第三部 二章  「VIPの…」



インターハイ出場をかけた決勝リーグの初日。ブーンたちにとって最後の夏を賭けた戦いが始まった。

初戦の相手は阿凡高校。これまでに何度も勝利してきた相手ではあるが、VIP高校のメンバーはそれに

油断することなく容赦なく試合を進め、第3クォーターが終了した時点で既に試合の行方を決定させるほどの

点差をつけていた。

クォーターブレイクの最中にはショボンが第4クォーターは1,2年生をメインにして戦うことを提案。

ブーン、ドクオ、イヨウ、モナーはそれを快く承諾し、大舞台での試合を戦うチャンスを下級生へ与える。

…が。


( ゚∀゚)「俺フルタイム出てぇwwwwww」


ジョルジュがやたらと試合に出たがったために、ジョルジュのみが第4クォーターも出場することに。



そしてベンチからはヒッキー、トラオの実力派の2年生コンビと……。


<_プー゚)フ「いよーーーしゃぁ!!!ショボン先生!マ・ジ・で、ありがとうございまっす!!!」


背番号15を背負った、長身の選手。

あと、もう一人は数合わせの名無しさん。



( ・∀・)「第4クォーター開始と同時にメンバーチェンジ…か」

( ・∀・)「……ん?初めて見るプレーヤーがいるね」

( ><)「15番の選手なんですか?わかんないんです!」

( ・∀・)「うん、そうだ。ビロード君。そこのプログラムをとってくれ」

( ><)「わかったんです!」


ビロードから大会プログラムを受け取ったモララーは、ぱらぱらとページを捲り始める。

大会プログラムには、各高校の出場選手の氏名や身長・体重などのデータが載っているからだ。

「ニュー速県立VIP高校」と書かれたページを発見したモララーは、手の動きを止め、目当ての選手の情報を

探し出した。



( ・∀・)「Nエクストプラズマン…?学年は…1。新入生のようだね」


その選手の身長は189cm、体重は70kg。


( ・∀・)(インサイドプレーヤーの充実を狙ったのかな?確かにVIP高校にはインサイドプレーヤの控えがいないから
      ファウルトラブルに陥ったときには重宝するだろうね)



…しかし。

モララーのこの予想は第4クォーターが開始した直後に外れることとなった。



<_プー゚)フ「ボールマークOKっすよ!」

(-_-)「任せたよ、エクスト!」

<_プー゚)フ「うぃっす!!」

(・▽・)「とりあえずエクストの好きなようにやってみるんだ!」

<_プー゚)フ「おいーっす!!」



( ・∀・)「あの15番が阿凡高校のPGのマッチアップに…!?」

<_プー゚)フ「っしゃあ!!ボールおk!!」



阿凡高校のPGは決して長身のプレーヤーではない。それゆえに低身長というハンデを補うべく、ドリブルキープや

ゲームメイクなどの分野で力を発揮することのできるようなプレーを心がけている。いつ、自分よりも身長の高い

プレーヤーとマッチアップしてもいいように、だ。ところが…。



――キュキュキュ、キュキュっ!!


( ・∀・)「……上手い…!」

( ><)「阿凡高校のポイントガードも下手ではないはずなんです!むしろ…県ベスト4に残っているんだから
      上手いはずなんです!」

从'ー'从「VIP高校、ラウンジ学園、今北高校…。この三校がニュー速県の中でも抜きん出ているからその影に
     霞んでしまいがちだけど…阿凡高校のレベルはビロードさんが言ったように、決して低くはないはずですよねぇ〜?」

