( ^ω^)ブーンが高校バスケで日本一を目指すようです 第二部
第15章 戦士達の休日
インターハイ出場をかけた決勝リーグの2日目が終了し、ラウンジ学園に2勝が、阿凡高校に
確定した。出場校の2つの枠のうちの残りの一つをめぐってともに1勝1敗を記録した
今北産業大学付属今北高校とVIP高校が、1週間後の土曜に激突することとなった。
今日はラウンジ学園戦終了の翌日である月曜日。なぜ次の試合までに1週間も間があるのか。
理由は至極簡単、高校生は学校があるからである。
ショボンは連戦の疲れを考え、ブーン達には月曜日だけオフの日を設けた。
来週の土曜にピークを持っていくことができるよう、火曜日からしっかりと調整して
いくためである。そんなこんなでいつも通りの日常が流れていく。
( -ω-)「ぶぶぶぶぶん……ぶぶぶぶぶん……」
('A`)「(こいつ寝すぎwwwけどさすがの俺でも今日は…)」
(-A-)「……スピー」
(=゚ω゚)ノ「ふわぁ…(ねみーヨウ…)」
(=-ω-)ノ「Zzzz…」
女子生徒@「ちょwwwイヨウ君寝てるwww」
女子生徒A「っうぇwwwめちゃレアwww写メ写メwww」
女子生徒B「髪結んじゃおーよwww可愛くしてあげるわ、ブヒヒwww」
( -∀-)「………」
Σ(;´∀`)「モナっ!?」
――ビクッ!ガタンッ!ガシャガシャ…
(;´∀`)「………」
机に突っ伏して寝ていると突然体がビクっとなって机がガタッとなることがある。
ちなみにこの現象はプラズマで科学的に説明がつくそうだ。
しかしモナーはそれだけでは飽き足らず、ビクッとなった拍子に腕を勢いよく
動かしたため、机の上に置いてあった教科書やノート、筆箱などをすべて腕で
薙ぎ払ってみせたのだ。のちの宮本武蔵である。
( ´∀`)「(はっちゃけてしまったモナ…性的な意味で)」
(#゚∀゚)「ハムッ!ハフハフッ!ムヒャッ!」
先生「あー…長岡君」
( ゚∀゚)「はい?」
先生「授業中にキムチ食べるのは…やめてくれんかね?」
ξ--)ξ「…………」スピー…
先生「じゃあ次の問題を…ツンさん。答えてください」
ξ--)ξ「…………」フゴー…
先生「……?ツンさーん?」
ξ#--)ξ「うっさい!」
ξ--)ξ「…………」ムニャムニャ…
先生「……の後ろの〇〇君に答えてもらおうかな、うん」
(*゚ー゚)「ふわぁ…(試合に出たわけでもないのになんか疲れちゃった…あたしも
寝よう…家で復習すればいいや)」
(*-ー-)「……スピー」
(´・ω・)ノシ「じゃーみんなー、先生今日眠たいから自習ねー。また明日ー」
彼らは昨日の敗戦を、これまでとは違う形で受け止めることが出来ていた。
前回大敗した全国レベルのラウンジ学園、前回よりも間違いなく本気で向かってきた
ラウンジ学園。そんな彼らを最後まで苦しめることが出来た。
彼らにとっては負けはしたものの、大健闘だったのだ。
全国レベルを相手にあそこまでやれたんだ、インターハイに行けるレベルに達している。
――そんな自信を植え付けてくれる1試合だった。前回は全く点が取れずに酷く落ち込んだが
昨日は24もの得点を挙げたブーンにとっては特に、だ。
・
・
・
――ちーんぽーんかーんとーん…
( ^ω^)('A`)「終業の鐘!」パチッ!
