第6話「トンファー部の危機 」





( ゚∀゚)「いきなりやってきて廃部にしますはないだろ!ちゃんと事情を説明しろよ。」

/ ,' 3「廃部の理由は、部員数が規定数に達していないからです。」

( ゚∀゚)「うっ。」

(´・ω・`)「痛いところをついてきたね。」

( ^ω^)「規定数って何人ですかお?」

/ ,' 3「4人です。」

(;^ω^)「ええっ!?このクラブ3人しかいないのかお?」



( ゚∀゚)「面目ないがブーンと俺とショボン先輩の3人なんだ。」

ジョルジュは申し訳なさそうな顔をした。

( ^ω^)「クラブ勝負のときになんでジョルジュ先輩とショボン先輩しかいないんだろう。と思ってはいたけどだお・・・。」

(´・ω・`)「でも、まだクラブ勧誘の期間だよね。その間にあと1人集めればいいよね。」

/ ,' 3「はい、いちおう警告ということで今日は来ました。クラブ勧誘の期間までに4人揃わない場合は即刻廃部です。」

( ゚∀゚)「まあ、あと1人くらいすぐに集めてやるぜ。」

( ^ω^)「そうですお。僕も勧誘しますお。」



次の日からブーン達は必死で勧誘をはじめた。しかし、一向に入部者は増えなかった。
放課後、ジョルジュ達は部室に集まって話し合っていた。

(´・ω・`)「なにかおかしいね。」

( ^ω^)「何がおかしいですかお?」

(´・ω・`)「部室に話を聞きに来る新入生すらいない。今まではこんなことなかったよ。」

( ゚∀゚)「勧誘しても避けられているような感じがするぜ。」

(´・ω・`)「確かに僕らの勧誘を避けているような感じもするね。それでも僕達は勧誘をするしかない。明日もがんばろう。」

( ^ω^)「がんばりましょうですお。」



次の日のお昼休み。ブーンはクラスメイトのドクオと校舎の屋上で昼飯を食べていた。

( ^ω^)「ポーションうめぇえええwwwww。」

('A`)「ブーン、そういえばトンファー部は大丈夫か?」

( ^ω^)「え、いちおう大丈夫だお・・・どうかしたかお?」

('A`)「いや、さっき購買部にパン買いに行った時に他のクラスの奴らが言ってたんだ。」

( ^ω^)「何をだお?」

('A`)「トンファー部はもうすぐ廃部になるから誰も入るわけねーよなーって。」

(;^ω^)「ええっ!」

('A`)「まあ、トンファー部のブーンが大丈夫って言ってるならいいんだけどな。」

(;^ω^)(何か嫌な予感がするお・・・。)



