私はまだ厄姫だった
厄を祓っても終わりじゃなかった
やっぱり、私には大事な役割が残っていたんだ

大人になるって、こういうことなのかもしれない
こうやって受け入れて、認めていくことなのかもしれない



でも、やっぱり本当は…
私が本当に望んでいたのは…




…やめよう
もう… 全部受け入れよう
きっとそれが私の幸せ──


──────────
─────
──

从 ∀从 ・・・・・・

(、 ;トソン ・・・・・・
  _
(; ∀ ) ・・・・・・


川  -) 


:(、 ;トソン: しんじゃったの・・ ですか・・?

(; ・∀・) いえ、まだ・・ ですが・・

(;  ∀) もう・・ 起きないでしょう
  _
(; ∀) (・・間に合わなかった、か)

ζ(゚- ゚*ζ ・・・・・・


< ・・あああああああああああああああああああああぁぁぁ!!

( ・∀・) !


(; Д) ゲ、ゲホッ・・! ぐ・・っ! ハァ・・ ハァ・・ ごほっ・・
バタンッ

lw´;‐ _‐ノv ギコ、ありがとう! ・・クーッ!

(; ・∀・) ギコ君ッ! シューちゃん!

从 ∀从 !

(; Д ) ゴホッ・・ゴホッ・・ ク、クーさん・・ は・・?

lw´;‐ _‐ノv ・・!


ベッドの周りを取り囲むみんな
目が潤んでいるみんな

lw´;‐ _‐ノv ・・クー? ・・・・・・


恐る恐る近づく
痛い足なんて忘れて、クーに
クー、に…


川  -) 


もう目は閉じていた


lw´;‐ _‐ノv 

lw´;‐ _‐ノv クー? ・・おい、クー ・・おい
ユサユサ

lw´;‐ _‐ノv 

顔に触れてみる
反応はない

息はしている
でもとても浅い

胸に手を当ててみる
こんなに鼓動は微かなのか


もう喋らない


lw´;‐ _‐ノv ・・クー

从 ∀从 ・・もう寝ちゃったから、さ

lw´;‐ _‐ノv ・・!

:从 ∀从: うるさく・・ したり、泣いたり、したら・・ クー、嫌がる、から・・っ
       だか・・ だからぁ・・ し、しずかに・・ 静かに・・ しよ、う ぜ・・
       泣いたり、しないで・・ しずかに・・ し、しよ、お・・ ぜ・・っ クー、嫌がるからぁ・・


lw´;‐ _‐ノv ・・・・・・

( ・∀・) ・・受け入れて下さい
       そして彼女の行動を・・ 認めてやって下さい

(  ∀ ) あとは、祈りましょう・・ 彼女が安らかに眠れるように
       祝福してあげて下さい これが、クーちゃんの願った「幸せ」なのですから

顔は伏せても分かるぐらい、ハインはぐしゃぐしゃに泣いている
後ろではトソンとギコが、我慢しつつも泣き声を零す
クーの頬には、涙の流れた跡

ギコや神父に、受け入れろといわれたけれど
これが… 本当に幸せなのか…?
これを受け止めることが… 本当にみんなの幸せなのか?

やっぱり、悲しいだけじゃないのか… これ…?


lw´‐ _‐ノv 

lw´  _ ノv 




"幸せ"って、なんだ?




私にとっての"幸せ"って、一体何なんだろう
考えたことはなかったけど、ずっと厄姫だったけど…
それでも私は幸せを感じたことはなかったっけ?



とっくの昔にあったように思えるんだ
間違いなく、確かな幸せを感じたことがある気がする
素直で、それでいてなんの疑問もない幸せ、もうあったんじゃなかったっけ



クーが求めた幸せじゃないんだ
そしてあいつが望んでいたものを受け入れる、そんな幸せじゃなくて
私が… 私達全員が心から望む幸せ、既にあったんじゃないかな



私が感じ、受けとめてきた様々な時間の中に
喜んだり、悲しんだり、笑ったり、泣きそうになったりした時間の中に──


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  「愛したくても・・ 愛せない・・ 気持ちがァア・・ッ!!」


                              「お、俺・・ 俺、居ても・・ いいのか・・?」


  「・・へ? と、ともだち?」

                              「俺だってさぁ、これでも結構真面目に悩んでんだよ・・」


「消えてしまえば、君達とも話せなくなるから・・」

                              「私には、すがっても良いですからね?」


「吾輩だって、ハッピーエンドが好きなのである」


                              「か・・ 家族、って! おっ、思ってるからさっ」


「・・だから 私、君たちに恩返しをしたいから・・」



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:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 「ずっと一緒ですからね  ずぅーっと」::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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                 そういえば、いろんな良いこと悪いことあったけど

                      そもそも私、不幸だったっけ?

