( ^ω^)ブーンが高校バスケで日本一を目指すようです 第32章 県大会の壁
時は流れ10月。中旬に入り、朝方や夕方は少し肌寒いような、少し憂鬱な秋。
夏休みの県内公立高校大会はニー速工業が圧倒的な強さを見せ付け優勝した。
ニー速工業に大敗を喫したことで、チームは分裂するかと思われた。
しかしブーンが他メンバーを上手く牽引し、一人責任を感じて塞ぎ込んでいた
ショボンも高校時代の同期、ヘリカルの叱咤激励を受けどうにか立ち直った。
そしてバスケットボールの冬の祭典、ウィンターカップの地区予選が刻一刻と
近づいてきていた。
('A`)「集合!」
――ダダダダ…キュキュッ
(´・ω・`)「やあ。突然だけど君のペニスがその大きさに対応したキノコに
変身する呪いをかけた。巨根は松茸、短小はしめじと言った具合にね。
この呪いを解くには(ry」
(´・ω・`)「おっと、間違えてしまったよ。さぁ、もうすぐウィンターカップの
地区予選がある。そして今日ニュー速県のバスケットボール連盟から
書類が届いたんだが…」
その内容は、強豪校以外の高校の戦力に大差がないブーン達の地区へあてられたもので、
県大会出場枠を減らすことで地区の激戦区化を図るものだった。
(´・ω・`)「まぁはっきり言っちゃえば地区代表が4校から2校に減ったんだよ。空いた
2つの枠は他の地区に充てられる」
( ゚∀゚)「ちょwww半減www」
(*^ω^)「そんなの優勝しちゃえば関係ないおwww」
('A`)b「ニー速ぶっつぶしてな」
(=゚ω゚)ノ「リベンジしてやるヨウ」
( ´∀`)「今度はリバウンド負けないモナ!」
( ゚∀゚)「つーか退場させてやるwww」
(´・ω・`)「うん、気合い十分の所申し訳ないがニー速工業との再戦は県大会になるよ」
( ^ω^)「ちょwwwwkwsk」
(´・ω・`)「ニー速工業は前回の地区大会を1位通過しているから地区大会はパスされ
直接県大会へ行けるんだ」
('A`)「ちょwww設定が都合よすぎねぇか作者www」
作者「ごめん…」
(´・ω・`)「ごめんなさいしたからいいじゃないか。まぁそういうことだ。
内藤君の言うとおり優勝しちゃえば何も関係ないんだけどね」
('A`)「ま、県大会の舞台でニー速をぶっつぶすのもそれはそれでいいかな」
(=゚ω゚)ノ「八頭身の泣きっ面が鮮明に思い浮かぶヨウwww」
( ´∀`)「今度は負けないモナ!」
( ゚∀゚)「ぜってー潰す!待ってろ八頭身!」
(´・ω・`)「それじゃあ地区予選に向けて練習だ。気合入れていこう」
(;´・ω・)「(ほんとはゾーンディフェンスやプレスの練習もしたいんだけどなぁ…
もうビッパーズ相手じゃ正直物足りないレベルになってしまっているし…
地区予選で色々と試すしかないか)」
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( ^ω^)「いやはやこの3週間近くはあっというまだったお」
('A`)「一応ゾーンディフェンスとかプレスの理論や形だけはたたき込まれたからな。
確か使うかどうかは試合展開を見て判断するって言ってたな、ショボン先生は」
(=゚ω゚)ノ「ミスっても逆転されるようなくらいにまでうちが点差を広げた時に使うって
ことなのかヨウ?」
( ´∀`)「多分そうモナね。ニー速対策のためにもぜひゾーンは習得しておきたいモナね」
( ゚∀゚)「頭で理解しても体が動かなきゃ意味ないもんな。練習する時間を
ちょっとでも増やせるよう頑張ろうぜ」
ξ゚听)ξ「先のことばかり考えて先走りすぎないようにすんのよ」
一同「合点承知!」
(´・ω・`)「さぁ、そろそろ試合が終わるよ。アップの準備はいいかい?」
一同「バッチコーイ!!!」
(*´・ω・)「ほぅ…いいのかい?」
一同「そういう意味じゃねぇwww」
('A`)「っしゃ、終わったな。並ぶぞ!!」
一同「おうよ!!」
('A`)「県大会まで突っ走っちゃってイインダヨー!!!!」
一同「グリーンダヨー!!!!」
初戦からVIP高校は圧倒的だった。1回戦を131-35、2回戦を109-33、3回戦を116-35、
準決勝を124-36…と快進撃を進め、他校の選手達の度肝を抜く。
そして決勝でも…
('A`)「ブーン、行けっ!!」
――ビュッ…ばしっ
( ^ω^)「おっ!!」
――ザシュッ
(#゚∀゚)「ぬおおおおぁああぁあぁぁ!!」
――ばしっ!!
