( ^ω^)ブーンが高校バスケで日本一を目指すようです  第二部

第27章 ヒーロー





('A`)「ふぅ……」

ドクオはバイトに勤しんでいた。
生活費の問題はなんとか解決した。
昔バッシュを譲ってくれた従兄弟の家庭の、ドクオにとっては伯母にあたる人物が
月6、7万ほどだが生活費を送ってくれることになった。ドクオの母親には色々と
世話になったようで、少ないながらも恩返しになれば、とのことだった。
君のようにできのいい子ならぜひうちに、ともほのめかされた。
気持ちの整理がつくまで回答は差し控えることにした。
葬儀の費用を出してくれたショボンに、香典から支払おうとしたが、ショボンは
それを断った。ドクオもそんなわけにはいかない、と食い下がり、結局は香典の2割を
ショボンは受け取った。







しばらくはこれでなんとかやりくりできるが万が一に備え、ドクオは働いていた。
…というか学校に行きたくなかったのだ。
楽しそうなクラスメイトを見ることが恐かった。
ブーン達から同情を含んだ態度で接されるのではないか、と恐れた。
自らの進退が決定するまでドクオはがむしゃらに働いた。
じっとしていれば嫌な事ばかり思い浮かんできそうだったからだ。
ドクオは、母親の遺したバッシュにはまだ足を通していなかった。
母親との最後のつながりをとっておきたかったということもあるが、今の自分には
そのバッシュを履く資格はないと思ったからだ。

いくら考えても答えは出なかった。

一人では限界があった。

('A`)「俺は、一人じゃない…か」

休憩中、コンビニで買ったおにぎりをほおばりながらドクオはつぶやいた。
少しずつではあるが軽いものなら食べられるようになっていた。

「うーい、バイト君!そろそろ始めっぞー」

('A`)「あ、はい」




( ^ω^)「VIP高―――――――ファイッ!だお」
一同「おぉぉぉぉぉぉぉっ!」


部員達が床を踏みならす音にはもはや以前のような覇気が感じられなくなっていた。

( ^ω^)「それじゃあ今日はここまでにして各自解散するお。明日の日曜はオフにするお。
     しっかり体を休めてくれお」
(-__-)「お疲れさまでした!」
(・▽・)「みんなモップかけよーぜー」


―部室―

( =ω=)「ふぅ……」
( ´∀`)「なんだか…怖いモナね」
( ^ω^)「お?」
( ´∀`)「今日はイヨウ君と長岡君が金・土と連続で休みじゃないかモナ?」
( ^ω^)「イヨウはまだ疲労が抜けきってないらしいお。ジョルジュは…
     連絡来てないお」
( ´∀`)「来週は…ちゃんと練習できるといいけどモナ…」
( ^ω^)「夏休みに入ったらすぐ県内公立高校大会もあるお…心配だお」
( ´∀`)「みんなが何を考えてるのかわからなくなること…心配じゃないかモナ?」
( ^ω^)「…そうだおね。どうすればいいのかお…」




それぞれが強烈な個性をもつメンバーをまとめられるのはやはりドクオしかいないな、
とブーンは思った。おしつけがましいとは思いつつもそう思うしかなかった。
そこらのキャプテンにはない…言うなればカリスマ性のようなもの。
ドクオにはそれがあった。

( ^ω^)「(僕達には…やっぱりドクオが必要だお)」

ブーンとモナーは重苦しいふいんき(ryのまま帰路に着いた。

( ^ω^)ノシ「じゃ…また明日だお」
( ´∀`)ノシ「お疲れさまモナ」


すっかり暗くなった空を見上げながらブーンは歩いた。
日が沈んだにも拘らず蝉の鳴き声が聞こえる。
時折吹き抜ける生温い風がブーンの顔をなでる。

(;^ω^)「…あっついお……」

家に帰り、まずシャワーを浴びる。夕食をとってすぐに部屋に籠もる。

( ^ω^)「ふー…」

ベッドに寝転がり、テレビを点ける。
たまたまやっていたバラエティ番組の作りもののような笑い声を聞いた瞬間に
ブーンはテレビを消した。

もしかしたら自分たちはあのような偽物の笑い声すら交わすことすら
できなくなってしまうのではないか。
そんな考えが頭をよぎる。




(;`ω´)「(そんなの嫌だお!)」

雑念を振り払うかのように勢いよく飛び起きたブーンは気を紛らわすために
学習机に向かった。
昨日出された宿題にまだ手をつけていなかったため、宿題を片付けることで
時間を潰すことにした。

