−−−−二日目
(*゚ー゚)「主様、朝ですよ」
( ^ω^)「おはようございますお」
よく見るとこの奥さんはクラスのアイドルしぃちゃんに似ていた。
まるで新婚みたいだ、嬉しさから寝起きは最高だった。
台所に行くと、お茶を出された。
昨日よりもおいしく感じたのは気持ちの問題か?
( ^ω^)「朝ごはんまでありがとうだお」
(*゚ー゚)「いえいえ、沢山食べて下さい」
食事は特に味付けなどは無かったが、おいしい山菜料理だった。
こんなに野菜類を取るなんて朝から健康的だ。
青汁のまずさに思わずアナルから逆注入した事を思い出した。
ごはんを食べ終わると、ギコさんに呼ばれる。
(,,゚Д゚)「そういえば主さん、ちょっといいか?」
( ^ω^)「なんだお?」
外に出ると、昨日までは荒野となっていただろう一帯が畑となっていた。
しかも昨日まではこのギコさん宅だけだった小屋が、辺りに幾つもある。
この一日に何が起きたのか?
(;^ω^)「何があったんだお?」
(,,゚Д゚)「主さん、アンタの気持ちがこちらに動いたってことだ」
(;^ω^)「おおおおっ!?」
正直こちらのバーボン国を見ただけで心を動かしてはいけないと自分に言い聞かせて、
心を動かしたつもりはなかった。
疑うことで誤魔化していたつもりだったが、心は確かに動いていたようだ。
そして本当に自分の心で世界が変動すること、それが分かった。
たった一日でのこの国の変わりように、自分に対する恐怖が生まれた。
アナルの上にドライアイスを置いた、あの恐怖が再び。
(*゚ー゚)「そういえば主様も、良ければ触ってみて下さい」
そう言って奥さんがお腹を突き出してくる。
触ると、僅かに子供が動くのが分かった。
(*゚ー゚)「もうじきに産まれてくるんです、新しい命が」
(,,^Д^)「もうすぐオレも父親か、うかうかしていられないな」
(*^ー^)「本当ですよ、お父さん」
( ^ω^)「おめでたいお」
すごく和んだ空間、とても気持ちが良かった。
またここに戻って来よう、そう思った。
そしてお弁当を作ってもらうと、そのままバーボン国を後にした。
ショボンという国王にはギコさんが伝えておいてくれるそうだ、
挨拶もなく自分はドクシン国に向かった。
歩いて行くと中々長い道のりだ。
バーボンがそうだったが、国自体は発展していなくてもとても大きい。
発展していったらどうなるのか……考えるだけで身震いがした。
(;^ω^)(止めた方がいいんじゃないかお……?)
そんな事を思った。
このままドクシンに行って心が動かないという自信がなかった。
そして心が動いた時にどうなるか、それを考えたくなかった。
今すぐ逃げたかった。
( 'ω`)(思うように足が進まないお……)
歩き始めて1時間、無事ドクシン国には到着したものの一面平野だ。
人影も見当たらずにゲンナリとしてきた。
お地蔵様の横でゆっくりとお弁当を食べることにする。
<ヽ`∀´>「おたく見ない顔ニダね!
もしかしてバーボンの者じゃないニダか?」
(;^ω^)「お?」
ようやく通りすがる者がいたと思うといきなり怪しまれた。
どう答えればいいだろう?
考えたがどう答えようか思いつかなかったので、
正直に"心の主"と答えてドクシン国の集落までの道を聞こうと思った。
(;^ω^)「一応僕は"心の主"らしいお……」
<;`∀´>「主ktkr!!!
