('A`)ドクオと飛竜と時々オトモのようです4-1 3話始めへ] 戻る [次のページへ

305 :ハンター:2011/06/02(木) 13:25:51 ID:OeLLN6Qs0
●('A`) ドクオ=ウェイツー
人間
26歳 【称号:ドンドルマの英雄】
HR:6 
所属猟団:無所属
使用武器:コウリュウノツガイ(双剣)
防具:ナルガXシリーズ
現在地:ユクモ村


●(,,゚Д゚) ギコ=ストッドウッド
人間
26歳 【称号:???】
HR:5
所属猟団:荒鷲団
使用武器:???(大剣)
防具:???シリーズ
現在地:???


●ζ(゚ー゚*ζ デレ=ツンデレート
人間
21歳 【称号:無し】
HR:4
所属猟団:ユクモギルド
使用武器:フロギィリボルバーV(弓)
防具:マギュルSシリーズ
現在地:ユクモ村

●( ^ω^) ブーン=ホライゾン
人間
19歳 【称号:無し】
HR:1
所属猟団:無所属
使用武器:デッドリボルバー(鎚)
防具:アロイシリーズ
現在地:ユクモ村


●ξ゚听)ξ ツン=ツンデレート
人間
19歳 【称号:無し】
HR:1
所属猟団:無所属
使用武器:ジャギットファイア
防具:ジャギィシリーズ
現在地:ユクモ村

●(*゚∀゚) ツー
獣人族(アイルー)
?歳 【称号:???】
使用武器:【旗本】ネコ合戦旗(剣斧)
兜:旗本ネコ【陣笠】覇
鎧:旗本ネコ【胴当て】覇
現在地:ユクモ村




308 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/06/02(木) 13:28:36 ID:OeLLN6Qs0

大老殿を“伏魔殿”とはよく言った物だね。 私は職業柄、何度も出入りしているが


あそこに居るのは、“朽ちた生者”と“生ける死者”だけだよ。


―――ナイトリーダー 騎士長 フォックス―――




309 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/06/02(木) 13:29:27 ID:OeLLN6Qs0
この世界には3つの勢力が存在する。今回の話を始めるに当たって、これについて触れさせて欲しい。


まず一つ、ギルドマスターを中心としたユクモに住まう村人を守護する存在。


【狩人派】


二つ目、ユクモの村人に信仰されている“唄”。その担い手【歌姫】を中心とした存在。


【聖歌派】


そして三つ目、その歌姫を護るためだけに組織された存在。


【騎士派】


こう並べてみると、【聖歌派】と【騎士派】は同一勢力の様に思えるかもしれないが、それは誤解だ。


それを説明するには、まず【狩人派】と【騎士派】の不和について話をしなければならないだろう。


310 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/06/02(木) 13:30:18 ID:OeLLN6Qs0
狩人は槍であり、騎士は盾。それはどうやっても交わることの出来ない相反する存在。


故に【狩人派】と【騎士派】は仲が悪い。仕える者がそれぞれ違うのだから当然と言えば当然だ。


これらの勢力に共通して言えるのは、結局村人の支えによって形を保っていられるという事だ。


狩人達は、村人達に衣食住を提供してもらう代わりに身の安全を保証している。


聖歌派は、村人達に信仰してもらう代わりに、唄という心の安らぎを提供している。


騎士派は、歌姫に身分を保証してもらう代わりに、歌姫の守護を司っている。


歌姫は、村人に支えられているのだから【騎士派】は村人に支えられているのと同義だ。しかし ここにワンクッションを挟む事により、その意味合いは限りなく不明瞭になってしまっている。  


