第七話
その一
VIP高校の昼休み。
北朝鮮の核実験などどこ吹く風、今日もVIP高校は平和です。
しかし、どこの学校でもそうだが全世界の不幸をすべて背負っているかのような
不吉な顔をした人間は必ずクラスに一人はいるものである。
そいつは平和なVIP高校にも、もちろん存在した。
(-_-)「……つまんない」
教室の廊下側の一番前の席で机に突っ伏している暗い男。
彼の名はヒッキー。
以前にちょい役で登場したが、覚えている暇人はいるまい。
(;^ω^)「ホントだお!パンティを被った変態がツンの家に現れたんだお!」
Σ(;><)「(……ギクッ!!)」
('A`)「何言ってんだお前? 冗談はヘアースタイルだけにしとけよ」
(;^ω^)「信じてくれお〜!ツンからも一言、言ってやってくれお!」
ξ゚听)ξ「あんたこそ変態でしょ。人のパンティ盗もうとして……」
('A`;)「ブーン……さすがの俺でもそれは引くぜ……」
( ;ω;)「何だお二人して!パンティの一つくらいいいジャマイカ〜!!」
ξ゚听)ξ('A`)「よくねぇよ」
(-_-)「……うるさいな」
教室でアホみたいに騒ぐクラスメイトたちに、ヒッキーはうんざりしていた。
(-_-)「(あんな馬鹿たちと同じクラスなんて……
僕みたいな優秀な生徒の邪魔になるのに、学校はなんで注意しないんだ……)」
ブーンたちとは別な意味で勘違いしているこの男。
今日は彼の一日を追ってみましょう。
( ´∀`)「キーンコーンカーンコーン♪」
( ´∀`)「今日の授業はおしまいだモナ。日直」
川 ゚ -゚)「起立」
ガタン!
川 ゚ -゚)「気をつけ」
ビシッ!!
川 ゚ -゚)「礼」
( ^ω^)ノξ゚听)ξノ( 'A`)ノ川 ゚ -゚)ノ ( ><)ノ(*'ω' *)ノ( ´∀`)ノ
「「「「「「「イヤッッホォォォオオォオウ!
今日も学校が終わりました!!明日もVIPクオリティ!!」」」」」」」
( ´∀`)「はい、寄り道せずに帰るモナ」
(-_-)「……(この学校は馬鹿ばっかりだ)」
VIP駅にて。
(´・ω・`)「おう!アフロにドクオ!!」
( ^ω^)「あ、ハゲだ」
('A`)「よう、ハゲ」
(#´・ω・`)「ハゲじゃねぇ!これはスキンヘッドだ!!」
川 ゚ -゚)ノ「よう、ハゲ」
(#´・ω・`)「だから違うって言ってんだろうが!!」
( ^ω^)「で、なんのようだおスキン?」
(´・ω・`)「暇なんだ。かまってくれ」
('∀`)「ふひひひwwwwスキンwwwwwwお前は避妊具かwwwwww」
川 ゚ -゚)「コンドーム」
(#´・ω・`)「誰が近藤さんだ!!」
( ^ω^)('∀`)「「うひゃひゃひゃひゃどしーwwwwwwww
局長!新撰組の局長!!拙者に命令をくれでござるwwwwww」」
(#´・ω・`)「よし!お前ら電車に飛び込んで死ね!!」
( ^ω^)「ところで近藤さん」
(´・ω・`)「ん、なんだ」
( ^ω^)「ここに取り出したりますは、新発売の車用WAXであります」
(´・ω・`)「ほうほう」
( ^ω^)ノヌリヌリ「これを局長の頭に塗りたくりますと……」
ヌラレヌラレ…ノ(´・ω・`)「ふむふむ」
\ | / ピカッ☆
― /⌒ヽ ―
┏(´・ω・`)┓
ヽ ノ
┏┘└┓
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
( ^ω^)どうです!?
この通常の3倍の輝き!!