( ・∀・)「VIPの15番が、その上を行くプレーヤーだということか…。まだ一年生だろうに…彼は一体何者なんだ?」


モララーが色々と思案しながら呻っているうちに、VIP高校は阿凡高校からターンオーバーを奪い、攻撃権がVIP高校へと移行する。

ボールを持っているのは、Hヒッキー。昨年は控えのポイントガードとしてチームを陰ながら支えた二年生だ。


(-_-)「エクスト、頼んだよ」

<_プー゚)フ「はい!」


ヒッキーはエクストへショートパスを送り、フロントコートへと駆けていった。そして…





<_プー゚)フ「さぁっ!一本きっちりとりましょうか!!」


エクストがボール運びを開始した。






長身に似合わず、スピードもそこそこあり、ボールハンドリング技術にも長けている。身長と比例するかのように長い

その腕は、ボールを手にしたまままるで柳の枝がしなるかのように自在に動き、相手ディフェンスを翻弄する。

そして楽々とフロントコートまでボールを運び終えたエクストは、右45度付近でミートしてきたヒッキーへ素早くパスを

送り、自らはゴール下へと駆け出す。


( ・∀・)(パスラン…。タイミングといい走るコースといい絶妙だ。長身のガードプレーヤーなのか…?)


しかし、阿凡高校のディフェンスに阻まれ、パスランを試みたエクストにパスを入れることはできなかった。


( ・∀・)「…ん?」


あれは自分の見間違いだろうか。

トップ付近からパスランをしていたはずのエクストが、ペイントエリア付近でパスランを中断し、その場に

留まっている。いや、彼の目に異常がないのならば…モララーの目には、ポストアップをしているエクストの姿が

映っていた。



<_プー゚)フ「ヒッキーさん!お願いします!中に!中に(パスを)出してぇ!」

(-_-)「その言い方は誤解されるからやめろって言ってるじゃないか、もう!w」


――ビッ…ばしっ


<_プー゚)フ「ナイスパスっす!」


――ダムッ!


ペイントエリアでシールしていたエクストのマッチアップは、阿凡高校のポイントガード。恐らくは彼もモララーと同様に

エクストを長身のポイントガードだと判断し、エクストがインサイドへ切れ込むパスランを行ってもインサイドプレーヤーとの

スイッチを行わず、そのまま彼がエクストのディフェンスについたのだろう。

だが、エクストが行ったのは、相手に背中を向けてのパワードリブル。大きな体格差に成す術なく、阿凡高校のポイントガードは

あっさりとペイントエリアの中へと押し込まれてしまう。それに少しでも対抗しようと必死にエクストをペイントエリア外へ

押し返そうとする阿凡高校のポイントガードを、エクストはひらりと体を反転させ、かわす。



その身のこなしは…


( ・∀・)「速い!?」


ワンドリブルで無人のゴール下へ切り込んでゆくエクスト。そして、そうはさせまいとペイントエリアの逆サイドから

ヘルプに飛び出してくる。それゆえに逆サイドにポジションを取っていたジョルジュがノーマークとなる。


( ゚∀゚)(ノーマーク……これは間違いなくダンクフラグwwwww)

( ゚∀゚)「エクスト!!こtt……」


エクストはジョルジュのノーマークを見逃さず、フリーの逆サイドへと目線を向け、パスを出すために腕を伸ばす。

だが、ジョルジュのマッチアップ相手も、ヘルプに出てノーマークとなった箇所にパスを出されることは承知の上で

ヘルプに飛び出している。エクストの目線と手の動きからジョルジュへのパスを予測したジョルジュのマークマンは、

ジョルジュのマークに戻ろうと、重心をジョルジュ寄りにかける。その瞬間に、エクストは伸ばしかけていた腕を

急停止させ、ボールを逆の手に持ち替えて華麗にレイアップを沈めた。


(;゚∀゚)「んなぁっ!?」



( ;∀;)(ダンクフラグと思わせといてかませ犬フラグだったと。そういうことですか…)

( ;∀;)「だがいいプレーだ、エクスト!!」

<_;プー゚)フ「は…はぁ、どうもっす…」


( ・∀・)「…………」

从'ー'从「あの15番の子、上手いですねぇ〜。相手のディフェンスは完璧にフェイクにひっかかかってましたよ〜」

( ><)「そんなことないんですwwwwただのパスフェイクwwwっうぇwww」

( ・∀・)「結果的にはパスフェイク…かな」

( ><)「え?」

( ・∀・)「あの15番はおそらく…パスを出す直前までパスを出すつもりだったはずだ」

从'ー'从「だけどぉ、相手に読まれてることを瞬時に判断したからすぐに自分でのシュートを選択したってことですかぁ〜?」

( ・∀・)「ああ。これだけの大舞台。そしてあれだけ早い動きの中でも冷静な判断を下すことができていた…。
      あの15番は本当に何者だ…?」




それにしても、とモララーは思った。
この新入社員、渡辺。抜けているようで、さまざまな事象を冷静に、的確に、そして客観的に捉えることができている。
まさに記者としてはうってつけの人材…。ならば、普段のこの天然っぷりは一体…?
この女こそ何者なんだ…と。そして、記者としてならばビロードより断然使えるのではないか、と。