( ^ω^)「1×1=2、1×2=3、1×3=4……」


おいお前。それは九九じゃなくて足し算じゃ…ん、誰か来たみたいだ、行ってくる。

( ^ω^)「9×8=17、9×9=18…っと。ふぅ、一枚終わったお。あと99枚かお…」

こんなに手を動かして腱鞘炎でも起こしたらどうしてくれるんだお、とブーンは
誰もいない空間に向かって愚痴をこぼした。

( ^ω^)「…めんどくさいお。コンビニでこれを99枚コピーするお」

ブーンはクローゼットからジーンズ、白と黄緑の細ボーダーのポロシャツを取り出して着替えた。
最近は細ボーダーがマイブームだ。流行に乗ってSサイズを購入した。
サンダルをはいて、自宅から徒歩5分のコンビニへ向かった。

一般に「徒歩〇分」というのは「分速80mで歩いて〇分かかりますよ」という意味らしい。
なかなかのはや歩きペースということだ。しかし考え事をしながらのんびり歩いてたため
ブーンはコンビニに辿り着くまでに10分近くかかった。
コピー機に自宅で完成させた九九のプリントを入れてコピーを開始する。
コピーが終わるまで立ち読みでもしようかと思ったが、あいにく全てビニールが
かぶせられていた。




( ^ω^)「(マガジンにすらビニールかけるかお、相変わらずおかしいお、このコンビニ…)」

暇なのでコンドームを物色し始めたブーン。その時コンビニの自動ドアが開いた。

(*゚ー゚)「あれ…ブーン君?」
( ^ω^)「………お、しぃちゃんじゃないかお」
(;゚ー゚)「…何してるの?」
(;^ω^)「かくかくしかじかコンドーム物色」

(*゚ー゚)「そ…そうなんだ、ってかうわー、なにあのコピー機…壊れてるのかなぁ?」
( ^ω^)「かくかくしかじか九九むずい」
(;゚ー゚)「…く…九九かぁ…まぁ、基本は大事だもんね…」
(;^ω^)「………」
(*゚ー゚)「そういえばブーン君ってなにげに字きれいだよね…」

しぃはそういってコピーされた用紙を一枚手に取った。

(*゚ー゚)「………あれ?」
( ^ω^)「………お?」
(*゚ー゚)「ブーン君…九九はかけ算だよ?」
( ^ω^)「そんなの当たり前だお。何言って…」

しぃがもっていたぷりんとをひったくり、ブーンは自分が書いた九九のプリントを
眺めた…のだが

( ゚ω゚)「アッー!」




(*゚ー゚)「ズルしちゃ…ダメだよ?ばちがあたったのかもね」
( ;ω;)「お……」

さらば、コピー代990円。そしてコピー機よ、無理なコピーをさせてごめんなさい。
ブーンの心からのごめんなさいであった。きっとショボンも許してくれるはずである。

( ^ω^)「ところでしぃちゃんは何しに来たお?」
(*゚ー゚)「暑かったからアイス買いにきただけだよ?」
( ^ω^)「そうなのかお…」

ブーンはしぃを上から下まで一通り眺める。
ピンクのキャミソールに、白い麻の半袖カーディガンを羽織り、膝丈のデニムのスカート。
素足にピンクのパンプスを履いている。
胸はないがどこか色気を感じさせる、フェミニンな格好だった。

