( ^ω^)ブーンが高校バスケで日本一を目指すようです  第二部

第21章 cross game





インターハイ出場をかけた決勝リーグ最終日。
最終戦となるVIP高校対今北産業大学附属今北高校。
両校共に負ければ後が無く、この試合を精した方がインターハイに出場することができる。
どちらの執念も半端なものではなく、試合は序盤からハイテンポなクロスゲームとなる。
第2クォーターにもそのペースは変わらなかった。一進一退の展開のまま
前半が終わるかと思われたその時、今北Fギコのプレーにより流れがわずかに今北に
傾く。前半終了を告げるブザーがその流れを断ち切り、VIP高は残り時間に救われたと
言っても過言ではないだろう。

そして始まった第3クォーター。
恐れていた事態が起こった。
わずか4分で13得点というギコの大爆発。VIP高はたまらずタイムアウトを取るが
具体策を見出せずにいた。そんな中、ある一人の男が口を開く。

( `ω´)「僕が、ギコを止めますお」







ブーン。

VIP高は残された可能性の全てをこの男に託した。
ブーンの起用は吉と出た。
ギコの直線的なプレーはギコが「キレた」ことにより、さらに鋭くなるも単調なものに。
そんなギコにとってはブーンの異常な脚力は脅威となり、ブーンはギコの動きに
ことごとく反応する。
攻めあぐねるギコはパスを出す事は出来てもシュートにはいけず、無理な体勢から
シュートに行こうとしてターンオーバーを連発。ボールはブーンが全て速攻へつなぎ
じわじわと点差を詰めてゆく。

VIP高が58-64の8点差にまで差を詰めた所で今北はタイムアウトをとった。

―VIP高ベンチ―

( ^ω^)「ふぅ…ふぅ…」
('A`)「ブーン!!」
( ^ω^)「おw」
(=゚ω゚)ノ「最高にgjだヨウ」
( ^ω^)「おw」
( ´∀`)「このまま頼むモナよ!」
( ^ω^)「おw」
( ゚∀゚)「無理はするんじゃねぇぞ、ブーン!」
( ^ω^)「おw」




ベンチに戻り、メンバーたちと次々にハイタッチをするブーン。
ハイタッチから頭ナデナデに、背中をバシバシと叩かれ弱い威力ではあるが
腹にパンチが放たれる。ハイタッチから始まったそれは次第に集団暴行へと変わっていった。

('A`#)「オラァ!!」
(#゚ω゚)ノ「オラオラァ!!」
(#´∀`)「モナモナモナァ!!」
(#゚∀゚)「うおぉぉぉぉぉぉ!!!!」

(メ)^ω^)「ちょwww痛いお痛いおマジ痛いおwwww」

暴行は続く。
その空気に流されるかのように1年生も一人、また一人と暴行に加わっていく。

(メメメメ)^ω^)「ちょwwちょwwwちょwwww」
( ゚ω゚)「アッー!!!ショボン先生やめてーーー!!」

見ると、部員達に混じってショボンまでもが暴行に参加。
試合中にも拘らずブーンのユニフォームを脱がし、スパッツを脱がし
まるで桃のようなお尻がぷりんと露出されていた。




(´・ω・`)「…とまぁ冗談はさておきだ」
(メメメメ)^ω^)「(思いっきり本気だったお…)」
(メメメメ)^ω^)「っていうかみんなひどいお…痛いお…」
(´・ω・`)「はい、ポーション」
( ^ω^)「ポーションうめぇwwww」
( ゚∀゚)「治るのかよwwwww」
('A`;)「(どうなってんだこいつの体は…)」

(´・ω・`)「内藤君、よくやった。最高の仕事を見せてくれたね」
( ^ω^)「おっおっおっwww」
ξ゚听)ξ「まぁたまたま相性が良かっただけで他のガードを止められるわけないけどね」
(´・ω・`)「まぁね」
(;゚ω゚)「…………」
( ´∀`)「まぁたしかにそれは否めないモナ」
( ゚∀゚)「けどギコを止めれてるってのはすごい事だと思うぞ!!」
(*゚ー゚)「ナイスフォローw」
( ^ω^)「みんな僕の事嫌いなのかお??」




('A`)「まぁ好きではないな」
(=゚ω゚)ノ「どちらかといえば…」
( ´∀`)「あんまり勘違いしないでほしいモナ」
( ゚∀゚)「お前おっぱいないしな」
(*゚ー゚)「ブーン君は…良い人だと…思うよ?」
ξ///)ξ「わ…私は別に…」
一同「 ツ ン デ レ 乙 」

―今北産業大学附属今北高校ベンチ―

(■_■)「厄介な隠し球が居たものだな……」
<ヽ`∀´>「まさかギコが…」
( ,,゚Д゚)「…………」
(■_■)「気にするなギコ。相性というものがあるのは仕方ない」
( ,,゚Д゚)「でも……」
(■_■)「あの5番のディフェンスにはまだまだスキがある。パスに対するディフェンスなんて
    ザルだ。パスを意識させながら攻めればすぐに攻略できる。お前は少し熱くなりすぎて
    いるんだよ」
( ,,゚Д゚)「うっす……」
(■_■)「私達はこんな所で躓いている場合じゃないんだ。
    格の違いと言うものを見せ付けてやれ。いいな?」

タイムアウト終了を告げるブザーが鳴り響く。




(´・ω・`)「あれれー。結局gdgdで終わっちゃったねー。まぁいいや。
     内藤君、引き続き頼むよ。残り3分、僕が勝負所だと思ったら
     オールコートで当たる合図を出すからね。頑張って足を動かそうね」
( ^ω^)「ブラジャーwww」
( ゚∀゚)「おっぱい」
('A`)「おいおい壊れたか?試合終わってからにしろよなw」