( ´∀`)「ナイスオフェンスリバウンドモナ!!長岡君、こっちモナ!」
( ゚∀゚)「おう、行け、モナー!!」
――ビッ…ばしっ
( ´∀`)「ナイスパスモナ!!!」
――バスッ
(=゚ω゚)ノ「もらったヨウ!!」
――パシュッ
(=゚ω゚)ノ「ナイスパスだったヨウ、ブーン!!!!」
( ^ω^)「おっおっwwwwいい感じだおwwww」
(´・ω・`)「(この点差ならいいかな…)よし、まずは2-3ゾーンから行こう!!」
一同「ブー・ラジャー!!!」
('A`)「っしゃ、ハンズアップー!!しっかり手ぇ上げるぞ」
一同「把握!!」
( ^ω^)「ドクオ、イヨウ、ボールマン中に入ってきたお!」
(=゚ω゚)ノ「オーライ!!」
('A`)「イヨウ、ダブルチームの間を割られちゃダメだぞ!しっかり潰せ!!」
(=゚ω゚)ノ「把握だヨウ!!」
――キュキュキュ!!!
('A`)「緩いパスだ!とれるぞ!!」
( ^ω^)「おkだお!!」
――ばちっ!!
( ´∀`)「ナイスカットモナ!!!速攻出せるもナ!!」
('A`)「ブーン、前だ!!」
( ^ω^)「把握だお!!ドクオ!!」
――ビッ…ばしっ
('A`)「っしゃ、ナイスパス!!」
――ザシュッ
「おいおい…こいつらまじヤバくねぇ?」
「全員1年だなんて信じられねぇよ…」
「前よりも何かまとまったような感じがするよな。もしかするとニー速に雪辱とか…」
「うーん…ニー速にボロ負けした身としてはこいつらに勝って欲しいけどな…」
「けど今年のニー速も結構キてるぞ…」
「今年のニー速は県ベスト4行っちゃうかもな…」
「もしニー速の4番が今北とかの名門行ってたらどうなってたんだろうな…」
「やめてくれwww考えたくもねぇよwww」
――ビーーーーーッ!!!
審判「試合終了!!!121-50で緑!!」
('A`*)「っしゃああぁ!!」
(*^ω^)「ちょwwwww地区優勝とか信じられ茄子wwww」
(=゚ω゚)ノ「次は県大会だヨウ!!張り切っていくヨウ!!!」
(*´∀`)「もう緊張してきちゃったモナww」
(*゚∀゚)「うほっwwwwゾーンディフェンスおもすれーwww」
(*゚ー゚)「やったやったぁ!!ツンちゃん、県大会!!」
ξ゚听)ξ「まだこの程度で喜んじゃ…って言いたいとこだけど…」
ξ゚ー゚)ξ「ま、頑張った方なんじゃない?」
(´・ω・`)「よし、じゃあみんな…地区優勝祝いに…」
('A`;)「ゴクリ…(今度は何食いに連れてってくれるんだ…?)」
( ^ω^)「(ポーションポーション…)」
(=゚ω゚)ノ「(焼肉が楽しかったヨウ…)」
( ´∀`)「(とにかくお腹一杯食べたいモナ…)」
( ゚∀゚)「(おっぱい!おっぱい!)」
(´・ω・`)「回 ら な い お 寿 司 へ行こうか」
一同「キターーーーーーーwwwwwwwwwwwwwwww」
―職員室―
教頭「…なんだ…?今一瞬第6感が…ん?ショボンの糞野郎からメールが届いたぞ」
『今から回らない寿司食いまくってくるから。糞野郎って言われて悔しいから
新しい車でも買おうと思ってる』
教頭「………本格的に自己破産…かな…?」
―VIP寿司―
('A`)「ちょwww値段が全部時価wwww」
( ^ω^)「ヘイ、マスター!!大トロありったけwwwww金ならあるおwwww」
(=゚ω゚)ノ「極上盛りくれヨウ」
( ´∀`)「えっと…かっぱ巻き10人前」
( ゚∀゚)「キムチとかありますか?」
(´・ω・`)「テキーラ。あとは…とりあえず高いものから10品順番に」
ξ゚听)ξ「えっと…ちらし寿司…」
(*゚ー゚)「あ…あたしもちらし寿司でいいや…(みんなちょっとは遠慮しなよ…)」