(*^ω^)('A`*)「バスケだ(お)ーっ!」
授業の終了を告げる鐘が鳴ると、二人は条件反射のように目を覚まし、体育館へ
ダッシュしていった。今日がオフだということも忘れて。
―部室前―
⊂二二二( ^ω^)二二⊃「ブーーーン…ってあれ?みんな部室の前にいるお。
どうしたんだお?」
(=゚ω゚)ノ「いや、今日がオフってこと忘れててヨウ…www」
( ´∀`)「知らないうちに体育館に足が向いてたモナwwwけど…」
( ゚∀゚)「なんでもお見通し…って感じだなwww」
見ると、部室の扉に貼り紙がしてある。
『みんなへ。今日はオフだと言ったはずだ。部室の鍵は僕が持って帰ったから
開かないよ。やーいやーい。そういうわけで今日は自主練も無しにしてしっかり
休んでほしいんだ、すまない
ショボン』
('A`)「………www」
( ^ω^)「じゃあみんなでイヨウの家に泊まるお」
(=゚ω゚)ノ「………は?」
('A`)「いいねぇ。じゃあみんな帰ったら着替えと明日の用意持ってイヨウの家な」
( ´∀`)「明日はそのまま学校行くことになると思うから制服モナね」
( ゚∀゚)「いいぜーwww」
(;゚ω゚)ノ「……………」
ブーンのこの何気ない一言が新たな戦いの火種となることなど、まだ誰も
気付いていなかった。
それから約1時間後、一同はイヨウの家に集まる。いつ見ても大きな家だとブーン達は
感心する。騒いで、夕食をご馳走になって、騒いで、屋敷内の大浴場に驚いて、騒いで…。
騒ぎすぎて疲れたのか、はたまた騒ぐことに飽きたのか。5人はイヨウの部屋でぼーっと
過ごしていた。
( ^ω^)「…みんな、提案があるお」
('A`)「んー?」
(*^ω^)「みんなでじゃんけんして負けた人がVIPで安価メールやるおwww」
(=゚ω゚)ノ「お、おもしろそうだヨウwww」
( ´∀`)「負けたらイヤモナねwww」
( ゚∀゚)「負けなければいいだけさwwwブーンが負けたらツンに、ドクオが負けたら
しぃにだぞ!俺らはメモリ内の女に適当に送る!」
( ^ω^)('A`)「ちょwwwなぜ指定www」
( ゚∀゚)「ごちゃごちゃ言うなぁーっ!はい、じゃーんけーん……」
「「おっぱい!」」
('A`;)「…………」
(;^ω^)「…………」
(;゚ω゚)ノ「…………」
(;゚∀゚)「…………」
(;´∀`)「…………」
(*゚∀゚)('A`*)「いよーっし!勝ったぁー!」
(;^ω^)「(まままずずずいお!ツンに安価メールなんかしししたたたら…こ、ここ…)」
(;゚ω゚)「(殺されるお…)」
( ゚∀゚)「はい第2ラウンド行くぞ!じゃーんけーん…」
( ^ω^)(=゚ω゚)ノ( ´∀`)「おっぱい!」
(;^ω^)「…………」
(=゚ω゚)ノ「…………」
(*´∀`)「…………勝ったモナ!」
(;゚ω゚)「おおおおっ!」
(=゚ω゚)ノ「うぁぁぁぁぁっ!」
( ゚∀゚)「はい、最終ラウンドー!じゃーんけーん…」
( ^ω^)「た…タイムだお!」
( ゚∀゚)「あん?せこいぞブーンwww」
( ^ω^)「いいいイヨウ!3本勝負にしししないかお!?」
(=゚ω゚)ノ「ブーン、それでも男かヨウwww男らしく一発勝負だヨウ!」
(;^ω^)「お…」
( ゚∀゚)「ほんじゃ気を取り直して最終ラウンドー!じゃーんけーん…」
(;゚ω゚)(=゚ω゚)ノ「おっぱいいいぃぃぃぃ!」
( ゚∀゚)「お、いい展開だ。あーいこーで…」
(;゚ω゚)(=゚ω゚)ノ「おっぱいいいぃぃぃぃ!」
(;^ω^)「…………」
(=゚ω゚)ノ「…………」