(´・ω・`)「(ほんの数分前までとはみんな表情が別人のようだ…内藤君、ありがとう…)」

タイムアウトが終わり、今北ボールで試合が再開される。
再びギコのディフェンスにつくブーン。

( ,,゚Д゚)「(熱くなりすぎたら負けるってことか…俺の得点より他からの得点が必要だなゴルァ)」
( ^ω^)「(ポーションも飲んだし体力満タンだお。抜かせないお…)」

今回のギコは一気に抜きにかかるのではなくブーンに背中を向けながら
インサイドプレーヤーのパワードリブルのように一歩一歩確実に
歩を進め、スリーポイントラインよりも少し内側へ入り込む。
そしてハイポストへ上がってきたニダーへパスを出しパスランをする。




( ^ω^)「(ギコにパスを渡すフリをして13番がシュートかお…?それともギコにパスが
     出るのかお…?)」
<ヽ`∀´>「先輩!!」
今北C「おう、ナイスパス!!」
(=゚ω゚)ノ「ちっ…!(ヨソウガイだヨウ…!!)」

右ハイポストのニダーからミドルレンジの右コーナーへパスが通る。
イヨウは完全に裏を取られ、今北Cはノーマークでミドルシュートを放ち、決める。

――ウォォォォォォォッ!!いいぞいいぞキャプテン!!いいぞいいぞキャプテン!!
  ウォォォォォォォッ!!

( ・∀・)「ギコがガード役に回り始めたのか…?今の一本だけじゃわからないな…」
( ><)「5番の子を抜けないからですか?」
( ・∀・)「おそらく…ね。だがあの5番、内藤のディフェンスは4番ドクオのものと
    比べると見劣りする。ギコは簡単にパスを裁けている」
( ><)「そうしているうちにパスへの意識も出てきて…
     ドライブにも対応できなくなっちゃうんですね!?」
( ・∀・)「うん。その通りだ。VIP高にとっては時間稼ぎにしかならないのではないかな」

点差は10点差となり再び二桁に開く。




沸き上がる今北応援席と同様にVIP高メンバーの気持ちも盛り上がってゆく。

( ^ω^)「(試合が終わった時には沈黙させてやるおwww)」
('A`)「(喜んでられるのも今のうちだぞ…見てやがれ)」
(=゚ω゚)ノ「(やかましい連中だヨウ…群れなきゃなんもできねーのかヨウ)」
( ´∀`)「(このふいんきで逆転勝ちしたらきっと爽快モナ)」
( ゚∀゚)「(俺のダンクで黙らせてやるww)」

そしてとうとう第3クォーターの残り時間が1分を切ろうかという頃…。

(´・ω・`)「オールコートマンツー!!」
VIP高一同「把握した!!」

( ,,゚Д゚)「ちっ……!!」

( ・∀・)「残り1分で当たってきたか…果たしてどこまで点差を詰められるか」

残り3分から続く一進一退の展開から残り1分でオールコートマンツーをかけて
勝負をかけるVIP高校。
この作戦は見事に功を奏し、連続得点に成功する。
そしてデジタルタイマーの示す残り時間が0となり、ブザーが鳴り響く。
それにあわせて審判も大きく笛を吹いて第3クォーター終了を告げる。




VIP高64-70今北産大附今北

―VIP高校ベンチ―

(´・ω・`)「よーしよしよし、よく守ったね。残り10分で6点差なんてちょろいもんだ。
      そうだろう?」

インターバルに入り、ベンチへ戻ってくるメンバーを手を叩きながら迎え、ショボンは
檄を飛ばす。

( ^ω^)「余裕ですお」
('A`)「ブーンに感謝、だな。助かったぜホント」
(=゚ω゚)ノ「スリー2本で同点だヨウ」
( ´∀`)「ここからはシュート率も落ちてくるから僕達のリバウンドが大事になってくるモナね」
( ゚∀゚)「気合気合!!あと10分頑張ろうぜぇ!!」

―今北産業大学附属今北高校ベンチ―

( ,,゚Д゚)「はぁっ…はぁっ…」
(■_■)「本当にしぶとい連中だな…」
<ヽ`∀´>「結構不安ですニダ」
(■_■)「辛いのを重々承知で言うぞ。第4クォーターは頭から当たっていけ」
( ,,゚Д゚)「うげ…マジですかゴルァ」
(■_■)「マジだ」




こちらの疲労もそろそろピークに達している。
だがしかしそれは向こうとて同じはず。
基礎体力ならばこちらも負けていないはず…いや、こちらの方が上なはず。
意気込んで向かってくるVIP高の出鼻をくじいて戦意喪失させてやろう…。

第3クォーターの出だしでVIP高が考えた事と同じ事を田守は考えた。


封じ込められるなどとは予想だにしていなかったため焦る今北。
試合は最終クォーターに突入していく。

(■_■)「(ここまで着たら心理戦だ…。あんな若造に負けてたまるか)」
(´・ω・`)「(うーん…どうするかなぁ…絶対プレスかけてくるもんなぁ…)」

オフィシャルのブザーが鳴る。
雌雄を決する10分間の始まりを告げる。

審判「第4クォーターを開始します!!」

('A`)「っし、ラスト10分!!締まって行こうか!!」
( ^ω^)「絶対に勝ってインターハイだお!!」
('A`)「っし、1年も円陣加われ!!ツンもしぃも。ショボン先生も!!
   …おし、いいな?絶対勝つぞ!!VIP高ぉ―――っ!ファイッ!!」
VIP高一同「おおおぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

(■_■)「あと10分だ!ここで手を抜いたら全国へいけないんだ。先のことは考えるな。
    全力で行って来い!!」
今北一同「はい!!」

第21章 完




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