165 :花火1「線香花火」:2011/08/30(火) 21:46:04 ID:gwweDKes0






人生は線香花火みたいなもんだと思う。

('A`)「え」

燃え始めはみんなに注目されて、線香花火もやる気を出す。
調子に乗ってハジケた音まで出しちゃう。

( ・∀・)「聞こえなかったかな」

次第に飽きられ、呆れられ。
いつの間にか早く終わらねーかなーなんて思われる。

('A`)「クビ……ですか」

そんでもってポトっと落ちればそれで終わり。
誰かに覚えられるのなんてどれだけの間か。


( ・∀・)「そ、最近うちも不景気でね、本当に申し訳ないんだけど」

ちやほやされるのも最初のうち。
誰かの記憶に残るのはいつまでか。

('A`)「はぁ……わかりました」

でも夏になると飽きられもせずに線香花火は燃やされる。
線香花火としての単体は覚えられていなくとも、
「線香花火」というモノは覚えられている。

ξ゚听)ξ「お疲れさまです」

それなら俺は線香花火以下か。
俺の人生は線香花火にも劣るってわけか。


川 ゚ -゚)「お疲れ」

('A`)「……お疲れ、クビだってよ」

川 ゚ -゚)「ふむ、そう気を落とすな」

('A`)「とは言ってもなぁ」

川 ゚ -゚)「なぁに、お前のその気持ち悪いほどの粘りなら再就職も簡単だよ」

('A`)「……褒めてんの?」

川 ゚ -゚)「称賛以外に聞こえたか?」

('A`)「気持ち悪いって修飾語は褒めるのには使わない」


川 ゚ -゚)「まああれだ、たまに飲みに行こう」

川 ゚ -゚)「愚痴くらいは聞いてやるよ」

人生は線香花火みたいなもんだと思う。
でも、そんな人生でもアリだと思う。

('A`)「うるせーやい、ちくしょーめ」

誰かの線香花火として生きられるなら、
俺もまだまだ頑張れる気がするから。

('A`)「いつかお前に奢ってやるから覚悟しとけよ」

川 ゚ー゚)「ふふ、覚悟しておくよ」

俺に火をつける誰かがいるのなら、線香花火でもいいって気がする。


以上 おわり

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