すみませんニダ、恐れ多い口をききましたニダ!!」
他に誰もいないとはいえ突然道で土下座するものだから驚いて大丈夫だと言ってやる。
そうだ、国民にとって僕へ逆らうだけで自分の国、
そして国に住む自分を含む家族や親友の命を消すことが出来るのだから。
逆に言うと自分は常にそれだけの圧迫と戦っているという事だが。
道案内をお願いするとそのまま案内してくれるという。
別にいいと言うと、さっきの事で怒っているんだとわめかれたので素直にお願いした。
自分はそんなに偉い人間ではないのに。
周りが自分の機嫌ばかりを気にしながら行動しているのかと思うと少し嫌な気分になった。
自分はただの一般人なのに、ここでは誰もそれを信じてくれないのだ。
( ^ω^)「ドクシンはどんな国だお?」
ギコさんの話によると、子供を遊ばせていると言っていたがそれは相手から見たらだろう。
そこの国民がどう思っているかが知りたかった。
<ヽ`∀´>「ドクシンは子供の積極性を尊重しているニダ。
とても国民皆が生き生きとしていて、優しいニダよ。
皆がとても仲良くて協力的ニダ」
( ^ω^)「バーボン国をどう思いますかお?」
<ヽ`∀´>「バーボン国は……最低ニダ。
主の前でこう言うのも卑怯かもしれないですが、
あそこは子供を将来の兵器にするために育ててるだけニダ」
( ^ω^)「……」
<ヽ`∀´>「ドクシン国では子供を大切にしています、
実際ウリも孤児のために仕事をしているニダ。
バーボンは子供にも戦わせる最低の国ニダ!」
当然のように和解は無理そうだ、互いに相手を受け入れる気を感じさせない。
ただ不思議なものだ、そう言われるとそんな気がしてくるから。
こんなに簡単に心を動かしてはいけないのに……動いてしまうものは仕方ない。
( ^ω^)(相手の親切を素直に受け取れないなんて……辛いお)
実際こうやってわざわざ一緒に歩いてもらっている、それだけで嬉しいと思ってしまうのだ。
心を動かしてはいけないと思うほど小さな親切が身に染みる。
なのにそれを素直に喜んではいけないのだ。
<ヽ`∀´>「つきましたニダ」
そこでは一つの小屋の中に何人もの人たちが住んでいた。
それでも子供たちを含め皆笑顔で、とても仲良さそうだった。
( ゚д゚ )「ニダさん、その人は?」
( ^ω^)「こっち見んな」
<ヽ`∀´>「"心の主"ニダ。ドクオさんを読んできて欲しいニダ」
( ゚д゚ )「」
<ヽ`∀´>「こっち見んな」
('A`) 「それで、心の主とは……」
( ^ω^)「僕ですお、内藤といいますお」
('A`) 「それでは内藤さんとお呼びしますね」
ここでも知り合いのドクとこの人がかぶった。
ドクとは自分の年少期からの友達だ、何でも話することの出来る最高の友達。
アナルにストローを挿して、おならでBTB液を黄色にする実験も一緒にやった。
それほどまでに深い仲なのだ。
「心の主」ばかりの中で「内藤さん」という呼び方が嬉しい反面、
「内藤」と自分を呼び捨てにするドクの姿がかぶった。
<;`∀´>「ドクオさん、"心の主"に向かって名前のさん付けは……」
('A`) 「心の主も同じ人だ、その名を呼んでやらなくてどうする」
<;`∀´>「ですが……!」
( ^ω^)「ニダさん、ありがとうですお。
でも僕も名前で呼んで欲しいお」
<ヽ`∀´>「分かったニダ……内藤さん」
('A`) 「挨拶遅れました、私がドクシン国の王ドクオです」
( ^ω^)「改めまして内藤ですお」
('A`) 「心の主や我々が争う理由はもう聞かれましたね?」
( ^ω^)「バーボンの方で聞かせて頂きましたお」
('A`) 「それではとりあえずこちらの国を見に来て頂いた……でよろしいですか?」
( ^ω^)「はいですお」
('A`) 「ならばとりあえずニダ、内藤さんを案内してあげてくれ。
その間、孤児たちはいように面倒見させる」
<ヽ`∀´>「ウリですか? わかったニダ」
('A`) 「いようも昨日の戦いで休息が必要だ、ゆっくりさせてやる意味でも頼んだ」