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━▼┛
川 ゚ -゚) ('A`;)「これはすごい輝きですね」
( ^ω^)「今日はこのWAXを番組の視聴者様にだけ、
特別価格でご奉仕いたしますお!」
川 ゚ -゚)ノ (;'A`)ノ「お値段はいくらだー!!」
( ^ω^)「なんと!このWAX5個に綿100%の布巾をお付けして
5980円のご奉仕となりますお!!」
川 ゚ -゚)ノ (;'A`)ノ「これはやす――い!!」
(´・ω・`)「よし!10セットくれ!!」
それを遠くで眺めているヒッキー。
(-_-)「………どいつもこいつも馬鹿ばかりだ」
ヒッキー家にて
J(-_-)し「おかえりヒッキー……」
(#-_-)「うるさいんだよババァ! 早く夕飯を俺の部屋に持ってきやがれ!!」
J(-_-)し「ごめんね……すぐに持ってくるから暴力はやめて……」
(#-_-)「最初からそうしやがれ! 使えないやつめ!!」
そう吐き捨ててヒッキーは自分の部屋に入った。
(#-_-)「ああ、今日も馬鹿供のせいでイライラする……
ネットで馬鹿たちをからかってやる」
そう言って、ヒッキーはパソコンの電源を入れると
自分がいつも使っているお気に入りサイトのチャットへと入った。
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ヒキ:こん
アフロ:こん
番長:コン
ヒキ:今日も学校の馬鹿たちをボコボコにしてやったよ
アフロ:ウソ付け引きこもり野郎
ヒキ:ウソじゃない
番長:またいつものホラが始まったな
ヒキ:何?俺の強さに嫉妬してんの^^?
アフロ:してるわけないだろう…常識的に考えて……
番長:脳みそ入ってるの?
ヒキ:君たち、俺の邪気眼で殺すよ^^?
アフロ:中二病が
番長:ハイハイ、ワロスワロス
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(#-_-)カタカタ…「こいつら本当にむかつく……
俺の恐ろしさ、この愚民どもに思い知らせてやらなきゃな……」
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ヒキ:ほら、証拠写真 つttp://burakura
アフロ:丸わかりだ馬鹿
番長:こんなわかりやすいブラクラ見たことない
ヒキ:冗談だよ。お詫びに塚本八雲タンのエロ画像 つttp://yakumo.ero.burakura
アフロ:おお、これは頂き
ヒキ:どういたしまして^^
番長:ダメだアフロ!それは……
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@@@
@@@ (´<_` ) 流石だな俺ら
おk。ブラクラゲット ( ´_ゝ`) / ⌒i
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__(__ニつ/ FMV / .| .|____
\/____/ (u ⊃
ガガガガ・・・・
(-_-)カタカタ…「あはは!アフロは本当に馬鹿だな!
今度は番長だ!」
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番長:相変わらずやな奴だ!
ヒキ:引っかかるほうが馬鹿なんだよ^^
番長:マジ怒った。ボコボコにしてやるから住所教えろ。マジ殺すから
ヒキ:お前が死ね^^
番長:死ね死ね氏ね死ね死ね死ね氏ね死ね死ね氏ね死ね
ヒキ:悪かったよ^^これお詫びのパンティ画像つttp://panty.burakura
番長:わーい、ありがとうです><
ヒキ:どういたしまして^^
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ブラクラ
ゲットナンデス… ( >)(<)
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__(__ニつ/ FMV / .____
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ガガガガ・・・・
(-_-)「あはは!やっぱり僕は天才だ!」
(-_-)「……あれ?管理人からレスだ」
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@管理人:マナーは守らなきゃだめよ
ヒキ:こんな糞チャットの管理人が偉そうにするなよ^^
@管理人:しょうがないな…
ヒキ:逃げるのか^^腰抜け^^
@管理人:あなたのアクセス情報から個人情報を解析して
ウイルスを送らせてもらいます。反省してね
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(-_-)「あはは!なに言ってるのこの馬鹿wwwwww」
その時だった
いじゃfvんvcv〓〓〓〓〓〓〓〓jhgふぁいしvばえp〓〓〓〓〓〓
@管理人:マナkぁsfdgなんgきゃだめよ
ヒキ:こんな糞はいごjくぉgj人が偉そうにすおいdがhそ
@dsふぁじ管理人:しょうがなおszxdcfvgbh〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
ヒキ〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓:逃げるけvbんjkみ^^^^^^
ちうんあjdふぉいあh@…亜vンgv羽憂いえあrbんvkflんctりゅひじょk…
〓〓ゆあえgfyばrwvんjm〓〓〓〓〓〓〓〓ちんぽっぽ〓〓〓〓〓〓〓〓〓
(;-_-)「画面が…僕のパソコンの画面があああああああ」
まもなく、ヒッキーのパソコン動作を停止した。
(;-_-)「うあああああああああああああああああああああああああ」
ヒッキーは天を仰いだ。
一方、チャットの管理人
( *'ω' *) <ちんぽっぽ!