                      生まれてから厄姫だったけれど

                        本当に不幸だったか…?

                            …別に



                           別に不幸では…



lw´‐ _‐ノv 

lw´‐ _‐ノv あ──


──────────────────────────
──────────────
────

──これを一つの物語とするならば


私にとっての始まりは、クーが私にトランプをくれた時
そのクーの死をもって一つの終わりを迎えようとしている
既に誰もが受け入れようと、必死に受け入れようとしている最後だ
クーが提示してきた「幸せ」を受け入れるという最後は、もう目の前


けど、私にとっての幸せは違う
自分にとっての幸せの形、なんとなく分かった


そして、この終わり方では消化しきれていないものが残っているんだ
ある一つの、簡単そうで難解な、難解そうで簡単な存在は居続けている
私にとっての始まり以前から見続けている「アイツ」は、まだ消えちゃいないのだ



お前の沈黙の理由、わかったぞ



lw´‐ _‐ノv ・・やぁ、ロマ こんばんわ

( ФωФ) ほっほっほ、また会えたのぉー姫様よ


本が散らばった空間に浮かぶは沈黙の老人
本棚がすっからかんでぐっちゃぐちゃ

lw´‐ _‐ノv ・・ハインか、これ

( ФωФ) んむ 泣きながらな・・ ・・何もないのにな

( ФωФ) ・・そんなことより何をしにきたのかな姫様よ?
        一応繰り返し言っておくが、クーなら助けんぞ?

lw´‐ _‐ノv ・・・・・・

lw´‐ _‐ノv もういいよ、アイツのことは

( ФωФ) ・・お?

lw´‐ _‐ノv クーのことなんてもう知らん あんな奴無視だ無視 シカトこいてやる
       あいつの苦しみとか、望んだこととか、もう全部しらーん
       むしろずっと不幸でいいよ、あんな奴

( ФωФ) ! ・・ほ、ほっほっほっほ そうかそうか、ふふ・・

( ФωФ) では、何をしにきたのかな、姫様? クーの為ではないというのなら・・?

lw´‐ _‐ノv ・・・・・・

lw´‐ _‐ノv この本

( ФωФ) ん?


散らばった大量の本の中に混じったある絵本を手に取る
きったない絵で、きったないキャラクターが描かれた絵本だ


最後のページは、手を握り合った悪魔と人間



lw´‐ _‐ノv この絵本・・ てっきり、お前が贖罪のために描いたもんだと思ってたんだが・・
       これ、私とクーのことだったんだな
       ・・お前はずっと、これを待ち望んでいたんだな

( ФωФ) ほっほ・・ 賭けみたいなものであったよ・・
        望んでみるもんだのう、ハッピーエンド
        ・・なんだか、もう聞く必要も無さそうだのう?

lw´‐ _‐ノv うん、ちょこっとだけ力を貸してくれ

( ФωФ) うむ、うむ・・!


綺麗な魔法陣が部屋いっぱいに広がる
恐らく最後に見るであろう、残虐お爺さんロマネスクの魔法陣
なんだかんだで癒される光

その中でしみじみとこう思う


lw´‐ _‐ノv なぁ、ロマよ "幸せ"って難しいな
       得るのは勿論難しいが、それ自体がすっごい難しいや
       ・・さっきは分かったつもりだったが、なんだかまたよく分からなくなった

( ФωФ) あぁ、そうだのう・・
        多くの人間が考え、悩み、答えを出し、反省をしてきたものであるからな
        吾輩も長年考えたが・・ 結局、一貫した答えは出なかった

lw´‐ _‐ノv そうか そんなもんか

( ФωФ) うむ、そんなもんじゃ

( ФωФ) ・・だが、言葉で理解は出来なくとも・・ 説明は出来なくとも・・
        感じることは出来るだろう?

lw´‐ _‐ノv うん

( ФωФ) じゅーぶんじゅーぶん

lw´‐ _‐ノv そだね

なんとなく感じられた
それだけだけど、充分だ──


川  -) 

川 ゚ -゚) 
パチッ

川 ゚ -゚) 

川 ゚ -゚) ・・?