( ><)(なんか寒気がしたんです)

从'ー'从「スイーツ(笑)」





さて、エクストのポイントにより攻守交替。阿凡高校の攻めとなる。

相変わらず阿凡高校のポイントガードには、エクストがディフェンスについている。


阿凡PG(くっそ…なんなんだよこいつ…!?一年じゃないのか?なんでこんなに上手いんだ…!?)


ねちっこいエクストのディフェンスに苦しみながらも、阿凡高校のポイントガードはなんとかポストへパスを送ることに

成功する。そして、ハイポストでパスを受けた瞬間にゴール下にパスを送り、ハイローの形を展開する。

ローポストのセンターのディフェンスに付いているのはIトラオ。阿凡高校のセンターはトラオよりも大柄で、体格も

いい。それゆえの慢心からか、阿凡高校のセンターは、ゴール下という絶好のポジションでボールを受けたにもかかわらず、

両手でパワードリブルをひとつ入れ、さらにトラオを中へと押し込む。


(;・▽・)(くっ……!なんだかんだでこいつら上手いっ…!)

阿凡C(へへっ…ここまで押し込めば絶対はずさねぇだろ…。目にもの見せてやる!!)




だが、その一動作が命取りとなった。


<_プー゚)フ「おらぁぁっ!!!」


――バコッ!!


阿凡C「え!?!?!?」


ハイローでボールがゴール下へと渡った瞬間に、エクストはゴール下へと向かって駆けていた。

本来ならば間に合うような距離でもなく、もしもエクストのマークマンにパスを捌かれていたら危ないところだったが、

エクストはそれを恐れず(むしろ考えていなかったのかもしれない)、ゴール下へと走る。そして、阿凡高校のセンターが

ゴール下でのワンドリブルという余計な動作を入れたことも功を奏し、エクストは亜凡高校のセンターがシュートを打つ直前に

ゴール下近辺へ到達。そして大きく跳躍し、まるでバレーボールのスパイクを打つかのように、腕を大きく振って思い切り

ボールをはたき飛ばした。


( ・∀・)「大胆…だね」

( ><)「無謀…と言えなくもないですか?」

( ・∀・)「局面を間違えればただの無謀な行為に過ぎないだろうね。だが、あそこまで完璧にブロックを狙い、そして
      成功させた…。あのワンプレーで、阿凡高校の選手たちはさっきよりもさらに精神的に苦しくなる」

从'ー'从「絶対に決まると思ったシュートをあそこまで思い切り弾き飛ばされたりしたらだいぶショックも大きいでしょうしねぇ〜」

( ・∀・)「本能的に動いた…というと語弊があるかもしれないけど、数多くこなした試合の経験測から、あそこは多少無謀でも
      ブロックにいったと考えるのが妥当かな」


エクストの弾いたボールはコート外に出て、アウトオブバウンズとなる。再び阿凡高校ボールからオフェンスが始まるが、亜凡高校の

メンバーは、オフェンス・ディフェンスの両局面においてコートを自由自在に駆け回るエクストに畏怖し、攻めあぐねる。

「いつ、どうやってあの15番が飛び出してくるんだろう」…といったところか。

結局、アウトサイドプレーヤー3人がインサイドの様子を伺いながらちまちまとパスを回す。そこを狙ったヒッキーがパスカットして

ターンオーバー。再びVIP高校ボール。



<_プー゚)フ「ヒッキーさん、ナイスディフェンスっす!もう一本行きましょっす!」

(-_-)「うん、任せたよ」


そういってまたもやエクストにボールを渡し、フロントコートへと走っていくヒッキー。


( ・∀・)「あの15番はやっぱりポイントガードなのか…?しかしセンターのようにインサイドの仕事もこなすし…」

( ・∀・)「なんていうんだっけ、ああいうプレーヤー。つい最近どこかで聞いたような覚えがあるんだが…」

从'ー'从「ポイントセンター」

( ><)「へ?」

从'ー'从「ポイントガードの仕事をこなしながら、センターとしてインサイドの仕事もこなす。そしてインサイドでも
     ポイントガードのように冷静にパスを捌き、自分に得点のチャンスがあれば迷わず点を取りに行く…」

