从'ー'从 オトナの階段を上るようです(-_-)6日目−6
そういうわけにはいかない。ながら投下に10分を要する遅筆が仇となった。
とりあえず、筆者はクーに元通りセーターを着せた。ちょっとおっぱいを触った。変死体が見つかった。
川;塘v刀j 「くっくっく、見たいなあ、その胸……!」
∫λリ;゚ -゚ノノ 「ば、ばかぁ、やめっ……」
川;塘v刀j 「や、め、ない!!」
男の声とともに細長い触手が幾重にも伸び、セーターの端を掴み取るとそのまま引っ張り上げる。
ジョルジュとの戦いにおいてこのパターンは使用した気がするが、
ぐいと押し上げられたセーターは当然ながらその胸元に引っかかる。
川;塘v刀j 「ぐへへ、ほうらっ!!」
Σ∫λリ//-/ノノ 「ふぁっ!?」
布地に弾かれ、ぷるんと小気味よい揺れとともにその双球が飛び出した。
寝転がる姿勢だった先刻とは違い、重力の助けをもって淫靡な震えを披露するその両胸は、
白く、柔らかさを全面にたたえた半球で、弛みの一つもなく美しいおっぱいだったぱい。
男は眩き絵を見上げ、感嘆の溜め息を漏らした。
川;塘v刀j 「これは……18○○年代、バロック的時代にうんちょこぽっこりした名画だ」
その心を揺るがす感動は、熱い涙となって彼の目尻から流れ落ちた。
男の下に座していた>>184が、口を一杯に広げてその涙を受け止めた。彼は物狂いになって樹海へ飛んだ。
そんな折、オトー達はどうしていたかというと。
从 ー 从 「……」
(´<_` ;) 「くっ、だめだ、力が入らない」
(;-_-) 「わ、渡辺さん、だめだ!」
既に取り落としてしまったスタンガンを見て、オトーは舌打ちした。
なおも渡辺の指はしなやかに踊り、挑発的に首を傾げながらねっとりとそのトランクスを下ろしてゆく。
(´<_` ;) 「う、うわあっ!」
とうとうオトーのトランクスは抜き取られ、下半身に聳える○○が露わになった。
指先をくねらすように、執拗に太腿の裏を撫で走らせる渡辺。
从 ー 从 「……!」
次の瞬間、彼女は妖艶に微笑み、オトーの背中に覆い被さるように密着した。
(;-_-) 「うぁぁああ!! 渡辺さぁん!!」
ヒッキーは中空で足をばたつかせ、空しい抵抗を試みる。
その顔の横、新たな蔓がずるりと下りてゆき、オトーの後ろではたと止まる。
(´<_` ;) 「く、くそっ、違うんだヒッキーくん、俺はっ」
密着した渡辺の吐息が耳元にかかる。 豊潤ではないがはっきりとわかる膨らみが繰り返し押し付けられる。
オトーのそこがそうなってしまうのには大した時間を要さなかった。
从 ー 从 「……☆」
(´<_` ;) 「だめだ、そんな、俺には二次元とかの恋人が……ん?」
オトーからゆったりとその体を離す渡辺。
(´<_` ;) 「はぅっ!?」
彼の山脈をぴんと爪弾くと、そのまま臀部をフェザータッチで弄ぶ。
(´<_` *) 「ちょっ、おい、あ、うあぁ」
冷たく淡い感覚が、何度も何度もお尻を撫でさする。
不意に、くい、と。その尻が持ち上げられた。
続けざま、彼のアスタリスクをひくりと撫でつける。
Σ(´<_` ;) 「うっ、渡辺くん、やめ……らめ」
オトーが、残った理性を総動員して、その手を掴もうと振り返った。
しかし、その先には──。
自らの尻を撫でつづける、紫色の蔓が一本。
(゚<_゚ )
オトーが植物に弄ばれている間、当然、クーもまた危機を迎えていた。
Σ∫λリ//-/ノノ 「や、はぅ、ひぁっ!!」
川;塘v刀j 「くくく。まずはスカートと一緒に楽しむか」
裾から侵入した管の一本が、スカートを内部からぐねぐね隆起させながら動き回る。
その度に、むっちりとした太腿がぬるぬるの感触の管に蹂躙される。