目を開くと、それはそれは幻想的な場所でした


靄のかかったような世界に浮かぶ、小さな青白い球
蛍みたいに揺れたり、点滅したり、そう思うとふっと消える光
その中に一人立つ私


川 ゚ -゚) ここ、は・・

あ、そうか
私、死んだのですね…
とすれば、ここは


< おぉーい、クーよ

川 ゚ -゚) !


( ФωФ) よっ! 久しぶりであるのう

川 ゚ -゚) ・・! ・・おじい、さま・・

川   -) ・・お久しぶりで・・ ございます・・!

やはりそうです
ここは、きっと死後の世界


( ФωФ) ずっと見ておったぞ
        ・・おーおー、近くで見た方が美人さんであr

川  -) ・・・・・・
ギュッ

( ФωФ) お・・

思わず駆けより、その体に顔をうずめる自分


( ФωФ) ・・・・・・

( ФωФ) 辛かっただろう、クー ずっとずっと、辛かったであろう・・?

川  -) はい・・ はい・・っ 辛かったです・・っ ずっと・・ ずっと・・

( ФωФ) ・・今も、か?


川  -) ・・・・・・

川  -) ねぇ、御爺様・・ 聞いて下さい・・ 私、"証明"・・ してみせましたよ

( ФωФ) ん・・

川 ゚ -゚) 私だって、悪魔の私だって人を愛せるって・・ 普通に愛せるんだって証明、出来ました
      この身を犠牲にして、愛する人の為のお役にも立てました

川 ゚ -゚) ですから辛くなんてありません・・ 私、「幸せ」です

( ФωФ) そうかそうか 証明してみせたか・・ 愛、証明出来たのか
        ・・愛しの姫様も救ってやれたかの?

川 ゚ -゚) はい・・ はい・・っ

( ФωФ) ほっほ・・ やっぱ吾輩の育てた子であるなぁ、お前は・・
        いやはや、なんとも・・



( ФωФ) 最低最悪の人助けであったなぁ、クーよ

川 ゚ -゚) 

川 ゚ -゚) ・・・・・・

御爺様が浴びせかけたのは、抱きつく私を突き放すような言葉
最低、最悪…


( ФωФ) やっぱりお前は"悪魔"だのう・・
        人を悲しませることに関しては、吾輩と同レベルであるよ
        ・・無駄な自己犠牲、御苦労さまである

川 ゚ -゚) 

川 ゚ -゚) ・・今、だけです

( ФωФ) ・・ほう?

川 ゚ -゚) 確かに残された人達は辛いかもしれません
     でも、それは今だけです ハインがあなたの死を乗り越えていったように・・
     いずれは記憶も風化していき、私を思い出すことも少なくなるでしょう

川 ゚ -゚) 長い目でみれば、やっぱりこれが「幸せ」なんです
     特に姫様にとっては・・

( ФωФ) ・・・・・・

( ФωФ) お前は何を見てきたのだ?

川 ゚ -゚) ・・?


( ФωФ) お前はあの姫の何を見てきた・・?
        一番近くに居たというのに、何故わかってやらんのだ?

川 ゚ -゚) 何がですか?

( ФωФ) "お前を忘れて得られる幸せ"なんかよりも・・
        "お前を忘れずに不幸のままでいる"ことを選択する
        ・・あの姫様は、そういう人間なのではないのかのう

川 ゚ -゚) ッ!

