地下3階。僕の左手にはミミタブシールドが握られている。

('A`)「モンスターハウスは…ないな」

 よかった、と僕は胸を撫で下ろした。
そしてさらに良いことに、降りた先には武器が落ちていた。

『ドクオはバツグンソード+1を装備した!』

 そんな気がした。

('A`)「名前から察するに、相当良い武器なんじゃないだろうか」

 僕はほくそ笑んでいた。
上機嫌で闊歩しているとビロードがやってきたので、
素早く近寄り叩き切る。


『ドクオの攻撃! ビロードに24ポイントのダメージ!
 ビロードをやっつけた!』

('A`)「うおお、今までより明らかに強い」

 タイミングよくファンファーレが聞こえる。
幾度となく聞いてきたはずのファンファーレだが、
今回は僕のことを特別祝福してくれているように感じられた。

('A`)「今回は、今までと何か違うんじゃないだろうか」

 そんな気がした。
この剣があればフサギコとも十分やりあえる。
前回の教訓によりションボリ草は注意してれば食らわない。

 地下4階の先を見られる。僕にはそんな予感がしていた。


 僕の右手にはバツグンソードが輝き、
僕の左手ではミミタブガードが守ってくれている。
途中、地雷を踏んだことにより、
ミミタブガードはそのダメージを半減してくれていることがわかった。

 僕は『扁平な壷』を拾っていた。

('A`)「扁平な、って、それは壷としてなりたってるのか?」

 深くは考えないことにした。
幸い僕はわかってますの巻物を持っている。

『ドクオはわかってますの巻物を読んだ!
 なんと! すべての持ち物が識別された!』

 よくわからないがラッキーなことらしい。
扁平な壷はタッパー(3)だった。

('A`)「これは文章としてどうなんだ?」

 深くは考えないことにした。


 説明をチラ見したところ、タッパーに入れておいたうまい棒は
噴水のワナを踏んでも湿気ないでいられるらしい。
僕は早速大きなうまい棒(めんたい味)と
特製うまい棒(コーンポタージュ味)をタッパーの中に入れた。
どうやら(3)の部分は許容量を示しているらしく、
表記上は『タッパー(1)』へと変化した。

 わかってますの巻物を使うことによって、
まだ装備していない装備品がどのようなものであるかを
知ることができるらしい。
僕の持っているベニアシールドは−1で、呪われているとのことだった。

('A`)「ミミタブシールドがなかったら一大事だったな。
   これはやはり追い風が吹いているに違いない」

 そう思った。
僕は地下3階で他に目ー潰し草と500チャンネルを拾った。
そして、僕は、地下4階への階段を下りた。


 地下4階。僕の右手にはバツグンソード+1が、
僕の左手にはミミタブシールドが握られている。

 いつも通り部屋に下りたところ、僕の隣にはショボンヌが立っていた。
ハの字に曲がった眉毛は一見気弱そうな印象を与えるが、
その表情からは陰湿そうなものを読み取れなくもない。

('A`)「これも、ションボリ草の恨みによる被害者意識かな」

 僕は右手の剣を改めて握り締めた。

『ドクオの攻撃! ショボンヌに22ポイントのダメージ!
 ショボンヌをやっつけた!』

('A`)「一撃か。ということは、僕が不注意にならない限り、
   ションボリ草を食らうことはそうそうないな」

 安心し、僕は大きく息を吐いた。


('A`)「思うに、不注意こそが最大の敵なのだ」

 僕は地下4階を探索してまわる。
フサギコも2回殴れば倒せるようで、
今の僕はこれまでにないほど良いコンディションをしているのだろう。
途中、飢えを感じたので大きなうまい棒を食べはしたが、
僕の荷物には依然として特製うまい棒がはいっている。
当分飢えは気にしなくてすむ。

 この階で怖いのはやはりションボリ草、それに次いでワナである。
フサギコの攻撃力は脅威であるとはいえ、
なるべく1対1の状況を作り丁寧に進んでいけば、
それほどの危険とはならないのである。

('A`)「今回の僕は一味違うぞ!」

 僕はそう思っていた。


('A`)「単純な力というのは何よりも恐ろしいな」

 僕は唾を吐き捨てた。
僕は現在小さな部屋へ通ずる通路の、
まさにその入り口となっているところに立っている。
僕の前方にはフサギコが、後方には別のフサギコが
フサフサと僕の行動を待っている。

