lw´‐ _‐ノv クー、昼ごはんだぞ お粥持ってきた
川 ゚ -゚)
lw´‐ _‐ノv おい、クー クーってば 聞こえてるか
川 ゚ -゚) ・・あ、はい ・・・・すみません、そこに・・ 置いて、下さい
lw´‐ _‐ノv ・・・・・・
厄祓いから二日目の今日
クーの生活空間はベッドに固定されてしまった
そばのテーブルには、手を付けられずに冷めきってしまった朝食が置かれている
もったいないお化けが出現するのではと疑うほど、クーは何も食べない
昨日からずっと寝た切りの状態なのだ
一人で立つことすらもう出来ないでいる
医者に診せてもよくわからない
クーの衰弱が止まらない
【第二十一話:厄姫様はやっぱり厄色の御姫様のようです】
lw´‐ _‐ノv おいクー、昨日から何も食べてないじゃないか
食欲無いのか? 顔がやつれてるぞ
川 ゚ -゚) ・・ありません
lw´‐ _‐ノv おいおい 食べなきゃ治らんぞ 無理矢理でもいいから食え
川 ゚ -゚) ・・・・・・
lw´‐ _‐ノv ・・仕方がない、私が食べさせてやるとしよう
一人で起きれんだろう、手を貸してやる
川 ゚ -゚) 大丈夫、です・・
ベッドとクーの背中に手を差し込み、上体を起こしてやる
もう一人で上体を起こすことすら難しいらしい
まさか私がクーの介護をすることになろうとは、誰が予想出来ようか
lw´‐ _‐ノv ほれ、あーんしろ 私のあーんだぞ、嬉しかろう
川 ゚ -゚) ・・食べたく、ないです
lw´‐ _‐ノv 鼻に指突っ込むぞ
川 ゚ -゚) あ、あーん・・
lw´‐ _‐ノv よし
川 ゚ -゚) モグ・・ モグ
lw´‐ _‐ノv ・・・・・・
lw´‐ _‐ノv なぁクーよ お前、本当にどうしt・・
从 ゚∀从 クー、調子はどーう?
ガチャ
lw´‐ _‐ノv おや、ハイン
川 ゚ -゚) ・・・・・・
从 ゚∀从 あれ、なんだお前、朝飯食ってないじゃん
もったいねーもったいねー 俺が食おう
lw´‐ _‐ノv なぁ、クーが中々食べてくれないんだが
从 ゚∀从 沢山食わんと回復せんぞ!
俺が鼻をつまんでる間に食わせろシュー
lw´‐ _‐ノv あいあいさー
川; -) ぬぐっ・・! く、くるs・・ ぐふっ・・
二人がかりで無理矢理喉の奥へお粥を投入
今回のお粥はちゃんとギコが作ったものだから、決して毒では無い
ハインと私が生み出してしまったお粥が食えたんだからイケるに決まっている
というかクーなら恐らくフグ毒もいけるだろう なんだっけ、テトトドロロトキンとかいうやつ
川 ゚ -゚) ひ、一人で・・ 食べます、から
lw´‐ _‐ノv そうか ほら、自分で持ちんしゃい
クーの手に皿とスプーンを手渡す
受け取る腕に、私が付けてしまった傷跡が残っていて痛々しい
川 ゚ -゚) ・・あっ
lw´‐ _‐ノv !
べちゃりとお粥が毛布の上にこぼれた
お皿も、スプーンも、全部落っこちた
クーの手はだらんとしている
川 ゚ -゚) ・・・・すみません
从 ゚∀从 ・・・・・・
lw´‐ _‐ノv ・・・・・・
ハインが何か言いたげな様子だったが、その機会を掴めずにいる様だった
私だって勿論聞きたいことがあったけど、やっぱり言い出せない
なんだか聞くのが多少怖いような、そんな気持ちがどこかあるのかもしれない
そんなこんなで、妙にしーんとしてしまった
从 ゚∀从 ・・仕方ない奴だな、代わりの毛布持ってきてやるよ
感謝しやがれすっとこどっこい
川 ゚ -゚) ・・おねがい、します ごめん・・なさい
从 ゚∀从 ・・・・・・
結局なんにも触れないままになってしまった
それにしてもハインが自ら進んで身の回りの世話をするのも珍しい
何かしてないと落ち着かないのかもしれない
从 ゚∀从 ほれ、俺の愛用毛布だ
トイレ行きたかったらいつでも言えよ
川 ゚ -゚) ・・ありがとう、ございます
(,,゚Д゚) クーさーん トソンとジョルリンががお見舞いきましたぜー
ガチャ 通して大丈夫ですか?