( ФωФ) ギコ君と言ったかな・・ 姫様を見つけ出してな・・ 必死に必死に、泣きながら説得しておった
        「受け入れろ」と  「あなたは幸せになってくれ」と

( ФωФ) ・・間違っちゃいないのだ
        どうにもならないことを受け入れ、そして生じる幸せ・・ 確かに存在すると思うよ

川 ゚ -゚) ・・・・・・

( ФωФ) だがあの子の場合、頭では理解しても心がそれを許さんであろうな・・
        自分の幸せより、他人の幸せを願ってしまう子なのだ
        ・・お前の涙を見て分かってしまったのだよ、結局お前が不幸だったことに

川  -) 


川  -) ・・私、幸せです・・ よ

( ФωФ) 流石のお前も、自分に嘘はつけまい

川;  -) 

川;  -) ・・御爺様

( ФωФ) 何かな?

川;  -) あなた・・ 今、魔法は・・ 使えるのですか?

( ФωФ) ん? ・・使えるがのう?

川;  -) それでしたら、姫様の・・ いえ、あそこにいる人達全員の・・



川;  -) ・・全員の記憶、消せますか?

( ФωФ) 

川;  -) 私に関する記憶・・ 全部消したりとか・・ 出来ませんか?
      そういうこと・・ 魔法じゃ、出来ないのですか・・?

( ФωФ) ほっほ・・ 出来るよ、なんてったって吾輩だからのお


川; ゚ -゚) ! それでしたらお願いします! どうか、どうか忘れさせてあげて・・!
     私なんて最初っから居なかったって・・ お願いします・・!

( ФωФ) ・・自分の言っていることが分かっているのか、クー?
        お前の存在が消えてしまうのと同じようなもんだぞ?

川; ゚ -゚)  いいんです・・ッ! 私の存在が姫様に影を落としてしまうぐらいなら・・
      自分の存在だって消す覚悟ぐらいあるのです・・っ! 私なんていらない・・ッ!

( ФωФ) 

( ФωФ) ふふ、ふ・・ そうかそうか

川; ゚ -゚)  お願いします! あの子たちを・・ 幸せにしてあげて・・


< あら、面白いお話みたいね


川; ゚ -゚)  ・・え

( ФωФ) ! そうじゃそうじゃ、アナタもおりましたのう・・ ほっほっほ・・!



....:::;;;;゚ー゚)ξ ──私も混ぜてくれるかしらぁ?

川; ゚ -゚)  

川; ゚ -゚)  ・・誰ですか?

ξ゚听)ξ ん? 通りすがりの貴婦人よ、おほほほほほ
       跪いても良いわよぉ

( ФωФ) やぁ、はじめまして貴婦人さん
        ・・あなたの存在は予想外だったよ、そのおかげでここまでこれたのだがな

ξ゚听)ξ あら、私なんて語りかけるぐらいしかしてないわよ?
       アホ眼鏡が何か隠してる気はしてたけど、この子のことなんてなーんにも知らなかったしねぇ

( ФωФ) なんだか悪かったのう、国全体にまで迷惑かけちゃって
        王様大変なことになっちゃったし、てへっ

ξ゚听)ξ んん、内臓引きずり出してバックドロップかましてやりたいけど・・ ま、結果オーライってことで
       仕方ないっちゃ仕方ないしねぇ、家族のことなんだし

( ФωФ) 本当にのう・・ ほっほっほ 盲目って奴じゃな

川; ゚ -゚)  

川; ゚ -゚)  (な、なんです・・ か? これ・・)

ξ゚听)ξ ・・そこの悪魔ちゃん

川 ゚ -゚) !


ξ゚听)ξ 記憶を消してなんて、馬鹿なことを言うもんじゃないわよぉ
       あと、幸せって何度も何度も言っちゃだーめ そんなに簡単な言葉じゃないんだから

川; ゚ -゚)  ・・しかしッ

( ФωФ) 聞け、クーよ
        ・・あの子は生まれ始めて"幸せ"の為、自ら行動したのかもしれん
        お前の幸せじゃないぞ、自分自身の幸せの為だ

川; ゚ -゚)  ・・?