('A`)「フサギコ。振り返ってもフサギコ」

 それが『行動』にならないことを良いことに、
僕は現実逃避のためにしばらくその場でくるくる回った。
僕が何度ターンしても僕の目の前にはフサギコがいる。

('A`)「喰っちまおうか…!」

 ゲーム版範馬勇次郎の真似をしたところで状況は打破されない。
僕は指折り数えて計算してみた。


 フサギコをやっつけるには1匹につき2回の攻撃を必要とする。
まともにやれば、僕は2匹のフサギコをやっつけ終えるまでに
やつらに4回殴られるわけである。

 僕の現在のHPは47ポイント。
つまり、やつらによる攻撃1回につき

僕に生存権が保証される。

('A`)「なんだ、楽勝じゃん」

 僕は彼らの攻撃が9ポイントのダメージしか与えないことを
知っている。
僕は片方のフサギコに向き合った。


('A`)「そもそも、なんでこんなことになったのだろう」

 フサギコ達をやっつけた後、
小部屋の中央付近で足踏みしながら僕は記憶を整理した。

 僕が小部屋に入ったところ、部屋にはショボンヌとフサギコがいたのだ。
1対1の状況を作りだすことが生き残るためには必要であることを
僕は知っている。
僕は部屋に通じる通路まで後退すると、
何も考えずに僕のことを追ってきていたショボンヌを一撃の下に粉砕し、
計画通りにフサギコと対峙した。
計画通りじゃなかったのは、ちょうどそのタイミングで通路の後方から
もう1匹のフサギコが現れたことだった。

('A`)「つまり、これはただの不運なんだ」

 僕は自分にそう言い聞かせた。
僕の判断は間違っていない。
これからも僕は積極的に1対1の状況を作っていかなければならない。
それが『樹海』のセオリーなのだ。

('A`)「わずかな例外を理由にセオリーを曲げてはならないんだ」

 本当にそうだろうか。


 改めて自分の周りに目をやると、僕はとても孤独だった。
薄暗く静かな洞窟は半そでの僕には肌寒い。
ふとした拍子に不景気なことを考え始めると、
小石が暗闇に落ちていくように僕の気持ちは沈んでいった。

 僕のセオリーは僕が勝手にそれが理にかなっていると考えているだけで、
その実まったく見当はずれな代物なのかもしれない。

「本当に今のはただの不運だったのか?
 お前のセオリーとやらが間違っているだけなんじゃないのか?」

 違う、と僕はそう思う。
通路に逃げ込み1対1の状況を作り出さなければ、
僕はショボンヌとフサギコを一度に相手どらなければならなかった。
ショボンヌを先に殴ればその間フサギコの攻撃にさらされることになるし、
フサギコを先に殴ればションボリ草に恐怖しなければならなくなる。

('A`)「この場はこれがベストだったんだ。あれはただの不運なんだ」

 僕は自分に言い聞かせるように声に出して言ってみた。
どこからも答えは返ってこなかった。


('A`)「こんな部屋に1人いるから変な気が起きてしまうんだ」

 僕は先を急ぐことにした。
気持ちを切り替えようと思い立ち、
僕は景気づけに最近よく聞く歌を口ずさんでみた。

 壁にぶつかりエコーがかって聞こえる僕の歌声は
ひどくトーンが外れて聞こえる。
さらに気が沈んだところで考えてみると、この曲の主題は空だった。

('A`)「空が見えないところで歌うもんじゃないな」

 僕はアホだ、と僕は呟く。

 電車に乗る前の空は曇っていた。
今のように空を見られない状態であったとしても、
あの空は僕を見ていてくれているのだろうか。

 僕は地下4階でナマクラソードと300チャンネル、
ルビーの指輪、12本の木の矢、そして歪んだ壷を拾った。


 地下5階。僕の右手にはバツグンソード+1、
僕の左手にはミミタブシールドが握られている。

 降りた先には出口があった。

('A`)「待て。出口だと?」

 僕は自分の認識に疑問をもった。
想定の範囲内にない出来事に、僕は軽くパニックになってしまう。

('A`)「いや、これは、間違いなく出口だ」

 己を疑っては再確認をする作業を僕は何度も繰り返した。
何度見てもそれは出口以外のなにものでもなく、
それは僕が今生きているのと同じくらい当たり前のことのように思われる。