放課後。部室でブーンはジョルジュ達にドクオの話を説明した。

(´・ω・`)「ふむ、廃部の噂を流して新入生を遠ざけているね。これは間違いなくトンファー部を潰しにきてるね。」

( ^ω^)「え、誰がですかお?」

(´・ω・`)「おそらくクラブ委員会だろうね。」

( ゚∀゚)「腹立ちますね!俺がクラブ委員会に殴りこみましょうか。汚いことするんじゃねぇって。」

(´・ω・`)「証拠がないし駄目だろうね。むしろ殴りこんだらそれを理由に即廃部に追い込まれそうだ。」

( ゚∀゚)「くそっ!どうすりゃいいんだよ!このままじゃ新入部員は絶対集まらないぜ。」

(´・ω・`)「しょうがない。奥の手を使おうか。」



( ^ω^)「奥の手ですかお?」

(´・ω・`)「クラブ勝負で他のクラブの部員をもらう。」

( ゚∀゚)「そうか!その手があったか!」

( ^ω^)「で、どこのクラブと勝負するんですかお?」

(´・ω・`)「まあ、部員が多くて体力的にも優秀なクラブといえばやっぱりサッカー部かな。」

( ゚∀゚)「サッカー部ですか。悪くないですね。」

( ^ω^)「でも、サッカー部の人と何で勝負するんですかお?格闘サッカー部ってのはないですおね?」

( ゚∀゚)「格闘サッカー部はないな。」



(´・ω・`)「まあ、ガチの格闘技勝負はできないね。」

( ゚∀゚)「うーん、でもサッカー勝負だとこっちは11人もいませんからね。」

( ^ω^)「フットサルでも人数足りないですお。」

(´・ω・`)「そこで3対3のPK対決にしようかと思うんだ。」

( ゚∀゚)「あ、それなら勝てそうですね。」

( ^ω^)「PKなら運の要素も高いからいいですおね。」

(´・ω・`)「じゃあ、その方向でサッカー部にクラブ勝負を挑もう。サッカー部との交渉は僕がやっておくから。」

ブーン達の話し合いは終わり、部室を出ると各自帰路についた。



次の日の放課後。部室で再び話し合いが行われていた。

(´・ω・`)「サッカー部と交渉は成功したよ。勝負は3対3のPK対決。勝った方が負けた方の部員を1人もらえる。」

( ゚∀゚)「1人だけですか・・・。もうちょっと欲しかったですね。」

(´・ω・`)「まあ、しょうがないね。受けてもらえただけでもよしとしよう。」

( ^ω^)「勝負の日はいつですかお?」

(´・ω・`)「明日の放課後だよ。クラブ勧誘の期間もあまりもうないし、明日で決めてしまおう。」

( ゚∀゚)「よし、じゃあ今日はサッカーの練習をしようぜ。」

(´・ω・`)「そうだね。サッカー部の練習が終わったらグランドを使わせてもらおう。」



サッカー部の練習が終わった後にブーン達はグランドに集まった。

( ゚∀゚)「さて、じゃあちょっと蹴ってみますか。」

ジョルジュはゴールポストに向かってサッカーボールをキックした。
スピードのあるボールは低い弾道でゴールネットに突き刺さった。

( ^ω^)「おおー、ジョルジュ先輩すごいですお。」

( ゚∀゚)「まあ、中学の頃はサッカー部だったしな。」

( ^ω^)「そうでしたかお。これは心強いですお。」

(´・ω・`)「じゃ、次は僕が蹴ってみよう。」

ショボンがサッカーボールを蹴った。
ボールのスピードはさほど速くないがゴールポスト右上に突き刺さった。



( ^ω^)「精密なコントロールですお。すばらしいですお。」

(´・ω・`)「僕はウイニングイレブンが得意なんだ。」

(;^ω^)「・・・でもうまいですお。」

( ゚∀゚)「じゃ、ブーンもやってみろよ。」

( ^ω^)「はいですお。」

ブーンは力一杯サッカボールを蹴った。ボールはゴールポストの遥か上を飛んでいった。

( ゚∀゚)「ま、まあ、俺たちががんばるから。」

(´・ω・`)「ブーンのせいで負けたらぶち殺すけどね。」

(;^ω^)「・・・。」





  第7話「PKの攻防 」





サッカー部とトンファー部のクラブ勝負の日がやってきた。
放課後、サッカー部のグランドにそれぞれの面々が集まった。

( ´ー`)「俺はサッカー部のキャプテンで3年生のシラネーヨだ。今日はよろしく頼むよ。」

(´・ω・`)「よろしく。」

( ´ー`)「中学サッカー界の有名人のジョルジュを引き抜けるとは俺も嬉しいよ。」

( ゚∀゚)「俺たちは簡単に負けるつもりはありませんけどね。」

( ^ω^)「ショボン先輩、ジョルジュ先輩って有名人なんですかお?」

(´・ω・`)「そうだよ。うちの部に入ったあともしばらくサッカー部から勧誘されてたみたいだし。」

( ^ω^)(ジョルジュ先輩は何でトンファー部に入ったんだお?)



( ´ー`)「じゃあ、ルールを説明するよ。3対3のPK対決。3人で勝負がつかなかった場合はサドンデスルールになる。
審判は審判部のボブに行ってもらう。」

(´・ω・`)「特に問題はないね。」

( ゚∀゚)「じゃあ、はじめますか。」

( ^ω^)(足引っ張らないようにがんばるお。)

( ´ー`)「先攻後攻を決めようか。」

ジャンケンで順番を決めた結果、先攻はサッカー部、後攻はトンファー部になった。

(´・ω・`)「さっき相談したとおりでジョルジュ、僕、ブーンの順番でキックね。キーパーはジョルジュで。」

( ゚∀゚)「俺とショボン先輩の2ゴールで勝負を決めてやるぜ。ブーンはゆっくり見学してな。」

( ^ω^)「助かりますお。」

ブーンが勝負前のウォーミングアップをしていると、
クラブ勝負の準備のためにサッカーボールを持ってゴールポストに向かっている女の子がいた。
その女の子はツンだった。