ここで最初の疑問に戻る。


「自分達が村人を守っているのだ」と自負する【狩人派】。「身分の低い狩人」を笑う【騎士派】。  傭兵と貴族の様な物である。


【聖歌派】は、そんな二つの勢力の緩衝材として存在しているのだ。


これらの三勢力が、歪にバランスを取って存在するユクモの地。


そこに突如乱入して来た新たな勢力。いや、勢力というには小さすぎる存在かもしれない。しかし、個人と片付けられるほど容易い存在でもない。


ドンドルマの狩人は、この混沌を如何様な光を以て照らすのか。



('A`)ドクオと飛竜と時々オトモのようです

  四話 先見乃明――蒼空を愛した龍の王――





313 :4−1:2011/06/02(木) 13:31:47 ID:OeLLN6Qs0
狩りを終えて十数日。ドクオの元にギギネブラの素材が届いた。


幾つかの部位に仕分けされて送られたそれは、勿論全て狩人の手に入るわけではない。


ある程度はギルドが受け取り、それが収入源となる。  ギルドの運営も金無しでは行えないのだ。考えてもみてほしい。管理エリアに生存する全てのモンスターの頭数を管理し、バランス調整を人の手だけで行うのだから、それなりの金が必要となるのは必然だ。


ギルドから受け取った素材の全てを、ドクオはギルドが管理するアイテムボックスに預けた。ドンドルマからわざわざ運んできた幾つかの武器。新しい武器が必要だとは思えなかったから。


ドクオがユクモに着て数ヶ月の時が経った。顔見知りとなった人もかなり増えていた。


314 :4−1:2011/06/02(木) 13:33:55 ID:OeLLN6Qs0
ミセ*゚ー゚)リ「お疲れ様でした!ドクオさん!」


('A`)「お疲れ様」


ギルドの受付嬢、ミセリ。


ζ(゚ー゚*ζ「あっ、ドクオさん。また狩りの予定があったら仰ってくださいね!  私もご一緒しますから!」


('A`)「あいよー」


弓使い、デレ=ツンデレート。


ξ゚听)ξ「あら、ドクオ。ちょっと顔貸しなさい。私に料理を教えるの。拒否権は無いわ」


(;'A`)「えっ、いや……なんか馴れ馴れしいな」


ライトボウガンを使う、デレの妹。ツン=ツンデレート。


315 :4−1:2011/06/02(木) 13:34:40 ID:OeLLN6Qs0
そして、何よりもドクオの傍に居たのが


(*^ω^)<ドクオー!!


('A`)「ん」


     ゴツン


( ^ω(メ)<イタイオ…… うるせー、豚野郎ニャー>(゚∀゚*)


やはりオトモアイルー、ツーであった。朝起きればドクオに会いに行き、朝食を一緒に頂いて、それから四六時中ドクオの後ろを付いて歩く。夕方には一緒に湯浴みをし、晩御飯を一緒に食べてドクオが眠ると帰っていく。


もう誰がどう見ても、主人とオトモだった。


そしてもう一人。ドクオと劇的に距離を詰めた者がいる。


( ^ω^)「ツー様、流石にボクでも顔面モロは痛いお」


('A`)「ブーン、もう来たのか」


(*^ω^)「おっ!今日もよろしく頼むおっ!」


ハンマー使い、ブーン=ホライゾンである。


316 :4−1:2011/06/02(木) 13:35:41 ID:OeLLN6Qs0
ブーンは、狩りから帰ってずっとドクオの元に通い、指導を受けていた。


ドクオ自身、ハンマーを使った事はないが、凄腕のハンマー使いは幾人も見てきた。
以前、デレに教えを乞われて断った事もあったが、それは剣士とガンナーの違いによるところが原因だ。