川 ゚ -゚) お見舞い・・ですか わかりました、大丈夫、です・・
lw´‐ _‐ノv あれ? 今日はあいつら仕事じゃないのか
(,,゚Д゚) パトロールついでに来たとかなんとか
从 ゚∀从 ほう トソンが公私混同とは珍しい
(゚、゚;トソン クー君、体は平気かい?
_
( ゚∀゚) ・・よっす
川 ゚ -゚) すみませんね、心配を、かけてしまっ、て・・
ギコの後ろからトソンとジョルジュが姿を見せた
騎士の制服に身を包み、腰にはちゃんと剣を差している
lw´‐ _‐ノv ジョルジョまで一緒に来るとは珍しいな
_
( ゚∀゚) そりゃーまー・・ あんなことあったら流石に来るけどよ
つーか本当に大丈夫なのかよお前 風で飛びそうじゃねーか
川 ゚ -゚) ・・ジョルリンさんらしく、ありません・・ ねぇ・・・・
(,,゚Д゚) 本当にらしくねーなぁ・・
_
(# ゚∀゚) 見舞いに来ちゃ悪いのかよ! 俺だってそんぐらいするわ!
(゚、゚トソン それほど心配だったってことさ
あ、そうだ リンゴとかブドウとか持ってきたから食べてくれ
从 ゚∀从 マジで? ありがとう!
(゚、゚トソン お前のじゃないから
ギコがしょりしょりリンゴの皮むき
ハインが皮むきを志願したが全員で止めた
流血騒ぎに発展しかねん
(゚、゚トソン ところで体の方は・・
lw´‐ _‐ノv あんまり良くないみたい 体起こすのも辛いみたいだ
(゚、゚;トソン そ、そうなのかい? 心配だな・・
_
( ゚∀゚) ま、安静にしてろってことだな ゆっくり寝てろや
(;゚Д゚) 本当にお前らしくないことを・・
lw´‐ _‐ノv あぁ・・ 違和感を感じる・・ ツンデレ眉毛め
_
(# ゚∀゚) 一々うっせーなお前等は!
从 ゚∀从 ・・・・・・
从 ゚∀从 うっし、ちょいと出掛けてくるわ あとはよろしくね
lw´‐ _‐ノv お? どこいくんだハイン
从 ゚∀从 ちょっとそこまで〜っ
川 ゚ -゚) ・・・・・・
ハインがいつものローブを身にまとい、どこかへ行ってしまった
あいつのことだ、きっと何かしら考えがあるんだろう
ブラックジャックでも連れてきてくれないものか
(゚、゚トソン ・・ハインもいなくなったことだし、僕らも仕事に戻ろうかジョルジュ
_
( ゚∀゚) あー、そうだな 仕事中だったな もうサボりてーけど
(,,゚Д゚) なんだ帰っちゃうのか? 果物ありがとな
(゚、゚トソン それじゃあねクー君、またくるよ それまでに元気になっていてねっ
lw´‐ _‐ノv じゃーな、パトロール頑張ってくれい
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚) ・・待って
lw´‐ _‐ノv !
(゚、゚トソン ・・え?
川 ゚ -゚) すみません、少し、待って・・ 下さいません・・ か・・
今、皆さんに・・ 話したいことが、あります・・
とうとうクーの口が開いた
やっと、やっと自分で開いてくれた
私が待ち望んでいた瞬間
川 ゚ -゚) ・・皆さんがいる今・・・・ 話しておきたいことが・・ あります
lw´‐ _‐ノv ・・でも、ハインがいないぞ
川 ゚ -゚) それで、いいんです・・・・ きっと神父さんが、全部教えてくれるはず・・
(;゚Д゚) え? し、神父?