( ^ω^)「あれ?ツン、どうしてこんなところにいるんだお。」

ξ゚听)ξ「あ、ブーン。私サッカー部のマネージャーになったのよ。」

( ^ω^)「なんだ、そうかお。」

ξ゚听)ξ「今回は悪いけどサッカー部の応援するからね。」

( ^ω^)「そりゃそうだおね。でも、僕もがんばるお。」

ξ゚听)ξ「お互いがんばりましょうね。」

( ^ω^)「うんだお。」

( ゚∀゚)「おーい、ブーン。そろそろ始まるぞ。」

( ^ω^)「はいですお。」

ブーンはゴールポストの前に集まっているサッカー部とトンファー部の側に走っていった。



( ´ー`)「よし、じゃあ。PK対決を開始しよう。」

審判のボブが勝負開始の声を上げた。

先攻のサッカー部の部員がキックした。ボールは緩やかな弧を描いてゴールポストの右上に突き刺さった。
ジョルジュはボールと反対方向に飛び出していた。

( ^ω^)「バナナシュートだお。」

(´・ω・`)「うまいね。」

( ゚∀゚)「くっ。さすが現役サッカー部だな。いいところ蹴ってきやがる。」

後攻のトンファー部の攻撃。ジョルジュは思い切りボールを蹴った。
スピードのある低い弾道のボールにサッカー部のゴールキーパーは横っ飛びで反応した。
しかし、かすることもなくゴールネットに突き刺さった。

( ゚∀゚)「ふぅ。まずは1点。」

( ^ω^)「今のところ1対1ですお。いい勝負ですお。」



1対1で迎えたPK対決。2番手のサッカー部のキッカーがボールを蹴った。
スピードにのったボールがゴール左下へと吸い込まれるように飛んでいった。

( ゚∀゚)「やらせはせん!!」

今回も勘で飛び出したジョルジュだったがその勘が的中した。
ボールがゴールラインを越える直前にジョルジュの手刀がボールの軌道をかえた。
軌道の変わったボールはゴールポストに当たり、そのままキッカーの方へ転がっていった。

( ^ω^)「や、やりましたお!」

(´・ω・`)「さすがジョルジュだね。」

トンファー部の方へ戻ってきたジョルジュだったが少し様子がおかしかった。
そのことに気づいたショボンがジョルジュに言った。

(´・ω・`)「ジョルジュ、どうかしたの?足でも捻った?」

( ゚∀゚)「は、はい。ちょっと慣れない動きしたんで足を捻ったみたいです。」



(´・ω・`)「じゃあ、僕がかわりにキーパーやるよ。」

( ゚∀゚)「す、すみません。」

トンファー部の2番手の攻撃。ショボンがボールをキックした。
スピードはないが精密なコントロールでゴール左上に飛んでいくボール。
キーパーは反応していたが手が届かず、ボールはゴールネットに突き刺さった。

( ゚∀゚)「すげー!さすがショボン先輩!」

(´・ω・`)「昨日はかなりウイニングイレブンをやり込んだからね。自信あったよ。」

( ^ω^)(・・・それでどうにかなるショボン先輩に嫉妬だお。)



2対1で迎えた3番手の勝負。キッカーはサッカー部キャプテンのシラネーヨ。

( ´ー`)「これはまずいな。俺が決めないと負けか・・・。」

シラネーヨは両手でサッカーボールをクルクル回すと深呼吸をし、ペナルティーマークにボールを置いた。

( ゚∀゚)「これを止めれば勝ちだぜ。」

( ^ω^)「ショボン先輩ならやってくれるはずだお。」

ボールから少し後ろに下がったシラネーヨが助走をつけてボールを蹴った。
唸るようなスピードで飛んでいったボールはゴールの右下を狙う。
ショボンはすかさず横っ飛びで反応したが届かずにボールはゴールネットに突き刺さった。