剣士としての立ち回りなら、ドクオとしても教えることが出来るが、ガンナーとなると難しかった。


『太刀や双剣は自分の手足として考えられる事が多い』


『だが、ハンマーや大剣は違う』


『それは自分の身体の一部ではなく、確かに自分とは別に存在する物だ』


『だから、それを自分の中に受け入れるには何年もの鍛練が必要になる』


('A`)「意識するのは、自分の得物が通る道筋だ。柄の部分が通る道、槌が通る道、その全てを覚えろ」


言われながら、ブーンはひたすらにハンマーを振るった。何百、何千、何万回と。


そうしてブーンの手のマメが十数回潰れた時、一つの変化が起こった。


317 :4−1:2011/06/02(木) 13:37:15 ID:OeLLN6Qs0
(;^ω^)「おっ?」

デッドリボルバーの重みが消えたのだ。

確かに持っているのだが、全く腕に負担を感じない。

('A`)「……ブーン、気を抜くな。その分、振りが早くなりすぎている。  感覚が無くなった今だからこそ、力を入れて握れ」


( ^ω^)「分かったお」


ブーンには十分素養があった。それはドクオも先のクルペッコとの戦いで気付いていた。  しかし、余りにも足りなかった経験。それが才能の開花を邪魔していた。


それともう一つ。引っ掛かる事があるのだ。


しかしこれをどうブーンに伝えたものか、それを悩んでいた。


突如飛来した鉄の塊。ドクオはヒョイっと、身を屈めてそれを躱した。


('A`)「……ブーン、ここまでにしておこう」


(;^ω^)「おっ?まだまだ余裕だお!なんだか全然ハンマーが重く感じないんだおっ!」


まだまだやり足りない、と不満気なブーン。


(*-∀-)=3「はー、そりゃそうだニャー。お前、今何も持ってないニャー」


( ^ω^)「……はい?」


気付けばブーンの手からハンマーがすっぽ抜けていた。


318 :4−1:2011/06/02(木) 13:38:33 ID:OeLLN6Qs0
('A`)「……人がいなくて良かったな」


( ^ω^)「お……?」


(;^ω^)「おおぉぉおお!!!! 二人とも怪我はないかお!?」


重さにして軽く100kgを越える鉄塊が、すっ飛んでいったのだ。巻き込まれれば骨の一本や二本では済まない。


('A`)「大丈夫だ、心配するな」


(*-∀-)「あんなヒョロ玉、目を瞑ってても避けられるニャー」


周りに人が居なかったのが幸いだった。


いつもなら、この広場は子供達の活気溢れた声で満たされているのだが   最近少しばかり様子が違っている。


ユクモの祭りが中止になったのだ。


ユクモの祭りが、天候等により延期される事は今までにもあったが、中止、言葉を替えれば無期限延期となったのは初めてだ。


この異常事態には、村人だけでなく、狩人も驚く。ユクモの祭りは偉大な先人達を偲ぶ、大切な祭りだ。それが中止になる程の事態、気にしてしまうのも当然の事だった。


しかし、その声もギルドマスターの「秘密じゃーい」の一言で無かった事にされている。


思うところは多々あれど、アラマキが一言言っただけで、その話題を蒸し返そうとする者は居ない。


それ程にギルドマスターというのは隔絶された存在であり、人々から信頼されているのだ。


319 :4−1:2011/06/02(木) 13:39:25 ID:OeLLN6Qs0
(;^ω^)「ドクオはどう思うかお?今回のユクモ祭りの中止」


滴る汗を拭いながらブーンは、ドクオに心に秘めていた疑問を尋ねた。


('A`)「今までで初めてらしいな。ミセリさんから聞いたよ。  うーん、ユクモの祭りについては、知らない所が多いから正確な答えは出せないが、やはりモンスターが関係してるだろうな。1週間程前なら、あの積乱雲の為に天候が不安定という理由も考えられたがな」


ユクモの村に迫ったあの積乱雲は、ユクモを逸れ、背後に聳えるユクモ山の頂に停滞していた。


(‘_L’)「面白い話をしてらっしゃいますね」


('A`)「ん……」


(*^ω^)「おっ!フィレンクトさんっ!久しぶりだお!!」


二人に話し掛けた男。黒髪で高身長。しかし線は細く、狩人のような隆々とした筋肉もない。


男の背後にどっさりと置かれた大量の荷物を見るに、行商人か何か。


(‘_L’)「ドクオさん、ですね。初めまして、私はこの町で行商人をしております、フィレンクトと申します。以後お見知りおきを」


スッ、と差し出された手。ドクオは少し躊躇しつつもそれを握り返した。


('A`)「……ドクオだ。こちらこそ宜しく頼む」


321 :4−1:2011/06/02(木) 13:46:21 ID:OeLLN6Qs0
(‘_L’)「ふふっ、どうして自分の名前を知っているのか、という顔をしていますね。  貴方の名前は随分有名ですよ。なにせ、この村唯一のHR6の狩人。それも、HR1から5を全て飛び越しのHR6ですからね」