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__(__ニつ/ ちんぽ /____
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( ^ω^)がアフロにしたようです
その二
('A`)「今日も空は蒼い……。
蒼穹の色に染まるこの空間は、俺の心を癒す聖なる色……」
などと変態じみたことを抜かすこの男、
皆さんおなじみのVIP高校の番長、ガイルである。
('A`)「青空や 俺の心と 同じ色
……いい句ができた。早速記録に残さねば……」
校舎の屋上に寝転がりながら、
彼は今日も自分のポエムノートを取り出すと、俳句をそれにしたため始めた。
そう、彼の趣味のひとつはポエム作りであった。
|д川「………」
そんな彼を物陰から見つめる一人の少女がいた。
|д川「ドクオ君……かっこいい」
彼女の名は貞子。
ドクオと同じクラスなのだがあまりの存在感の薄さに
彼女はドクオに認知されていなかった。
そして、それにもかかわらず、彼女はドクオに恋をしていた。
|д川「あの髪型…顔…一匹狼なクールな性格……
すべてにおいて…私の好みだわ……」
彼女の美的センスは明らかにおかしかった。
しかし恋は盲目。
一度火のついた彼女の恋心はとどまることを知らず燃え上がり続けた。
|д川「何とかして、彼とお近づきになりたいわ……」
|д川「でも、どうすればいいのかしら……」
彼女は悩んだ。
そして、ある決断に達した。
|
\ __ /
_ (m) _ イヤアァァァァ
|ミ|
/ `´ \
川д 川 <そうだわ…彼の好みを調査しましょう…
ノヽノヽ
くく
というわけで、下校時。
( ^ω^)「うひょひょひょwwww」
('A`)「ふひひひひwwwwwww」
|д川「ああ…ドクオ君楽しそう……」
貞子はドクオの後をつけていた。
|д川「それにしてもあのアフロ……
私のドクオくんと親しくしやがって……ジェラシー…呪い殺してくれるわ」
(;^ω^)「うっ!」
('A`)「どうしたブーン?」
(;^ω^)「なんだか気分が……今日は帰って寝るお……」
('A`)「そうか、お大事に」
(;^ω^)「お……バイブー……」
|д川「うふふ……昨日読んだ黒魔術大全集が役に立ったわ……」
げに恐ろしきは女の嫉妬である。
('A`)「さーて、暇になったし本屋へと行くか」
ブーンと別れた後、彼は本屋へとやってきた。
そして、あるコーナーへとやってきた。
('A`)「………」
|д川「ドクオ君……何を読んでいるのかしら……」
彼女は存在感を消して、ドクオの背後に回りこんだ。
そして、彼の読んでいる雑誌を突き止めた。
|д川「これは……月刊ホビージャパン!!」
('A`)「あー、新製品が出たのか。買いに行こう」
雑誌を置くと、背後の貞子に気づくことなく、
彼は本屋から出て行った。
|д川「大変……早く追わなきゃ……でも、どこに行くのかしら?」
数十分後。
ドクオは商店街のプラモ屋にきていた。
('A`)「ちーっす。店長、新製品入ってる?」
店長「おお。ほれ」
('A`)「これはマスターグレードのゴッグ!!
さすがゴッグ、マイナーなのにマスターグレードになっちゃったぜ!!」
|д川「へー……彼はガンダムが好きなのね……」
川д川「私もガンダムを知れば……彼とお話ができるわ……」
ということで、彼女はレンタルビデオ屋にやってきていた。
川д川「普段ホラーしか見ないから……アニメがどこにあるのかわからないわ……」
川д川「あ……あったわ」
そこにはズラリとならんだ数々のガンダム作品。
川д川「困ったわ……どれから見ればいいのかしら……」
川д川「あ……これなんか絵柄が好みだわ……」
彼女は一本のビデオを手に取ると、カウンターへと向かった。
その晩。
川д川「ハァハァ……これは萌えるわ……」
数日後の昼休みのVIP高校。
ドクオが教室から空を眺めていると、貞子が話しかけてきた。
川д川「どどどど……ドクオくん!」
('A`)「ああ?なんか用か?(……誰だっけこいつ?)」
川д川「ガンダムのこと……お話したいなーって思って……」
('∀`)「へー!お前もガンダム好きなんだ?最高だよなガンダム!」
川д川「ですよね!!イザークとディアッカ最高です!!」
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\ / _ _ .' , ..
( #'A`) _ - ― = ̄  ̄`:, .∴ ' 川 д川 < イヤアァァァアァ
ヽ-'' ̄ __――=', ・,' r⌒> _/ /
/ ,,-―  ̄ ̄  ̄"'" . ' | y'⌒ ⌒i
/ ノ\\ . | / ノ |
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レ ノ ヽ_つ / , ノ
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ノ ) し'
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(#'A`)「俺はガンダムSEEDが大嫌いなんだよ!」
川#)д;川「そんな馬鹿な……」
こうして、貞子の策略は失敗した。
第七話 おしまい
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