<ヽ`∀´>「把握ニダ。それではここr……内藤さん、この集落を案内するニダ」
( ^ω^)「よろしくお願いしますお」
ドクシンという国は、人々がすごく活気に溢れていた。
集落では常に子供たちの声がして、走り回る姿が目に付いた。
バーボンではあまり人を見ていないと思った。
<ヽ`∀´>「ここがドクオさんが住んでいる家で、その奥が……」
( ^ω^)(三行以上はよくわかんないお)
<ヽ`∀´>「それでここがウリの住んでる小屋ニダ」
ぐいぐい
( ^ω^)「おっ?」
(*ノωノ)「あぷー」
(=゚ω゚)ノ「こらこらアプー、まちなさい……おや主様。ご無沙汰しています」
( ^ω^)「おっおっ、初めにギコさんと戦っていた人だお」
<ヽ`∀´>「面倒見てもらってありがたいニダ」
(=゚ω゚)ノ「いよう、気にすんな」
(*ノωノ)「あぷー」
(;^ω^)「おっおっ!」
女の子が自分を小屋のほうに引っ張っていく。
<ヽ`∀´>「そうですね、とりあえず内藤さん、案内も終わったので小屋に入るニダ」
(*ノωノ)「あぷー」
(;^ω^)「そうさせてもらうお」
女の子に引きずられる形で小屋に向かう。
( ´_ゝ`)「……」
(;^ω^)「!!」
なんだかすごく嫌な気配がしたが……周りを見渡しても子供たちがいるだけだ。
気のせいだろう、そう思うことにした。
子供A「アプーのけよー、オレがブーン兄ちゃんと遊ぶんだー!」
(*ノωノ)「あぷー、あぷー」
子供A「このー!」
(;^ω^)「うわ、止めるお!」
肩にしがみ付いたあぷーは自分から離れようとしない。
そして僕は子供たちの餌食になっていた。
子供S「ブーン兄ちゃん強いな。えいっ、えいッ!」
子供A「アプー降りろー!」
子供N「ズボンずらそうぜ」
子供T「異議なし」
子供O「拝んでやろうぜ!」
子供S「ズボン引っ張れー」
子供U「ズクシュ、ズクシュ(笑)!」
( ゚ω゚)「アーッ!」
子供O「あー、見ろよオマエら」
子供S「きゃー!」
子供I「すげー、ケツ毛が金色に染められてて三つ編みだー!」
子供M「ガムテープではごうぜ」
子供U「鬼才ktkr!
あ、言っちゃった!」
( ゚ω゚)「アーッ!」
( 'ω`)「疲れたお……もうお嫁にいけないお……」
<ヽ`∀´>「子供たちが活気溢れているニダ、これが嬉しいニダよ」
(=゚ω゚)ノ「風呂沸かしたし、内藤さん飯前に入りなよ。
そろそろ俺は帰るかな」
いようもニダに言われてから自分の事を内藤さんと呼んでくれた。
すごく親しみ易い人たちだ。
<ヽ`∀´>「いようも一緒に夕飯を食べるニダ」
(=゚ω゚)ノ「大丈夫だよ、ありがとう」
<ヽ`∀´>「違うニダ、子供たちにごはん食べさせるのが一人だと大変ニダ」
(=゚ω゚)ノ「じゃあお言葉に甘えますかね……」
本当に人々が協力し合っているっていう感じだ。
見ていて非常に和やかしい。
( 'ω`)「とりあえず僕はお風呂借りることにするお……」
(*ノωノ)「あぷー」
( ^ω^)「あぷーもいい子だから待ってるお」
(*ノωノ)「あぷー」
<ヽ`∀´>「内藤さん、あぷーもせっかくなんで一緒に入れてあげて下さい」
( ^ω^)
( ^ ω ^ )
まあ聞いて下さい皆さん、僕はピザでキモメンだから正直お母ちゃんしか女なんて知りません。
彼女なんておいしいものを食べた事なんてないですしどころか女の人からもいじめられますよ?
好きな人の縦笛をアナルに突っ込んだら次の日のホームルームはすごい事になりました。
犯人は一方的に僕って決め付けられましたが失礼ですよね。
しぃちゃんの誕生日会でアナルから鳩を出すマジックした日以来友達の誕生日に呼ばれた事もありません。
妹を夢見た事もあります。
いとこなんて男ばっかりです。
( ^ω^)
(*ノωノ)「あぷー?」
テラ可愛いです。
もうこの際孤児でも良いです。
母親以外の初めての女体の神秘が僕の前で解かれようとしています。
いやいや、別に前立腺がどうとかなっていないですよ?