それは初耳だった。 確かに自分はHR6だと伝えられたが、唯一とは聞いていない。先日、腕相撲を行ったギコと名乗るあの男も、狩人として極上の雰囲気を醸し出していた。

('A`)「……アイツもHR6じゃないのか」

(‘_L’)「だから私達行商人の間では貴方はかなり有名なんですよ」

('A`)「なるほどな」

( ^ω^)「フィレンクトさんは、今日この村に着いたんですかお?」


(‘_L’)「そうですよ、ブーン君。その後の狩りはどうですか?」

ブーンとフィレンクトは、知り合いのようだ。ブーンが「フィレンクトさん」と呼ぶ言葉に確かな暖かみが含まれている。

(*^ω^)「おっ!聞いてくださいおっ!!ツンと二人でクルペッコを討伐したんですおっ!!  それが認められてHR2になりましたおっ!!!」

(‘_L’)「おぉ! そうですか!これで一歩御父上に近付きましたね」

ブーンは、この間のクルペッコ討伐が評価されHR2に昇級していた。
先の戦闘を思い出すと、確かに危なっかしい所は多々あった。普通ならば昇級も見送られるはずだった。

大きかったのは、ギルド直属の狩人。ギルドナイトであるデレの口添えと、ツーの口利きだ。

('A`)「それで、何か用かな?」

(‘_L’)「えぇ、一つドクオさんに依頼したい事がございまして」

やはりクエストの依頼か、とドクオはやっと納得した。行商人と狩人は持ちつ持たれつの関係。狩人が行商人の行く道の安全を確保し、行商人が狩人に必要な道具を提供する。


322 :4−1:2011/06/02(木) 13:49:04 ID:OeLLN6Qs0
('A`)「良いだろう、その依頼受けよう」

(;‘_L’)「そんな二つ返事で良いんですか? まだ内容も報酬も話していませんが」

('A`)「構わないよ。元々この村で狩人をやるのなら行商人との関係は良好でなきゃならないしな。

それに“理由”は貴方の後ろにいるソレだろ?」

ドクオが指差した先には、一人の少女が眠っていた。
すやすやと安らかな寝息を立てて


ユクモの樫木を薄く裂いて織られた籠のなかで。


*( ーー)*zzz

(‘_L’)「……お見通しでしたか」

('A`)「そりゃな。ただでも行商人の行く道は険しく危険だ。それを子連れで行くなんてな。 狩人の護衛も居たほうが良い、って所だろ」

(;^ω^)「おっ、フィレンクトさん。仕入れを延期には出来ないんですかおっ!?」

子連れで、凶悪なモンスターが潜む道を荷車を引いて進むなんて、堪らずブーンは口を挟んだ。

(‘_L’)「……残念ながらそれは出来ません。あの不気味な雲と、ユクモの祭りが中止になった事を訝しがって他の行商人達は仕入れに行こうとしません。
今、私が道の安全を皆に示さなければ、この村の流通は立ち行かなくなってしまいます」