( ´ー`)「よし、これで2対2。次を止めればサドンデスに持ち込める。」

( ゚∀゚)「さすがサッカー部のキャプテンといったところか。」

( ^ω^)「ショボン先輩も反応したけど届かなかったお。」



ブーン達の元へ戻ってきたショボンが言った。

(´・ω・`)「ごめんね。さっきの横っ飛びで足捻ったみたい。」

(;^ω^)「えっ!ショボン先輩もですかお。」

(´・ω・`)「サドンデスになったらキッカーもキーパーもブーンになっちゃうね。」

(;^ω^)「・・・。」

( ゚∀゚)「まあ、ブーンが決めれば終わりだ。後は任せたぜ!」

(;^ω^)「が、がんばりますお。」



ブーンはペナルティエリアに向かって歩いていた。

(;^ω^)(全然自信ないお。これで決めないとほぼ負けだお・・・。)

その時ブーンは閃いた。

( ^ω^)「あ、ショボン先輩。トンファーって使ってもいいんですかお?」

(´・ω・`)「うん、クラブ勝負のルール上では問題ないことになってるよ。」

( ゚∀゚)「トンファー使うほうがやりにくくないか?」

( ^ω^)「ま、まあ、トンファー部なんでいちおう使ってみますお。」



ホワイティを両手に装備したブーンはペナルティマークの前に移動した。

( ^ω^)「ホワイティ、力を貸してだお。」

┫『了解。マイマスター。』

ブーンはトンファーのグリップを握り締めると集中をはじめた。
ブーンの中に戦闘記録が流れ込んでいく。

( ^ω^)(・・・力が溢れてくるお。この力で僕は勝つお!)



( ^ω^)ブーンがトンファー部に入部したようです 第8話「灼熱のキック」

第8話「灼熱のキック」




サッカー部対トンファー部の3対3のPK対決。
2対2で迎えた後攻トンファー部の攻撃。3人目のキッカーはブーン。
これで決めればトンファー部は勝利。はずせばサドンデスに突入。
ペナルティーマークの前に立つブーンは両手にホワイティを装備していた。

( ´ー`)「トンファーなんか持ってたら蹴りにくいだけだと思うんだけどな。」

(´・ω・`)「サドンデスになるとブーンがキーパーになるからここで決めて欲しいね。」

( ゚∀゚)「ブーンなら、それでもブーンならやってくれる!」

( ^ω^)「ここは絶対に決めるお!そして、トンファー部を廃部になんかさせないお!」



ブーンはゆっくりとサッカーボールの置いてあるペナルティマークから後ろへ下がっていった。

( ^ω^)(このキックに全てをかけるお!)

勝負の行方を見守るサッカー部とトンファー部の面々。
ブーンは今吹いている風がやむのを待っていた。
微妙な風すら勝負に影響するPK対決。ブーンはベストの状況がやってくるのを待っていた。
風はやがて弱まっていき、ゆらゆらと楽しそうに舞っていた桜の花びらがグランドに落ちた。

( ^ω^)「今だ!いくお!ホワイティ!」

┫『了解。マイマスター。』

ブーンは助走を思い切りつけて走り出した。

( ^ω^)「トンファーキ〜ック!!!!」



      ∧_∧  トンファーキ〜ック!
     _(  ^ω^)
    /      )     ドゴォォォ _  /
∩  / ,イ 、  ノ/    ∧ ∧―= ̄ `ヽ, _
| | / / |   ( 〈 ∵. ・(   〈__ >  ゛ 、_
| | | |  ヽ  ー=- ̄ ̄=_、  (/ , ´ノ \
| | | |   `iー__=―_ ;, / / /
| |ニ(!、)   =_二__ ̄_=;, / / ,'
∪     /  /       /  /|  |←サッカー部のゴールキーパー
     /  /       !、_/ /   〉
    / _/             |_/
    ヽ、_ヽ


( ゚∀゚)「ゴールキーパー蹴っちゃったああああああ!!!!」

( ´ー`)「ええええええ!!!!!」

(´・ω・`)「ぶち殺す。」

ドゴォォォという豪快な音と共にサッカー部のキーパーは吹っ飛び、ゴールネットに突き刺さった。
当然、ペナルティマークに置いてあるサッカーボールはぴくりとも動いていない。



あまりにもキーパーが綺麗にゴールネットに突き刺さったため、
ボブは思わず「ゴォォォーーーール」と叫んでしまった。
その瞬間、サッカー部員に取り囲まれたボブは体育館裏へ連れていかれた。
そして10分後、半泣きになって帰ってきたボブは「すみません、すみません。ちゃんと審判やります。」と全員に連呼した。
結局、ブーンのシュートはノーゴール扱いとなり、サドンデスに突入した。



