( ^ω^)ブーンが高校バスケで日本一を目指すようです  第二部

第10章 again@






決勝リーグ2日目。初日の試合で、ラウンジ学園とVIP高が共に1勝を、
今北産業大学付属今北高校と阿凡高校が共に1敗を記録した。

インターハイ出場が厳しいものとなる。両チームは対戦相手だけでなくそのプレッシャーとも
闘うことを必要とされる。

(試合内容はあぼーんされました)

――ビーーーーーーーーーーーッ!!!

審判「試合終了!!スコア通り、114-51で白!!!」

――ウォォォォォォォォ!!!!やったぞ今北やったぞ今北ウォォォォォォォ!!!
( ・∀・)「鬼気迫る…って感じだね」
( ><)「今の試合で今北のギコ君の得点は32得点なんです!!!そのうち第3クォーター
      だけで15得点なんです!!」
( ・∀・)「うひゃぁー…やたらと当たってるとは思ってたけど…6thマンみたいだね」
( ><)「次はラウンジ学園対VIP高校なんです!!!」
( ・∀・)「ここで勝った方がインターハイ出場をほぼ確実にする…白熱したいい試合に
    なりそうだ」





 ・
 ・
 ・
――ざわざわざわざわざわ…

「次がVIP高の試合だな?」
「新人戦でもこのカードがあって、ラウンジがボロ勝ちしたんだぞ」
「全国区のチームと無名高…wktkだぜ」
「お、そろそろ始まるみたいだ」

―VIP高ベンチ―

(´・ω・`)「さぁ前回のリベンジだ。ニー速工業と同じように軽くひねってやろうじゃないか」
('A`)「(待ってやがれフサギコ!!!)」
( ^ω^)「(覚悟しとくお弟者!!)」
(=゚ω゚)ノ「(池上……!!!)」
( ´∀`)「(兄者……!!)」
( ゚∀゚)「(えと…とりあえず、ダンクで…)」




―ラウンジ学園ベンチ―

監督「まぁ基本的には前回と同じだ。負けることは無いと思うが気は抜くな」
ミ,,゚Д゚彡「うっす」
(´_ゝ`)´<_`)「ばっははぁーい」
監督「きめぇ。………兄者だけ」
(´_ゝ`)「…………」
池上「俺の出番がないように頼むぜ」
(´<_`)「…ナルシストw(ボソリ」

――ビーーーーーーーーーーッ!!!

審判「これよりVIP高校対ラウンジ学園の試合を行います!両校のスターティングメンバーは
   コート中央へ!!」
('A`)「っし、絶対勝とうぜ!!VIP高ぉーーーーーっ!!ファイッ!」
一同「オオォォォォォォォォ!!!!」

――ダン!ダン!ダンッ!

ミ,,゚Д゚彡「この1戦は大事だ!気合入れてくぞ!!ラウンジファイッ!!」
ラウンジ一同「っしゃ!!」




審判「試合中のコールはVIP高を白、ラウンジ学園を紫とします。互いに礼!!」

            「「お願いします!!」」

VIP高校
Cドクオ     169cm56kg PG
D内藤ホライゾン 174cm58kg SF
Eイヨウ     165cm55kg SG
Fモナー     191cm91kg C
Gジョルジュ長岡 178cm77kg PF

ラウンジ学園

Cフサギコ 182cm71kg PG
E名無し       SG
F名無し       PF
H兄者 193cm84kg C
I弟者 183cm73kg SF




――キュキュ…

センターサークルには兄者とジョルジュが入る。センターサークルの周りで
ポジションを取ろうとしていたブーンに弟者が声をかける。

(´<_`)「懲りずにやってきたようだな、ニコニコ君」
( ^ω^)「黙るおww兄貴の劣化クローンwwwその鼻は兄貴のお下がりかお??www」
(´<_`#)「…………!!!」

審判がボールを投げ上げ、ジャンプボールで試合が始まる。ジャンプボールを制したのは
前回と同じくジョルジュ。ボールはドクオが獲得。ラウンジ学園のメンバーは素早く
ゾーンの配置へつく。ラウンジ学園のディフェンスはいつも通り、3-2型の1-2-2ゾーンだ。

