第二十一話 「男の子と女の子」





バーボンハウスの出来事から数週間。
ついに念願の『機械の耳』が完成し、『VIP』はその取り付け作業に追われていた。

しかし、単なる一飛行機械乗りに過ぎないブーンにとってその喧騒など関係無く、
彼は『VIP』の上部甲板の上で、ボーっとドックの機械ずくめの天井を眺めていた。


( ^ω^)「……」


眺めるとは言っても、その焦点は天井に合ってはいない。

虚空をうつらうつらと漂っているだけ。

それにしても、こんな殺風景なところで時間を潰していないで、
暇を持て余しているのなら『鈍色の星』のパーツ屋やらなんやらを見て回ればいいのに、
なぜに彼はこんなところでボーっとしているのだろうか?




( ´ω`)「……はぁ」


少年は天井から視線を甲板に戻すと、聞いているこっちが憂鬱になるようなため息を一つ。

どうやら悩みがあるようである。

よく言えばいつでも前向き、
悪く言えばいつでも能天気な彼には、これは珍しい事態である。

悩む前に行動。
本能に従い、本能の赴くままに行動する。

そんな少年らしい心意気の持ち主の目の前に、彼の悩みの種が姿を現す。


ξ゚听)ξ「ブーン、何してんの?」




(;^ω^)「あ……ツン」


甲板の入り口からひょっこり顔を出したツンは、そのままブーンに一直線に近づいてくる。
彼女は少年の隣に立つと、殺風景なドックの天井を見上げた。


ξ゚听)ξ「……こんなの見ていて楽しいの?」

(;^ω^)「あ……いや……ほら、あれを見るお!」


少年はデコボコな天井の一角を指差した。


(;^ω^)「あ、あれ、肛門に見えないかお?」


しどろもどろで言う彼に向かって、ツンは冷めた表情で一言。


ξ゚听)ξ「バッカじゃないの?」




(;^ω^)「……」


もはや取り付く島も無い表情のツンを見て、ブーンは「あうあう」とてんやわんや。
なんだかいつもの調子じゃないブーン。
そんな彼の様子をものともせず、ツンは続ける。


ξ゚听)ξ「それより暇でしょ?一緒にパーツ屋さんに行こうよ」

(;^ω^)「ふ、二人でかお!?」

ξ゚听)ξ「当たり前でしょ?
    整備班や幹部達はみんな『機械の耳』の取り付けで忙しいみたいだし、
    クーさんは一人で読書、モナーさんはナンパしに行ってるわよ」

(;^ω^)「あうあう……さすがに二人というのは……」

ξ゚听)ξ「はあ?いつも二人で行動してたじゃない。あんた最近変よ?」

(;^ω^)「ボ、ボクは変じゃなくて変態だお!」


様子がおかしいを通り越して挙動不審なブーン。
具合が悪いわけでもなさそうだし、ギコとの一件をまだ気にしているのだろうか?