( ФωФ) 厄は人為的なものを排する・・ だからこそ彼女は自分の意思で物事を変えられなかった
        その結果、自分自身で何かを手に入れることを忘れてしまっていたのだよ
        お前が厄を吸収しても、薬で根本的に厄が弱まっても・・ あの姫はそのことを自覚出来なかった

( ФωФ) だが、それは変わったのだ
        彼女は確かに学んだぞ、自ら行動することを学んだのだ

川; ゚ -゚)  何を言っているのですか、御爺様?

( ФωФ) ・・・・・・

( ФωФ) さて、そろそろ、"逝く"とするかの・・

ξ゚听)ξ ・・そうねぇ もう頃合いね

川; ゚ -゚) ・・「逝く」?


( ФωФ) そんじゃあな、クー 今まで見守り続けてきたが、もうそれも終わりじゃ
        ・・あそこまでのことを言えたのだ お前の愛、間違いなく本物であろうよ 心配するんでない

川; ゚ -゚) !? 御爺様!?

私に背を向け、離れていく御爺様
そして透けていくその老体

..::゚听)ξ じゃーね、メイドさん もう私達が言うべきこたぁ無いわねぇ、多分

..::: ФωФ) ほっほ、エスコートしますぞ貴婦人さん

..::゚听)ξ あら、お願いしようかしら

川; ゚ -゚) ま・・ 待って! 待って下さい・・! どういうことなんですか・・!? ・・!

追っても追っても、不思議と追いつけません
全力で走ってるのに、どうしても距離が縮まらないのです
手をいっぱいに伸ばして触れようとしても、どんどん先へ…

待って
お願い、御爺様、待って…
私を…

......:::;;;;;;ωФ) あでゅ〜、クー

私を… 私を…ッ


川; -) おいていかないで──ッ!


川; -) 

川; ゚ -゚) ・・? ・・・・

川 ゚ -゚) 


もう、幻想的な場所なんかなくて
私の目の前には、御爺様なんていなくて
あの女性だって、いなくて…


「おいていくな、だと?」


月明かりに照らされてる部屋の中で、見えたのは…
ベッドの先で、私に背を向けて座る女の子… だけで…



lw´‐ _‐ノv こっちの台詞だこのバカチンが







川; ゚ -゚) 

川; ゚ -゚) なん、で?

どうして… 私、起きているの?
何で… 起きて… 何が…


lw´‐ _‐ノv おはよ ・・もうみんな寝ちゃったよ 夜更かしは私だけみたいだ

川; ゚ -゚) ど、うして わ、私・・  これ  何、d

川 ゚ -゚) 

lw´‐ _‐ノv ・・・・・・

川; -) 

:川; -): ひ、姫様・・?

lw´‐ _‐ノv うん?


:川; -): なん で・・ "厄"が  ある の・・?


私に流れてくるこれは…
確かに… 確かに…

lw´‐ _‐ノv んー、ロマから貰っちゃった どう? お元気?

:川# -): ・・どうし、て・・ どうして・・っ

lw´‐ _‐ノv ん?

:川# -): どうしてッ!? どうしてですかァッ!?
      こ、こんな・・ こんな、馬鹿な、ことを・・!?

lw´‐ _‐ノv ・・・・・・

:川# -): あなたッ! 自分がッ! 自分が、何をしたのかッ! 分かっているのですか・・ッ!?
      厄が・・ せ、せっかく  祓えた 厄が・・っ! ・・私を助けたつもりですか!?
      自分が不幸になって、私を生かして・・ それで私を救ったつもりなのですかッ!?

:川  -): これじゃぁ  一生、一生"厄姫"じゃないですかぁ・・ ずっと厄姫のままじゃないですか・・っ
      もぉ・・ ずっと、普通の子に  なれないんじゃないですかあぁ・・
      あなたが幸せにならなきゃ、私もぉ・・  う、ぅ・・


ふいてもふいても、涙はとめどなく流れていきます
悔しくって、結局自分がこの子の幸せを妨げているのが辛くって…
愛する人を不幸にさせる自分の存在が… 辛すぎる…
でも、これじゃ… 死んでしまうことすら、私には出来ない…


:川  -): あなた、は  優しすぎる・・  不幸なぐらい、優し過ぎる・・っ

lw´‐ _‐ノv ・・優しくなんてないぞ
       だから、お前にこんなことだって言ってやれるぞ

:川  -): ・・?



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