――ダムッ…ダムダムッ…

('A`)「(ふぅー…池上が出てくるまでにできる限りイヨウのスリーで点をとっときたい
    な…)」




('A`)「イヨウ!」

――ビッ…ばしっ

ボールはトップのドクオから左45度のイヨウへ。
イヨウは逆サイドから左ローポストに走り込んできたジョルジュにパスを出し、すぐさま
左コーナーへ。パスを受けたジョルジュはディフェンスに挟まれる前に、左コーナーの
イヨウへパスを捌いた。

――ばしっ
――シュッ…

(=゚ω゚)ノ「(早く出てこいヨウ、池上!)」

――パシュッ

('A`)b「ナイッシュ、イヨウ!」
(=゚ω゚)ノ「おうヨウ!」

イヨウはディフェンスに戻りながらベンチの池上にぺろりと舌を出す。




池上「(自ら俺をご指名か、おもしろい…)監督、行きます」
監督「やだよお前シュート入んねーもん」
池上「ちょwww」
監督「冗談だ。行ってあの世間知らずに全国の壁ってものを思い知らせてやれ」
池上「はい」
監督「あとシュート禁止な。もしうったら即ひっこめる」
池上「…………」

――ダムッ

ミ,,゚Д゚彡「(いきなり池上を出すか…なんだかんだ言ってるけど監督も本気なんじゃないかwww)」




――キュ…

('A`)「……(…抜きにくる!)」

――ダムッ!

('A`)「(よし、読み的中!)」

――キュキュキュ!

ドクオはフサギコの動きを読んでいたがフサギコのパワーに押され、完全に止めることは
できなかった。フサギコがドクオを引きずった状態でドライブを仕掛けた瞬間に弟者が
ブーンの裏をとった。

ミ,,゚Д゚彡「弟者!」

――ビッ…

(´<_`)「何も進歩してないようだなニコニコ君!」

――ばしっ

( ゚∀゚)「カバー……」
( `ω´)「大丈夫だおっ!」

――ばちっ!




(´<_`;)「んなっ!?(後ろ…!?)」

ブーンは弟者のボールを後ろからはたき、前へ飛んでいったボールをジョルジュが
キャッチ。そのボールを速攻へつなげ、ドクオがレイアップを沈める。

('A`)「ナイスディフェンスだったぞブーン!」

――ザシュッ

( ^ω^)「ドクオナイッシューだお!」
(´<_`;)「(後ろから……!しかもパスをとった瞬間を狙ってたのか…)」

――ビーーーーーッ!

オフィシャル「メンバーチェンジ、紫!6番アウト、5番インです!」

「池上が出てきたぞ!」
「ディフェンスのスペシャリスト池上だ!」

池上「さぁ始めようか6番君」
ミ,,゚Д゚彡「池上、シュートは打つなよ」
池上「…………」





――ダム…ダム…ダムッ…

ミ,,゚Д゚彡「(まさか序盤で連続得点されるとは…気が緩んでいたかもな)」
ミ,,゚Д゚彡「兄者っ!」

――ビッ…ばしっ

( ´∀`)「(兄者…!!パスでくるかポストプレーか…どっちモナ!?)」

――ダムッ!!

(;´∀`)「(勝負してきたモナ…!!!)」
(´_ゝ`)「(むっ…パワーはなかなかあるようだな…だったら…)」

――キュッ

( ´∀`)「(ここでストップ…?まだリングまで距離があるモナ…!ジャンプシュート?
      それともパス…?)」
(´_ゝ`)「ふんっ」
( ´∀`)「(フックシュート…!?体重をかけられて跳びあがれないモナ…!!)」

――パスッ
――ウォォォォォォ!!いいぞいいぞア・ニ・ジャ!いいぞいいぞア・ニ・ジャ!!
  ウォォォォォォォ!!!




( ・∀・)「ベビーフック…!!!」

ベビーフックとはフックシュートの一種で、本来は身長の小さい選手が自分よりも
身長の大きい選手に対抗するために生み出されたもので、相手に対して体を横向きに
向け、相手ディフェンスに体を預け、やや体重をかけながら跳び上がり、自分の体を
相手とボールの間に置き、相手からボールを遠ざけながら小さなモーションで
素早く放つシュートである。