…というかアイスを買うだけでここまでお洒落をする必要があるのだろうか、とか
ブーンはどうでもいいことを考えた。

(*゚ー゚)「はい、ブーン君!」

コンビニを出て並んで歩くブーンに、しぃはアイスを一つ差し出した。

(」^ω^)」)))「え、い、いいお!そんなの悪いお!」
(*^ー^)「ブーン君、最近頑張ってるからごほうびだよ」
(;^ω^)「(ごほうびがガリガリ君かお…w)」

それならばありがたく、とブーンはしぃからアイスを受け取った。
しばらく無言で歩いていたが不意に立ち止まったしぃがポツリとこぼした。




(*゚ー゚)「バスケ部…どうなっちゃうんだろう…」
( ^ω^)「…………」
(*゚ー゚)「なんかバラバラになってる気がして…怖いよ…」
( ^ω^)「……僕もだお。みんなをまとめるのがこんなにも大変だなんて…
     知らなかったお」
(*゚ー゚)「ドクオ君…大丈夫かなぁ」
( ^ω^)「ドクオは…きっと戻ってくるお。僕はドクオを信じてるお」
(*゚ー゚)「…そうだよね」
( ^ω^)「ドクオがいない間に僕たちがばらばらになってたら…きっとドクオは
     悲しむお。だから…」
(*゚ー゚)「ドクオ君……」
( ^ω^)「ドクオ……戻ってきてくれお」
(*゚ー゚)「いや、そうじゃなくってドクオ君がいるの!」
( ^ω^)「…お?」

('A`)「…よぉ」
( ^ω^)「…久しぶりだお、ドクオ」
('A`)「…おう」
( ^ω^)「元気にしてたかお?」
('A`)「まぁまぁ…かな」
(*゚ー゚)「こんな時間に何してるの?」
('A`)「あぁ、バイト行ってて…」
( ^ω^)「そ…そうかお…」
('A`)「あのさ、ブーン。俺…」
( ^ω^)「お?」
('A`)「もしかしたらこっちを離れなきゃならなくなるかもしれない」




(;゚ー゚)「うそ…」
(;゚ω゚)「そんな……」
('A`)「親戚の家に引き取られるかもしれないんだ。っつっても俺にとっては
    ほぼ赤の他人、って感じ」
( ;ω;)「そんなの…嫌だお!」
('A`)「ブーン…」

ブーンは拒んだ。
今の状況でドクオに部活を続けさせることがドクオの負担になることはわかっていた。
しかしこのままではいたくなかった。
今、バラバラになりかけているバスケ部を再び繋ぎ合わせることが出来るのは
ドクオしかいない。
それにドクオには…夢を諦めてほしくなかった。

( ;ω;)「まだ…ドクオの夢は途中だお?」

( ;ω;)「…プロの選手になるって言ってたお?」

ドクオの夢。いつかプロの選手になってうんと稼いで、母親に楽をさせてやること…
だったが夢の対象であるその母親はもういない。

( ;ω;)「ドクオの夢はお母さんの夢でもあるはずだお?」
('A`)「(カーチャンの夢…)」
( ;ω;)「ドクオには…お母さんの生きた証を踏み躙ってほしくないお」




( つω;)「お母さんの分も…夢を諦めないでほしいお」
('A`)「(生きた証…)」

ドクオはショボンも同じことを言っていたことを思い出した。
自分の夢が母親の夢でもあること。
バスケットを否定するということはこれまでの母親との思い出をも
否定してしまうことになってしまう。
これまでの全てがなかったものになるということ。
そしてその後に残るものは……消えない悲しみと後悔。
ならば最後までで足掻いた方がいいのだろうか。ドクオの心の中では激しい葛藤が
繰り広げられていた。