( ^ω^)「そんな……せめて誰かに預けるとか……」

ふふ、とフィレンクトは自嘲し答えた。

(‘_L’)「元々私達行商人は根なし草。頼るツテもなければ、信頼出来る人も居ません。  それにこの子は、私の手で育てると決めているのですよ」


323 :4−1:2011/06/02(木) 13:50:32 ID:OeLLN6Qs0
('A`)「騙し騙される行商人独特の考え方だな」

( ^ω^)「……そんな」

(‘_L’)「そうかもしれませんね。でも私は、この考えを曲げるつもりはありません」

如何に安く仕入れ、如何に高く売り込むか。それが行商人の腕の見せ所である。   その過程で嘘が交じる事など日常茶飯事。

勿論、感謝される仕事なのだ。

東で塩が足りないと聞けば、西で塩を買い売りに行く。その道が険しくとも、関係ない。

狩人に誇りがあるように、行商人にも誇りがあるのだ。   

何時如何なる時でも、需要があればそこに向かう。どんな危険が伴おうとも、自分を呼ぶ声があれば、それだけでそこに向かう価値がある。

(‘_L’)「………」

この男も、その一人。誇り高き商売人だ。

('A`)「安心しろ。俺が貴方達の旅の無事を保証する」

それならば

背に差していた金銀の双剣を引き抜き、刃を下に向け両の手で重ね握った。

誇り高い男にはそれ相応の対応をせねばならない。

今までにも、こういう男を見たことがあった。

自分の利だけでなく、公共の利益の為に死ねる男。


324 :4−1:2011/06/02(木) 13:51:21 ID:OeLLN6Qs0

巨大な壁に突き当たった時、皆はどうする?   よく観察してみる?登れないか試してみる?


僕?僕は、とりあえず全力でぶん殴るよ


大き過ぎる壁も、意外と薄っぺらい物さ




―――Spear The Gungnir ショボン=ライコネン―――




325 :4−1:2011/06/02(木) 13:53:31 ID:OeLLN6Qs0
('A`)「依頼の受注を届けに来た」


ミセ*゚ー゚)リ「あっ、ドクオさん!先日は、美味しいご飯の差し入れをありがとうございました!   今日はギルドのクエストの受注ですか?」


('A`)「いや、個人からの依頼だ。依頼主は行商人のフィレンクト。北にあるサルシドという村までの護衛だ」


ミセリは、ドクオの言葉をすらすらとクエスト報告書に書き込んでいく。 


ミセ*゚ー゚)リ「あっ、ドクオさん。ご一緒する狩人さんは居ますか?」


('A`)「いや。ブーンにはまだ早いだろうし、ギルドナイトのデレを、ギルドの依頼以外に連れていく事も出来ないだろ」


ミセ*゚ー゚)リ「分かりました。一人……っと」


ちょっと待ってくれ、とそこで一声掛かった。


326 :4−1:2011/06/02(木) 13:54:52 ID:OeLLN6Qs0
(,,゚Д゚)「オレも参加するぞ」

ミセ;*゚ー゚)リ「えっ、ギコさんも参加するんですか?でも、ただの行商人の護衛ですよ?」

(,,゚Д゚)「良いんだ、じじいからも許可は貰ってる。オレも行くぞ!!  ドクオも構わないか?」

('A`)「俺は構わないが、良いのか?」

HR5のギコとHR6のドクオが、このユクモから離れるとなると万が一の事態が起こった時の防備に不安が残る。

(,,゚Д゚)「へっ、大丈夫だ。ユクモの狩人はそんな柔じゃない。俺が居なくとも十分村人を守るだけの力がある」

('A`)「そうか。それなら俺個人としては問題無い。後は依頼主の了承を貰うだけだ」

(,,゚Д゚)「おう!!フィレンクトだったな!早速行ってくるぞゴルァ!!!」

そう言うと、ギコは背中に担いだ自分の身の丈以上の大剣の重さも感じさせぬ身のこなしで、風のように去っていった。

('A`)「全く、せっかちな奴だなー」

ミセ*゚ー゚)リ「でも、あの不気味な積乱雲。それにユクモの祭りの中止。それを考えれば、現有戦力の中でも最高の力を持つ二人を出すのも納得できる事かと」

ミセリの一言に、ドクオの眉が少し動いた。

('A`)「……ほぉ」

ミセ;*゚ー゚)リ「あっ!いや、そういう考え方も有るだろうな、と思いまして……」

ミセリが言う、最もな意見を聞きドクオは一つ、息を吐いた。

面白そうに。


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