腿の柔肉をつつかれ、パンツごと下半身を締め上げられ、おしりをむにゅむにゅと揉み上げられる。
∫λリ//-/ノノ 「やん……ぁう、ふぁぁっ」
内腿が汗ばみ、スカートの中はじわりと湿り気を帯びてくる。
川;塘v刀j 「くっくっく、では」
感覚器官であり神経の通った管の一つ一つが、腰のファスナーに絡みつくとを器用に降ろし、
するりとスカートを脱がせた。
∫λリ///ノノ 「や、やぁあっ!」
川;塘v刀j 「ぐふぉふぉ、そぉら、ぺろぺろしちゃうたい」
長く、先の割れた爬虫類のような舌が、
ねっとりとした唾液を滴らせながら、その下半身へと迫る。
∫λリ;-;ノノ 「や、やめろぉっ!!」
抗うクーの腕に絡んだ触手の締め付けが激しくなり、彼女は前屈を余儀なくされる。
川;塘v刀j 「ふふふ……ほらっ!!」
Σ∫λリ///ノノ 「にゃあぁっ!?」
シンプルなクーのパンツごと、巨大な舌が下半身へと押し当てられた。
内腿の柔らかな部分を舌先で割りながら進み、ぬら〜りとそれを上方へ這わせる。
クロッチの部分を重点的に擦りながら、足の付け根のぷにぷにを味わいながら、
ちゅるちゅると舐め上げる。
Σ川;塘v刀j 「う……うまい!! おかあさんおかわり!!」
通りすがりの誰かが、紫煙を燻らせながら告げた。
「お前、クロッチって単語、好きだろ?」と。
帽子の鍔先を摘み、押し下げながら、彼は応える。
それはもう、
それはもう、
大
大
大好きだ。
ところで、惜しくも安価を取れなかった者がいた。
彼は、「1から3の好きなものを選べ」と言われて、躊躇いなく「4」という返答をする、
半ば気狂いのような男である。
キャシーは踊り、ジェシカは陰茎を滾らせた。
全部脱がして陵辱。これぞ触手物の醍醐味であるという輩がいる。
粘液に濡れた乳を弄び、媚薬効果のある樹液に恍惚とさせ、
開かれた観音様の中で蠢き、
熱く滾った精を流し込む陵辱の方法は、至高の一品であると言っても過言ではない。
しかし、悲しくもそれは、R15の範囲を逸脱してしまうのだ。
そしてさらに、筆者はギリギリの境界で悶々とする感覚が大好きなのだ。
こってり甘いケーキがスイーツの王様だと思うだろうが、
拙者はチロルチョコだけで至福を味わえる貧乏症的性癖を持つ者なのでござる、ニンニン。
川;塘v刀j 「くっく、見せてもらおうか……乳をなあ!!」
なおも舌から紫色の唾液を滴らせたまま、男は長い管の触手をわさわさと伸ばす。
∫λリ;-;ノノ 「うっ、くぅぅっ……」
セーターの生地を伸ばしながら脱がせようと試みるが、
さすがに腕を拘束している状態では袖を抜くことが叶わない。
男は舌打ちすると、セーターの両脇を手で掴み、強く捻って引き裂いた。
びりびりっ。
Σ∫λリ;-;ノノ 「い、いやぁっ!!」
とうとう下着姿へ剥かれてしまったクー。
華美な装飾のないシンプルな白の上下は、包み込んだ肌の起伏とのミスマッチで、
男の興奮をさらに駆り立てた。
川;塘v刀j 「えへへ、うふふ、いひひ、おひょひょひょう!!」
管の触手がブラジャーのホックを摘み、くりくりと捻り上げる。
∫λリ;-;ノノ 「ひ、いやあ、きゃあぁ!」
必死で抗うが、暴れるたびに細い二の腕へ、触手の一本がきつく食い込む。
川;塘v刀j 「やっただ、オラ、とうとうこの高みまで到達しただ!」
歓喜に打ち震えながら、ホックに掛けた触手を上方へと操作する。
ぷつり。
∫λリ;-;ノノ 「きゃあぁぁああ!!」
留め金という支えを失ったブラが弛み、自己主張の強い半球がぷるんと前に押し出された。
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※ 安価に御協力いただき、誠にありがとうございました。
