファウルになったら洒落になんねぇ!)」
――ザシュッ!
ビッパーズL「おっし!」
(・▽・)「ないっしゅー!」
( ^ω^)「ご…ごめんだお!」
('A`)「ドンマイ、気にするな!あそこまでぴったりくっついてたら
相手の急激な動きに反応しきれないから、ボールを持ってない
選手へのディフェンスは少し距離を置けばいい」
( ^ω^)「わかったお!」
(=゚ω゚)ノ「つきすぎず離れすぎず…だヨウ!そいつにパスが出たら
すぐにディフェンスにつけるような位置にポジションをとって、
カバーに備えるんだヨウ!」
( ^ω^)「把握!」
('A`)「っしゃ、一本!」
――ダムッ…
('A`)「(しっかし…いいディフェンスしやがるなぁ…チームが
まとまってる感じがひしひしと伝わってくるぜ)」
――ダム…ダムッ…
('A`)「(脚でかき回すしかないか…中学生相手に高さで勝負しても意味がない)」
('A`)「モナー!ハイポスト入れ!」
( ´∀`)「把握!」
ドクオは右ハイポストのモナーにパスを出し、パスランを試みる。
ドクオはハイポストに向かって走っている。
モナーから手渡しでパスを受けてそのままゴール下に突っ込む気なのだろうか。
(-__-)「トラオ!4番にパスが出る!4番のフォローだ!」
(・▽・)「わかった!任せろ!」
案の定パスを受けたモナーはまさに走りこんでくるドクオに手渡しパスを
出そうとしているところだった。
(・▽・)「4番は俺が止めr…あっ!」
モナーはドクオに手渡しパスを出そうと差し出していた手を突如引っ込め、
ターンしてゴールに体を向け、シュートの構えを取る。
(・▽・)「くそっ…やば…」
トラオはすぐにモナーのシュートチェックをしようと、つい今までドクオを
追いかけていた体の向きをモナーの方へと向けモナーに詰め寄る。
ドクオをノーマークにしたまま。
( ´∀`)「ドクオ君!!」
――ビュッ!
モナーはシュートの構えから勢いよく両手を振り下ろし、ノーマークで
ゴール下へ向かうドクオへパスを出す。シュートフェイクからのパスだ。
('A`)「ナイスパスだモナー!!」
このままではドクオにノーマークでレイアップを打たれてしまう。
逆サイドにいたジョルジュのマッチアップのビッパーズFが
ドクオのカバーに来た。
('A`)「(いいカバーだが…そしたらこっちがノーマークになるぜ?)ジョルジュ!!」
――ビュッ!…ダンッ…ばしっ!
( ゚∀゚)「おっしゃあ!」
ビッパーズFがドクオのカバーに来たため、今度は逆サイドのローポストにいた
ジョルジュがフリーになる。ドクオは逆サイドでノーマークになったジョルジュに
バウンドパスを通す。
( ゚∀゚)「(ボールは肩の上!そのまままっすぐ!ふわりと!!)」
ジョルジュはふわりと宙を舞い、レイアップを放った。
――パスッ
(*゚∀゚)「うおおおぉおおおぉおぉ!!!」
('A`)「上手くなったじゃないか、レイアップ!」
( ゚∀゚)「お前のパスがいいからだよ!!ww」
('A`)「モナーも最高の判断だった!!さぁ、ディフェンス行こう!!」
ξ゚听)ξ「…ショボン先生…?」
(;´・ω・)「…これは…想像以上だ…」
もちろんほんの1ヶ月前までは赤の他人だった人間が
練習もせずにこれほどまでに息のあったプレーが出来るわけがない。
テスト週間中、彼らはVIP公園で様々なオフェンスパターンを試していたのだ。
それに参加していなかったブーンは…。
( ^ω^)「(…なんでこんなに息がぴったりなんだお…?)」
4人のスピーディーな動きについていけない状態だった。
( ^ω^)「(ディフェンスでも足引っ張っちゃったし…
練習でやった事を思い出しながら集中するお!)」
ビッパーズL「パスくれ!」
(-__-)「おし!」
――ビッ!…ばしっ!
ボールが再びビッパーズLにわたる。
先ほどブーンの裏を取ったことで味を占めたようだ。
ビッパーズLが右にドライブした。
(#^ω^)「(こんなのドクオやイヨウに比べたらハエが止まるスピードだお!!)」
――キュキュッ!!
ブーンはビッパーズLのドライブの初動に素早く反応し、コースを塞ぐ。
――がしっ!