( ;ω;)「…ドクオにはお母さんの分も生きてほしいお」
('A`)「俺は…どうすればいいんだろ。わからないんだ、何が正しいのか」
(*゚ー゚)「ドクオ君が正しいと思えば…きっとそれが正解なんだよ。
     どれが正しくてどれが間違ってるかなんて…誰にもわからないことだと思う」
('A`)「俺は、どうしたいんだろう…」
(*゚ー゚)「そのために…みんながいるんだよ。ドクオ君は一人じゃない。
    辛かったら…迷ったら…」
( ^ω^)「どんどん吐き出すといいお!」
('A`*)「…どっかで聞いたセリフだな、それwww」
(*^ω^)「おっおっwwwそうかお?」

ブーンは久しぶりにドクオの笑顔を見た気がした。




(*゚ー゚)「私のおばあちゃんがね、『神様はそれを乗り越える資格がある人にしか
     試練を与えない』ってよく言うんだ。だから…」

( ^ω^)「忘れることはできないはずだと思うお。けどお母さんは、どんな時にでも
    ドクオに強く生きてほしいと願ってるはずだお」

( ^ω^)「始めの一歩を踏み出すのはきっと大変だお。けどその一歩がきっと
    何よりも大事なことなんだお」
('A`)「始めの一歩…か」
(*゚ー゚)「辛くなったら思い出してほしいんだ。ドクオ君は一人じゃない。
     これだけは忘れないほしいんだ」
('A`)「…そうだな、ありがとう」
(*^ω^)「おっおっwwwそろそろ遅いし僕は帰るおwww二人はゆっくり話すと
    いいおwww」

⊂二二二( ^ω^)二二⊃「かつてないほどのブーストブーン!!!」

⊂二二二( ^ω^)二二⊃「(よくぞ空気を読んだお、自分!しぃちゃん、ドクオは君に
            託すお!)」
(*゚ー゚)「と…とりあえず帰ろっか!ドクオ君もこっちだもんね」
('A`)「そ…そうだね」

歩き始める二人。





('A`)「そういえばめずらしい組み合わせだったね、さっき」
(*゚ー゚)「かくかくしかじか九九がわからないブーン君」
('A`)「マジでwwwそういやあいつ前もみんなの前で九九言えなかったっけwww」
(*゚ー゚)「前回はまだましだよwww今回は全部たしてたんだからwww」
('A`)「バカスwww」

ドクオの笑顔を見て心から嬉しく思ったしぃ。

(*゚ー゚)「(話題がブーン君ってとこはちょっと悔しいけどねwww)」
('A`)「ん?なんか言った?」
(*゚ー゚)「なんでもないwwwあ、それよりアイス食べる?さっき買ってきたの」
('A`)「え、いいの?ありがとう。ありがたくいただくよ」
('A`)「(ガリガリ君か…昔よくカーチャンが買ってくれたな…)ん?なんかやわらかい…?」
(*゚O゚)「アッー!溶けてる!」
('A`*)「うひゃーっwwwたぽたぽだwww」
(*゚ー゚)「ご…ごめんねドクオ君!」
('A`)「う、ううん、大丈夫!家で凍らせて食べさせてもらうね!」
・・・
・・

(*゚ー゚)「それじゃ、あたしはこの辺で…」
('A`)「あ、もう遅いし送ろうか?」
(*゚ー゚)「ううん、平気!ドクオ君は月曜に備えて休んでおいて!明日はオフだからさ」
('A`)「そ…そっか、それじゃ気を付けて」
(*゚ー゚)「うん。あ!…ドクオ君!」




('A`)「ん?」
(*゚ー゚)「ドクオ君はいつだって…私のヒーローだから!みんなもそう思ってる。
     だから…待ってるね!」
(*゚ー゚)「お、おお…おやすみっ!」
('A`)「え、あ、ちょ…」


パンプスを履いているせいか走りづらそうに暗闇へ走り去っていくしぃを見て
ドクオはぽつりと呟いた。

('A`)「自分が正しいと思ったこと…か」

・・・・・

目覚まし時計「じりりりりんぐ…じりりりりんぐ…」

( ^ω^)「んおぉっ…もう朝かお」

いつもどおりに目覚めたブーンは身仕度をすませ、朝食をとる。
テレビでは朝のニュース番組の占いがやっていた。
ブーンの星座は今日は1位だった。チャンネルを変えてみようとしたが、
他の番組の占いでは最下位になっているということもありえるので、
チャンネルはそのまま。いいことがあることを願いつつ家を出発した。