もう朝の五時半を回っております。 どうかごゆるりとお休みください。
∫λリ*;-;ノノ 「ふぅ……ぅぁ……」
吊り下げられた両腕が力を無くし、クーはへなへなと前屈する。
ホックと片方の肩紐が外されたブラによって、際どいところで胸の頂が露出を防いでいる。
しかし、その布地の領域は頼りなく、ほんの瑣末な力でいとも容易くその役目を失ってしまう。
川;塘v刀j 「ぐえっへっへ、見えるぞ、見えちゃうぞ!?」
男の下賎な笑い声が反響する。
同時に、別の管がパンツのゴム部分を脇からぐいぐいと引っ張る。
大腿の付け根のなだらかな窪みと、白い下腹部がギリギリのラインまで露出する。
川;塘v刀j 「では、そろそろ見せてもらうんだな。おおおおにぎりだいすきなんだな」
上下の下着をひっぱる管に、一瞬の溜めが入る。
川;塘v刀j 「どおおおおおおりゃあああああ!!!」
∫λリ;-;ノノ 「い、いやぁぁぁあああ!!」
今にもその下着が引き絞られ、少女の裸体が冷たい外気に曝されようと──
≡( ^ω^) 「クーさぁぁぁぁぁあああん!!」
そう、このパターンはいつも変わらぬ、所謂救出フラグであった。
弧を描き、光の軌跡を帯びながら、ペンが上空から彼女のもとへ飛来した。
Σ川;塘v刀j 「なっ…!?」
Σ∫λリ;-;ノノ 「……ペン!?」
≡( ^ω^) 「ほにょら───!!」
黄金色を纏い、綺羅星のような粒子を撒き散らしながら滑空する。
そして、彼が到達した先は──これまたいつものパターンであり。
ぷにょにょん。
Σ∫λリ///ノノ 「ひゃ、ひゃぁぁあぅあっ!!」
ブラが外されたクーのおっぱいに、ペンが覆い被さるようにダイブしたのだった。
川;塘v) 「なんだ貴様!?
邪魔だ、先っちょが見えないじゃねえか!!」
男は、怒号と共に数本の管をペン目掛けて走らせ、クーの胸から引き剥がそうとする。
( ^ω^) 「クーさんに仇成す悪鬼め、僕が容赦しませんお!」
Σ川;塘v刀j 「ぐ、ぐおああああ!!」
しかし、管がまさにペンを捕らえようとした瞬間。
じゅう、という音とともに、その先端が震え、蒸発するように掻き消えた。
( ^ω^)つ 「思い知ったかお! 僕の霊気はビンビンですお!」
Σ∫λリ///ノノ 「ふぁぁん!!」
そして、ペンの動きに呼応するかの如く。
クーもまた、その先に熱を感じたのか、甘く高らかな嬌声を漏らした。
川;塘v刀j 「き、貴様……何奴だ!?」
(((ノシ^ω^)ノシ )) 「覚えていないのかお?
僕は、お前たちに住処を追われた一族だお!
今ここに、お前を討伐に参った、正義の使者だお!」
Σ川;塘v刀j 「ぐ、ぐおわああああ!!」
クーの四肢を捕らえた管の触手が、次々と蒸発し、霧散してゆく。
男はたまらず声を荒げ、仰け反りながらその身体を突き放した。
Σ∫λリ///ノノ 「ひゃ、や、だめ、うごくな、ぺぇん!!」
もちろん、クーも。
このようなやり取りが数回繰り返されたのち、
彼女は地面に落ちたブラを拾い、しっかと胸で抑えながら、ペンを片手に男と対峙した。
∫λリ;゚ -゚ノノ 「はぁ、はぁ……おいペン」
(#) ω(#) 「はいですお」
∫λリ゚ -゚ノノ 「お前、この霊力は一体……?」
(#) ω(#) 「神社の御神体の力ですお。 しるばあさんの霊気ですお」
∫λリ゚ -゚ノノ 「そうか……兎に角、お前が居れば」
(#) ω(#) 「鬼に金棒ってやつですお」
「誰が鬼だ」とペンの頬を抓るクー達の様子を見て、男がたじろぎながらも叫ぶ。
川;塘v刀j 「絶望樹さまは、そして俺のエネルギーは無尽蔵だ!!