(*^ω^)「…………」
(= ω )ノ「…………」
( ゚∀゚)「勝者!ブーン!」
(*^ω^)「よっしゃーだおーっ!」
(= ω )ノ「…3本勝負にしない?」
( ゚∀゚)「はい却下ー。チャレンジャーのイヨウ君はこちらのパソコンデスクへ
どうぞー。はい、電源入れまーす、ポチッとな」
(=゚ω゚)ノ「だ…誰にやればいいんだヨウ…?」
( ^ω^)'A`)´∀`)゚∀゚)「取り巻きの女の子3人」
(=゚ω゚)ノ「3人同時はないヨウwww」
( ^ω^)'A`)´∀`)゚∀゚)「それがVIPクオリティ」
(=゚ω゚)ノ「う…そ…それなら仕方ないヨウ…」
ちょうどパソコンが起動し、デスクトップが表示される。そこに映っていたのは…
( ^ω^)「壁紙がハルヒwwwwww」
Σ(=゚ω゚)ノ「あばばばばばっ!」
('A`)「ちょwwwイヨウさんwwww想定外wwwっうぇwww」
( ´∀`)「イメージ崩れるモナwww」
( ゚∀゚)「うほっwww」
(=゚ω゚)ノ「び…VIP!VIP開くヨウ!」
イヨウは大焦りでお気に入りを表示。そこにはバッチリVIPが登録されていた。
(=゚ω゚)ノ「え…えーとスレタイは…」
( ^ω^)b「クラスの女子3人と同時にセクロスしたいから安価メールする、だお」
('A`)「お、なかなか」
(=゚ω゚)ノ「ちょwwwねーヨウwww」
( ^ω^)'A`)´∀`)゚∀゚)「それがVIPクオリティ」
(=゚ω゚)ノ「スレタイ
クラスの女子3人と同時にセクロスしたいから安価メールする
本文
スペック…俺、16歳高2男、非童貞、身長低め。
ターゲットA、ターゲット3人の中心的存在、結構可愛い、特徴無し。
ターゲットB、ぽっちゃり、あんま可愛くない、事あるごとに遊びに
誘ってきてウザい。
ターゲットC、例外、ガチで殺したいほどピザでキモくてかつ腐女子。
まずは>>10送る
…と。これでいいのかヨウ?」
( ^ω^)「おkおk」
('A`)「……ん?非童貞?」
(#^ω^)「裏切り者発見だおwww」
(*´∀`)「いつしたモナか?どこでしたモナか?」
(=゚ω゚)ノ「い…いや、中2の時そこのベッドで…」
('A`*)「うほっwwwこのベッドでギシアンwww」
(#^ω^)「一緒に魔法使いになるって約束したのにひどいおwww」
(=゚ω゚)ノ「いや、してねぇヨウwww」
( ^ω^)「ジョルジュもこの裏切り者に罵声を浴びせてやるヨウwww」
( ゚∀゚)「…お前らって…… 童 貞 だったのか?」
(;^ω^)「……まさか…」
('A`*)「キィーッ!最近の若者の性は乱れてるわ!許せないっ!」
( ´∀`)「ドクオ君が壊れたモナwww」
(=゚ω゚)ノ「……放っとくヨウ…はい、スレ建て完了…と」
イヨウはスレ一覧画面でスレ建てに成功したかF5キーで更新して確かめる。
するとそこには早くも1つのレスがついていた。スレを開いて確認すると
ただ2ゲッターが「美しく2ゲット!アハハハハハ!」とレスしていただけだったが。
しかし特筆すべきはその速さ。スレが建ってからわずか3秒しか経っていなかったことから
相当の手練であることがうかがえる。
それから数分たち、安価指定のレスがついた。
「3人全員に告白メール(一括送信で)」
(*^ω^)「ktkr」
(=゚ω゚)ノ「ありえねぇヨウwww送れるわけないヨウwww」
( ´∀`)「安価は絶対モナ」
( ゚∀゚)「メール内容も安価指定しようぜwww」
(=゚ω゚)ノ「あーもうわかったヨウwwwメール内容>>20…と。」