  トンファー土下座!
     ., -ーー-,,_ 
   r'"  .     `ヽ
.   |   "ヽ、 (    )
   |  `ー−.| !∨ ̄∨   
  (、`ーー、ィ \\ \\   
    `ー、、___/ ヽ_つ ヽ_つ ⊂○ニニニ⊃

ブーンはジョルジュとショボンにトンファー土下座で謝った。

( ^ω^)「つい勢い余ってやってしまいましたお。すみませんですお・・・。」

( ゚∀゚)「まあ、しょうがない。あのキックの威力でボールを蹴れば何とかなるだろうし。」

(´・ω・`)「問題はキーパーの方だね。ブーンがキーパーやることになるとは思ってなかったから練習してなかったし。」

( ^ω^)「自信はあんまりないですけどがんばりますお。」



2対2でサドンデスへ突入したPK対決。4人目のキッカーはシラネーヨ。

( ´ー`)「これで決めてやる。」

ゴールポストの前に立ち、シラネーヨを迎え撃つキーパーのブーン。
両手にはホワイティが装備されていた。

( ^ω^)(これを止めない限り勝ちはないお。絶対に止めるお。)

ブーンはトンファーのグリップを握り締め集中した。
助走をつけたシラネーヨがボールを蹴った。
唸るようなスピードのボールは一瞬でブーンの顔の横にまで飛んできた。

( ゚∀゚)「なんて速いんだ!あれじゃ反応できないぜ!」

(´・ω・`)「こりゃ駄目かもしれんね。」

( ^ω^)「そこだおっ!」



トンファーパ〜ンチ!
                   _ _     .'  , 
          ∧  _ - ― = ̄  ̄`:, .∴ ' 
         , -'' ̄    __――=', ・,‘ 
        /   -―  ̄ ̄   ̄"'" .   ’
       /   ノ /~/    
      /  , イ )フ /            
      /   _, \/.             
      |  / \  `、     
      j  / / ハ  |    
    / ノ  ~ {  |    
   / /     | (_    
  `、_〉      ー‐‐`   


ブーンは高速のパンチでサッカーボールを殴りつけた。
ドゴォォォという豪快な音と共にサッカーボールが木っ端微塵に破裂した。

( ´ー`)「ええっ!?」

( ゚∀゚)「ボールが破裂しちゃった・・・。」

(´・ω・`)「さすがブーンだね。」



サッカーボールが破裂したため判定はボブに任された。
ボブに集まるサッカー部とトンファー部の熱い視線。
視線に耐えられなくなったボブは「ボールがゴールライン越えてないからノーゴールだよ!文句あるかよ!」と逆切れになっていた。
判定自体には問題がないと全員が判断したため、ノーゴールでPK対決は続行された。

2対2でのサドンデス勝負。4人目のキッカーはブーン。
ゴールポストの前にはシラネーヨが立っていた。

( ´ー`)「キーパーが負傷したから俺がキーパーやるよ。」

(;^ω^)「す、すみませんですお。」

( ´ー`)「まあ、あれは事故だからね。気にせず全力でかかってきな。」

( ^ω^)「はいですお。」

ペナルティマークから後ろに下がるブーン。

( ^ω^)(これで決めるお!今度はちゃんとキックするお!)

ブーンは深呼吸するとホワイティのグリップを握り締め、集中した。

( ^ω^)「いくお!ホワイティ!」

┫『了解。マイマスター。』



      ∧_∧  トンファーウォ〜ク!
   三. _(  ^ω^)
  三./      )
∩  / ,イ 、  ノ/
| | / / |    (〈
| | | |  |     }
| | | |  ヽ   ヽ’
| |ニ(!、)   \  \
∪  三  /  ゝ  )
   三 /  / {  |
  三/ _/  |  |_
    ヽ、_ヽ {_ ___ゝ


      ∧_∧  トンファーキ〜ック!
     _(  ^ω^)
    /      )     
∩  / ,イ 、  ノ/   
| | / / |   ( 〈 ∵. ・
| | | |  ヽ  ー=- ̄ ̄=_、  
| | | |   `iー__=―_ ;,
| |ニ(!、)   =_二__ ̄_=;, 
∪     /  /       
     /  /       
    / _/        
    ヽ、_ヽ