 落ち着け、落ち着け、と僕は繰り返し自分に言い聞かせた。

('A`)「何度見ても出口だ。終わりなんだ」

 なんなら眉毛に唾をつけても良いくらいだった。

 どういう仕組みになっているのだろうか。
僕がいくら目を凝らして見てみても、
出口をくぐり抜けた先がどうなっているのかはまったくわからない。

('A`)「行けばわかる。それはわかってるんだけど」

 どうにも踏ん切りがつかなかった。
僕の頭ではツンの台詞が再生されている。
彼女は地下5階などという浅い階で終わるとは言っていなかった。

('A`)「とすると、この出口は何なんだ?」

 行けばわかる。行かなければわからない。
行くしかないんだ、と僕は自分に言い聞かせた。

('A`)「目の前だけを見てれば良いんだ」

 僕は出口を通り抜けた。


 通り抜けた先は集落のようになっていた。
切り開かれた森林の中に、ところどころ民家や小屋が建っている。

('A`)「森林の中だって?」

 ちょっと待てよ、と僕は唾液を飲み込んだ。
ここは少なくとも地下5階の深さにある筈だ。
なんだってこんなところに森林があるのだろう。
何より、これで終わりじゃなかったのか?

 呆然としながら歩いていると、女の子がいることに気がついた。

('A`)「ちょうどいい。あの娘に話を聞いてみよう」

 人見知りする性分はどこへやら、僕は自然と心を決めた。


 洞窟内で孤独感にさいなまれていた僕にとって
人と会話ができることはとても素晴らしいことのように思われた。
この場所のことが何かしらわかるのなら願ってもないことだし、
そして何より、
彼女は遠目であることを差し引いても魅力的に見えたのだ。

 彼女と会話のできる距離に近づいても
僕の期待は裏切られなかったにもかかわらず、
僕は彼女に声をかけるのをためらっていた。

 持ち前の人見知りが再発したわけでも
予想以上のかわいさに緊張したわけでもない。

从+A+从「ふぇぇー目が見えないよぅ」

 彼女は怪しすぎた。


('A`)「あのー、すいません」

从+A+从「ふぇぇー目が見えないよぅ」

('A`)「もしもし?」

从+A+从「ふぇぇー目が見えないよぅ」

('A`)「……」

从+A+从「ふぇぇー目が見えないよぅ」

 このままでは埒があかないな、と僕はため息をついた。
なんなんだこの娘は。
目が見えないだって?

('A`)「じゃあ、活目草をあげれば治るのか?」

从+A+从「ふぇぇー目が見えないよぅ」

 本当になんなんだよ。答えろよ。


 幸か不幸か僕は活目草をもっていた。
少し考えた後、僕はそれを彼女に与えることにした。
このわざとらしいシチュエーションはそうしないと打破されないように
感じられたのだ。

('A`)「ほら、あげるよこれ。飲みな」

从+A+从「ふぇぇー目が見えないよぅ」

('A`)「だから、これ飲めば治るって。たぶん」

从+A+从「ふぇぇー目が見えないよぅ」

(#'A`)「あーもう!」

 僕は彼女の顔を上げさせると、無理やり口の中にねじこんだ。
彼女は特に抵抗を見せるでもなく僕のなすがままになっている。

从+A+从「ぐ…えぐっ…」

('A`)「苦いか? 全部飲み干すんだ」

 気分はAV男優だった。童貞だけど。


 女の子はなんとか活目草を飲み干すと、
ずっと瞑られていた目を大きく開き、僕ににっこり微笑んだ。

从'ー'从「ありがとう! おかげで目が見えるようになりました」

('A`)「どういたしまして。
   ちょっと訊きたいことがあるんだけどいいかな」

从'ー'从「もちろん。なんでも訊いてください。あ、でもその前に」

 お礼をしなきゃ、と僕に近寄るとちょっぴり背伸びをして、
彼女は僕にキスをした。

从'ー'从「へへー、お礼。これでいい?」

(*'A`)「いいでふ」

『ドクオのちからが1ポイントあがった!』

 僕のファーストキスは草の匂いがした。


从'ー'从「私の名前は渡辺さん」

 渡辺さんは僕にそう自己紹介した。
『さん』が名前なのか? もののけか?
そんなことはどうでも良かった。

 僕と渡辺さんは大きな切り株に腰掛けている。
背もたれがあると思ったのか、突然渡辺さんは後方に倒れこみ、
僕は渡辺さんの白いパンツを目に焼き付けた後彼女に手を貸した。

('A`)「ええと、変な質問かもしれないけれど、
   ここは何なのか教えてくれる?」

从'ー'从「ここは樹海村。『樹海』にある村だから樹海村。
     安直だよね。『樹海』内で拾ったお金はここか、
     ときどき洞窟にあるお店で使えるんだって」