数分後。
(=゚ω゚)ノ「お、レス数20行ったヨウ。見てみるヨウ」
「やらないか」
(*^ω^)「うほっ」
('A`*)「ktkr」
(=゚ω゚)ノ「これはないヨウwwwセクハラで訴えられるヨウwww」
( ´∀`)「安価は絶対モナ」
(*゚∀゚)「そーしん!そーしん!」
(=゚ω゚)ノ「うー…けどこれはさすがに…」
( ^ω^)'A`)´∀`)゚∀゚)「それがVIPクオリティ」
(=゚ω゚)ノ「送信」
( ^ω^)「わっふるわっふる」
( ゚∀゚)「どんな返信が来るやらwww返信来るまで暇だから他のスレ見てようぜ」
ジョルジュがそう言った瞬間、イヨウの携帯が鳴り始める。
('A`)「着うたが大塚愛www」
( ´∀`)「あーのほーしーのーしーままでもーとんーでゆーけるー♪ユメ○イww」
(=゚ω゚)ノ「あばばばばばっ!」
( ^ω^)「これは…ターゲットAからかお?返信内容は…」
「こんばんゎ〜☆★ぇっ(O□O;)それってもしかして…?」
(*゚∀゚)「キモがられてないとこあたりさすがだなwww」
( ^ω^)「今度はターゲットBから返信きたおwww返信はえぇwww」
「いついつ?私は今夜でもいいかなo(^-^)oかな」
('A`)「ちょwww即ハメ希望?www」
( ゚∀゚)「コッサンwwww」
(=゚ω゚)ノ「あああぁぁぁぁwww」
( ´∀`)「ブーン君、また返信きたみたいモナ」
( ^ω^)「ほんとだおwwwどれどれ…?」
('A`)「つか返信早すぎwwwモテ男氏ねwww」
「やっとメール返してくれたね、ブヒヒ☆★なら今からイヨウ君の家行っていいかな(e^□^e)」
( ゚∀゚)「…今までシカメしてたのか?www」
(=゚ω゚)ノ「…………」コクリ
( ^ω^)「悪魔だおwww」
(=゚ω゚)ノ「キメェんだから仕方ないヨウwww」
('A`)「んじゃ返信内容を書いて…それぞれに返信する内容も安価指定しとこう」
数分後。
( ^ω^)「どれどれ…だお」
(ターゲットAへの返信内容)「むしろ付き合っちゃわない?」
(ターゲットBへの返信内容)「むしろ死んでくれない?」
(ターゲットCへの返信内容)「むしろお前よりブタのほうが好き」
( ^ω^)「ゴルゴ級のスナイパーktkr」
('A`)「はじめから返信内容安価を全部とってるのはID:+Auasg/s0ってやつだな。
2ゲットしたのもこいつみたいだ」
(=゚ω゚)ノ「ここまで凄腕のスナイパーがいるとはヨウ…」
そんなこんなで安価をきっちり実行していくイヨウ。とんでもない鬼畜内容も
出てきたが(安価は全てID:+Auasg/s0が踏んだ)なんだかんだで送信してしまうあたり
イヨウは根っからのVIPPERなのだろう。
そしてスレ建てから2時間ほどたち、レス数も400に差し掛かろうかという頃、ある一人の
コテによるレスがイヨウの建てたスレに未曾有の戦慄を招くこととなった。
(=゚ω゚)ノ「…おいみんな、ちょっと見てほしいヨウ」
( ^ω^)「お…?>>405で今さら『2ゲットぉ!ズサーッ!』…うけるおwww」
('A`)「…いや、投稿者を見ろ!!」
(;´∀`)「なっ……!!?」
(;゚∀゚)「まさか……!!」
( ^ω^)'A`)´∀`)゚∀゚)「 投 稿 者 名 が 池 上 ! ?」
池上。昨日の試合でVIP高をことごとく苦しめたディフェンスのスペシャリストである。
そんな彼がVIPの安価メールスレに張りついているというのか。
果たしてその真偽は!?
第15章 完
[前のページへ] 戻る [次のページへ]