从'ー'从「だったような気がしますぅ〜」

( ・∀・)「…そうだ、それだ。…ポイントセンター…ね。考えた人は上手いこと言うなぁ…」

( ><)「レ○ロンジェームスktkrwwwww」


――ダムッ!


<_プー゚)フ「っしゃぁ!」


トップ付近でキープドリブルをしていたエクストが一転、攻めに出る。本職のポイントガードのそれと比べても遜色のない

ドライブと、それに加えて上手く体を使い、マークマンが前に回りこめないように体を入れる。そして一気にゴール下まで到達するが、

エクストはそこでドリブルを中断し、相手のインサイドプレーヤーに背を向けてストップする。いったん右に体をひねり、顔を

ゴールに向けてワンフェイク。さらに逆方向へ体をひねり、ゴール下でのジャンプシュートを放つべく、シュートフォームを構える。

そしてそれにあわせて飛び上がる相手ディフェンス。だが、彼が飛び上がった後もシュートは放たれることはない。


阿凡C(ポンプフェイク…!くそっ…完璧にひっかかtt…)


――ビッ…ダンッ!


阿凡高校のセンターが、エクストのポンプフェイクに気付いた頃にはボールは既にエクストの手を離れ、亜凡高校のセンターが

飛び上がったことにより空いた足元をバウンズパスとして通ってゆく。そしてその先には……。



――ばしっ


( ゚∀゚)「見せ場キターwwwwwwwwww」


Gジョルジュ長岡。

亜凡高校のセンターが着地し、ジョルジュのディフェンスに戻ろうと振り向いたとき、彼の目に映るのは飛び上がった

ジョルジュの脚だった。


( ゚∀゚)「うおりゃぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」


――ガコッ!!!


間違ってもインサイドプレーヤーとしては身長的に恵まれているとは言えないジョルジュだが、それを補う余りある身体能力。

そのジョルジュによる、渾身のワンハンドダンクが決まり、VIP高校ベンチだけでなく、観客席までもが沸き上がる。




<_プー゚)フ「ナイッシュっす!」

( ゚∀゚)「おう、ナイスパス!」

<_プー゚)フ「どもっす。なんてったって俺は『VIPのレブ○ンジェームス』っすから」

( ゚∀゚)「ナルシスト乙wwwwww」

<_プー゚)フ「みんな自分が大好きなもんっすよwww」

( ゚∀゚)「ちげぇねぇwwww」


その後もエクストを起点としたセットオフェンスを幾度となく展開し、インサイドのエクストから何本ものアシストパスが

送られ、そして時にはエクスト自ら果敢に得点をもぎ取り…。


( ><)「まるで魚みたいなんです」

(;・∀・)「…魚?」

( ><)「はいなんです!コートを自在に気持ちよさそうに泳ぎ回って…。魚みたいなんです!」

( ・∀・)「…なるほどね。しかし魚ってのは…」

( ><)「あの15番はさかなクンなんです!!!さかなクンなんです!!!!!!!」

( ・∀・)「あーもうわかったから」


――ビーーーーーーーーーッ!!!


