( ^ω^)ブーンが高校バスケで日本一を目指すようです 第37章 VSラウンジ学園



―ラウンジ学園ベンチ―
(´<_`#)「……ときに兄者よ」
(;´_ゝ`)「……な…なんだ?弟者…?」
(´<_`#)「昨日結局兄者がパソコンダメにしたせいで相手のプロファイリングが
      できなかったのだが?」

――――――――

(#´_ゝ`)『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!パソコンごときが人間様なめくさるんじゃねぇぇぇぇ』

――バキャッ

ミ,,゚Д゚彡『……壊れてしまったよ?』
(´<_`)『壊れてしまいましたね』

――じーーーーーーっ…

(*´_ゝ`)『た…頼む、そんな目で見ないで!視姦!?視姦なのか!?』

――――――――



ラウンジ監督「はぁーっ…学校のパソコンだったからよかったものの…」
ミ,,゚Д゚彡「(いいのか…?)結局相手のデータなしで試合、ですね」
ラウンジ監督「まぁいい。データばかりに頼るわけにもいかんしな。柔軟な試合運びの
       ためにもたまにはこういうのもいいだろう」
(´_ゝ`)「まぁそこまで考えてたわけなんですがね」
(´<_`)「流石だな兄者」

―VIP高ベンチ―

(´・ω・`)「さぁとうとうやってきたよ。準備はできてるかい?」
一同「バッチグーwww」
(´・ω・`)「古い」
一同「ちょwww」
(´・ω・`)「打ち合せ通り、ドクオ君はCフサギコにややタイトめにディフェンス。
       流石兄弟に簡単にパスを入れることができないようにするのが目標だ」
('A`)「はい!」
(´・ω・`)「そして残りの4人は流石兄弟がインサイドへカットしてきた時のカバーを
       徹底しよう。流石強大のコンビプレーは基本的にはインサイドで行われる、
       緻密なパス回しだからね。甘いパスも全てインターセプトを狙う。
       ドクオ君への負担が重いから流石兄弟を止められるかどうかは君たちに
       かかっているよ」
一同「把握!」

――ビーーーーーーッ!!
審判「VIP高校対ラウンジ学園の試合を始めます!両校のスターティングメンバーは
   コート中央へ!」


(´・ω・`)「さぁ、いっておいで」

審判「試合中のコールはVIP高校を緑、ラウンジ学園を白とします!互いに礼!」

          「「お願いします!」」

VIP高校
Cドクオ     167cm55kg PG 
D内藤ホライゾン 173cm57kg SF 
Eイヨウ     165cm55kg SG 
Fモナー     189cm93kg C 
Gジョルジュ長岡 177cm80kg PF 

ラウンジ学園
Cフサギコ 181cm72kg PG
E名無し       SG
F名無し       PF
H兄者 192cm83kg C
I弟者 181cm70kg SF

――ウォォォォォォ!ラウンジ!ダダダン!ラウンジ!ダダダン!ラウンジ!ダダダン!

センターサークルへはジョルジュと兄者の二人が入る。審判によってボールが上げられ、
試合が始まった。


( ゚∀゚)「ふにゃぁぁぁ!」
(;´_ゝ`)「(むっ!?)」

会場内がどよめく。身長が兄者よりも15cmほど劣るジョルジュがジャンプボールを
制したからだろう。

――ばしっ

(=゚ω゚)ノ「っしゃ、とったヨウ!ブーン、行けヨウ!」

――ビッ…ばしっ

ブーンはボールをキャッチし速攻を狙おうとするが速攻は弟者の素早い戻りに阻まれる。
その隙に他の4人も素早く戻り、ラウンジ学園は3-2ゾーンを展開。

(´_ゝ`)「オーケイ、8番ジャンプ力あるぞ。リバウンドの時は要注意ってことで」
一同「把握した!」

ミ,,゚Д゚彡「(データが全く見れなかったってのは面倒だな…全く兄者の奴め。
      とりあえずちょっとプレッシャーかけて様子を見るか)」

3-2ゾーン上段の中央にディフェンスポジションをとっていたフサギコが徐々に前に出て
ドクオにマンツー気味のプレッシャーをかけ始める。
フサギコの穴を埋める形で上段の両脇の二人がやや中央へ寄り、1-2-2ゾーンを展開する。


('A`;)「(いいディフェンスしてきやがるな…4番の1線だけじゃなく残りの4人の2線、3線も…。
    こいつは骨が折れそうだ…)」
ミ,,゚Д゚彡「(プレッシャーにもまったくたじろぐ様子がない…かえって冷静になったか?
      なかなかいいガードかもしれん。8番のジャンプ力、4番のボールキープ…か)」
('A`)「イヨウ、モナーだ!」