ツンは手をバタバタさせて慌てている幼馴染の姿に、首をかしげた。



  _
( ゚∀●)ノ「よう、お二人さん。相変わらず仲がいいね〜」


そんな彼らを、大荷物を抱えながらも目ざとく見つけたらしい眼帯男がニヤつきながら駆け寄ってくる。


ξ゚听)ξ「あら乳首。油売ってないでさっさと仕事に戻んなさいよ」
  _
( ゚∀●)「はいはい。死ねばいいのに」

ξ゚听)ξ「あんたがね」
  _
( ゚∀●)「口の減らねえ女だな。ブーン、こんな女、嫁にしたら大変だぞ」

ξ゚听)ξ「余計なお世話よ。さっさとあっち行け」
  _
( ゚∀●)ノシ「おー怖。そんじゃあな」

(;^ω^)「……な、長岡さん!」


くるりと身を翻して二人のもとから去ろうとしたジョルジュの背中に、
ブーンの助けを請うような声が投げかけられた。

ジョルジュは首だけ振り向いてブーンを見た。

額に汗を浮かべてワラにもすがりたそうな顔をする少年を確認した彼は、
少年の目の前まで歩いてくると、両手で抱えた荷物を彼に手渡す。



  _
( ゚∀●)「ブーン、俺、疲れちまった。これ運ぶの手伝え」

ξ゚听)ξ「何言ってんのよ。ブーンはこれからあたしとパーツ屋さんに行くのよ」
  _
( ゚∀●)「……そうなの?」


ブーンの顔を見てニヤリと笑みを浮かべるジョルジュ。


(;^ω^)「て、手伝いますお!」


その問いかけに即答で返すと、
ブーンはジョルジュの抱える荷物の片側に手をやる。

  _
( ゚∀●)ノシ「というわけで、ブーンは借りてくよ〜」

(;^ω^)ノシ「ツン、ごめんだお!」


二人は仲良く荷物を抱えると、そそくさと甲板から去っていく。
そんな二人の後ろからは、

「ブーンのアホンダラ―――――!!」

というツンの怒鳴り声だけが響いていた。




荷物を格納庫まで運んだ二人。

そのままブーンは「ちょっとこいよ」と言って不気味な笑みを浮かべるジョルジュに、
半ば拉致られるようにして整備班の休憩室へと連れてこられた。

なぜかそこで、椅子に体を縄でくくりつけられるブーン。
そんな彼の目の前に、ジョルジュがホットコーヒーを差し出す。

  _
( ゚∀●)「まあ飲めや」

(;^ω^)「……縄で縛っといてよく言いますお」
  _
( ゚∀●)「うひゃひゃひゃwww悪い悪い!」


ゲラゲラと大笑いすると、ジョルジュはブーンの両手部分だけ縄を解いた。
ブーンを解放する気など、毛頭サラサラ無いようである。



  _
( ゚∀●)「で、何があった?」

(;^ω^)「な、何のことですかお?」
  _
( ゚∀●)「とぼけちゃって〜。ここ最近、ツンとギクシャクしてるんじゃな〜い?」

(;^ω^)「そ、そんなことないですお!」


ブーンの言葉に「ふーん」と呟くと、ジョルジュは少年の前に立ち、
自分のコーヒーを彼の股間に垂らした。


(;゚ω゚)「熱っ!(だがそれがいい!!)」



  _
( ゚∀●)「ごみんごみん。手が滑っちゃった」

(;^ω^)「……思いっきりわざとじゃないですかお」
  _
( ゚∀●)「そんなことないよ〜」


そう言って、今度はぐつぐつと中身が煮えたぎっているやかんを持って少年の前に立つ乳首。

  _
( ゚∀●)「で、何があった?
    返答しだいでは、今度はやかんを持つ手がすべるからね」

(;^ω^)「……」


観念したブーンは、ことのすべてをジョルジュに話すことにした。




(;^ω^)「実は十九話の後、二十話のような出来事がありまして……」
  _
( ゚∀●)「あらまあ〜、ラブラブのゲロゲロじゃないですか!
     それにしても、小説って言うのは省略できて便利だね」

(;^ω^)「それで……」


そこで「もごもご」と言葉を濁すブーン。
対面に座るジョルジュは、やかんを片手に立ち上がる。


(;^ω^)「は、話しますお!」
  _
( ゚∀●)「よろしい」


ジョルジュはやかんをテーブルの上に置いて座りなおす。
そんな彼を見てため息を一つつき、ブーンは嫌々ながらに続けた。


(;^ω^)「それ以来、ツンと会うのが楽しみなような……
     だけど実際に会うと何を話していいのかわからなくなるような……
     なんだか自分でもよくわからない状況に置かれておりまして……」