審判「試合終了!109-47で白!!」


   「「ありがとうございましたっ!」」


('A`)「よーし!初戦白星!!幸先いいぞー!」

( ^ω^)「みんなお疲れさまだおwww」

(=゚ω゚)ノ「それにしてもエクストはやっぱすげぇなヨウww」

( ´∀`)「僕らもうかうかしてられないモナね。いいライバルができたモナ」


ξ゚听)ξ「ところで」

( ^ω^)「お?」

ξ゚听)ξ「あたしら前回の投下で紹介がなかったんだけど」

(*゚ー゚)「………」

( ^ω^)「そんなの知るかお」

ξ#゚听)ξ「ほう」


             _ - ― = ̄  ̄`:, .∴ '        (  ^ω)
         ξ, -'' ̄    __――=', ・,‘ r⌒>  _/ /
        /   -―  ̄ ̄   ̄"'" .   ’ | y'⌒  ⌒i
       /   ノ                 |  /  ノ |
      /  , イ )                 , ー'  /´ヾ_ノ
      /   _, \               / ,  ノ
      |  / \  `、            / / /
      j  /  ヽ  |           / / ,'
    / ノ   {  |          /  /|  |
   / /     | (_         !、_/ /   〉
  `、_〉      ー‐‐`            |_/



(#)ω(#)「読者のみなさまこんばんは。内藤ホライゾンこと、ブーンですお」


ξ゚听)ξ


まるでお人形さんのようにくりくりした瞳と、お姫様のようにふわふわと巻かれた髪が印象的な

グラマラスセクシャルパーフェクト美人さんのお名前はツンデレ様といって、僕はこのお方と幼馴染を

させていただいておりますですお。


(*゚ー゚)


こっちのマニアウケ抜群の可愛い系・癒し系の美少女様のお名前はしぃ様ですお。

容姿端麗。学業優秀。ツン様と同様に才色兼備。いやぁ、うらやましい限りですお。

そしてこのお二人には我がバスケ部のマネージャーを勤めていただいておりますですお。このお二方がいらっしゃらなければ

今頃このバスケ部はどうなっていたことやら…あぁ、想像するのも恐ろしいですお……。




ξ゚听)ξ「ん、満足」

(*゚ー゚)「まぁまぁね」

( ^ω^)「………」

('A`)「おーい、そこ。ジャレてるヒマなんかないぞ」

ξ#゚听)ξ「何ですって!?!?!?」

('A`;)「はうっ……」

(´・ω・`)「本日の第二試合。偵察の準備をしなくちゃいけないよね」

ξ;゚听)ξ「あっ……」

(=゚ω゚)ノ「ラウンジVS今北……」

( ´∀`)「このカードはもう何回も観てきたけど…」

( ゚∀゚)「今回は特別、だな」



既に一勝を獲得したVIP高校。次の試合ではラウンジ学園と対戦。そして最終戦は今北高校と対戦。

これまで、そのどちらにも未だに白星をつけることができていない。だが、最低でもどちらかに勝たなければ、

この決勝リーグを勝ち抜けることはできない。彼ら全員の目標であるインターハイに出場することはできないのだ。

それだけに、この試合で両チームのでーたをとれるだけとっておきたい。ラウンジも今北も、新戦力を加えているであろうから、

これまでよりもパワーアップしていると考えるのが妥当であろう。

ドクオは新入生にビデオカメラのセットを指示。カメラは2台使用し、会場の両端からそれぞれ試合を撮影する。

そして、VIP高校のメンバーは観客席の最前列を確保する。

試合開始の時刻は刻々と近づいている。アップを続けるラウンジ、今北。彼らにとってもこの初戦は非常に重要なものであろう。

ピリピリとしたふいんき(なぜかry)が観客席にまで伝わってくる。当然だろう。ラウンジ・今北の両校の3年生にとっても、

VIP高校と同じように、インターハイに挑戦する最後のチャンス。自分たちの代のチームで行けるところまで上り詰めてやりたいと

思うのは当然だ。


そんな雰囲気を先に打ち破ったのは今北高校だった。


(,,゚Д゚)「今北ァァーーーーーーッ!!!!!!ファイッ!!!!!」

「「「おおっ!!!!」」」

(,,゚Д゚)「ファイッ!!!」

「「「おおっ!!!!」」」

(,,゚Д゚)「ファイッ!!!」

「「「おおおおおぉぉーーーーーーッッ!!!」」」


次いで、ラウンジ学園。


( ´_ゝ`)「ラウンジー……ファイッ!!」

「「「おおっし!!!」」」


審判「それではこれより、ラウンジ学園と今北産業大学附属今北高校の試合を開始します!!」







第二章  おしまい




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