( ><)「相手に体を預けて何の意味があるんですか?わかんないんです!!」
( ・∀・)「要因は色々あるけど、体を密にくっつけている分、ファウルをとりやすいんだ。
    そして大きな選手が自分よりも小さな選手にベビーフックを用いた場合、ディフェンス側の
    選手は何も手を出すことができない場合が多い。無理にディフェンスすれば即ファウル
    だからね」
( <●><●>) 「わかってます」
( ・∀・)「あー、もういいや」
( ・∀・)「(しかしこんな個人技まで習得しているとは…弟のスリーポイントといい、兄の
     インサイドプレといい…個人能力も馬鹿にできないね)」




――ダムッ…

('A`#)「(…ち、またイヨウにボックスワンかよ。うざってぇ)」
池上「さぁ君の成長を見せてくれ!」
(=゚ω゚)ノ「黙るヨウwwwスリーエアボール男www」
池上「んなっ、貴様…許さんっ!」

――キュキュキュキュキュ!

Σ(=゚ω゚)ノ「げっ…!」
池上「どうした?まだまだ本気を出せるぞ?(ハッタリだけど…)」
(=゚ω゚)ノ「(くっ…煽ったのが災いしちまったかヨウ…)」
('A`;)「(おいおい、これまでよりまた一段と厳しいディフェンスじゃんか…)」

――ダムッ…

('A`)「(うーん…セットオフェンスの時にイヨウを使うのは厳しいかもしれないな…)
    モナー!ハイポストだ!」
( ´∀`)「把握したモナ!」

――ビッ…ばしっ

( ´∀`)「ブーン君!」

――ビッ…ばしっ




トップのドクオからハイポストのモナーへ、そしてミドルレンジのブーンへ、とラウンジ学園を
インサイドとアウトサイドを上手く使い分けたパス回しで翻弄し、モナーからブーンへ
パスが出たときはラウンジのディフェンスはインサイドに寄り気味だった。

(´<_`)「(ち…ニコニコ君か…まぁ多分シュート入らんしそこまでディフェンスに
      出なくてもいっか…)」

――ダムッ!

ミ,,゚Д゚彡「5番ドライブしてきたぞ!」
(´<_`)「オーケイです!(ここは中にドライブしてくるのではなく、ミドルレンジで
     ノーマークで打つべきだったな、ニコニコ君!!)」

弟者は中へ向かってきたブーンに詰め寄る。

ミ,,゚Д゚彡「弟者、前に出すぎだ!ゾーンを崩しちゃいけない!」
(´<_`)「この程度のやつならそんなことは…」
( ^ω^)「モナー!」

――ビッ…ダムッ、ばしっ

弟者がゾーンから飛び出たことによって生まれたスペースにモナーがすかさず入り込む。
ブーンからのバウンズパスを受け、モナーはパワードリブルでゴール下へ。




――ダムッ!

(´_ゝ`)「ぐっ…!!(…重い…!!)」

――バスッ

(*^ω^)「モナー、ナイッシューだお!」
(*´∀`)「ナイスパスだったモナ!ブーン君上手くなってるモナよ!」
(´_ゝ`)「弟者、お前の悪い癖だ。一度勝ったからといって相手を見下すな。格下にも
     足元をすくわれるのがバスケットだ」
(´<_`)「あぁ、正直すまんかった」
ミ,,゚Д゚彡「よし、気を取り直して一本行こうか!」
ラウンジ一同「おう!」

――ダム…ダムッ…

('A`)「(くそ…パスを簡単に出させすぎだな…。まだ早いけどもうちょい厳しめに
    守るか…)」

――キュキュキュ!

ドクオのディフェンスが厳しくなる。

ミ,,゚Д゚彡「(そう来るのを待っていた!)」

――ダムッ!




('A`)「(右か!)」

――キュキュッ!

('A`)「(うおっ、止めたと思ったら今度はロールか!けどスピードが甘い…また逆か?
    多分昨日のギコがやられたやつだ!)」

――ギュッ

('A`)「(もう一回逆にロール…!読みどおりだ!)」

――キュキュッ!!

ミ,,゚Д゚彡「(ほう…)」

――ダムッ

('A`)「(今度は逆側にレッグスルー!?)」
ミ,,゚Д゚彡「(…まぁよくくらいついた方だ)」

――ギュッ!

('A`;;)「(レッグスルーからダイレクトにロール!?)」

――ダムッ!