('A`)「なるほど。すると、まだ終わりじゃないんだ」

从'ー'从「まだまだ。折り返し地点ってとこなのかな、ここは。
     これから森林を1つ越えて、今度は上に上がっていって、
     地上に出られたらそこでおしまいらしいよ」


('A`)「へえ。やけに伝聞形で話すね」

从'ー'从「だって私たちはこの村から出られないんだもん。
     直接見たわけじゃないからねー」

('A`)「あ、そうなんだ。誰かがクリアしたら解放されるの?」

从'ー'从「解放? なにそれ。私たちはずっとここにいるよ」

('A`)「え。なんで?」

从'ー'从「さあ? そうデザインされてるんじゃないのかな。
     じゃあ私はこのへんで。またね」

 渡辺さんは腰を上げると、僕に手を振って走り去った。
渡辺さんが途中で2度コケそうになり1度コケた後小さくなるまで、
僕はそれを見送った。


 村にはアイテム屋と鍛冶屋と宿屋があった。
アイテム屋ではアイテムが売られており、
鍛冶屋では武器を強化してもらえるらしい。
宿屋で寝ると、HPと満腹度が満タンになるとのことだった。

('A`)「とりあえず鍛冶屋は必須だろうな」

 僕は1000チャンネル払い、バツグンソードを+2にした。

('A`)「飢え死にだけはごめんだ。宿屋にも行っておこう」

 僕は1000チャンネル払い、宿に泊まった。
僕の財布はスッカラカンになった。

('A`)「僕は馬鹿だ!」

 アイテム屋にガチムチ草やお手当て草、大きなうまい棒(めんたい味)
などが売られているのを指を咥えて見ながら僕は自分を呪った。


 森林。僕の右手にはバツグンソード+2、
左手にはミミタブシールドが握られている。

 降りた先の部屋には見たことのない敵がいた。

('A`)「『樹海』が続こうが知らない敵が出ようが、
   僕のやることは変わらない。
   注意深さを保った上で一歩一歩進んでいくだけだ」

 やつがアイテムを投げてくることは十分考えられる。
僕はアイテムを投げつけられることのないように近づいた。

『ドクオの攻撃! 人生オワタに25ポイントのダメージ!
 人生オワタをやっつけた!』

('A`)「一撃じゃないか。
   それほど敵が強くなってるわけではないんだな」

 僕はそう判断した。


 僕が森林内を探索していると、1つの部屋に人がいた。
さっき渡辺さんがでてきたことで
ツンの他にも人間に会うことがありえることはわかっていたが、
それでも僕は驚いた。

('A`)「敵が出得る状況下で人に会うのははじめてだ」

 あの人は敵ではないのだろうか。
僕が躊躇している間に彼女は僕に気づいたらしい。
無表情で僕に近寄ってきた。

川 ゚ -゚)「わたしは敵ではない。その剣を下げてもらえないかな」

('A`)「あなたは誰ですか?」

川 ゚ -゚)「わたしの名前はクー。めつぶしのクーと皆は呼ぶ」


 クーは黒い長ズボンに黒い長袖のシャツという格好で、
シャツは腕まくりもせず第一ボタンまで留められている。
黒く長い髪は肩ほどまで垂れていて、
それに包まれた顔は表情が読み取りにくいほどに整っていた。

 魔女だ、と僕は思った。
ほっそりとした長身はさすがに僕よりは低いけれど、
そのスタイルの良さを際立たせている。
中性的な印象を受ける美人だ。
きっとこういう人が好みのタイプという男はごまんといるだろう。

川 ゚ -゚)「これからわたしといいことしないか?」

 彼女は何の表情も浮かべずにそう言った。
僕は咄嗟にその意味が理解できなかった。

(*'A`)「いいことって! 何ですかいいことって!」

 そのくせ興奮だけはしていた。


川 ゚ -゚)「校内の清掃活動をしたりとか、
    信号を渡る老婆の手を引いたりとか、
    そういう意味のいいことではない」

(*'A`)「じゃあどういう意味ですか!」

川 ゚ -゚)「自分で考えてみたらどうだ」

 そんなの…恥ずかしくて言えない!