た、例え少々傷を負ったところで、貴様等なんぞには……」
∫λリ゚ -゚ノノ 「……ああ、勝てないだろう、今のお前が相手ならな」
そう告げると、クーは男に背を向け、即座に湖の方向へ駆け出す。
Σ川;塘v刀j 「なっ! しまtt……」
その先には、蔦に拘束され、後ろの貞操の危機に晒されているオトー……
ではなく、彼らを見上げて濃艶な笑みをたたえる、渡辺の姿があった。
从 ー 从 ・・・。
(;-_-) 「あ、あああ……」
(;<_; ) 「いやぁ! お尻はダメ! ダメだったらぁ!!」
臀部の肉を押し広げ、今にもその中央へ侵入せんとする、極太の蔦の触手。
絶体絶命の窮地に立たされたオトーを、何事もなかったかのようにスルーしながら、渡辺の前に立つ。
∫λリ゚ -゚ノノ 「……今、私が救ってやる!!」
从 ー 从 「……」
狙うは、渡辺の足に絡み、動脈のようにドクドクと波打つ絶望樹の根茎。
(;-_-) 「わ、渡辺さん……!!」
川;塘v) 「や、やめろ、やめ……」
男が走り寄りながら半狂乱で叫んだ。
紅蓮の霊気が、ペンを中心として激しく燃え上がり、太刀の形状へと安定する。
∫λリ゚ -゚ノノ 「……浄化(Ecceed)!!」
闇の隙間へ向かって、赤い閃光が一筋、迸る。
从 ー 从 「きゃあぁぁあぁあ!!!」
(;-_-) 「渡辺さーん!!」
Σ川;塘v刀j 「「ぐわぁぁぁあああああ!!」」 (;<_; )て
同時に、野太い悲鳴が幾重にも重なり、空間を揺らすかの如く轟いた。
−−−
川; ё ) 「ふ、ふううぐ、ぐああああああああ」
男の首から頭部にかけ、肥大した血管のようなものが幾筋も浮かんだ。
めきめきと不快な音が鳴り、紫の血液を噴出させながら、
苦悶にあえぎ、のたうつ。
∫λリ゚ -゚ノノ 「……これが、妖気の供給源を断ち切られた妖魔の末路か。
……憐憫すら涌かないな」
右手の剣を返し、ひゅうと風を薙ぐ。
川; ё ) 「ぐおおおおお、ごおおおおおおお」
血走った目玉を眼窩より飛び出しそうなほど傾けながら、狂った妖魔が突進してくる。
力任せに振るわれる腕の斬撃を、クーはしゃがんで交わすと、ペンの切っ先を相手へと向けた。
∫λリ゚ -゚ノノ 「さらばだ、悪党よ……」
クーはその右手を、躊躇い無く前方へと繰り出す。
鮮紅たる長ドスの形に変容したペンが、妖魔の喉元へ向かって一直線に伸びた。
Σ川;塘v刀j 「がッ……!!!」
男の首筋から迸る、目眩くような照光。
川;塘v) 「○○○○○○!!!!」
大地を揺らすような断末魔の雄叫びが、洞窟の隅々まで轟いた。
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断末魔の雄叫び内容: >>213
Σ川;塘v刀j 「がッ……!!!」
男の首筋から迸る、目眩くような照光。
川;塘v刀j
Σ川;塘v) 『 ここまで読んだ貴方は変態 ───!!!! 』
大地を揺らすような断末魔の雄叫びが、洞窟の隅々まで轟いた。
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※モナー教官の>>213評価
( ´∀`)「うん、正論なんだけど若干悔しいね!! 89点!!」
−−−
从 ー 从 「……」
(;-_-) 「渡辺さん、渡辺さん! しっかり!」
体を縛っていた蔓が消えうせると、ヒッキーは何度もその名を呼んだ。
霊脈から切り離された渡辺は、彼の腕の中、蒼い顔でだらりと脱力している。
(;-_-) 「渡辺さぁあぁあん!!」
その小さな肩を抱え込み、慟哭する。
(;-_-) 「わた……あっ!?」
とくん、とくん。
密着した部分から伝わる鼓動。
「う、うん……?」
腕の中、その顔に僅かな赤みがさす。
見慣れた、なのにいつまで見ても飽きることのない表情。
从'ー'从 「……ひ、ひっきぃ? 私……」
Σ( -_-) 「!! ……わ」
∫λリ゚ -゚ノノ 「おい、大丈夫だったか?」
落ちていた服で体を隠しながら、クーが彼らのもとへと走りよる。
(*-_-) 「わ……渡辺さぁぁああん!!」
从;'ー'从 「ひゃっ!? ひ、ひっきぃ?」
ヒッキーは躊躇いも恥らいもなく、その痩身を力一杯抱き締めた。
(*-_-) 「渡辺さん! 渡辺さん!!