「す…すげぇドリブルだ!」
「VIP高の4番は左右に振られまくってたぞ!」
「ラウンジの4番はそのまま突っ込んでく!」




( ´∀`)「(兄者にパスを出されるのは恐いけどここでカバーに出なきゃフサギコさんに
      ノーマークで打たせることになっちゃうモナ…)」

モナーがフサギコのカバーに入ると案の定フサギコはノーマークになった兄者へ
パスを出す。

ミ,,゚Д゚彡「兄者!」

――ビッ…ばしっ
――キュキュッ!

(;´_ゝ`)「(8番!?)」
( ゚∀゚)「(狙い通り!)」
(´_ゝ`)「(なかなかいい反応だがゴール下のマークマンを放置してきたのは愚策だな)」
(´_ゝ`)「先輩!」

――ビッ…

ラウンジF「おう!(ようやく出番が!!!)」

――ばしっ
――キュキュッ!

ラウンジF「今度は5番のリカバーだと!?」
( ^ω^)「(行かせんお!)」




インサイドを守り切った喜びも束の間。弟者のスクリーンを受け、アウトサイドで
ノーマークになったフサギコへ出された今北Fのパスは防ぐことができず、フサギコは
悠々とスリーポイントを沈める。

――ウォォォォォォ!フサギコ!フサギコ!ありがとフサギコナイススリー!

( ・∀・)「フサギコ…やはり流石だ。しかしそのフサギコにあそこまでくらいついた
    選手は…誰だ…?」
( ><)「資料には『ドクオ』って書いてあるんです!」
( ・∀・)「ドクオ…か…面白い選手を見つけたよ…」
( ><)「抜かれたのがそんなに面白いんですか?モララーさん性格悪いんです!」
( ;・∀・)「そういうことではないんだけど…」
( ><)「じゃあわかりやすく説明してください!」
( -∀-)「(君がわかんないだけじゃないか…)」
( ・∀・)「今の1プレー。フサギコは全ての動きをフェイクではなく抜くつもりで
    向かっていった。それに何度も反応したVIP高のドクオのディフェンス力は
    相当なもの、ってことだよ」
( ><)「ふむふむなんです!」
( ・∀・)「まぁ結局はフサギコの運動能力が勝っていたようだけどね。抜くつもりで
    ドライブしたということは体重はその方向へかけられる。それを何度も
    他の方向へ切り替えるんだからね。並大抵の筋力やボディバランスでは不可能だ」
( ><)「今北のギコ君でも歯が立たなかったくらいだからフサギコ君はすごいんです!」




――ダムッ…

('A`)「オッケ、みんな悪い!一本取り返そう!!」
VIP高一同「っしゃぁ!!」

第1クォーター開始から約2分半、序盤から拮抗した試合展開が続く。
第1クォーターでまずどちらがペースを掴むか。試合の流れを作るきっかけを巡り
両チームとも総力を尽くす。そして…
 ・
 ・ 
 ・
――ビーーーーーーーーーッ!!!

審判「第1クォーター終了!!インターバルに入ります!!」

スコアは20-17でラウンジ学園がリード。第1クォーター、イヨウのスリーポイントは
またもや池上に封じられてしまい、VIP高は思うように得点を伸ばせずにいた。
しかしブーンのミドルレンジからのオフェンス展開がそれをカバー。そしてモナーが





―VIP高ベンチ―

(´・ω・`)「よしよし、よく頑張ったよ。けどこのままじゃ前回と同じ展開になる
      可能性がある。第2クォーターで1本でも良いからイヨウ君のスリーが
      欲しい所だ」
(=゚ω゚)ノ「…絶対に決めてみせますヨウ(1対1じゃ完全に向こうの方が上だヨウ…
     改めて池上の実力を思い知ったヨウ)」

―ラウンジ学園ベンチ―

(´_ゝ`)「弟者よ、気付いているな?」
(´<_`)「あぁ。ニコニコ君だな?完全に見くびっていたようだ。判断力が磨かれている」
(´_ゝ`)「わかっているならいい。気を引き締めてかかれ」
(´<_`)「もちろんだとも」
ミ,,゚Д゚彡「向こうの4番もドライブがなかなか鋭くなってきている。今は何とか止めて
     いるが抜かれることも充分に有り得る。カバーは常に意識しよう」
ラウンジ一同「おう!!」

( ・∀・)「(ポイントガードのキャプテン対決…シューティングガードのシューター対ディフェンダー…。
    この2つの戦いが試合の結果に響くことは間違いないだろうな)」

第10章 完


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