(*'A`)「わかった。めつぶしのクーっていうくらいだし、
   きっと『目を瞑って』みたいなこと言って、
   僕が目を瞑ったら目潰しを食らわすんだ!」

 僕が照れ隠しにそう言うと、
クーははじめてその口元に笑みを浮かべた。


川 ゚ -゚)「今のはちょっぴり面白かったな。
    だが違う。こういうことだ」

 クーは僕のシャツの襟元を掴むと引っ張った。
僕はバランスを崩し、前かがみになる。
ちょうど僕の目線高さにクーの顔がある。

 クーは僕にキスをした。

 渡辺さんと交わした唇が触れ合うだけのキスとは違い、
クーとのキスは濃厚だった。
クーの舌は驚きのあまり半開きになっていた僕の歯の間に割って入り、
僕の舌と絡み続ける。

 クーの舌からとろりとしたものが僕の口に流し込まれる。
僕はクーの唾液を夢中になって飲み込んだ。

川 ゚ -゚)「もう一度だけ訊こう。
    これからわたしといいことしないか?」

(*'A`)「お願いしまふ」

 僕は即答した。


 クーは膝立ちになり、あらわになった僕の下半身に顔をうずめている。
僕はそこから伝わってくる猛烈な快感に耐えていた。

川 ゚ -゚)「チュパチュパ チュパカブラ」

(*'A`)「ブラボー、おおブラボー」

川 ゚ -゚)「チュパチュパ チューバ サクソルン」

(*'A`)「アッー!」

 僕は腰を大きく振ると、クーの口内でしたたかに精を放った。


 クーは僕の見てる前で口から大量に精液を吐き出した。

川 ゚ -゚)「多いな。溜まってたのか?」

(*'A`)「今朝出したばかりです…」

 僕は何も考えられず、正直に今朝のオナニーを告白した。
若いな、とクーは妖艶な笑みを浮かべる。

川 ゚ -゚)「では、今度はわたしを気持ち良くしてもらおうか」

(*'A`)「喜んで」

 射精したばかりだというのに、僕は依然として勃起していた。

 クーは真っ赤な舌を出し自分の唇をひと舐めすると、
僕の目を見ながらベルトに手をかけた。
僕の目はその動きに釘付けになる。
クーは僕の目を見ているのだから、
僕がどれほど釘付けになっているのか手に取るようにわかるのだろう。

(*'A`)「恥ずかしい…!」

 快感だった。


 クーの指は白く長い。
その指がクーからベルトを取り払う。
僕は違和感を感じているのに気がついた。

('A`)「クーのズボン、なんだか股間が盛り上がってないか?」

 僕の喉がゴクリと音をたて唾液を飲み込む。
僕の目は依然としてクーの動きに釘付けだった。
今までと違うところは何かというと、
僕はもはや勃起状態にないということだけである。

(;'A`)「まさか…いやまさか!」

川 ゚ -゚)「何がまさかだって?」

 クーがズボンをパンツごとスルスルと脱ぐと、
クーの股間にはそこにあるべきではないものが確かに存在していた。

(+A+)「アッー!」

 僕の目はつぶれた。


川 ゚ -゚)「おいおいどこに行こうとしてるんだ?」

 膝下までずりおろされているズボンは僕の逃亡を阻止する。
僕はみっともなくコケた後、
少しでも恐怖の根源から離れようと這い逃げた。

 クーが大股で近づいてくるのが僕にはわかった。
クーは少しでも逃げようとする僕にあっさりと追いつくと、
僕の腰を両手で抱えた。

川 ゚ -゚)「だめだよ逃げちゃあ。
    これからわたしを満足させてもらうんだから」

(+A+)「ああ、目が、目が見えない」

川 ゚ -゚)「わたしはめつぶしのクーと呼ばれてるんだ。
    それほど不思議じゃあないだろう」

 クーが僕のアナルに唾液を塗りこめるのがひんやりと感じられた。


(+A+)「やめて! お願いやめてください」

川 ゚ -゚)「おや。ひょっとしてはじめてなのかな、君は」

(+A+)「そうです。無理です。アナルが崩壊してしまいます」

川 ゚ -゚)「それは違うぞ」

(+A+)「え?」

 僕のアナルは無事なのか?
僕はありえないとわかっていながらも
そんな希望を持たずにはいられなかった。


川 ゚ -゚)「"anal"は形容詞だ。その使い方は文法的に間違っている」

 僕の希望を打ち砕くと、クーは僕のアナルに侵入してきた。

(+A+)「アッー! アッー!」

川 ゚ -゚)「名詞は"anus"だ。アヌスが崩壊してしまう、なら使って良い」

 僕はレイプされた。

          『めつぶしのクーに強姦』第六話へつづく


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