( ^ω^)「行ってきますおー!」

学校に到着し、部室へ向かう。
今日もまだ自分一人か、と思いながら部室の扉を開けた。




('A`)「おう」

そこにはドクオが立っていて、制服姿のままボールをいじくり回していた。
これは夢なのだろうか。ブーンは自分の頬をつねるが、痛い。
何度やっても痛いものは痛い。
まだ信じられない、と言った顔でブーンはドクオの頬もつねる。

('A`;)「いででででで!何すんだwww」
( ;ω;)「夢じゃないのかお…?」
('A`)「おい、泣くなよキメェからwww」
( ;ω;)「違うお!泣いてないお!目からカウパーが出ただけだお!」
('A`)「なおさらキメェwww」

('A`)「まぁ…なんだろな。このまま終わるのもいかがなものかと…」
( ^ω^)「新手のツンデレかお?」
('A`)「あのまま泣いてちゃカーチャンに申し訳たたないだろ?自分でもすっきりしない。
   産業じゃまとめられんがまぁそういうことさ」
( ^ω^)「ホントによかったお…このままバラバラになっちゃうかと思ったお…」
('A`)「ん…どういうことだ?kwsk」
(;^ω^)「かくかくしかじかみんな来ない」

携帯電話「I wanna VIP STAR 君がずっと…」

( ^ω^)「噂をすれば…だお。ジョルジュからだお。きっと今日も休…」
('A`)「ちょい貸し」
(;^ω^)「お?」




ドクオは電話に出ようとしたブーンから携帯電話をひったくって一喝。

('A`#)「おらぁ!練習すっぞ早く来い!!」
(;゚∀゚)『……ドクオか?』
('A`#)「そんなことどうでもいいから早く来い!はい、さーん、にーぃ…」
( ^ω^)「(なんだおこのハルヒ的テンションwww)」

さてさて、久しぶりに全員が集まったわけだが果たして何を話しているのだろうか。

(=゚ω゚)ノ「…もう大丈夫なのかヨウ?」
('A`)「大丈夫…って言えば嘘になるけどさ、このまま諦めたくはない」
( ゚∀゚)「ドクオ…」
('A`)「決めたろ?全国で優勝するって。俺だけ離脱するなんてそんなのカーチャンが
    許してくれないさwww」
( ^ω^)「ドクオはとことんお母さんっ子だおwww」
('A`)「そういうことだwww全国優勝するまでは何回だって留年してやるさ」
( ´∀`)「ひょっとして僕たちもそれに付き合わされるモナか?www」
('A`*)「おぉよ!優勝するまで全員高校生のままだぞwww」
( ^ω^)「ちょwwwそれはないおwww」
('A`)「さぁ、卒業したけりゃ練習しまくるしかないぞ!体育館行くぞー!」
( ^ω^)「(一安心……かお)」




―体育館―

( ゚∀゚)ジュ「ドクオ、バッシュ変えたのか?」
('A`)「あぁ。最初は全国行くまで履かないつもりだったんだけどな、気が変わったんだ」

('A`)「(……1秒でも長くこのバッシュでバスケしたいからな)」
( ^ω^)「似合ってるお、ドクオ」
('A`)「サンキュ。そんじゃ始めようぜ!VIP高ぉ―――――っファイッ!」
一同「おおぉぉぉぉぉぉっ!」

じわじわと気温が上がり始める夏の朝。
熱気がこもり始めた体育館に、VIP高校メンバーが床を踏み鳴らす音が力強く鳴り響いた。
新たな始まりを告げるかのように。

('A`)「(カーチャン…これで…いいんだよね…俺もう泣かないから。全国で優勝するまで泣かないから。だから…見守っていてください…)」


第27章 完


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