(=゚ω゚)ノ「内藤さんは疲れているだろうし、一人でお風呂に行ってもらったほうがよくないか?」
よくないです。
疲れの取れ具合が激しく違ったりします。
<ヽ`∀´>「それもそうニダね……」
勝手に納得しないで下さい、私はこの幼女といとお風呂に入りとうございます。
むしろ襲いたいです。
(*ノωノ)「……あぷー?」
(;^ω^)「別に構いませんお、一緒に入りますお」
<ヽ`∀´>「おやおや、心の主が子供に心を動かされては……」
(=゚ω゚)ノ「ははは、それじゃよろしく頼みますよ」
マジこれで心動いたら笑いものだよな。
少し反省した、やはり心と本当の戦いは難しい。
いやいや、別に前立腺がどうとかなっていないですよ?
本当別にやましいこととかこれっぽっちもしていないです。
ヘタレですからねそうヘタレですからいやマジで何もして無いって。
一緒にお風呂入っていただけですとも当然ですよそうですよ、
もう将来この子はオレの嫁だとかそういう事は思いましたが別にそれ以外のことは何も思っていませんよ。
ヘタレだから偶然装ってちょっと触れたぐらいで限界ですよ。
いやいや前立腺がどうとかなっていないですよ?
お風呂入っている間ずっと前立腺がどうとかなっていないですよ?
こんなことで心が動いたらもう"心の主"失格っていうかさ、もう人間的にねぇ?
あー、今日の疲れが一気に取れました。
孤児は合計10人いた、食事を食べさせるのを手伝ったけどすごく大変だった。
でも2人くらい食事の手伝いに来てくれたお陰で少し楽になった。
子供たちは当然大人の人たちも楽しそうだった。
そして夜、あぷーを寝かしつけるとニダさんとゆっくりと話した。
<ヽ`∀´>「ドクシンはいかがニダか?」
( ^ω^)「とてもいいですお、皆が楽しそうですお」
<ヽ`∀´>「きっと内藤さんにも好きになってもらえると思ったニダ」
(;^ω^)「それで……」
<ヽ`∀´>「どうしたニダか?」
(;^ω^)「はい、明日には一度中立国であるVIPのほうに戻ろうと思いますお」
<ヽ`∀´>「はい、別に構わないニダよ」
良かった、何か言われるかと心配していた。
未だに僕は怪しんでいる、この人たちが優しいのは僕が心の主だからじゃないかって。
だからどこかに行くと言った途端、態度を変えられることが怖かった。
怒りを露にされるのは当然だけど、泣きつかれたり何がお気に召さなかったかと聞かれたりも嫌だ。
そういう意味でこの対応にはすごく助かった。
事実、今自分の心はすごくこのドクシンに傾いている。
それが分かるのだ、そしてそれが怖い。
( ^ω^)「つかぬ事ですが、この村はまだ発展しないんですかお?」
<ヽ`∀´>「あ、そこはまだ聞いていませんでしたか?」
( ^ω^)「お?」
<ヽ`∀´>「基本的にその国の発展は夜に起こるニダよ。
夜と言うか、主が寝て起きるその間ニダ。
だから今日の結果は明日に反映されるわけニダ」
( ^ω^)「把握したお」
<ヽ`∀´>「それでは今日は子供たちの相手ありがとうございましたニダ。
お布団用意しましたのでゆっくりと休んでくださいニダ」
( ^ω^)「サントスだお」
−−−−二日目・夜
正直今自分の気持ちはドクシンに傾いている。
それがすごく怖かった。
これから先もきっとそうなんだろう、話を聞いた方に簡単に傾いていくのだろう。
そう思うと怖くて、怖くて……だから一度中立国に明日は帰りたくなった。
いつでも心が動いてしまうんじゃないかって考えると気が気じゃいられない。
何も無しで一度ゆっくりと話が出来る、そういう場所が欲しかった。
とりあえず、明日は中立国VIPに戻って色々と相談しよう。
そして近い内にもう一度バーボンに行って、ショボン王に話を聞いてみよう。
( 'ω`)「……」
きっと明日この国はすごく発展しているだろう。
それに喜んで僕はこの国からお礼を言われるだろう。
同時にバーボンは怒りを露にすることだろう。
それでもきっと誰も僕を攻めないに違いない。
攻めた所でどうしようもないから。
自分の国のために、心でどう思っていても表面に出さずに僕を歓迎してくれることだろう。
いっその事怒って欲しいと思う、本音でぶつかってきて欲しいと思う僕の気も知らずに。
( 'ω`)(辛いお……)
二日目にして精神がおかしくなりそうだ。
明日なんて……来なければいいのに。
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