川 ゚ -゚) それに、ハインの前で喋る、のは・・ ちょっと、辛いです、から・・
小さい頃から、ずっと一緒に、いたから・・ だからこそ、私から告げるのは・・ 辛い・・
川 ゚ -゚) でも最低限、あなた達には・・ 私から、告げなきゃ・・
聞いて、ください・・ お願いします・・
lw´;‐ _‐ノv ・・?
(゚、゚トソン ・・なんなんだい、喋りたいことって?
_
( ゚∀゚) ?
川 ゚ -゚) ・・・・・・
川 ゚ -゚) あのね、姫様・・ 私・・
川 ゚ -゚) 私──
从 ゚∀从 ──クー寝たきりだぜ、神父さんよ
(-@∀@) ・・・・・・
ζ(゚- ゚*ζ ・・・・・・
(-@∀@) ・・そろそろ来るころだと思っていたよ
まぁ、こっちにきて紅茶でも飲まないかい? 淹れたてだ
从 ゚∀从 あの日から全然動かなくなっちゃったよ
(-@∀@) ・・そっか
从 ゚∀从 一人じゃ、立てないみたい
(-@∀@) ・・あぁ
从 ゚∀从 お皿渡したらさ、全部落としちゃったよ
おかげで毛布が汚れちゃった
(-@∀@) ・・うん
从 ゚∀从 ・・クー、何も喋ってくれないんだよな
(-@∀@) ・・・・・・
从 ゚∀从 ・・・・・・
从 ゚∀从 いつまで黙ってんだよ
目の前で紅茶を啜っている眼鏡野郎を殴りたくなった
どうせコイツは全部知っている クーの衰弱の理由を知っているんだ
でも自分からは何も喋ろうとしない すごく腹が立つ
(-@∀@) ・・・・・・
(-@∀@) ・・とりあえず落ち着いて座ろうじゃないか
はい、どうぞ紅茶
从 ゚∀从 ・・クー、明らかにおかしい 今にも死にそうじゃねーか
なんだあの衰弱の仕方・・ 何が起きてんだよ?
(-@∀@) ・・立ったままでいいのかい?
从 ゚∀从 いいから、教えろって 知ってんだろ
(-@∀@) ・・・・・・
(-@∀@) 私としては、さ・・
君が自分で気付いてくれるんじゃないかと思ってたんだよ
从 ゚∀从 ・・・・・・
(;@∀@) 聡明な子だから、私なんかが言わなくったってわかr ・・ッ!
ζ(゚ー゚;ζ !!
从#゚∀从 は や く 教 え や が れ え ぇ ぇ ぇ え え え ぇ ぇ ッ ! !
頭がカッとなって、いつの間にか奴の胸倉を掴みあげていた
いきなりだった為、自分でも驚いたし、神父もデレも驚いていた
自分でも不思議なぐらいの力が出て、奴の眼鏡が地面に落ちた
从 ゚∀从 ・・・・悪い ちょっと取り乱し過ぎた
( ・∀・) ・・いや、いいんだ 私も御託を並べすぎたよ
从 ゚∀从 ・・・・・・
从;゚∀从 なぁ
( ・∀・) はい・・
从;゚∀从 アイツ・・ なんの病気なんだ・・?
( ・∀・)
从;゚∀从 珍しく風邪なんてひいたりもしたからさ、ちょっと変だとは思ってたけども・・
他にはそんな様子、全く無かったんだ・・ 全然普通で、今まで通りでさ・・
あ、あいつ、なんか患って・・
( ・∀・) ・・・・・・
( ・∀・) ねぇ、ハインちゃん
从;゚∀从 な、なんだ
( ・∀・) 君・・
「いつまでクーちゃんを人間だと思っているの?」
──姫様がまだ産まれていない頃… ハインが5歳ぐらいのころのお話です
この国で戦争があったことは知っていますね?