――ビッ…ばしっ

(=゚ω゚)ノ「把握だヨウ!モナー、ハイポストだヨウ!!」
( ´∀`)「把握モナ!」

――ビッ…ばしっ

右ハイポストのモナーにイヨウ右45度のイヨウを経由してパスが入る。その瞬間に
フサギコとラウンジDがモナーに素早く詰め寄りダブルチームをかける。
モナーは右コーナーへパスランするイヨウへ素早くリターンパスを出した。

ミ,,゚Д゚彡「(むっ!)」
(=゚ω゚)ノ「(先制もらったヨウ!)」

――シュッ……パシュッ



(´<_`)「(最初からスリー…ずいぶん思い切りがいいな…)」
(´<_`)「兄者、あの6番はどうだ?」
(´_ゝ`)「愚問だな弟者よ。最初の一本だけで判断するのは早計だ。
     もう少し様子を見よう」
(´<_`)「把握したぞ兄者」

('A`)「よーーっし!ナイッシュ、イヨウ!みんな、今見てわかったと思うけど
    ゾーン内でボールを持った奴への潰しが半端なく速い!ボールは持ちすぎるなよ!!」
一同「把握!」
( ^ω^)「ディフェンス頑張って速攻出すお!10番おkだお!」
(=゚ω゚)ノ「俺は6番だヨウ!」
( ´∀`)「9番おkモナ!」
( ゚∀゚)「7番いいぞ!」
('A`)「4番!任せろ!」

――ウォォォォォォ!ラウンジ!ダダン!ラウンジ!ダダン!ラウンジ!
  一本かましたれー!ウォォォォォ!!
――ダムッ…ダムッ…

ミ,,゚Д゚彡「(ふむ、距離のとり方もディレクションの仕方も絶妙だ…オフェンスを
      誘い込んで仕留めるタイプのディフェンスか?)」


――ダムッ!

('A`)「(抜かすかっ)」

――キュキュキュッ!

ミ,,゚Д゚彡「(反応もなかなか…無名校にはもったいない動きだ。だが残念ながら
      体格に恵まれていないようだな!)」

――ダムッ!

('A`;)「ぐぅっ!(パワーで強引に来た!?)」

フサギコは体格の利を活かし、強引に前に入り込む。

('A`;)「抜かれた!カバー!頼む!」
( ^ω^)「カバーおkだお!リカバー任せ…」
ミ,,゚Д゚彡「弟者!」

――ビッ…ばしっ

(´<_`)「ナイスパスですよフサギコ先輩!」

――ダムッ

( ´∀`)「(ドライブしてきた!?9番と合わせてくるモナか!?)」



――キュッ!

(;´∀`)「(ジャンプシュート!?でもシュートに見せかけて9番にパスかも…?)」

――シュッ…パスッ

(;´∀`)「(やられたモナ…!)」

――ウォォォォォォ!いいぞいぞ弟者!いいぞいぞ弟者!もう一本!ウォォォォォォ!

ミ,,゚Д゚彡「ナイスシュートだぞ弟者!」
(´<_`*)「フヒヒ、フサギコ先輩こそ」

――ダムッ

開始40秒と少しで3-2。3点と2点の差はあるものの内容は互角。わずかなミスが試合を
大崩れさせる危険があるのであまり無茶な冒険はできない。パスランからノーマークを
作って確実にシュートを決めて、流れをつかみかけた所で速攻やアウトサイドシュートで
流れを確固たるものにしよう。ドクオは瞬間的にこう考えた。

ドクオ「おk!確実に一本行こうか!」
一同「把握!」


――ビッ…ばしっ、ビッ…ばしっ、ビッ…ばしっ、ビッ…

ミ,,゚Д゚彡「(パス回しが速い……!)」
('A`)「(ゾーンオフェンスの基本はパス回しを徹底すること。確実に穴を見つけて
    最後は3-2型の弱点のインサイドから…崩す!!)」

――ダムッ!!!