( ゚∀゚)「トンファーウォ〜クで助走してトンファーキ〜ックでシュートか!」

(´・ω・`)「これはかなりの威力だね。」



( ´ー`)「こいやぁ!!」

と、シラネーヨが言った瞬間に既にボールはゴールネットを突き破っていた。

( ´ー`)「えっ!」

ゴールネットが破れているのをしっかり確認してからボブは「ゴォォォーーーール」と叫んだ。

( ^ω^)「や、やりましたお!」

( ゚∀゚)「うおお!やりやがったぜ!!!」

(´・ω・`)「僕は100%ブーンがゴールを決めると思ってたよ。」



  第9話「ツンの決意」






サッカー部対トンファー部の3対3のPK対決。
サドンデスにまでもつれ込んだ激戦の末、3−2でトンファー部の勝利に終わった。

( ゚∀゚)「俺たちの勝ちだぜ!」

( ´ー`)「まさか負けるとは思わなかったな・・・。」

(´・ω・`)「じゃあ、部員1人もらおうかね。」

( ´ー`)「約束だからな。しょうがない。」

( ^ω^)(ショボン先輩はどんな人を選ぶんだろう。)



( ´ー`)(しっかし、まいったなー。もしキャプテンの俺とか選ばれたらサッカー部どうなるんだ?
まあ、ショボンもそこまで無茶はしないと思うんだが・・・。
できれば新入部員で最近入った奴とかを選んで欲しい。)

( ゚∀゚)「とりあえず誰を選びますかね。」

(´・ω・`)「そうだねー。とりあえずサッカー部のレギュラーとかはまずいだろうから、
新入部員で体力ありそうな人にしようか。」

( ゚∀゚)「まあ、そのあたりが無難ですね。」

( ^ω^)「新入部員ということは1年生ですお。仲間が増えて嬉しいですお。」

ブーン達が相談をしているとホワイティがブーンに話しかけてきた。

┫『マイマスター、1つ聞きたいことがある。』

( ^ω^)「ん?」



ブーンはジョルジュ達から少し離れると小声でホワイティに話しかけた。

( ^ω^)「何かお?」

┫『先ほど、ツンが言っていたマネージャーというのは何だ。』

( ^ω^)「ああ、マネージャーっていうのはクラブの雑務を担当する人のことだお。」

┫『では、マネージャーというのはトンファー部にはいないことになるのか。』

( ^ω^)「うん、そうだお。」

┫『トンファー部には必要ではないのか。』

( ^ω^)「そりゃ、トンファー部にもマネージャーは欲しいお。」

その時、シラネーヨの目が怪しく輝いた。

( ´ー`)「ブーン、今、マネージャーが欲しいって言ったよな!」

(;^ω^)「アッー!!」

( ´ー`)「いやー、サッカー選手を選ぶのかと思ったらマネージャーか。
そりゃそうだ。トンファー部にマネージャーいないもんな。わかった!
入ったばかりの初々しいマネージャーをトンファー部に渡すよ!」

そう言うとシラネーヨは半ば強引にツンを連れてきた。



( ´ー`)「ツン、申し訳ないがトンファー部の申し出があったため、
クラブ勝負の勝者条件である部員異動は君になった。」

ξ゚听)ξ「えっ?」

( ´ー`)「じゃあ、後のことはそちらに任せるから。」

シラネーヨはそう言うとサッカー部員を引き連れてグランドを去っていった。
グランドに取り残されたブーンとツン。
やがて遠くから一連の事態を眺めていたジョルジュとショボンがやってきた。
勝手に部員を選んでしまったブーンは2人にどう謝ろうか悩んでいた。

(;^ω^)(・・・どうしよう。怒られるお。)