その戦争で勝利に大きく貢献した人物のことは当然知ってるでしょう
そう、ロマネスク御爺様です
御爺様は、唯一"召喚術"なるものが使える人間でした
そして戦時中、毎日のように「悪魔」を召喚していたみたいです
そんなある日…
( ФωФ) よーし魔法陣出来た さて、そうじゃのう・・ 今日は・・
( ФωФ) ・・今までにない、強力な悪魔でも召喚するとしようかのうー
ちと難しそうだがチャレンジチャレンジ! お爺ちゃんチャレンジ!
( ФωФ) そー・・
(#ФωФ) れいっ!
長い戦争で感覚がマヒした御爺様は、なんとなーく強い悪魔を召喚したくなったそうです
角とか牙とか色々生えている、毛むくじゃらのゴリラっぽいのが出てくると予想してたとかなんとか
そして…
( ФωФ) ・・よっし、成功じゃ! どれどれ、どんな怪物が・・
( ФωФ) 出て・・ き・・ t・・
( ФωФ)
川゚ -゚)
( ФωФ)
( ФωФ) ・・え?
川゚ -゚) うあ?
( ФωФ) ・・・・・・
( ФωФ) け、毛むくじゃらゴリラ・・ は・・
川゚ -゚) あーう?
( ФωФ) ・・・・・・
大失敗でした
私の頭に残っている最初の記憶は、正にこの瞬間
裸んぼの私がぺたんと座り、目の前には白髪のお爺さん
( ФωФ) ・・・・・・
( ФωФ) ・・え? つーか・・ あ、悪魔? 君悪魔? え?
川゚ -゚) うあいうー? えうっ
(; ФωФ) (珍しいのう、人間の姿をした悪魔というのは・・)
犬や鳥等、獣の姿をした悪魔がほとんどだったそうです
人間の形を持って現れたのが私が初めてでした
( ФωФ) ふむ・・ なるほど興味深いのう・・ しかもまだ子供なのか・・
川゚ -゚) えうえうえおあっ
( ФωФ) ・・・・・・
( ФωФ) ・・よし、決めた
( ФωФ) 捨てよう!!!!!!!!!11111111
御爺様は薄情でした
川゚ -゚) あーう?
( ФωФ) すまんのう、興味はあるが全然使い物になりそうじゃないんでなぁ
そんなちびっ子じゃ捨てるしかあるまい すまんすまん
( ФωФ) まー子供だし・・ 一日ほっときゃ死ぬかな?
悪さするんじゃないぞ んじゃーのー
汚い水に住む生物が、綺麗な水の中では生きていけない様に…
悪魔にとって、この世界の空気は「毒」そのものなのです
ですから、御爺様が瘴気で場を満たさなければ生きていられないのです
戦後、大勢いた悪魔がぱっと消え去ってしまったのもその為
いきなり最大のピンチが到来です
ですが当時の私にはなんのことか分かるわけもなく
川゚ -゚) うあーあーあー あうー あおーあぅ
そのまま何の未練も無く去っていく御爺様を眺めておりました
このころの御爺様は、人道的に最低最悪の絶頂期でしたから仕方がありません
全世界鬼畜ランキングがあればTop5入りは確実といえるでしょう
ですが…
[ロマ宅]
( ФωФ) ・・よーし、多少失敗もあったが補充は成功したのう
やっぱこの年齢でチャレンジは駄目じゃ 小学生までで充分だなチャレンジ
( ФωФ) さて、ハインは遊びに出掛けてる頃かな?
帰ってくるまでにおやつでも作って・・
ガチャ
从;゚∀从 じーちゃーん・・
( ФωФ) ・・お、ハイン なんだ、もう遊びは終わりかの?
今からおやつ作ってやるから、それまでもうちょっと遊
川゚ -゚)
( ФωФ)
川゚ -゚) あう? おー!