本当に……無事で、よかったです!! 渡辺さぁぁぁああん!!」
从'ー'从 「ど、どうしたの!? ヒッキー?」
(*-_-) 「いいんです、今だけは、今だけはこうしていてください」
背中を撫で、首筋に頬擦りしながら、彼は渡辺を抱く手に力を込めた。
∫λリ゚ -゚ノノ 「おーおー」
( ^ω^) 「お熱いことですおー」
クー達の冷やかしも、彼の耳には入らなかった。
渡辺の無事に心からの安堵を覚え、その頬を一筋の涙が伝う。
从*'ー'从 「う……うんっ」
目覚めた彼女は、いつも通り、淡く儚げな笑顔を浮かべていた。
(゚<_゚ ;) 「おおおおお、くおおおおおお……」
尻を抑え、息も絶え絶えにトランクスを引き上げる、男の姿を背景に──。
−−−
【七】
明くる日。
(-_-) 「……皆さん、本当にありがとうございました」
絵馬の掛かったボードの前に一同は介した。
ヒッキーが馬鹿丁寧に頭を下げたのを見て、クーはばつの悪そうな顔で横を向く。
∫λリ*゚ -゚ノノ 「……ふ、ふん。 別に……。
ちょ、ちょっと妖魔を退治してやっただけなんだからなっ」
(´<_` ) 「クーちゃん、それはツンでもデレでもないぞ……」
クーを除く一同が、一斉に笑い声を上げる。
肘鉄を喰らったオトーは、そのまま二メートル先まで吹っ飛び、腰を抑えて悶絶した。
(,,・д・) 「大変な旅でちょうが、これからも気を付けて行くでち……うっ」
( ^ω^) 「おっお」
言いながら、隠し持ったデジカメを渡辺さんの膝の下に差し入れようとしたちびギコを、
ペンが後ろからぶっすり突き刺した。
どくどく血を流し、倒れ込んだちびギコ。
通りかかった巫女の一人がそれを見て悲鳴を上げたが、彼らの中にその様子を気にする者はいなかった。
从'ー'从 「助けてくれて、ありがとう〜」
渡辺が、どこかのんびりとしたようないつもの口調で告げた。
∫λリ*゚ -゚ノノ 「ふん……礼には及ばん。 いいから早く行けっ」
何故か顔を赤らめながら、クーは手の甲でしっしっと追い払うポーズをする。
从'ー'从 「うん、それじゃあね〜」
( -_-) 「お世話になりました。それでは……」
ヒッキーがドライブを起動する。
いつまでも笑顔で手を振る渡辺たちを、満面の笑みで送り出すペンとオトー。
腕を組んで気だるそうな視線を返す、クー。
参道の脇に転がった一つの死体。 刺殺の線が濃厚。
足元から消えてゆくその様子を横目でちらちら見ながら、
彼らが完全にこの世界から消失する寸前、
ほんのちょっとだけ、クーも手を振り返した。
−−−
──それから、数ヶ月後。
( ´^ω^`)ハ ゚_r ゚リ 川;塘v) 「押忍! ありがとうございました!!」
(,,・д・) 「でち」
稽古が終わると、道場をよちよちと退室するちびギコ。
廊下をぱたぱた駆け、その容姿とはまったく不釣合いな、畳張りの古風な和室へ入っていく。
(,,・д・) 「ずず……ぷはー」
自室で物々しくお茶を啜ったあと、キョロキョロ辺りを見回し、襖をぴしりと締め切った。
(,,・д・) 「でっちでち〜♪」
どこかうきうきとした様子で、床の間の大きな壺によいしょとよじ登る。
彼が掛け軸をめくると、その裏に隠されていた人為的な窪みから、大きな箱を取り出した。
(*,,・д・) 「お待たせでち、ボクのコレクション達」
箱の蓋を丁寧な仕草で開く。
中には、いっぱいの下着、胴着、巫女装束などが、丁寧に選り分け、詰められていた。
(,,・д・) 「でち? これは……」
二ヶ月前、クーが修行中に巻いていたサラシがひらひらなびき、ちびギコの目に留まった。
ちびギコは目を閉じ、恍惚とした表情でサラシを鼻に押し当て、胸一杯に吸い込んだ。
(,,-д-) 「うーん、まったりとしてしつこくなく味わい深い一品でち……」
馥郁とした香りをひとしきり楽しんだのち、ほうという溜め息とともに、一人ごちる。
(,,・д・) 「そういえばクーたん、先日の退魔師一級試験、結果はどうなったんでちかね〜?」
首を傾げて懐かしそうに天井を見上げると、ちびギコは、傍らの巫女装束に手を伸ばした。
−−−
( ^ω^) 「……クーさん! 届いてますお!」
ペンが白い封筒を手に、ぴこぴこと床を走って来る。
∫λリ゚ -゚ノノ 「何事だ、騒々しいな」
( ´_ゝ`)「ん? なんだそれ?