その言葉に、ジョルジュの表情が一気に変化する。

キリリと上を向いた眉。
キュッと引き締まった表情。
まさに『桃色の乳首』の二つ名にふさわしい、りりしい、威厳のある表情。

そのまま彼は、休憩室に備え付けられた艦内放送用の装置のもとへと歩き出す。

そして、その装置のスイッチを入れると、大声で宣言した。



  _
( ゚∀●)「総員!ブーンが思春期にロマン飛行で突入した!!
     今日は宴会だ!食事当番は赤飯を炊け!!」




というわけでその日の夜、『VIP』では大宴会が行われた。
食卓に上るのは赤飯におつまみ、そしてテーブルから溢れんばかりの酒、酒、酒。

宴会に参加した者はブーンを除いてすべからくグデングデンに酔っており、
前回の反省でいっさい酒を飲まないようにしたブーンは一人だけシラフの状態で、
ドンチャン騒ぎをする周囲のテンションについていけない。

  _
( ゚∀●)「いやー、ブーンもついに第二次性徴に突入したか!!」

/ ,' 3「小僧の分際でいっぱしに色気づきよって」

( ´∀`)「十七歳でそれは遅すぎるモナー。ちょっと心配してたモナー」

川 ゚ -゚)「だが、モナーのような男には決してなるなよ」


余計なお世話だお。
愛想笑いを浮かべつつも、心の中でブーンは毒づいた。


(´・ω・`)「これで性性堂々ブーン君を誘えるってもんだよね」

('∀`)「ぶほほほほwwww艦長、それはあたしのセリフよ!!」


何に誘うんですかお?
二人のいやらしい視線に、ブーンは鳥肌を立てた。




(´・ω・`)「オカマ……貴様にだけは負けん!ブーン君はボクのものだ!!」

('∀`)「ぶほほほほwwwwこればっかりは艦長にも譲れないわ!!
   ブーンちゃんはあたしのものよ!!」


本人の意思をまったく無視して、オカマとショボンの殴り合いが始まる。
それをはやし立てる周囲の乗員達。
いまさらブーンが「喧嘩を止めて〜♪二人を止めて〜♪」と歌ってもまったく無駄なようだ。

しょうがないので、ブーンは周囲を見渡した。

ちょうど今日『VIP』では『機械の耳』の取り付け作業が終わり、数日後には『鈍色の星』を出発する。
今回の宴会はその打ち上げもかねているようで、
宴会場にはかなり多くの『VIP』乗組員が集まっている。

しかし、その中にツンの姿は無い。

幸いにもツンはあの艦内放送を聞いておらず、
誰の手回しか、現在彼女は『鈍色の星』内に連れ出されているようだ。

それだけが、今のブーンにとって唯一の救いだった。



  _
( ゚∀●)ノ「それでは、ブーンにプレゼントを渡しちゃおうのコーナー!!」

('∀`)db(´・ω・`)db
/ ,' 3 川 ゚ -゚)ノ ( ´∀`)ノ 「「「「「 いえーい!!」」」」」

(;^ω^)「??」


本人の意思などまったく無視して、唐突にコーナーは始まった。
『VIP』の隊員達の中からその代表らしい者たちが立ち上がり、
ブーンにそれぞれプレゼントを渡していく。