从;゚∀从 ・・ひろった
(; ФωФ) ・・・・・・
拾われちゃいました
ハインの小さな小さな手には、私の細い細い腕
そしてそのまま連れられてきた家での再会
(; ФωФ)
(; ФωФ) ・・も、元居た場所に返してきなさい・・・・
从;゚∀从 !? な、なんで!? かわいそうじゃん! しんじゃうよ! ひとだよ!?
川゚ -゚) う?
(; ФωФ) え? いや・・ あ、それもしかしたら人間じゃなくて猫じゃね?
ほら、最近よくいるって聞くしさー 人っぽい猫・・
そのラブリーフェイスも猫っぽいし・・ うん、それ猫だから返してきなさい・・
从;゚∀从 ねこじゃないよ! なにいってんのじーちゃん!? ひとじゃん!
ほご! ほごしなきゃ! ほご!
(; ФωФ) え、えぇ・・ ほ、保護か・・ 保護すんのか・・?
いや、でも吾輩って猫苦手なんだよねー それ絶対猫だから バイ菌とかあr
从#∀从 じーちゃんっ!
(; ФωФ) あ、うん・・ それ人だわ・・ ごめん、よく見たら人だった・・ ほ、保護すっか・・
私が猫ではないと認められた瞬間です
从゚∀从 おー! やった! ほごだぞー!
川゚ -゚) ふぉーごー?
しかし、私のピンチはまだ続きます
( ФωФ) (・・あ、でも待てよ? 放っておけばこのまま死ぬから・・ 別いっか)
全く持ってその通りになりました
数時間ほどして、私の体から力がみるみる抜けていきました
そりゃもうぐったりと たれぱんだの如く
川; -) ぅー・・ ぃー・・
从;゚∀从 !? じーちゃん! じーちゃん、うごかなくなっちゃった!
どうしよー! どうしよう! ぐったりしてる!
( ФωФ) ・・おー? あ、そりゃアレだな 寿命じゃ、寿命
仕方がないことなのだ 命とは・・ そういうものなのである・・
生があれば、そこには死がつきものなのだ・・ 悲しいことだがのう・・ ふふ・・
すました顔で大嘘、そして命について語る御爺様は流石の最低チョモランマ
下手な新興宗教の教祖よりも下劣です
だけど、またハインがやってくれました
从;゚∀从 やーだー! やだやだやだー! しんじゃうのやだ! だめ!
じーちゃんたすけてあげて!
( ФωФ) ふぉっふぉっふぉ・・ ハインよ 死とはな、生の終着点なのだよ・・
誰にも止めることが出来ぬ・・ そう、それは坂を転げまわるローリングストーンのように・・
吾輩たちに出来るのは、見届けることのみよ・・ ああ、悲しいことだのう・・
从;゚∀从 ・・・・・・
川; -) ぅぁ・・ ぁー・・
从 ∀从 ・・や、だ・・・・
( ФωФ) 見守るのだよハイン・・ これが命のともしびが消えr
从;д从 や゙あ゙あ゙ぁ゙ぁだあ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙・・!
(; ФωФ) !?
川; -) ぅー・・ ぅー・・
从;д从 や゙だあ゙あ゙あ゙あ゙ー!じん゙じゃ゙ゔの゙や゙だ゙ぁ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!
(; ФωФ)
多分、ハインは既に"両親の死"を子供ながらにしっかりと理解していたのでしょう
だからそれが凄く悲しいことだということを知っていたんだと思います
まだ小さな子供が、ですよ
で、ハイン大好きの御爺様は当然…
(; ФωФ) ・・・・・・
川; -) ぅー・・
川 -)
川;゚ -゚) ぉー・・?
从;∀从 あ゙あ゙あ゙ー・・! あ゙あ゙・・ あ?
川゚ -゚) ・・ぅぃー
从;∀从 おー! 起きたー!