まさか、俺が行きつけのロリアニメサイトのDM……」
クーが横っ腹にボディブローを浴びせると、
余程綺麗に入ったのだろうか、所長は蹲ったままその動きを静止した。
依然続く寒天の冬空、流石霊媒事務所の面々は今日も呑気に過ごしていた。
そこに舞い込んだ、一通の封書。
∫λリ゚ -゚ノノ 「なんなんだそれ、仕事の依頼書か?
一週間ぶりに依頼が入っちゃうってのか?」
( ^ω^) 「違いますお! そんなわけないですお!」
(; ´_ゝ`)(そんなわけないのか……)
お腹を抑えて立ち上がると、所長が心の中で突っ込みを入れる。
嬉しそうにぴこぴこ腕を振るペンが、満面の笑顔で告げた。
( ^ω^) 「こないだの、退魔師一級試験の結果ですお! 通知書ですお!」
Σ∫λリ;゚ -゚ノノ 「!! よ、寄越せっ!!」
ペンの腕先から封書を引っ手繰り、何故かその腹に横蹴りを浴びせる。
彼が壁に激突すると、天井からぱらぱらとセメントの欠片が舞った。
∫λリ*゚ -゚ノノ 「……」
ごくり。
生唾を飲み込むと、A4の封書の端を握り締める。
体術の実技試験、霊術の素質検定、筆記で構成される退魔師一級試験。
彼女にはそれなりの自信があった。筆記で少々躓いた部分があったが、他で充分補えたつもりだった。
しかし、それでも矢張り不安は過ぎる。
∫λリ゚ -゚ノノ 「……」
試験日のことを回想する。
大丈夫だ、私は精一杯やったはずだ。
合格点はギリギリ……達成しているはずだ、
……多分。
封を切り、かさかさと中の通知書へ手を突っ込んだところで、所長がひょいと肩越しに覗き込んだ。
( ´_ゝ`)「お、どうだった、どうだった?」
∫λリ゚ -゚ノノ 「ま、待って。 ちょっと待っててください」
(#)^ω^;) 「おっおっ。 クーさん、合格でしたかお?」
ぽふ。
続けて、頭の上から、額を包むようにペンが覗き込む。
∫λリ;゚ -゚ノノ 「だ──っ! 待てってばっ!!」
頭と腕をぶんぶん振って彼らの密着を払うと、
クーは封筒から通知書をパッと取り出し、その頭上に掲げた。
∫λリ*゚ -゚ノノ 「じゃ、じゃあ、見てみるぞっ」
一つ大きく深呼吸し、左手でシャツの胸元をぎゅうと掴む。
(; ´_ゝ`)(……ごくり)
(; ^ω^) 「ドキドキするお……」
∫λリ;゚ -゚ノノ 「……」
三つ折りの紙を両手で持った。
その両脇に、ぴったりとくっついて見守る、二人の視線。
(;^ω^∫λリ;゚ -゚ノノ´_ゝ`;)
かさり。
紙を持った両手を広げ、通知書を目の前で、ゆっくりと開く。
そこに印刷されていた文字を、一語一句。
確かめるように、噛み締めるように、彼女は読み上げた──。
∫λリ゚ -゚ノノ は( ^ω^)で妖魔退治するようですぜ −了−
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