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(´・ω・`)「それじゃそろそろお勘定を」
店主「いっぱい食べましたねぇ。嬉しい限りです。お会計は75万円になります」
(´・ω・`)「カードで。一括」
店主「お客さん気前いいですねぇwwwまたいつでもいらしてください」
(´・ω・`)「ええ、いい味でした。また来ます」
(;^ω^)「(だんだん金銭感覚が麻痺してきたような気がするお…w)」
('A`)「(今度カーチャンも一緒につれてこよう)」
(=゚ω゚)ノ「なかなかいい場所だったヨウ」
( ´∀`)「(結局高いの食べまくっちゃったモナwww)」
( ゚∀゚)「(アワビって上手いんだな…)」
(´・ω・`)「それじゃあみんな。県大会も頑張ろう!!!」
一同「うぃっさぁーーーー!!」
ウィンターカップ本戦に参加できるのは各都道府県1校ずつ。
VIP高は組み合わせに恵まれ、1回戦を快勝したものの、2回戦で名門校、
阿凡高校と対決。県大会ベスト8の常連校で、バランスの取れた戦力を誇るこのチームは
ニー速工業とほぼ互角の実力を持っているのではないか、と噂される。
それが噂に留まっているのは阿凡高校とニー速工業の直接対決が未だに無いためである。
VIP高は序盤に速攻を連発し第1Qをリードして終えたが、第2Qからは完全に対策を練られ、
第2Q以降は速攻がほとんど出なかった。しかしまだぎこちないながらも2-3ゾーンが相手にハマり、
拮抗した試合展開を続けた。…が総合力で及ばず、81-64の17点差で敗れ、県上位の壁というものを
見せ付けられる結果となった。
しかし、点差こそ離れたものの名門と呼ばれる阿凡高校とほぼ互角なその試合内容は
VIP高が県大会のレベルに到達しつつあることを如実に示していた。
('A`)「うーん…やっぱりまだゾーンにも速攻にも改善するべき所がたくさんあるな」
( ^ω^)「強い相手とやってると今までわからなかったミスもわかるようになるお」
(=゚ω゚)ノ「今の俺達じゃまだ届かないレベルかもしれないけど手ごたえは感じたヨウ」
( ´∀`)「得点をイヨウ君に頼りすぎな気がするもナ。僕と長岡君がもっと中で点とって…」
( ゚∀゚)「相手をひきつけ、また外へ!!」
( ´∀`)b「イエス」
VIP高のメンバーは『敗北』というものを以前とは違う捉え方で受け止められるように
なった。『自分達の力が足りなかった』ことを素直に受け入れ、
『同じ負けを繰り返さないためにはどうすればいいのか』を全員で意見を出し合って
改善するよう心がける事もできるようになってきた。
夏休み前までの技術だけの成長に加え、精神面においてもVIP高は力を蓄えていった。
( ^ω^)「次の大会はいつかお?」
('A`)「新人戦みたいだな。2月頃にある。県での上位2校が速報地方の各県の代表と戦う
速報新人大会に行けるみたいだ」
(=゚ω゚)ノ「2月か…燃えてきたヨウ」
( ´∀`)「み な ぎ っ て き ま す た …モナ」
( ゚∀゚)「(新人戦までにダンクwww)」
(´・ω・`)「来週の日曜は練習をオフに県大会の決勝を観に行こうか。
上のレベルの戦いは知っておくべきだからね」
('A`)「決勝カードは…」
(´・ω・`)「まぁラウンジ学園と今北産業大学付属今北高校で間違いないだろう」
( ^ω^)「だから学校名長いおwwww」
('A`)「(今北…か)」
第32章 完
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