ミ,,゚Д゚彡「(しまった…間を割られた…!!!)」

フサギコを抜き去ったドクオがインサイドへ切り込む。カバーが2枚来る。
2枚のディフェンスの隙間からドクオはまたしても右コーナーへパスを出す。

――ビッ…ばしっ

(=゚ω゚)ノ「っしゃぁ!!」

イヨウがまたもやノーマークに。1-2-2ゾーン下段のプレーヤーもカバーが間に合わず
イヨウはまたしてもノーマークでスリーポイントを放った。

――シュッ…パシュッ

('A`)「いよっしゃぁ!!ナイスイヨウ!!」
(=゚ω゚)ノ「ナイスパスだヨウ!!ガンガン決めてやるヨウ!!」
(´<_`)「兄者…?」
(´_ゝ`)「ふむ。本物のようだな…フサギコ先輩!ごにょごにょごにょ…」
ミ,,゚Д゚彡「おkわかった。監督!!」



フサギコは監督へなにやらサインを送る。それを見たラウンジ学園の監督は
ベンチに座っている一人の選手に声をかけた。声をかけられた選手はTシャツを脱ぎ、
ユニフォーム姿となり、オフィシャル席へ交替を告げに行く。背番号は5だ。

( ^ω^)「ドクオ、くれお!!」
('A`)「っしゃ、ブーン!!」

――ビッ…ばしっ

(´<_`)「さぁ来いニコニコ君」
(#^ω^)「ブーンだお!!」

――ダムッ

「ニコニコ君」と呼ばれたことで逆上したブーンは強引にインサイドへの突破を試みる。

('A`;)「ブーン、待て!!挑発に乗るな!!」

――キュキュッ

(;^ω^)「(お…大ピンツィだお…囲まれたお…)」
(´<_`)「ほら、甘いぞニコニコ君」
(#^ω^)「………!!」


――バチッ

( ゚ω゚)「まずったお!!」
ミ,,゚Д゚彡「ナイスだ弟者!!前出せ!!」
(´<_`)「フサギコ先輩、速攻!!」

――ビュッ…ばしっ

ミ,,゚Д゚彡「っし、ナイスパスだ」

――ザシュッ

( ^ω^)「ご…ごめんだお…」
('A`)「ドンマイ!!ゾーンはドライブよりもパスで崩すのがセオリーだ。9番はそれを
   させないために挑発してるんだ。いいか、絶対に冷静な心を保つんだ」
( ^ω^)「把握だお」

――ビーーーーーーーッ!!

オフィシャル「メンバーチェンジ、白!6番アウト、5番インです!!」
(=゚ω゚)ノ「(俺のマークかヨウ…6番じゃ止められないってわかったのかヨウww)」

「おい…見ろ、ラウンジ学園の5番…」
「あいつはまさか……」
「嘘だろ!?」
「けど現実にいるんだからしょうがねーだろ!!」
「池上だ!!ディフェンスに定評のある池上だ!!」


池上「お前にスリーは打たせないよ」
(=゚ω゚)ノ「上等だヨウ…!!」
ミ,,゚Д゚彡「池上、ごにょごにょ…」
池上「………やります」

(=゚ω゚)ノ「むっ…?」
('A`;)「(まぁ当然といえば当然か…)」

ラウンジ学園はディフェンスシステムを変更した。
これまでの3-2型ゾーンから池上にイヨウにをマンツーで守らせ、残りの4人が
ゴール下でゾーンを組むボックスワンと呼ばれるディフェンスだ。

「これって相手に『ゾーンじゃ止められない』って言う選手がいることを認めてるんだよな?」
「そうなるな。まぁあの6番のスリーはノーマークだったらほとんど落ちないしな」
「妥当な判断ってとこか…」

(=゚ω゚)ノ「ふん、止められるもんなら止めてみろヨウ」
池上「俺は俺の仕事をする。この試合に悔いは残さない!!」

――キュキュ!!キュキュキュキュ!!

(=゚ω゚)ノ「(………!!振り切れねぇヨウ…!!)」
池上「どうした?威勢が良いのは口だけか?」
(=゚ω゚)ノ「んの野郎…!!」


ラウンジ学園のディフェンスのスペシャリスト、池上の投入により、
イヨウの得点は完全に沈黙。地味ながらも確かな実力を示す。第1クォーターは
22-13でラウンジ学園がリード。得点源を封じられたVIP高は
得点をモナー、ジョルジュ、ブーンに頼ろうとするものの、モナー、ブーンは
流石兄弟のディフェンスに封じられ、モナーは第1クォーターを2ゴール、ブーンに至っては
ノーゴールに押さえ込まれた。残りの得点はドクオのドライブ、そこからのジョルジュへの
パスのみだった。そして第1クォーターが終わり、各チームがベンチに戻ろうとした時だった。

(´<_`)「ニコニコ君、何故こんな結果になっているかわかるかい?」
(;^ω^)「………お?」
(´<_`)「わからないのかい?簡単なことだ、教えてあげるよ」
(;^ω^)「お?お?(いきなりなんなんだお?)」
(´<_`)「君が足を引っ張っている。君はVIP高の重荷になってるんだよ」
( ^ω^)「お……………!!!?」

意味深な言葉を言い捨て、弟者はベンチへ戻って行った。

第37章 完


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