下を向いてうつむいているブーンにジョルジュが声をかけた。

( ゚∀゚)「ブーンが勝手に選んじゃったのかよ。ま、でもおまえのおかげで勝てたようなもんだしな。
俺は特に異論はないぜ。」

(´・ω・`)「そうだね。ちょうどマネージャーも欲しかったしね。」

( ^ω^)「・・・。」



(´・ω・`)「ツン、ちょっと急なことになっちゃったけど、
よかったらトンファー部のマネージャーをやって欲しいんだ。」

( ゚∀゚)「俺からも頼むよ。全国大会に向けてマネージャーとか欲しかったんだよな。」

( ^ω^)「ぼ、僕もお願いしますお。」

しばらく困惑していたツンだったがしばらく考えた後に口を開いた。

ξ゚听)ξ「私でよかったらよろしくお願いします。」

ツンが頭を下げた。

( ^ω^)「ツ、ツン!」

( ゚∀゚)「よし!じゃあ今日は祝勝会とツンの入部歓迎会をやろうぜ!」

(´・ω・`)「そうだね。」

ブーン達は部室に戻り、祝勝会とツンの入部歓迎会をはじめた。



その日の帰り道。ブーンとツンは一緒に帰っていた。

( ^ω^)「・・・。」

ξ゚听)ξ「ブーン、どうかしたの?」

( ^ω^)「あ、あの、ごめんお。サッカー部のマネージャーの方がよかったかお?」

ξ゚听)ξ「・・・ああ、そのこと。」

ツンは少し微笑んだ。

ξ゚听)ξ「入ってからわかったんだけど、サッカー部ってマネージャーがたくさんいるのよ。
だから最近はあんまり必要とされてないのかなあって思ってたの。
でも、今日トンファー部のみんなに私が必要とされてるんだなって思えてすごく嬉しかった。」

( ^ω^)「そ、そうかお。」

ξ゚听)ξ「いきなりトンファー部に異動で驚いたけど、私にはこっちの方が向いてそう。
だから、全然気にしないで。」

( ^ω^)「あ、ありがとうだお。これからもよろしくだお。」

ξ゚听)ξ「うん、よろしくね。」

ブーンとツンは夜の道をゆっくりと歩いていった。



次の日の放課後。部塔の最上階にあるクラブ委員会室。
モララーは窓の外を眺めていた。そこへ、荒巻がやってきた。
窓の外を眺めながらモララーは言った。

( ・∀・)「トンファー部の廃部の件はどうなった?」

/ ,' 3「申し訳ありません。失敗に終わりました・・・。」

( ・∀・)「・・・荒巻、おまえは確か料理部の部長だったな。」

/ ,' 3「は、はい。」

( ・∀・)「なら、トンファー部とクラブ勝負をしろ。勝者が敗者の部員を4人引き取る。」

/ ,' 3「え、料理部は4人しかいませんが・・・。」

( ・∀・)「そうだ。負けたクラブは即廃部ということだ。」

/ ,' 3「し、しかし・・・。」

( ・∀・)「自分の失敗の責任すら取れないか。」

/ ,' 3「わ、わかりました。トンファー部を廃部させてみせます。」

荒巻はそう言うとクラブ委員会室を出て行った。



その頃、体育館ではトンファー部が練習を行っていた。
ジョルジュとブーンは実戦稽古の真っ只中だった。

( ゚∀゚)「ブーン、防御が甘いぜ!」

次から次へと攻撃を繰り出しブーンを追い詰めるジョルジュ。

(;^ω^)「あうあう・・・。」

防戦一方のブーンはやがて足がもつれて倒れてしまった。
そこへすかさずジョルジュがブーンの上へ覆いかぶさってきた。

( ゚∀゚)「いくぜ!!」



                     \\\
                   (⌒\  ∧_∧
                    \ ヽヽ(  ゚∀゚) トンファー ラーッシュッ!
                     (mJ     ⌒\
                      ノ ∩  / /
            ∩        (  | .|∧_∧
 \∧∧∧∧∧∧|| ∧/  /\丿 | (    )
  <⊂ニニニニニニニニ⊃>  (___へ_ノ ゝ__ノ
 /∨∨∨∨∨∨∨∨∨\

( ゚∀゚)「オラオラオラオラ〜!」

(´・ω・`)「そこまで。」

(;^ω^)「ま、参りましたですお。」

( ゚∀゚)「格闘茶道部のときみたいなプレッシャーを感じないぜ。もっと気合いれろよ。」

(;^ω^)「は、はいですお。」




(´・ω・`)「まあ、ブーンは練習よりも実戦で実力が出るタイプなんだろうね。」

( ^ω^)(ホワイティに頼りっぱなしじゃだめだお。もっと僕自身も強くならなくちゃだお。)

(´・ω・`)「じゃあ、ちょっと休憩しようか。」

ξ゚听)ξ「はい、私が作った特製スポーツドリンクよ。」

ツンがブーン達にスポーツドリンクを配り始めた。

( ^ω^)「ツンの作ったドリンクおいしいおね。」

ξ////)ξ「ほ、褒めたって何にもでないからね。」

ブーン達が和やかに休憩しているとき、荒巻が体育館に現れた。




To Be Continued...




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