川゚ -゚) ぃぇぁ
(; ФωФ) (あーもう、つっかれるのう・・ あーもー・・)
残虐巨大山脈の御爺様も、孫の涙で山崩れ
多数の戦争用悪魔を結界内で生かすのに加え、私の身の回りにも瘴気を流す
当然子供のハインが瘴気にあてられないようにするのにも魔法を使いますから、相当負担だったでしょう
こうして人間二人、悪魔一匹の奇妙な生活が始まりました
私はまずお洋服と、一生使い続けることになる名前を貰うことになります
从゚∀从 ・・そうだじーちゃん! なまえ! なまえきめよう!
( ФωФ) 名前・・? 名前か・・ 「カトリーナ」とかいいんじゃね? 艶めかしくて好き
从゚∀从 えー だっせー おれは「ギャラクティックエンペラー」とかいいとおもう!
( ФωФ) (我が孫ながら何というアホなセンス・・)
从゚∀从 なーなー、どっちがいい? カトリーナと、ギャラクティックエンペラー!
川゚ -゚) ? うー
从゚∀从 ・・うー?
川゚ -゚) うー!
从゚∀从 ! じーちゃん! 「ウー」だって! こいつ、ウーってなまえだ!
( ФωФ) えー・・ そんなトトロ的な発想でよいのか?
もうちょいアレンジした方いいんではないかの
从゚∀从 ・・じゃあ
从゚∀从 「クー」
川゚ -゚) くー?
从゚∀从 くー!
名前も貰って益々人間らしくはなりましたが、御爺様の眼は冷たいものでした
そりゃそうです 人の形をしているとはいえ、私は悪魔
ハインが私に構っている時も、彼女が怪我をしないように魔法で守ることに余念がありません
从゚∀从 よーし ずかんで、べんきょうすっぞ! これは「いぬ」ってゆーんだ
んでな、んでな、これが「ねこ」だぞ!
川゚ -゚) ねお
( ФωФ) ジーッ・・
でも、そんな御爺様も…
从゚∀从 これは「とり」! んでな、これがー・・
( ФωФ) 「さかな」じゃ
川゚ -゚) あかな
一ヶ月も立つと…
( ФωФ) よいか? これは「ベルツノガエル」じゃ! こいつが「シュレーゲルアオガエル」!
この綺麗なのが「アイゾメヤドクガエル」である! んでな、んでな・・
川゚ -゚) あいぉえ・・?
情が移ってくれました
割とすんなり家族の一員となれた訳ですけど、やっぱり最初はてんやわんやです
ある日は騒がしかったりもしました
< カァーッ カァーックァーッ!!
川゚ -゚) かーくーかー! けこけこけ! けこけこけー! けるるー! けるけるぴーちゃんけるるーちゃん!
从;゚∀从 !? じーちゃん! クーがカラスとはなしてるぞ! めっちゃカラスきてる! なんかインコもきた!
(; ФωФ) (えぇーすっげぇー・・! こいつすっげぇー・・! 悪魔すっげぇー・・!)
食欲旺盛だったりもしました
川゚ -゚) あぐぐぐあぐあぐ・・ ぐ・・
从;゚∀从 !? じーちゃん! クーが皿ごとサラダくった! 皿くってる!
(; ФωФ) ぺっしなさい! ぺっ! ぺっ!
好奇心が旺盛だったりもしました
川; -) ぐあー! ぐあー! ぐえー! げおー!
从;゚∀从 じーちゃあぁーん! クーが便器のぞいてたら落ちたー!
(; ФωФ) なんでそんなとこ覗いてんの!?
それでも少しずつ言葉も覚え、少しずつ文字も書けるようになり…
御爺様の手を粉砕したり、家具を滅茶苦茶にしながらも、私は愛されながら育っていきました
そして私は人間としての"モラル"も…
"私を生涯苦しめ続けることになるモラル"も、ハインを通して学んでいくことになります
私の生涯に付きまとう「呪い」を学ぶ最初のきっかけは、ハインとの遊び
从゚∀从 クー! クー! きょうは外いくぞ! 虫とりをするのだ!
川゚ -゚) おー いくぞよ
( ФωФ) ん? なんじゃ、遊びにゆくのか?
早めに戻ってくるのだぞ 遅かったら迎えにゆくからな
从゚∀从 わかったぜー
川゚ -゚) ぜー
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