  _
( ゚∀●)「整備班からはこれ。『月刊パイオツ通信』だ!」

(;^ω^)「あ……どうもですお」


オッパイで埋め尽くされた表紙の雑誌をブーンは受け取った。


( ´∀`)「飛行機械部隊からはこれ。『正しい女の口説き方(PHP出版)』だモナー」

(;^ω^)「お……すみませんお」


いかにも胡散臭いタイトルの文庫本をブーンは受け取った。




(´・ω・`)「ボクと毒男からはこれ。『くそみそテクニック』だ」

(;^ω^)「……なんかよくわからんがどうもですお」


男だけで埋め尽くされた表紙の同人誌をブーンは受け取った。


川 ゚ -゚)「女衆からはこれ。『コンドーム』だ」

(;^ω^)「……直球ですね」

川 ゚ -゚)「避妊は大事だぞ」

(;^ω^)「……気をつけますお」


近藤さんの詰まった箱をブーンは受け取った。


それからも宴会はジャンガジャンガと続き、
次第に主役であるブーンなどほったらかしにして変な方向へと盛り上がり始めた。

その隙に乗じて宴会場を抜け出したブーンは、
途中のトイレで用をたし、そのまま睡眠をとるために自室に戻ることにした。




(;^ω^)「う〜ん、長岡さんたちにはまいっちんぐマチコ先生だお……」


トイレから出てきたブーンは、ひとりでブツブツ呟きながら自室へと向かう。

階段を下ってきた先には、居住区の長く狭い廊下。
非常灯の寂しい明かりだけが照らす暗がりの廊下を、ブーンはのんびりと歩く。

すると、とある一室の扉がわずかに開いており、そこからこぼれ出る光が彼の眼を引いた。
ブーンはこそこそと、その扉に近づいていく。

そこは副艦長の部屋。

わずかに開いた扉から室内をこっそり覗くと、そこには机に向かって何かをしているミルナの姿。


( ゚д゚ )「誰だ」


ブーンが扉の隙間から顔を覗かせた瞬間にこちらを振り返るミルナ。
「こっち見んな、お前はゴルゴか」と思いつつも、ブーンは扉を開けてミルナの前に姿を現す。


(;^ω^)「あ……すんまそん。どうも僕です」




( ゚д゚ )「なんだ、スロウライダーか。
    まあ、入れ。茶くらい出すぞ」


彼は椅子ごとこちらを振り返ると、ブーンに中に入るよう促す。
素直にその言葉に従って室内に入るブーン。

ミルナの部屋にあるのは簡素なベッドに黒のカーペット。
壁にはハンガーに掛けられた数着の黒のスーツに世界地図。
特徴的なのは、分厚いハードカバーの本で埋め尽くされた本棚、
そして、様々な筆記用具が置かれた製図用のものと思われる大きな高価そうな机だ。

ミルナはその製図用の机の前にスーツ姿で座っており、
部屋の入り口に立ってキョロキョロと周囲を見渡すブーンに、ベッドの上に座るように促す。


( ゚д゚ )「殺風景な部屋ですまんな。玄米茶でいいか?」

( ^ω^)ノ「あ、オカマいなくですお。
      宴会でお酒以外をたっぷり飲まされて、もうおなかパンパンですお」


ブーンの言葉に「あっはっは」と大笑いすると、
ミルナは自分用のカップに玄米茶を入れ、それをすすりだす。

そのまま片手になにやら数枚のプリントの束を持って、それをジッと眺めはじめた。




( ^ω^)「ミルナさん、何を見ているんですかお?」

( ゚д゚ )「ああ、海図の資料さ」


そう言って、ミルナは持っていたプリントをブーンに渡す。

そこにはどこかの地図らしきものが描かれており、
さらに難しそうな数字の羅列、そして他方向に向けて引かれた直線がいくつも描かれている。

海図は読めるブーンだったが、作成中の海図の細かな数値の羅列などはさっぱりわからず、
すぐにその解読をあきらめたブーンは、渡されたプリントの束をミルナに返却する。


(;^ω^)「こんな難しいものよく書けますお。
     僕なんか読んだだけで頭がクラクラしてきますお!」

( ゚д゚ )「ふふふ。まあ、俺はこれが好きでやっているからな。
    お前が飛行機械を操るのと似たようなもんさ。
    俺からすれば、お前の操縦技術の方がすさまじく感じられるよ」


ミルナは茶をすすりながらプリントを受け取ると、それを目の前の製図用の机にそっと置いた。




( ^ω^)「ミルナさんは海図を描くのが好きなんですかお?」

( ゚д゚ )「そうさ。それで『VIP』に誘われたようなものだからな」


そう言うと、ミルナは一枚の紙をブーンに向かって投げた。
折りたたまれたそれを開くと、そこには巨大な世界地図が描かれていた。


( ^ω^)「これ、何ですかお?」

( ゚д゚ )「『エデン』への海図だ」

(;^ω^)「m、mjd!?」

( ゚д゚ )「ああ。と言っても、まだ何も書いていない状態だがな。
    『機械の耳』でラウンジ艦隊の進路を測定し、
    そのデータに基づいてこれから徐々に埋めていくつもりさ」