ビッパーズL「うあっ!?」
コースに入るタイミングは完璧だった。オフェンスがもっと
勢いのついた状態で攻めていたら間違いなくオフェンスファウルだっただろう。
ビッパーズLの体はブーンの体で受け止められ、バランスを崩した
ビッパーズLはボールをこぼした。
(#^ω^)「ルーズボールだお!!!」
――ばしっ!!
ブーンは床に転がったルーズボールに飛びつく。
('A`)「ナイスディフェンス!!ブーン!!こっちに出せ!」
( ^ω^)「ドクオ、任せたお!」
――ビッ…ばしっ!!
('A`)「速攻っ!!」
ドクオがドリブルでハーフラインを超える。…速い。
マッチアップのヒッキーはついていくことが限界だった。
(-__-;)「(くそ…はやいっ…)」
('A`)「(前に回り込みはしてないけど後ろにぴったり張り付いてやがる…。
やっぱいい脚してるな、こいつは…)」
⊂(#^ω^)⊃「ドクオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
Σ('A`)「(ブーン!?…ノーマーク!!)」
(-__-)「(な…この人!?今さっきルーズボールとるために床に飛び込んだばかりじゃ!?
何でここまで…!?)」
('A`)「(そーか、忘れてたよお前の武器を…)ブーン!そのままレイアップだ!」
――ビッ!…ばしっ!
ドクオからすでに自分を追い越したコート前方のブーンにパスを出す。
タイミングはドンピシャだった。
(;^ω^)「(レイアップは落ち着きさえすれば絶対に入るお!
落ち着くお…落ち着いて打つお…!)」
――バスッ
ブーンのレイアップはボードに当たったあと、キレイにリングをくぐった。
(*^ω^)「(入ったお…)」
('A`)「ナイッシュウ!ブーン!」
(=゚ω゚)ノ「ナイスランだったヨウ!!」
( ´∀`)「すごく速かったモナよ!!」
( ゚∀゚)「あの走りには俺以上のものを感じたぞ」
(´・ω・`)「内藤君、ナイスラン、ナイスシュートだ。
その調子でディフェンス頑張ってもう1本決めよう」
一同「イエッサァーーッッ!!」
(-__-;)「(まずい、連続ポイント…。ここで絶対に決めて流れを止めなくちゃ
一気に点差を付けられる!)」
(-__-)「……………」
ヒッキーはトップ付近でなにやらサインを出した。
(・▽・)「(あのサインは…)ヒッキー!入れろ!」
(-__-)「トラオ!」
――ビッ
ハイポストのトラオにパスが入った瞬間ビッパーズJとビッパーズLが
同時にトラオに向かって走り出す。シザースプレーだ。
('A`)「モナー!どっちかにパスが出るぞ!気を付けろ!!」
( ´∀`)「把握モナ!!」
ビッパーズJとビッパーズLとトラオが一点に集まり、そして2人は
そのまま逆サイドに走り出る。どっちだ…どっちに出る…?
(・▽・)「(どっちでもないよ!!シザースは最初からフェイクだ!!
10cm程度の差なら俺でも打てるぞ!!)」
トラオはどちらの選手にもパスを出さずそのままターンシュートを試みた。
(;´∀`)「(まずいモナ!反応が遅れたモナ…!
せめてシュートコースの妨害だけでも…!)」
モナーは必死に手を伸ばす。指一本触れるのが精一杯だった。
( ´∀`)「(スクリーンアウトするモナ!!)」
(#゚∀゚)「スクリーンアウトぉぉ!!」
――がしっ!
(;・▽・)「(っな…重っ…びくともしない!?)」
ビッパーズF「(な…このマッチョすげぇ力だ!?強引に押し出される…!!)」
――ガゴンっ
(#゚∀゚)「リバウンドぉぉぉぉぉぉ!!!!」
――ばちっ!!
ジョルジュの腕がリングの20cmほど上空へ伸び、ボールをがっちりと掴む。
ビッパーズF「(ど…どんだけ跳んでんだこの人!?)」
( ゚∀゚)「ドクオ!!」
――ビッ!…ばしっ
('A`)「っしゃ!ナイスリバウンド、ジョルジュ!!もいっちょ速攻行くぞ!!」
――ダムッ…
('A`)「(ブーンもイヨウももうディフェンスに捕まっちゃってるな…。
ゴール下には…誰もいない!ここで流れを掴む!!)」
――キュッ!
Σ(-__-;)「(急に止まっt…あ、ヤバい!)」
――ダムッ!
(-__-)「(しまった…!!)」
ドクオは緩急を生かしたドリブルが得意だった。
ドクオは急ストップをしてそれに対応しようとヒッキーもストップした瞬間を
狙って再度ドリブル突破を行った。
――ザシュッ
9-2。VIP高リード。
第21章 完
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