(;^ω^)「ほえー」


ブーンは渡された世界地図とミルナの顔を交互に眺めながら間抜けな声を上げた。

一方でお茶をすすっていたミルナはカップの中身が無くなったようで、
立ち上がると備え付けられたポットから急須にお湯を注ぐ。

そこからカップに再びお茶を注ぎ、一口、口に含む。




( ゚д゚ )「やれやれ、安物の水で煎れた茶はやはりまずいな。
    バーボンハウスの玄米茶とは雲泥の差だ」


心底まずそうに呟くミルナ。


( ^ω^)「バーボンハウスに玄米茶があるんですかお?バーなのに?」

( ゚д゚ )「ああ。意外と人気があるんだぞ。なにせ俺がメニューに入れたんだからな」

( ^ω^)「へー。ミルナさん、バーボンハウスの常連なんですね」

( ゚д゚ )「常連と言うか、そこの元バーテンだ」

( ゚ω゚)「ヨーデルヨーデル愛しちゃってる――――??勉強しろ!!」


ブーンは驚きのあまり、天才的な姉のポエムの一節を引用した。




( ゚д゚ )「あれは二十年くらい前か……
    当時、駆け出しのバーテンだった俺は、
    バーボンハウスでとある海図書きと出会ってな。
    
    自分も何か手に職を持つべきだと
    半ば打算的な考えでその男から海図書きの基礎を学んだんだ。

    それから海図書きの世界にのめりこみ、
    バーを止めて本気で海図書き一本に職を絞ろうかと考えていた矢先、
    ショボン……艦長が俺のもとにやってきてな」

(;^ω^)「マホー……」


懐かしそうに虚空を見つめるミルナの瞳には、
遠い昔のあの時の光景が浮かんでいるのだろうか?

そのまま彼は続ける。




( ゚д゚ )「アイツは俺のところに来るなりこう言ったよ。
    『エデンの地図を書いてくれないか?』ってな」

(;^ω^)「……んな無茶な。まあ、艦長らしいといえば艦長らしいですけど」

( ゚д゚ )「ふふふ。
    その誘いに、俺は『資料はあるのか?船はあるのか?』と問うたんだ。
    そしたらアイツはこう言った。

    『無い。それは僕たちがこれから集めるんだ』
 
    ってなw」


そう言って、ミルナは大声で笑い始める。
思い出し笑いでここまで大声を上げる人も珍しいと、ブーンはニコニコ顔でミルナの姿を眺めた。


( ゚д゚ )「本当に馬鹿な話だろう?
    だがな、俺はアイツのそういうところに惹かれたんだ。
    俺も当時はお前くらいに若くて、血気も盛んだったしな。
    それから二人であちこちを巡り、今のメンバーを集めたと言うわけさ」




そこまで言うと、ミルナはスーツの内ポケットからタバコを取り出し、それに火をつけた。
ミルナの吐き出す煙が室内を流れていく。

煙はゆらゆらとブーンのもとまで流れて、彼の衣服にその香りを残す。

それきりミルナは何もしゃべらなくなり、
やがてタバコを吸い終わると、灰皿でそれをもみ消しながら静かに言った。


( ゚д゚ )「さて、昔話もここまでだ。俺はこれからいろいろせにゃならん。
    お前も宴会で疲れただろうから、もう寝ることだな」

( ^ω^)ノシ「そうしますお。楽しい話をありがとうですお」


ブーンは腰掛けたベッドから立ち上がり、扉へと歩き出す。
そんな彼の後姿に、思い出したかのようにミルナが一言、声をかける。


( ゚д゚ )「そう言えば、お前の思春期祝いを渡していなかったな」

( ^ω^)「お?」


振り返ったブーンのもとに投げられたのは、一冊のハードカバーの本。




( ゚д゚ )「思春期のお前には必要な本だろう。よく読んで、自分を制御することだな」

(;^ω^)「……」


ブーンは投げられた本のタイトルを見た。



『マスターベーションのすすめ(福沢諭吉著)』



結局こんなオチかよと、ブーンはため息をついてミルナの部屋を後にした。


第二十一話 おしまい




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